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T 5903 : 2001 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本

歯科器械工業協同組合 (JDMMA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。これによってJIS T 

5903 : 1984は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に整合した日本工業規格の作成及び日本

工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 9873 Second edition : 1998, Dental hand 

instruments−Reusable mirrors and handlesを翻訳し,対応国際規格の様式によって作成した日本工業規格で

あるが,規定内容の一部を我が国の実情に即して変更した。 

JIS T 5903 には,次に示す附属書がある。 

附属書1(規定) ISO規格で規定する歯科用ミラーの寸法 

附属書2(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

T 5903 : 2001 

歯科手用器具− 

再使用可能な歯科用ミラー 

Dental hand instruments−Reusable mirrors and handles 

序文 この規格は,1998年に第2版として発行されたISO 9873, Dental hand instruments−Reusable mirrors 

and handlesを翻訳し,作成した日本工業規格であるが,対応国際規格の規定の一部[4.1.2ミラーけい部と

ハンドルの接続部の寸法及び4.1.3鏡枠と可視面の寸法]を変更して作成している。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,歯科において口こう(腔)内で使用する塗装膜で覆った反射ガラス,金属製

の枠及び金属製ハンドルで構成される再使用可能なミラー及びハンドルについて規定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO 9873 : 1998 Dental hand instruments−Reusable mirrors and handles (MOD)  

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成

するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。 

ISO 724 : 1993 ISO general-purpose metric screw threads−Basic dimensions 

ISO 965-1 : ISO general-purpose metric screw threads−Tolerances−Patr 1 : Principles and basic data 

ISO 1942-3 : 1989 Dental vocabulary−Part 3 : Dental instruments 

ISO 3696 : 1987 Water for analytical laboratory use−Specification and test methods 

ISO 7153-1 : 1991 Surgical instruments−Metallic materials−Part 1 : Stainless steel 

ISO 13402 : 1995 Surgical and dental hand instruments−Determination of resistance against autoclaving, 

corrosion and thermal exposure 

ISO 15087-1 : 1999 Dental elevators−Part 1 : General requirements 

3. 定義 この規格で用いる用語の定義は,ISO 1942-3 によるほか,次による。 

a) 歯科用ミラー (mirror)  ミラーヘッド及びミラーハンドルから構成され,口こう(腔)内診査,又は

診査のための舌・粘膜圧排用器具。 

b) ミラーヘッド (mirror head)  反射ガラス,鏡枠,パッキング材(使用されているならば)及びミラー

けい部から構成される組立品。 

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T 5903 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) ミラーけい部 (stem)  ミラーヘッドの一部である反射ガラスと鏡枠をハンドルにつなぐ部分。 

d) 反射面 (reflecting surface)  光を反射する目的で,ミラーガラスに付与された層。 

e) 裏面反射 (reflecting back surface)  ガラスを通して像を観察できるように,ミラーガラスの裏面に塗

装膜で覆われた反射層があるもの。 

f) 

表面反射 (reflecting front surface)  ガラス層を通さずに直接像を観察できるように,ミラーガラスの

表面に塗装膜で覆われた反射層のあるもの。 

g) 平面鏡 (plane mirror)  反射面が平面状の歯科用ミラー。 

h) 凹面鏡 (magnifying mirror)  観察される物体の像を拡大するため,反射面が凹面状の歯科用ミラー。 

i) 可視面 (viewing surface)  金属製の枠で包まれていない部分で,斜面を含まないミラーガラスの表面。 

j) 

ひずみ (distortion)  光学的な欠陥による像の変形。 

4. 要求事項 

4.1 

寸法 

4.1.1 

全長 ミラーヘッドにミラーハンドルを加えた全長は,178mm以下でなければならない。滅菌の

ため,ミラーヘッドをミラーハンドルから取り外すことができる歯科用ミラーの場合でも,それぞれ分離

された部分の合体した長さは178mm以下とする。 

4.1.2 

ミラーけい部とミラーハンドルの接続部の寸法 ミラーけい部とミラーハンドルの接続部の寸法

は,図1による。 

4.1.3 

ミラーヘッドの寸法 ミラーヘッドの外径寸法は,図1及び表1による。 

備考 上記4.1.2及び4.1.3に代わるものとして,ISO 9873の4.1.2及び4.1.3の寸法規定を採用しても

よい。その内容については,附属書1による。 

表1 ミラーヘッドの寸法 

単位 mm 

種類 呼び(呼び径) 外径寸法 d 

平面 
凹面 

1 (13) 

13±0.5 

平面 
凹面 

2 (16) 

16±0.5 

平面 
凹面 

3 (19) 

19±0.5 

平面 
凹面 

4 (22) 

22±0.5 

平面 
凹面 

5 (25) 

25±0.5 

平面 
凹面 

6 (27) 

27±0.5 

平面 
凹面 

7 (32) 

32±0.5 

平面 
凹面 

8 (38) 

38±0.5 

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T 5903 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 許容差を設けてない寸法は,標準とする。 

図1 歯科用ミラー 

4.1.4 

ミラーけい部とミラーヘッドの位置 ミラーけい部の長軸部は,5.1によって試験したとき,ミラ

ーガラス/鏡枠の平面部を二分する位置すなわち左右が対称的な位置に取り付けられていなければならな

い。 

4.2 

材料 

4.2.1 

ミラーガラス ミラーガラスは,5.1によって試験したとき,裸眼で確認できるような凹凸,欠け,

かき傷及びその他目に見える欠陥がないガラスで作られていなければならない。 

ガラス又は表面反射層は,5.2,5.3及び5.4によって試験したとき,染み又は他の劣化の徴候を示しては

ならない。 

4.2.2 

鏡枠 鏡枠は,耐食性の金属,例えば,ステンレス鋼又はめっきが施された非鉄合金で作られてお

り,5.2,5.3及び5.4によって試験したとき,目に見える腐食の徴候を示してはならない。金属表面に見ら

れるいかなる染みも腐食の証拠とする。 

4.2.3 

ミラーハンドル ミラーハンドルは,ISO 7153-1に適合したステンレス鋼か,又はめっきされた非

鉄金属やその他の材料で作られており,いずれも4.3.6の要求事項に適合しなければならない。 

4.3 

その他の要求事項 

4.3.1 

ミラーヘッド 鏡枠は,5.1によって試験したとき,その縁はガラス可視面より低い位置に形成さ

れており,鋭い縁取りやきょ(鋸)歯状又はその他の欠点があってはならない。 

ガラスは,通常の使用状況下では動くことがなく,鏡枠の適切な位置に保持されていなければならない。

反射面及び(該当する場合の)ミラーヘッド鏡枠中のパッキング材は,5.2によって試験したとき,劣化の

徴候を示してはならない。 

4.3.2 

反射面 反射面は,5.1によって試験したとき,可視面を通してか,又は可視面全体から像が確認

できなければならない。 

4.3.3 

公称倍率 凹面鏡の公称倍率は,2.8〜3.3でなければならない。 

公称倍率 (M) は,次の式から求められる。 

T 5903 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

M=250/f 

ここでは,fは焦点距離 (mm) であり;250は明視の最短距離 (mm) である。 

5.5.2によって試験する。 

4.3.4 

ひずみ 平面鏡又は凹面鏡の反射面は,5.6によって試験したとき,観察できるひずみがあっては

ならない。 

4.3.5 

鏡枠/ミラーけい部の接合部強さ 鏡枠/ミラーけい部の接合部は,5.7によって試験したとき,

緩みやひずみがなく,試験荷重に耐えなければならない。 

4.3.6 

ミラーハンドル ミラーハンドルの外表面全体は,5.1によって試験したとき,不完全な部分があ

ってはならない。 

ミラーハンドルは,5.4によって試験し,その後5.1によって検査したとき,劣化,変質及び腐食の徴候

を示してはならない。また,中空ミラーハンドルは,5.8.1又は5.8.2によって試験したとき,気泡が発生

してはならない。 

5. 試験方法 

5.1 

目視検査 拡大せずに,健常視力で目視検査を行う。 

5.2 

試験順序 5.3及び5.4の手順によって,各試験を連続的に行う。 

a) 5.3に規定する試験を,ミラーヘッドに対して50回繰り返す。 

b) 5.4に規定する試験を,ミラー完成品(ハンドル付きのミラーヘッド)に対して5回繰り返す。 

5.3及び5.4による試験が終了したらミラーを拭い,柔らかい乾布で強くこする。 

5.1によって,腐食又は劣化の徴候がないかを検査する。 

5.3 

水及び乾熱試験 

5.3.1 

材料 ISO 3696に規定するグレード3の蒸留水又は非イオン化水。 

5.3.2 

用具 

5.3.2.1 

水槽 耐食性材料(すなわち,ステンレス鋼又はめっきされた卑金属)で作られたもの。 

5.3.2.2 

乾熱オーブン 175±5℃で操作できるもの。 

5.3.3 

試験手順 ミラーヘッドを,室温に保たれた蒸留水又は非イオン化水(5.3.1に規定する)中に浸

して,10分間放置する。ミラーヘッドを水中から取り出して,乾熱オーブン(5.3.2.2に規定する)の中に

置き,15分間放置する。ミラーヘッドを乾熱オーブンから取り出して,空気中で室温になるまで放置する。

この操作を50回反復する。 

参考 この試験は,水の浸入によって反射塗装膜が損傷していないことを確かめるためのものである。 

5.4 

耐食性及び耐熱性試験 耐食性及び耐熱性試験は,次によるほか,ISO 13402の規定によって行って

もよい。 

a) 沸騰水中に,ミラー完成品を現品のまま浸して,30分間煮沸する。その後加熱を停止して,そのまま

の状態で1時間放置した後,ミラー完成品を取り出して空気中で室温になるまで放置する。この操作

を5回反復する。 

b) 高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)を用いて,蒸気温度132±2℃・蒸気圧0.2MPaに設定し,30分間

高圧蒸気滅菌を行う。ミラー完成品を高圧蒸気滅菌器から取り出し,空気中で室温になるまで放置す

る。この操作を5回反復する。 

5.5 

凹面鏡−公称倍率の測定 

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T 5903 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.5.1 

装置(図2に一例を示す。) 直径10mmの孔 (A) には,図で示した位置に十字形のワイヤがあり,

その真後ろに光源が位置する。図中の正方形が描かれた白いカード (B) を孔 (A) の近くに固定し,十字

形ワイヤの像が十字形ワイヤと同一の水平面に結ぶようにする。 

図2 公称倍率を測定するための装置の一例 

5.5.2 

手順 ハンドル付き又はハンドルなしのミラーヘッドを図2に示したように置き,カード (B) 中

央の四角形の中に最も鮮明な像が結ばれるまで,ミラーヘッドを前後に動かす。ミラーヘッドとカード (B) 

間の焦点距離 (f) を±1mmの許容差で測定する。4.3.3によって,公称倍率 (M) を計算する。 

5.6 

ひずみ 

5.6.1 

装置(図3に一例を示す。) 直径5mmの直立棒と中点に水平の横棒で構成され,ミラー完成品を

固定する台 (R) には,ミラーヘッドを差し込む溝がある。 

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T 5903 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図3 ひずみ測定装置の一例 

5.6.2 

手順 ミラーヘッドをミラーハンドルに取り付ける。ミラーハンドルは装置の直立棒と同様の垂直

状態にして,台 (R) に固定する。直立棒の真上の位置から反射面を見て,十字棒の交差部の像がはっきり

と見えるまで,ミラーハンドルを動かす。ミラー完成品と装置の直立棒とを平行に保ちながら,ミラー完

成品を垂直に上下させ,十字棒の像にひずみが生じていないか観察する。 

方眼紙を装置の横棒に取り付け,垂直運動を繰り返す。再度,方眼紙の像にひずみが生じていないか観

察する。 

5.7 

鏡枠/ミラーけい部の接合部強さ試験 

5.7.1 

装置(図4参照) A部及びB部は,二つの金属製円形部品で,それらは鏡枠とミラーけい部を

組み立てたものの内外側形状に合うように作られている。A部のミラーヘッド挿入溝の幅は,ミラーけい

部接合部より3mm広くする。溝の深さは,試験中にミラーけい部が接触しないように十分深くなければ

ならない。 

Cは,鏡枠とミラーけい部を組み立てたもの(ただし,ガラスとパッキングなし。)である。 

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T 5903 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図4 ミラーヘッドの固定装置 

5.7.2 

手順 鏡枠とミラーけい部を組み立てたCをミラーハンドルDにねじ込み,A部及びB部によっ

て適当な位置でしっかりと締め付ける。鏡枠の底部に対して90度の両方向に1.25Nの荷重を加える(図4

参照)。 

5.8 

中空ミラーハンドルの漏れ試験 

5.8.1 

熱油試験 

5.8.1.1 

用具 試験用具は,最低引火点が220℃ (ISO 2592),公称動粘度が100℃で16.5mm2/s (ISO 3104) 

の軽油がミラーハンドルを完全に浸漬するのに十分な量が入る耐熱性容器から成る。 

5.8.1.2 

手順 軽油を180±5℃に加熱してから,ミラーハンドルを2分間軽油の中に浸漬する。この試験

中にミラーハンドルから気泡が発生してはならない。 

5.8.2 

超音波試験 

5.8.2.1 

装置 試験装置は,超音波洗浄装置及び金網製バスケットから成る。 

5.8.2.2 

手順 バスケットの中にミラーハンドルを一列に並べる。そのバスケットを超音波洗浄装置 (40

±2℃) の温水中に入れ,慎重にバスケットを手でゆらしながらミラーハンドルの外観を観察する。直ちに

泡が発生する場合は,ミラーハンドルに大きなピンホールが存在する。バスケットを静かに底まで沈めて

3分間放置し,ミラーハンドル面から泡が出てくるかどうか,再び観察する。 

備考 長時間経過すると,ミラーハンドル表面に水中の溶存空気から生じた泡が付着することがある

が,その泡は無視する。 

次に,超音波洗浄装置 (70±2℃) の流水中に5分間,バスケットを入れる。表面に付着した気泡は,流水

で流し出される。このような気泡の発生が観察される場合は,微小ピンホールがミラーハンドルに存在す

る。 

6. 表示 

6.1 

ミラーヘッド ミラーヘッドには,消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。 

T 5903 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 製造業者名又は商標 

b) 規格に基づくミラーヘッドの呼び・呼び径(外径寸法) 

c) 平面鏡にはPの文字,凹面鏡にはMの文字。 

6.2 

ミラーハンドル ミラーハンドルには,消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。 

a) 製造業者名又は商標 

6.3 

包装 直接の容器には,次の事項を表示しなければならない。 

a) 法定表示事項 

b) 規格に基づくミラーヘッドの呼び・呼び径(外径寸法) 

c) 平面鏡又は凹面鏡の種別 

d) 製造番号又は製造記号 

7. 取扱説明書 ミラーヘッドの包装には,次の事項を記載した取扱説明書が添付又は印刷されていなけ

ればならない。 

a) 消毒又は滅菌方法 

b) 使用上の注意事項 

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T 5903 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書1(規定) ISO規格で規定する歯科用ミラーの寸法 

序文 この附属書は,1998年に第2版として発行されたISO 9873, Dental hand instruments−Reusable mirrors 

and handlesを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この附属書では,ISO 9873の4.1.2[ミラーけい部とミラーハンドルの接続部の寸法]及び4.1.3(鏡

枠と可視面の寸法)の規定について記述する。 

1. ミラーけい部とミラーハンドルの接続部の寸法 ミラーけい部とミラーハンドルの接続部の寸法は,

ISO 724に従いM2.5とする。その許容差は,ISO 965-1に従い,ミラーけい部に対しては6eであり,ミラ

ーハンドルに対しては6hとする。ねじ山のかみ合わせ部の長さは,附属書1図1に示された長さとする。 

2. 鏡枠と可視面の寸法 歯科用ミラーは,図1及び表1に示された寸法とする。 

附属書1表1 鏡枠と可視面の寸法 

推奨される呼び:呼び径 d1 

d2 

現在使用されている呼び 

16 
18 
20 
22 
24 

d1−最大2.5mm 





26 
28 
30 

d2−最大3mm 



備考1. “推奨される呼び”はあらゆる歯科用品の呼びに使用することが望ましい。 

2. ミラーヘッドのサイズを表す呼びは,鏡枠の呼び径d1に基づいており,2mm

ずつ大きさが増大する。 

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10 

T 5903 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注* 

ISO 724を参照。 

附属書1図1 歯科用ミラー 

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 : 

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0

1

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS T 5903 : 2001 歯科手用器具−再使用可能な歯科用ミラー 

国際規格ISO 9873 : 1998 歯科手用器具−再使用可能なミラー及びハンドル 

(I)JISの規定 

(II)国際規格

番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 

表示箇所:本体,附属書 
表示方法:点線の下線 

(V)JISと国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの評価 

技術的差異の内容 

1.適用範囲 再使用可能な歯科用

ミラー及びハンドル 

ISO 9873 

1. 

JISに同じ。 

IDT 

2.引用規格 ISO 724 

2. 

JISに同じ。 

MOD/削除 

ISO 965-1 

MOD/削除 

ISO 1942-3 

IDT 

ISO 3696 

IDT 

・JISでは試験方法を追

加 

ISO 7153-1 

ただし,ISOはJISに
ないメートルねじ規
格がある。 

IDT 

・将来はメートルねじ規格に整合させる。 

ISO 13402 

IDT 

・JISはISOのねじ規格

を採用していない。 

ISO 15087-1 

MOD/追加 

3.定義 

・ミラーの各部位に関

する定義 

ISO 1942-3 

3. 

JISに同じ。 

IDT 

4.要求事項  

JISに同じ。 
ただし,ISOの寸法規
定は附属書に規定し
ている。 

MOD/変更 

・接続部の寸法及びミラ

ーヘッドの外径寸法
が異なる。 

・ISO規格のものと大きく異なる現行JIS規

格の製品が,日本では主流なため。 

4.1寸法 

ミラーけい部とミラ
ーハンドルの接続部
の寸法,ミラーヘッド
の寸法 

4.1 

・ISOへの対応には,使用者の理解を得る必

要があり,3〜5年の移行期間が必要。 

4.1.1 

4.2材料 

ミラーガラス,鏡枠及
びミラーハンドルの
材料 

ISO 7153-1 

4.2 

JISに同じ。 

IDT 

4.3その他の

要求事項 

ミラーヘッド,反射
面,公称倍率,ひずみ,
鏡枠及びハンドルに
ついて 

4.3 

JISに同じ。 
ただし,中空ミラーハ
ンドルの漏れ試験が
JISと異なる。 

MOD/追加 

・試験方法が異なる。中
空ミラーハンドルの漏
れ試験にオプション追
加。 

・中空ミラーハンドルの漏れ試験については,

ISO 15087歯科用エレベータの規格におい
て安全性の高い超音波試験法が採用された
ので,それをオプションとして追加。今後
この試験が主流となることが予想される。 

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1

2

T

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3

 : 

2

0

0

1

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS T 5903 : 2001 歯科手用器具−再使用可能な歯科用ミラー 

国際規格ISO 9873 : 1998 歯科手用器具−再使用可能なミラー及びハンドル 

(I)JISの規定 

(II)国際規格

番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 

表示箇所:本体,附属書 
表示方法:点線の下線 

(V)JISと国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの評価 

技術的差異の内容 

5.試験方法  

5. 

・目視検査 

ISO 13402 

・試験順序 

ISO 15087-1 

5.1 
5.2 
5.3 
5.4 

JISに同じ。 
JISに同じ。 
JISに同じ。 
JISに同じ。 

IDT 
IDT 
IDT 
 

・水及び乾熱試験 

・耐食性及び耐熱性試

験 

・JISではISO規格の5.4,

5.5の規定を採用できる
ようになっている。 

・オートクレーブの蒸気温度・蒸気圧は,現

状では整合しにくい。滅菌器の製造関係者
に委ねられている。 

5.5 

ただし,オートクレー
ブの蒸気温度等が異
なる。 

MOD/選択 

・ISO 9873 5.5に規定される乾熱滅菌器によ

る熱試験法は日本では一般的に行われてい
ないため,試験法を選択できるようにした。 

・凹面鏡−公称倍率の

測定 

5.6 

JISに同じ。 

IDT 

・ひずみ 

5.7 

JISに同じ。 

IDT 

・鏡枠/ミラーけい部

の接合部強さ試験 

5.8 

JISに同じ。 

IDT 

・中空ミラーハンドル

の漏れ試験 

5.9 

JISに同じ。 
ただし,超音波試験は
規定にない。 

MOD/選択 

・JISでは超音波試験を

選択できるようにな
っている。 

・ISO 15087 歯科用エレベータの規格に安

全性の高い超音波試験法が採用されたの
で,将来追加が予想される本試験法を規定
に含めた。今後,ISOに提案する予定。 

6.表示 

ミラーヘッド及びミ
ラーハンドルの表
示・包装について 

6. 
6.1 
6.2 
6.3 

JISに同じ。ただし,
原国際規格には,ISO
規格番号及びミラー
ヘッドの角度の規定
がある。 

MOD/削除 

・JISでは規格の内容が

現行規格 (JIS T 5903) 
によっているため,ISO
の表示はできない。 

・規格の内容が将来完全に一致したときに採

用する。 

附属書1 

(規定) 

ISO規格で規定する歯
科用ミラーの寸法 

4.1.2 

4.1.3 

JISに追加 

IDT 

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1

3

T

 5

9

0

3

 : 

2

0

0

1

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 

備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 
    − IDT…………技術的差異がない。 
    − MOD/削除…国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    − MOD/追加…国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

    − MOD/変更…国際規格の規定内容を変更している。 
    − MOD/選択…国際規格の規定内容と別の選択肢がある。 

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

    − MOD……… 国際規格を修正している。 

14 

T 5903 : 2001 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

原案調査作成委員会 

日本歯科器械工業協同組合・器械規格委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

堀 部 俊 郎 

ピヤス合資会社 

山 口 善 男 

長田電機工業株式会社 

伊 藤 与士郎 

株式会社デンテック 

中 村 信 一 

中村デンタル株式会社 

金 子 泰 夫 

ピヤス合資会社 

藤 原 久 男 

株式会社モリタ製作所 

長谷川 健 嗣 

株式会社吉田製作所 

石 谷   薫 

株式会社ワイディエム 

(事務局) 

佐 藤 博 雄 

日本歯科器械工業協同組合 

社団法人日本歯科医師会・器材部会・器械規格委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

小 倉 英 夫 

日本歯科大学新潟歯学部 

杉 山   勉 

社団法人日本歯科医師会 

小野瀬 英 雄 

日本大学歯学部 

川 和 忠 治 

昭和大学歯学部 

鶴 木   隆 

東京歯科大学 

宮 入 裕 夫 

東京医科歯科大学医用器材研究所 

山 口 善 男 

長田電機工業株式会社 

藤 原 久 男 

株式会社モリタ製作所 

長谷川 健 嗣 

株式会社吉田製作所 

社団法人日本歯科医師会・器械規格委員会原案作成者・関係者 構成表 

氏名 

所属 

梅 田 昭 夫 

社団法人日本歯科医師会 

三 宅 公 雄 

社団法人日本歯科医師会 

神 成 粛 一 

社団法人日本歯科医師会 

野 口 八九重 

社団法人日本歯科医師会 

長谷川 二 郎 

社団法人日本歯科医師会 

庵 原 靖 之 

社団法人日本歯科医師会 

勝 木 紘 一 

日本歯科材料器械研究協議会 

堀 部 俊 郎 

日本歯科器械工業協同組合 

伊 藤 与士郎 

日本歯科器械工業協同組合 

中 村 信 一 

日本歯科器械工業協同組合 

金 子 泰 夫 

日本歯科器械工業協同組合 

石 谷   薫 

日本歯科器械工業協同組合 

輿 石 嘉 弘 

社団法人日本歯科医師会 

15 

T 5903 : 2001 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

医療安全用具部会 歯科器械専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長)     

小 倉 英 夫 

日本歯科大学新潟歯学部 

石 谷   薫 

株式会社ワイディエム製造部品質保証室 

伊 藤 与士郎 

株式会社デンテック研究開発課 

井 堂 孝 純 

社団法人日本歯科医師会 

梅 田 昭 夫 

社団法人日本歯科医師会 

小野瀬 英 雄 

日本大学歯学部 

勝 木 紘 一 

日本歯科材料器械研究協議会 

川 和 忠 治 

昭和大学歯学部 

神 成 粛 一 

社団法人日本歯科医師会 

倉 田 幸 男 

社団法人日本歯科医師会 

佐々木 弥 生 

厚生省医薬安全局 

鶴 木   隆 

社団法人日本歯科医師会 

中 村 信 一 

中村デンタル株式会社 

西 川 泰 蔵 

産業技術環境局標準部標準業務課環境生活標準化推進室 

長谷川 健 嗣 

株式会社吉田製作所情報リサーチセンター 

長谷川 二 郎 

愛知学院大学歯学部 

堀 部 俊 郎 

日本歯科器械工業協同組合 

宮 入 裕 夫 

東京医科歯科大学 

三 宅 公 雄 

社団法人日本歯科医師会 

山 口 善 男 

長田電機工業株式会社 

吉 田 隆 一 

日本歯科大学歯学部 

(事務局) 

宗 像 保 男 

産業技術環境局標準業務課