T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
201.1 適用範囲,目的及び関連規格 ························································································ 1
201.2 引用規格 ··················································································································· 2
201.3 用語及び定義 ············································································································· 3
201.4 一般要求事項 ············································································································· 3
201.5 ME機器の試験に対する一般要求事項 ············································································· 3
201.6 ME機器及びMEシステムの分類 ··················································································· 3
201.7 ME機器の標識,表示及び文書 ······················································································ 3
201.8 ME機器の電気的ハザードに関する保護 ·········································································· 5
201.9 ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護 ·················································· 8
201.10 不要又は過度の放射のハザードに関する保護 ·································································· 9
201.11 過度の温度及び他のハザードに関する保護 ····································································· 9
201.12 制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護 ························································· 9
201.13 ME機器の危険状態及び故障状態 ················································································ 10
201.14 プログラマブル電気医用システム(PEMS) ·································································· 10
201.15 ME機器の構造 ········································································································ 10
201.16 MEシステム ··········································································································· 10
201.17 ME機器及びMEシステムの電磁両立性 ······································································· 10
附属書 ······························································································································· 10
附属書C(参考)ME機器及びMEシステムの表示及びラベリングに対する要求事項の指針 ·············· 11
附属書AA(参考)個別の細分箇条に対する指針及び根拠 ··························································· 12
この個別規格で用いられている定義した用語の索引 ··································································· 14
T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本理学療法機器
工業会(JIPT)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正した日
本工業規格である。
これによって,JIS T 0601-2-3:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の
特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
T 0601-2-3:2015
(IEC 60601-2-3:2012)
医用電気機器−第2-3部:超短波療法機器の
基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項
Medical electrical equipment-Part 2-3: Particular requirements for the basic
safety and essential performance of short-wave therapy equipment
序文
この規格は,2012年に第3版として発行されたIEC 60601-2-3を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
この規格は,通則規格であるJIS T 0601-1:2014(以下,通則という。)及び副通則規格(以下,副通則と
いう。)と併読する規格である。
この規格でアスタリスク(*)印の付いた箇所について,その規定根拠を附属書AAに記載する。また,
本文中の太字で示した用語は,通則,関連する副通則及び201.3で定義している用語である。本文中の“置
換え”,“追加”及び“修正”の意味は,201.1.4を参照する。
201.1 適用範囲,目的及び関連規格
次を除き,通則の箇条1を適用する。
201.1.1 適用範囲
この規格は,201.3.206で定義する,超短波療法機器(以下,ME機器ともいう。)の基礎安全及び基本
性能に関する要求事項について規定する。
注記1 対応国際規格のshort-waveは,工学的分類での日本語訳では短波である。しかし,理学療法
機器の分野では,国内で認知されている名称を継承し,ここで表現を変えることは混乱を招
くおそれがあるので,従来からの超短波とした。
201.3.202で定義する低出力機器は,この規格の幾つかの要求事項が免除される。
注記2 平成30年3月31日までJIS T 0601-2-3:2005を適用することができる。
注記3 この個別規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60601-2-3:2012,Medical electrical equipment−Part 2-3: Particular requirements for the basic
safety and essential performance of short-wave therapy equipment(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
ことを示す。
201.1.2 目的
置換え
この個別規格の目的は,201.3.206に定義した超短波療法機器に関する個別の基礎安全及び基本性能につ
いての要求事項を確立することである。
2
T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
201.1.3 副通則
追加
この個別規格は,通則の箇条2に記載の適用可能な副通則を引用している。
JIS T 0601-1-3は適用しない。その他の規格化されたJIS T 0601-1規格群の副通則は,そのとおり適用す
る。
201.1.4 個別規格
置換え
JIS T 0601規格群では,個別規格は,対象とするME機器に適する通則及び副通則に含まれる要求事項
を修正,置換え又は削除してもよく,他の基礎安全及び基本性能を追加してもよい。
個別規格の要求事項は,通則よりも優先する。
副通則は,規格番号を引用する。
この個別規格の箇条及び細分箇条の番号は,通則の番号に接頭語“201”を付与する(例えば,この個別
規格の201.1は,通則の箇条1の内容を扱う。)。また,副通則の場合には,接頭語“20x”を付与する。こ
こで,“x”は副通則の規格番号の最後の数字である(例えば,ある個別規格の202.4は,副通則IEC 60601-1-2
の箇条4を示す。)。
通則の文章を変更した部分は,次の用語で示す。
“置換え”は,通則又は適用する副通則の箇条又は細分箇条を,この個別規格の規定に全て置き換える
ことを意味する。
“追加”は,通則又は適用する副通則の該当する要求事項に,この個別規格の規定を追加することを意
味する。
“修正”は,通則又は適用する副通則の箇条又は細分箇条を,この個別規格の規定に修正することを意
味する。
通則に追加する細分箇条,図又は表は,201.101から始まる番号を付ける。しかし,通則は,3.1〜3.147
の細分箇条番号で定義している。この個別規格では,201.3.201から始まる細分箇条番号で定義する。
追加した附属書は,附属書AA,附属書BBなどと記載し,追加項目はaa),bb)などと記載する。
各副通則に追加する細分箇条,図又は表は,“20x”で始まる番号を付ける。ここで“x”は副通則の番号
である。例えば,202はIEC 60601-1-2,203はJIS T 0601-1-3を示す。
“この規格”という用語は,“通則,適用する副通則及びこの個別規格を参照する。”いずれの場合にも
使用する。
この個別規格に対応する箇条又は細分箇条がない場合は,関連していない場合があっても,通則又は適
用可能な副通則の箇条若しくは細分箇条を変更せずに適用する。関連する可能性があっても,通則又は適
用可能な副通則のどの部分にも適用しないようになっている場合には,この個別規格にそれを適用しない
ことを記載している。
201.2 引用規格
次を除き,通則の箇条2を適用する。
追加
JIS T 0601-1:2014 医用電気機器−第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項
注記 対応国際規格:IEC 60601-1:2005,Medical electrical equipment−Part 1: General requirements for
basic safety and essential performance及びAmendment 1:2012(MOD)
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
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201.3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,通則によるほか,次による。
追加
201.3.201
アプリケータ(APPLICATOR)
患者に無線周波出力を供給するために用いるME機器の部分。
201.3.202
低出力機器(LOW POWER EQUIPMENT)
10 W未満の定格出力をもつ超短波療法機器。
201.3.203
整合負荷(MATCHED LOAD)
超短波療法機器へ接続したときに,超短波療法機器から最大出力を引き出すための複合負荷。
201.3.204
出力回路(OUTPUT CIRCUIT)
発振器からアプリケータまで無線周波出力を供給するための回路。アプリケータの導電性電極とそれら
の接続ケーブルとを含む。
201.3.205
*定格出力(RATED OUTPUT POWER)
整合負荷に供給できる最大無線周波電力。
201.3.206
*超短波療法機器(SHORT-WAVE THERAPY EQUIPMENT)
13 MHz以上,45 MHz未満の周波数の電磁波を患者に照射して治療するME機器。
201.4 一般要求事項
通則の箇条4を適用する。
201.5 ME機器の試験に対する一般要求事項
次を除き,通則の箇条5を適用する。
追加
201.5.101 通常試験
製造工程での試験には,次の事項を含む。
a) 次のb)に規定する作動条件下でのME機器の発振周波数の測定。
b) 201.12.1.101に規定する出力試験。ただし,最大出力を供給する状態(アプリケータ,間隔,負荷イン
ピーダンス)だけとする。
c) 201.8.7.1に定める条件下での患者漏れ電流の測定。
201.6 ME機器及びMEシステムの分類
通則の箇条6を適用する。
201.7 ME機器の標識,表示及び文書
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
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次を除き,通則の箇条7を適用する。
201.7.2 ME機器又はME機器の部分の外側の表示
追加
201.7.2.101 出力
超短波療法機器には,次の情報を表示する。
− ワット(W)で表示した定格出力及び適用する負荷インピーダンス
− メガヘルツ(MHz)で表示した発振周波数
− IEC 60878の図記号5140(非電離放射線)
(試験)
適合性は,調査によって確認する。
201.7.3 ME機器又はME機器の部分の内側の表示
追加
201.7.3.101 *アクセスに対する表示
通則の表D.1の図記号10(注意)及び11(操作指示に従う)は,部品の調整及び交換によってIEC 60601-1-2
に適合できなくなる可能性がある場合,その部品上,その近傍,又はその部品近くのパネル上に表示する。
(試験)
適合性は,調査によって確認する。
201.7.4.2 *制御器
追加
出力調整器は,無線周波出力を表す目盛,及び/又は関連した表示器をもたなければならない。発生す
る出力が定格出力の2 %未満でなければ,数字の“0”は,使わない。出力目盛又は表示器がワット(W)
を表す場合は,それは,その単位を表示する。
(試験)
適合性は,調査及び妥当性を出力測定によって確認する(201.12.1.101参照)。
201.7.9.2 取扱説明書
201.7.9.2.1 一般
追加
201.7.9.2.101 取扱説明書への追加情報
取扱説明書に,次を追加する。
a) 不適切なケーブルの使用を避けるための,アプリケータ接続ケーブルの適合性に関する情報。
b) *治療中に必要な,操作者の注意を喚起するためのME機器の使用に関する注意事項。特に次のよう
な注意が必要である。
1) 全ての超短波療法機器に関して
− 特定の植込み形の電子装置,例えば,心臓ペースメーカの機能が超短波療法によって悪影響を受
ける可能性がある。この場合,患者の担当医師による忠告が必要である。
− 他の患者に接続されたME機器の機能は,超短波療法機器の作用によって悪影響を受ける可能性
がある。
2) 低出力機器を除く全ての超短波療法機器に関して
− 超短波療法は患者に対して衣服を通して行わない。導電性の物質は治療部位から取り除く。さら
に,装身具のような金属品及び金属を含んだ衣服を身に着けた患者には行わない(例えば,金属
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
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製のボタン,クリップ又は糸)。
− 金属製の埋込物(例えば,髄固定用くぎ)をもつ患者の部位は,特別な技術を用いるとき以外,
治療対象から除外する。
− 補聴器は,外す。
− 無線周波電流が予期しない伝導路を形成する可能性があるため,患者は,接地された又は接地に
対してかなりの静電容量をもつ導電性の物とは,接触させない。特に金属枠を使用したベッド又
は椅子を使用しない。
− アプリケータ接続ケーブルは,患者,導体又はエネルギー吸収体との接触を避ける方向に置くこ
とが望ましい。
c) 操作者にアプリケータ及びケーブルの絶縁に損傷がないかを定期的に点検する旨の注意書き。
(試験)
適合性は,取扱説明書の調査によって確認する。
201.7.9.3 技術解説
201.7.9.3.1 *一般
追加
− 技術解説は,整合負荷の解説を含み,定格出力の測定についての情報を含める。
− 交換可能なアプリケータをもつ超短波療法機器は,その技術解説において各アプリケータに適用され
る安全な状態の最大出力について言及する。
(試験)
適合性は,技術解説の検査によって確認する。
201.8 ME機器の電気的ハザードに関する保護
次を除き,通則の箇条8を適用する。
201.8.3 装着部の分類
追加
aa) 超短波療法機器のアプリケータは,BF形装着部又はCF形装着部とする。
201.8.7.1 *一般要求事項
追加[b)の末尾に次の文を追加する。]
なお,超短波療法機器においては,漏れ電流及び患者測定電流が影響されないために,超短波出力を停
止した状態で測定する。
201.8.8.3 *耐電圧
追加
アプリケータ及びその接続ケーブルは,通則の8.8.3の試験を実施する前に,超短波療法機器の最大出
力電圧に絶縁破壊することなく耐える。
aa) 容量性アプリケータ及びその接続ケーブルの適合性は,次によって確認する。
一対のアプリケータは,製造業者によって指定したケーブルを用いて試験する。
供試アプリケータは,ME機器のアプリケータアーム又は類似の支持装置を除き,全てのものから
少なくとも50 cm以上離してつり下げるか又は支持する。
対の2番目のアプリケータについては,900 cm2以上の大きさをもつ接地した金属板の中央の約10
mm上方に離した位置に置く。配置を図201.101に示す。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記 この試験で用いる金属板は,使用周波数において低いインピーダンスで接地する必要がある。
超短波療法機器は,定格電源電圧で,個別のアプリケータの試験のために製造業者が指定した定格
出力で作動させる。出力回路は,同調状態に調整し,必要によって2番目のアプリケータを再配置す
る。
試験は図201.102に示すように,絶縁性のテストハンドルに取り付けた直径8 mmの円滑で清浄な
半球状の末端をもった接地したテストプローブを用いて実施する。プローブの半球状末端をアプリケ
ータに当て,アプリケータの全表面とその接続ケーブルの全経路を連続的にゆっくりと動かす。一定
の位置に静止しない。このとき,フラッシュオーバ又は破壊の形跡があってはならない。
試験は,アプリケータの配置を入れ換えて,繰返し実施する。
bb) 誘導性アプリケータとその接続ケーブルの適合性は,次によって確認する。
供試アプリケータは,900 cm2以上の大きさをもつ接地金属板の中央の約10 mm上方に離した位置
に置く。配置を図201.103に示す。
注記 この試験で用いる金属板は,使用周波数において低いインピーダンスで接地する必要がある。
超短波療法機器は,定格電源電圧とし,個別のアプリケータの試験のために製造業者が指定した定
格出力で作動させる。
出力回路は,同調状態に調整し,必要によってアプリケータを再配置する。
試験は,図201.102に示すように,絶縁性のテストハンドルに取り付けた直径8 mmの円滑で清浄
な半球状の末端をもった接地テストプローブを用いて実施する。プローブの半球状末端をアプリケー
タに当て,アプリケータの全表面及びその接続ケーブルの全経路を連続的にゆっくりと動かす。一定
の位置に静止しない。このとき,フラッシュオーバ又は破壊の形跡があってはならない。
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
① 超短波療法機器
② 接地した金属板
③ 供試アプリケータ
④ 2番目のアプリケータ
⑤ アプリケータ支持具
⑥ 接地したテストプローブ
図201.101−容量性アプリケータの耐電圧試験
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
① 絶縁性のテストハンドル
② 半球状末端の8 mm径の金属棒
③ 低インピーダンスの接地ケーブル
図201.102−テストプローブ
① 超短波療法機器
② 接地した金属板
③ 供試アプリケータ
④ アプリケータ支持具
⑤ 接地したテストプローブ
図201.103−誘導性アプリケータの耐電圧試験
201.9 ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護
通則の箇条9を適用する。
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
201.10 不要又は過度の放射のハザードに関する保護
通則の箇条10を適用する。
201.11 過度の温度及び他のハザードに関する保護
通則の箇条11を適用する。
201.12 制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護
次を除き,通則の箇条12を適用する。
201.12.1 制御及び計器の精度
追加
201.12.1.101 *出力制御の精度
次によって測定したとき,超短波療法機器の最大出力は,定格出力の±20 %以内とする。
(試験)
適合性は,製造業者が指定した整合負荷を用いて出力を測定することによって確認する。
低出力機器に関しては,製造業者が定めた方法によって確認する。
出力測定器は,低周波(例えば,交流50〜60 Hz)又は直流を用いて確認したとき,読み値の±5 %以内
の精度であり,かつ,使用周波数における測定機器の精度を確認する。
この細分箇条の試験中,測定結果に影響を及ぼしたりすることがなければ,整合負荷を冷却してもよい。
201.12.4 危険な出力に対する保護
追加
201.12.4.101 *最大許容出力
超短波療法機器の最大出力は,500 Wを超えてはならない。
(試験)
適合性は,201.12.1.101に従って実施した適合性試験で得られた結果によって確認する。
201.12.4.102 出力の低減方法
低出力機器以外の超短波療法機器は,出力回路の離調以外で定格出力の5 %又は10 W未満のいずれか
低い方に出力を減少させることができる出力制御手段を内蔵する。
(試験)
適合性は,調査及び機能試験によって確認する。
201.12.4.103 *出力の開始
超短波療法機器は,出力調整器を最初に最小位置に設定しなければ出力回路を開始しないように設計す
る。この要求事項は,電源が遮断され復帰した後も満足する。
(試験)
適合性は,機能試験によって確認する。
201.12.4.104 *可変式タイマ
超短波療法機器は,選択した作動時間経過後,出力を遮断する可変式タイマをもつものとする。タイマ
の範囲は30分以内とし,精度は±1分以内とする。
(試験)
適合性は,調査及び機能試験によって確認する。
10
T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
201.13 ME機器の危険状態及び故障状態
通則の箇条13を適用する。
201.14 プログラマブル電気医用システム(PEMS)
通則の箇条14を適用する。
201.15 ME機器の構造
通則の箇条15を適用する。
201.16 MEシステム
通則の箇条16を適用する。
201.17 ME機器及びMEシステムの電磁両立性
通則の箇条17を適用する。
附属書
次を除き,通則の附属書を適用する。
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書C
(参考)
ME機器及びMEシステムの表示及びラベリングに対する要求事項の指針
201.C.1 600 kg/m3ME機器,MEシステム又はそれらの部分の外側の表示
追加
超短波療法機器の外側の表示に対する追加要求事項を表201.C.101にまとめた。
表201.C.101−超短波療法機器又はそれらの部分の外側の表示
表示の説明
細分箇条
定格出力
201.7.2.101
発振周波数
201.7.2.101
IEC 60878の図記号5140(非電離放射線)
201.7.2.101
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書AA
(参考)
個別の細分箇条に対する指針及び根拠
AA.1 一般指針
この附属書は,この個別規格の重要な要求事項に対して簡潔な解説を与えるものであり,この個別規格
を使う人で,かつ,この個別規格作成に参加しなかった人を対象としている。
主な要求事項の根拠を理解することは,規格の正しい適用の基礎となる。さらに,この要求事項に対す
る理由は,医療及び技術的進歩によって規格の改正が必要になった場合に,それを容易にすることができ
る。
AA.2 個別箇条及び細分箇条に関する根拠
次は,この個別規格の特定の箇条についての根拠である。箇条及び細分箇条は,この個別規格の本文中
の箇条及び細分箇条と一致している。
注記 この附属書の箇条又は細分箇条番号に付した“†”印(ダガーマーク)は,対応する要求事項
に対する根拠であることを示し,かつ,要求事項の文章でないことを容易に識別できるように
したものである。
201.3.205† 定格出力
出力測定器の選定及び測定方式は,出力が連続か又はパルスかに依存する。
201.3.206† 超短波療法機器
CISPR 11では13 MHz未満の放射に対しエネルギーの制限があるため,第1版の最小周波数の定義を13
MHzに変更した。
CISPR 11は,13.56 MHz,27.12 MHz及び40.68 MHzにおいて放射電力の制限がないため,この規格で
の範囲を13 MHz以上,45 MHz未満に変更することで,この問題を解決した。
201.7.3.101† アクセスに対する表示
表示の要求は,部品の調整又は交換が超短波療法機器の電磁妨害を抑制する能力を低下させるかもしれ
ない旨をサービス要員に認識させる手助けとなる。
201.7.4.2† 制御器
供給される電力は,患者に対するアプリケータの作動位置に依存するので,相対的な単位で目盛を付け
ることが適切である。“0”を表示しているとき,使用者は,この制御位置は出力が出ていないと考える。
201.7.9.2.101 b)†
機器の正しい使用が,患者の安全にとっては不可欠である。注意書きは,使用者にやけどの危険の減少
及び他の機器への悪影響の可能性について忠告する。幾つかの項目は低出力機器には不要である。
201.7.9.3.1† 一般
定格出力の測定条件が相違する可能性があるため,製造業者は,測定方法についての情報を提供する必
要がある。
201.8.7.1† 一般要求事項
無線周波電流の出力中は,小さな漏れ電流を測定することは難しいので,ここでの試験は,無線周波発
振器を停止して実施する。
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
201.8.8.3† 耐電圧
この細分箇条の要求事項及び試験は,出力回路の絶縁へのストレスは,主に無線周波電圧によるもので
あることを考慮している。絶縁材料は,正常な使用時に発生する最高温度において適合する必要がある。
201.12.1.101† 出力制御の精度
±20 %の精度は,この種類のME機器について妥当である。
201.12.4.101† 最大許容出力
リスクは,出力とともに増加する傾向にある。500 Wの出力は,通常の治療時に必要とされる,最大の
値として十分である(全身を加熱する場合を除く。)。
201.12.4.103† 出力の開始
出力調整器を最小に設定した場合でだけ発振器が作動開始する方式は,不用意に調整を過大に設定して
治療されることから患者を保護する。
201.12.4.104† 可変式タイマ
超短波療法は,しばしば監視のないままで行われている。したがって,出力の遮断タイマが必要である。
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T 0601-2-3:2015 (IEC 60601-2-3:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
この個別規格で用いられている定義した用語の索引
定義した用語
細分箇条
あ アプリケータ(APPLICATOR)
201.3.201
い 医用電気機器,ME機器(MEDICAL ELECTRICAL EQUIPMENT)
医用電気システム,MEシステム(MEDICAL ELECTRICAL SYSTEM)
JIS T 0601-1:2014,3.63
JIS T 0601-1:2014,3.64
か 外装(ENCLOSURE)
患者(PATIENT)
患者測定電流(PATIENT AUXILIARY CURRENT)
患者漏れ電流(PATIENT LEAKAGE CURRENT)
JIS T 0601-1:2014,3.26
JIS T 0601-1:2014,3.76
JIS T 0601-1:2014,3.77
JIS T 0601-1:2014,3.80
き 基礎安全(BASIC SAFETY)
基本性能(ESSENTIAL PERFORMANCE)
JIS T 0601-1:2014,3.10
JIS T 0601-1:2014,3.27
さ サービス要員(SERVICE PERSONNEL)
JIS T 0601-1:2014,3.113
し CF形装着部(TYPE CF APPLIED PART)
出力回路(OUTPUT CIRCUIT)
JIS T 0601-1:2014,3.134
201.3.204
せ 製造業者(MANUFACTURER)
整合負荷(MATCHED LOAD)
JIS T 0601-1:2014,3.55
201.3.203
そ 操作者(OPERATOR)
JIS T 0601-1:2014,3.73
ち 超短波療法機器(SHORT-WAVE THERAPY EQUIPMENT)
201.3.206
て 定格(RATED)
定格出力(RATED OUTPUT POWER)
低出力機器(LOW POWER EQUIPMENT)
電源電圧(MAINS VOLTAGE)
JIS T 0601-1:2014,3.97
201.3.205
201.3.202
JIS T 0601-1:2014,3.54
は ハザード(HAZARD)
JIS T 0601-1:2014,3.39
ひ BF形装着部(TYPE BF APPLIED PART)
JIS T 0601-1:2014,3.133
も 漏れ電流(LEAKAGE CURRENT)
JIS T 0601-1:2014,3.47
り リスク(RISK)
JIS T 0601-1:2014,3.102