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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

T 6504-1995 

歯科用インプレッションコンパウンド 

Dental impression compound 

1. 適用範囲 この規格は,口くう(腔)内の印象採得及び他の印象材を保持するトレーの作製に使用す

る歯科用インプレッションコンパウンド(以下,コンパウンドという。)について規定する。 

2. 種類 コンパウンドは,使用目的によって,次の2種類とする。 

(1) モデリングコンパウンド 口くう内の印象採得用 

(2) トレーコンパウンド 印象材を保持するトレー作製用,及び口くう内の印象採得用 

3. 品質 

3.1 

一般的性質 コンパウンドは,加熱によって滑らかな面を生じ,形成後は室温においてその端がも

ろくなってはならない。 

3.2 

為害作用 コンパウンドは,製造業者が指定する方法で使用したとき,接触した正常な口くう関連

組織に為害作用を与えてはならない。 

3.3 

加圧短縮率 4.2によって試験したとき,各温度での加圧短縮率は,表1のとおりとする。 

表1 加圧短縮率 

温度 

℃ 

加圧短縮率 

モデリングコンパウンド トレーコンパウンド 

37 

15以下 

4以下 

45 

75以上 

60〜85 

3.4 

印象 モデリングコンパウンドは,4.3によって試験したとき,大溝(図3のB)の印象が鮮明でな

ければならない。 

また,中央小溝(図3のC)の各々の線の長さが目視で30mm以上識別できなければならない。 

4. 試験 

4.1 

試験条件 試験は,23±2℃の室内で行う。 

4.2 

加圧短縮試験 加圧短縮試験は,次のとおりとする。 

(1) 図1に示す金属の型を50±5℃に保ち,平らな金属又はガラス板の上に置き,その型の中に溶融点よ

りやや高温に熱したコンパウンドを少し過量に注入し,平板を用いて圧接する。 

(2) 室温に放冷した後,表面を型面と平行に仕上げ,型から取り出す。 

(3) この試験片を24時間以上室温に放置してから,23±2℃の水中に10分間保持した後,厚さを測定し,

これをAとする。 

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T 6504-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(4) 次に試験片を表1に示す各温度±0.5℃に保った水中に10分間保持した後,水中で20Nの荷重を10

分間加えてから力を取り除き,再び23±2℃の水中に10分間保持した後,厚さを測定し,これをBと

する。 

(5) 加圧短縮率を,次の式によって求める。 

100

×

=

A

B

A

F

ここに, 

F: 加圧短縮率 (%) 

A: 加圧短縮試験前の試験片の厚さ (mm) 

B: 加圧短縮試験後の試験片の厚さ (mm) 

この試験を,表1に示す各温度ごとに3回行い,その平均値をその温度における加圧短縮率とする。 

なお,厚さの測定には,0.01mmの読取り精度をもつ測定器を用いる。 

図1 加圧短縮試験用金属型 

4.3 

印象試験 印象試験は,次のとおりとする。 

(1) 図2に示す金属の型の中に約60℃の水中で軟化させたモデリングコンパウンドを入れ,厚いガラス板

を用いて圧接する。 

(2) 室温に放冷した後,型から取り出す。 

(3) この試験片と図3の印象試験用金属型及び質量1kg,直径約50mmの黄銅製のおもりを45±0.5℃に保

った水中に10分間保持した後,試験片を印象試験用金属型のほぼ中央に置き,その上におもりを載せ

て水面下で10分間保持する。 

(4) そのままの状態で冷水中に移して冷却させてから,試験片を分離して印象状態を調べる。 

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T 6504-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図2 金属型 

図3 印象試験用金属型 

5. 製品の呼び方 製品の呼び方は,規格の名称及び種類による。 

例 歯科用インプレッションコンパウンド モデリングコンパウンド 

6. 表示 コンパウンドの包装には,次の事項を表示しなければならない。 

(1) 規格の名称及び種類 

(2) 質量 

(3) 製造業者名及び所在地 

(4) 製造番号又は製造記号 

T 6504-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(5) 他の法定表示事項 

7. 説明書 コンパウンドには,次の事項を記載した説明書を添付しなければならない。 

(1) 使用方法 

(2) 使用上の注意事項 

医療安全用具部会 歯科材料専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

長谷川 二 郎 

愛知学院大学 

淺 井 康 宏 

東京歯科大学 

平 澤   忠 

鶴見大学 

高 橋 重 雄 

松本歯科大学 

溝 上 隆 男 

東京歯科大学 

住 井 俊 夫 

東京歯科大学 

古 市 正 敏 

工業技術院標準部 

松 谷 有希雄 

厚生省薬務局 

庵 原 靖 之 

日本歯科医師会 

梅 田 昭 夫 

日本歯科医師会 

岡   英 男 

日本歯科医師会 

梶 山   進 

日本歯科医師会 

渡 邊   昭 

日本歯科医師会 

加 藤   勇 

日本歯科医師会 

野 原   建 

石福金属興業株式会社 

田 中 文 夫 

昭和薬品化工株式会社 

中 村 悦 三 

株式会社松風 

宮 崎 平 八 

株式会社日本橋徳力 

渡 辺 一 弘 

株式会社ジーシー 

富 岡 健太郎 

日本歯科材料工業協同組合 

(事務局) 

津 金 秀 幸 

工業技術院標準部電気規格課 

青 山 直 充 

工業技術院標準部電気規格課