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S 2080 : 2000  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本

ガス機器検査協会 (JIA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これによってJIS S 2080 : 1994は

改正され,この規格に置き換えられる。 

JIS S 2080には,次に示す附属書がある。 

附属書(参考) 排気筒トップ形状の例 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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日本工業規格          JIS 

S 2080 : 2000 

燃焼機器用排気筒 

Exhaust pipes for burning appliances 

1. 適用範囲 この規格は,石油又はガスを燃料とする主に一般家庭用の燃焼機器に接続する金属製の排

気筒で,呼びφ60からφ200のものについて規定する。ただし,強制給排気式及び強制給排気形の燃焼機器

に接続される給排気筒及びOリングを使用する排気筒を除く。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。 

これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成

するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最

新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS G 4304:1991 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 

JIS G 4305:1991 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 

JIS H 4600:1993 チタン板及び条 

JIS S 2093 家庭用ガス燃焼機器の試験方法 

JIS S 3031 石油燃焼機器の試験方法通則 

3. 区分 排気筒は種類,排気方式によって表1及び表2のとおり区分する。 

表1 排気筒の種類による区分 

種類 

内容 

直管 

中心線が直線となるもの 

曲管 

両端の中心線のなす角度が90度,60度,45度などのもの 

T字管 

自然排気式,自然通気形又は強制通気形の燃焼機器に接続して使用するも
ので,排気筒の屋外での立上り下部に用いるT字形のもの 

排気筒トップ 

強制排気式,強制排気形,自然排気式,自然通気形及び強制通気形の燃焼
機器に接続して使用するもので,排気筒の先端に取り付け,燃焼排ガスを
大気中に排出するための開口部をもつもの 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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表2 排気方式による区分 

排気方式 

内容 

略称 

自然排気式専用,自然通気形専
用又は強制通気形専用 

自然排気式,自然通気形又は強制通気形の
燃焼機器に使用するもの 

CF専用 

強制排気式専用又は強制排気
形専用 

強制排気式又は強制排気形の燃焼機器に使
用するもの 

FE専用 

自然排気式,自然通気形又は強
制通気形と強制排気式又は強
制排気形兼用 

自然排気式,自然通気形又は強制通気形と
強制排気式又は強制排気形の燃焼機器に使
用するもの 

CF・FE兼用 

参考 排気方式による区分における略称は,JIS S 2092(家庭用ガス燃焼機器の構造通則)な

どガス機器関連のJISでは自然排気式をCFとし,強制排気式をFEとしている。 

JIS S 3030(石油燃焼機器の構造通則)などの石油機器関連のJISではCF又はFEと

いう略称を使用していないが,自然排気式に対応するものとして自然通気形又は強制通
気形があり,強制排気式に対応するものとして強制排気形がある。 

4. 性能 8.によって試験したとき,表3の性能を満足しなければならない。 

表3 性能 

項目 

性能 

主な試験方法 

適用試験項目 

排気筒相互の接続強度 
(FE専用のものを除く。) 

排気筒の変形,破損又は
接続部の外れがあっては
ならない。 

規定の荷重を加
える。 

8.1 

排気筒トップの接続強度 

排気筒トップの変形,破
損又は接続部の外れがあ
ってはならない。 

規定の荷重を加
える。 

8.2 

引張強度(抜出し防止機構をも
つものに限る。) 

排気筒の変形,破損又は
接続部の外れがあっては
ならない。 

0.3kNの引張力
を加える。 

8.3 

気密性 
(CF専用のものを除く。) 

接続部から漏れる量が毎
時1m3以下でなければな
らない。 

0.12kPaの空気圧
を1分間加える。 

8.4 

排気筒
トップ
の性能 

通過抵抗 

排気筒内の静圧が10Pa
以下でなければならな
い。 

毎秒4mの風を
排気筒内に送
る。 

8.5 a) 

排出性能 
(CF専用のものに
限る。) 

空気の流れが排気筒トッ
プの方向でなければなら
ない。 

毎秒5mの風を
排気筒トップに
当てる。 

8.5 b) 

雨水の流入 

T字管から直管へ流入す
る水の量が20mL以下で
あり,かつ,T字管の水
は速やかに排出されなけ
ればならない。 

上部から1分間
に400mLの水を
注入する。 

8.6 

5. 構造 

5.1 

構造一般 排気筒の構造は,耐久性を考慮して作られ,通常の輸送,設置などに対して,破損又は

使用上支障のある変形などが生じない構造とし,次の各項による。 

a) 排気筒は,通常の使用状態で水がたまりにくい構造でなければならない。 

b) 排気筒トップ内に使用上支障がある異物(直径16mmの鋼球)が入ってはならない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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c) 伸縮管のスライド部には,有効な抜出し防止の処置を施さなければならない。 

5.2 

自然排気式,自然通気形及び強制通気形に使用する排気筒の構造 自然排気式,自然通気形及び強

制通気形に使用する排気筒の構造は,次による。 

a) T字管には,底部に凝縮水などを排出するために有効な排出口を設けなければならない。 

なお,底部に取り外しができるふたを取り付けたものは,ふたに脱落防止の処置を施さなければな

らない。 

b) 排気筒相互の接続は,差込み代によって確実に保持できる構造でなければならない。 

6. 材料 排気筒の材料は,通常の使用,保守条件において受ける可能性がある機械的,化学的,熱的作

用に耐えるものであり,かつ,次のものでなければならない。 

JIS G 4304,JIS G 4305(分類がオーステナイト系又はフェライト系であって,ニッケル及びクロムの含

有量の合計が26%以上のもの又はオーステナイト・フェライト系のものに限る。)又はJIS H 4600に規定

するもの。 

7. 形状及び寸法 排気筒の形状及び寸法は,図1-1〜1-5及び表4に適合しなければならない。 

なお,外形D1は先端から10mmの部分で測定する。 

図1-1 直管(溶接管)の例 

図1-2 直管(はぜ折り管)の例 

図1-3 曲管 

(形状は一例を示す。) 

図1-4 T字管 

(形状は一例を示す。) 

図1-5 排気筒トップ 

(形状は一例を示す。) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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表4 排気筒の寸法 

単位 mm 

呼び径 

差込み口外径 

D1 

差込み代 

(抜出し防止機構の

ないものに限る) 

60 

0
8.0

4.

60

40以上 

70 

0
8.0

4.

70

75 

0
8.0

4.

75

50以上 

80 

0
8.0

4.

80

90 

0
8.0

4.

90

100 

0
8.0

4.

100

106 

0
8.0

4.

106

110 

0
8.0

4.

110

120 

0
8.0

4.

120

60以上 

130 

0

0.1

5.

130

140 

0

0.1

5.

140

− 

70以上 

150 

0

0.1

5.

150

− 

160 

0

0.1

5.

160

180 

0

0.1

5.

180

80以上 

200 

0

0.1

5.

200

− 

100以上 

8. 試験方法 

8.1 

排気筒相互の接続強度試験 排気筒相互の接続強度試験は,次による。 

a) 直管の接続強度 直管の接続強度は,図2に示すように直管2本を接続して両端を二つ割で支え,は

めあいの中心部に呼び径の種類ごとに表5に示す荷重を1分間加え,直管の変形,破損又は接続部の

外れの有無を調べる。 

なお,一方の管の溶接部又ははぜ折り部は他方の管の溶接部又ははぜ折り部と同じ位置にする。 

備考1. 溶接部又ははぜ折り部は,荷重をかける方向と直角方向にそろえる。 

2. 二つ割の幅は20mmとする(以下,この規格において同じとする。)。 

図2 直管の接続強度試験方法 

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表5 試験荷重(直管) 

呼び径 

荷重 kN 

60 

0.1 

70 

75 

0.2 

80 

90 

100 

106 

0.3 

110 

120 

130 

0.4 

140 

150 

160 

0.5 

180 

0.6 

200 

0.7 

b) 曲管又はT字管の接続強度 曲管又はT字管の接続強度は,図3に示すように曲管又はT字管と直管

を接続して図のように二つ割で支え,曲管又はT字管の上に板を置き,その中心に,呼び径の種類ご

とに表6に示す荷重を1分間加え,曲管又はT字管の変形,破損又は接続部の外れの有無を調べる。 

図3 曲管又はT字管の接続強度試験方法 

表6 試験荷重(曲管又はT字管) 

呼び径 

荷重 kN 

140以下 

0.1 

140を超え200以下 

0.2 

8.2 

排気筒トップの接続強度試験 排気筒トップの接続強度試験は,排気筒トップに直管を接続し,図4

に示すように固定し,表7に定める荷重(W1及びW2)をそれぞれ単独に1分間加え,排気筒トップの変

形,破損又は接続部の外れの有無を調べる。ただし,図4の①,②におけるW2及び③におけるW1の荷

重点に当てる板の大きさは50mm×50mmとする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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備考 FE用はW2の荷重を加えない。 

図4 排気筒トップの接続強度試験方法 

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表7 試験荷重(排気筒トップ) 

呼び径 

荷重 kN 

W1 

W2 

H形 

傾斜H形 

P形 

多翼形 

60 

0.1 

0.1 

0.1 

70 
75 

80 
90 

100 
106 

110 
120 

0.2 

130 
140 

0.2 

150 

0.3 

160 
180 

0.4 

0.3 

200 

0.5 

8.3 

引張強度(抜出し防止機構をもつもの) 排気筒トップ及び排気筒相互の引張強度試験は,取扱説

明書などに示す接続保持のための処置を施した後,接続を外す方向に0.3kNの引張力を加え,排気筒の変

形,破損又は接続部の外れの有無を調べる。 

8.4 

気密性試験 気密性試験は,図5に示すように一端を閉そくした直管を2本接続し,閉そくしたい

ずれかの一端から排気筒内部に0.12kPaの空気圧を1分間加えたとき,接続部から漏れる空気の量を測定

する。 

なお,一方の管の溶接部又ははぜ折り部は他方の管の溶接部又ははぜ折り部と同じ位置にする。 

図5 気密性試験方法(例) 

8.5 

排気筒トップ性能試験 排気筒トップ性能試験は,次による。 

a) 通過抵抗 排気筒トップに8m以上の長さにした直管を接続し,図6に示すように送風機によって排

気筒内に毎秒4mの風を送り,測定点における静圧及び風速を測定する。 

図6 通過抵抗試験装置 

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b) 排出性能 自然排気式,自然通気形及び強制通気形用排気筒トップの排出性能は,排気筒トップに2m

以上の長さにした直管を接続し,JIS S 2093の表26(BF-W機器の試験)又はJIS S 3031の付図5(耐

風速性試験装置)に規定する送風機によって図7に示す①〜⑨の9方向からそれぞれ毎秒5mの風を

排気筒トップに送り,排気筒内の空気の流れを,発煙剤などによって調べる。 

図7 排出性能試験 

8.6 

雨水の流入試験 雨水の流入試験は,次のa)及びb)による。 

a) 図8に示すようにT字管に直管を水平に接続し,T字管の上部から400mLの水を1分間かけて全周に

均一に流れるように注入し,T字管から直管に流入した水の量を測定する。 

b) a)の試験後,T字管の水が速やかに排出されるかどうかを確認する。 

図8 雨水の流入試験 

9. 検査 

9.1 

型式検査(1) 型式検査は,4.〜7.の各項について,8.の試験方法及び目視などによって,また,10.

の各項については目視によって行い,4.〜7.及び10.の規定に適合しなければならない。 

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注(1) 型式検査とは,製品の品質が設計で示されたすべての品質項目を満足するかどうかを判定する

ための検査をいう。 

9.2 

製品検査(2) 製品検査は,各製品ごとに,次の各項について,8.の試験方法及び目視などによって行

い,4.,7.及び10.1の規定に適合しなければならない。ただし,検査は,合理的な抜取方法によってもよ

い。 

a) 排気筒相互の接続強度 

b) 排気筒トップの接続強度 

c) 形状及び寸法 

d) 製品表示 

注(2) 製品検査とは,既に型式検査に合格したものと同じ設計,製造による製品の受渡しに際して,

必要と認められる品質項目を満足するものであるかどうかを判定するための検査をいう。 

10. 表示 

10.1 製品表示 排気筒本体の見やすい箇所に,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならな

い。 

a) 製造業者名又はその略号 

b) 製造年又はその略号 

c) 材料名 

d) 呼び径 

e) 排気方式による区分又は略称 

10.2 取扱説明書 取扱説明書には,施工上の注意事項を記載しなければならない。 

なお,取扱説明書は,複数の排気筒が同一包装で出荷される場合に添付する。 

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10 

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附属書(参考) 排気筒トップ形状の例 

序文 この附属書(参考)は,排気筒トップ形状の例を記述するものであり,規定の一部ではない。 

1. 自然排気式,自然通気形又は強制通気形用排気筒トップの形状の例を,附属書図1〜4に示す。 

附属書図1 多翼形トップ 

附属書図2 P形トップ(断面図) 

附属書図3 H形トップ(断面図) 

附属書図4 傾斜H形トップ(断面図) 

備考 点線は,金網などによって異物を入りにくくした構造を示す。 

2. FE用排気筒トップの形状の例を,附属書図5に示す。 

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11 

S 2080 : 2000  

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附属書図5 FE用排気筒トップ 

燃焼機器用排気筒JIS原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

堀   守 雄 

拓殖大学 

(委員) 

犬 塚 隆 吉 

社団法人日本住宅機器設備協会 

遠 藤 光 弘 

東洋アルチタイト産業株式会社 

川 島 霞 子 

東京都地域婦人団体連盟 

桑 原 光 男 

株式会社ホクアイ 

小 林 茂 昭* 

東京消防庁 

櫻 井 重 義 

桜井工業株式会社 

篠 原   脩 

社団法人日本ガス石油機器工業会 

清 水 尚 孝 

財団法人日本燃焼機器検査協会 

下河内   司* 

自治省消防庁 

田 村 悠紀子 

消費科学連合会 

中 川 安 明 

トーセツ株式会社 

中 西 正 彦 

相愛ホーロー株式会社 

萩 平 博 文* 

通商産業省生活産業局生活用品課 

畠   テル子 

主婦連合会 

細 川 政 弘 

資源エネルギー庁公益事業部ガス技術安全課 

向 山 光 幸* 

通商産業省環境立地局保安課液化石油ガス保安対策室 

森   邦 弘* 

社団法人日本ガス協会 

横 山   誠 

東日本排気筒同業組合 

渡 辺 泰 典 

社団法人日本ガス石油機器工業会ガス部会 

(事務局) 

山 田 伸 郎 

財団法人日本ガス機器検査協会 

注* 

委員会途中で,磯部嘉夫委員から小林茂昭委員へ,須貝俊司委員から下
河内司委員へ,成宮治委員から萩平博文委員へ,市塚洋輔委員から向山
光幸委員へ,井出邦康委員から森邦弘委員への交替があった。