T 8006:2020
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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 選び方···························································································································· 2
4.1 一般 ···························································································································· 2
4.2 リスクアセスメント ······································································································· 2
4.3 対象作業における防護服の防護レベルの決定 ······································································· 3
4.4 防護服の入手に関する情報収集 ························································································ 3
4.5 選び方のための試着による評価 ························································································ 4
5 使い方···························································································································· 4
5.1 一般 ···························································································································· 4
5.2 教育 ···························································································································· 4
5.3 記録の保管 ··················································································································· 5
5.4 日常点検 ······················································································································ 5
5.5 使用中の評価及びモニタリング ························································································ 6
6 手入れの仕方 ··················································································································· 6
6.1 一般 ···························································································································· 6
6.2 洗濯 ···························································································································· 6
6.3 有害物質の除去 ············································································································· 7
6.4 保管 ···························································································································· 7
7 メンテナンスの仕方 ·········································································································· 7
7.1 一般 ···························································································································· 7
7.2 検査 ···························································································································· 8
7.3 修理 ···························································································································· 9
7.4 廃棄 ···························································································································· 9
附属書A(参考)熱及び火炎に対する防護服に関する規格 ·························································· 10
附属書B(参考)リスクアセスメント······················································································ 12
附属書C(参考)熱及び火炎のハザードのタイプと防護のために選択する防護服との関係例 ·············· 13
附属書D(規定)製造業者情報及び表示に含む事項 ··································································· 15
附属書E(参考)参考文献 ···································································································· 16
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 19
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まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人
日本保安用品協会(JSAA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業
規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が
改正した日本産業規格である。これによって,JIS T 8006:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の
特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本産業規格 JIS
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熱及び火炎に対する防護服−防護服の選び方,
使い方,手入れの仕方及びメンテナンスの仕方の
一般的事項
Protective clothing-Protection against heat and flame-General
recommendations for selection, use, care and maintenance of protective
clothing
序文
この規格は,2007年に第1版として発行されたISO/TR 2801を基とし,使用上の利便性を考慮するため
技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,熱及び火炎に対する防護服(以下,防護服という。)の選び方,使い方,手入れ及びメンテ
ナンスの指針について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO/TR 2801:2007,Clothing for protection against heat and flame−General recommendations for
selection, care and use of protective clothing(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS L 0001 繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法
JIS T 8005 防護服の一般要求事項
注記 対応国際規格:ISO 13688,Protective clothing−General requirements
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
ハザード(hazard)
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人体に損傷を与える又は健康に害を与える可能性がある因子又は状況。
3.2
リスク(risk)
対象となるハザードの程度とその発生確率とを組み合わせたもの。すなわち,特定の状況下でハザード
が生じる確率と,そのハザードから予想される個人に対する傷害の結果又は程度との組合せ。
3.3
選び方(selection)
要求される防護に必要な防護服の決め方。
3.4
使い方(use)
防護服の性能に基づいた使用方法。
3.5
手入れ(care)
洗濯,除染,保管の方法など,防護服が機能する状態に保つこと。
3.6
メンテナンス(maintenance)
防護服の機能を保ち,著しい劣化を防ぐことを目的とする点検,手入れ及び修理の手段。
3.7
コンパチビリティ(compatibility)
複数の保護具を着用するときに,お互いに重なり合う部位についての干渉及びその対応。
注記 コンパチビリティには,製品間の性能の整合性を求めることもある。
3.8
洗濯(cleaning)
汚染除去の手段。家庭洗濯,商業洗濯,工業洗濯など。
注記 洗濯手段には,JIS L 1930,JIS L 1931-2,JIS L 1931-3,JIS L 1931-4,ISO 15797などがある。
3.9
ユーザ(user)
防護服着用者。
注記 防護服を使用する側の組織及び個人を示す(労働者,監督者,管理者,使用者,事業者など)。
3.10
サプライヤ(supplier)
防護服の製造業者,販売業者,輸入業者,サービスプロバイダなど。
注記 サービスプロバイダには,洗濯業者,加工業者,修理業者,集配業者などがある。
4
選び方
4.1
一般
防護服の選び方は,要求事項に従って,幾つかの段階に分けることができる。
4.2
リスクアセスメント
防護服の選び方のリスクアセスメントは,次の事項を含める。
− 防護服着用者が行う作業内容の確認
3
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− 対象となるハザードのリスト化
− リスクの定量化
− 個人用保護具(PPE)の使用を検討する以前に行う,他の防護手段の有無の特定
− 防護服の防護レベル(4.3)及び防護範囲の特定
− 防護服に附属品を取り付けた場合にリスクが増すか否かの特定
例 バッジを取り付けると防護服表面に凸部が生じ,溶融飛まつ(沫)が付着しやすくなる。
注記 作業に伴うリスクのレベルを決定するためには,幾つかのリスクアセスメントモデルを利用す
ることができる。附属書Bに,リスクアセスメントに関する文献を記載する。
4.3
対象作業における防護服の防護レベルの決定
対象作業について防護服の防護レベルは,次の事項を含めて決定する。
− 防護の必要な身体部位の特定
− 防護服に求められる防護性能(対象となる身体部位に対して)の特定
− 必要な防護性能を規定する規格又は試験方法の有無の確認
注記1 その他の評価として,作業上のリスクに応じ,次に示す評価事項などが選び方を決める上で
必要になる場合がある。
− 燃焼マネキン試験
− 試験室試験
− 洗濯後の性能評価
− 除染後の性能評価
− 紫外線ばく露後の性能評価
− 耐摩耗性
− 耐薬品性
注記2 附属書Cにハザード,適用可能な規格及び事例を記載する。
4.4
防護服の入手に関する情報収集
防護服の入手に関する情報収集は,次の事項を含めて行う。
− 入手可能な製品を決定するための市場調査の実施
− 防護服の性能及び取扱いに関するサプライヤからの情報収集
− 同様な作業において使用されている防護服の使用事例に関する情報収集
− 同時に使用する全ての個人用保護具間のコンパチビリティの確認
注記1 防護服の入手に関する情報収集に必要となる場合があるその他の事項の例を,次に示す。
− 調達時におけるユーザへの教育(第三者が提供する教育を含む。)
− 調達後のサービス
− 配送までの品質保証体制
− 洗濯及び除染に対する要求事項
− 点検及びメンテナンスに関する要求事項
− 部品の交換に関する要求事項及びコスト
− 標準サイズ及び特殊サイズの納期
− 入手可能なサイズ展開
− サプライヤの在庫
− 集配ルートの確立状況
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− ユーザによる在庫の必要性
− 調達後の着用者までの受渡し手段
− 防護服の安全な廃棄方法
− 社名などの追加表示が性能に及ぼす影響の評価
異なる作業に対して複数の防護服を事業者が提供する場合,事業者は,防護服着用者に対して適切な教
育を実施した上で防護服を選択させてもよい。この防護服着用者による防護服の選択は,事業者によって
行われたリスクアセスメント又は防護服着用者による使用状況に応じたリスクアセスメント(動的リスク
アセスメント)による。
注記2 附属書Aに熱及び火炎に対する防護服に関連する規格を記載する。
4.5
選び方のための試着による評価
試着の目的は,防護服のコンパチビリティ及び人間工学的な実用性を評価することである。この段階で
は,防護服の実用的性能に関する着用者からの評価を得ることが不可欠である。
注記1 試着を行うことによって,着用者がその防護服に信頼感をもって使用することにつながる。
試着を実施するときには,次の事項を考慮することが望ましい。
− 着脱のしやすさ及び所要時間
− 調節のしやすさ及び調節可能範囲
− 快適性及び重量に対する許容性
− 同時に使用する他の個人用保護具とのコンパチビリティ
− 想定する全ての作業を問題なく実施できるか否か
− 作業中のあらゆる姿勢に対する防護性の確保
− 防護服に附属品を取り付けることによるリスクの確認
注記2 附属品の位置決め(例えば,ハイリスクエリアにあるか)及びタイプ(例えば,難燃性であ
るか)を考慮する。
試着を行うときには,次の事項を考慮し体系的な方法を取らなければならない。
a) 試着における着用者は,目的とする作業グループの代表例となるように選定する(身長,体重,年齢,
性別など)。
b) 試着における着用者は,着用する防護服の組合せの構成それぞれについて個別に評価する。
c) 試着における着用者からの評価の収集及び解析ができるように,体系的な手法を用いる。
試着者からの評価は,アンケート,面接,グループディスカッションなどによるものが望ましい。
d) 試着者の数は,客観的評価が可能な人数にすることが望ましい。
5
使い方
5.1
一般
防護服を選んだ後,正しく使うために使い方についての幾つかの項目を実施する。
5.2
教育
防護服のユーザは,防護服を実際に使用する前に,正しい使用方法について教育を受ける必要がある。
この教育には,次を含む。
a) 防護服の使用可能範囲に関する情報
− 防護服が防護できる部位の範囲及び性能の範囲
− 防護服が防護できない部位の範囲
5
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− 該当する場合,長時間使用することによる影響
b) 防護服の着脱方法及び使用方法
c) サプライヤによる提供情報に従うことの重要性
d) 防護服の保管方法
e) 洗濯及び除染方法
f)
防護服の廃棄基準に基づく判断
g) 防護服の正しい廃棄方法及び手順
h) 交換品の入手方法
i)
自然発火する可燃性液体,物質などで汚染されていない防護服を使用することの重要性
ユーザが提供する取扱説明書を含む製造業者情報及び/又は教育の内容は,リスクのレベル及び提供さ
れる防護服の構成によって決まる。取扱説明書を含む製造業者情報など文書による情報提供では不十分な
こともあり,ユーザに実演,教育及び訓練に参加させることが望ましい。
5.3
記録の保管
防護服の管理では,ユーザが個別の防護服について製造から廃棄までの記録を作成することが重要であ
り,記録の保管には,次の項目を含む。
なお,これらの記録は,ユーザが容易に利用できることが望ましい。
a) 防護服の受入れ時の情報(製造業者名,受渡日,ロット番号など)
b) 防護服の使用履歴(支給日,着用者名など)
c) 防護服着用者に対する教育の記録(リスクへのばく露期間,リスクの内容など)
d) 防護服がばく露されたハザードの明細
e) 手入れに関する情報
− 洗濯(回数及び条件)
− 除染(時期,方法及び実施者)
− 保管
f)
メンテナンス記録
− 検査(時期,方法及び実施者)
− 損傷及び修理
− 廃棄
g) 防護服の使用中に発生した問題点
5.4
日常点検
防護服は,使用前点検及び使用後点検をすることが望ましい。適切な教育を受けたユーザ自身が点検す
ることが望ましい。日常点検では,次の項目を確認する。
a) 汚れ
b) 有害物質(生物学的因子を含む。)による汚染
注記 生物学的危険物質による汚染の確認は,リスクアセスメントの実施が有効である。
c) 物理的損傷(きず,裂け,切り傷,ハードウェア,開閉具の欠損など)
d) 熱的損傷(炭化,燃焼による孔,溶融,変色など)
e) 附属品の損傷又は欠損(反射材,表示など)
f)
防護服の組合せにおける適切なサイズの維持,接合又は重なりの定期的な確認
警告 複数のアイテムで構成される個人用保護具のいずれかを交換したときは,要求される防護レベ
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ルが保たれるように注意をしなければならない。
5.5
使用中の評価及びモニタリング
事業者は,全ての防護服の性能が適切であるか,継続的に評価及びモニタリングする運用方法を確立す
る。モニタリングには,次の事項を含む。
− ユーザからのフィードバック
− サプライヤからのフィードバック
− 事故及び/又は受傷の統計
− 防護服の損傷率,同じような修理の傾向など
− 作業条件の変化の有無
− 作業条件によって適した防護服の入手可能性
6
手入れの仕方
6.1
一般
サプライヤは,取扱説明書を含む製造業者情報を防護服に添付しなければならない(防護服に取り付け
たラベル及び/又は別な文書のいずれか)。取扱説明書を含む製造業者情報及び表示に記載しなければなら
ない事項は,附属書Dによる。また,この情報に基づいて,事業者は管理手順を規定し,ユーザに通知し
なければならない。管理手順には,次の項目を含む。
a) 洗濯
− 使用する洗濯方法
− 洗濯の実施者
− 各装備品の洗濯の時期及び頻度
− 集配の有無
− 仕上げ再加工の必要性
b) 有害物質の除去
− 物質の除去のための手順
c) 保管
− 防護服の保管に影響を与える因子(例えば,温度,湿度,期間,光など)
− 防護服の適切な保管場所
− 防護服の保管方法(新品の保管,使用期間中の保管,廃棄のための保管)
6.2
洗濯
次の事項を満たす最適な洗濯を行う。
− 防護服のどの部材に対しても劣化が少なく,必要な防護性が維持される。
− 防護服の外観がきれいである。
− 防護服が衛生的である。
− 不快な臭気が残っていない。
− 洗剤の残さがない。
− 防護服の寸法変化の可能性が低い。
− 仕上げ再加工がサプライヤの取扱説明書を含む製造業者情報に従って行われる。
警告 洗濯後の防護服に可燃性残さがあると,発火源の近辺で着火するおそれがある。
注記 洗濯の回数は,防護服の寿命の決定の影響因子になり得る。
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6.3
有害物質の除去
ユーザは,有害物質(可燃物及びユーザの健康に有害な物質)が存在するときは,防護服から有害物質
を除去する必要がある。有害物質の例として,次のものがある。
− 燃料
− グリース
− 塗料
− 化学物質
注記 法律で規定する有害物質が付着した防護服の取扱いは,該当法規制に基づいた適切な処理方法
が優先される。
個人及び環境による防護服の交さ(叉)汚染及び二次汚染のリスクを避けるため,次の項目に関する指
示を策定しなければならない。
a) 脱衣
b) 脱衣後の防護服の取扱い
c) 隔離
d) 保管
e) 輸送
f)
処理(例えば,洗濯方法)
g) 廃棄
6.4
保管
保管方法は,次の事項を含めて行う。
− 衛生的に保管する。
− 防護服の性能に影響を与えないように保管する。
− 汚れた防護服は,洗濯後乾燥させてから保管する。
− 防護服の性能に影響を与えない最適な温湿度で保管する。
− サプライヤは,特記事項を提示し,ユーザはこれに従わなければならない。
− 防護服の寿命に影響を及ぼす条件がある場合,サプライヤはこのことを明示する。
7
メンテナンスの仕方
7.1
一般
防護服のメンテナンスに関する指示は,取扱説明書を含む製造業者情報に記載しなければならない。事
業者は,取扱説明書を含む製造業者情報に記載されているメンテナンスに関する指示に基づいて,防護服
のメンテナンスに関する手順を決定し,この手順をユーザに通知しなければならない。メンテナンス手順
には,次の項目を含む。
a) 検査
b) 検査基準
c) 検査の実施担当者
d) 検査の実施時期
e) 修理
f)
許容される修理の内容
g) 修理の責任者
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h) 使用の中止及び最終的な廃棄
i)
防護服を廃棄する時期
j)
環境に悪影響を与えない廃棄方法
メンテナンスは,教育を受けた担当者だけによって実施するようにしなければならない。
7.2
検査
7.2.1
一般
防護服の検査は,意図した防護性を確実に維持するために行わなければならない。リスクアセスメント
によって明確な有害物質(生物学的因子を含む。)による汚染は,全て検査前に除去しなければならない。
さらに,防護服は,教育を受けた担当者によって検査を行う。この担当者は,防護服,関連する防護服
の規格及び防護服の性能劣化に関する十分な知識をもっている必要がある。検査基準は,防護服が使用目
的に合致し,少なくとも必要とする性能を維持しているかを確認するものである。検査プログラムは,防
護服ごとに次の項目を含めて策定する。
a) 検査の実施時期
b) 検査項目
c) 検査結果に基づく処置
7.2.2
検査の実施時期
検査の実施時期には,次の項目を含む。
a) サプライヤが推奨する検査の実施時期
b) 臨時の検査
− 偶発事故においての使用後
− 防護服が正常に機能しなくなった可能性があると着用者が申告したとき
− 修理実施後
− 再支給の前
c) 防護服の損傷又は着用者の負傷が頻発するときは,防護服の全てのロット又はタイプを回収して検査
する。
7.2.3
検査事項
検査に当たっては,次の事項を考慮しなければならない。
a) 目視による汚れ
b) 防護服の有害物質(生物学的因子を含む。)による汚染
c) 防護服全層への物理的な損傷(内層を含む。非破壊によって検査ができるとは限らない)
d) 防護服全層への熱的な損傷(内層を含む。非破壊によって検査ができるとは限らない)
e) 部材の有効性(全ての附属品を含む。)
例 紫外線又は化学物質による劣化
f)
内層材料の欠損及び移動(例えば,中綿の偏り)
g) 縫目のゆるみ,劣化,破壊又は欠落
h) 開閉具の有効性
i)
ラベルに記載された性能(検査に加えて,バッチテスト又はランダムサンプル試験が必要になるとき
がある。)
j)
ラベルの損傷及び判読性
k) サプライヤが指定する許容範囲を超えた着用に悪影響を与えるような防護服の寸法変化
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a)〜k) の全ての項目に対して,合否基準を定める。検査に加えて,検査基準の正当性を立証する試験(場
合によっては,破壊試験)を実施することが必要である。
7.2.4
合否判定
検査結果に基づく合否判定には,次の項目を含む。
− 使用への適合
− 限定的使用への適合(この場合は,限定的使用に対応する性能レベル及び使用範囲の表示を適切にす
る。)
− 修理の必要性
− 洗濯又は有害物質の除去の必要性
− 使用中止及び廃棄
7.3
修理
防護服の修理は,サプライヤの取扱説明書を含む製造業者情報に従い,必要な技術の教育を受けた担当
者又は機関によって実施する。修理の後,防護服は適切な教育を受け,十分な技術をもつ担当者が検査を
しなければならない。修理によって防護服の性能に悪影響が生じることがあってはならない。使用される
材料は,要求される性能以上とする。熱及び火炎のリスクにさらされる表地の縫目には,難燃性の糸を使
用しなければならない。
7.4
廃棄
防護服を廃棄するときは,次の事項を考慮しなければならない。
− 環境への影響
− 汚染された防護服に接触する人の安全衛生上の配慮
− 国及び地方自治体の規則に基づいた廃棄
防護服が目的に合わないと確認されたとき,誤使用を防ぐため,目的に適合していないことを表示する
か又はその防護服が使用不可であり廃棄待ちであることを明示し,隔離しなければならない。
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附属書A
(参考)
熱及び火炎に対する防護服に関する規格
A.1 一般
既に発行されている熱及び火炎に対する防護服に関連する規格をA.2及びA.3に示す。
なお,これらの規格は,次の二つの分野に分類することができる。
− 防護服又は材料に対する性能要求を規定する規格(A.2参照)
− 試験方法を規定する規格(A.3参照)
A.2 防護服又は材料に対する性能要求を規定する規格
− JIS T 8005 防護服の一般要求事項
− JIS T 8128 溶接及び関連作業用防護服
− JIS T 8129 熱及び火炎に対する防護服−性能要求事項
− JIS T 8130 防護服−火炎に対する防護服
− ISO 11613,Protective clothing for firefighter's who are engaged in support activities associated with structural
fire fighting−Laboratory test methods and performance
− ISO 11999-3,PPE for firefighters−Test methods and requirements for PPE used by firefighters who are at risk
of exposure to high levels of heat and/or flame while fighting fires occurring in structures−Part 3: Clothing
− ISO 14460,Protective clothing for automobile racing drivers−Protection against heat and flame−Performance
requirements and test methods
− ISO 15384,Protective clothing for firefighters−Laboratory test methods and performance requirements for
wildland firefighting clothing
− ISO 15538,Protective clothing for firefighters−Laboratory test methods and performance requirements for
protective clothing with a reflective outer surface
− ISO 18639-3,PPE ensembles for firefighters undertaking specific rescue activities−Part 3: Clothing
A.3 試験方法を規定する規格
− JIS T 8020 熱及び火炎に対する防護服−放射熱ばく露による防護服材料の性能評価
− JIS T 8021 熱及び火炎に対する防護服−火炎ばく露時の熱伝達指数測定方法
− JIS T 8022 熱及び火炎に対する防護服−火炎伝ぱ性試験方法
− JIS T 8023 熱に対する防護服及び装備品−熱風循環炉を使用する対流耐熱性試験方法
− JIS T 8024 熱及び火炎に対する防護服−火炎及び放射熱ばく露時の熱伝達性測定方法
− JIS T 8025 防護服−溶融金属の飛まつ(沫)に対する防護服材料の測定方法
− JIS T 8026 防護服−溶融金属に対する評価方法
− JIS T 8027-1 熱及び火炎に対する防護服−押圧熱伝達の測定−第1部:加熱シリンダーによる押圧熱
伝達試験方法
− ISO 13506-1,Protective clothing against heat and flame−Part 1: Test method for complete garments−
Measurement of transferred energy using an instrumented manikin
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− ISO 13506-2,Protective clothing against heat and flame−Part 2: Skin burn injury prediction−Calculation
requirements and test cases
− ISO 18640-1,Protective clothing for firefighters−Physiological impact−Part 1: Measurement of coupled heat
and moisture transfer with the sweating torso
− ISO 18640-2,Protective clothing for firefighters−Physiological impact−Part 2: Determination of
physiological heat load caused by protective clothing worn by firefighters
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附属書B
(参考)
リスクアセスメント
B.1
一般
リスクアセスメント及びリスクアセスメントモデルに関する幾つかの文献がある。例えば,次に示すも
のは,リスクアセスメントの指針になる。
a) MÄKINEN H., Finnish Institute of Occupational Health, 3rd Seminar on PPE in Europe, 1996, Risk assessment
for the selection and use of protective clothing ‒ a practical example, pp. 57-62
b) MÄKINEN H., Finnish Institute of Occupational Health, 4th Seminar on PPE in Europe, 1997, A systematic
risk assessment and PPE programme, pp. 113-117
c) BOIX P., VOGUL L., Risk Assessment at the Workplace, A guide for union action, Trade Union Technical
Bureau for Health and Safety (TUTB)
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附属書C
(参考)
熱及び火炎のハザードのタイプと防護のために選択する防護服との関係例
C.1 一般
表C.1は,熱及び火炎に対する防護服を選択するときの指針である。この規格が発行される時点で,既
に発行されている規格に基づいている。
注記 リスクアセスメントを実施し,防護服の最も適切な品目を選択することは,事業者の責任であ
るため,表C.1は説明用の指針である。
警告 適切な防護服を選択する場合に,着用者を過剰に防護することは,有害な不快感及び/又は過
剰なストレスにつながるため,避けるように注意しなければならない。
表C.1−推奨規格及び最低要求レベル
ハザード
ハザードの例
推奨される防護服
低レベルのリスク:熱及び/又は火炎への局所的なばく露
小火炎−偶発的接触
ブンゼンバーナの火炎に接
触する危険がある研究所内
の作業
JIS T 8129 A1又はA1+A2に適合する防護服
より大きな火炎及び対流熱
a) 小さな火の近くの作業
(例えば,製造工程内)
b) 消防訓練
JIS T 8129 A1又はA1+A2,B1,C1に適合する防護
服
放射熱
製造工程中の炉近辺の作業
JIS T 8129 A1又はA1+A2,C1に適合する防護服
又は
ISO 15538 タイプ1に適合する衣服
火炎の伝ぱ
熱及び火炎に対する防護服
の上に着て荒天又は視界不
良などに対する他のリスク
を防護する防護服
JIS T 8130 インデックス2に適合する防護服
火花及び溶融金属の小滴
a) 溶接及び切断
b) アルミニウム及び鉄鋳
造作業
JIS T 8128に適合する防護服
又は
JIS T 8129 D1及び/又はE1に適合する防護服
中レベルのリスク:高強度の熱及び/又は火炎へのばく露
放射熱
炉の近くの作業
JIS T 8129 A1又はA1+A2,B2,C2に適合する防護
服
又は
ISO 15538 タイプ2に適合する防護服
放射熱及び偶発的火炎
窯の内部
JIS T 8129 A1又はA1+A2,B2,C2に適合する防護
服
対流熱,放射熱及び溶融金属 短絡電気アーク
JIS T 8129 A1又はA1+A2,B2,C1に適合する防護
服
火炎,放射熱及び燃えるがれ
き類
広い田園地帯の原野火災消
火
ISO 15384に適合する防護服
又は
JIS T 8129 A,B1,B2,C1に適合する防護服
14
T 8006:2020
表C.1−推奨規格及び最低要求レベル(続き)
ハザード
ハザードの例
推奨される防護服
高レベルのリスク:ほとんど即死に至る強度の熱及び/又は火炎への潜在的なばく露
極めて強い熱及び火炎
火災中のビルへの立入り
ISO 11999-3に適合する防護服
火炎に巻かれる
レーシングドライバの衝突
消火中のフラッシュオーバ
ISO 14460に適合する防護服
ISO 11613に適合する防護服
ISO 11999-3に適合する防護服
又は
ISO 15538 タイプ3に適合する防護服
放射熱及び大量の金属飛ま
つ(沫)
製鉄所
JIS T 8129 A1若しくはA1+A2,B2,C3又はC4,
D1〜D3及び/又はE1〜E3に適合する防護服
大きな火炎によって間近に
包囲される
航空機の墜落
石油備蓄タンクの火災
ISO 11999-3に適合する防護服
又は
ISO 15538 タイプ3に適合する防護服
15
T 8006:2020
附属書D
(規定)
製造業者情報及び表示に含む事項
D.1 一般
ユーザに防護服を支給するときは,防護服とともにJIS T 8005で規定する取扱説明書を含む製造業者情
報を提供しなければならない。しかし,この取扱説明書を含む製造業者情報は,防護服と一緒に残ってい
ないことがある。したがって,使用,洗濯などの指針のために,少なくともJIS T 8005の7.2で規定する
表示内容をラベルに記載しなければならない。
JIS T 8005は,図記号及びサイズ表示を含む,防護服のラベルに記載するべき事項を規定している。JIS
L 0001は,洗濯に関する図記号及びその意味を規定している。
製造業者情報及び表示に含む事項は,次による。
− ラベルに関する一般事項−大きさ,材料,言語,レイアウト
− 安全性に関する重要な事項
− 防護服を洗濯する場合についての警告
例えば,洗濯による交雑汚染があることなど。
− 家庭用洗剤,漂白剤及び仕上材は,場合によっては防護服の防護性能を低下させることがあることに
関する警告
− 洗濯に関する情報提供(6.2参照)
− 有害物質の除去に関する情報
− 防護服の乾燥に関する情報
− 特殊処理及び再加工に関する情報
16
T 8006:2020
附属書E
(参考)
参考文献
[1] JIS L 1930 繊維製品の家庭洗濯試験方法
注記 対応国際規格:ISO 6330,Textiles−Domestic washing and drying procedures for textile testing
[2] JIS L 1931-1 繊維製品の商業クリーニング−第1部:生地及び製品の評価方法
注記 対応国際規格:ISO 3175-1,Textiles−Professional care, drycleaning and wetcleaning of fabrics and
garments−Part 1: Assessment of performance after cleaning and finishing
[3] JIS L 1931-2 繊維製品の商業クリーニング−第2部:パークロロエチレンによるドライクリーニング
試験方法
注記 対応国際規格:ISO 3175-2,Textiles−Professional care, drycleaning and wetcleaning of fabrics and
garments−Part 2: Procedure for testing performance when cleaning and finishing using
tetrachloroethene
[4] JIS L 1931-3 繊維製品の商業クリーニング−第3部:石油系溶剤によるドライクリーニング試験方法
注記 対応国際規格:ISO 3175-3,Textiles−Professional care, drycleaning and wetcleaning of fabrics and
garments−Part 3: Procedure for testing performance when cleaning and finishing using hydrocarbon
solvents
[5] JIS L 1931-4 繊維製品の商業クリーニング−第4部:ウエットクリーニング試験方法
注記 対応国際規格:ISO 3175-4,Textiles−Professional care, drycleaning and wetcleaning of fabrics and
garments−Part 4: Procedure for testing performance when cleaning and finishing using simulated
wetcleaning
[6] JIS T 8020 熱及び火炎に対する防護服−放射熱ばく露による防護服材料の性能評価
注記 対応国際規格:ISO 6942,Protective clothing−Protection against heat and fire−Method of test:
Evaluation of materials and material assemblies when exposed to a source of radiant heat
[7] JIS T 8021 熱及び火炎に対する防護服−火炎ばく露時の熱伝達指数測定方法
注記 対応国際規格:ISO 9151,Protective clothing against heat and flame−Determination of heat
transmission on exposure to flame
[8] JIS T 8022 熱及び火炎に対する防護服−火炎伝ぱ性試験方法
注記 対応国際規格:ISO 15025,Protective clothing−Protection against flame−Method of test for
limited flame spread
[9] JIS T 8023 熱に対する防護服及び装備品−熱風循環炉を使用する対流耐熱性試験方法
注記 対応国際規格:ISO 17493,Clothing and equipment for protection against heat−Test method for
convective heat resistance using a hot air circulating oven
[10] JIS T 8024 熱及び火炎に対する防護服−火炎及び放射熱ばく露時の熱伝達性測定方法
注記 対応国際規格:ISO 17492,Clothing for protection against heat and flame−Determination of heat
transmission on exposure to both flame and radiant heat
[11] JIS T 8025 防護服−溶融金属の飛まつ(沫)に対する防護服材料の測定方法
注記 対応国際規格:ISO 9150,Protective clothing−Determination of behaviour of materials on impact
17
T 8006:2020
of small splashes of molten metal
[12] JIS T 8026 防護服−溶融金属に対する評価方法
注記 対応国際規格:ISO 9185,Protective clothing−Assessment of resistance of materials to molten
metal splash
[13] JIS T 8027-1 熱及び火炎に対する防護服−押圧熱伝達の測定−第1部:加熱シリンダーによる押圧
熱伝達試験方法
注記 対応国際規格:ISO 12127-1,Clothing for protection against heat and flame−Determination of
contact heat transmission through protective clothing or constituent materials−Part 1: Contact heat
produced by heating cylinder
[14] JIS T 8128 溶接及び関連作業用防護服
注記 対応国際規格:ISO 11611,Protective clothing for use in welding and allied processes
[15] JIS T 8129 熱及び火炎に対する防護服−性能要求事項
注記 対応国際規格:ISO 11612,Protective clothing−Clothing to protect against heat and flame−
Minimum performance requirements
[16] JIS T 8130 防護服−火炎に対する防護服
注記 対応国際規格:ISO 14116,Protective clothing−Protection against flame−Limited flame spread
materials, material assemblies and clothing
[17] ISO 11613,Protective clothing for firefighter's who are engaged in support activities associated with structural
fire fighting−Laboratory test methods and performance
[18] ISO/TS 11999-2,PPE for firefighters−Test methods and requirements for PPE used by firefighters who are at
risk of exposure to high levels of heat and/or flame while fighting fires occurring in structures−Part 2:
Compatibility
[19] ISO 11999-3,PPE for firefighters−Test methods and requirements for PPE used by firefighters who are at
risk of exposure to high levels of heat and/or flame while fighting fires occurring in structures−Part 3:
Clothing
[20] ISO 13506-1,Protective clothing against heat and flame−Part 1: Test method for complete garments−
Measurement of transferred energy using an instrumented manikin
[21] ISO 13506-2,Protective clothing against heat and flame−Part 2: Skin burn injury prediction−Calculation
requirements and test cases
[22] ISO 14460,Protective clothing for automobile racing drivers−Protection against heat and flame−
Performance requirements and test methods
[23] ISO 15384,Protective clothing for firefighters−Laboratory test methods and performance requirements for
wildland firefighting clothing
[24] ISO 15538,Protective clothing for firefighters−Laboratory test methods and performance requirements for
protective clothing with a reflective outer surface
[25] ISO 15797,Textiles−Industrial washing and finishing procedures for testing of workwear
[26] ISO 18640-1,Protective clothing for firefighters−Physiological impact−Part 1: Measurement of coupled
heat and moisture transfer with the sweating torso
[27] ISO 18640-2,Protective clothing for firefighters−Physiological impact−Part 2: Determination of
physiological heat load caused by protective clothing worn by firefighters
18
T 8006:2020
[28] ISO 18639-3,PPE ensembles for firefighters undertaking specific rescue activities−Part 3: Clothing
[29] CEN/TR 14560:2003,Guidlines for selection, use, care and maintenance of protective clothing against heat
and flame
[30] Directive 89/656/EEC Council Directive of 30 November 1989 on the minimum safety and health
requirements for the use of Personal Protective Equipment on the workplace by the employees (89/656/EEC)
[31] Directive 89/686/EEC Council Directive of 21 December 1989 on the approximation of the laws of the
Member States relating to personal protective equipment (89/686/EEC)
[32] MÄKINEN H., Finnish Institute of Occupational Health, 3rd Seminar on PPE in Europe, 1996, Risk
assessment for the selection and use of protective clothing ‒ a practical example, pp. 57-62
[33] MÄKINEN H., Finnish Institute of Occupational Health, 4th Seminar on PPE in Europe, 1997, A systematic
risk assessment and PPE programme, pp. 113-117
[34] BOIX P., VOGUL L., Risk Assessment at the Workplace, A guide for union action, Trade Union Technical
Bureau for Health and Safety (TUTB)
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T 8006:2020
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS T 8006:2020 熱及び火炎に対する防護服−防護服の選び方,使い方,手入れ
の仕方及びメンテナンスの仕方の一般的事項
ISO/TR 2801:2007,Clothing for protection against heat and flame−General
recommendations for selection, care and use of protective clothing
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3 用語及び
定義
3.7 コンパチビリテ
ィ
−
−
追加
用語及び定義を新たに追加した。
本文中に使用している用語のた
め。次回ISOに提案する。
3.8 洗濯
−
−
追加
用語及び定義を新たに追加した。
本文中に使用している用語であ
り,定義を明確にするため。次回
ISOに提案する。
3.9 ユーザ
−
−
追加
用語及び定義を新たに追加した。
本文中に使用している用語であ
り,定義を明確にするため。次回
ISOに提案する。
3.10 サプライヤ
−
−
追加
用語及び定義を新たに追加した。
本文中に使用している用語であ
り,定義を明確にするため。次回
ISOに提案する。
4 選び方
4.3 対象作業におけ
る防護服の防護レベ
ルの決定
3.3
JISとほぼ同じ
追加
対応国際規格の3.6その他の評価で
規定している内容を注記として追
記した。
防護レベルを決定する上で必要に
なる場合があるため。
4.4 防護服の入手に
関する情報収集
3.4
JISとほぼ同じ
削除
対応国際規格の注記を削除した。
国内状況を考慮すると第三者機関
による認証が多くないため。
追加
対応国際規格の3.7その他の検討事
項で規定している内容を注記とし
て追記した。
防護服の入手に関する情報収集に
おいて検討することが必要になる
場合があるため。
2
T
8
0
0
6
:
2
0
2
0
20
T 8006:2020
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
4 選び方
(続き)
4.5 選び方のための
試着による評価
3.5
JISとほぼ同じ
変更
試着を行うことによって,着用者が
その防護服に信頼感をもって使用
することにつながることを注記に
変更した。
参考情報であるため。次回ISOに
提案する。
変更
附属品の位置決め及びタイプを考
慮することを注記に変更した。
リスクの管理の中で考慮すべき一
つの事項であるため。
−
−
3.6
その他の評価
削除
記載内容を4.3の注記に移動した。 防護レベルを決定する上で必要に
なる場合があるため。
−
−
3.7
その他の検討事項
削除
記載内容を4.4の注記に移動した。 防護服の入手に関する情報収集に
おいて検討することが必要になる
場合があるため。
5 使い方
4.3
防護服の使用開始
削除
規定内容を削除し,5.4のf) に移動
した。
5.4のf) で規定している内容と重
複するため。
5.4 日常点検b)
−
−
追加
生物学的危険物質による汚染の確
認は,リスクアセスメントの実施が
有効であることを注記で記載した。
生物学的危険物質による汚染は,
容易に目視で確認することが難し
いため。
5.4 日常点検f)
−
−
追加
対応国際規格の4.3(防護服の使用
開始)で規定している内容を警告と
して記載した。
5.4のf) で規定している内容と重
複するため。
6 手入れの
仕方
6.2 洗濯
5.2
JISとほぼ同じ
削除
洗濯の過程の有効性はバッチテス
トによって確認するのが望ましい
という注記を削除した。
バッチテストでの確認が優れてい
る理由が明確でないため。
6.3 有害物質の除去
5.3
JISとほぼ同じ
削除
石綿を削除した。
石綿に汚染された防護服は,再利
用するのではなく,処分するべき
であるため。
追加
有害物質に汚染された防護服の処
理方法に関する注記を追記した。
有害物質に汚染された防護服の処
理方法については,該当する法規
制に基づいて処理をする必要があ
るため。
2
T
8
0
0
6
:
2
0
2
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(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6 手入れの
仕方(続き)
追加
処理の具体的内容を追記した。
有害物質を除去するための処理方
法の一つを示し理解しやすくする
ため。
7 メンテナ
ンスの仕方
7.4 廃棄
6.4
JISとほぼ同じ
追加
廃棄方法については,国及び地方自
治体の規則に基づいて行うことを
追記した。
汚染された防護服の廃棄は,国及
び地方自治体の規則に基づいて行
われなければならないため。次回
ISOに提案する。
附属書A
(参考)
熱及び火炎
に対する防
護服に関す
る規格
A.1 一般
A.1
JISとほぼ同じ
変更
防護服又は材料に対する性能要求
を規定する規格は,タイトルだけを
記載することにした。
性能要求事項は,都度改正される
可能性があるため。
A.2 防護服又は材料
に対する性能要求を
規定する規格
A.2
JISとほぼ同じ
変更
ISO 11613の規格タイトルを最新版
に整合させた。
ISO 11613は改正され,タイトル
が変更されたため。
追加
ISO 11999-3を追加した。
新たに熱及び火炎に対する防護服
として制定されたため。
追加
ISO 18639-3を追加した。
新たに熱及び火炎に対する防護服
として制定されたため。
A.3 試験方法を規定
する規格
A.3
JISとほぼ同じ
変更
ISO 13506をISO 13506-1及びISO
13506-2に変更した。
規格が改正され,変更になったた
め。
追加
ISO 18640-1及びISO 18640-2を追
加した。
新たに熱及び火炎に対する防護服
として制定されたため。
附属書C
(参考)
熱及び火炎
のハザード
のタイプと
防護のため
に選択する
防護服との
関係例
表C.1 推奨規格及び
最低要求レベル
表C.1
JISとほぼ同じ
追加
変更
ISO 11999-3を追加した。又はISO
11613をISO 11999-3に変更した。
規格が改正され,変更になったた
め。
2
T
8
0
0
6
:
2
0
2
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T 8006:2020
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
附属書D
(規定)
製造業者情
報及び表示
に含む事項
附属書D JISとほぼ同じ
変更
対応国際規格は参考であるがJIS
では規定に変更した。
要求内容は規定となる内容が多
く,かつ,JIS T 8005で規定して
いる内容も含まれているため。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO/TR 2801:2007,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
2
T
8
0
0
6
:
2
0
2
0