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T 7331:2018 (ISO 14889:2013) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 眼鏡レンズの基本的要求事項 ······························································································ 2 

4.1 性能 ···························································································································· 2 

4.2 設計 ···························································································································· 2 

4.3 材料 ···························································································································· 2 

4.4 機械的強度 ··················································································································· 2 

4.5 透過率 ························································································································· 3 

5 試験方法························································································································· 3 

5.1 一般的事項 ··················································································································· 3 

5.2 燃焼性 ························································································································· 3 

5.3 機械的強度 ··················································································································· 3 

6 識別表示························································································································· 5 

6.1 眼鏡レンズ個々の包装容器上又は添付書類に明示する識別表示 ··············································· 5 

6.2 提供可能とする事項 ······································································································· 6 

T 7331:2018 (ISO 14889:2013) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本医用光学機器

工業会(JMOIA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格であ

る。 

これによって,JIS T 7331:2006は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

T 7331:2018 

(ISO 14889:2013) 

屈折補正用眼鏡レンズの基本的要求事項 

Ophthalmic optics-Spectacle lenses- 

Fundamental requirements for uncut finished lenses 

序文 

この規格は,2013年に第3版として発行されたISO 14889を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,屈折補正に使用するアンカットフィニッシュト眼鏡レンズ(以下,レンズという。)の基本

的要求事項について規定する。ただし,この規格は,保護眼鏡レンズには適用しない。 

この規格と他の規格の要求事項との間に差異がある場合には,この規格を優先する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 14889:2013,Ophthalmic optics−Spectacle lenses−Fundamental requirements for uncut finished 

lenses(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS T 7313 屈折補正用単焦点眼鏡レンズ 

注記 対応国際規格:ISO 8980-1,Ophthalmic optics−Uncut finished spectacle lenses−Part 1: 

Specifications for single-vision and multifocal lenses 

JIS T 7314 屈折補正用多焦点眼鏡レンズ 

注記 対応国際規格:ISO 8980-1,Ophthalmic optics−Uncut finished spectacle lenses−Part 1: 

Specifications for single-vision and multifocal lenses 

JIS T 7315 屈折補正用累進屈折力眼鏡レンズ 

注記 対応国際規格:ISO 8980-2,Ophthalmic optics−Uncut finished spectacle lenses−Part 2: 

Specifications for progressive power lenses 

JIS T 7330 眼鏡レンズの用語 

注記 対応国際規格:ISO 13666,Ophthalmic optics−Spectacle lenses−Vocabulary 

JIS T 7333 屈折補正用眼鏡レンズの透過率の仕様及び試験方法 

T 7331:2018 (ISO 14889:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 対応国際規格:ISO 8980-3,Ophthalmic optics−Uncut finished spectacle lenses−Part 3: 

Transmittance specifications and test methods 

JIS T 7334 屈折補正用眼鏡レンズの反射防止膜の仕様及び試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 8980-4,Ophthalmic optics−Uncut finished spectacle lenses−Part 4: 

Specifications and test methods for anti-reflective coatings 

ISO 21987,Ophthalmic optics−Mounted spectacle lenses 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS T 7330によるほか,次による。 

3.1 

(レンズの)製造業者[manufacturer (of an uncut finished spectacle lens)] 

レンズを市場に出す個人又は法人。 

眼鏡レンズの基本的要求事項 

4.1 

性能 

この規格に規定する要件に加えて,レンズは,JIS T 7313〜JIS T 7315,JIS T 7333,JIS T 7334及びISO 

21987の関連部分に適合しなければならない。 

4.2 

設計 

レンズは,製造業者が想定した使用方法に従って使用された場合に予想される危険性全般を,使用され

ない場合の危険性と比較して,材料の特性を勘案し,一般的に知られている最新の技術で低減させるよう

設計しなければならない。 

4.3 

材料 

4.3.1 

生理的適合性 

レンズは,生理的に不適合な材料,又は製造業者が想定した使用方法に従ってレンズを使用した場合に,

装用者の間に高頻度にアレルギー反応若しくは中毒反応を生じさせるものとして知られている材料で製造

してはならない。 

4.3.2 

燃焼性 

レンズは,5.2に規定する方法で試験したとき,試験ロッドを取り除いた後に燃焼が継続してはならない。 

4.4 

機械的強度 

レンズは,5.3に規定する最小限の丈夫さのための準静荷重試験に耐えなければならない。すなわち,5.3

に規定する方法で,直径22 mmの鋼球を(100±2) Nの力でレンズに押し付けたとき,レンズがそれに耐え

れば,最低強度の要件を満たしたものとする。この試験は,温度を(23±5) ℃に調整した後に行う。この

試験の後,次の欠陥が明白であってはならない。 

a) レンズの破損 レンズが二つ以上の破片に分離した場合,又は5 mg以上のレンズの破片がレンズ後

面から剝離した場合,レンズは破損したものとする。 

b) レンズの変形 レンズの下の白紙にカーボン紙の痕跡が認められた場合には,レンズは変形したもの

とする。 

注記 レンズが,工業用又は機械的危険がある用途に使用するためのものである場合には,より程度

の高い強度が必要となることがある。目の保護が必要な場合には,特定の要件が日本工業規格

又は国際規格に規定されている。 

T 7331:2018 (ISO 14889:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.5 

透過率 

4.5.1 

一般的要求事項 

透過率は,JIS T 7333の6.1(一般的事項)及び6.2(一般的透過率要求事項)に規定の要件に適合しな

ければならない。 

4.5.2 

路上の使用又は運転目的の眼鏡レンズの分光透過率に関する要求事項 

4.5.2.1 

一般事項 

透過率は,JIS T 7333の6.3.1(一般的事項)に規定された要件に適合しなければならない。 

4.5.2.2 

分光透過率 

透過率は,JIS T 7333の6.3.2(分光透過率)に規定された要件に適合しなければならない。 

4.5.2.3 

昼光での使用 

透過率は,JIS T 7333の6.3.3(昼光での使用)に規定された要件に適合しなければならない。 

4.5.2.4 

薄暮又は夜間の運転 

透過率は,JIS T 7333の6.3.4(薄暮又は夜間の運転)に規定された要件に適合しなければならない。 

4.5.2.5 

白熱信号光の認識及び検知における相対視感度減衰率 

相対視感度減衰率は,JIS T 7333の6.3.5[白熱信号光の認識及び検知における相対視感度減衰率(係数)]

に規定された要件に適合しなければならない。 

試験方法 

5.1 

一般的事項 

この規格で規定する試験方法は,全て形式試験である。 

5.2 

燃焼性 

5.2.1 

装置 

試験装置は,長さ(300±3) mm,呼び径6 mm,長さ方向の軸に垂直な平端面をもつスチールロッド,熱

源及び温度表示装置付熱電対で構成する。 

5.2.2 

手順 

スチールロッドの一方の端を長さ50 mm以上にわたって温度(650±20) ℃まで加熱する。加熱したロッ

ド端から(20±1) mmのところに取り付けた熱電対を使ってロッドの温度を測定する。ロッドの軸が垂直に

なるようにし,ロッド加熱面を試験品の表面に当ててロッドの質量を5秒以上かけ,次にロッドを取り除

く。 

それぞれの使用材料で作られた試験品についてこの試験を繰り返す。目視検査を行い,試験品からロッ

ドを取り除いた後も燃焼が継続しているかどうかを確認する。 

5.3 

機械的強度 

5.3.1 

装置 

装置は,次による(図1参照)。 

5.3.1.1 

荷重すい(錘) 呼び径22 mmの鋼球を,呼び長70 mmの管の下端に固定する。質量は,試験品

に作用する力が(100±2) Nになるようにする。 

5.3.1.2 

試験品の支持台 試験品の支持台は,鋼製支持板と荷重リングとで構成する。鋼製支持板の上面

及び荷重リングの下面は,それぞれ,内径(35±0.1) mmとし,呼び断面3 mm×3 mmをもつ(40±5) IRHD 1)

の円形シリコーンゴムリングを適切な方法によって取り付ける。 

試験レンズが,寸法不足でその全外周が適切に支持されない場合には,アダプタスリーブを適宜使用す

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

る。荷重リングの質量は,(250±5) gとする。 

注1) 国際ゴム硬度(International Rubber Hardness Degree) 

注記1 この荷重リングは,シリコーンゴムリングが座枠として試験レンズの上面をしっかり押すよ

うにするために必要である。 

白紙の上にカーボン紙を重ね,支持板の円筒形くぼみの平らな底面の上に置く。 

くぼみの平らな平面は,シリコーンゴムリング取付け面(この場合には,平らであるとする。)から1.5 mm

下にあり,リングに平行とする。回転対称でなく,したがって,シリコーンゴムリングを取り付ける上面

が3次元になるレンズ面を支持するような支持板の設計である場合には,支持板上面の内周縁最下点から

くぼみの平らな底面までの距離が1.5 mmになるようにする。 

注記2 機械センサによる変形の測定など,この試験方法と同等であることを示せば,別の方法を用

いてもよい。 

5.3.2 

手順 

手順は,次による。 

5.3.2.1 

準備 

4.4に規定する温度で試験を行う。 

5.3.2.2 

試験品の位置決め 

レンズ後面を下にして試験品を支持台の中央に置き,荷重リングのシリコーンゴムリングを下側にして

荷重リングを試験品上の中央に置く。 

注記 レンズの裏面が回転対称ではないレンズについては,支持板はレンズの裏面のカーブに合うよ

うに曲げる。 

5.3.2.3 

力の付与 

400 mm/min以下の速度で荷重すい(錘)をレンズの上に降下させる。(10±2)秒間,(100±2) Nの力を保

持し,その後荷重すい(錘)を取り除く。 

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T 7331:2018 (ISO 14889:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

 1 

ガイドブロック 

眼鏡レンズ 

白紙上のカーボン紙 

中央位置決め用リング 

荷重すい(錘)(100±2) N 

鋼球 

荷重リング(250±5) g 

シリコーンゴムリング(座枠) 
35 mm×3 mm×3 mm 

支持システム 

図1−最低強度試験用器具 

識別表示 

6.1 

眼鏡レンズ個々の包装容器上又は添付書類に明示する識別表示 

6.1.1 

少なくとも次の事項は,全てのレンズに明示しなければならない。 

a) 屈折力(D) 

b) レンズの公称寸法(mm) 

c) レンズに目立つ透過色がある場合は,その色及びその他の特性(フォトクロミックレンズ,偏光レン

ズなど) 

d) コーティングの識別表示 

e) 製造業者,供給者の商用名又は相当する名称 

f) 

素材の商用名,屈折率又は相当する名称 

g) 補正された値(該当する場合) 

注記 例えば,装用位置についての補正が行われたときには,焦点屈折力,プリズム及び加入屈折力

は,補正された値となる。 

6.1.2 

多焦点レンズには,次の追加事項を明示しなければならない。 

T 7331:2018 (ISO 14889:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 加入屈折力 

b) 小玉の寸法(mm) 

c) プリズム付き小玉のプリズム効果(ある場合) 

d) 右レンズか左レンズかを示す表記(該当する場合) 

e) 形式表示又は商用名 

f) 

加入屈折力の測定方法(小玉側で測定しない場合) 

g) 非球面多焦点レンズの遠用部測定基準点の位置 

6.1.3 

累進屈折力レンズには,次の追加事項を明示しなければならない。 

a) 加入屈折力 

b) 右レンズか左レンズかを示す表記(該当する場合) 

c) 形式表示又は商用名 

d) 加入屈折力の測定方法(累進面側で測定しない場合) 

6.2 

提供可能とする事項 

6.2.1 

全てのレンズについて,次の事項は要求に応じて提供する。 

a) 中心厚又は縁厚(mm) 

b) 光学特性(アッベ数及び分光透過率を含む。) 

c) 素材の密度 

6.2.2 

該当する場合,多焦点レンズ及び累進屈折力レンズについては,次の追加事項を要求に応じて提供

する。 

a) 遠用部レンズカーブ(D) 

b) プリズムシニング(該当する場合) 

c) 永久アライメント基準マークを基にして,再度一時的マークを付けるための位置出しチャート