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T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

201.1 適用範囲,目的及び関連規格 ························································································ 1 

201.2 引用規格 ··················································································································· 3 

201.3 用語及び定義 ············································································································· 4 

201.4 一般要求事項 ············································································································· 6 

201.5 ME機器の試験に対する一般要求事項 ············································································· 7 

201.6 ME機器及びMEシステムの分類 ··················································································· 7 

201.7 ME機器の標識,表示及び文書 ······················································································ 8 

201.8 ME機器の電気的ハザードに関する保護 ········································································· 10 

201.9 ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護 ················································· 10 

201.10 不要又は過度の放射のハザードに関する保護 ································································· 10 

201.11 過度の温度及び他のハザードに関する保護 ···································································· 10 

201.12 *制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護 ······················································· 11 

201.13 ME機器の危険状態及び故障状態 ················································································ 26 

201.14 プログラマブル電気医用システム(PEMS) ·································································· 26 

201.15 ME機器の構造 ········································································································ 27 

201.16 MEシステム ··········································································································· 28 

201.17 ME機器及びMEシステムの電磁両立性 ······································································· 28 

202 電磁両立性−要求事項及び試験 ······················································································· 28 

206 ユーザビリティ ············································································································ 29 

206.101 基本的操作 ············································································································ 29 

208 医用電気機器及び医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項, 

  試験方法及び適用指針 ···································································································· 29 

附属書AA(参考)個々の指針及び理論的根拠 ·········································································· 32 

参考文献 ···························································································································· 45 

定義した用語の索引 ············································································································· 46 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人電子

情報技術産業協会(JEITA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS T 0601-2-24:2005は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

日本工業規格          JIS 

T 0601-2-24:2018 

(IEC 60601-2-24:2012) 

医用電気機器− 

第2-24部:輸液ポンプ及び輸液コントローラの 

基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 

Medical electrical equipment-Part 2-24: Particular requirements for  

the basic safety and essential performance of infusion pumps and controllers 

序文 

この個別規格は,2012年に第2版として発行されたIEC 60601-2-24を基に,技術的内容及び構成を変更

することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この個別規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

この個別規格では,本文中の太字は,この個別規格及びJIS T 0601-1:2017で定義した用語である。上記

の規格で定義した用語を,太字で記していない場合,定義は適用せず,意味は,文脈に沿って解釈する。

また,この個別規格でアスタリスク(*)印がある箇所は,根拠についての説明を附属書AA(参考)に記

載している。 

201.1 

適用範囲,目的及び関連規格 

次の変更を加えて,通則の箇条1を適用する。 

注記 通則とは,JIS T 0601-1:2017(医用電気機器−第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要

求事項)のことをいう。 

201.1.1 

適用範囲 

置換え 

この個別規格は,輸液ポンプ及びボルメトリック形輸液コントローラ(以下,ME機器という。)の基礎

安全及び基本性能に適用する。 

この規格は,特性が輸液ポンプ及びボルメトリック形輸液コントローラの基礎安全又は基本性能に影響

を及ぼす場合には,輸液セットに適用する。ただし,この規格は,輸液セットの他の要求事項又は試験内

容については明記しない。 

各箇条又は細分箇条が,特にME機器にだけ又はMEシステムにだけへの適用を意図している場合は,

当該箇条又は細分箇条のタイトル及び内容でその旨を明記する。それ以外は,各箇条又は細分箇条は,ME

機器及びMEシステムの両方に適用する。 

この規格の適用範囲内において,ME機器又はMEシステムの生理学的機能に関するハザードは,通則

の7.2.13及び8.4.1を除き,この規格の特定の要求事項としない。 

注記1 通則の4.2も参照。 

この個別規格は,201.3.204,201.3.206,201.3.207,201.3.220,201.3.222及び201.3.223で定義されてい

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

る,経腸栄養用ポンプ,輸液ポンプ,携帯形輸液ポンプ,注射筒又はコンテナポンプ,ボルメトリック形

輸液コントローラ及びボルメトリック形輸液ポンプの要求事項について規定する。ただし,次の機器には,

適用しない。 

a) 診断又は類似の用途に特別指定された機器(例 血管造影,又は操作者が常時制御若しくは監視する

その他のポンプ) 

b) 体外血液循環機器 

c) 埋込み機器 

d) 尿流動態検査(urodynamics)で,特に診断を意図して使われるME機器[カテーテルを通して,水を

注入したときのぼうこう(膀胱)の圧力及び容積の関係の測定] 

e) 男性インポテンス検査[陰茎勃起のための設定圧力レベルを維持するために,必要な輸液量の測定(陰

茎海綿体圧測定,陰茎海綿体造影)]における診断用途に特別に指定された機器 

f) 

ISO 28620で規定される機器 

注記2 西暦2021年2月28日までJIS T 0601-2-24:2005を適用することができる。通則がJIS T 

0601-1:1999の適用を平成29年(西暦2017年)5月31日まで認めているが,JIS T 

0601-2-24:2005の適用することができる期限までJIS T 0601-1:1999を適用することができる。 

注記3 この個別規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60601-2-24:2012,Medical electrical equipment−Part 2-24:Particular requirements for the basic 

safety and essential performance of infusion pumps and controllers(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”

ことを示す。 

201.1.2 

目的 

置換え 

この個別規格の目的は,201.3.204,201.3.206,201.3.207,201.3.220,201.3.222及び201.3.223に示す経

腸栄養用ポンプ,輸液ポンプ,携帯形輸液ポンプ,注射筒又はコンテナポンプ,ボルメトリック形輸液コ

ントローラ及びボルメトリック形輸液ポンプの基礎安全と基本性能とを確立することである。 

201.1.3 

副通則 

追加 

この個別規格は,通則の箇条2及びこの個別規格の201.2に記載する適用可能な副通則を参照する。 

IEC 60601-1-2:2007,IEC 60601-1-6:2010及びJIS T 60601-1-8:2012は,この個別規格の箇条202,箇条

206及び箇条208でそれぞれ修正し,適用する。JIS T 0601-1-3は含まない。その他の全てのIEC 60601-1

規格群の副通則は,修正なしで適用する。 

注記 この規格に引用されていないその他のIEC 60601-1規格群の副通則は,その適用範囲に含まれ

る場合にだけ適用される。 

201.1.4 

個別規格 

置換え 

JIS T 0601規格群において個別規格は,通則及び副通則に含まれる要求事項を,特定のME機器につい

て,修正,置換え又は削除及び他の基礎安全及び基本性能を追加することができる。 

個別規格の要求事項は,通則よりも優先する。 

簡潔にいうと,この個別規格においては,JIS T 0601-1を通則として参照している。副通則は,それら

の文書番号で参照している。 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

この個別規格の箇条及び細分箇条の番号は,接頭番号201(例 201.1は,通則の箇条1の内容を示す。)

をもって通則との対応を示す。また,適用する副通則については20xという接頭番号を用いている。ここ

でxは,副通則の文書番号の最後の桁の数字である(例えば,箇条202.4は,副通則IEC 60601-1-2の箇条

4の内容を示し,箇条203.4は,副通則JIS T 0601-1-3の箇条4を示すなど)。通則の記載の変更について

は,次の用語を用いて示す。 

置換え この個別規格において,通則又は副通則の箇条又は細分箇条が,完全に置換されていること

を意味する。 

追加 

この個別規格において,通則又は副通則の要求事項に,記載が加えられていることを意味す

る。 

修正 

この規格において,通則又は副通則の箇条,又は細分箇条の記載が修正されていることを意

味する。 

通則に追加された細分箇条,図又は表は,201.101で始まる番号で示される。しかし,通則における定義

は,3.1〜3.147という番号で示されているため,この規格における追加の定義は,201.3.201で始まる番号

で示す。追加の附属書は,AA,BBなど,追加の項目は,aa),bb)などと示した。 

副通則に追加された細分箇条,図又は表は,20xで始まる番号で示す。ここでxは,副通則の番号を示

す。例えば,202はIEC 60601-1-2,203はJIS T 0601-1-3を示す。 

“この規格”という語は,通則,他の適用する副通則及びこの規格の全体を参照するものとして用いて

いる。 

この個別規格に対応する箇条又は細分箇条が存在しない場合は,通則又は適用する副通則の箇条又は細

分箇条を,関連性がない可能性があるが,そのまま適用する。また,通則又は適用する副通則のいずれか

の部分に,関連性がある可能性があるが,適用されないことを意図するときは,その旨を,この個別規格

内で説明する。 

201.2 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

次の変更を加えて,通則の箇条2を適用する。 

置換え 

JIS T 60601-1-8:2012 医用電気機器−第1-8部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項−副通

則:医用電気機器及び医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及

び適用指針 

注記 対応国際規格:IEC 60601-1-8:2006,Medical electrical equipment−Part 1-8: General requirements 

for basic safety and essential performance−Collateral standard: General requirements, tests and 

guidance for alarm systems in medical electrical equipment and medical electrical systems 

IEC 60601-1-2:2007,Medical electrical equipment−Part 1-2: General requirements for basic safety and 

essential performance−Collateral standard: Electromagnetic compatibility−Requirements and tests 

注記 IEC 60601-1-2:2004に対応したJIS T 0601-1-2:2012(医用電気機器−第1-2部:安全に関する

一般的要求事項−電磁両立性−要求事項及び試験)がある。 

IEC 60601-1-6:2010,Medical electrical equipment−Part 1-6: General requirements for basic safety and 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

essential performance−Collateral standard: Usability 

追加 

JIS T 0601-1:2017 医用電気機器−第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項 

注記 対応国際規格:IEC 60601-1:2005,Medical electrical equipment−Part 1: General requirements for 

basic safety and essential performance及びAmendment 1:2012 

JIS T 3209 滅菌済み注射針 

注記 対応国際規格:ISO 7864,Sterile hypodermic needles for single use−Requirements and test 

methods 

JIS T 3211 滅菌済み輸液セット 

注記 対応国際規格:ISO 8536-4,Infusion equipment for medical use−Part 4: Infusion sets for single use, 

gravity feed 

ISO 3696:1987,Water for analytical laboratory use−Specification and test methods 

201.3 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,通則の箇条3によるほか,次による。 

注記 定義した用語の索引は,末尾に記載している。 

置換え 

201.3.8 

装着部(APPLIED PART) 

正常な使用状態で,注入薬液経路を含むME機器の機能を実行するために,患者への物理的接続が必要

な部分。 

追加 

201.3.201 

輸液セット(ADMINISTRATION SET) 

容器から機器を通して患者へ液体を運ぶ器具。 

201.3.202 

輸液セット交換間隔(ADMINISTRATION SET CHANGE INTERVAL) 

ME機器の製造業者が推奨する輸液セットの使用時間。 

201.3.203 

意図したボーラス量(INTENDED BOLUS) 

ME機器によって注入される個々の意図した液量。 

注記 この用語は,この規格の中で使用していないが,対応国際規格の記載のまま残すこととした。 

201.3.204 

経腸栄養用ポンプ(ENTERAL NUTRITION PUMP) 

経腸栄養に用いられる液体用の輸液ポンプ。 

201.3.205 

フリーフロー(FREE FLOW) 

輸液ポンプの制御を受けない輸液セット内から患者への流れ(例えば,輸液ポンプから輸液セットを外

したときの,重力又は圧力の影響による患者への意図しない流れ)。 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

201.3.206 

輸液ポンプ(INFUSION PUMP) 

ポンプによって発生した圧力によって,患者への液体の流れを制御することを意図したME機器。 

注記 輸液ポンプは,次のタイプの一つ以上からなる。 

− タイプ1:連続流 

− タイプ2:非連続流 

− タイプ3:細やかに分離された液体塊(ボーラス)による送液 

− タイプ4:プロファイルポンプ 

201.3.207 

携帯形輸液ポンプ(INFUSION PUMP FOR AMBULATORY USE) 

継続的に患者が携帯することを意図した輸液ポンプ。 

201.3.208 

中間流量(INTERMEDIATE RATE) 

異なる種類のポンプを比較するための試験流量。 

注記 装置のタイプによって,次のとおり流量レベルは異なる。 

− ボルメトリック形輸液ポンプ及びボルメトリック形輸液コントローラ:25 mL/h 

− 注射筒又はコンテナポンプ:5 mL/h 

− 携帯形輸液ポンプ:製造業者が定めたME機器の代表的な流量 

201.3.209 

キープオープンレート,KOR(KEEP OPEN RATE,KOR) 

患者ラインを開存させておくことを目的として,一定の条件下で,輸液ポンプにあらかじめ設定した低

流量。 

注記 略語“KVO(キープ・ベイン・オープン)”は,KORの別名として一般に使用されている。 

201.3.210 

最大輸液圧力(MAXIMUM INFUSION PRESSURE) 

患者ラインの先端が閉塞したとき,輸液ポンプが発生する最大圧力。 

201.3.211 

最小流量(MINIMUM RATE) 

操作者が選択可能な最低流量。ただし,1 mL/h以上。 

*201.3.212 

最大選択可能流量(MAXIMUM SELECTABLE RATE) 

操作者によって選択可能な中間流量よりも高い最高流量。 

*201.3.213 

最小選択可能流量(MINIMUM SELECTABLE RATE) 

操作者によって選択可能な最小流量よりも低い最低流量。 

201.3.214 

閉塞アラームしきい値(OCCLUSION ALARM THRESHOLD) 

閉塞アラームが作動する物理的な値。 

201.3.215 

先端部(PATIENT END) 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

患者に接続している患者ラインの先端。 

201.3.216 

患者ライン(PATIENT LINE) 

ME機器と患者との間にある輸液セット部分。 

201.3.217 

制御部分(REGION OF CONTROL) 

ME機器の内部又は機器から離れたところに置いて,流れの制御,停止又は気泡検出を行うME機器の

部分。 

注記 この用語は,この規格の中で使用していないが,対応国際規格の記載のまま残すこととした。 

201.3.218 

プロファイルポンプ(PROFILE PUMP) 

プログラムした流量の変化に従って,患者への輸液を調節することを意図した輸液ポンプ。 

201.3.219 

供給ライン(SUPPLY LINE) 

液体容器とME機器との間にある輸液セット部分。 

201.3.220 

注射筒又はコンテナポンプ(SYRINGE OR CONTAINER PUMP) 

患者への輸液を,単数又は複数の注射筒又は類似の容器(例えば,カートリッジ又はバッグに陽圧が加

わってカートリッジ又はバッグが空になる容器)を使って調節することを意図した輸液ポンプ。流量は,

単位時間又は薬剤用量単位当たりの体積として表示される。 

201.3.221 

意図しないボーラス量(UNINTENDED BOLUS) 

閉塞を解除した後に注入される意図しない個々の液量。 

201.3.222 

ボルメトリック形輸液コントローラ(VOLUMETRIC INFUSION CONTROLLER) 

重力によって発生する陽圧の下で患者に関する薬液の流量を意図して制御を行い,流量を単位時間当た

りの体積として表示するME機器。 

201.3.223 

ボルメトリック形輸液ポンプ(VOLUMETRIC INFUSION PUMP) 

流量を単位時間当たりの体積又は投薬量の単位として表示する輸液ポンプ。ただし,注射筒又はコンテ

ナポンプを除く。 

201.4 

一般要求事項 

次の変更を加えて,通則の箇条4を適用する。 

注記 厚生労働省通知“輸液ポンプ等に関する医療事故防止対策について”(医薬発第0318001号 平

成15年3月18日)にも留意する必要がある。 

201.4.3 

基本性能 

細分箇条の追加 

201.4.3.101 

基本性能追加要求事項 

表201.101に記載の細分箇条に,追加の基本性能要求事項を示す。 

background image

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

表201.101−基本性能要求事項の分類 

要求事項 

細分箇条 

ボルメトリック形輸液コントローラ,ボルメトリック形輸液ポンプ及
び注射筒又はコンテナポンプの精度試験 

201.12.1.102 

携帯形輸液ポンプタイプ1の精度試験 

201.12.1.103 

携帯形輸液ポンプタイプ2の精度試験 

201.12.1.104 

輸液ポンプタイプ3の精度試験 

201.12.1.105 

輸液ポンプタイプ4の精度試験 

201.12.1.106 

輸液ポンプタイプ5の精度試験 

201.12.1.107 

意図しないボーラス量及び閉塞に対する保護 

201.12.4.4.104 

表208.101による高優先度のアラーム 

注記 ME機器の異常によるアラーム状態に関しては,EMC試験

及び環境試験は不要である。 

208.6.1.2.101 

201.4.7 

*ME機器の単一故障状態 

追加 

201.12.4.4.101,201.12.4.4.102,201.12.4.4.105及び201.12.4.4.107で規定している保護システムに発生し

た単一故障状態は,輸液セット交換間隔内に操作者に分かるようにしなければならない。 

注記 この規定に合致する方法の例を,次に示す。 

a) ME機器によって開始され制御される安全システム点検。最初は,輸液セット交換間隔前

に行い,その後はそれを保証するために継続的に繰り返す点検 

b) 操作者が輸液前又は輸液中に開始可能であり,輸液セット交換間隔の間はME機器によっ

て制御される,一つ以上の保護システム点検 

c) 輸液セット交換間隔内に,少なくとも1回,操作者が実施する安全システム点検

(201.7.9.2.101の21番目のダッシュの項を参照) 

次については,単一故障状態ではなく,正常な使用状態とする。 

− 輸液セット及び/又は液体容器からの漏れ 

− 内部電源の消耗 

− 点滴筒への設置位置の間違い及び/又は点滴筒への不正確な液の注入 

− 供給ライン内又は流れの制御,停止又は気泡検出を行うME機器の部分にある気泡 

− 患者ラインの引張り(JIS T 3211を参照) 

201.5 

ME機器の試験に対する一般要求事項 

次の変更を加えて,通則の箇条5を適用する。 

201.5.2 

サンプルの数 

追加 

製造業者は,技術文書における精度に関連して,輸液ポンプ,輸液コントローラ及び輸液セットのサン

プル数を規定しなければならない。 

適合性は,技術文書の調査によって確認する。 

201.6 

ME機器及びMEシステムの分類 

次の変更を加えて,通則の箇条6を適用する。 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

201.6.6 

作動モード 

置換え 

ME機器は,連続作動(運転)に分類しなければならない。 

201.7 

ME機器の標識,表示及び文書 

次の変更を加えて,通則の箇条7を適用する。 

201.7.2.1 

ME機器及び交換可能部分の表示に対する最小限の要求事項 

追加 

ME機器に,輸液セットが誤って装着される可能性がある場合には,正しい流れの方向を示す矢印又は

その他の適切なシンボルを表示しなければならない。 

適合性は,検査によって確認する。 

201.7.2.4 

附属品 

追加 

特定のサイズ若しくはブランドの取り外し可能な液体容器若しくは患者ラインを使用すること,又は薬

剤の特定の濃度を使用することが,ME機器の安全かつ正常な使用状態を維持するために必要な場合,そ

の条件を明示するか,又は情報の照会先を知らせる適切な標識を,ME機器の目立つ箇所に固定又は表示

しなければならない。 

適合性は,検査によって確認する。 

201.7.9.2 

取扱説明書 

細分箇条の追加 

201.7.9.2.101 

取扱説明書の追加要求事項 

取扱説明書には,次を含めなければならない。 

− 環境条件を含む使用目的 

− 不適切な輸液セットを使用した結果の警告 

− 適用できるならば,許容するME機器の向き並びにME機器の搭載に関する方法及び事前注意。例え

ば,ポールに取り付けるときの安定性。 

− *規定の性能を維持するための輸液セット交換間隔に関する指示 

− 輸液セットのクランプの使用,フリーフロー状態の防止及び液体容器を交換するときに従わなければ

ならない手順に関する指示 

− 重力が性能に影響を与えるとき,患者及び/又はポンプと液体容器の高さとの許容範囲 

− 気泡混入から患者を守るための手段 

− ME機器が発生する最大輸液圧力に関する説明 

− ME機器の閉塞しきい値に関する説明 

− 最小流量,中間流量及び最小選択可能流量で機器を作動し,選択可能な閉塞アラームしきい値を最小

及び最大に設定したときの,閉塞アラームを発生するまでの最大時間に関する説明(201.12.4.4.104参

照)。該当する場合,製造業者は,温度と輸液セットの長さとが時間に影響する旨の説明をしなければ

ならない。 

− 中間流量で機器を作動し,閉塞アラームしきい値の最大又は最小値に達した場合に発生する意図しな

いボーラス量に関する説明(201.12.4.4.104参照) 

− 閉塞を解除する前に意図しないボーラス量を処理する手段に関する説明 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

− 滴下検出器に関する注意。例えば,装着,清潔さ,液体レベル及び周囲の光 

− *ME機器が内部電源によって中間流量で稼働している場合の標準的な動作時間。また,ボルメトリッ

ク形輸液ポンプ及びボルメトリック形輸液コントローラについては,新品で満充電したバッテリで最

大選択可能流量にて稼働している場合の標準的な動作時間。 

− キープオープンレート及びその開始時期に関する説明 

− 警報のリスト及びその作動条件 

− *該当するならば,ある条件下では,精度が維持されない旨の警告及びそれらの状況の詳細 

− *患者ラインを他の輸液システム及び附属品に相互接続した場合のハザードについて,参考となる手引 

− プライミング,パージ又はボーラスの操作時の流量,及びアラーム不作動時の説明 

− 設定可能な流量範囲及び増加量の選択 

− 適用されるならば,ME機器のアラーム機能の正しい作動及び操作上における安全性を,操作者が確

認するための試験に関する指示事項 

− 201.12.1.102〜201.12.1.107の試験方法において,表201.102に規定する流量で評価したデータ及びデー

タの操作者への説明 

− *単一故障状態で輸液される最大量 

− 201.12.1に記載された試験方法に従って示された精度を維持することが許容される輸液セットのリス

ト 

− 許容される異なる輸液セット間の変更を行うときに,受容できないリスクが起こり得るにもかかわら

ず,ME機器に何ら変更を加えられない場合は,精度を保証できるような手段の説明 

− 規定の精度が有効な流量及び条件(例 温度) 

− 201.12.1及び安全に使用するために記載された試験方法に従って示された精度を維持するために必要

な附属品のリスト(例 滴下検出器) 

− 適用されるならば,遠隔制御装置との通信が途絶えた場合,ME機器がどのように作動するか。 

注記 機器がMEシステムの構成品である場合,当該MEシステムの取扱説明の一部として説明し

てもよい。 

− *プロファイルポンプについて,注入流量のプログラムされた順序 

201.7.9.3 

技術解説 

細分箇条の追加 

201.7.9.3.101 

追加の技術解説 

技術解説には,次の事項を含まなければならない。 

− *201.12.4.4.107に適合している場合には,規定の流量範囲内で,一つの気泡に関する気泡検出器の感

度。インスリンを使用する携帯形輸液ポンプについては,気泡検出器が備えられている場合は,気泡

検出器の感度は,例えば,気泡検出器(又は同等の装置)が作動に至るまでの気泡の影響によって不

足する最大量によって示すことができる。 

− 適用できるならば,ME機器の校正手順 

− バッテリ充電システムの説明 

− 過大輸液,及び該当する場合は,ME機器エラー又は輸液セットの部分的又は全体的な閉塞による過

少輸液から患者を保護するための手段について,その機能の説明 

− 製造業者は,この規格における全ての試験に使用した輸液セットを識別し,明記する。 

− ME機器が,単位時間当たりの容量をプログラム制御できない場合,及び流量を単位時間当たりの容

10 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

量で表示できない場合,単位時間当たりの容量を算出するための計算式 

適合性は,技術解説の検査によって確認する。 

201.8 

ME機器の電気的ハザードに関する保護 

次の変更を加えて,通則の箇条8を適用する。 

201.8.3 

装着部の分類 

細分箇条の追加 

201.8.3.101 

装着部の分類に関する追加要求事項 

輸液ポンプの装着部は,BF形又はCF形としなければならない。 

適合性は,検査によって確認する。 

201.9 

ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護 

通則の箇条9を適用する。 

201.10 不要又は過度の放射のハザードに関する保護 

通則の箇条10を適用する。 

201.11 過度の温度及び他のハザードに関する保護 

次の変更を加えて,通則の箇条11を適用する。 

201.11.6.3 *ME機器及びMEシステムへのこぼれ 

置換え 

正常な使用のときに液体の使用を必要とするME機器及びMEシステムは,こぼれた液体が危険状態を

生じる部分をぬらさない構造としなければならない。 

適合性は,JIS C 0920の保護等級1(IPX1)又はそれ以上の条件による試験によって確認する。 

これらの手順を実行した後,ME機器は,適切な耐電圧試験及び漏れ電流試験に合格し,かつ,電気的

に絶縁していない部分又は電気絶縁した部分で危険状態になる可能性がある部分にぬれた痕跡があって

はならず,また,基礎安全及び基本性能を維持しなければならない。 

201.11.6.5 ME機器及びMEシステムへの水の浸入又は微粒子状物質の侵入 

追加 

カバー及び他の部品(例えば,工具なしで取外し可能なバッテリカバー)は,試験の間,取り付けたま

まにしておく。水の浸入を防止するための構成部品として,携帯用の袋を製造業者が指定している場合に

は,ME機器を携帯用の袋の中に入れて試験を行う。指定がない場合,携帯用の袋は,試験前に取り外す。 

ME機器は,使用環境に応じて,少なくとも保護等級2(IPX2)に適合していなければならない。 

置換え(適合性説明を,次に置換え) 

これらの手順を実行した後,ME機器は,適切な耐電圧試験と漏れ電流試験による正常状態又は単一故

障状態との組合せ(目視検査)において,危険状態をもたらす可能性のある絶縁破壊(又は電気構成品)

の兆候を示してはならない。 

(試験) 

適合性は,検査及びJIS C 0920の試験を行うことによって確認する。基礎安全及び基本性能が維持され

ていることを検証する。 

11 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

201.11.8 ME機器への電源供給又は電源(商用)の中断 

追加 

細分箇条の追加 

201.11.8.101 電源供給又は電源(商用)の中断 機器アラーム状態 

201.11.8.101.1 電源(商用)の中断 機器アラーム状態 

電源(商用)だけから電力供給するME機器は,ME機器の操作中に,電源(商用)の意図しない外れ

又は停電の場合には,低優先度のアラーム信号を出さなければならない。そのような状況では,アラーム

信号は少なくとも3分間又は電力供給が回復するまでのいずれか短い方の時間鳴り続けなければならない。 

注記 ME機器は,注入を停止してもよい。 

適合性は,検査と機能試験とによって確認する。 

201.11.8.101.2 内部電源の消耗 機器アラーム状態 

主電源又は補助電源として内部電源をもつME機器は,バッテリ消耗のために輸液を停止する30分前

に,低優先度のアラーム信号を出さなければならない。 

視覚アラーム信号の表示は,例えば,インスリンを使用する携帯形輸液ポンプには適用しない。 

適合性は,新品で満充電のバッテリを使用し中間流量でME機器を運転したときに検査及び機能試験に

よって確認する。 

電源(商用)及び内部電源の両方が喪失した場合,ME機器は,高優先度のアラーム信号を発報し,輸

液を中止しなければならない。アラーム信号は,少なくとも3分間継続しなければならない。 

この要求事項は,例えば,インスリンを使用する携帯形輸液ポンプには適用しない。 

適合性は,検査と機能試験とによって確認する。 

注記 厚生労働省通知“輸液ポンプ等に関する医療事故防止対策について”(医薬発第0318001号 平

成15年3月18日)では,携帯形輸液ポンプを含み,バッテリ残量(目安)を表示すること,

及びバッテリ消耗によって警報音及び警告表示を表示することを要求している。 

201.12 *制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護 

次の変更を加えて,通則の箇条12を適用する。 

201.12.1 制御及び計器の精度 

細分箇条の追加 

201.12.1.101 *一般公式 

ME機器は,推奨される輸液セット交換間隔の間,製造業者が示した精度を維持するか又は上回らなけ

ればならない。 

そのME機器のタイプと製造業者が示した精度とに基づくME機器の精度を確認するために,

201.12.1.102〜201.12.1.107の試験によって適合性を確認する。ME機器が定義された分類に該当しない場

合は,201.12.1.102〜201.12.1.107のうちから適切な試験を行う。 

201.12.1.102〜201.12.1.107で使用する用語の定義は,次による。 

流量r 

:操作者が選択する設定流量 

実測流量 

:単位時間当たりの体積として測定した出力流量 

ボーラス 

:プライミング手順中を除き,輸液として短時間に送る液体塊の個々の液量 

サンプル抽出間隔S :継続する質量読取り間隔時間又は滴下数の間隔時間 

試験期間T 

:試験の開始から終了までの全継続時間 

12 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

解析期間T0 

:試験期間の最初の120分間として規定する。 

解析期間T1 

:試験期間の2時間目の60分間として規定する。 

解析期間T2 

:試験期間の最後の60分間として規定する。 

解析期間Tx 

:T0,T1又はT2として指定する解析期間 

:合計質量 

Wi 

:指定した解析期間中のi番目の質量サンプル 

Wj 

:指定した解析期間又は試験期間の終わりの質量サンプル 

Wk 

:指定した解析期間の始めの質量サンプル 

:解析期間T1中に測定する総合平均百分率流量誤差 

:解析期間T2中に測定する総合平均百分率流量誤差 

:観測ウインドウの継続時間 

Ep(max.) 

:規定した継続時間中に観測ウインドウで測定する最大測定誤差 

Ep(min.) 

:規定した継続時間中に観測ウインドウで測定する最小測定誤差 

ショットパターン :一連の規則的又は不規則的な間隔で発生することがあるボーラス送り 

ショットサイクルI :ショット又はショットパターンの継続的繰返しの間(1番目のショットパターン

の開始から2番目のショットパターンの開始まで)の最小時間 

密度d 

:水の密度(20 ℃で0.998 g/mL) 

201.12.1.102 *ボルメトリック形輸液コントローラ,ボルメトリック形輸液ポンプ及び注射筒又はコンテ

ナポンプの精度試験 

図201.104 a)及び図201.104 b)に示した試験装置を使用する。ISO 3696:1987 Class IIIの試験溶液を使用し,

未使用の輸液セットを装着し試験を行う。製造業者の取扱説明書に従い,試験溶液を用いてME機器を設

定する。 

操作サイクル内に輸液を行わないセグメントをもつME機器は,そのセグメントを試験に含める。 

表201.102に従い,要求する流量に設定する。サンプル抽出間隔Sを0.5分間とする。ME機器の始動と

同時に試験期間を開始する。 

試験期間Tを決定する。容器に十分な溶液がある場合は,この試験期間は,製造業者が推奨する輸液セ

ット交換間隔と等しくなければならない。そうでない場合は,全溶液量を流量で除し,試験期間を算出す

る。ME機器を試験期間Tの間作動する。 

ボルメトリック形輸液ポンプ及び注射筒又はコンテナポンプでは,背圧±13.33 kPa(±100 mmHg)に

おいて中間流量で120分間試験を再度行う。 

ボルメトリック形輸液コントローラでは,背圧−13.33 kPa(−100 mmHg)において中間流量で120分

間試験を再度行う。 

該当する場合,製造業者は,正常状態における結果と背圧条件下における結果との最大偏差を取扱説明

書に示さなければならない。 

ボルメトリック形輸液ポンプでは,同一の輸液セットを使用し,供給容器をポンプ機構の下0.5 mにし

て,中間流量で120分間,再度試験を行う。 

該当する場合,製造業者は,正常状態における結果と供給容器がポンプ機構の下にある状態での結果と

における最大偏差を取扱説明書に示さなければならない。 

ME機器がボーラス機能をもつ場合,201.12.1.105に規定した試験を行う。 

ME機器の設計の特性上201.12.1.102の試験が適用できない場合は,201.12.1.103〜201.12.1.107のうちか

13 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

ら最も適切な試験を行う。 

サンプル抽出間隔ごとに,解析期間T0(分)中の実測流量Qiを式(1)によって算出する(図201.103を参

照)。 

試験期間の2時間目の60分間である解析期間T1(分)中の2分,5分,11分,19分及び31分間の観測

ウインドウについてのEp(max.)及びEp(min.)を式(3)と式(4)とによって算出する。 

注射筒又はコンテナポンプの場合を除き,試験期間の最後の1時間の解析期間T2(分)中の2分,5分,

11分,19分及び31分間の観測ウインドウについてのEp(max.)及びEp(min.)を式(3)と式(4)とによって

算出する。 

スタートアップグラフ及びトランペットグラフは,次の比例目盛をもつ線形目盛を使って描く(附属書

AAを参照)。ここでrは,設定流量(図AA.101及び図AA.102を参照)とする。 

スタートアップグラフで実測流量軸は, 

− 最大=2r 

− 最小=−0.2r 

− 1目盛の増分=0.2r 

− 時間=0分〜120分(10分間隔) 

トランペットグラフで実測流量軸は, 

− 最大=15 % 

− 最小=−15 % 

− 1目盛の増分=5 % 

− 時間=0分〜31分(1分間隔) 

試験期間内の最初の120分間である解析期間T0(分)に関する実測流量Qi(mL/h)をグラフにする。設

定流量を破線で示し,実測流量Qiを実線で示す(図201.105の例を参照)。 

試験期間の2時間目の60分間である解析期間T1(分)中に測定した総合平均百分率誤差A[式(5)から

導く。],同期間の観測ウインドウの継続時間P(分)での百分率変動値Ep(max.)及びEp(min.)をグラ

フにする(図201.106の例を参照)。 

Ep(max.)及びEp(min.),並びに総合平均百分率誤差Aを実線で示す。誤差ゼロを点線で示す。 

試験期間内の最後の60分間である解析期間T2(分)中に測定した総合平均百分率誤差B[式(6)から導

く。],同期間の観測ウインドウの継続時間P(分)での百分率変動値Ep(max.)及びEp(min.)をグラフ

にする(図201.107の例を参照)。 

Ep(max.)及びEp(min.),並びに総合平均百分率誤差Bを実線で示す。誤差ゼロを点線で示す。この

グラフは,注射筒又はコンテナポンプに適用しない。 

・ 計算式 

実測流量を,次の式によって算出する。 

(mL/h)

d

)

(

60

1

i

i

i

S

W

W

Q

=

 ····························································· (1) 

ここに, 

i= 1,2 … T0/S 

Wi: 解析期間T0に得られたi番目の質量サンプル(g) 

(蒸発損失補正済み) 

T0: 解析期間(分) 

S: サンプル抽出間隔(分) 

d: 水の密度(20 ℃で0.998 g/mL) 

14 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

トランペットアルゴリズムによってEp(max.)及びEp(min.)を次のように算出する。 

解析期間Tx内の時間P=2分,5分,11分,19分及び31分間の観測ウインドウについては,次の式で

示すように,最大でm個の観測ウインドウが存在する。 

1

)

(x

+

=

S

P

T

m

 ········································································· (2) 

ここに, 

m: 観測ウインドウの最大数 

P: 観測ウインドウの継続時間 

S: サンプル抽出間隔(分) 

Tx: 解析期間(分) 

観測ウインドウの継続時間P(分)内の最大百分率変動値Ep(max.)及び最小百分率変動値Ep(min.)

は,次の式によって算出する。 

(%)

100

MAX

(max.)

1

i

1

p

×

×

=

+

=

=

S

P

j

j

i

m

j

r

r

Q

P

S

E

 ··································· (3) 

(%)

100

MIN

(min.)

1

i

1

p

×

×

=

+

=

=

S

P

j

j

i

m

j

r

r

Q

P

S

E

 ···································· (4) 

ここに, 

)

mL/h

(

d

)

(

60

1

i

i

i

S

W

W

Q

=

Wi: 解析期間Txに得られたi番目の質量サンプル(g)

(蒸発損失補正済み) 

r: 流量(mL/h) 

S: サンプル抽出間隔(分) 

P: 観測ウインドウの継続時間(分) 

d: 水の密度(20 ℃で0.998 g/mL) 

総合平均百分率流量誤差Aを解析期間T1(試験期間の2時間目の60分間)の間に測定する場合は,A

を次の式によって算出する。 

(

)(%)

100

r

r

Q

A

=

 ······································································ (5) 

ここに, 

)

mL/h

(

d

)

(

60

1

k

j

T

W

W

Q

=

r: 流量(mL/h) 

Wj: 解析期間T1の終わりにおける質量サンプル(g)(j=240) 

Wk: 解析期間T1の始まりにおける質量サンプル(g)(k=120) 

T1: 解析期間(分) 

d: 水の密度(20 ℃で0.998 g/mL) 

総合平均百分率流量誤差Bを解析期間T2(試験期間の最後の60分間)の間に測定する場合は,Bを次

の式によって算出する。 

(

)(%)

100

r

r

Q

B

=

 ······································································ (6) 

ここに, 

)

mL/h

(

d

)

(

60

2

k

j

T

W

W

Q

=

background image

15 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

r: 流量(mL/h) 

Wj: 解析期間T2の終わりにおける質量サンプル(g) 

(蒸発損失補正済み) 

Wk: 解析期間T2の始まりにおける質量サンプル(g) 

(蒸発損失補正済み) 

T2: 解析期間(分) 

d: 水の密度(20 ℃で0.998 g/mL) 

 T=輸液セット交換間隔 

図201.103−解析期間 

background image

16 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

a) ボルメトリック形輸液ポンプ及びボルメトリック形輸液コントローラの試験装置 

b) 注射筒又はコンテナポンプの試験装置 

注記 低い最小流量をもつポンプ用として,小数点以下5桁の精度のはかりが必要である。 

製造業者の取扱説明書に従って,高さh1(折り畳み式バッグ,通気式容器)を設定する。注射針(18G,1.2 mm,

JIS T 3209参照)は,液面よりも低く配置しなければならない。 

ポンピング室の高さの中心線は,注射針(18G,1.2 mm,JIS T 3209参照)の先端と同じ高さとする。 
注射針(JIS T 3209)の内径及び長さは,ハーゲン・ポアズイユ公式に基づいて,(0.20±0.10)mmHgの気圧差を生

じるように選択する(流量25 mL/h及び粘度0.01ポアズを用いる。)。 

図201.104−異なるタイプの輸液ポンプの試験装置 

background image

17 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

図201.105−試験期間の最初の120分間に集めたデータによって描いたスタートアップグラフ 

図201.106−試験期間の2時間目の60分間に集めたデータによって描いたトランペットカーブ 

図201.107−輸液セット交換間隔の最後の60分間に集めたデータによって描いたトランペットカーブ 

201.12.1.103 *携帯形輸液ポンプタイプ1の精度試験 

図201.104 b)に示す試験装置を使用する。ISO 3696:1987クラスIIIの試験溶液,又は類似した試験結果

を生じることが期待できる液体を試験溶液として使用し,未使用の輸液セットを取り付けて試験をする。

製造業者の取扱説明書に従ってME機器を設定する。輸液セットをプライミングし,ME機器を中間流量

に設定する。機器を始動する。サンプル抽出間隔Sを15分に設定する。容器の半分の量を吐出するに等し

総合百分率誤差(B)

background image

18 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

い時間,又は24時間のいずれか短い方の時間だけME機器を運転する[安定化周期T1(分)]。 

機器を停止することなく,更に25時間,又は液容器が空になるまで試験を継続する。各サンプル抽出間

隔内に吐出された輸液の質量Wiを測定する。最小流量に設定して試験を繰り返す。 

安定化周期T1中に抽出した二つの連続するサンプルごとに,その平均実測流量を式(13)によって算出す

る。 

安定化周期の終わりから試験期間の終わりまでの解析期間T2(分)中に,15分,60分,150分,330分,

570分及び930分間の観測ウインドウについて,式(15)と式(16)とによってEp(max.)及びEp(min.)を算

出する。 

次のグラフを描く。 

a) 安定化周期T1中の30分ごとの時間(分)に関する実測流量Qi(mL/h)。設定流量r(mL/h)を破線で

示す。実測流量Qiを実線で示す(図201.108の例を参照)。 

b) 解析期間T2中の観測ウインドウ継続時間に関する百分率変動値Ep(max.),Ep(min.)及び[式(17)

から導き出される]総合平均百分率誤差A。誤差ゼロを破線で示す。Ep(max.),Ep(min.)及び総合

平均百分率誤差Aを実線で示す(図201.109の例を参照)。 

図201.108−安定化周期中のスタートアップグラフ 

図201.109−安定化周期の終了時に集めたデータによって描いたトランペットカーブ 

background image

19 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

図201.110−準連続出力流ポンプの安定化周期中のスタートアップカーブ 

図201.111−準連続出力流ポンプの安定化周期の終了時に集めたデータによって描いた 

トランペットカーブ 

・ 計算式 

実測流量を,次の式によって算出する。 

[

](mL/h)

d

2

60

)1

i(2

i2

i

S

W

W

Q

=

 ························································ (13) 

ここに, 

i= 1,2 … T1/2S 

Wi: 安定化周期T1に得られたi番目の質量サンプル(mg) 

(蒸発損失補正済み) 

T1: 安定化周期(分)(約24時間) 

S: サンプル抽出間隔(分)(15分) 

d: 20 ℃における試験液の密度(g/mL) 

トランペットアルゴリズムによってEp(max.)及びEp(min.)を次の式によって算出する。 

解析期間T2(分)内の継続時間P=15分,60分,150分,330分,570分及び930分間の観測ウインド

ウについては,次の式で示すように最大でm個の観測ウインドウが存在する。 

1

)

(2

+

=

S

P

T

m

 ······································································· (14) 

ここに, 

m: 観測ウインドウの最大数 

P: 観測ウインドウの継続時間(分) 

T2: 解析期間(分) 

S: サンプル抽出間隔(分)(15分) 

20 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

継続期間P(分)の観測ウインドウ内の最大百分率変動値Ep(max.)及び最小百分率変動値Ep(min.) 

は,次の式によって算出する。 

(%)

100

MAX

(max.)

1

i

1

p

×

×

=

+

=

=

S

P

j

j

i

m

j

r

r

Q

P

S

E

 ································· (15) 

(%)

100

MIN

(min.)

1

i

1

p

×

×

=

+

=

=

S

P

j

j

i

m

j

r

r

Q

P

S

E

 ·································· (16) 

ここに, 

)

mL/h

(

d

)

(

60

1

i

i

i

S

W

W

Q

=

Wi: 解析期間T2に得られたi番目の質量サンプル(mg) 

(蒸発損失補正済み) 

r: 設定流量(mL/h) 

S: サンプル抽出間隔(分) 

P: 観測ウインドウの継続時間(分) 

d: 試験温度における試験液の密度(g/mL) 

総合平均百分率流量誤差Aが,解析期間T2の間に測定される場合は,次の式によってAを算出する。 

(

)(%)

100

r

r

Q

A

=

 ···································································· (17) 

ここに, 

)

mL/h

(

d

)

(

60

2

k

j

T

W

W

Q

=

r: 設定流量(mL/h) 

Wj: 解析期間T2の終わりでの質量サンプル(mg) 

Wk: 解析期間T2の始まりでの質量サンプル(mg) 

T2: 解析期間(分) 

d: 試験温度における試験液の密度(g/mL) 

201.12.1.104 携帯形輸液ポンプタイプ2の精度試験 

図201.104 b)に示す試験装置を使用する。ISO 3696:1987クラスIIIの試験溶液,又は類似した試験結果

を生じることが期待できる液体を試験溶液として使用し,未使用の輸液セットを取り付けて試験する。製

造業者の取扱説明書に従って,ME機器を設定する。輸液セットをプライミングする。 

ポンプ吐出のショットパターンを決定する。ショットサイクルを導き出す。中間流量で連続20回のショ

ットサイクルにかける時間(分)を測定する(安定化周期後の連続100回のショットに十分な液が,容器

内に存在することを確認する。)。 

ショットサイクルIの平均継続時間(分)を算出する。 

中間流量ショットサイクルIに相当するサンプル抽出間隔Sを導き出す。 

ショットサイクルIが0.5分よりも大きい場合は, 

S=kI ····················································································· (18) 

ここに, 

S: サンプル抽出間隔 

I: ショットサイクル 

k: 整数定数=1 

ショットサイクルIが0.5分よりも小さい場合は, 

21 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

S=kI ····················································································· (19) 

ここに, 

S: サンプル抽出間隔 

I: ショットサイクル 

k: 0.5分に近似するkIを与える最小の整数定数 

連続するkショットサイクルで吐出される輸液の質量を測定するために,測定機器を同期化する。 

ME機器を中間流量に設定する。 

ME機器を始動する。容器の半分の量を吐出するに等しい時間,又は24時間のいずれか短い方の時間だ

けME機器を運転する[安定化周期T1(分)]。ME機器を停止することなく,更に100回のサンプル抽出

間隔だけ運転を継続する。 

各サンプル抽出間隔内に吐出された輸液の質量Wiを測定する。 

次の式に該当する任意の整数nを選定する。 

nS=約30(分) ······································································ (20) 

ここに, 

S: サンプル抽出間隔(kI)(分) 

n: 整数定数 

安定化周期T1中に,連続するnS個のサンプルの各々について平均実測流量を式(21)によって算出する。 

安定化周期の終わりから試験期間の終わりまでの解析期間T2中に,P=S分,2S分,5S分,11S分,19S

分及び31S分間の観測ウインドウについて,式(23)及び式(24)によってEp(max.)及びEp(min.)を算出す

る。 

前記で定義した安定化周期T1内の経過時間の関数として実測流量をグラフに描く。グラフ上に設定流量

を破線で示す(図201.110の例を参照)。 

解析期間T2中の観測ウインドウ継続時間に関する百分率変動値Ep(max.),Ep(min.)及び総合平均百

分率誤差A[式(25)から導き出される]をグラフに描く。 

誤差ゼロを破線で示す。Ep(max.),Ep(min.)及び総合平均百分率誤差Aを実線で示す(図201.111の

例を参照)。 

・ 計算式 

実測流量を,次の式によって算出する。 

[

](mL/h)

nd

60

)1

i(

n

ni

i

S

W

W

Q

=

 ························································ (21) 

ここに, 

i= 1, 2 … T1/nS 

Wi: 安定化周期T1に得られたi番目の質量サンプル(mg) 

(蒸発損失補正済み) 

T1: 安定化周期(分)(約24時間) 

S: サンプル抽出間隔(分)(k/分) 

n: 整数定数(nS=約30分) 

d: 試験温度における試験液の密度(g/mL) 

トランペットアルゴリズムによってEp(max.)及びEp(min.)を次のように算出する。 

解析期間T2内の連続的な観測ウインドウP=S分,2S分,5S分,11S分,19S分及び31S分間について

は,次の式で示すように最大でm個の連続するサンプルが存在する。 

1

)

(2

+

=

S

P

T

m

 ······································································· (22) 

ここに, 

m: 観測ウインドウの最大数 

P: 観測ウインドウの継続時間(分) 

T2: 解析期間(分) 

22 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

S: サンプル抽出間隔(分) 

継続時間P(分)の観測ウインドウ内の最大百分率変動値Ep(max.)及び最小百分率変動値Ep(min.)

は,次の式で算出する。 

(%)

100

MAX

(max.)

1

i

1

p

×

×

=

+

=

=

S

P

j

j

i

m

j

r

r

Q

P

S

E

 ································· (23) 

(%)

100

MIN

(min.)

1

i

1

p

×

×

=

+

=

=

S

P

j

j

i

m

j

r

r

Q

P

S

E

 ·································· (24) 

ここに, 

)

mL/h

(

d

)

(

60

1

i

i

i

S

W

W

Q

=

Wi: 解析期間T2に得られたi番目の質量サンプル(mg) 

(蒸発損失補正済み) 

r: 設定流量(mL/h) 

S: サンプル抽出間隔(分) 

P: 観測ウインドウの継続時間(分) 

d: 試験温度における試験液の密度(g/mL) 

総合平均百分率流量誤差Aを解析期間T2の間に測定する場合は,Aを次の式によって算出する。 

(

)(%)

100

r

r

Q

A

=

 ···································································· (25) 

ここに, 

)

mL/h

(

d

)

(

60

2

k

j

T

W

W

Q

=

r: 設定流量(mL/h) 

W: 合計質量(mg)(蒸発損失補正済み) 

Wj: 解析期間T2の終わりでの質量サンプル(mg) 

Wk: 解析期間T2の始まりでの質量サンプル(mg) 

T2: 解析期間(分) 

d: 試験温度における試験液の密度(g/mL) 

201.12.1.105 *輸液ポンプタイプ3の精度試験 

試験装置は,図201.104 a)又は図201.104 b)の該当する方を使用する。ISO 3696:1987クラスIIIの試験溶

液,又は類似した試験結果を生じることが期待できる液体を試験溶液として使用し,未使用の輸液セット

を取り付けて試験する。推奨する輸液セットを使用し,製造業者の取扱説明書に従ってME機器を設定す

る。最小設定でボーラスを供給するようME機器を設定する。ME機器を始動し,手動又はプログラムで

要求される25回連続のボーラス吐出を計量する。 

平均偏差値及び設定値からの百分率偏差を算出する。設定値から正の最大偏差における吐出と負の最大

偏差における吐出とを選択する。それらを設定値からの百分率偏差と呼ぶ。最大ボーラスに設定したME

機器を用いて試験を繰り返す。 

201.12.1.106 *輸液ポンプタイプ4の精度試験 

輸液ポンプタイプ4は,201.12.1.103,201.12.1.104及び201.12.1.105のうちの該当する細分箇条に従っ

て試験しなければならない。 

注記 ボーラス吐出を通じて連続的又は準連続的な実測流量が維持できる場合は,携帯形ポンプタイ

background image

23 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

プ4に補正係数を適用する。適用した係数は,附属文書で明らかにする。 

201.12.1.107 *輸液ポンプタイプ5の精度試験 

輸液ポンプタイプ5は,201.12.1.102〜201.12.1.105の該当する細分箇条に従って試験しなければならな

い。 

表201.102−201.12.1.102〜201.12.1.107の精度試験用の設定流量,ボーラス量及び試験装置 

機器 

設定流量 

ボーラス 

試験 

最小 

中間 

最小 

最大 

装置(図) 

細分箇条 

ボルメトリック形輸液コントローラ 

○ 

○ 

− 

− 

201.104 a), 

201.104 b) 

201.12.1.102 

ボルメトリック形輸液ポンプ 

○ 

○ 

○ 

○ 

201.104 a), 

201.104 b) 

201.12.1.102, 

(201.12.1.105) 

注射筒又はコンテナポンプ 

○ 

○ 

○ 

○ 

201.104 b) 

201.12.1.102, 

(201.12.1.105) 

携帯形輸液ポンプタイプ1 

○ 

○ 

− 

− 

201.104 b) 

201.12.1.103 

携帯形輸液ポンプタイプ2 

− 

○ 

− 

− 

201.104 b) 

201.12.1.104 

ボルメトリック形輸液ポンプ,注射筒又はコ
ンテナポンプ又は携帯形輸液ポンプタイプ3 

− 

− 

○ 

○ 

201.104 a), 

201.104 b) 

201.12.1.105 

ボルメトリック形輸液ポンプ,注射筒又はコ
ンテナポンプ又は携帯形輸液ポンプタイプ4 

○ 

○ 

○ 

○ 

201.104 a), 

201.104 b) 

201.12.1.103 

及び 

201.12.1.105 

ボルメトリック形輸液ポンプ,注射筒又はコ
ンテナポンプ又は携帯形輸液ポンプタイプ5 

○ 

○ 

○ 

○ 

201.104 a), 

201.104 b) 

201.12.1.103 

及び 

201.12.1.105 

注記 ○印の箇所が,各機器の試験項目に該当する。 

201.12.4.1 安全限界の意図的な超過 

追加 

例として,ME機器のプライミング及びパージコントロールがある。 

201.12.4.4 不正確な出力 

細分箇条の追加 

201.12.4.4.101 過剰輸液に関する保護 

ME機器は,単一故障状態における過剰輸液を防ぐ手段を備えなければならない。ME機器は,表208.101

に従って過剰輸液の場合には,まずアラーム信号を作動しなければならない。次いで,輸液を終了するか,

又は設定流量をキープオープンレート若しくはそれ以下に減じなければならない。 

これらの保護システムから発生する特定の単一故障状態は,輸液セット交換間隔内に操作者が分かるよ

うにしなければならない。 

適合性は,検査と機能試験とによって確認する。 

201.12.4.4.102 *過剰輸液フリーフロー状態に関する保護 

ME機器は,フリーフロー状態による過剰輸液を防ぐ手段を備えなければならない。この規定は,製造

業者の取扱説明書に従って,輸液セットをME機器に取り付けたときから適用する。 

これらの保護システムから発生する特定の単一故障状態は,輸液セット交換間隔内に操作者が分かるよ

うにしなければならない。 

24 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

追加の要求事項は,201.15.102及び201.15.103に示す。 

適用されるならば,適合性は,検査及び機能試験によって確認する。機能試験として,例えば,実測流

量が安定化してから回収容器を瞬間的に50 cm急速に下げ,フリーフローの存在を点検することによって

確認する。 

201.12.4.4.103 最大輸液圧力 

ME機器は,輸液セットの破裂及び漏れを引き起こす最大輸液圧力を生じてはならない。 

適合性は,検査及び機能試験によって確認する。 

201.12.4.4.104 意図しないボーラス量及び閉塞に対する保護 

ME機器は,閉塞による過少輸液から,患者を守るための手段を備えなければならない。 

注記1 この規定に適合するための方法は,閉塞アラームしきい値(圧力)で高優先度のアラーム信

号を作動し,輸液を終了することである。 

注記2 厚生労働省通知“輸液ポンプ等に関する医療事故防止対策について”(医薬発第0318001号 平

成15年3月18日)では,閉塞検出センサの感度について,輸液の流量に合わせた適切な設

定ができるようにすることを要求している。 

ME機器は,閉塞アラーム信号の作動に続く意図しないボーラスから,患者を守るための手段を備えな

ければならない。 

適合性は,次の試験によって確認する。 

この試験は,輸液ポンプ,ボルメトリック形輸液ポンプ,携帯形輸液ポンプ及び注射筒又はコンテナポ

ンプだけに適用する。 

図201.112に示した試験装置を使用する。ISO 3696:1987クラスIIIの試験溶液,又は薬剤が製造業者に

よってあらかじめ充塡されている場合は,輸液ポンプ中に充塡されている薬剤を用いて試験を行う。正常

な使用状態(20 ℃±2 ℃,65 %±5 %RH)で試験を行う。製造業者の取扱説明書に従い,ME機器を正常

な状態で操作する。輸液セット及び圧力トランスデューサに接続したチューブをプライミングする。 

中間流量及び最小の閉塞アラームしきい値を選択する。先端部に活栓を取り付ける。収集容器側に活栓

をあける。ME機器を始動し,実測流量が一定になるようにする。活栓を切り換えて,閉塞アラームしき

い値で圧力を測定する。活栓を閉じてから閉塞アラームが作動するまでの時間を測定する。 

自動ボーラス減少機能がある場合は,その機能を完結させてもよい。 

輸液セットの破裂及び漏れを調べる。収集容器を空にし,活栓を切り換えて,閉塞の結果として生じた

意図しないボーラス量を,圧力が大気圧に減じるまで収集する。 

閉塞アラームしきい値が自由に選定できる場合には,最大値に設定して再試験を行う。 

自動ボーラス減少機能を無効にすることができる場合は,この機能を無効にして再試験を行う。 

操作者の必要な処置が201.7.9.2.101の11番目のダッシュで規定される場合には,意図しないボーラスを

放出するため,ME機器が備えた手段で試験を実施しなければならない。これは,残存する意図しないボ

ーラス量を測定する前に,放出を実施することによる。 

試験結果が,201.12.4.4.101及び201.12.4.4.102の規定及び201.7.9.2.101の8番目〜11番目のダッシュで

規定した附属文書内の内容に従うことを,体積又は質量で確認する。 

background image

25 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

輸液セットの長さが異なるときは,Dを1 mに設定する。 

図201.112−閉塞アラームしきい値及びボーラス量を決定する試験装置 

201.12.4.4.105 逆注入 

正常な使用及び単一故障状態で,許容できないリスクが生じる逆注入が起きてはならない。 

適合性は,リスクマネジメントファイルの検査によって確認する。 

201.12.4.4.106 ME機器及び滴下センサの向き 

この試験は,特定の附属品(滴下センサ)をもつ輸液ポンプにだけ適用する。 

ME機器の安全作動は,次の事項に影響されてはならない。 

− 滴下センサの位置間違い又は取り外し 

− 傾いた,又は不正確に満たされた点滴筒を使用したME機器の作動 

これらの条件でME機器は,次のいずれかでなければならない。 

− 輸液の精度を保つ。 

− 表208.101に従って,流れを停止しアラーム信号を作動する。 

適合性は,次の機能試験によって確認する。 

製造業者の取扱説明書に従い,正常な使用状態でME機器を操作する。任意の流量を設定する。点滴筒

を垂直から最大20゜まで2方向に傾ける。検査によって試験の結果を調べる。点滴筒の位置間違い,取り

外し,又は過剰充塡状態での影響を調べ決定する。 

201.12.4.4.107 *気泡混入に関する保護 

この規定は,皮下投与用携帯形輸液ポンプ,経腸栄養用ポンプ及び注射筒又はコンテナポンプには適用

しない。 

ME機器は,空気塞栓による許容できないリスクを引き起こす気泡混入から,患者を保護しなければな

らない。 

注記 厚生労働省通知“輸液ポンプ等に関する医療事故防止対策について”(医薬発第0318001号 平

成15年3月18日)では,気泡センサの感度の適切な設定ができるようにすることを要求して

いる。 

適合性は,検査及び製造業者の仕様に従った機能試験によって確認する[201.7.9.3.101の1番目のダッ

シュを参照]。 

気泡検出警報の作動後,輸液は1回の動作で再開できてはならない。 

適合性は,検査及び機能試験によって確認する。 

26 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

ME機器の保護システムに単一故障状態が生じた場合,気泡検出器とそれに接続されている静脈カニュ

ーレ間の輸液セットの容積とをポンプの最大流量で除した値よりも小さい時間間隔内で送液が停止し,表

208.101に従ってアラーム信号が発生しなければならない。 

201.12.4.4.108 輸液セット−作動特性 

製造業者は,ある範囲の様々な作動特性をもつ輸液セットの使用を許容するのがよく,ME機器は,次

のいずれかを確認するまで,不適正な出力流を防止するため輸液を開始してはならない。 

− 輸液セットのタイプを自動的に検知する。 

− 操作者が,輸液セットのタイプを認知する。 

適合性は,検査及び機能試験によって確認する。 

201.12.4.4.109 過少輸液に関する保護 

製造業者は,輸液セットの閉塞を含むあらゆる原因による過少輸液に伴うリスクをリスクマネジメント

によって対処しなければならない。 

適合性は,リスクマネジメントファイルの検査によって確認する。 

201.13 ME機器の危険状態及び故障状態 

次の変更を加えて,通則の箇条13を適用する。 

201.13.2.6 *液体の漏れ 

置換え 

ME機器は,容器,チューブ,連結部などから漏れ出るおそれのある液体が,ME機器の安全機構を損

なうことがないように,また,絶縁していない生きている部分,又はそのような液体によって悪影響を受

ける電気絶縁物がぬれないような構造となっていなければならない。 

適合性は,次の試験によって確認する。 

製造業者の使用方法に従って,ME機器を正常使用の最も好ましくない状態に設定する。ピペットを用

い,製造業者が指定する試験溶液を,連結部,チューブコネクタ,シール及び輸液セットの破裂の可能性

のある部位に滴下する。作動部品は,作動中又は休止中のいずれか好ましくない方の状態とする。 

試験溶液を滴下した直後,ME機器の分類に従って,201.12.1.102〜201.12.1.107に示す試験を,中間流

量においてだけ行う。ME機器が,いずれの分類にも当てはまらない場合は,201.12.1.102〜201.12.1.107

に示す試験のうちから適切な試験を行う(201.12.1を参照)。201.12.4.4.106及び201.12.4.4.107の試験を行

う。ME機器のスイッチを切り,最低12時間正常な条件下(20 ℃±2 ℃,65 %±5 %RH)におく。機能

試験によって,フリーフローが起こらないことを確認する。検査によって,試験溶液によって悪影響を受

けるおそれのあるコントロール及び他の部品の機能を確認する。 

製造業者のリスクマネジメントファイルに示されている試験溶液又は濃度50 %ぶどう糖溶液を用い,最

悪条件下の試験を行う。 

注記 厚生労働省通知“輸液ポンプ等に関する医療事故防止対策について”(医薬発第0318001号 平

成15年3月18日)では,漏えい(洩)した輸液が輸液ポンプ等の重要な部分(送液機構部分,

閉塞検出センサ,気泡センサ,チューブクランプ,装着ガイド等)に付着しないような構造と

することを要求している。 

201.14 プログラマブル電気医用システム(PEMS) 

通則の箇条14を適用する。 

27 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

201.15 ME機器の構造 

次の変更を加えて,通則の箇条15を適用する。 

201.15.4.4 表示器 

第1段落の最後に次を追加 

電源(商用)に接続している場合には,そのことを示す表示ランプ(又は表示以外の手段)を付けなけ

ればならない。 

ポンプが内部電源によって作動している場合には,そのことを示す表示ランプ(又は表示以外の手段)

を付けなければならない。内部電源だけによって作動するポンプの場合は,この要求事項は,適用しない。 

ME機器が内部電源によって作動する場合は常に,操作者によってバッテリの状態の確認ができる手段

を備えていなければならない。ただし,皮下投与用携帯形輸液ポンプは除く。 

細分箇条の追加 

201.15.101 注射筒又は容器の装着 

注射筒又は容器が操作者によって装着可能な場合,フリーフローを防止するために,注射筒又は容器と

送液機構とが,正しく保持及び位置付けられる手段を備えなければならない。 

注射筒又は容器が不適正な位置にある場合は,ポンプが始動してはならず,表208.101に従ってアラー

ム信号が作動しなければならない。 

単一故障状態におけるフリーフローを防止するための手段を備えていなければならない。 

輸液ポンプが作動中に注射筒又は容器を取り外そうとするときは,表208.101に示すアラーム信号が作

動しなければならない。 

適合性は,検査と次の試験とによって確認する。 

注射筒又は容器の装着後,表208.101に従ってアラーム信号を作動するのに十分な妨害を行う。フリー

フローが発生しないことを確認する。 

ME機器は,患者ラインを引っ張る力によって起こり得る,許容できないリスクをもたらさないように

設計されていなければならない。 

適合性は,検査と最悪条件として15 Nの力を15秒間加えて試験することとによって確認する。フリー

フローが発生しないことを確認する。 

201.15.102 輸液セットの装着 

必要な場合,輸液セットがME機器に正しく装着されていることを保証する手段を備えなければならな

い。 

注記 厚生労働省通知“輸液ポンプ等に関する医療事故防止対策について”(医薬発第0318001号 平

成15年3月18日)では,チューブ装着ガイドを装備することを要求している。 

輸液セットが不適正な位置に装着された場合,輸液ポンプは,始動しても注入を開始してもならず,表

208.101に示すアラーム信号が作動しなければならない。 

輸液ポンプが作動中に輸液セットを取り外そうとした場合,表208.101に示すアラーム信号が作動しな

ければならない。 

ME機器は,該当する場合,患者ライン及び供給ラインに引っ張る力が加わったことによる患者への許

容できないリスクが発生しないように設計されていなければならない。最悪条件として15 Nの力を15秒

間加えて試験を行う。 

適合性は,機能試験によって確認する。輸液セットの装着後,アラーム信号を作動するのに十分な妨害

を行い,輸液セットを更に動かすまで,フリーフローが発生しないことを確認する。 

28 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

201.15.103 *人的エラー 

正常な使用状態において,フリーフローが生じる前に,少なくとも二つの明瞭な別々の作動が必要であ

る。最初の作動は,流れを止めることであり,次に,表208.101に従ってアラーム信号が作動しなければ

ならない。 

この規定は,注射筒又はコンテナポンプ,及び注射筒又は“容器”(液体置換と容器とが同一部分から

なる。)と結合している送液機構を使う携帯形輸液ポンプには適用しない(201.12.4.4.102を参照)。 

ME機器は,偶然にスイッチが切られ,次いで機能的制御によってスイッチが入れられても,患者に許

容できないリスクが及ばないよう設計されていなければならない。 

適合性は,検査及び機能試験によって確認する。 

201.16 MEシステム 

通則の箇条16を適用する。 

201.17 ME機器及びMEシステムの電磁両立性 

通則の箇条17を適用する。 

202 

電磁両立性−要求事項及び試験 

次の変更を加えて,IEC 60601-1-2:2007を適用する。 

202.6.2.1.3 

動作モード及び構成 

追加 

意図しないボーラス量及び閉塞の保護,及び基本性能とみなされるアラーム状態(表208.101を参照)

は,関連する全てのイミュニティ試験レベルにさら(曝)された後に試験する。 

202.6.2.2.1 

要求事項 

置換え 

ME機器は,イミュニティ試験レベルが気中放電及び接触放電に関して表202.101に示すように修正さ

れたIEC 60601-1-2:2007の6.2.1.10の要求事項に適合しなければならない。この要求事項は,基礎安全及

び基本性能が関係する場合は,次の条件を適用しなければならない。 

− 全てのイミュニティ試験レベルにおいて,許容できないリスクの原因となるような,永久的劣化又は

回復不能な機能喪失又はデータ喪失が認められない。 

− 全てのイミュニティ試験レベルにおいて,患者へ不適正な液体注入が行われない。 

− イミュニティ試験レベル1,2及び3において,ME機器は,製品仕様の限度内で,正しい性能を維持

する。 

− イミュニティ試験レベル4において,操作者が,一時的劣化又は機能若しくは性能の喪失に対して処

置することは差し支えない。 

background image

29 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

表202.101−試験レベル 

接触放電 

気中放電 

レベル 

試験電圧 

kV 

レベル 

試験電圧 

kV 

15 

注記 表202.101は,JIS C 61000-4-2の表1を修正。 

IEC 60601-1-2:2007の6.2.2.2の試験によって適合性を確認する。ME機器及びMEシステムにおいて,

上記のように修正したIEC 60601-1-2:2007の6.2.1.10に従い,これらの試験中及び試験後の反応について

各放電を個々に評価する。 

206 

ユーザビリティ 

次の変更を加えて,IEC 60601-1-6:2010を適用する。 

細分箇条の追加 

206.101 

基本的操作 

最低限,次の事項を考慮しなければならない。 

− 電源を入れる。 

− 輸液セット又は注射筒若しくは容器の装着 

− 輸液パラメータを選択する。 

− 輸液開始 

− アラーム通知及びアラーム状態を解除するための操作者の行動 

− 輸液パラメータの変更 

− 輸液中止 

− 輸液セット又は注射筒又は容器の取外し 

− 電源を切る。 

製造業者は,ME機器の基本操作機能について,完全なリストを定めなければならない。 

208 

医用電気機器及び医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及び適用

指針 

次の変更を加えて,JIS T 60601-1-8:2012を適用する。 

208.6.1.2 

アラーム状態の優先度 

細分箇条の追加 

208.6.1.2.101 アラーム状態の優先度及び関連する状況 

ME機器は,表208.101に示す要求事項に適合しなければならない。 

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30 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

表208.101−アラーム状態の優先度及び関連する状況 

状況 

機器のタイプ 

アラーム状態の 

優先度 

聴覚 

アラーム 

視覚 

アラーム 

機器の異常 

全てのタイプのポンプ 

高優先度 

あり 

あり 

輸液完了前ア
ラーム 

注射筒又はコンテナポンプ,プロフ
ァイルポンプ 

低優先度 

繰返し 

バースト間隔15秒〜30秒 

3種の音色 

操作者による一つの操作
で,アラーム音の一時停止
ができる。 

リマインダ信号 

あり 

輸液完了アラ
ーム 

プロファイルポンプ,注射筒又はコ
ンテナポンプ,ボルメトリック形輸
液コントローラ,ボルメトリック形
輸液ポンプ 

高優先度 

あり 

あり 

閉塞アラーム プロファイルポンプ,注射筒又はコ

ンテナポンプ,ボルメトリック形輸
液コントローラ,ボルメトリック形
輸液ポンプ 

高優先度 

あり 

あり 

ライン内気泡
アラーム 

プロファイルポンプ,ボルメトリッ
ク形輸液コントローラ,ボルメトリ
ック形輸液ポンプ 

高優先度 

あり 

あり 

バッテリアラ
ーム 

プロファイルポンプ,注射筒又はコ
ンテナポンプ,ボルメトリック形輸
液コントローラ,ボルメトリック形
輸液ポンプ,経腸栄養用ポンプ 

低優先度 

繰返し 

バースト間隔15秒〜30秒 

3種の音色 

操作者による一つの操作
で,アラーム音の一時停止
ができる。 

リマインダ信号 

あり 

ポンプ作動せ
ず 

プロファイルポンプ,注射筒又はコ
ンテナポンプ,ボルメトリック形輸
液コントローラ,ボルメトリック形
輸液ポンプ 

低優先度 

繰返し 

バースト間隔15秒〜30秒 

3種の音色 

操作者による一つの操作
で,アラーム音の一時停止
ができる。 

リマインダ信号 

あり 

適合性は,検査と機能試験とによって確認する。 

208.6.3.3.1 

*聴覚アラーム信号の特性 

修正 

携帯形輸液ポンプについてだけ,JIS T 60601-1-8:2012の表4の1番目及び2番目の列を次の表208.102

background image

31 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

に示すように修正する。 

表208.102−*聴覚アラーム信号のパルス特性 

特性 

値 

パルス周波数(f0) 

150 Hz〜3 000 Hz 

300 Hz〜4 000 Hzの範囲内での高調波数 

一つ以上 

有効パルス持続時間(td) 
高優先度 
中優先度及び低優先度 

75 ms〜200 ms 

125 ms〜250 ms 

立上り時間(tr) 

tdの10 %〜20 % 

立下り時間(tf)a) 

tf≦ts−tr 

注記 高調波成分の相対音圧レベルは,パルス周波数での振幅の±15 dB

以下とすることが望ましい。 

注a) パルスの重畳を防止する。 

施設が別の聴覚アラーム信号特性を選択する機能がある場合,そのアクセスは,責任部門に限定されな

ければならず,このような施設にはJIS T 60601-1-8の6.7を適用しなければならない。かつ,技術解説に

は,他のアラーム信号を選択する前にリスク分析をするように,責任部門に対しての警告を含まなければ

ならない。 

208.6.3.3.2 

聴覚アラーム信号及び情報信号の音量 

追加 

208.6.3.3.2.101 聴覚アラーム信号の音量 

携帯形輸液ポンプ以外では,輸液ポンプが聴覚アラーム信号を発するアラームシステムに接続されてい

ない限り,聴覚アラーム信号の音量は,1 mにおいて最低45 dB(A)の音圧レベルでなければならず,操作

者が工具を使用しないで,1 mにおいて45 dB(A)よりも低く調整可能であってはならない。 

携帯形輸液ポンプでは,聴覚アラーム信号の音量は,1 mにおいて最低45 dB(A)の音圧レベルでなけれ

ばならず,工具を使用するか又は操作者が特別な操作をする以外に調整可能であってはならない。 

例 特別な操作には,一連のキーを押すことを含む。 

適合性は,検査と機能試験とによって確認する。音圧レベルの測定は,JIS T 60601-1-8:2012の6.3.3.2

に規定する試験方法を用いる。 

208.6.3.3.2.102 *アラーム音の一時停止期間 

この規格において要求されるアラーム音の一時停止期間は,操作者の介入なしに120秒を超えてはなら

ない。この要求事項は,携帯形輸液ポンプには適用しない。 

注記 これは,操作者に,アラーム音の一時停止期間を直接の動作で意図的に延長するのを許容して

いる。 

携帯形輸液ポンプのアラーム音の一時停止の最大期間は,製造業者のリスク分析に従って特定される。 

アラーム音の一時停止は,停止期間中,視覚的に表示しなければならない。 

適合性は,検査と機能試験とによって確認する。 

附属書 

次の変更を加えて,通則の附属書を適用する。 

追加 

32 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

附属書AA 

(参考) 

個々の指針及び理論的根拠 

AA.1 

一般的な指針 

輸液セットは,この個別規格において完全には試験がされないが,輸液ポンプ及び輸液コントローラと

製造業者の推奨する輸液セットとが一緒に用いられる場合には,この個別規格に適合すると認められる。

不適当な輸液セットを用いることによるハザードを避けるために,この個別規格に適合する輸液セットを

用いることは操作者の責任である。製造業者には,機能的安全性の観点から適切な輸液セットを推奨する

責任がある。 

AA.2 

個々の箇条及び細分箇条の根拠 

次に,この個別規格の箇条及び細分箇条の根拠を,各箇条及び細分箇条の番号とともに示す。 

201.3.212及び201.3.213  最大選択可能流量及び最小選択可能流量 

この規格における流量の定義は,IEC 60601-2-24の最小流量及び中間流量の流量定義を用いており,ま

た,最大選択可能流量及び最小選択可能流量の新しい定義を合わせて用いる。新たな定義には,最小流量

よりも低く,中間流量よりも高い流量で試験を行う場合の要求事項を含むことが追加されている。 

201.4.7 

ME機器の単一故障状態 

この規格の201.12.4.4に規定する保護装置の故障によるハザードから患者を守るために,この規格の

201.4.7において,これらの保護装置において発生した単一故障状態が,ME機器の作動中に,操作者に明

示されることを要求している。 

ME機器がこれを可能にする方法の一つは,継続的にセルフチェックを実行し,単一故障状態が発生し

た場合は,アラームを作動し,注入を中止することである[201.4.7の注記の例a)参照]。しかし,この方

法は,高価な技術を要すると考えられる。したがって,他の二つの方法が許容されている。注記の例b)は,

注入前,注入中又は注入後のいずれの時点でも,操作者が自動セルフチェック手順を開始することを認め

ている。注記の例c)は,附属文書に記載された安全性チェックリストに従って,操作者が対話式の確認方

法を行うことを許容している。 

いずれの方法を採用するにしても,正しい機能確認が実行できるよう,保護装置に全ての一次センサを

含めることが望ましい。 

次の各事項は,正常な使用状態とみなす。 

− 輸液セット及び/又は液体容器からの漏れ 

− 内部電源の消耗 

− 点滴筒への設置位置の間違い及び/又は点滴筒への不正確な液の注入 

− 供給ライン内又は流れの制御,停止又は気泡検出を行うME機器の部分にある気泡 

− 患者ラインの引張り(JIS T 3211を参照) 

これらは,いずれも,通常の輸液治療の際に起こり得ることである。 

201.7.9.2.101 

取扱説明書の追加要求事項 

201.7.9.2.101,4番目のダッシュの項(取扱説明書及び参考資料) 

この取扱説明書には,輸液セットの取扱説明書を含むことができる。 

33 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

201.7.9.2.101,14番目のダッシュの項 

ボルメトリック形輸液ポンプ又はボルメトリック形輸液コントローラの電力消費によって,操作時間は,

異なる輸液セットの流量によって違ってくる。この情報は,搬送状態のME機器の操作者にとっては有用

である。 

201.7.9.2.101,17番目のダッシュの項 

ME機器が特定の精度を維持することができないような状況の例として,短時間における輸液,異常な

輸液性状,過度に細い内径の針の使用,過度の環境条件に関する不十分な保護,ME機器の上流における

輸液セットの閉塞がある。製造業者は,ME機器が特定の精度を維持できないパラメータ,例えば,液体

の粘度,背圧,輸液流量,安全装置に関する反応時間,リスク分析の範囲などを特定する必要がある。 

201.7.9.2.101,18番目のダッシュの項 

輸液システム又は附属品の患者ラインへの相互接続に伴うハザードの例として,このような相互接続が

原因で輸液流量が変化すること及び患者への気泡混入の可能性が増大することがあり,特に重力式輸液シ

ステムの場合に考えられる。 

201.7.9.2.101,23番目のダッシュの項 

単一故障状態下で起こり得る最大輸液量は,設定流量のパーセンテージ又はME機器が停止する前に送

液されたボーラス量として示される。 

201.7.9.2.101,29番目のダッシュの項 

プロファイルポンプには様々な構成があり得るため,製造業者には,移行期間中に典型的な性能特徴を

明らかにすることが求められる。 

201.7.9.3.101,1番目のダッシュの項 

インスリンを用いる携帯形輸液ポンプには,気泡混入による直接的なハザードはない。気泡混入は,イ

ンスリンが気泡に置換され,薬剤量の精度を損ない,注入量が不足する。しかし,通常,例えば,血糖値

測定,輸液セット及びプライミングの目視によって,検出又は防止される。したがって,インスリンポン

プには,気泡検出器を備えることは要求されない(201.12.4.4.107参照)。しかし,気泡検出器が提供され

ている場合は,製造業者は,気泡検出器の感度につき,設計に関する技術情報として提供するとよい。例

えば,気泡検出器が作動するまでに注入量不足となる可能性のある分量を示すこと,又は同等の内容が考

えられる。 

201.11.6.3 ME機器及びMEシステムへのこぼれ 

試験中に何らかの液体浸入が起こった場合,たとえ危険状態に至るような部品の水ぬれのような兆候が

なくとも,過剰注入又は注入不足といった誤動作を引き起こす可能性のある同様の液体浸入が,他の部品

に起こり得るということを考慮することが望ましい。 

201.12.1 制御及び計器の精度 

201.12.1.101 一般公式 

製造業者が規定する精度を維持するME機器の能力は,この要求事項にとって必須の安全性要素である。

ME機器に関するこの要求事項は,年令,体重,使用薬剤などの患者の臨床条件を考慮しない。 

ME機器の精度は,極端な背圧の影響を受ける可能性がある。 

201.12.1.102 ボルメトリック形輸液コントローラ,ボルメトリック形輸液ポンプ及び注射筒又はコンテナ

ポンプの精度試験〜201.12.1.107 輸液ポンプタイプ5の精度試験 

輸液開始後の性能データは重要であり,臨床適用に合致した適切なME機器を操作者が選択できるよう

に,明確な方法で示すべきである。図201.105及び図201.110に示すグラフを取扱説明書に示すのがよい。

34 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

これらのグラフは,また,短期的流量変動の性質をよく示し,201.12.1.102〜201.12.1.104に従って適切に

検討した場合,そのままで明白となるように考慮されている。 

ここで採用された表現によって,操作者は,ポンプ開始時の性能・出力特性,連続・非連続,周期的か

否かについて判定ができる。輸液が,妥当な時間内に開始するかどうかは,安全性の問題である。操作者

は,スタートアップの遅れ及びポンピングサイクルの間の長期的な流量ゼロ(又は逆流も)の状態を知り

たいはずである。 

開始時の遅れは,次の要因で大きく変動する。 

a) 正しいプライミング 

b) 機構内におけるバックラッシュ 

c) リードスクリューのかみ合いポイント(注射筒又はコンテナポンプ) 

d) 設定流量 

e) 注射筒又は容器のコンプライアンス 

正常な設定流量に達した後,操作者が,ME機器に期待される短時間における流量の変動を知ることが

重要である。この試験は,201.12.1.102〜201.12.1.104(201.12.1参照)に記載した方法で行い,グラフを図

201.106,図201.107及び図201.109に示した。 

輸液供給が安定する前にこれらの試験を実施すれば,結果は通常,スタートアップ後の最初の数分間に

完全に左右される。それ以外の時間では,期待される性能についての有用な情報は得られない。 

様々なポンプの精度を確立するに当たり,ある期間における流量を測定する。ME機器が適合しなけれ

ばならない安全基準に合うように,パラメータを設定する。しかし,精度を測定する時間間隔を短縮した

ときに,全てのポンプは,流量パターンでは,例えば1分間ごとに相当な変動を示す。これは,現在の全

てのME機器(ロータリ,リニアペリスタルティック,ダイアフラム,押子タイプ及び注射筒又はコンテ

ナポンプ)に該当する。あるME機器では,1分間のサイクルで±75 %の流量誤差を示す可能性があり,5

分間で±30 %の流量誤差は珍しくない。 

現在,このようなME機器で注入する薬剤は,5分以内の薬理学的・生物学的半減期をもつ。例えば,

病状が非常に重い患者の心拍出量をサポートするのによく用いられる薬剤の一つは,2.5分間の半減期を

もつ。このような濃度の薬剤を低流量で,前述の流量変動のある状態で使用した場合には,アラームが作

動し,患者が危険な状態になることが分かる。したがって,操作者は,濃度及び設定流量の調節を可能に

するために,その変動を知ることが非常に重要である。 

ボルメトリック形輸液コントローラ(滴下コントローラ)は,静脈輸液にだけ使用する。ME機器が作

動するのは,せん(穿)刺部位よりも高い位置にある容器の液面レベルの高さから発生した圧力(通常約

90 cmH2O=8.83 kPa)が臨床の最大静脈圧[約2.67 kPa(20 mmHg)]よりも高いためである。 

このME機器では,最大滴数は,通常100滴/分であり,20滴/mLのセットを使用した場合には,流

量は300 mL/hと等しくなる。18G(1.2 mm,長さ40 mm)の注射針を使用し,水を300 mL/hで流した場

合は,注射針の間の圧力損失は,約0.33 kPa(2.5 mmHg)である。高粘度の薬液,例えば,濃度50 %ぶど

う糖溶液を使用した場合には,その数値は,0.43 kPa(3.2 mmHg)[18G(1.2 mm,長さ40 mm)の注射針]

になり,21G(0.8 mm,長さ40 mm)の注射針では,2.86 kPa(21.4 mmHg)になる。 

臨床の場では,高粘度の薬剤又は細径の注射針の使用は,推奨されない。したがって,この試験が機器

性能の現実的な試験となる。 

ボルメトリック形輸液コントローラは,必要輸液圧力を供給するため重力を用いている。しかし,これ

らボルメトリック形輸液コントローラは,滴下数を数え,滴下数を体積に換算しているが,体積単位(例 

35 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

mL/h)として測定している。滴下数の体積への換算は,輸液療法に使用される様々な薬剤の異なった性質

を考慮し,特別な点滴筒内の滴形成オリフィス及び/又は液体コード(操作者がプログラムする。)を使

用することで達成される。一滴の量は,幾つかの要因に依存する。例えば,薬剤の点滴速度,温度,圧力,

点滴筒の滴形成オリフィスの材質及び条件,粘度及び薬液の表面張力である。しかし,この試験の目的は,

輸液量と選択値とが一致していることを確実にすることであるため,ISO 3696:1987クラスIIIの試験溶液

を用いて,極端な背圧(負の背圧だけ)をかけて行う試験で十分である。 

ボルメトリック形輸液ポンプは,中・高流量設定において正確な液量の送液を行うために設計したもの

であり,静脈内への送液,及び種々の寸法の注射針及び全ての薬液を使用できなければならない。 

これらポンプの小児用への適用拡大は,低流量(1 mL/h〜10 mL/h)で正確に輸液をし,また,0.1 mL/h

単位での流量調節を可能にする設計を行うことである。これらのボルメトリック形輸液ポンプにおいて,

1 mL/h以下における精度試験は必要ない。その理由は,そのような臨床適用では注射筒又はコンテナポン

プが使用されるからである。 

これらのME機器は,背圧39.9 kPa(+300 mmHg)において水を使用し,中間流量で試験が行われる。

これは,動脈輸液又は高粘度液の輸液の際に見られる背圧を再現している。−13.3 kPa(−100 mmHg)に

おける試験は,臨床使用においてしばしば起きる負の背圧を再現している。 

201.12.4.4.102 過剰輸液フリーフロー状態に関する保護 

患者の動きは,フリーフローの原因となることが知られている。検査は,試験中に流れが安定化した後,

回収容器を急速に50 cm下げ,フリーフローの存在を確認することによって行う。これは,患者の動きを

再現するものである。 

201.12.4.4.107 気泡混入に関する保護 

注射筒又はコンテナポンプ,携帯形輸液ポンプ及び経腸栄養用ポンプは,通気性コンテナを用いないた

め,気泡検出器の要求事項が除外されている。注射筒又は容器は,あらかじめ充塡されているか,又は操

作者によって充塡される。場合によっては,容器内に“気泡”を認めることがあるが,これらの気泡は,

液体に溶解した空気である。患者への接続部(例 静脈)に関しては,これらの小さな“気泡”は,患者

には何ら影響しない。経腸栄養用ポンプは,経腸栄養を胃へ注入するものであるから,許容できないリス

クはない。 

201.13.2.6 液体の漏れ 

液体容器,輸液セット及びコネクタから,ME機器の上部及び中で液漏れが起こる可能性があることに

注意しなければならない。また,液体が,高粘度の濃度50 %ぶどう糖溶液である可能性もある。液漏れに

よる安全性への機能障害は,当該溶液が時間がたって乾燥した後にだけ起こる可能性がある。 

201.15.103 人的エラー 

患者の安全を維持するために許容可能な方法は,前回選択した操作モード及び設定流量を維持すること,

又は輸液を中止して警報音を作動することである。 

機能的制御は,輸液を開始又は停止するように設計されたものであり,主スイッチと切り離すか,又は

結合させるかによる。 

注射筒又はコンテナポンプ及び携帯形輸液ポンプは,ポンプレベルが患者のレベルと同等又はそれ以下

であるため,除外される。また,注射筒又はコンテナの摩擦は,フリーフロー状態を防止する可能性があ

る。 

208.6.3.3.1 

聴覚アラーム信号の特性 

携帯形輸液ポンプの使用において,JIS T 60601-1-8:2012が要求している周波数と高調波とに適合するの

36 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

は困難である。なぜならば,聴覚アラームに用いられる技術が,圧電性の電力消費であること,及び水の

浸入(例 IPXX分類)があるためである。これらのポンプは,通常,病院では使用されない。 

操作者が,JIS T 60601-1-8に適合していない従来の輸液ポンプ又はボルメトリック形輸液コントローラ

の聴覚アラーム信号を熟知している場合,新たな機器にも同様の聴覚アラーム信号を保持するのがよい。

これは,責任組織のリスク分析のテーマとなる。 

208.6.3.3.2.102 アラーム音の一時停止期間 

この細分箇条は,輸液バッグの交換又は流量設定の変更のようなME機器を一時的に操作停止した後に,

再始動する際に起こる異常について記載している。 

AA.3 

この規格のアルゴリズムの理論的根拠 

携帯形ポンプの精度試験 

薬剤連続投与のための輸液ポンプは,10 mL/hよりも低く最小流量を設定でき,25倍〜50倍の範囲に調

整できる平均流量で輸液できることを要求している。その限界を制御する最も実践的な方法は,設定した

インターバル(t)で少ない量v(ショット)を送ることによって,疑似連続的に,平均流量v/tで輸液する

ように作動させることである。その投与頻度は,1時間に数百回であるかもしれず,又は24時間で数回か

もしれない。輸液ポンプの幾つかでは,新たに流量を設定すると,投与間隔及び投与量が変更される。 

皮下投与については,様々な薬物動態遅延のメカニズムが,実測流量の断続性による影響をなだらかに

し,生理的な振れ幅を小さい範囲にとどめる。 

生理的に真の連続輸液と断定できるインスリンの場合には,2時間間隔の間欠皮下投与が臨床上観察で

きる不具合にはならない。輸液は,この少ない投与頻度でも,ほぼ連続と定義できる。 

一方,黄体ホルモンの場合は,通常の脳下垂体解除パターンを模擬した約90分の間欠投与が臨床上最適

と思われる。この適応では,輸液は,プログラムしたボーラスと規定され,ポンプは,ボーラス量及びボ

ーラス間隔を制御する。インスリンポンプは,一般的に可変連続基礎輸液及び必要によって可変のボーラ

ス投与を行う。ある種のポンプは,設定時間当たりの流量を増加させることによって,ボーラスを作りだ

す。 

それぞれの臨床適用におけるそれぞれの利点を検討した上で,操作者はその責任によって,意図した適

用のために性能又は要求する輸液プロトコルを考慮し,どのポンプが適切かを確認しなければならない。 

ポンプの種類 

薬剤投与用ポンプは,送液モードに応じ次の四つのサブグループに分かれる。 

− タイプ1:連続流 

− タイプ2:非連続流 

− タイプ3:細やかに分離された液体塊(ボーラス)による送液 

− タイプ4:プロファイルポンプ 

実測流量エラー 

携帯形ポンプの操作者は,通常一日に一度以上は医師に相談しない。したがって,通常は,流量の再設

定を24時間以内では行わない。試験プロトコルは,これと同じサイクルで行われることが望ましい。 

携帯形ポンプは,使用前にプライミングを行うにもかかわらず,スタートアップ時の実測流量は,少し

の間変動するため,誤差試験前に安定するまでの時間が試験プロトコルに含まれる。 

実測流量試験 

試験プロトコルは,安定した実測流量特性を測定するため,また,平均値と平均値との変動誤差を検出

background image

37 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

できるように考案された。実測流量は,ME機器を使用する薬物動態に理想的に関連するよう規定した観

測期間の輸液の重さを量ることで測定する。これは明らかに実践的でない。その理由は,少なくとも使用

する可能性のある,多くの輸液剤に関する臨床データが収集できないためである。 

時間に関する実測流量のグラフ(図AA.101)は,時間の経過とともに安定してくることを明白かつ単純

に示している。これは,安定化期間に作成され,“スタートアップカーブ”と呼ばれている。 

図AA.101−スタートアップグラフ 

安定した後,ある範囲の時間を通して得られた実測総流量をデータ化する。それぞれの測定時間中に生

じた最大の正・負の誤差をプロットし,いわゆる“トランペットカーブ”(図AA.102)を描く。その性能

を製造業者のデータと比較し,そのプロットから,臨床医は,適用する薬物動態に合致したME機器を選

ぶことができる。 

図AA.102−トランペットカーブ 

投与量を固定したタイプ2(非連続流タイプ)では,調査する間隔は,投与間隔の単純な倍数になる。

そのようなポンプでは,試験の妥当性がポンプの設定に依存しないことと同様,流量測定方法とポンプの

特性とは,互いに独立したものである。そのため,手頃な中間流量から得られたカーブは,縦軸を適切に

目盛取りさえすれば,高め及び低めの流量設定にも適用できる。 

ボーラス設定 

ボーラス輸液は,輸液量の重さを実測することで測定する。 

グラフのスケーリング(201.12.1.102〜201.12.1.107の試験を参照) 

試験するME機器のタイプによっては,実測流量又は点滴速度の百分率変動値の様々な目盛を作る必要

38 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

があるかもしれない。操作者が,同等な基準でME機器の精度の特性を評価でき,提示したデータが容易

に理解できることが重要である。 

Ep(max.)及びEp(min.)を算出するためのアルゴリズムの理論的根拠 

解析期間T中の時間P(分)にわたる,観測ウインドウにおける最大百分率変動値Ep(max.)と最小百

分率変動値Ep(min.)とを算出するためのアルゴリズムは,四つの構成段階に区分できる。 

第一段階では,解析期間Tの間の時間P(分)にわたる観測ウインドウの最大数を算出する。そうした

観測ウインドウには最大数mが存在する。時間S(分)の最小観測ウインドウから期間T(分)の最大観

測ウインドウまでを考慮に入れる。 

最小観測ウインドウについては, 

P=S 

m=T/S 

二番目に小さい観測ウインドウについては, 

P=2S 

m=T/S−1 

k番目に小さい観測ウインドウについては, 

P=kS 

m=T/S−k+1 

最大の観測ウインドウについては, 

P=T 

m=1 

代入して, 

k=P/S 

m=T/S−P/S+1 

よって,期間P(Pは,Sの倍数)中のいずれかの観測ウインドウについて,次の式で与えられる最大で

m個の観測ウインドウが存在する。 

1

)

(

+

=

S

P

T

m

 ····································································· (AA.1) 

第二段階では,解析期間Tにわたって連続するサンプルごとに実測流量誤差Eiを算出する。Ep(max.)

及びEp(min.)は,百分率で規定するため,Qiも設定流量rからの百分率誤差として規定しなければなら

ない。 

図AA.103は,質量W1〜Wnのサンプルについて,Q1〜Qnの実測流量があり,したがって,e1〜enの流量

誤差が存在することを示す。Wiは,試験期間中のi番目の質量サンプルではなく,解析期間T内のi番目

の質量サンプルであることに注意する。全てのeiを,次の式によって算出する。 

d

)

(

60

1

i

i

i

S

W

W

Q

=

 ································································· (AA.2) 

r

r

Q

e

)

(

100

i

i

=

 ·································································· (AA.3) 

第三段階では,期間Pにわたる観測ウインドウにおける平均流量誤差を算出する。平均値は,各観測ウ

インドウにおける個々の流量誤差の合計を誤差の合計数で除することで求める(図AA.103を参照)。 

この算出を,式(AA.1)で決定する観測ウインドウの全数mについて繰り返す。 

式(AA.7)は,期間P中の観測ウインドウ全部についての平均流量誤差Epを算出する。 

1番目のウインドウについては, 

S

P

e

e

e

E

S

P

+

+

+

=

Κ

2

1

p)1(

 ························································· (AA.4) 

2番目のウインドウについては, 

S

P

e

e

E

S

P

1

2

p)2(

+

+

+

=

Κ

 ··························································· (AA.5) 

m番目のウインドウについては, 

39 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

S

P

e

e

e

e

E

S

P

S

P

1

m

1

m

m

p(m)

+

+

+

+

+

+

=

Κ

 ······································ (AA.6) 

したがって,1個から最大m個までのウインドウの間のいずれかのウインドウjについては, 

+

=

×

=

1

j

j

i

i

p(j)

S

P

e

P

S

E

 ································································· (AA.7) 

最終算出段階においては,期間Pの観測ウインドウ内での最大百分率変動値Ep(max.)及び最小百分率

変動値Ep(min.)を決定する。これらのパラメータは,単純に式(AA.7)で算出するEp(j)の最大値である。 

したがって,最大値は, 

Ep(max.)=Maximum[Ep(1), Ep(2), … , Ep(m)]  ······························· (AA.8) 

又は 

[

]

(j)

MAX

).

(max

p

m

1

j

p

E

E

=

=

 ··························································· (AA.9) 

同様に最小値は, 

Ep(min.)=Minimum[Ep(1), Ep(2), … , Ep(m)]  ······························ (AA.10) 

又は 

[

]

(j)

MIN

).

(min

p

m

1

j

p

E

E

=

=

 ·························································· (AA.11) 

四つの算出段階の全ては,Ep(max.)及びEp(min.)について,それぞれの単一の式で表すことができ

る。 

×

×

=

+

=

=

1

j

j

i

i

m

1

j

p

100

MAX

(max.)

S

P

r

r

Q

P

S

E

 ································· (AA.12) 

×

×

=

+

=

=

1

j

j

i

i

m

1

j

p

100

MIN

(min.)

S

P

r

r

Q

P

S

E

 ·································· (AA.13) 

ここで, 

1

)

(

+

=

S

P

T

m

期間P中の各観測ウインドウ内における最大百分率変動値Ep(max.)及び最小百分率変動値Ep(min.)

を決定するために,新しい値P=1分,2分,5分,11分,19分及び31分間のそれぞれについて式(AA.1)

〜式(AA.13)を再算出することが望ましい。 

background image

40 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

図AA.103−Ep(max.)及びEp(min.)の算出 

AA.4 

“統計的”トランペットグラフの進展についての理論的根拠 

この理論的根拠は,この規格の要求事項に直接の関係はない。しかし,IEC 60601-2-24の次回改訂に向

けての調査のため,また,輸液技術の日常的使用を反映させるため,同一モデルの異なる輸液ポンプと同

一ブランドの異なる輸液セットとの組合せを考える。したがって,精度の全体としての多様性がどのよう

になるかを知ることに関心がある。このことは,治療を行う医療従事者にとって有用である。 

最大トランペットグラフは,特定の観測期間,又はウインドウ間の平均実測流量の精度の変動を定量す

るために描かれる。変動は,観測ウインドウ内の総合平均実測流量からの最大偏差値及び最小偏差値だけ

を示す。 

サンプルの実測流量データの質が良好であるときは,トランペットグラフの最大幅(maxima)が輸液ポ

ンプの短期間性能の正確な指標となる。しかし,サンプルした実測流量データは,測定の異常に影響され

やすい。明白な異常には,溶解ガスからの気泡の形成又は測定システムへの環境の影響が含まれる場合が

あるが,一層複雑な相互作用(サンプル抽出エリアシング又は再使用禁止品の生産バッチの性能ばらつき)

も,また,サンプルデータの質を低下させる。サンプルデータの質が低下したときは,“最大幅”トランペ

ット性能の信頼性及び再現性も低下する。これは,最大幅のトランペット法が,実測流量の平均変動の最

大値と最小値とだけを限定するためである。 

次の二つの主要な目的を達成できる方法が必要である。第一は,規定した測定間隔時間内の平均実測流

量の変動を特定できることであり,第二は,信頼性及び再現性のあるデータを作成できることである。任

意の輸液機器の一般的な場合へ適用したときに,これらの主要な目的の両方を達成しなければならない。 

この提案は,また,輸液機器の実測流量特性の統計的な知識に基づいて,前記の主要な目的に合致する

background image

41 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

試験方法を規定することを意図している。 

実測流量特性についての統計的な解析 

概要 

スタートアップの偏差を解析から排除するために,十分長時間にわたって輸液をしてきた任意のポンプ

を想定する。このような輸液機器で測定する流量は,平均実測流量及び平均実測流量の偏差だけから表現

できる。長時間にわたる実測流量の確率密度関数も,平均実測流量及び分散の統計手段で表現される。 

短時間観測ウインドウごとの確率密度関数を測定することで,輸液機器の短時間性能を統計的に表現で

きる。これは,どのような観測ウインドウも,観測ウインドウ時間にわたって連続する個々のデータサン

プルの平均連なりで示され単純化できる。個々のサンプルの確率密度関数は,長期の流量統計から決定で

きるため,長期の流量統計から連続サンプルの平均の確率密度関数を決定するにはある手段が必要になる。

これは,中心極限定理を適用すれば達成可能である。 

パラメータの定義 

再度,設定した時間にわたって輸液をしてきた任意のポンプを想定する。図AA.104で,試験の全期間

にわたり実測流量をサンプル抽出間隔Ts(分)ごとに測定する。こうして最大i個のデータサンプル又は

応答ポイントができる。スタートアップ期間中の偏差を除去するために,i個のデータサンプルからある

連続解析期間を選定する。 

図AA.104−サンプル抽出プロトコル 

図AA.105で,解析期間Ta(分)にはn個のデータサンプルが含まれる。解析期間Taは,長さが1分〜

l分の観測ウインドウに細分でき,最大ウインドウの長さlは,任意に指定できる。長さlをもつ観測ウイ

ンドウの最大個数mは,解析に関して重要ではない。 

background image

42 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

図AA.105−観測ウインドウ 

これらのパラメータ定義は,最大幅トランペット曲線の算出用として十分に確立している。 

実測流量の数学的解析 

解析期間中の実測流量は,親変量Xとみなし,n個のサンプルがとられるある確率密度関数で特性付け

られる。親変量Xのサンプル母平均及びサンプル標準偏差を,次の式によって,n個のデータサンプルか

ら概算する。 

サンプル母平均 

=

×

=

n

1

i

iX

n

1

x

 ···································································· (AA.4.1) 

サンプル標準偏差 

=

×

=

n

1

i

2

i

X)

(X

n

1

s

 ·························································· (AA.4.2) 

サンプルデータのサイズnが大きいとすれば,式(AA.4.1)及び式(AA.4.2)から親変量分布の母平均及び標

準偏差は,十分近似することができる(図AA.106参照)。 

図AA.106−親変量Xの分布 

母集団の確率分布は,個々のサンプルの確率分布を規定する。連続的なサンプルの平均の確率密度関数

は,中心極限定理から決定する。 

中心極限定理を,次のように定義する。 

background image

43 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

変量Xが,平均値µ及び標準偏差σをもち,連続的な個々のサンプルn個をとるとすれば,サンプル平

均Xの分布は,nが増大するとき,正常な変量N(μ,σ2/n)の分布に近づく。 

したがって,この定理は,連続的なサンプルの平均の分布が正常に近づき,平均値が親変量分布のそれ

に等しくなり,標準偏差が親変量分布の標準偏差を連続するサンプル数の平方根で除した商に等しくなる

ことを予測する。 

中心極限定理の適用 

全ての観測ウインドウについてのサンプル平均の分布は,理論的に算出可能であり,親変量Xの分布及

び中心極限定理から導かれる確率密度関数をもたらす。したがって,各観測ウインドウの確率密度関数を

決定できる(図AA.107参照)。 

観測ウインドウ 

平均 

標準偏差 

1分 

μ 

sT

σ×

2分 

μ 

2

/

sT

σ×

l分 

μ 

l

T

σ

/

s

×

図AA.107−観測ウインドウの分布 

各確率密度関数は,ほぼ正規分布しており,±2σ(標準偏差)の信頼区間を選定することによって統計

的トランペット曲線を作成でき,“最大幅”トランペットグラフに類似した形で表示できる(図AA.108参

照)。 

図AA.108−統計的トランペットグラフ 

44 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

妥当性確認試験の概要 

輸液ポンプの型式試験プロトコルとして提案する統計的トランペットカーブの妥当性を確認するために,

二つの試験を実施した。 

1番目の試験では,各観測ウインドウの確率密度関数予測における中心極限定理の精度を検討し,その

結果及び最大幅トランペットアルゴリズムから得られた結果を±3σで直接比較した。この試験で,統計的

に予測した確率分布の標準偏差は,定量ベースでは良好な相関を示す(すなわち,特性トランペット曲線

が適合する。)が,測定した最大値と観測ウインドウごとの予測した±3σの信頼区間との間に定量ベース

で有意の偏差が存在するという結論を得た。各実測流量サンプルの統計的独立性の不確定性,及び結果と

して生じる中心極限定理への影響とが認められた誤差を生じたものと思われた。 

2番目の試験では,ただ1台の輸液ポンプの型式試験だけを基準にし,複数の輸液ポンプよりも大きな

サンプル母集団に対する観測ウインドウごとの確率密度関数を予測したときの,中心極限定理の能力を検

討した。様々なバッチから抽出した同一形式の注射筒又はコンテナポンプ10台のサンプル母集団を用い

て測定を実施した。ただ1台の輸液ポンプから得られた統計的トランペット±3σの信頼区間で,10台の機

器の全てにわたって平均化した最大幅トランペット平均値を予測することが可能かどうかを判断するため

に,各観測ウインドウ間で比較した。この試験によって,予測を得るために用いられる機器の母集団が増

大すれば,統計的トランペット予測の一層高い精度を得ることが期待できる,すなわち,1個のサンプル

による型式試験は適切ではないという結論を得た。 

これらの試験で,中心極限定理を用いる統計的トランペットアルゴリズムの結果は,最大幅トランペッ

トアルゴリズムにおける結果とよく近似するが,その近似は,信頼するに足るものではないことを証明し

た。 

45 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

参考文献 

JIS C 61000-4-2 電磁両立性−第4-2部:試験及び測定技術−静電気放電イミュニティ試験 

注記 原国際規格では,IEC 61000-4-2,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-2: Testing and 

measurement techniques−Electrostatic discharge immunity testを記載している。 

background image

46 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

定義した用語の索引 

この規格で定義した用語の索引 

五十
音順 

この規格での定義用語 

定義している規格番号又は 

この規格の細分箇条 

あ 

アラーム音の一時停止(AUDIO PAUSED) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.13 

アラーム状態(ALARM CONDITION) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.1 

アラーム信号(ALARM SIGNAL) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.9 

い 

意図したボーラス量(INTENDED BOLUS) 

201.3.203 

意図しないボーラス量(UNINTENDED BOLUS) 

201.3.221 

イミュニティ試験レベル(IMMUNITY TEST LEVEL) 

IEC 60601-1-2:2007,3.15 

え 

ME機器(ME EQUIPMENT) 

JIS T 0601-1:2017,3.63 

MEシステム(ME SYSTEM) 

JIS T 0601-1:2017,3.64 

か 

患者(PATIENT) 

JIS T 0601-1:2017,3.76 

患者ライン(PATIENT LINE) 

201.3.216 

き 

キープオープンレート,KOR(KEEP OPEN RATE,KOR) 

201.3.209 

危害(HARM) 

JIS T 0601-1:2017,3.38 

機械的ハザード(MECHANICAL HAZARD) 

JIS T 0601-1:2017,3.61 

危険状態(HAZARDOUS SITUATION) 

JIS T 0601-1:2017,3.40 

機器アラーム状態(TECHNICAL ALARM CONDITION) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.36 

基礎安全(BASIC SAFETY) 

JIS T 0601-1:2017,3.10 

基本性能(ESSENTIAL PERFORMANCE) 

JIS T 0601-1:2017,3.27 

供給ライン(SUPPLY LINE) 

201.3.219 

け 

携帯形輸液ポンプ(INFUSION PUMP FOR AMBULATORY USE) 

201.3.207 

経腸栄養用ポンプ(ENTERAL NUTRITION PUMP) 

201.3.204 

こ 

工具(TOOL) 

JIS T 0601-1:2017,3.127 

高優先度(HIGH PRIORITY) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.22 

さ 

最小選択可能流量(MINIMUM SELECTABLE RATE) 

201.3.213 

最小流量(MINIMUM RATE) 

201.3.211 

最大選択可能流量(MAXIMUM SELECTABLE RATE) 

201.3.212 

最大輸液圧力(MAXIMUM INFUSION PRESSURE) 

201.3.210 

し 

CF形装着部(TYPE CF APPLIED PART) 

JIS T 0601-1:2017,3.134 

使用目的(INTENDED USE,INTENDED PURPOSE) 

JIS T 0601-1:2017,3.44 

せ 

制御部分(REGION OF CONTROL) 

201.3.217 

正常な使用(NORMAL USE) 

JIS T 0601-1:2017,3.71 

製造業者(MANUFACTURER) 

JIS T 0601-1:2017,3.55 

生命維持ME機器(LIFE-SUPPORTING ME EQUIPMENT) 

IEC 60601-1-2:2007,3.18 

先端部(PATIENT END) 

201.3.215 

そ 

操作者(OPERATOR) 

JIS T 0601-1:2017,3.73 

装着部(APPLIED PART) 

201.3.8 

た 

単一故障安全(SINGLE FAULT SAFE) 

JIS T 0601-1:2017,3.117 

単一故障状態(SINGLE FAULT CONDITION) 

JIS T 0601-1:2017,3.116 

ち 

中間流量(INTERMEDIATE RATE) 

201.3.208 

注射筒又はコンテナポンプ(SYRINGE OR CONTAINER PUMP) 

201.3.220 

中優先度(MEDIUM PRIORITY) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.28 

て 

低優先度(LOW PRIORITY) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.27 

手順(PROCEDURE) 

JIS T 0601-1:2017,3.88 

電源(商用)(SUPPLY MAINS) 

JIS T 0601-1:2017,3.120 

background image

47 

T 0601-2-24:2018 (IEC 60601-2-24:2012) 

五十
音順 

この規格での定義用語 

定義している規格番号又は 

この規格の細分箇条 

な 

内部電源(INTERNAL ELECTRICAL POWER SOURCE) 

JIS T 0601-1:2017,3.45 

内部電源(の)(INTERNALLY POWERED) 

JIS T 0601-1:2017,3.46 

は 

バースト(BURST) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.14 

バースト間隔(INTERBURST INTERVAL) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.25 

ハザード(HAZARD) 

JIS T 0601-1:2017,3.39 

パルス(PULSE) 

JIS T 60601-1-8:2012,3.32 

ひ 

BF形装着部(TYPE BF APPLIED PART) 

JIS T 0601-1:2017,3.133 

ふ 

附属品(ACCESSORY) 

JIS T 0601-1:2017,3.3 

附属文書(ACCOMPANYING DOCUMENT) 

JIS T 0601-1:2017,3.4 

フリーフロー(FREE FLOW) 

201.3.205 

プログラマブル電気医用システム(PROGRAMMABLE ELECTRICAL 
MEDICAL SYSTEM) 

JIS T 0601-1:2017,3.90 

プロセス(PROCESS) 

JIS T 0601-1:2017,3.89 

プロファイルポンプ(PROFILE PUMP) 

201.3.218 

へ 

閉塞アラームしきい値(OCCLUSION ALARM THRESHOLD) 

201.3.214 

ほ 

ボルメトリック形輸液コントローラ(VOLUMETRIC INFUSION 
CONTROLLER) 

201.3.222 

ボルメトリック形輸液ポンプ(VOLUMETRIC INFUSION PUMP) 

201.3.223 

も 

漏れ電流(LEAKAGE CURRENT) 

JIS T 0601-1: 2017,3.47 

ゆ 

輸液セット(ADMINISTRATION SET) 

201.3.201 

輸液セット交換間隔(ADMINISTRATION SET CHANGE INTERVAL) 

201.3.202 

輸液ポンプ(INFUSION PUMP) 

201.3.206 

り 

リスク(RISK) 

JIS T 0601-1:2017,3.102 

リスク分析(RISK ASSESSMENT) 

JIS T 0601-1:2017,3.104 

リスクマネジメント(RISK MANAGEMENT) 

JIS T 0601-1:2017,3.107 

リスクマネジメントファイル(RISK MANAGEMENT FILE) 

JIS T 0601-1:2017,3.108 

れ 

連続作動(運転)(CONTINUOUS OPERATION) 

JIS T 0601-1:2017,3.18