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T 7201-3:2018  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 一般的要求事項 ················································································································ 3 

4.1 再使用可能なバッグ ······································································································· 3 

4.2 サイズの呼び ················································································································ 3 

4.3 漏れ ···························································································································· 3 

4.4 容積 ···························································································································· 3 

4.5 設計 ···························································································································· 3 

4.6 バッグを膨張させるのに必要な圧力への耐性(圧力及び体積) ··············································· 4 

4.7 材質 ···························································································································· 4 

5 帯電防止························································································································· 4 

6 滅菌状態で供給されるバッグに対する要求事項 ······································································ 4 

6.1 滅菌保証 ······················································································································ 4 

6.2 滅菌状態で供給されるバッグの包装··················································································· 5 

7 表示······························································································································· 5 

7.1 記号の使用 ··················································································································· 5 

7.2 再使用可能なバッグ ······································································································· 5 

7.3 単回使用のバッグ ·········································································································· 5 

8 製造業者が提供する情報 ···································································································· 5 

附属書A(参考)漏れ試験 ····································································································· 6 

附属書B(規定)容量の決定 ·································································································· 7 

附属書C(規定)22 mmおす円すいコネクタへの単純首の取付けの安全性試験 ································ 8 

附属書D(規定)バッグへのアダプタ付き首のアダプタと首との取付けの安全性試験 ························ 9 

附属書E(規定)バッグを膨張させるのに必要な圧力に対する復元性試験(圧力及び体積) ·············· 10 

附属書F(参考)空気でバッグを膨張させるのに必要な圧力への耐性試験(圧力及び体積) ·············· 11 

附属書G(参考)材料についての推奨事項 ··············································································· 12 

参考文献 ···························································································································· 13 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 14 

T 7201-3:2018  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

医療機器工業会(JAMDI)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS T 7201-3:2005は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS T 7201の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS T 7201-1 第1部 麻酔器(本体) 

JIS T 7201-2-1 第2-1部:麻酔用及び呼吸用機器−円すい(錐)コネクタ−円すい(錐)及びソケッ

ト 

JIS T 7201-2-2 第2-2部 麻酔用及び呼吸用機器−円錐コネクタ−ねじ式耐重量コネクタ 

JIS T 7201-3 第3部:麻酔用呼吸バッグ 

JIS T 7201-4 第4部:麻酔器用及び人工呼吸器用の呼吸管 

JIS T 7201-5 第5部 麻酔用循環式呼吸回路 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

T 7201-3:2018 

吸入麻酔システム−第3部:麻酔用呼吸バッグ 

Inhalational anaesthesia systems-Part 3: Anaesthetic reservoir bags 

序文 

この規格は,2006年に第4版として発行されたISO 5362を基とし,我が国の医療用機器に関する技術

基準に対応するために,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

この規格は,帯電防止バッグ及び帯電防止を施していないバッグの両方に対する要求事項を与える。可

燃性麻酔薬での使用には,帯電防止バッグだけが適している。 

この規格には,単回使用のバッグ及び再使用可能なバッグの両方に対する要求事項を含む。再使用可能

なバッグは,製品寿命のある間,この規格の要求事項に適合する。 

附属書Eで規定する試験方法は,バッグを水で満たす必要があるので,製造管理工程における日常的な

試験には実用的でない。このために,水でなく空気を使用する他の試験方法を,参考として附属書Fに記

載している。もしこの方法が,附属書Eと同等の試験結果を与えることを証明できれば,試験方法として

適しているとしてもよい。また,水でなく空気を使用するバッグの漏れの試験方法を,附属書Aに示し,

更に材料に対する推奨事項は,附属書Gに示す。 

適用範囲 

この規格は,麻酔装置又は肺換気呼吸システムに使用する帯電防止呼吸バッグ及び帯電防止を施してい

ない麻酔用呼吸バッグ(以下,バッグという。)に対する要求事項について規定する。この規格には,首の

設計,サイズの呼び,コンプライアンス,及び関連する場合には導電性に対する要求事項が含まれる。た

だし,この規格は,特殊な目的用のバッグ,例えば,ベローズ及び自己拡張性バッグには適用しない。ま

た,麻酔ガス排除装置に使用するバッグは,麻酔用呼吸バッグとはみなされず,この規格の適用範囲から

は除く。 

注記1 JIS T 7201-3:2005は,2021年2月28日まで,適用することができる。 

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 5362:2006,Anaesthetic reservoir bags(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

T 7201-3:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS B 0601 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ

ータ 

注記 対応国際規格:ISO 4287,Geometrical Product Specifications (GPS)−Surface texture: Profile 

method−Terms, definitions and surface texture parameters 

JIS T 0601-1 医用電気機器−第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項 

注記 対応国際規格では,IEC 60601-1:1988,Medical electrical equipment−Part 1: General requirements 

for safetyを記載しているが,この規格では最新版を引用した。 

JIS T 0841-1 最終段階で滅菌される医療機器の包装−第1部:材料,無菌バリアシステム及び包装シ

ステムに関する要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 11607-1,Packaging for terminally sterilized medical devices−Part 1: 

Requirements for materials, sterile barrier systems and packaging systems 

JIS T 7201-2-1 吸入麻酔システム−第2-1部:麻酔用及び呼吸用機器−円すい(錐)コネクタ−円す

い(錐)及びソケット 

注記 対応国際規格:ISO 5356-1,Anaesthetic and respiratory equipment−Conical connectors−Part 1: 

Cones and sockets 

ISO 7000,Graphical symbols for use on equipment−Registered symbols 

ISO 15223-1,Medical devices−Symbols to be used with medical device labels, labelling and information to be 

supplied−Part 1: General requirements 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

麻酔用呼吸バッグ(anaesthetic reservoir bag) 

呼吸システムの部品で,しぼむことができるガス袋。 

3.2 

アダプタ付き首(assembled neck) 

アダプタが組み込まれた首。 

3.3 

アダプタ(adaptor) 

これがなければ異種であるか又は互換性のない部品の間に機能的連続を確立することに特化されたコネ

クタ,バッグの首に挿入されることを目的とした一端をもつコネクタ,又はJIS T 7201-2-1に適合する他

端をもつ円すいコネクタ。 

3.4 

単純首(plain neck) 

JIS T 7201-2-1に適合する,おす円すいコネクタに直接合うように設計された首。 

3.5 

テール(tail) 

バッグの首と反対側の端で,管状の延長部。 

T 7201-3:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

一般的要求事項 

4.1 

再使用可能なバッグ 

再使用可能なバッグは,箇条8で規定する製造業者が明示する使用期限内において,この規格の要求事

項に適合しなければならない。 

4.2 

サイズの呼び 

バッグのサイズは,リットル(L)で表した公称容量で呼ばなければならない。 

4.3 

漏れ 

公称容積1 L以下のバッグは,3.0 kPa±0.3 kPaで内部を加圧したとき,10 mL/minを超えて漏れてはな

らない。 

公称容量が1 Lを超えるバッグは,3.0 kPa±0.3 kPaで内部を加圧したとき,25 mL/minを超えて漏れて

はならない。 

注記1 この規格では,規定の内部ガス圧の維持に必要な空気の流量が,漏れ率に等しい。 

注記2 適切な試験方法を,附属書Aに示す。試験するときは,漏れの可能性のある箇所に,注意が

必要である。 

4.4 

容積 

附属書Bに従って試験したときのバッグの実容量を標準値とし,その許容範囲は±15 %とする。 

4.5 

設計 

4.5.1 

首 

4.5.1.1 

首は,単純首又はアダプタ付き首とする。 

4.5.1.2 

単純首は,JIS T 7201-2-1に適合する22 mmおす円すいコネクタに直接合うようにするか,又は

JIS T 7201-2-1に適合する15 mm若しくは22 mmおす円すいコネクタにはめ合うアダプタに合うようにす

る。 

単純首は,内側若しくは外側を補強してもよいし,又はバッグの材料よりも厚い材料で作ってもよい。 

4.5.1.3 

22 mmおす円すいコネクタに直接合うように設計されたバッグの単純首は,軸方向の長さが,伸

ばされていない状態で測定したときに,開いた端から26 mm以上とする。単純首は,附属書Cに従って

試験したとき,22 mmおす円すいコネクタから外れてはならない。 

単純首は,22 mmおす円すいコネクタの基部にある逃げ溝にかみ合うような構造であってもよい。 

4.5.1.4 

アダプタ付き首は,JIS T 7201-2-1に従って,めす円すいコネクタを支えるアダプタ(図1参照)

が組み込まれていなければならない。アダプタ付き首のアダプタは,附属書Dに従って試験したとき,バ

ッグから外れてはならない。 

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T 7201-3:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

呼吸バッグの首 

アダプタ:フランジ付き,溝付き又は逃げ溝付きのいずれでもよい。 

図1−(めす)円すいコネクタをもつ典型的アダプタ 

4.5.2 

テール 

テールが開いていて,かつ,閉鎖機構を備えていない場合,テールは,最低20 mmの長さがなければな

らない。 

バッグをつるすための輪を,バッグのテールの近くに設けてもよい。 

4.6 

バッグを膨張させるのに必要な圧力への耐性(圧力及び体積) 

4.6.1 

附属書Eに従って試験したとき(E.3.6参照),最終圧力は,3.0 kPa〜6.0 kPaとする。 

4.6.2 

附属書Eに従って試験したとき,バッグは,試験から30分以内に,あらかじめ測定された容量(す 

なわち,容量V1。E.3.2参照)に±10 %の許容差で戻らなければならない。 

注記 バッグを膨張させるための圧力への耐性を,バッグを水でなく空気で満たして試験する別の方

法を,附属書Fに参考として記載している。 

4.7 

材質 

バッグを製造する材料に関する推奨事項を,附属書Gに示す。 

帯電防止 

5.1 

帯電防止バッグは,JIS T 0601-1のG.4.3(静電荷の防止)のb)に規定する要求事項に適合しなけれ

ばならない。 

5.2 

黒のバッグは,帯電防止で,かつ,5.1に適合しなければならない。 

滅菌状態で供給されるバッグに対する要求事項 

6.1 

滅菌保証 

“滅菌済み”として表示してあるものは,滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,

無菌性の担保を行う。 

注記 滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。 

T 7201-3:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.2 

滅菌状態で供給されるバッグの包装 

“滅菌(STERILE)”と表示されて供給される各バッグは,個別の包装に入れられていなければならない。

包装は,JIS T 0841-1に従って,微生物及び粒状物質の浸透に対する有効な障壁として役割を果たさなけ

ればならない。包装は,中身を引き出すことができ,また,包装が開封されたことがはっきりと分からな

い限り再封できてはならない。 

個々の包装には,他の呼吸回路構成(部)品を一緒に入れてもよい。 

表示 

7.1 

記号の使用 

7.2及び7.3の要求事項は,ISO 7000又はISO 15223-1に規定する適切な記号を用いてもよい。 

注記 ISO 7000又はISO 15223-1に規定する図記号を次に示す。 

− 使用期限:  

        

− 単回使用: 

          

− 天然ゴム(ラテックス)含有: 

             

7.2 

再使用可能なバッグ 

再使用を目的とするバッグには,次の情報を表示しなければならない。 

a) 製造業者名及び/又は供給業者名,又はその登録商標 

b) 公称容量(4.2参照) 

c) 可燃性麻酔薬とともに使用するバッグ及びバッグの一部分として附属する非金属部分には,“帯電防

止(ANTISTATIC)”の表記 

バッグには,そのほかに“使用期限”を表示することが推奨される。 

表示は,明瞭かつ容易に消えない方法で,製造業者が推奨する掃除方法及び消毒方法又は滅菌方法に耐

えることが望ましい。 

再使用可能なバッグは,黒又は色付きでよく,及び/又は消えない黄色の表示を付けてもよい。 

7.3 

単回使用のバッグ 

包装又は添付文書は,7.2に従って表示する。また,“単回使用”又はそれに相当する文言を表示しなけ

ればならない。 

少しでも天然ゴム(ラテックス)が含まれている場合,その旨を,明示しなければならない。 

単回使用のバッグは,黒又は色付きでよく,及び/又は消えない黄色の表示が付けられてもよい。 

製造業者が提供する情報 

バッグが単回使用であり,かつ,その旨を書いたラベルが付けられない限り,製造業者は,掃除方法及

び消毒方法又は滅菌方法,並びに最大使用回数又は最大使用期間を明示しなければならない。再使用可能

なバッグについては,少しでも天然ゴム(ラテックス)が含まれている場合は,製造業者は,その旨を明

示しなければならない。 

(YYYY-MM)

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附属書A 

(参考) 
漏れ試験 

A.1 原理 

漏れ率は,麻酔用呼吸バッグの中に空気を導入して内部ガス圧を加え,維持することによって測定し,

その内部圧力を維持するのに必要な空気の流量を記録する。これは,バッグ本体からの漏れを試験するも

のである。アダプタ付き首をもつバッグの場合には,バッグ,アダプタ及びそれらの接続部分からの漏れ

を試験するものである。単純首のバッグの場合には,適切なサイズのおす円すいコネクタへのバッグの接

続部分からの漏れを試験する。 

A.2 装置 

A.2.1 JIS T 7201-2-1に適合する適切なサイズのおす円すいコネクタ 

A.2.2 3.0 kPa±0.3 kPaの内圧を維持できるもの 

A.2.3 膨らんだバッグを囲むための適切な安全かご 

A.2.4 試験中のバッグの内部ガス圧を規定値に維持するのに必要な空気の流量を,4.3で示された流量の

5 %以内の正確さ(精度)で記録できるもの 

A.3 手順 

A.3.1 23 ℃±2 ℃の周囲温度で試験を実施する。 

A.3.2 バッグの首を適切なサイズのおす円すいコネクタにはめ,もしテールが開いていればそれを完全に

封鎖し,適切なサイズのおす円すいコネクタにバッグの首をはめ込む。 

A.3.3 バッグの中に空気を導入し,圧力を安定させることによって,3.0 kPa±0.3 kPaの内圧を維持し,

その内部ガス圧を維持するのに必要な空気の流量を記録する。 

A.4 結果の表現 

規定の内部ガス圧を維持するのに必要な空気の流量(=漏れ率)を,mL/minで表す。 

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附属書B 

(規定) 

容量の決定 

B.1 

原理 

バッグの実容量は,水中に入れた空のバッグを満たすのに必要な水の体積を測定することによって決定

する。 

B.2 

装置 

B.2.1 バッグを水で満たす手段及び必要な水の量を1 %の精度で決定できるもの 

B.2.2 水槽及び水温を23 ℃±2 ℃に維持できるもの 

B.3 

手順 

B.3.1 どのような付加的な開口部も,あらかじめ密封しておき,バッグを水槽の中に置く。バッグを垂直

に保ち,首の縁の上端が水面から25 mm出るようにする。 

B.3.2 バッグを,首の縁の上端まで,温度23 ℃±2 ℃に維持された水でバッグの首の上端まで満たし,

バッグを満たすのに必要とする水の体積(リットル,L)を記録する。 

B.4 

結果の表現 

バッグの実容量を,空のバッグを満たすのに必要な水の体積としてリットル(L)で表す。 

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附属書C 
(規定) 

22 mmおす円すいコネクタへの単純首の取付けの安全性試験 

C.1 原理 

単純首の取付けの安全性は,首の軸方向に引張力をかけること及び首がコネクタから外れるかどうかに

よって調べる。 

C.2 装置及び材料 

C.2.1 逃げ溝付きの金属製で,JIS T 7201-2-1で規定する寸法及びJIS B 0601で定義している輪郭曲線の

算術平均粗さ(Ra)が0.8 μmの22 mmおす円すいコネクタ 

C.2.2 バッグの首の軸方向に50 mm/min±5 mm/minの印加速度で40 N±4 Nの引張力をかけ,かつ,40 N

±4 Nの力を1分間維持できるもの 

C.3 手順 

C.3.1 周囲温度23 ℃±2 ℃で試験を実施する。 

C.3.2 首を被験コネクタにはめ,首の全長がはめ込めるよう試験コネクタ(の上)に首を取り付ける。 

C.3.3 首の開いた端から100 mm以上離れた部分で,40 N±4 Nの引張力を首の軸方向に50 mm/min±5 

mm/minの印加速度で加え,この40 N±4 Nの負荷を1分間維持する。首が22 mmおす円すいコネクタか

ら外れるかどうかを調べる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書D 
(規定) 

バッグへのアダプタ付き首のアダプタと首との取付けの安全性試験 

D.1 原理 

バッグへのアダプタ付き首のアダプタの取付けの安全性を,首の軸方向に引張力をかけ,バッグがアダ

プタから外れるかどうかによって調べる。 

D.2 装置 

D.2.1 首の軸方向に40 N±4 Nの引張力を1分間かけたときにアダプタがそれに耐えるように,アダプタ

を固定できるもの 

D.2.2 バッグの首の軸方向に50 mm/min±5 mm/minの印加速度で40 N±4 Nの引張力をかけ,かつ,40 N

±4 Nの力を1分間維持できるもの 

D.3 手順 

D.3.1 周囲温度23 ℃±2 ℃で試験を実施する。 

D.3.2 首に組み込まれた部分が変形しないようにしながら,アダプタを固定する。 

D.3.3 40 N±4 Nの引張力を,50 mm/min±5 mm/minの印加速度で,首の開いた端から100 mm以上離れ

た一点に,首の軸方向に40 N±4 Nの力をかけ,1分間維持する。バッグがアダプタから外れるかどうか

を調べる。 

10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書E 

(規定) 

バッグを膨張させるのに必要な圧力に対する復元性試験(圧力及び体積) 

E.1 

原理 

バッグを膨張させるのに必要な圧力への耐性を,バッグを規定量の水によって,規定の圧力範囲内で膨

らませようとすることによって試験する。規定の時間が経過した後,バッグがその初期実容量に戻ってい

るかどうかを評価するためにバッグの容量を再び試験する。 

E.2 

装置 

E.2.1 附属書Bに規定する装置 

E.2.2 バッグの首に合う適切なサイズの栓。この栓を通して内径10 mm以上のチューブを挿入する。チ

ューブは,6.0 kPaの圧力を与えるのに十分な長さがあり,漏斗が取り付けられなければならない。もし必

要な場合,空気を抜くために,側面に栓の付いたTピースを栓の近くに挿入してもよい。 

E.2.3 3.0 kPa及び6.0 kPaの圧力を決める手段が必要である。これは,校正された水柱又は直接圧力測定

でよい。 

E.3 

手順 

E.3.1 温度23 ℃±2 ℃の水で試験を実施する。 

E.3.2 附属書Bに従ってバッグの容量V1を決定する。 

E.3.3 バッグを水槽の中に置くが,ほかにも開口部があればあらかじめ密封しておき,バッグを垂直に保

ち,首の縁の上端が水面から25 mm出るようにする。 

E.3.4 バッグをE.3.2であらかじめ決定した体積の水で満たす。 

E.3.5 チューブの付いた栓をバッグの首にはめる。 

E.3.6 バッグの中の水の総体積が,E.3.2で前もって決定したバッグの容量の4倍に等しくなるまで,5

分かけて,漏斗から水を注入する。最終圧力が3.0 kPa〜6.0 kPaであることを確実にする。 

E.3.7 バッグから栓と管とを外し,バッグを空にする。 

E.3.8 30分後,再び附属書Bに規定している方法に従って,バッグの容量V2を決定する。 

E.4 

結果の表現 

E.4.1 E.3.6で記録した最小及び最大圧力をキロパスカル(kPa)で表し,それらが3.0 kPa〜6.0 kPaであ

ることを確認する。 

E.4.2 E.3.8で決定したバッグの容量(容量V2)を,前もって測定した容量(容量V1,E.3.2参照)の百

分率で表す。 

11 

T 7201-3:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書F 

(参考) 

空気でバッグを膨張させるのに必要な圧力への耐性試験(圧力及び体積) 

F.1 

原理 

バッグを膨張させるのに必要な圧力への耐性を,バッグを規定の体積の空気で,規定の圧力範囲内で膨

らませることによって試験する。 

この附属書は,附属書Eとは違い,バッグの元の容量への復旧については試験しない(4.6.2参照)。も

し必要ならば,この試験の終了後,バッグを附属書Bに従って再び試験し,それが初期実容量に戻るかど

うかを評価してもよい。 

F.2 

装置 

F.2.1 

1分当たりバッグサイズ(リットルで表した公称容量。4.2参照)の2倍の定流量で,正確さ5 %

以内で,2分間,バッグを空気で満たすことができるもの 

F.2.2 

試験を通して,3.0 kPa〜6.0 kPaの範囲において,許容差10 %以内でバッグ内の空気圧を測定でき

るもの 

F.2.3 

JIS T 7201-2-1に適合する適切なサイズのおす円すいコネクタ 

F.3 

手順 

F.3.1 

温度23 ℃±2 ℃で試験を実施する。 

F.3.2 

バッグを空気で満たす手段(F.2.1参照)に接続された適切なサイズのおす円すいコネクタ(F.2.3

参照)にバッグの首を取り付ける。 

F.3.3 

1分当たりバッグサイズ(リットルで表した公称容量。4.2参照)の2倍の定流量で,2分間,バッ

グに空気を導入し,その空気体積をバッグ内に維持する。 

F.3.4 

バッグ内の圧力を安定させ,最終圧力を記録する(F.2.2参照)。 

F.4 

結果の表し方 

F.3.4で記録したバッグ内の圧力を,0.1 kPaの単位で近似したキロパスカルで表す。 

12 

T 7201-3:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書G 
(参考) 

材料についての推奨事項 

G.1 

バッグは,臨床的に使用される麻酔薬濃度に適合した材料,例えば,劣化しにくく,かつ,吸収及

び透過性が低い材料で造ることが望ましい。 

G.2 

バッグは,単回使用に指定されていない限り,製造業者又は供給業者が推奨する清掃方法,消毒方

法,及び滅菌方法による劣化に対して適度に耐性があることが望ましい。その種の製品は,容認された蒸

気滅菌方法に耐えることが望ましい。 

G.3 

バッグ本体を形成するシート材は,しなやかで,かつ,バッグをその公称容量に膨らましたとき,

程よく膨張したままであることが望ましい。 

13 

T 7201-3:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考文献 

[1] ISO 4135:2001,Anaesthetic and respiratory equipment−Vocabulary 

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14 

T 7201-3:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS T 7201-3:2018 吸入麻酔システム−第3部:麻酔用呼吸バッグ 

ISO 5362:2006,Anaesthetic reservoir bags 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 麻酔装置又は肺換

気呼吸システムに
使用する帯電防止
呼吸バッグ及び帯
電防止を施してい
ない麻酔用呼吸バ
ッグに対する要求
事項について規定 

JISと同じ 

一致 

− 

− 

2 引用規格  

5 帯電防止 JIS T 0601-1のG.4.3 

b)  

5.1 

JISとほぼ同じ 

変更 

対応国際規格の最新版を適用し,
JISの引用項番を変更する。 

我が国の医療用機器に関する技術
基準に対応するため,最新版を適
用する。 
対応国際規格見直しの際に,提案
を検討する。 

6 滅菌状態
で供給され
るバッグに
対する要求
事項 

6.1 滅菌保証 
滅菌バリデーショ
ン基準 

6.1 

EN 556に基づく滅菌の
表示から,滅菌全般の要
求 

変更 

厚生労働省が定めた滅菌バリデー
ション基準通知に対応のため。 

我が国の国内法を優先 

7.1 記号の
使用 

ISO 7000又はISO 
15223-1に規定する
適切な記号を用い
てもよい。 

7.1 

JISとほぼ同じ 

変更 

技術的差異はなし。 

EN 980は廃止され,ISO 15223-1
に置き換えられているため。 

2

T

 7

2

0

1

-3

2

0

1

8

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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15 

T 7201-3:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

8 製造業者
が提供する
情報 

− 

EN 1041に基づく表示 

削除 

医薬品医療機器等法の要求事項を
優先し,技術的差異はなし。 

我が国の国内法を優先 
 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 5362:2006,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 一致 ················ 技術的差異がない。 
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

2

T

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2

0

1

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2

0

1

8

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。