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T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生大臣が制定した日本工

業規格である。 

JIS T 7201-5には,次に示す附属書がある。 

附属書A(規定) 形式試験方法 

附属書B(参考) 呼吸回路の分類 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

T 7201-5 : 1999 

(ISO 8835-2 : 1993) 

吸入麻酔システム− 

第5部 麻酔用循環式呼吸回路 

Inhalational anaesthesia systems− 

Part 5 Anaesthetic circle breathing systems 

序文 この規格は,1993年第1版として発行されたISO 8835-2, Inhalational anaesthesia systems−Part 2 : 

Anaesthetic circle breathing systemsを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式をほとんど変更することなく作

成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある事項は,原国際規格にはない事項である。 

呼吸回路は,呼吸管とコネクタの集合からなるが,弁,呼吸バッグ及び二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置

を含んでもよい。その機能は,混合ガスを患者へ及び患者から運ぶことである。 

その他の装置,例えば加湿器,細菌フィルタ,スパイロメータ,温度計,ガス分析装置などが,呼吸回路

に組み込まれていてもよい。 

附属書Aは,試験方法を記述し,附属書Bは呼吸回路の分類方式を記述する。 

解説は,規格の一部ではない。 

1. 適用範囲 

この規格は,完成品として,又は製造業者の指示によって使用者が組み立てる部品の形で供給される吸

入麻酔装置の循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収呼吸回路の要求事項を規定する。また,この規格では,

呼吸回路の附属装置の一部,特に二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置,一方向弁及びAPL弁についても規定

する。 

この規格では,麻酔用人工呼吸器については規定しない。また,この規格では,歯科用無痛装置として

の使用に限定した呼吸回路とその関連構成要素については規定しない。この規格は,呼気中に排出された

二酸化炭素(炭酸ガス)の排除に関連する呼吸回路の機能については含まない。この問題は複雑で,患者,

新鮮ガス流量及び呼吸回路それ自体の間の相互作用に依存しているからである。 

備考 この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって参考

値である。 

なお,圧力はゲージ圧力(周囲圧力との差)で示す。 

2. 引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,発行年(又は発効年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を

構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発行年(又は発効年)を付記していない

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS T 7201-1 吸入麻酔システム−第1部 麻酔器(本体) 

備考 ISO 5358 : 1992, Anaesthetic machines for use with humansからの引用事項と同等である。 

JIS T 7201-2-1 吸入麻酔システム−第2-1部 麻酔用及び呼吸用機器−円錐コネクタ−円錐及びソケ

ット 

備考 ISO 5356-1 : 1996, Anaesthetic and respiratory equipment−Conical connectors−Part 1 : Cones and 

socketsからの引用事項と同等である。 

JIS T 7201-2-2 吸入麻酔システム−第2-2部 麻酔用及び呼吸用機器−円錐コネクタ−ねじ式耐重量

コネクタ 

備考 ISO 5356-2 : 1987, Anaesthetic and respiratory equipment−Conical connectors−Part 2 : 

Screw-threaded weight-bearing connectorsからの引用事項と同等である。 

JIS T 7201-3 吸入麻酔システム−第3部 麻酔用呼吸バッグ 

備考 ISO 5362 : 1986, Anaesthetic reservoir bagsからの引用事項と同等である。 

JIS T 7201-4 吸入麻酔システム−第4部 麻酔器用及び人工呼吸器用の呼吸管 

備考 ISO 5367 : 1991, Breathing tubes intended for use with anaesthetic apparatus and ventilatorsからの

引用事項と同等である。 

JIS T 7203 : 1989 医療用酸素濃度計 

ISO 2878 : 1987, Rubber, vulcanized−Antistatic and conductive products−Determination of electrical 

resistance 

ISO 2882 : 1979, Rubber, vulcanized−Antistatic and conductive products for hospital use−Electrical 

resistance limits 

ISO 7000 : 1989, Graphical symbols for use on equipment−Index and synopsis 

3. 用語の定義 

この規格で用いる用語の定義は,JIS T 7201-1,JIS T 7201-2-1,JIS T 7201-2-2,JIS T 7201-3及びJIS T 

7201-4において定められたもののほか,次による。 

3.1 

呼吸回路 (breathing system)  ガス共通流出口(新鮮ガス出口)と患者接続口との間にある呼吸圧

でのガスを含む吸気ガス及び呼気ガスの通路で,麻酔用人工呼吸器を含まない。 

備考 麻酔ガス排除システムに関わる専用回路は,呼吸回路の一部とはみなさない。 

3.2 

循環式回路 (circle system)  吸気回路及び呼気回路内を流れるガスの方向が一方向弁によって定ま

り,この二つの回路が循環回路を構成する呼吸回路。 

3.3 

循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置 (circle absorber assembly)  二酸化炭素(炭酸ガス)吸収

剤容器,吸気弁及び呼気弁,呼吸管との二つの接続口,呼吸バッグ接続口及び/又は人工呼吸器接続口,

並びに新鮮ガス入口から構成される循環式回路の一部。APL弁を含んでもよい。 

3.4 

新鮮ガス入口 (fresh-gas inlet)  新鮮ガスが,呼吸回路に供給される呼吸回路附属装置上の接続口。 

3.5 

新鮮ガス供給管 (fresh-gas supply tube)  ガス共通流出口(新鮮ガス出口)から新鮮ガス入口へ新鮮

ガスを運ぶ管。 

3.6 

患者接続口 (patient connection port)  呼吸回路の患者側端にある気管チューブ,気管切開チューブ

コネクタ又はアダプタ,若しくは顔マスク又は顔マスクアングルピースに接続することを意図した開口部。 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.7 

麻酔ガス排出口 (exhaust port)  余剰及び/又は廃棄ガスが大気中へ又は麻酔ガス排除装置に排出

される接続口。 

3.8 

Yピース;3方向呼吸回路コネクタ (Y-piece ; 3-way breathing system connector)  一つの患者側接

続口と2本の呼吸管への接続口をもつ呼吸回路内の3方向管状コネクタ。 

3.9 

APL弁,ポップオフ弁 (adjustable pressure limiting valve)  あらかじめ設定した以上に呼吸回路内

圧が上昇すると,ガスを回路外へ逃がすように働く用手調節弁。 

3.10 一方向弁 (unidirectional valve, one-way valve)  ガスの流れを一定方向だけに限定するように働く

弁。呼気弁や吸気弁もこれに属する。 

3.11 回路内圧計 (circuit pressure gauge)  呼吸回路内のガス圧を大気圧に対して指示する圧力計。 

4. 一般的要求事項 

4.1 

コネクタ 

4.1.1 

吸気接続口 

吸気接続口は,JIS T 7201-2-1に適合する22mmサイズの雄円すいコネクタでなければならない。吸気

接続口には,ガスの流れの方向を示す矢印が表示され,その軸は水平か,又は水平面から50°以内でなけ

ればならない。 

備考 吸気接続口には,JIS T 7201-2-1に適合する同軸15mmの雌円すいコネクタを組み込んでもよ

い。 

4.1.2 

呼気接続口 

呼気接続口は,JIS T 7201-2-1又はJIS T 7201-2-2に適合する22mmサイズの雄円すいコネクタでなけれ

ばならない。呼気接続口には,ガスの流れの方向を示す矢印が表示され,その軸は水平か,又は水平面か

ら50°以内でなければならない。 

4.1.3 

呼吸バッグの接続口 

呼吸バッグの接続口は,JIS T 7201-4又はJIS T 7201-3にそれぞれ適合する呼吸管又は呼吸バッグに合

致するコネクタでなければならない。この呼吸バッグ接続口には, “bag” 又は“バッグ”,若しくは呼吸

バッグを示す記号が表示されていなければならない。また,呼吸バッグ接続口は鉛直か,又は鉛直から20°

の範囲内で下を向いていなければならない。 

4.1.4 

患者接続口 

患者接続口は,15mmサイズの雌円すいコネクタを同軸にもつ22mmサイズの雄円すいコネクタで,い

ずれもJIS T 7201-2-1の規定に適合しなければならない。 

4.1.5 

Yピース 

容易に離れないように呼吸管に接続されているYピースの機器側端は,JIS T 7201-2-1に適合する引っ

込み (recess) をもつ22mmサイズの雄円すいコネクタか,又はJIS T 7201-4に適合する呼吸管に合致する

他種のコネクタでなければならない。 

備考 Yピースは,患者接続口が回転 (swivel) するように,設計されていてもよい。 

4.1.6 

排気口 

呼吸回路附属装置上の排気口は,次の一つに適合しなければならない。 

a) JIS T 7201-2-1の規定に適合している30mmサイズの雄円すいコネクタ。 

b) JIS T 7201-2-1の規定に適合しない専用の接合具。 

c) 転送ホース (transfer hose) への分離不能な接続。 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

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4.1.7 

人工呼吸器接続口 

人工呼吸器接続口を備えている場合には,その接続口は,JIS T 7201-2-1に適合する22mmサイズの雄

円すいコネクタでなければならない。この接続口には, “ventilator” 又は“人工呼吸器”という語及び/

又は適切な記号が表示されていなければならない。 

4.1.8 

その他の呼吸回路附属装置 

4.1.8.1 

呼吸回路附属装置が円すいコネクタに合致するならば,JIS T 7201-2-1又はJIS T 7201-2-2の規定

に適合する15mm又は22mmサイズの円すいコネクタでなければならない。呼吸回路内の接続に用いるも

の以外の接続口は,JIS T 7201-2-1又はJIS T 7201-2-2の規定に適合している15mm又は22mmサイズの円

すいコネクタに接続できてはならない。 

4.1.8.2 

循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置は,吸気弁及び呼気弁を備えていなければならない。こ

れらの弁が二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置から離脱できるときは,吸収装置への接続方法は,お互いに

互換性をもたないコネクタでなければならず,また,JIS T 7201-2-1又はJIS T 7201-2-2で規定するどのコ

ネクタとも適合してはならない。 

4.2 

導電性 

4.2.1 

可燃性麻酔薬の使用を意図する呼吸回路及び呼吸回路附属装置は,ISO 2878で規定された方法で

試験するとき,ISO 2882の要求事項に適合していなければならない。 

4.2.2 

非帯電性(導電性)の材質で作られた呼吸回路,呼吸回路附属装置及び一体をなす非金属製の附属

部品には, “ANTISTATIC” 又は“非帯電性”の語を明りょう(瞭)に表示しなくてはならない。また,

その全長にわたって,連続した消去不能の横線を入れてもよい。 

4.3 

材質 

呼吸回路のすべての構成要素は,接触することを意図しているガス(特に酸素)及び麻酔薬と適合性の

ある材質でできていなければならない。 

5. 一体形又は製造業者の指示によって組み立てられた呼吸回路 

5.1 

ガス漏れ 

附属書AのA.2に規定した方法で試験したとき,一体形の呼吸回路からのガス漏れは,製造業者の述べ

るあらゆる使用方法で150ml/minを超えてはならない[12.a)2)参照]。 

5.2 

呼気抵抗 

附属書AのA.3に規定した方法で試験したとき,患者接続口で生じる圧力は,0.6kPa {6cmH2O} を超え

てはならない。 

5.3 

吸気抵抗 

附属書AのA.4に規定した方法で試験したとき,患者接続口で生じる陰圧は,0.6kPa {6cmH2O} を超え

てはならない。 

6. APL弁(ポップオフ弁) 

6.1 

動きの方向 

回転によって制御されるAPL弁については,時計回りの方向に動かしたときに制限圧を次第に増加させ

る構造でなければならない。 

参考 デザインによっては,制御部を時計方向に一杯に回転させても弁が完全に閉じないようにした

ものもある。 

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T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

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6.2 

気流抵抗 

他の医療装置の部分と一体になっていないAPL弁については,附属書AのA.5に規定した方法で試験

したとき,APL弁前後での圧力低下は,完全解放の位置で,空気流量が3l/minのときに0.05kPa {0.5cmH2O} 

〜0.3kPa {3cmH2O} の間であり,かつ,空気流量が30l/minのときには,0.1kPa {1cmH2O} 〜0.5kPa 

{5cmH2O} の間でなければならない。 

他の医療装置と一体になっているAPL弁については,附属書AのA.5に規定した方法で試験したとき,

APL弁を組み込んだ装置部分の前後での圧力降下は,空気流量が3l/minのときに0.05kPa {0.5cmH2O} 〜

0.3kPa {3cmH2O} の間であり,かつ,空気流量が30l/minのときには0.1kPa {1cmH2O} 〜0.6kPa {6cmH2O} 

の間でなければならない。 

6.3 

ガス漏れ 

APL弁を一杯に閉じることが可能ならば,附属書AのA.6に規定した方法で試験したとき,一杯に閉じ

た位置でのガス漏れは,50ml/minを超えてはならない。 

7. 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置 

7.1 

構造 

7.1.1 

二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器のデザインは,吸収剤の色変化をすべて明りょう(瞭)に視認

できなければならない。 

7.1.2 

製造業者によってあらかじめ充てん(填)されて供給される二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器は,

包装紙の存在を確認できる方法で包装されていなければならない。 

参考 これは,包装紙の不慮の残留を防ぎ,操作者に使用前の除去を促すための規定である。 

7.2 

二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置のバイパス機構 

7.2.1 

二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤をガス回路から除去する装置が組み込まれており,その操作が二酸

化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器を取り外すことにより自動的に作動する場合には,その循環式二酸化炭素

(炭酸ガス)吸収装置は,容器が所定の位置にあるときも,取り外されたときも,共に7.3.1,7.4及び7.5

の要求事項に適合しなければならない。 

図1 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器及び循環式吸収装置の表示方法 

7.2.2 

二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤をガス回路から除外する機構が操作者によって用手的に行われる装

置では,偶然の動きを防止するための移動止めを備え,かつ, “on” 及び “off” の表示,及び/又は図1

に示される記号が表示されていなければならない。 “off” の表示は,操作者が通常の操作位置から視認で

きなければならない。 “on” 及び “off” の表示の前に“吸収装置”の表示があってもよい。 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考  “off” の位置は,ガスが吸収剤を通過しないことを意味する。 

7.2.3 

吸収装置バイパス機構が中間位で機能することを意図しているのでなければ,その制御機構は 

“on” 及び “off” の位置にだけ移動止めを備え,そのいずれの位置でも安定しなければならない。循環式二

酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置は,その制御機構が “on” 及び “off” の両方の位置で7.3,7.4及び7.5の

要求事項に適合しなければならない。 

7.2.4 

中間の位置で機能することを意図しているバイパス機構では,その制御機構は,そのことが分かる

ように指示されていなければならず,循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置は,その制御機構の “on” 及

び “off” の位置,及び中間のいかなる位置においても,7.3,7.4及び7.5の要求事項に適合しなければな

らない。 

7.3 

ガス漏れ 

7.3.1 

二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置は,附属書AのA.7に規定した方法で試験されなければならず,

ガス漏れは,製造業者によって明らかにされなければならない[12.d)9)参照]。 

7.3.2 

操作者によって用手的に制御される二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置バイパス機構では,制御機構

が “off” の位置にあるとき,ガス回路が大気に開放されることなく二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の容

器を取り外しできなければならず,かつ,容器を取り外したときのガス漏れについては,製造業者によっ

て明らかにされていなければならない[12.d)9)参照]。 

7.4 

循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の呼気抵抗 

附属書AのA.8に規定した方法で試験したとき,呼気接続口で生じる圧力は,0.6kPa {6cmH2O} を超え

てはならない。 

7.5 

循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の吸気抵抗 

附属書AのA.9に規定した方法で試験したとき,吸気接続口で生じる陰圧は,0.6kPa {6cmH2O} を超え

てはならない。 

8. 一方向弁 

弁の動きを視認することが可能であることが望ましい。 

8.1 

気流抵抗 

附属書AのA.10に規定した方法で試験したとき,乾燥した弁で生じる圧力は,0.15kPa {1.5cmH2O} を

超えてはならない[12.c)4)参照]。 

8.2 

逆流及び脱落 

附属書AのA.11に規定した方法で試験したとき,圧力は,5分以内に少なくとも0.5kPa {5cmH2O} ま

で上昇しなければならず,5kPa {50cmH2O} の逆方向の圧力を加えても弁が脱落してはならない。 

備考 5分以内に少なくとも5kPa {5cmH2O} まで圧力が上昇することを要求することは,0.5kPa 

{5cmH2O} までの圧力では,逆流が60ml/minを超えないことの要求に等しい(附属書のA.11.2.1

の備考を参照)。 

参考 円盤弁 (disc-type valve) では,最も顕著な逆流が0.05kPa {0.5cmH2O} 未満の圧力で起こりやす

く,一方,舌状弁 (flap valve) ではもっと高い圧力で起こりやすい。 

8.3 

開放圧 

附属書AのA.12に規定した方法で試験したとき,乾いた弁を開放する圧力は,0.12kPa {1.2cmH2O} を

超えてはならない[12.c)5)も参照]。 

8.4 

吸気弁及び呼気弁 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

吸気弁及び呼気弁は,8.1,8.2,8.3及び12.c)に適合しなければならない。 

9. 圧モニタ及び酸素濃度計 

9.1 

呼吸回路の圧力を,一方向弁の患者側で測定できる手段が備えられていなければならない。 

9.2 

圧モニタ装置が組み込まれていれば,その圧単位は,kPa及び/又はcmH2Oで表示されていなけれ

ばならず,表示は,少なくとも−1kPa {−10cmH2O} 〜+6kPa {+60cmH2O} にわたって,それぞれ適切に

なされていなければならない。また,圧モニタ装置は,呼吸回路構成部品の滅菌又は消毒のために着脱が

可能か,若しくはそれ自体が滅菌又は消毒が可能でなければならない。 

動的試験の条件下では,その読みの精度は,±(フルスケールでの読みの4%+読み値の4%)の許容範

囲内になければならない。 

9.3 

吸気側の呼吸回路内のガスの酸素濃度が麻酔用呼吸回路の使用中に常時モニタできるように,JIS T 

7203に規定する酸素濃度計を備えなければならない。 

10. 呼吸回路構成要素の位置 

10.1 APL弁 

APL弁は,吸気弁とYピースとの間に置かれてはならない。 

APL弁が循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置に容易に取り外せないように組み込まれている場合は,

吸気弁の患者側にあってはならない。 

10.2 呼吸バッグ接続口 

循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置で,呼吸バッグ接続口は両一方向弁の患者側にあってはならな

い。 

10.3 新鮮ガス入口 

新鮮ガス入口が,循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置に容易に取り外せないように組み込まれてい

る場合は,呼気弁の患者側にあってはならない。 

新鮮ガス入口は,呼吸バッグと吸気弁との間に位置することが最も望ましい。 

10.4 一方向弁 

一方向弁は,Yピース内に位置してはならない。 

11. 表示 

備考 4.1.1,4.1.2,4.1.3,4.1.7,4.2.2. 7.2.2及び9.2を参照。 

11.1 呼吸回路附属装置の表示 

11.1.1 完結形麻酔呼吸回路及び操作者によって着脱可能な呼吸回路附属装置(例,APL弁及び一方向弁)

には,恒久的に,かつ判読しやすいように,次の表示がなされていなければならない。ただし,呼吸回路

の主部が麻酔器と一体となっているものについては,麻酔器上の表示だけでもよい。 

a) 製造業者名及び/又は輸入(販売)業者名及び/又は商標(呼吸回路と一体となる部品として供給さ

れた呼吸回路附属装置を除く。)。 

b) ロットの確認番号又は製造の年月。 

c) いずれかの弁に,設計上圧力の限界があるならばその最大制限圧。 

11.1.2 気流に方向性のある構成部品には,ガスの流れの方向を示す少なくとも1本の矢印を表示しなけれ

ばならない。“inlet(入口)”及び“outlet(出口)”の語の表示を追加してもよい。 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

呼吸回路附属装置の安全かつ正常な機能は,その中を流れるガスの方向に依存するものがある。このよ

うな流れに方向性のある構成部品は,いずれも呼吸回路の正しい連結部に合致することを保証するための

留意が払われていることが望ましい。 

11.2 再利用を意図した完結形呼吸回路 

再利用を意図した完結形呼吸回路は,恒久的に,かつ判読しやすいように,次の表示がなされていなけ

ればならない。 

a) 製造業者名及び/又は輸入(販売)業者名及び/又は商標 

b) ロットの確認番号又は製造の年月 

11.3 包装の表示 

11.3.1 一回使用を意図した呼吸回路附属装置又は完結形呼吸回路の包装には,次の項目を明りょう(瞭)

に表示しなければならない。 

a) 内容の記載。 

b) “SINGLE USE” 又は“一回使用”の語。 

備考 ISO 7000 : 1989“器具に付けられる絵記号−見出し及び概要”の中の記号番号1051 “Do not 

re-use” 又は“再使用禁止”を追加してもよい。 

c) 該当すれば, “STERILE” 又は“滅菌済”の語。 

d) 製造業者名及び/又は輸入(販売)業者名及び/又は商標。 

e) ロットの確認番号又は製造の年月。 

11.3.2 再使用を意図した呼吸回路附属装置又は完結形呼吸回路の包装には,次の項目を明りょう(瞭)に

表示しなければならない。 

a) 内容物の記載。 

b) 製造業者名及び/又は輸入(販売)元業者名及び/又は商標。 

c) 推奨される滅菌又は消毒の方法。推奨される最大使用回数も含む。 

11.3.3 帯電防止性(非帯電性)の材質で作られた呼吸回路附属装置又は完結形呼吸回路の包装には, 

“ANTISTATIC” 又は“非帯電性”の語を明りょう(瞭)に表示しなければならない。 

12. 製造業者によって提供されるべき情報 

完結形呼吸回路及び/又は呼吸回路附属装置が別々に供給される場合には,次の項目が製造業者によっ

て提供されなければならない。 

a) 完結形呼吸回路について 

1) 構成部品とその推奨使用位置の確認に役立つ呼吸回路の図解。 

2) その呼吸回路の使用で意図されているすべての操作方法の記載。 

3) 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の図解。 

4) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置バイパス機構があるときには,その図解。 

5) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置バイパス機構が組み込まれていて,かつ “on” の位置にあるとき,

吸収剤を通過しないガスの割合。なお,操作条件及び試験方法も表示されなければならない。 

6) 呼吸回路での60l/minの呼気及び吸気流量による典型的な気流抵抗(7.4及び7.5参照)。 

7) 製造業者が推奨する新鮮な二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤を満たした二酸化炭素(炭酸ガス)吸収

剤容器を組み込んで,呼吸バッグを除外した状態で測定した3kPa {30cmH2O} 圧力での容量 (ml) 

で表示された呼吸回路の内部コンプライアンス。 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8) 附属書AのA.2に規定した方法で測定された,製造業者によって定められた呼吸回路のすべての操

作方法[12.a)2)参照]での呼吸回路からのガス漏れ。 

b) APL弁について 

1) 弁の調節使用方法,及び30l/minの乾燥空気流量で弁全解放時の圧力低下を含む弁の圧力−流量特

性の詳細。 

2) 弁が容易に取り外せないように組み込まれている場合を除いて,弁の推奨される位置関係及び他の

位置関係にあるときの弁の機能に関する効果の詳細。 

3) 0.5kPa {5cmH2O} 〜6kPa {60cmH2O} に及ぶ範囲をカバーする圧力−流量特性を含む安全弁などの

圧力解放システムの詳細。 

4) 推奨する保守点検間隔。 

c) 一方向弁について 

1) 60l/minの空気流での弁前後の圧力低下を含む弁の圧力−流量特性。 

2) 弁の推奨される位置関係及び他の位置関係に弁を置いたときの弁の機能に関する効果の詳細。 

3) 推奨する保守点検間隔。 

4) 附属書AのA.10に規定した方法で試験したとき,湿った弁によって生じる圧力。 

5) 附属書AのA.12に規定した方法で試験したとき,湿った弁を開くための圧力。 

d) 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置について 

1) 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の図解。 

2) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置のバイパス機構があれば,その図解。 

3) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置バイパス機構が組み込まれていて,しかも“on”の位置にあると

き,吸収剤を通過しないガスの割合。 

なお,操作条件及び試験方法も表示されなければならない。 

4) mlで表した二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器の容量。 

5) 製造業者が,推奨する新鮮な二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤で満たした二酸化炭素(炭酸ガス)吸

収剤容器を組み込んで測定され,3kPa {30cmH2O} での容量 (ml) で表示された循環式二酸化炭素

(炭酸ガス)吸収装置の内部コンプライアンス。 

6) 吸収装置での使用が推奨されている二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤。 

7) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤の交換,吸収装置の清掃及び吸収装置の気密性保持についての説明。 

8) 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置からの排水方法についての説明。 

9) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の容器を組み込んだとき及び取り外したときに,附属書AのA.7

に規定した方法で測定した循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置からのガス漏れ。 

10) 新鮮な吸収剤を満たした二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の60ml/minの流量での呼気及び吸気抵抗

(附属書AのA.8参照),並びに測定中に用いられる吸収剤の詳細。 

e) 操作者によって組み立てられることを意図した呼吸回路について,APL弁を吸気弁とYピースの間に

位置させてはならないとの記述を含む呼吸回路附属部品の組立方法の説明。 

f) 

再使用を意図した呼吸回路附属部品及び完結形呼吸回路について,推奨する最大使用回数を含む滅菌

又は消毒の推奨法と,併せて滅菌又は消毒した装置を臨床上再使用する上で安全性が保たれているか

どうかを操作者が確認する方法。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A(規定) 形式試験方法 

A.1 全般的要求事項 

A.1.1 特別に規定のない限り,各試験を施行中の環境温度は,20℃と25℃の間でなければならない。 

A.1.2 特別に規定のない限り,測定を行うのに使用する装置の精度は,測定する変数の±5%でなければな

らない。また,特別に規定のない限り,各試験での試験ガスとしては,乾燥空気を用いなければならない。 

A.2 完結形呼吸回路からのガス漏れ 

A.2.1 装置 

A.2.1.1 流量計 25ml/min,75ml/min,100ml/min,150ml/min及び200ml/minの流量でA.1.2で規定された

精度をもつもの。 

A.2.1.2 圧力測定器 ±0.01kPa {±0.1cmH2O} の精度をもつ。 

A.2.2 試験方法 

呼吸回路をセットし,呼吸バッグ接続口及び/又は人工呼吸器接続口及び患者との接続口を閉じる。3kPa 

{30cmH2O} 以下の圧力ではガスの漏れを許容する設計になっている呼吸回路のすべての弁を閉鎖する。患

者接続口に圧力測定器を接続し,新鮮ガス取入口から3kPa {30cmH2O} の圧力が表示されるまで空気を注

入する。圧力が3kPa {30cmH2O} で安定するように空気の流量を調節し,漏れの流量を記録する。 

A.3 完結形呼吸回路の呼気抵抗 

A.3.1 装置 

A.3.1.1 流量計 流量3l/minと60l/minの間で,A.1.2で規定された精度をもつもの。 

A.3.1.2 圧力測定器 ±0.01kPa {±0.1cmH2O} の精度をもつもの。 

A.3.2 試験方法 

呼吸バッグ接続口及び/又は人工呼吸器接続口を開放し,APL弁があればそれを一杯に閉じた完結形呼

吸回路を用意する。吸気呼吸管を吸気接続口から外し,その呼吸管の機械側端を閉鎖する。患者接続口に

圧力測定器を接続し,新鮮ガス入口から6l/min,患者接続口へ60l/minの流量で空気を送入する。結果とし

て生じる圧力を記録する。 

二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置が組み込まれているときは,製造業者が推奨する二酸化炭素(炭酸ガ

ス)吸収剤を満たした吸収剤容器を用いて試験を行い,吸収剤容器を装着したとき及び外したときの両方

で12.a)2)に規定したすべての作動様式で呼吸回路を試験する。 

A.4 完結形呼吸回路の吸気抵抗 

A.4.1 装置 

A.3.1で規定した装置を用いる。 

A.4.2 試験方法 

呼吸バッグ接続口及び/又は人工呼吸器接続口を開放した完結形呼吸回路を用意する。呼気呼吸管を呼

気接続口から外し,その機器側端を閉鎖する。圧力測定器を患者接続口に接続する。空気を流量6l/minで

新鮮ガス入口から流し,患者接続口を60l/minの空気流速を発生させる吸引源に接続する。結果として生

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

じる陰圧を記録する。 

二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置が組み込まれているときは,製造業者によって推奨される二酸化炭素

(炭酸ガス)吸収剤を満たした吸収剤容器を用いて試験を行い,吸収剤容器を装着したとき及び外したと

きの両方で12.a)2)に規定したすべての作動様式で呼吸回路を試験する。 

A.5 APL弁の気流抵抗 

A.5.1 装置 

A.5.1.1 流量計 流量3l/min及び30l/minでA.1.2で規定された精度をもつもの。 

A.5.1.2 圧力測定器 ±0.01kPa {±0.1cmH2O} の精度をもつもの。 

A.5.2 試験方法 

図A.1に示したように,流量計と圧力測定器とをAPL弁に接続する。弁を製造業者によって推奨される

位置関係に設置する[12.b)2)を参照]。APL弁を一杯に開放し,弁を通しての空気流量を3l/minに調節す

る。弁の前後での圧力低下を記録する。弁を通しての流量を30l/minへ増加し,再び弁の前後での圧力低

下を記録する。 

使用中堅固な台座に据え付けて用いることを意図した弁を除いては,弁を逆にして試験を繰り返す。 

図A.1 APL弁の気流抵抗を試験する装置の配列 

A.6 APL弁からのガス漏れ 

A.6.1 装置 

A.6.1.1 流量計 流量50ml/minでA.1.2で規定された精度をもつもの。 

A.6.1.2 圧力測定器 ±0.03kPa {±0.3cmH2O} の精度をもつもの。 

A.6.2 試験方法 

図A・2に示すように,流量計及び圧力測定器をAPL弁に接続する。APL弁が患者保護のための圧解放

機構を備えているときには,その機構の作動を停止する。一杯にAPL弁を閉じる。 

3kPa {30cmH2O} の圧力で安定するように空気の流量を調節し,ガス漏れ流量を記録する。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.2 APL弁からのガス漏れを試験する装置の配列 

A.7 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置からのガス漏れ 

A.7.1 装置 

A.2.1に規定した装置を用いる。 

A.7.2 試験方法 

呼吸バッグが取り付けてあれば取り外し,新鮮ガス供給管を取り付けて吸収装置を組み立てる。圧力測

定器を呼吸バッグ接続口又は人工呼吸器接続口のいずれかに接続し,すべての接続口を閉鎖する。3kPa 

{30cmH2O} 以下の圧力での漏れを許容するように設計されているすべての弁を閉じる。吸収装置のバイパ

ス制御装置があれば,それを “on” の位置にセットする。3kPa {30cmH2O} の圧力が表示されるまで,新

鮮ガス供給管を通して空気を送入する。3kPa {30cmH2O} で圧力が安定するように空気流量を調節し,流

量を記録する。 

吸収装置のバイパス機構を “off” の位置にして,また,その機構が中間の位置での機能を意図している

ならば,任意の中間の位置にして検査を繰り返す。 

A.8 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の呼気抵抗 

A.8.1 装置 

A.3.1で規定した装置を用いる。 

A.8.2 試験方法 

製造業者によって推奨されるタイプの新しい二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤を満たした吸収剤容器を用

いて試験を行う。呼吸バッグ接続口及び/又は人工呼吸器接続口を開放し,APL弁が組み込まれていれば

一杯に閉じた二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置を用意する。吸収装置のバイパス制御装置があれば, “on” 

の位置にセットする。圧力測定器をその呼気回路接続口に接続する。空気を流量6l/minで新鮮ガス入口か

ら流し,かつ,空気60l/minを呼気回路接続口に流す。結果として生じる圧力を記録する。 

吸収装置のバイパス機構を “off” の位置にして,またその機構が中間の位置での機能を意図しているな

らば,任意の中間の位置にして検査を繰り返す。 

A.9 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の吸気抵抗 

A.9.1 装置 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.3.1で規定した装置を使用する。 

A.9.2 試験方法 

製造業者によって推奨されるタイプの新しい二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤を満たした吸収剤容器を用

いて試験を実施する。呼吸バッグ接続口及び/又は人工呼吸器接続口を開放し,APL弁が組み込まれてい

れば一杯に閉じた二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置を用意する。吸収装置のバイパス制御装置があれば“on”

の位置にセットする。圧力測定器を吸気接続口に接続する。新鮮ガス入口から空気を6l/minで流し,かつ,

吸気回路接続口を60l/minの空気流量を発生させる陰圧源に接続する。結果として生じる圧力を記録する。 

吸収装置のバイパス機構を “off” の位置にして,またその機構が中間の位置での機能も意図しているな

らば,任意の中間の位置にして,検査を繰り返す。 

A.10 一方向弁の気流抵抗 

A.10.1 装置 

A.10.1.1 流量計 指示流量60l/minでA.1.2で規定された精度をもつもの。 

A.10.1.2 圧力測定器 ±0.01kPa {±0.1cmH2O} の精度をもつもの。 

A.10.2 試験方法 

A.10.2.1 乾燥した一方向弁を試験するときは,圧力源を弁の流入側に接続し,弁の流入側で生じた圧力を

記録するため圧力測定器を接続する。次に流量計を圧力源と圧力測定器の間に接続する。流量を60l/min

に調節する。結果として生じた圧力を記録する。 

A.10.2.2 湿った一方向弁を試験するときは,A.10.2.1に規定した方法で,圧力源と圧力測定器とを接続す

る。 (35±5) ℃の温度で加湿したガスを弁を通じて流し,湿気が弁のドームの内表面,又は弁そのものの

視認できる表面上に凝結するように弁の状態を調整する。加温加湿されたガスの流量を60l/minに調節す

る。結果として生じる圧力を記録する。 

A.11 一方向弁を通じる逆流及び弁の脱落 

A.11.1 装置 

A.11.1.1 流量計 指示流量65ml/minでA.1.2で規定された精度をもつもの。 

A.11.1.2 圧力測定器 0.5kPa {5cmH2O} の圧力で±0.01kPa {±0.1cmH2O},5kPa {50cmH2O} の圧力で±

0.03kPa {±0.3cmH2O} の精度をもつもの。 

A.11.1.3 堅い容器  (5±0.25) lの容量をもつもの。 

A.11.1.4 ストップウォッチ 

A.11.2 試験方法 

A.11.2.1 図A.3に示すように,一方向弁を圧力源,圧力測定器,流量計及び堅い容器に逆方向に接続する。

流量を65ml/minの定常流に調節して,ストップウォッチを作動させる。圧力測定器を観察して圧力が

0.5kPa{5cmH2O}に達するまでにかかった時間を記録する。 

備考 試験装置の許容誤差(公差)の範囲内で,65ml/minの流量を用いることは,60ml/min未満の逆

流を起こす弁は要求事項に合致し(8.2参照),70ml/minを超える逆流を起こす弁は,要求事項

に合致しないことを意味する。 

A.11.2.2 5kPa {50cmH2O} の圧力が得られるように流量を調節し,この圧力を1分間保持する。圧力を解

除し,A.11.2.1に規定した試験方法を繰り返し,弁が脱落しないこと,及び圧力が5分以内に0.5kPa 

{5cmH2O} まで上昇することを確かめる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.3 一方向弁を通じる逆流及び弁の脱落を試験する装置の配列 

A.12 一方向弁の開放圧 

A.12.1 装置 

A.12.1.1 流量計 指示流量60ml/minでA.1.2で規定された精度をもつもの。 

A.12.1.2 圧力測定器 0.15kPa {1.5cmH2O} の圧力で,±0.01kPa {±0.1cmH2O} の精度をもつもの。 

A.12.2 試験方法 

A.12.2.1 図A.4で示したように,圧力源を方向弁の流入側に接続し,弁の流入側に生じる圧力を記録する

ために圧力測定器を接続する。 

A.12.2.2 乾燥した一方向弁を試験するときは,弁が閉じた状態からガス流量を20ml/minに調節して弁の

上流で得られる最大圧を記録し開放圧を求める。 

A.12.2.3 湿った一方向弁を試験するときには, (35±5) ℃の温度で加湿したガスを流し,湿気が弁のド

ームの内表面,又は弁そのものの視認できる表面に凝結するように弁の状態を調整する。ガスの流れを遮

断し,弁が閉まるに任せる。加温加湿したガスを再び流す。ガスの流量を20ml/minに調整し,弁への入口

部での最大圧を記録して,開放圧を求める。 

図A.4 一方向弁の開放圧を試験する装置の配列 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B(参考) 呼吸回路の分類 

B.1 序文 

呼吸回路を定義し記述することを助けるために,記号,図解の規則及び表記法の標準化された組合せを

使用することは有用である。この附属書の目的は,一般に使われる表記法を記載して,その使用例を示す

ことにあり,規定ではない。 

B.2 回路の分類 

B.2.1 表記法 

表記法は,2部からなる。すなわち,循環式回路の機能的区分の図的表現と数字を用いた表現である。 

B.2.1.1 図的表現 

図B.1に示される記号は,種々の呼吸回路構成要素を描写するために用いる。 

B.2.1.2 数値的表現 

B.2.1.2.1 区画化 

循環回路は,次の4つの区画に分けられる。 

a) 患者から呼気弁まで(区画1)。 

b) 呼気弁から呼吸バッグまで(区画2)。 

c) 呼吸バッグから吸気弁まで(区画3)。 

d) 吸気弁から患者まで(区画4)。 

区画の位置を示す典型的な循環回路を図B.2に示す。 

B.2.1.2.2 図解の規則 

呼吸回路を図解するときは,次の規則を用いる。 

a) 呼吸回路内のガスの流れは,反時計回転とする。 

b) 患者は,循環式回路の右側に示す。 

c) 呼吸バッグは,患者の反対側,循環式回路の左側に示す。 

構成要素を表示した典型的な循環回路を図B.3に示す。 

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T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.1 図B.2及びB.3に用いられる呼吸回路附属装置のシンボルの説明 

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17 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.1 図B.2及びB.3に用いられる呼吸回路附属装置のシンボルの説明(続き) 

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18 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.2 各区画の位置を示す循環式呼吸回路 

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19 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.3 循環式吸収回路にグラフ用シンボルを用いた説明図 

20 

T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

医療安全用具部会麻酔器専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

佐 藤   暢 

仁慈会安田病院(元鳥取大学医学部) 

鶴 田 康 則 

厚生省医薬安全局 

宮 崎 正 浩 

工業技術院標準部 

井 上 政 昭 

泉工医科工業株式会社 

大 友 康 伸 

株式会社オメダ 

加 藤 文 彦 

アコマ医科工業株式会社 

小 池 英 二 

アトムメディカル株式会社 

新 田 好 広 

日本メディコ株式会社 

増 田 恒 夫 

テルモ株式会社 

安 光   秀 

アイエムアイ株式会社 

市 河 鴻 一 

日本医用機器工業会 

新 井 豊 久 

藤田保健衛生大学医学部 

川 島 康 男 

帝京大学医学部 

釘 宮 豊 城 

順天堂大学医学部 

瀧 野 善 夫 

東京歯科大学市川総合病院 

与五沢 利 夫 

国立国際医療センター病院 

渡 辺   敏 

北里大学医療衛生学部 

(事務局) 

宗 像 保 男 

工業技術院標準部消費生活規格課(平成10年6月16日から) 

山 下 晴 樹 

工業技術院標準部消費生活規格課(平成10年4月1日から) 

早 野 幸 雄 

工業技術院標準部消費生活規格課(平成10年6月15日まで) 

橋 田 安 弘 

工業技術院標準部消費生活規格課(平成10年3月31日まで) 

原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

佐 藤   暢 

鳥取大学医学部 

新 井 豊 久 

藤田保健衛生大学医学部 

滝 野 善 夫 

東京歯科大学市川総合病院 

川 島 康 男 

関東逓信病院 

渡 辺   敏 

北里大学医療衛生学部 

藤 井 隆 宏 

通商産業省工業技術院標準部 

 以上は,平成7年度に設置された通商産業省工業技術院による麻酔器など医療ガス分野の国際
整合化調査研究委員会(日本麻酔学会)の構成である。