2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
T 5408-1989
歯科用骨やすり
Dental Bone Files
1. 適用範囲 この規格は,歯科用骨やすり(以下,やすりという。)について規定する。
2. 種類 やすりの種類は,その形状によって,次のとおりとする。
(1) 刃部は,図1に示す直形,左形,右形,平形及びつくし形の5種類とする。
(2) 柄部は,図2に示す輪状柄形及び張柄形の2種類とする。
なお,やすりは図1の刃部と図2の柄部とを自由に組み合わせたものとする。
図1 刃部
引用規格:3ページに示す。
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T 5408-1989
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図2 柄部
3. 品質
3.1
外観 やすりの刃面以外の部分は,色合い及び光沢が良好であって(滑り止めのための白つや出し
はこの限りでない。),きず,さび,まくれ,その他有害な欠点がなく,仕上げが良好なものでなければな
らない。
また,刃面のやすり目は,均等に刻まれていなければならない。
3.2
硬さ 刃面の硬さは,6.2の試験方法によって試験を行ったとき,炭素工具鋼ではHRC58以上又は
HV654以上,ステンレス鋼ではHRC50以上又はHV513以上でなければならない。
3.3
切削性能 6.3の試験方法によって試験を行ったとき,JIS K 6718(メタクリル樹脂板)に規定する
メタクリル樹脂板の切削が容易であり,切削後のやすり目に摩滅又はまくれがあってはならない。
3.4
めっき 刃部のめっきは,JIS H 8617(ニッケル及びニッケル−クロムめっき)に規定された鉄鋼素
地上のめっきMFNi III以上又はMFCr III以上とし,柄部のめっきは,JIS H 8617に規定された銅及び銅合
金素地上のめっきMBNi I以上又はMBCr I以上でなければならない。
4. 寸法 やすりの全長は165±10mmとし,刃部は図1,柄部は図2に示すとおりとする。
5. 材料及び加工方法 やすりの材料及び加工方法は,次による。
(1) 刃部の材料には,JIS G 4401(炭素工具鋼鋼材)に規定するSK1〜SK5又はJIS G 4303(ステンレス
鋼棒)に規定するSUS 420 J2,SUS 420 F,SUS 431,SUS 440 A,SUS 440 B,SUS 440 C若しくはSUS
440 Fを用い,輪状柄形の材料には,JIS H 5101(黄銅鋳物)に規定するYBsC 1〜YBsC 3,張柄形の
材料には,JIS H 3100(銅及び銅合金の板及び条)に規定するC 2801 Pを用いる。
(2) やすりは,刃部と柄部をろう付けによって接合するものとする。
(3) やすりには,3.4に規定するめっきを施すものとする。
6. 試験
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6.1
外観試験 3.1の外観について目視によって調べる。
6.2
硬さ試験 刃面に対してJIS Z 2245(ロックウェル硬さ試験方法)又はJIS Z 2244(ビッカース硬さ
試験方法)に規定する方法によって試験を行う。試験片は同種材料のものを,やすりと同条件で熱処理し
たものとする。
6.3
切削試験 JIS K 6718に規定するメタクリル樹脂板をやすりで切削する。
また,切削後のやすりの目について摩滅又はまくれの有無を調べる。
6.4
めっき試験 刃部及び柄部については,JIS H 8617の5.3及び5.4に規定された方法によって行う。
7. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称及び種類による。
例 歯科用骨やすり 直形 輪状柄形
8. 表示 やすりには,製造業者名若しくはその略号又は商標を表示しなければならない。
引用規格:
JIS G 4303 ステンレス鋼棒
JIS G 4401 炭素工具鋼鋼材
JIS H 3110 銅及び銅合金の板及び条
JIS H 5101 黄銅鋳物
JIS H 8617 ニッケル及びニッケル−クロムめっき
JIS K 6718 メタクリル樹脂板
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験方法
JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験方法
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医療安全用具部会 歯科器械専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
野 本 直
東京医科歯科大学歯学部
大 橋 正 敬
日本大学歯学部
平 澤 忠
鶴見大学歯学部
淺 井 康 宏
東京歯科大学
加 藤 吉 昭
日本大学松戸歯学部
菊 池 進
日本歯科大学
鈴 木 紀 男
工業技術院標準部
渡 辺 徹
厚生省薬務局
梅 田 昭 夫
日本歯科医師会
岡 英 男
日本歯科医師会
太 田 喜一郎
日本歯科医師会
杉 山 勉
日本歯科医師会
吉 田 隆 一
日本歯科医師会
庵 原 靖 之
日本歯科医師会
堀 部 俊 郎
ピヤス合資会社
菅 谷 昭 正
株式会社吉田製作所
石 谷 薫
株式会社山浦製作所
中 村 信 一
中村デンタル株式会社
伊 藤 与士郎
株式会社デンテック
大 谷 哲 三
日本歯科器械工業協同組合
(事務局)
柾 谷 栄 吾
工業技術院標準部電気規格裸
米 山 弘 光
工業技術院標準部電気規格課