2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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日本工業規格 JIS
S 3032-1994
強制通気形開放式石油ストーブの
窒素酸化物排出量の測定方法
Measurement method of NOx emission rate for open type
forced ventilating oil burning space heaters
1. 適用範囲 この規格は,燃料消費量(1)が600g/h以下の強制通気形開放式石油ストーブ(以下,ストー
ブという。)から排出される窒素酸化物排出量の測定方法について規定する。
注(1) 燃料消費量とは,油量調節装置を最大にしたときに燃焼する燃料の量を1時間当たりで表示した
ものをいう。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS G 3459 配管用ステンレス鋼管
JIS K 2203 灯油
JIS Z 8703 試験場所の標準状態
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 測定方法
2.1
測定条件
2.1.1
試験室
(1) 試験室内の温度 試験室内の温度は,20±10℃とする。
(2) 試験室内の湿度 試験室内の湿度は,JIS Z 8703の表2に規定する[標準湿度状態20級:(65±20) %]
とする。
(3) 試験室内の雰囲気 試験室内の雰囲気は,試験開始前及び試験中の試験室内の空気に含まれる二酸化
炭素濃度は0.2%以下,一酸化炭素濃度は0.002%以下,窒素酸化物の濃度は0.6ppm以下であること。
この場合,燃焼に影響するような空気の流れがないこと。
2.1.2
試験用燃料 試験用燃料は,JIS K 2203の規定に適合する1号灯油又は製造業者の指定する燃料と
する。
2.1.3
試験用の計測器等 試験用の計測器等は,原則として付表1に示すもの,又はこれらと同等以上の
ものとする。
2.1.4
試験電圧及び周波数 試験電圧及び周波数は,製造業者の指定する定格値とする。
2.1.5
排ガス採取管 燃焼排ガスを採取する採取管は,次のとおりとする。
(1) X管 X管は外径5mmのJIS G 3459に規定するSUS 304を用い,形状は原則として図1に示すもの
とする。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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図1 排ガス採取管(X管)
(2) 単管 単管は原則として外径6mm,内径4mmのJIS G 3459に規定するSUS 304を用いる。
2.2
窒素酸化物の排出量の測定方法 窒素酸化物の排出量の測定方法は,次によって行う。
(1) ストーブの油タンク内に試験用燃料を油タンク容量まで入れた後,試験室に設置し,試験開始前及び
試験中の試験室内の窒素酸化物,二酸化炭素及び一酸化炭素の濃度を測定する。
(2) ストーブは取扱説明書などに示す,正常な最大燃焼状態で試験を行う。この場合,ストーブはあらか
じめ最大燃焼状態で30分間以上燃焼させた後,次に示す位置で燃焼排ガス中の窒素酸化物及び二酸化
炭素の濃度を測定する。
また,最小燃焼のできるストーブは,正常な最小燃焼状態でも試験を行う。
(2.1) 温風吹出口又は熱気出口が前面にあるストーブの場合 温風吹出口又は熱気出口が前面にあるスト
ーブは,2.1.5の排ガス採取管の(1)のX管を図2に示すように温風吹出口又は熱気出口に密着させ
て,燃焼排ガス中のガス濃度を測定する。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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図2 温風吹出口又は熱気出口が前面にあるストーブの場合
(2.2) 熱気出口が上面にあるストーブの場合 熱気出口が上面にあるストーブは,2.1.5の排ガス採取管の
(1)のX管を図3に示すように熱気出口に密着させて,燃焼排ガス中のガス濃度を測定する。
図3 熱気出口が上面にあるストーブの場合
(2.3) 温風吹出口又は熱気出口が全周方向にあるストーブの場合 温風吹出口又は熱気出口が全周方向に
あるストーブは,図4に示すように燃焼室上部付近の燃焼が完結し,かつ,排ガス中の二酸化炭素
濃度が最も高い位置で,2.1.5の排ガス採取管の(2)の単管を用いて燃焼排ガス中のガス濃度を測定す
る。
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S 3032-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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図4 温風吹出口又は熱気出口が全周方向にあるストーブの場合
2.3
窒素酸化物排出量 窒素酸化物排出量は,次の式によって算出する。
(1) 理論最大二酸化炭素濃度によって換算した窒素酸化物を濃度によって表した排出量で算出する場合
)
CO
(
)
CO
(
)
NO
(
)
CO
(
2
MAX
2
2
×
=
x
N
ここに,
N (CO2): 理論最大二酸化炭素濃度によって換算した窒素酸化物を濃
度によって表した排出量 (ppm)
(NOx): 乾き燃焼排ガス中の窒素酸化物濃度 (ppm)
(CO2) MAX: 乾き燃焼排ガス中の理論最大二酸化炭素濃度 (%) (灯油:
15.2 %)
(CO2): 乾き燃焼排ガス中の二酸化炭素濃度 (%)
(2) 理論最大二酸化炭素濃度によって換算した窒素酸化物を排出係数によって表した排出量で算出する
場合
2
2
0
MAX
2
10
)
CO
(
)
CO
(
)
NO
(
×
×
×
×
×
×
=
V
H
M
G
KC
h
x
ここに,
KC: 理論最大二酸化炭素濃度によって換算した窒素酸化物を排
出係数によって表した排出量 (kg/108 kJ) {kg/108 kcal}
(NOx): 乾き燃焼排ガス中の窒素酸化物濃度 (ppm)
(CO2) MAX: 乾き燃焼排ガス中の理論最大二酸化炭素濃度 (%) (灯油:
15.2 %)
G0: 乾き燃焼排ガス量 (m3N/kg) (灯油:10.6 m3N/kg)
M: モル質量 (kg/kmol)
(窒素酸化物をすべて二酸化窒素として換算:46.0
kg/kmol)
(CO2): 乾き燃焼排ガス中の二酸化炭素濃度 (%)
Hh: 燃料の高発熱量 (kJ/kg) {kcal/kg}
(灯油:46 300 kJ/kg {11 060 kcal/kg})
V: モル体積 (m3N/kmol) (22.4 m3N/kmol)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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付表1 計測器等
種類
目盛(測定)範囲 細分(最小)目盛
用途
関連規格
ガラス製棒状温度計
0〜50 ℃
0.5 ℃
室温測定用
JIS B 7411
窒素酸化物分析計
0〜10 ppm
0.1 ppm
窒素酸化物 (NOx) 濃度測定用
JIS B 7953
JIS B 7982
JIS K 0001
0〜30 ppm
0.3 ppm
0〜50 ppm
0.5 ppm
0〜100 ppm
1.0 ppm
0〜200 ppm
2.0 ppm
赤外線ガス分析計又は
ヘンペル式ガス分析器
0〜5 %
0〜15 %
0.05 %
0.15 %
二酸化炭素 (CO2) 濃度測定用
JIS K 0003
JIS K 0151
JIS K 2301
0〜100 %
0.10 %
赤外線ガス分析計又は
検知管一酸化炭素測定器
0〜0.01 %
0〜0.2 %
0.000 1 %
0.002 %
一酸化炭素 (CO) 濃度測定用
JIS K 0002
JIS K 0151
JIS M 7605
0.01〜0.1 %
−
はかり 20 kg未満
0〜20 kg
2 kg
質量測定用
−
0〜50 kg未満
0〜50 kg
5 kg
備考 この表に示す計測器等は,性能の基準を示すもので,これと同等以上の他のものを使用してもよい。
関連規格 JIS B 7411 ガラス製棒状温度計(全浸没)
JIS B 7953 大気中の窒素酸化物自動計測器
JIS B 7982 排ガス中の窒素酸化物自動計測器
JIS K 0001 一酸化窒素標準ガス
JIS K 0002 一酸化炭素標準ガス
JIS K 0003 二酸化炭素標準ガス
JIS K 0151 赤外線ガス分析計
JIS K 2301 燃料ガス及び天然ガス−分析・試験方法
JIS M 7605 検知管式一酸化炭素測定器(比色形)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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家庭電器部会 石油燃焼器具専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
斎 藤 平 蔵
東京大学
荻 須 吉 洋
工業技術院資源環境技術総合研究所
倉 重 有 幸
工業技術院標準部
小 林 弘 明
自治省消防庁
高 松 明
通商産業省生活産業局
高 見 尚 武
東京消防庁
山 下 邦 博
自治省消防庁消防研究所
吉 枝 正 明
財団法人日本燃焼器具検査協会
剱 崎 比出雄
社団法人北海道消費者協会
高 梨 洋 子
全国地域婦人団体連絡協議会
田 村 悠紀子
消費科学連合会
兵 頭 美代子
主婦連合会
前 島 明 宏
日本チェーンストア協会
倉 谷 昌 彦
株式会社ノーリツ
前 田 滋 博
松下住設機器株式会社
松 本 基 樹
株式会社トヨトミ
丸 山 昭 巳
サンポット株式会社
山 口 敏 夫
株式会社コロナ
(関係者)
篠 原 脩
社団法人日本ガス石油機器工業会
(事務局)
三 上 裕 久
工業技術院標準部電気規格課
西 本 光 徳
工業技術院標準部電気規格課
稲 場 昇
工業技術院標準部電気規格課