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T 8147:2016  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義··················································································································· 2 

4 形式及び記号··················································································································· 3 

5 品質······························································································································· 5 

5.1 レンズ及びアイピース ···································································································· 5 

5.2 耐食性 ························································································································· 5 

5.3 難燃性 ························································································································· 5 

5.4 完成品 ························································································································· 5 

6 構造······························································································································· 6 

7 材料······························································································································· 6 

8 試験······························································································································· 6 

8.1 レンズ及びアイピース ···································································································· 6 

8.2 耐食性試験 ·················································································································· 12 

8.3 各部の難燃性試験 ········································································································· 12 

8.4 完成品の試験 ··············································································································· 12 

9 表示······························································································································ 14 

9.1 製品表示 ····················································································································· 14 

9.2 包装表示 ····················································································································· 14 

10 取扱説明書 ··················································································································· 15 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 16 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本

保安用品協会(JSAA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正

した日本工業規格である。 

これによって,JIS T 8147:2003は改正され,この規格に置き換えられた。 

なお,平成29年10月24日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJIS

マーク表示認証において,JIS T 8147:2003によることができる。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

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保護めがね 

Personal eye protectors 

序文 

この規格は,1981年に第1版として発行されたISO 4849,ISO 4854及びISO 4855,並びに2012年に第

2版として発行されたISO 4007を基とし,規格体系の違いから我が国の実情に合わせて技術的内容を変更

して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,浮遊粉じん,薬液飛まつ(沫),飛来物などから作業者の目を保護するために用いる保護め

がね(以下,めがねという。)並びに交換用のレンズ及びアイピースについて規定する。ただし,遮光用及

び屈折補正用保護めがねを除く。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 4007:2012,Personal protective equipment−Eye and face protection−Vocabulary 

ISO 4849:1981,Personal eye-protectors−Specifications 

ISO 4854:1981,Personal eye-protectors−Optical test methods 

ISO 4855:1981,Personal eye-protectors−Non-optical test methods(全体評価:MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 1501 転がり軸受−鋼球 

JIS B 7183 レンズメータ 

JIS B 7538 オートコリメータ 

JIS G 3505 軟鋼線材 

JIS K 6380 ゴムパッキン材料−性能区分 

JIS R 6111 人造研削材 

JIS Z 8720 測色用の標準イルミナント(標準の光)及び標準光源 

JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい 

ISO 23539 CIE S 010/E,Photometry−The CIE system of physical photometry 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

オキュラ(ocular) 

着用者がそれを通してものを見る,保護具の一部(例えばレンズ,アイピースなど)の総称。 

3.2 

スペクタクル形(spectacle)めがね(以下,スペクタクル形という。) 

オキュラが,一眼形又は二眼形の枠に取り付けられている保護めがね,又は枠と一体となっている保護

めがねの形式(サイドシールドの有無にかかわらない。)。 

3.3 

フロント形 

次のとおり区分される。 

スペクタクル形の前部に取付けできる構造の保護めがね,又は安全帽の前面に取付けできる構造の保護

めがねの形式。 

3.3.1 

固定形 

普通めがね又は安全帽に取り付けた状態で,オキュラが動かせない構造の保護めがねの形式。 

3.3.2 

上下自在形 

普通めがね又は安全帽に取り付けた状態で,オキュラが上下に動かせる構造の保護めがねの形式。 

3.4 

ゴグル(goggle)形 

眼か(窩)領域を覆うように設計されている単一の,又は二つに分離したアイピースが付けられた保護

めがねの形式(この形のものは,通常,ヘッドバンドによって装着される。)。 

3.5 

レンズ 

スペクタクル形及びフロント形に使用するオキュラ。 

3.6 

アイピース 

ゴグル形に使用するオキュラ。 

3.7 

交換用のレンズ及びアイピース 

この規格に適合し,かつ,製造業者の指定するめがねに使用する交換用のレンズ及びアイピース。 

3.8 

ヘッドバンド(headband) 

ゴグル形めがねを顔に安定して装着するための伸縮性のあるバンド又は安全帽に取り付けて装着するた

めの伸縮性のあるバンド。 

3.9 

平行度(prismatic power) 

レンズの光軸に沿ってレンズに入射した光がレンズを通過した場合の角度のずれ(誤差)。光学系による

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対象物の見掛けの変位を,レンズの表面からターゲットまでの距離で除した値の100倍。 

3.10 

屈折力(refractive power) 

光学系の焦点距離の逆数。単位はm−1で表す。 

3.11 

主経線(principal meridians) 

二つの焦線に平行なレンズの二つの互いに直交する経線。 

3.12 

分光透過率(spectral transmittance) 

入射する分光放射束に対する透過する分光放射束の比。次の式で定義する。 

100

)

(

λ×

=PP

λ

T

ここに, 

Peλ: 入射する分光放射束 

T(λ): 試験フィルタの分光透過率(%) 

Pλ: 透過する分光放射束 

λ: 波長 

3.13 

視感透過率(luminous transmittance) 

標準イルミナントAの光が,オキュラに入射したときの入射光束に対する透過光束の比。 

λ

V

P

λ

V

λ

T

P

T

)

(

)

(

)

(

780

380

780

380

V

=

ここに, 

Peλ: 入射する分光放射束 

V(λ): ISO 23539 CIE S 010/Eに規定する2度視野における明所視標

準比視感度 

T(λ): 試験フィルタの分光透過率(%) 

TV: 視感透過率(%) 

λ: 波長(nm) 

3.14 

標準イルミナントA 

CIE(国際照明委員会)によって相対分光分布が規定された放射であり,温度が約2 856 Kである黒体放

射(JIS Z 8720)。 

形式及び記号 

めがねの形式は,形状によって表1のとおり区分する。形状の例を図1に示す。 

background image

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表1−保護めがねの形式及び記号 

種類 

形式 

記号a) 

完成品 

交換用レンズ 

及びアイピース 

保護めがね 

スペクタクル形 

サイドシールドなし 

一眼形 

HA-1 

HAK-1 

二眼形 

HA-2 

HAK-2 

サイドシールドあり 

一眼形 

HA-1-S 

HAK-1-1 

二眼形 

HA-2-S 

HAK-2-2 

フロント形 

サイドシールドなし 

一眼形 

HB-1 

HBK-1 

二眼形 

HB-2 

HBK-2 

サイドシールドあり 

一眼形 

HB-1-S 

HBK-1-1 

二眼形 

HB-2-S 

HBK-2-2 

ゴグル形 

一眼形 

HC-1 

HCK-1 

安全帽取付一眼形 
(ヘッドバンド) 

HC-1-X 

HCK-1 

二眼形 

HC-2 

HCK-2 

安全帽取付二眼形 
(ヘッドバンド) 

HC-2-X 

HCK-2 

注a) 保護めがねの種類及び形式を表す記号の意味を,次に示す。 

H:保護めがねの略号 
A・B・C:完成品形式を表す。 S:サイドシールド付きを表す。 X:ヘッドバンド式を表す。 
K:交換用レンズ及びアイピースを表す。 
1:一眼形の略号  2:二眼形の略号 

1) HA-1 

2) HA-2 

1) HA-1-S 

2) HA-2-S 

a) スペクタクル形(サイドシールドなし) 

b) スペクタクル形(サイドシールドあり) 

1) HB-1 

2) HB-2 

1) HB-1-S 

2) HB-2-S 

c) フロント形(サイドシールドなし) 

d) フロント形(サイドシールドあり) 

1) HC-1 

2) HC-1-X 

1) HC-2 

2) HC-2-X 

e) ゴグル形(一眼形) 

f) ゴグル形(二眼形) 

図1−保護めがねの形状(図は一例を示す。) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

品質 

5.1 

レンズ及びアイピース 

レンズ及びアイピースは,8.1の試験を行ったとき,次のa)〜f)を満足しなければならない。 

a) 外観 8.1 a)によって試験を行ったとき,異常があってはならない。 

b) 光学的性質 次による。 

1) 平行度 8.1 b 1) によって試験を行ったとき,0.16 cm/m以下でなければならない。 

2) 屈折力 8.1 b 2) によって試験を行ったとき,主経線の屈折力を測定する。主経線の屈折力から求

められる球面屈折力及び円柱屈折力の視軸及び視軸の周り40 mmの範囲内の3点(任意)の値は,

表2の値以下でなければならない。 

表2−レンズ及びアイピースの屈折力 

単位 m−1 

球面屈折力 

(D1+D2)/2 

円柱屈折力 

|D1−D2| 

±0.12 

0.12 

球面屈折力:二つの主経線の値の平均値 
円柱屈折力:二つの主経線の値の差の絶対値 
D1,D2:二つの主経線の屈折力 

c) 視感透過率 8.1 c)によって試験を行ったとき,視感透過率は85 %以上でなければならない。 

d) 耐衝撃性 8.1 d)によって試験を行ったとき,鋼球が貫通せず,2片以上に破砕してはならない。 

e) 表面摩耗抵抗 プラスチックレンズは8.1 e)によって試験を行ったとき,表面摩耗抵抗値は,8 %以下

でなければならない。ガラスレンズ及びアイピースには適用しない。 

f) 

耐熱性 8.1 f)によって試験を行ったとき,目視で分かるような変形を示してはならない。試験後に光

学的な性質が,b)の規定に適合しなければならない。 

5.2 

耐食性 

金属部は8.2によって試験を行ったとき,腐食があってはならない。 

5.3 

難燃性 

めがねの各部の部品は,8.3によって試験を行ったとき,5秒以上炎を出して燃え続けてはならない。た

だし,ゴグル形の接顔部に使用するクッション部分には適用しない。 

5.4 

完成品 

完成品は,8.4の試験を行ったとき,次の規定を満足しなければならない。 

a) 外観 めがねは,8.4 a)によって試験を行ったとき,使用上支障のあるような,きず,割れ,汚れなど

がなく,各部分は完全に組み立てられているものでなければならない。 

b) 耐衝撃性 めがねは,8.4 b) によって試験を行ったとき,レンズ及びアイピースの縁が欠けたり,枠

から外れたりしてはならない。 

c) スペクタクル形の把持性 8.4 c)によって試験を行ったとき,枠のたわみでレンズが枠溝から脱落して

はならない。 

d) ヘッドバンド取付部の強度 ゴグル形めがねについては,8.4 d)によって試験を行ったとき,亀裂,切

断,外れなどがあってはならない。 

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構造 

めがねの構造は,次の規定を満足するものでなければならない。 

a) 取扱いが簡単で,容易に破損しない。 

b) 着用したときに著しく不快感を与えない。 

c) 着用者の行動を著しく阻害しない。 

d) 使用者に切り傷及び擦過傷を与えるおそれのある鋭角及び凹凸がない。 

材料 

レンズ及びアイピースを除き,皮膚に接触する部分に使用するめがねの各部の材料は,皮膚に有害な影

響を与えないものでなければならない。 

試験 

8.1 

レンズ及びアイピース 

レンズ及びアイピースについては,次の試験を行う。 

a) 外観試験 目視によって,5 mm幅の縁の部分を除き,泡,きず,色むら,脈理,不純物,くぼみ,

型の跡,欠けなど,使用上,視界を損なう欠陥の有無を調べる。 

b) 光学的性質 次による。 

1) 平行度試験 望遠鏡による方法又はオートコリメータによる方法のいずれかの方法によって平行度

を調べる。 

1.1) 望遠鏡による方法1 望遠鏡を用い,被検レンズ及びアイピースは製造業者の規定する着用された

状態の視軸の位置と方向とで測定する(図2参照)。 

図2−望遠鏡による方法1(図は一例を示す。) 

1.2) 望遠鏡による方法2 望遠鏡とコリメータとを組み合わせて測定する。被検レンズ及びアイピース

は製造業者の規定する着用された状態の視軸の位置と方向とで測定する(図3参照)。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図3−望遠鏡による方法2(図は一例を示す。) 

1.3) オートコリメータによる方法 JIS B 7538に規定するオートコリメータを用いて測定する。光軸

と反射鏡は,直角に調整する。被検レンズ及びアイピースは製造業者の規定する着用された状態

の視軸の位置と方向とで測定する(図4参照)。 

図4−オートコリメータによる方法(図は一例を示す。) 

2) 屈折力試験 望遠鏡,オートコリメータ,レンズメータなどを用い,次のいずれかの方法によって

屈折力を測定する。 

2.1) 望遠鏡による方法1 1.1)と同じ装置を用いる。望遠鏡は,被検レンズ及びアイピースのない状態

で焦点調整を行い,焦点の合った位置を0 m−1とする。被検レンズ及びアイピースを製造業者の

規定する着用された状態の視軸の位置と方向とに置いて望遠鏡の焦点を再度合わせ,このときの

望遠鏡の焦点調整の移動距離から屈折力を測定する。 

2.2) 望遠鏡による方法2 1.2)と同じ装置を用いる。被検レンズ及びアイピースのない状態を0 m−1と

し,被検レンズ及びアイピースを製造業者の規定する着用された状態の視軸の位置と方向とに入

れたときの望遠鏡の焦点調整の移動距離から屈折力を測定する。 

2.3) オートコリメータによる方法 1.3)と同じ装置を用いる。被検レンズ及びアイピースのない状態を

0 m−1とし,被検レンズ及びアイピースを製造業者の規定する着用された状態の視軸の位置と方向

とに入れたときの接眼部の焦点調整のレンズ移動距離から屈折力を測定する。 

2.4) レンズメータによる方法 JIS B 7183に規定するレンズメータを用い,被検レンズ及びアイピー

スは製造業者の規定する着用された状態の視軸の位置と方向とで屈折力を測定する。 

c) 視感透過率試験 レンズ及びアイピースの可視光の測定は,次のいずれかによる。 

1) 分光光度計による方法 分光光度計を用いて波長域380〜780 nmの分光透過率を測定し,次の式に

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よって視感透過率を計算する。 

λ

V

P

λ

V

λ

T

P

T

)

(

)

(

)

(

(%)

780

380

780

380

V

=

 ·························································· (1) 

ここに, 

Peλ: 標準イルミナントAの分光分布の値 

V(λ): ISO 23539 CIE S 010/Eに規定する2度視野における明所視標

準比視感度 

T(λ): 試験フィルタの分光透過率(%) 

TV: 視感透過率(%) 

λ: 波長(nm) 

2) 透過率計による方法 光電受光器に視感度合せ用フィルタを組み合わせて,その分光感度が標準比

視感度V(λ)にほぼ一致するようにし,標準イルミナントAに関する透過率測定を行う。 

d) 耐衝撃性試験 レンズ及びアイピースの外表面のほぼ目の位置に相当する部分に,鋼球を1.27〜1.30 

mの高さから自由落下させ試験する(図5参照)。レンズ及びアイピースの受け台は,外径35 mm,

内径25 mmの堅木製,硬質プラスチック製又は金属製の筒の上端に,筒とほぼ同寸法の厚さ3±1 mm

のゴム製パッキンワッシャを固定したものを用いる(図6参照)。サポート全体の質量は12 kg以上で

なければならない。 

なお,鋼球は,JIS B 1501に規定する呼び22 mmの鋼球とし,ワッシャは,JIS K 6380に規定する

硬さ75〜85のものを使用する。 

単位 m 

図5−耐衝撃性試験装置(図は一例を示す。) 

単位 mm 

図6−堅木製の筒(図は一例を示す。) 

e) 表面摩耗抵抗試験 表面摩耗抵抗試験装置を用いて,レンズの表面に400 gの研削材を落下させた後,

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レンズの表面のほこりを取り除いてから,ヘーズメータによって表面摩耗抵抗値を測定する(図7参

照)。試験装置及び研削材は,次による。 

1) ホッパは,図8に示すようなもので,その底部の落下口は,研削材の落下量が平均落下速度1分間

当たり60〜80 gになる構造でなければならない。 

2) 誘導管は,内径22 mmの真っすぐな管で正確に垂直に保持されなければならない。 

3) レンズ保持台は,図9に示すように水平面と45度になるように,また,レンズは,図9に示すよう

に誘導管の真下になるように,更にレンズ面中心がホッパの落ち口から約635 mmの距離になるよ

うに堅固な台上に固定できるもので,毎分約5回転の割合で回転する構造でなければならない。 

4) 研削材は,JIS R 6111に規定する黒色炭化けい素研削材CF 80又はこれと同等のものを使用する。

研削材は,使用前にJIS Z 8801-1の付表2(ふるい網の目開き及び線径)に規定する公称目開き300 

μmのふるいを通過し,公称目開き125 μmのふるい上に残ったものを使用する。使用10回ごとに

同上のふるい操作を行い,50回使用を限度とする。 

表面摩耗抵抗値H(%)は,式(2)〜式(4)によって算出する。 

100

t

=TT

H

 ············································································· (2) 

100

1

2

t

×

=II

T

 ············································································· (3) 

100

1

1

2

3

4

d

×

=

I

I

I

I

I

T

·································································· (4) 

ここに, 

H: 表面摩耗抵抗値(%) 

Tt: 全透過率(%) 

Td: 拡散透過率(%) 

I1: 入射光量 

I2: 全透過光量 

I3: 装置による散乱光量 

I4: 装置及びレンズによる散乱光量 

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10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

図7−表面摩耗抵抗試験装置(図は一例を示す。) 

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11 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

図8−ホッパ及び落ち口(図は一例を示す。) 

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12 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

図9−レンズ保持装置(図は一例を示す。) 

f) 

耐熱性試験 温度55±2 ℃の環境中に30分間以上置く。その後取り出し,30分以上23±3 ℃に保つ。 

8.2 

耐食性試験 

沸騰した約10 %食塩水(質量分率)に15分間以上浸した後,直ちに常温の約10 %食塩水に約10分間

浸し,付着した食塩を洗浄することなく,24時間以上常温で乾燥した後,水道水で洗浄し,目視によって

腐食の有無を調べる。 

8.3 

各部の難燃性試験 

JIS G 3505の表2(標準径)に規定する標準径6 mmの線材を長さ約300 mmとし,その先端から長さ約

50 mmまでをブンゼン式バーナなどで650 ℃以上に熱する。線材の温度を,線材の熱せられた側の端から

約20 mmまでの部分を熱電対などで測定する。次に,めがねの各部品に赤熱部分の先端又は中央が接触す

るようにして,線材の自重だけで5秒間保持する。5秒後線材を取り除いた後,部品が5秒以上炎を出し

て燃え続けるかどうかを目視で調べる。 

なお,線材には,手元側長さ約50 mmまで木製の柄を取り付けてもよい。 

8.4 

完成品の試験 

完成品の試験は,次による。 

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13 

T 8147:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 外観試験 外観は,目視によって試験する。 

b) 耐衝撃性試験 人頭の形状を模した木製ブロックに完成品を装着し,めがねを顔に装着したときのほ

ぼ目の位置に相当する部分の左右いずれかにJIS B 1501に規定する呼び22 mmの鋼球を1.27〜1.30 m

の高さからレンズ上に自由落下させる。この衝撃によるレンズの縁の欠け,枠からの外れなどがない

かを調べる。 

なお,安全帽取付形は,安全帽又は安全帽取付けを模したジグなどを用いて取り付け,レンズをで

きるだけ着用された状態の目の位置に近づけた状態で実施する。また,フロント形は,スペクタクル

二眼形に取り付け実施する。 

c) 把持性試験 スペクタクル形の把持性試験は,次の二つの方法によって試験する。 

1) 第1試験 めがねのつるを開いた状態で平らな台上に図10のように置き,一方のつるをB点で固

定する。次に,他の一方のつるのちょうつがいから約60 mmの点(A点)をばねばかりによって,

2.94 N以上の強さで矢印の方向に引っ張り,1分間以上保持した後,枠のたわみでレンズが枠溝か

ら脱落するかどうかを調べる。 

2) 第2試験 図11のように両方のつるの先端部を保持し,鼻掛部Aに長さ約400 mmのひもの先端に

固定した質量1 kg以上のおもりをつるし,1分間以上保持した後,枠のたわみでレンズが枠溝から

脱落するかどうかを調べる。 

図10−把持性試験(第1試験)(図は一例を示す。) 

図11−把持性試験(第2試験)(図は一例を示す。) 

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14 

T 8147:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

d) ヘッドバンド取付部の強度試験 

1) 一眼形,二眼形ゴグル用 図12のようにゴグルを鋼管(外径約216 mm)に取り付け,ヘッドバン

ドの中央部に質量2 kg以上のおもりをつるし,10分間以上保持した後,目視によって取付部分及び

ヘッドバンドの異常の有無を調べる。 

2) 安全帽取付一眼形,二眼形ゴグル用 図13のようにヘッドバンド付ゴグルを鋼管(外径216 mm)

に取り付け,ヘッドバンドの両端に質量1 kg以上のおもりをつるし,10分間以上保持した後,目視

によって取付部分の異常の有無を調べる。 

図12−ヘッドバンド取付部の強度試験(図は一例を示す。) 

図13−安全帽取付形用ヘッドバンド取付部の強度試験(図は一例を示す。) 

表示 

9.1 

製品表示 

レンズ及びアイピースには,視野の妨げにならないところに,容易に消えない方法で,製造業者名又は

その略号を表示しなければならない。 

9.2 

包装表示 

包装には次の事項を表示しなければならない。 

なお,略号は一般に分りやすい方法とする。 

a) 規格名称 

15 

T 8147:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 形式又はその記号 

c) 製造業者名又はその略号 

d) 製造年月又はその略号 

10 取扱説明書 

めがねには,次の事項を記載した取扱説明書を添付しなければならない。 

a) 使用上の注意 

b) 保守及び洗浄の方法(洗浄上の注意) 

c) その他必要事項 

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16 

T 8147:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS T 8147:2016 保護めがね 

ISO 4007:2012,Personal protective equipment−Eye and face protection−Vocabulary 
ISO 4849:1981,Personal eye-protectors−Specifications 
ISO 4854:1981,Personal eye-protectors−Optical test methods 
ISO 4855:1981,Personal eye-protectors−Non-optical test methods 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 浮遊粉じん,薬液飛ま

つ(沫),飛来物などか
ら作業者の目を保護す
るために用いる保護め
がねについて規定。 

ISO 4007 
ISO 4849 
ISO 4854 
ISO 4855 

JISとほぼ同じ 

変更 

ISO規格は,有害光線を含む全ての
作業現場に適用し,範囲が広い。 

ISO規格は個人用顔保護具全体に
ついて規定しており,JISは保護め
がねの範囲についてだけ規定した。 

2 引用規格  

3 用語及び
定義 

主な用語及び定義 

ISO 4007 

JISとほぼ同じ 

変更 

用語の追加,除外。 

JISで頻繁に使用する用語を追加
し,適用範囲外の遮光保護具独自の
用語を除外。実質的な差異はない。 

4 形式及び
記号 

めがねの形式及び記号 − 

− 

− 

追加 

形式及び記号の箇条を追加。 

製品規格を構成する必要項目なの
で追加。 

5 品質 

5.1 レンズ及びアイピ
ース 

ISO 4849 

7.1 

JISとほぼ同じ 

変更/ 
追加 

JISは保護めがねに必要な要求事項
をISO規格から採用し,表現の一部
を変更。基本的には同じ意味合い。 
表面摩耗抵抗を追加。 

ISO規格はJIS以外の使用目的に必
要な要求事項も含んでいる。 
プラスチックレンズの表面硬度を
満足するために必要な品質として
表面摩耗抵抗を追加。 

5.1 b) 光学的性質 

ISO 4849 

7.1.2 

JISとほぼ同じ 

変更/ 
削除 

屈折力の求め方を主経線に変更し
た。 
非点収差度を削除した。 

球面屈折力(二つの主経線の値の平
均値)及び円柱屈折力(二つの主経
線の値の差の絶対値)で評価 

5.2 耐食性 

ISO 4849 

7.1.7 

一致 

− 

5.3 難燃性 

ISO 4849 

7.2.2.1 

一致 

− 

4

T

 8

1

4

7

2

0

1

6

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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17 

T 8147:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

5 品質 
(続き) 

5.4 完成品 

ISO 4849 


7.1.4.2 

JISとほぼ同じ 

追加 

スペクタクル形の把持性及びヘッド
バンド取付部の強度を追加。 

完成品の品質を満足する管理項目
として必要。 

7.1.8 

耐消毒性 

削除 

保護具の使用が個人レベルになり,
一つの保護具を使いまわすことが少
なくなってきていること,保護具の
素材も多岐にわたるようになり,均
一の消毒方法では対応できなくなる
場合も想定されるので削除した。 

6 構造 

ISO 4849 

JISとほぼ同じ 

削除 

ISO 4849の6.4に容易に交換できる
構造とあるが,JISでは市場で容易
に部品を交換して間違った使用を避
けるため削除した。 

容易に交換できる構造のめがねだ
けに限定されるのでユーザには誤
使用がないように情報提供する。 

7 材料 

ISO 4849 

6.1 
6.2 

JISとほぼ同じ 

変更 

ISO規格はメタルフレームを認めて
いないが,JISはメタルフレームを
認めている。 

現状,我が国の保護めがねについて
はメタルフレームなどの需要が多
いため変更。 

8 試験 

8.1 レンズ及びアイピ
ース 

ISO 4854 
ISO 4855 

JISとほぼ同じ 

変更/ 
選択 

JISは保護めがねとして必要な試験
項目をISO規格から採用し,試験の
一部を変更。また,別の試験方法を
追加し,いずれかの試験方法を選択。 

ISO規格はJIS以外の使用目的に必
要な試験項目も含んでいる。 
表現の違いや試験方法に違いはあ
るが,試験結果で同等の品質になる
ため,実績のあるJISの方法を選択
肢として加えた。 

8.2 耐食性試験 

ISO 4855 

一致 

− 

8.3 各部の難燃性試験 

ISO 4855 

6.1 

JISとほぼ同じ 

変更 

表現が曖昧なところがあり,表現を
変更した。 

赤熱部の当て方を明確化,評価方法
を明確にし,5秒以上燃え続けない
とした。 

8.4 完成品の試験 

ISO 4855 

3.2 

JISとほぼ同じ 

追加 

把持性試験及びヘッドバンド取付部
の強度試験を追加。 

完成品の品質を満足する試験とし
て必要。 

耐消毒性 

削除 

5.4の(IV)欄参照 

9 表示 

9.1 製品表示 
9.2 包装表示 

− 

− 

− 

追加 

表示の箇条を追加。 

製品規格を構成する必要項目のた
め追加。 

4

T

 8

1

4

7

2

0

1

6

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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18 

T 8147:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

10 取扱説
明書 

− 

− 

− 

追加 

取扱説明書の箇条を追加。 

同上 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:(ISO 4007:2012,ISO 4849:1981,ISO 4854:1981,ISO 4855:1981,MOD) 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 一致 ················ 技術的差異がない。 
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 
− 選択 ················ 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

4

T

 8

1

4

7

2

0

1

6

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。