T 3102:2005
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本医療用縫合糸
協会(JASS)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと
の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS T 3102:1985は改正され,この規格に置き換えられる。
T 3102:2005
(2)
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目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 1
4. 種類 ······························································································································ 1
4.1 縫合針の種類 ················································································································ 1
4.2 縫合針の孔の種類 ·········································································································· 1
5. 各部の名称 ····················································································································· 2
6. 要求事項 ························································································································ 2
6.1 外観 ···························································································································· 2
6.2 曲げ強さ ······················································································································ 2
6.3 糸入れ孔 ······················································································································ 2
6.4 形状及び寸法 ················································································································ 2
6.5 材料 ···························································································································· 6
7. 試験 ······························································································································ 6
7.1 サンプリング方法 ·········································································································· 6
7.2 縫合針の試験項目 ·········································································································· 6
7.3 曲げ強さ試験 ················································································································ 6
8. 製品の呼び方 ·················································································································· 6
9. 表示 ······························································································································ 6
10. 包装 ···························································································································· 6
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日本工業規格 JIS
T 3102:2005
医療用縫合針
Surgical needles suture
1. 適用範囲 この規格は,医療で使用する縫合針(以下,縫合針という。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 4308 ステンレス鋼線材
JIS T 4101 医療用絹製縫合糸
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) ロット 製造された年月日,規格及び原料が同一の製品群。
4. 種類
4.1
縫合針の種類 縫合針の種類は,表1による。
表 1 針番号の種類
種類
針番号
外科弱わん
0000〜11
外科強わん
000〜15
眼科わん
0000〜 5
婦人科わん
00〜10
腸用わん
000〜 9
血管用わん
000〜 3
外科直
1〜 3
腸用直
1〜 3
4.2
縫合針の孔の種類 弾機(ばね)孔及び普通(なみ)孔の2種類とする。
2
T 3102:2005
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5. 各部の名称 各部の名称は,図1による。
図 1 各部の名称
6. 要求事項
6.1
外観 目視によって検査し,表面に,きず,ひびがあってはならない。
6.2
曲げ強さ 7.2で試験し,破断してはならない。
6.3
糸入れ孔 表2に示すJIS T 4101で規定された糸,又はUSPで規定された医療用絹製縫合糸(編み
糸)(以下,縫合糸という。)によって試験し,断機(ばね)孔は縫合糸を入れるときに孔柱が曲がらず,
入れた縫合糸の両端を合わせて糸入れ孔の方向へ手で引いても抜け出ず,縫合針を滑らせても,ほとんど
縫合糸に損傷を与えないものとする。普通(なみ)孔は縫合糸を入れて縫合針を滑らせても,ほとんど縫
合糸に損傷を与えないものとする。
表 2 糸
針太さ
絹製縫合糸(より糸)
絹製縫合糸(編み糸)
0.25 mm以上 0.30 mm未満
−
USP 8-0
0.30 mm以上 0.35 mm未満
−
7-0
0.35 mm以上 0.45 mm未満
−
6-0
0.45 mm以上 0.55 mm未満
1
5-0
0.55 mm以上 0.65 mm未満
2
4-0
0.65 mm以上 0.80 mm未満
3
3-0
0.80 mm以上 0.90 mm未満
4
2-0
0.90 mm以上 1.10 mm未満
5
1-0
1.10 mm以上 1.20 mm未満
6
1
1.20 mm以上
7
2
6.4
形状及び寸法 形状,主要寸法及び許容差は,図2及び表3による。
a) 長さLは,わん曲加工前の長さとする。
b) 太さは加工前の線材の太さとする。
c) わん曲Rは,縫合針のわん曲の中心角とする。
d) 長さLの許容差は,隣接する号数の長さとの差の1/2未満とする。
3
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e) 加工前の線材の太さの許容差は±0.1 mmとするが,一段上の号数の太さとは同じか,又は小であるこ
ととする。
f)
隣接する号数がない場合は,逆側の許容差を用いることとする。
図 2 形状
表 3 寸法
種類及び針番号
長さ L
mm
加工前線材径
mm
刃型
わん曲 R(度)
(参考値)
外科弱わん
0000
13
0.55
角・丸
135
000
15
0.55
00
18
0.60
0
21
0.70
1
24
0.70
2
28
0.80
3
32
0.80
4
36
0.90
5
40
1.00
6
45
1.10
7
50
1.10
8
55
1.10
9
60
1.20
10
65
1.20
11
70
1.30
表 3 寸法(続き)
4
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種類及び針番号
長さ L
mm
加工前線材径
mm
刃型
わん曲 R(度)
(参考値)
外科強わん
000
11
0.50
角・丸
180
00
13
0.55
0
15
0.55
1
18
0.60
2
21
0.70
3
24
0.70
4
28
0.80
5
32
0.80
6
36
0.90
7
40
1.00
8
45
1.10
9
50
1.10
10
55
1.10
11
60
1.20
12
65
1.20
13
70
1.30
14
75
1.30
15
80
1.40
眼科わん
0000
7
0.35
角・丸
115
又は
180
000
9
0.40
00
11
0.40
0
13
0.45
1
15
0.50
2
18
0.55
3
21
0.60
4
24
0.60
5
28
0.60
表 3 寸法(続き)
5
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種類及び針番号
長さ L
mm
加工前線材径
mm
刃型
わん曲 R(度)
(参考値)
婦人科わん
00
21
0.90
角・丸
180
0
26
0.90
1
31
1.00
2
36
1.00
3
41
1.10
4
46
1.10
5
51
1.20
6
56
1.30
7
61
1.30
8
66
1.40
9
71
1.40
10
76
1.50
腸用わん
000
10
0.45
丸
135
又は
180
00
13
0.50
0
18
0.55
1
23
0.60
2
28
0.65
3
33
0.75
4
40
0.80
5
45
0.80
6
50
0.90
7
55
0.90
8
60
0.90
9
65
0.90
血管用わん
000
7
0.40
丸
135
又は
180
00
9
0.40
0
11
0.40
1
14
0.40
2
19
0.40
3
24
0.40
外科直
1
30
0.70
丸
−
2
33
0.70
3
38
0.80
腸用直
1
34
0.65
丸
−
2
40
0.70
3
46
0.70
6
T 3102:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.5
材料 材料は,JIS G 4308に規定するSUS304又は機械的性質がこれと同等以上のステンレス鋼線材
を用いる。
7. 試験
7.1
サンプリング方法 各ロットから合理的な抜取方法で採取する。
7.2
縫合針の試験項目 縫合針の試験項目は,次による。
a) 曲げ強さ試験
7.3
曲げ強さ試験 図3のように針もと部分の1か所を45度以上の角度で折り曲げるとき,サンプリン
グしたすべての針が破断してはならない。
針長さ15 mm未満の針については,曲げ加工前の直針を使用できるものとする。
図 3 曲げ強さ試験
8. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称,種類,孔の形状及び番号による。
例 医療用縫合針 外科弱わん 弾 1号
9. 表示 縫合針の包装には,次の事項を表示しなければならない。
a) 表示
b) 種類
c) 番号
d) 孔の形状
e) 製造業者名及びその所在地
10. 包装 縫合針は,輸送又は保管中に損傷などのおそれがないような包装とする。
単位 mm