T 5210 : 2000
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生大臣が改正した日本工
業規格である。これによってJIS T 5210 : 1985は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,国際規格に整合した日本工業規格を作成するために,ISO/DIS 7786 : 1998, Dental rotary
instruments−Laboratory abrasive instrumentsを基礎として用いた。
JIS T 5210には,次に示す附属書がある。
附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
T 5210 : 2000
歯科用回転器具−
技工用アブレーシブ研削器具
Dental rotary instruments−Laboratory abrasive instruments
序文 この規格は,1998年に発行されたISO/DIS 7786, Dental rotary instruments−Laboratory abrasive
in-strumentsを元に,対応する部分について対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成し
た日本工業規格であるが,対応国際規格に規定されていない規定項目(表示)を日本工業規格として追加
している。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,歯科用回転器具の一種である技工用アブレーシブ研削器具(以下,研削器具
という。)において,通常最も多く使用される形状の寸法及び偏心について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO/DIS 7786 : 1998 Dental rotary instruments−Laboratory abrasive instruments (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS T 5502 歯科用回転器具−試験方法
JIS T 5503 歯科用回転器具−寸法及び呼び
JIS T 5504 歯科用回転器具−軸
JIS Z 9015-1 計数値検査に対する抜取検査手順−第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標型抜
取検査方式
3. 記号 記号は,次による。
d:作業部(又は頭部)の直径
l1:作業部(又は頭部)の長さ
l2:全長
α:作業部の角度
4. 品質
4.1
材料
2
T 5210 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.1.1
作業部 作業部の材料は,研削材,その他の適切なものとし,研削材の種類,結合材の種類及び研
削材の処理は,製造業者の選択による。
4.1.2
軸 軸の材料は,鋼,その他の適切なものとし,JIS T 5504に適合しなければならない。軸の材料
の種類及び軸の材料の処理は,製造業者の選択による。
4.2
形状 作業部の形状は,表1〜10とする。ただし,規定された寸法内で,各表に示す形状と大きく
変動しない形状は許容する。
4.3
寸法
4.3.1
作業部の寸法 作業部の寸法は,5.1によって試験したとき,表1〜10とする。表中の呼びは,JIS
T 5503の規定による。
3
T 5210 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1 円柱形1
呼び径
d
+0.5
0
l1
+1
−0.5
l2
±3
050
5
12
48
065
6.5
13
50
表2 円柱形2
呼び径
d
+0.5
0
l1
+1
−0.5
l2
±3
021
2
6
44
031
3
6
44
040
4
6
44
050
5
6
44
表3 円柱形3
呼び径
d
+0.5
0
l1
+1
−0.5
l2
±3
060
6
3
44
060
6
5
44
100
10
2
44
100
10
3
44
100
10
4
44
4
T 5210 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表4 平頭円すい形1
α=6 °〜10 °
呼び径
d
+0.5
0
l1
+1
−0.5
l2
±3
031
3
7
46.5
035
3.5
10.5
53.5
表5 平頭円すい形2
α=8 °〜14 °
呼び径
d
+0.5
0
l1
+1
−0.5
l2
±3
021
2
6
44
031
3
6
44
040
4
6
44
050
5
6
44
表6 ナイフエッジ形
呼び径
d
+0.5
0
l1
+0.5
0
l2
±3
090
9
4
46
5
T 5210 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表7 側面凹状逆円すい形
呼び径
d
+0.5
0
l1
+0.5
0
l2
±3
070
7
5
46
表8 逆円すい形1
α=20 °〜30 °
呼び径
d
+0.5
0
l1
+0.5
0
l2
±3
065
6.5
6.5
48.5
表9 逆円すい形2
α=50 °〜90 °
呼び径
d
+0.5
0
l1
+1
−0.5
l2
±3
040
4
2
42
050
5
2.5
42
060
6
3
42
070
7
3.5
42
6
T 5210 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表10 球形
呼び径
d
+0.5
0
l2
+3
−3
031
3
45
040
4
46
050
5
47
060
6
48
4.3.2
軸の寸法 軸の寸法は,JIS T 5504の軸部形式2とする。
4.4
偏心 研削器具の最大偏心は,5.2によって試験したとき,0.3 mm以下とする。
5. 試験
5.1
形状及び寸法 形状は目視によって及び寸法はJIS T 5502の4.1(寸法測定試験)による。
5.2
偏心 偏心は,JIS T 5502の4.2(偏心試験)による。
なお,その測定点は最大直径の部分,又は円柱形のものについては,作業部の中央とする。
6. サンプリング方法及び合格品質水準 研削器具の検査は,JIS Z 9015-1に規定する方法によって行い,
合格品質水準 (AQL) は,6.5とする。ただし,軸部の径については,JIS T 5504に規定した合格水準 (AQL)
2.5とする。
7. 表示 研削器具の包装には,次の事項を表示しなければならない。
a) 規格の名称又は慣用名
b) 製品名
c) 形状及び呼び
d) 数量(単品は除く。)
e) 注意事項
f)
製造業者名及び所在地
g) 製造番号又は製造記号
h) 他の法定表示事項
関連規格 JIS T 5501 歯科用回転器具−番号表示法
7
T
5
2
1
0
:
2
0
0
0
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表
JIS T 5210 : 2000 歯科用回転器具−技工用アブ
レーシブ研削器具
ISO/DIS 7786 : 1998 歯科用回転器具−技工用研削器具
(I)JISの規定
(II)国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の項目ごと
の評価及びその内容
表示箇所:本体,附属書
表示方法:側線又は点線の下線
(V)JIS国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
1.適用範
囲
技工用アブレーシブ研削
器具の品質及び試験方法
について規定。
ISO/DIS
7786 : 1998
1.
JISに同じ。
IDT
−
2.引用規
格
JIS T 5502
JIS T 5503
JIS T 5504
JIS Z 9015-1
2.
ISO 1797-1 : 1992
ISO 2157 : 1992
ISO 2859-1 : 1989
ISO 6360-1 : 1985
ISO 6360-2 : 1986
ISO 8325 : 1985
MOD/変更
/削除
JISではISOの引用規格と整合
したJISを引用している。ただ
し,ISO 6360-1, ISO 6360-2はJIS
に記載されていないため削除し
た。
ISO 6360-1, ISO 6360-2はJIS T
5501として関連規格に記載した。
3.記号
d, l1, l2, α
3.
JISに同じ。
IDT
−
4.品質
・材料
・形状
・寸法 表1〜10
・偏心
4.
5.
6.
・材料
・寸法
形状 図1〜10
寸法 表1〜10
・偏心
IDT
IDT
IDT
−
−
−
5.試験
・形状及び寸法
・偏心
5.
6.
・寸法
・偏心
IDT
IDT
−
−
6.サンプ
リング方
法及び合
格品質水
準
合格品質水準は AQL6.5。
また,軸部の径だけは,
AQL2.5とする。
7.
サンプリング及び
許容レベル
MOD/追加 JISには軸部のAQLを追加した。 ISOには記載されていないが,
JIS T 5504, ISO 1797に軸部径の
AQLが記載されている。
8
T
5
2
1
0
:
2
0
0
0
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の項目ごと
の評価及びその内容
表示箇所:本体,附属書
表示方法:側線又は点線の下線
(V)JIS国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
7.表示
・規格の名称又は慣用名
・製品名
・形状及び呼び
・数量(単品は除く。)
・注意事項
・製造業者名及び所在地
・製造番号又は製造記号
・他の法定表示事項
MOD/追加 ISOでは規定していない。
使用上,独自の表現が使用されて
いるため,JIS独自の規定項目を
追加した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− IDT………………技術的差異がない。
− MOD/削除………国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− MOD/追加………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− MOD/変更………国際規格の規定内容を変更している。
2.JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− MOD………………国際規格を修正している。
9
T 5210 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業標準調査会医療安全用具部会 歯科材料専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
長谷川 二 郎
愛知学院大学歯学部
淺 井 康 宏
東京歯科大学
庵 原 靖 之
社団法人日本歯科医師会
飯 塚 恵 文
株式会社日本橋徳力松戸事業所
梅 田 昭 夫
社団法人日本歯科医師会
岡 英 男
社団法人日本歯科医師会
小 倉 英 夫
日本歯科大学新潟歯学部
小 田 豊
東京歯科大学
梶 山 進
社団法人日本歯科医師会
勝 木 紘 一
日本歯科材料器械研究協議会
加 藤 勇
社団法人日本歯科医師会
河 合 正 勝
株式会社松風研究開発部
川 原 章
厚生省医薬安全局
窪 田 隆 夫
日本歯科材料工業協同組合
田 中 文 夫
昭和薬品化工株式会社
西 川 泰 蔵
工業技術院標準部
野 口 八九重
社団法人日本歯科医師会
野 原 建
石福金属興業株式会社研究部
平 澤 忠
鶴見大学歯学部
三 宅 公 雄
社団法人日本歯科医師会
渡 辺 一 弘
株式会社ジーシー
(事務局)
宗 像 保 男
工業技術院標準部標準業務課
山 下 晴 樹
工業技術院標準部標準業務課
日本歯科材料工業協同組合JIS原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(技術担当理事)
亀 水 忠 茂
亀水化学工業株式会社
(技術委員長)
窪 田 隆 夫
日本歯科材料工業協同組合
(第1規格部会長)
中 村 悦 三
株式会社松風
(議長)
安 達 浩
株式会社松風
(委員)
藤 澤 睦 雄
株式会社東洋化学研究所
渡 辺 一 弘
株式会社ジーシー
(用語部会長)
村 松 寛 昭
株式会社ジーシー
(事務局)
前 川 市 男
日本歯科材料工業協同組合
日本歯科医師会・器材部会材料規格委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
長谷川 二 郎
愛知学院大学歯学部
(副委員長)
庵 原 靖 之
社団法人日本歯科医師会
(委員)
小 田 豊
東京歯科大学歯科理工学
長谷川 晃 嗣
東京歯科大学歯科理工学
宮 川 行 男
日本歯科大学新潟歯学部先端研究センター
加 藤 勇
社団法人日本歯科医師会
梶 山 進
社団法人日本歯科医師会
河 合 正 勝
株式会社松風
野 原 建
石福金属興業株式会社
渡 辺 一 弘
株式会社ジーシー
10
T 5210 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,社団法人日本歯科医師会・器材部材料規格委員会には,上記委員のほかに原案作成者又は関係者
の立場で次の各氏が参加している。
梅 田 昭 夫
社団法人日本歯科医師会
三 宅 公 雄
社団法人日本歯科医師会
神 成 粛 一
社団法人日本歯科医師会
野 口 八九重
社団法人日本歯科医師会
小 倉 英 夫
社団法人日本歯科医師会
杉 山 勉
社団法人日本歯科医師会
勝 木 紘 一
日本歯科材料器械研究協議会
窪 田 隆 夫
日本歯科材料工業協同組合
安 達 浩
日本歯科材料工業協同組合
(事務局)
輿 石 嘉 弘
日本歯科医師会