T 6106:2011
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 種類······························································································································· 1
4 品質······························································································································· 1
4.1 生体適合性 ··················································································································· 1
4.2 外観 ···························································································································· 1
4.3 化学成分 ······················································································································ 1
4.4 強さ及び伸び ················································································································ 1
4.5 液相点及び固相点 ·········································································································· 2
4.6 変色 ···························································································································· 2
5 試験······························································································································· 2
5.1 外観試験 ······················································································································ 2
5.2 引張試験 ······················································································································ 2
5.3 液相点及び固相点試験 ···································································································· 3
6 表示及び添付文書 ············································································································· 3
6.1 表示 ···························································································································· 3
6.2 添付文書 ······················································································································ 4
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本歯科材料工業
協同組合(JDMA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS T 6106:1991は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
T 6106:2011
歯科鋳造用金銀パラジウム合金
Dental casting gold-silver-palladium alloys
1
適用範囲
この規格は,歯科鋳造用金銀パラジウム合金(以下,合金という。)について規定する。
なお,平成26年7月28日までJIS T 6106:1991は適用することができる。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS T 0993-1 医療機器の生物学的評価−第1部:評価及び試験
JIS T 6001 歯科用医療機器の生体適合性の前臨床評価−歯科材料の試験方法
JIS T 6002:2005 歯科用金属材料の腐食試験方法
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 8721 色の表示方法−三属性による表示
3
種類
種類は,表1による。
表1−種類
種類
用途例
第1種
インレー,クラウン
第2種
ブリッジ,クラスプ
4
品質
4.1
生体適合性
生体適合性は,JIS T 0993-1及びJIS T 6001によって生物学的安全性を評価する。
4.2
外観
外観は,5.1によって試験したとき,均質であって金属光沢をもち,表面は,異種物質で覆われていては
ならない。
4.3
化学成分
主な化学成分は,金の含有量が12 %以上,パラジウムの含有量が20 %以上,銀の含有量が40 %以上で,
6.1 c) の表示の数値を下回ってはならない。
4.4
強さ及び伸び
強さ及び伸びは,5.2によって試験したとき,表2による。ただし,強さは,耐力又は引張強さのいずれ
2
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かでよい。
表2−強さ及び伸び
種類
熱処理
強さ
伸び
%
耐力
MPa
引張強さ
MPa
第1種
軟化
190〜470
390〜590
10〜40
第2種
硬化
500〜940
640〜980
2〜15
4.5
液相点及び固相点
液相点及び固相点は,5.3によって試験したとき,6.1 d)の表示値の±20 ℃でなければならない。
なお,液相点は,1 100 ℃以下でなければならない。
4.6
変色
合金は,JIS T 6002:2005の4.4[変色試験(静的浸せき)]によって試験したとき,変色しないか,又は
変色することがあっても,JIS Z 8721に規定する標準色票の色相は10YRで,明度は7以上,かつ,彩度
は6以下でなければならない。
5
試験
5.1
外観試験
外観試験は,目視によって行う。
5.2
引張試験
5.2.1
試験片
試験片は,製造販売業者が指定する方法によって鋳造,熱処理を行ったものを6本用い,直径を2±0.1 mm,
標点距離を20±0.1 mm,又は直径を3±0.1 mm,標点距離を15±0.1 mmとし,試験片の形状は,図1の a)
又はb)とする。
なお,図1のつかみ部は,直線でもよい。
3
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
φ2 ±0.1
20 ±0.1
25 ±0.1
44 以上
6 以上
R
3
6 以上
15°φ
4
±
0
.5
φ2 ±0.1
20 ±0.1
25 ±0.1
44 以上
6 以上
R
3
6 以上
15°φ
4
±
0
.5
φ2 ±0.1
20 ±0.1
25 ±0.1
44 以上
6 以上
R
3
6 以上
15°φ
4
±
0
.5
φ2 ±0.1
20 ±0.1
25 ±0.1
44 以上
6 以上
R
3
6 以上
15°φ
4
±
0
.5
φ2 ±0.1
20 ±0.1
25 ±0.1
44 以上
6 以上
R
3
6 以上
15°φ
4
±
0
.5
a) 直径2 mmの試験片
φ3 ±0.1
15 ±0.1
18 ±0.1
42 以上
6 以上
R 4 以上
6 以上
15°
φ
6
+
30
φ3 ±0.1
15 ±0.1
18 ±0.1
42 以上
6 以上
R 4 以上
6 以上
15°
φ
6
+
30
φ3 ±0.1
15 ±0.1
18 ±0.1
42 以上
6 以上
R 4 以上
6 以上
15°
φ
6
+
30
b) 直径3 mmの試験片
図1−つかみ部円柱状試験片
5.2.2
試験方法
引張試験は,JIS Z 2241に規定する方法又はクロスヘッド速度 (1.5±0.5 mm/min) で,耐力 (0.2 %) 又
は引張強さのいずれか,及び伸びについて行う。試験結果は,6本の試験片のうち,4本以上が表2に適合
する場合には,合格とし,表示値は,適合するもの全ての平均値とする。
なお,適合するものが3本以下の場合には,同一の試験を再度行う。その結果,適合するものが4本以
上の場合には,そのロットを合格とする。
5.3
液相点及び固相点試験
液相点及び固相点試験は,合金をるつぼ内で溶融し,温度計を用いて放冷時における温度変化を測定し,
これによって冷却曲線を描き,液相点及び固相点を求める。又は示差熱分析装置などの同等以上の精度で
測定できる装置を用いて,液相点及び固相点を求める。
6
表示及び添付文書
6.1
表示
合金の包装には,次の事項を表示しなければならない。
a) 製品名
b) 種類
c) 成分分量 (%)
4
±
0
.5
4
T 6106:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
d) 液相点及び固相点
e) 密度
f)
ニッケルの含有量及び注意事項(0.1 %以上含む場合)
g) 質量
h) 製造販売業者名及び所在地
i)
製造番号又は製造記号
j)
他の法定表示事項
6.2
添付文書
合金には,次の事項を記載した文書を添付しなければならない。
a) 鋳造方法及び熱処理方法
b) ビッカース硬さ
c) 耐力又は引張強さ
d) 伸び
e) 推奨するろう材及びろう付方法
f)
使用上の注意事項
g) ニッケルに関する注意事項(0.1 %以上含む場合)
h) 他の法定記載事項