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T 5401:2010  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 材料······························································································································· 1 

5 要求事項························································································································· 2 

5.1 最大全長 ······················································································································ 2 

5.2 作業部のビッカース硬さ ································································································· 2 

5.3 表面仕上げ ··················································································································· 2 

5.4 耐食性及び耐熱性 ·········································································································· 2 

6 試験方法························································································································· 2 

6.1 目視検査 ······················································································································ 2 

6.2 ビッカース硬さ試験 ······································································································· 2 

6.3 耐食性及び耐熱性試験 ···································································································· 2 

7 表示······························································································································· 2 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 3 

T 5401:2010  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本歯科器械工業

協同組合(JDMMA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS T 5401:1984は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

JIS 

T 5401:2010 

歯科用ピンセット−一般的要求事項 

Dentistry-tweezers-General requirements 

序文 

この規格は,1999年に第1版として発行されたISO 15098-1を基にした日本工業規格であるが,薬事法

との整合などのため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,歯科で用いる金属製のピンセット(以下,ピンセットという。)の材料及び性能に関する一

般的要求事項について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 15098-1:1999,Dental tweezers−Part 1: General requirements(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 

JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 6507-1,Metallic materials−Vickers hardness test−Part 1: Test method(MOD) 

ISO 7153-1,Surgical instruments−Metallic materials−Part 1: Stainless steel 

ISO 13402,Surgical and dental hand instruments−Determination of resistance against autoclaving, corrosion 

and thermal exposure 

用語及び定義 

(この規格で定義する用語はないので,対応国際規格の規定を不採用とした。) 

材料 

ピンセットの材料は,JIS G 4305に規定するマルテンサイト系ステンレス鋼若しくはオーステナイト系

ステンレス鋼を用いるか,又はISO 7153-1に適合したグレードB,C,D及びRのマルテンサイト系ステ

ンレス鋼若しくはオーステナイト系ステンレス鋼を用いる。 

T 5401:2010  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

なお,これらを用いた製品と同等以上の品質が確保できる(箇条5を満たす)材料を用いてもよい。 

要求事項 

5.1 

最大全長 

ピンセットの最大全長は,178 mmを超えてはならない。 

5.2 

作業部のビッカース硬さ 

作業部のビッカース硬さは,6.2によって試験したとき,390〜550 HV1でなければならない。 

5.3 

表面仕上げ 

5.3.1 

全表面 

健常視力でピンセットの全表面を目視検査(6.1)したとき,さび,きず,変色又は異物があってはなら

ない。 

5.3.2 

つや消し仕上げ 

つや消し仕上げの表面は,均一で滑らかで,かつ,ぎらつきがあってはならない。 

5.3.3 

鏡面仕上げ 

鏡面仕上げの表面は,研磨によって均一に仕上がっていなければならない。 

5.4 

耐食性及び耐熱性 

ピンセットは,6.3によって試験したとき,さび又は変色がなく,その外観に部分的な変化があってはな

らない。また,試験後の作業部の硬さは,5.2に規定した範囲内になければならない。 

試験方法 

6.1 

目視検査 

健常視力でピンセットの外観を観察する。 

6.2 

ビッカース硬さ試験 

作業部を,JIS Z 2244に規定する試験方法によって測定する。 

6.3 

耐食性及び耐熱性試験 

耐食性及び耐熱性試験は,次によるか,又はISO 13402によってもよい。 

a) 沸騰水中に,ピンセットを現品のまま浸して,30分間煮沸する。その後加熱を停止して,そのままの

状態で約1時間放置した後,ピンセットを取り出し,空気中で室温になるまで放置する。この操作を

5回繰り返す。 

b) 高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)を用いて,蒸気温度132±2 ℃・蒸気圧0.2 MPaに設定し,30分

間高圧蒸気滅菌を行う。ピンセットを高圧蒸気滅菌器から取り出し,空気中で室温になるまで放置す

る。この操作を5回繰り返す。 

表示 

ピンセットの本体又は包装は,次の事項を表示しなければならない。 

a) 種類又は形式(機器に,種類又は形式がある場合に適用する。) 

b) 法定表示事項 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS T 5401:2010 歯科用ピンセット−一般的要求事項 

ISO 15098-1:1999,Dental tweezers−Part 1: General requirements 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ)国際規格の規定 

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び名称 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

2 引用規格 

3 用語及び定義 

ISO 1942-3による。 削除 

不採用とした。 

この規格では,ISO 1942-3で定義する
用語は用いていないため。 

4 材料 

使用原材料の内
容。 

JISにほぼ同じ。 

追加 

JIS G 4305を追加した。 

この規格の使用者の利便性を考慮し
た。 

5.2 作業部のビ
ッカース硬さ 

ピンセット作業
部の硬さ。 

5.2 

変更 

試験方法を,6.2に移行した。 

構成上の変更。 
技術的差異はない。 

6 試験方法 
6.1 目視試験 
 
6.2 ビッカース
硬さ試験 
6.3 耐食性及び
耐熱性試験 

ピンセットに適
用する試験の内
容。 

 
5.3.1 
 
5.2 
 
6.2 
6.3 

 
 
 
ISO 6507-1による。 
 
ISO 13402による。 

 
変更 
 
変更 
 
選択 

 
JISでは品質要求事項と試験方法の
事項を分けて規定した。 
JISでは品質要求事項と試験方法の
事項を分けて規定した。 
JISでは耐食性及び耐熱性試験につ
いて,ISO規格と異なる試験方法も
採用している。ISO 13402の試験方
法(ISO 15098-1の6.2及び6.3)も
選択できるものとした。 

 
構成上の変更。 
技術的差異はない。 
構成上の変更。 
技術的差異はない。 
ISO 13402で規定している乾熱試験方
法,高圧蒸気滅菌の温度条件などは,
日本では一般的でないため。 

7 表示 

ピンセットの本
体又は包装に表
示する事項。 

ピンセット本体に
表示する事項。 

変更 

ISO規格ではピンセット本体に表示
としているが,JISでは本体又は包
装に表示することとした。 

薬事法では,クラスⅠ医療機器に該当
するピンセットに対し,本体又は包装
へ表示することになっているため。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 15098-1:1999,MOD 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 
 

− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 

− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

− 選択 ················ 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 
 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。