S 2094:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人 日本ガス石油機器工業会(JGKA)
から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経
て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
S 2094:2004
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 試験条件 ························································································································ 2
3.1 試験室の条件 ················································································································ 2
3.2 機器の設置状態 ············································································································· 2
3.3 電源の条件 ··················································································································· 2
3.4 試験ガスの条件 ············································································································· 2
3.5 ガス消費量の調節状態 ···································································································· 2
3.6 給水及び出湯の条件 ······································································································· 2
4. 試験方法 ························································································································ 2
4.1 測定方法 ······················································································································ 2
4.2 窒素酸化物排出濃度の算出方法 ························································································ 4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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日本工業規格 JIS
S 2094:2004
家庭用屋外式ガス瞬間湯沸器の窒素酸化物排出濃度
測定方法
Measurement method of NOx emission rate for outdoor type instantaneous
gas water heaters for domestic use
序文 この規格は,1994年より社団法人日本ガス石油機器工業会・財団法人日本ガス機器検査協会・社団
法人日本ガス協会が自主基準の測定方法として運用してきた家庭用屋外式ガス瞬間湯沸器の窒素酸化物排
出濃度(NOx濃度)測定方法について日本工業規格として定めるものであり,各発生源ごとの窒素酸化物
排出濃度を算出できることから大気中の窒素酸化物低減化につながり,大気汚染等の抑制に資するもので
ある。
1.
適用範囲 この規格は,液化石油ガス又は都市ガス(1)を燃料とする,主として一般家庭用のガス
消費量70 kW以下の屋外式の強制燃焼式(2)ガス瞬間湯沸器(複合機器(3)の瞬間湯沸器部を含む。以下、機
器という。)の窒素酸化物排出濃度の測定方法について規定する。
注(1) 液化石油ガスとは,液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(昭和42年法律
第149号)に基づく施行規則(平成9年通商産業省令第11号)の“液化石油ガスの規格”に掲
げるガスをいう。都市ガスとは,ガス事業法(昭和29年法律第51号)に基づくガス用品の技
術上の基準等に関する省令(昭和46年通商産業省令第27号)に掲げるガスグループのガスを
いう。
(2) 強制燃焼式とは,送風機を用い強制的に燃焼用空気を送り込み燃焼させる方式をいう。
(3) 複合機器とは,ガス瞬間湯沸器に,ふろ機能,暖房機能を付加した機器をいう。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む)を適用する。
JIS G 3459:1997 配管用ステンレス鋼管
JIS S 2093:1996 家庭用ガス燃焼機器の試験方法
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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3. 試験条件
3.1
試験室の条件 試験室の条件は,表1による。
表 1 試験室の条件
室温,湿度など
条件
試験室の温度
10
5
)
20
(
+−
℃
試験室の湿度
15
20
)
65
(
+−
%
試験室内の雰囲気
試験開始前及び試験中の試験室内の空気には,0.2 %以上の二酸化炭素
(CO2),0.002 %以上の一酸化炭素(CO)及び1.0 ppm以上の窒素酸化物が
含まれてはならない。また,燃焼に影響を与えるような気流があってはならな
い。
備考 基準温度は20 ℃,基準湿度は65 %とする。
3.2
機器の設置状態 機器の設置状態は,製造事業者の指定した状態とする。ただし,排気筒の状態は
“標準(排気筒を延長しない状態)”とする。
3.3
電源の条件 試験時の電源の条件は,定格周波数の定格電圧とする。
なお,定格周波数が50 Hz及び60 Hz共用のものは,50 Hz又は60 Hzのいずれか一つの周波数で行う。
3.4
試験ガスの条件 試験ガスの条件は,JIS S 2093 3.2 に基づき,都市ガス用は1-2,液化石油ガス用
はP-2とする。
3.5
ガス消費量の調節状態 ガス消費量の調節状態は,測定依頼者が指定した状態とする。
3.6
給水及び出湯の条件 給水及び出湯の条件は,次による。
a) 給水条件は,給水圧力を100 kPa,給水温度を(15±5) ℃とする。
b) 出湯条件は,出湯温度を給水温度より40 K高い温度とする。ただし,ガス消費量の調節状態が指定さ
れた状態とならない場合には,給水圧力及び/又は給水温度を変える。
なお,上記によってもガス消費量の調節状態が指定された状態にならない場合には出湯温度を変え
る。
4. 試験方法 試験方法は,バーナに点火し,15分経過後に次の各項を測定する。
a) 試験室内及び燃焼ガス中のNOx濃度(ppm)
b) 試験室内及び燃焼ガス中のCO2濃度(%)
c) 試験室内の温度(℃)及び湿度(%)
4.1
測定方法
a) 測定装置 測定装置は,図1に示すように,採取管,採取配管及び計測器で構成し,採取管及び採取
配管の合計長さは3 m以内とする。
なお,燃焼ガス採取用補助フードを用いてもよいが,この場合燃焼に影響を与えないものを使用す
るとともに機器に固定し,その中に採取管を挿入する。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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図 1 測定装置の例
b) 採取管 採取管は,図2に一例を示すような構造で次による。
1) 材質は,JIS G 3459に規定するSUS304とし,高輝焼鈍仕上げとする。
2) 孔径は1±0.2 mm,孔と孔の間隔は10〜15 mmとし,孔の数は採取管の内径断面積を孔の面積で除
した数より少ない数とする。
なお,採取管両端の孔位置は,ガス瞬間湯沸器の排出口端面から10〜15 mm内側に設ける。
3) 燃焼状態に影響を与えない形状及び外径とし,長さは排出口に合せ,燃焼ガス排出口の中央近傍に
設置する。
図 2 採取管の例
c) 採取配管 採取配管の材質は,JIS G 3459に規定するSUS304又は四ふっ化エチレン樹脂とする。
d) 試験用計測器 試験用計測器は、付表1に示すもの又はこれと同等のものを用いる。
e) ドレンポット ドレンポットは採取配管中にドレンが発生するおそれがある場合に設置する。
なお,ドレンポットはバブリング状態にならないように配慮する。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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4.2
窒素酸化物排出濃度の算出方法 窒素酸化物排出濃度は,測定値を試験室の温度20 ℃,湿度65 %
の状態に換算した理論乾燥燃焼ガス中の濃度とし,次式により算出する。
[
]
[
]
[
]
[
]
[
]
α
×
−
−
×
−
−
=
−
r
m
r
m
CO
CO
NOx
NOx
x
NOx
2
2
65
20
33
.
13
52
.1
33
.
13
ここに,
[
]
65
20−
NOx
: 理論乾燥燃焼ガス中の二酸化炭素濃度に
よって換算した窒素酸化物排出濃度(ppm)
[
]m
NOx: 乾燥燃焼ガス中のNOx濃度測定値(ppm)
[
]m
CO2
: 乾燥燃焼ガス中のCO2濃度測定値(%)
[
]r
NOx: 試験室内のNOx濃度測定値(ppm)
[
]r
CO2
: 試験室内のCO2濃度測定値(%)
α: 試験ガスの理論乾燥燃焼ガス中のCO2濃
度(%)(JIS S 2093付表4参照)
x: 窒素酸化物排出濃度測定時の試験室の温
度,湿度から求めた水蒸気圧(kPa)
13.33: 水蒸気圧100 mmHgをキロパスカルに換算
した値
1.52: 温度20 ℃,湿度65 %における水蒸気圧
(kPa)
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付表 1 試験用計測器
用途
試験用計測器名
種類及び仕様
関連する日本
工業規格
(試験項目)
種類
目盛(測定)範囲
(参考)
細分(最小)目盛
室温,水温及び
出湯温の測定
温度計
一般用ガラス製棒
状温度計
0〜+100 ℃
-1〜+51 ℃
1〜+101 ℃
1 ℃
0.1 ℃
0.1 ℃
JIS B 7411
湿度の測定
湿度計
アスマン式湿度計
−
−
−
試験室の雰囲気
の測定
CO濃度測定器具
赤外線ガス分析計
0〜0.01 %
0.0001 %
JIS K 0151
CO2濃度測定器具
赤外線ガス分析計
0〜5 %
0.05 %
JIS K 0151
NOx濃度測定器
具(常温型)
大気中の窒素酸化
物自動計測器
0〜10 ppm
0.1 ppm
JIS B 7953
水圧の測定
圧力計
ブルドン管圧力計
2.5 MPa
0.4 MPa
0.05 MPa
0.01 MPa
JIS B 7505
燃焼ガス中の二
酸化炭素濃度の
測定
CO2濃度測定器具 赤外線ガス分析計
0〜5 %
0〜15 %
0.05 %
0.15 %
JIS K 0151
燃焼ガス中の窒
素酸化物濃度の
測定
NOx濃度測定器
具(常温型)
排ガス中の窒素酸
化物自動計測器
0〜10 ppm
0〜30 ppm
0〜50 ppm
0〜100 ppm
0〜200 ppm
0.1 ppm
0.3 ppm
0.5 ppm
1.0 ppm
2.0 ppm
JIS B 7982
備考 この表に示す計測器などは,性能の基準を示したもので,これらと同等の他の試験用計測器を用いてもよい。
関連規格 JIS B 7411:1997 一般用ガラス製棒状温度計
JIS B 7505:1999 ブルドン管圧力計
JIS B 7953:1997 大気中の窒素酸化物自動計測器
JIS B 7982:1995 排ガス中の窒素酸化物自動計測器
JIS K 0151:1983 赤外線ガス分析計