S 5506:2014
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類及び形状 ··················································································································· 4
5 寸法及び品質 ··················································································································· 5
5.1 個別フォルダー,雑フォルダー,カットフォルダー及びガイドの寸法 ······································ 5
5.2 フォルダーの山の幅 ······································································································· 6
5.3 ハンギングフォルダーの寸法及び品質················································································ 6
5.4 外観 ···························································································································· 6
6 材料······························································································································· 7
6.1 フォルダーに使用する材料 ······························································································ 7
6.2 ガイドに使用する材料 ···································································································· 7
6.3 フォルダー及びガイドに使用する試験方法 ·········································································· 7
6.4 ガイド見出しに使用する材料 ··························································································· 7
7 ハンギングフォルダーのつり下げ強度の試験方法 ··································································· 8
8 検査······························································································································· 8
9 表示······························································································································· 9
附属書A(規定)紙及び板紙−ワックスによる表面強さ試験方法·················································· 10
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(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ファイルバイ
ンダー協会(FBA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を
改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で
ある。
これによって,JIS S 5506:1994は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成27年1月21日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS S 5506:1994によることができる。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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フォルダー及びガイド
Folder and guide
序文
この規格は,1966年に制定され,その後4回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1994年に
行われたが,その後の製品の多様化及び品質の向上に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,ファイリングシステムに使用するファイルのうち,収納家具などに使用するフォルダー及
びガイド(以下,フォルダー及びガイドという。)について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6745 プラスチック−硬質ポリ塩化ビニル板
JIS P 0001 紙・板紙及びパルプ用語
JIS P 8111 紙,板紙及びパルプ−調湿及び試験のための標準状態
JIS P 8113 紙及び板紙−引張特性の試験方法−第2部:定速伸張法
JIS P 8115 紙及び板紙−耐折強さ試験方法−MIT試験機法
JIS P 8116 紙−引裂強さ試験方法−エルメンドルフ形引裂試験機法
JIS P 8124 紙及び板紙−坪量の測定方法
JIS P 8125 紙及び板紙−こわさ試験方法−テーバーこわさ試験機法
JIS Z 8401 数値の丸め方
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS P 0001によるほか,次による。
なお,個別フォルダー,雑フォルダーなど,商品名の呼称として用いられる用語は,箇条4及び表1に
よる。
3.1
ファイリングシステム
フォルダー及びガイドを組み合わせることによって文書を組織的に管理する一連の方式。文書の保管が
図1のように配列された状態をいう。
2
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3.2
フォルダー
中に書類をはさみ,分類するために使用する見出しの付いた二つ折の板紙又は樹脂シート状の用品。そ
の形状によって,個別フォルダー,雑フォルダー,カットフォルダー,ハンギングフォルダーなどの種類
がある。
3.3
ガイド
フォルダーの保管場所の検索のために使用される見出しの付いた板紙の用品。ファイリングシステムの
中で,見出しの取付位置によって,第1ガイド及び第2ガイドがある。
3.4
見出し
フォルダー又はガイドの辺から突き出した,タイトルなどを表示するための部位。
3.5
山
見出しのうち,フォルダー本体と同じ部材で一体的に形成されているもの。
3.6
つり下げ部
ハンギングフォルダーの上辺を貫いて水平方向に突き出した,フォルダーをつるす支持枠に引っ掛ける
部分。
3
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a) フォルダー及びガイドの1/6カットの見出し配列の組合せ
b) ハンギングフォルダー見出し配列の組合せ
c) カットフォルダー見出し配列の組合せ
図1−ファイリングシステムの例
4
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4
種類及び形状
フォルダー及びガイドの種類及び形状は,図2によって区分する。また,使用する書類の大きさ,フォ
ルダー及びガイドの山の位置及び山の幅による種類は,表1によって区分する。
a) 個別フォルダー(6等分)
b) 個別フォルダー(5等分)
c) 雑フォルダー
d) カットフォルダー
(41カットの場合)
e) ハンギングフォルダー
f) ガイド(6等分)
g) ガイド(5等分)
図2−種類及び形状
5
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表1−種類及び形状
種類
呼び方
形状
主な用途
(参考)
用途による種類
書類の大きさ
による種類
個別フォルダー
[図2のa)及びb)
参照]
B4判
B4-IF
フォルダーの山の位置が各サイズの幅から両端10
mmずつを除き6等分し,第4番目と第5番目とを連
続したものとする[図2 a) 参照]。
細分類用
A4判
A4-IF
B5判
B5-IF
A5判
A5-IF
フォルダーの山の位置が各サイズの幅から両端10
mmずつを除き5等分し,第3番目と第4番目とを連
続したものとする[図2 b) 参照]。
B6判
B6-IF
雑フォルダー
[図2 c)参照]
B4判
B4-MF
フォルダーの山の位置が各サイズの幅から両端10
mmずつを除き6等分した第3番目のものとする。
雑分類用
A4判
A4-MF
B5判
B5-MF
カットフォルダー
[図2 d)参照]
B4判
B4-( )F
フォルダーの山の位置が各サイズの幅から両端10
mmずつを除き2等分,3等分,4等分,5等分又は6
等分したものとする。また,呼び方の( )内にはカット
数を記入して表す。
例 B4判41カット……B4-4F
一般分類
用
A4判
A4-( )F
B5判
B5-( )F
A5判
A5-( )F
B6判
B6-( )F
ハンギングフォル
ダー
[図2 e)参照]
B4判
B4-HF
フォルダーにつり下げ部が付いているものとする。
一般分類
用
A4判
A4-HF
B5判
B5-HF
A5判
A5-HF
B6判
B6-HF
ガイド
[図2のf)及びg)
参照]
B4判
B4-G( )
見出しの位置は,ガイドの両端10 mmずつを除き6
等分し,第1番目又は第2番目とする[図2 f)参照]。
また,呼び方の( )内は,見出しの位置が第1番目の場
合は1,第2番目の場合は2として表す。
検索用
A4判
A4-G( )
B5判
B5-G( )
A5判
A5-G( )
見出しの位置は,ガイドの両端10 mmずつを除き5
等分し,第1番目又は第2番目とする[図2 g)参照]。
また,呼び方の( )内は,見出しの位置が第1番目の場
合は1,第2番目の場合は2として表す。
B6判
B6-G( )
B6-2判
B62-G( )
5
寸法及び品質
5.1
個別フォルダー,雑フォルダー,カットフォルダー及びガイドの寸法
個別フォルダー,雑フォルダー,カットフォルダー及びガイドの寸法は,表2による。
表2−個別フォルダー,雑フォルダー,カットフォルダー及びガイドの寸法
単位 mm
書類の大きさによる種類
幅
高さ
山又は見出しの高さ
許容差
B4判
378
272 a)
15
±2
A4判
311
240 a)
15
B5判
271
192 a)
15
A5判
224
163
12
B6判
196
143
12
B6-2判
188
135
10
注a) フォルダーの山のない手前側の高さは,山のある奥側の高さより7 mmま
で低くしてもよい。ただし,B4判,A4判及びB5判に適用する。
6
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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5.2
フォルダーの山の幅
フォルダーの山の幅は,次の式によって求める。ただし,山の斜面の角度は70°±3゜とする(図3参
照)。
N
W
x
20
−
=
ここに,
x: 山の幅
N: 山の割出数
W: フォルダーの幅
図3−フォルダーの山の幅
5.3
ハンギングフォルダーの寸法及び品質
ハンギングフォルダーの寸法は,表3による。また,つり下げ強度は,箇条7によって試験したとき,
つり下げ部に変形,破損,わん曲などの異状があってはならない。
表3−ハンギングフォルダーの寸法
単位 mm
書類の大きさによる種類
フレーム幅
幅
高さ
許容差
B4判
391
378
272
±2
A4判
324
311
240
B5判
284
271
192
A5判
237
224
163
B6判
209
196
143
B6-2判
201
188
135
5.4
外観
外観は,次による。
a) フォルダー及びガイドは,使用上支障のある裂け,孔,折れなどの欠点がなく,四隅の角度はいずれ
も90°±1°でなければならない。
b) 見出し及びつり下げ部は,仕上げが良好で,使用上支障のあるきず及びばりがあってはならない。
7
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6
材料
6.1
フォルダーに使用する材料
フォルダーに使用する材料は,使用上支障のある裂け,孔,汚れ,折れ目などなく,フォルダーの取扱
いに耐え得るもので,原紙を用いる場合は,6.3で試験したとき表4に適合しなければならない。
表4−フォルダーに使用する原紙
項目
坪量
g/m2
耐折強さ
回
引裂強さ
N
引張強さ
N
表面強さ
縦
横
縦
横
縦
横
表
裏
規格値
180
以上
100
以上
20
以上
2.1
以上
2.6
以上
170
以上
70
以上
6A a)
5A a)
注a) 表面強さの規格値にある(6A),(5A)は,試験に用いるワックスの番号であり,番号が大
きいほど接着性が増加する。
6.2
ガイドに使用する材料
ガイドに使用する材料は,使用上支障のある裂け,孔,汚れ,折れ目などなく,ガイドの取扱いに耐え
得るもので,原紙を用いる場合は,6.3で試験したとき表5に適合しなければならない。
表5−ガイドに使用する原紙
項目
坪量
g/m2
引張強さ
N
こわさ
mN・m
表面強さ
N
縦
横
縦
横
表
裏
規格値
270
以上
210
以上
160
以上
15.7
以上
7.4
以上
5A a)
5A a)
注a) 表面強さの規格値にある(5A)は,試験に用いるワックスの番号であ
り,番号が大きいほど接着性が増加する。
6.3
フォルダー及びガイドに使用する試験方法
フォルダー及びガイドに使用する原紙の試験方法及び判定基準は,表6による。
表6−フォルダー及びガイドに使用する原紙の試験方法
試験項目
試験方法
坪量
JIS P 8124
耐折強さ
JIS P 8115
引裂強さ
JIS P 8116
引張強さ
JIS P 8113
こわさ
JIS P 8125
表面強さ
附属書Aによる。
6.4
ガイド見出しに使用する材料
ガイドの見出しに使用する材料は,表7に規定するプラスチック又は同様の物性をもつものとし,かつ,
ガイドの見出しとしての取扱いに耐え得るものとする。
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表7−ガイド見出しに使用する代表的な材料
材料
硬質ポリ塩化ビニル板(JIS K 6745)
ポリプロピレン(PP)
ポリスチレン(PS)
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)
7
ハンギングフォルダーのつり下げ強度の試験方法
ハンギングフォルダーのつり下げ強度の試験は,図4のような装置を用いて,試験するハンギングフォ
ルダーの種類と同じサイズの上質紙を厚さ15 mm入れ,前後に20 cm,100回,往復移動させ,つり下げ
部に変形,破損,わん曲などの異状があるかどうかを調べる。
なお,A4判の場合,厚さ15 mmの上質紙の重さは600 gである。
図4−ハンギングフォルダーのつり下げ強度試験装置
8
検査
フォルダー及びガイドの検査は,形式検査1)と受渡検査2)とに区分し,箇条5及び箇条6に適合したも
のを合格とする。検査の項目は,それぞれ次による。ただし,原紙の品質については,製紙業者が実施す
る試験報告書などによって確認することができる。
なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。
注1) 製品の品質が,設計で示した全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査
2) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める
特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査
a) 形式検査項目 形式検査項目は,次による。
なお,主要部材の仕様を変更した場合は,品質に変化がないと考えられる項目について省略するこ
とができる。
1) 寸法
2) 品質
3) 材料
4) 表示
b) 受渡検査項目 受渡検査項目は,次による。
9
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1) 外観
2) 寸法
3) 表示
9
表示
この規格の全ての要求事項に適合したフォルダー及びガイドには,製品又は最小包装単位ごとに見やす
い箇所に,次の事項を表示しなければならない。
a) 規格名称又は規格番号
b) 種類の呼び方(例 A4-IF)
c) 製造業者名又はその略号
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附属書A
(規定)
紙及び板紙−ワックスによる表面強さ試験方法
A.1 試験方法
この試験方法は,紙及び板紙の表面に,膨れ,破れ又は紙むけなどが起こるまでの抵抗を試験する方法
である。
A.2 装置 装置は,次による。
A.2.1 加熱装置 ブンゼンバーナ又はアルコールランプ
A.2.2 押さえ板 端の近い所に直径32 mmの孔のある,寸法90 mm×38 mm×6 mmの押さえ板
A.2.3 ワックス デニソンワックス又はパインワックス。ワックス番号を打った棒状のもので,2A〜32A
まで順次接着性が増すように作られたもので,一般には2A〜20Aまでを準備する。
A.3 試験片
試験片は,JIS P 8111の規定によって,前処理した試験用紙から,折り目,しわなどの異常のある部分
を除き,適切な大きさに切り取り,5枚以上用意する。
A.4 試験操作
試験の操作は,次による。
a) 試験は,JIS P 8111の規定によって,標準状態の空気中で行う。試験片は,平らな木製台又はテーブ
ルの上に紙を8枚〜10枚重ねた上に載せる。このとき,ガラス板,金属板などに直接試験片を載せて
人為的に冷やしてはならない。
b) 試験片1枚に対し,試験片の表面強さを推定し,そのワックス番号及び前後のワックス番号のワック
スを取り出す。
c) 各々のワックスについて,先端がきれいで平らであるのを確かめる。次に,その先端をアルコールラ
ンプ又は弱いガスの炎でゆっくり回しながら,溶融したワックスの数滴が落ちるまで温める。
注記 このときワックスは,炎に直接触れてはならない。
d) 試験片の上に溶融したワックスの先端を素早く置き,通常の圧力で押し付け,指を素早く放す。ワッ
クスは,15分間放置して冷やす。
e) 次に,ワックスの上から押さえ板の孔を通してワックス周辺の試験片を押さえ板で押さえる。このと
き,押さえ板の孔の周辺部にワックスが触れないように十分に注意する。一方の手で押さえ板をしっ
かり押さえもう一方の手で試験片の面に直角に,ワックスを素早く引き剝がす。引き剝がしたワック
スの先端と試験片との表面の両方を調べ,試験片の表面の膨れ,破れ,紙むけの状態を確認する。
f)
試験片の表面に膨れ,破れ,紙むけなどが起こっていたら,1番手低いワックス番号で同様の試験を
行い,試験片の表面に異常がなければ,1番手高いワックス番号で同様の試験を行う。このような操
作を,紙の表面をいためるワックス番号と,紙の表面をいためないワックス番号の境界が判明するま
で繰り返し,紙の表面をいためていない最も高い番号を記録する。
g) 5枚以上の試験片に対して,それぞれ同一の操作を行う。
11
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A.5 試験結果の表し方
記録したワックス番号の数値の平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって整数値まで求め
る。