S 1121:2013
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類及び各部の名称 ·········································································································· 3
4.1 種類 ···························································································································· 3
4.2 各部の名称 ··················································································································· 3
5 品質······························································································································· 6
5.1 外観 ···························································································································· 6
5.2 性能 ···························································································································· 6
6 構造······························································································································· 8
7 寸法······························································································································· 9
8 材料······························································································································ 12
9 試験······························································································································ 12
9.1 試験の一般条件 ············································································································ 12
9.2 外観試験 ····················································································································· 12
9.3 脚立及びはしごの強度試験 ····························································································· 12
9.4 滑り止め用端具の摩擦係数試験 ······················································································· 18
9.5 伸縮形はしごの伸長力試験 ····························································································· 20
10 検査 ···························································································································· 20
11 製品の呼び方 ················································································································ 21
12 表示 ···························································································································· 21
13 取扱説明書 ··················································································································· 21
附属書A(参考)表示,取扱説明書の禁止事項・注意事項の例····················································· 22
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(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人軽金
属製品協会(JAPA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を
改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で
ある。
これによって,JIS S 1121:2000は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成26年3月20日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS S 1121:2000によることができる。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格
JIS
S 1121:2013
アルミニウム合金製脚立及びはしご
Aluminium ladder and stepladder
序文
この規格は,1976年に制定され,その後3回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は2000年に
行われたが,その後の我が国の使用状況の実態に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,主に一般用のアルミニウム合金製の脚立(以下,脚立という。)及び可搬形のはしご(以下,
はしごという。)について規定する。ただし,次のものは適用しない。
a) 脚立で,折り畳み機構が3組以上の多関節をもつもの。
b) 専用脚立及び兼用脚立で,折り畳み機構が2組以上装着されているもの。
c) 足場台脚立で,折り畳み機構が3組以上装着されているもの。
d) 三脚脚立で,前支柱の長さが調整でき,後支柱に足を乗せることができ及び後支柱が左右にふれるも
の。
e) 支柱,踏ざん及び天板の構造部分にプラスチックなどを用いたもの。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JIS Z 8703 試験場所の標準状態
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
脚立
自立する構造で,昇降及び高所作業に使用するもの。専用脚立,兼用脚立,足場台脚立及び三脚脚立が
あり,調整支柱(伸縮脚)をもつものを含む。
3.2
はしご
自立せず,立てかけて高所への昇降に使用するもの。単はしご及び伸縮形はしごがあり,調整支柱(伸
縮脚)をもつものを含む。
2
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3.3
踏ざん
昇降及び作業をするための横さん。
3.4
つなぎ
三脚脚立の補強のために設置される横さんで,昇降及び作業をしてはいけないもの。
3.5
天板
脚立の最上段の面状の部分。
3.6
止め具
折り畳み機構の開き止め具,開き止めチェーンなどの開き止め機能をもつ装置,はしご止め具などの閉
じ止め機能をもつ装置の総称。
3.7
上はしご止め具
伸ばした上はしごを下はしごに連結し,固定するためのもの。
3.8
スパイク
三脚脚立の脚部に付け,地面に食い込ませて固定するためのもの。
3.9
調整支柱(伸縮脚)
個々に長さを調整できる支柱。
3.10
昇降面
脚立及びはしごを昇降するときに使用する面。
3.11
踏面
脚立及びはしごを使用状態にしたときの踏ざんの上面。
3.12
最大(最小)長さ
はしごを使用状態にしたときの滑り止め用端具(下端具)及び上端具を含む最大(最小)長さ。
3.13
脚立の高さ
脚立を使用状態にしたとき,天板上面から接地面までの垂直距離(H)。
3.14
脚立の使用最大高さ
脚立を使用状態にしたとき,乗ることのできる天板上面又は乗ることのできる最上段踏ざん上面から接
地面までの距離(H1)。
3
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4
種類及び各部の名称
4.1
種類
種類は,脚立並びにはしごの形状及び最大使用質量によって,表1及び表2のとおりとする。
表1−形状による種類
種類
記号
摘要
参照図
専用脚立
A
天板,支柱,踏ざん,止め具,滑り止め用端具
などから構成され,乗ることのできる天板又は
乗ることのできる最上段踏ざんまでの垂直高
さが,2 000 mm未満のもの。
はしごに兼用できない
もの。
図1
兼用脚立
B
はしごに兼用できるもの。
図2
単はしご
C
支柱,踏ざん,上端具,滑り止め用端具などか
ら構成され,最大長さが10 000 mm未満のも
の。
長さが調整できないもの。
図3
伸縮形はしご
D
伸縮構造をもつもので長
さの調整ができるもの。
図4及び図5
足場台脚立
E
天板,4本支柱,踏ざん,止め具,滑り止め用端具などから構成され,天板
面までの垂直高さが,1 000 mm未満で,主に天板に乗って作業に使用する
もの。
図6
三脚脚立
F
前支柱,後支柱,踏ざん,止め具,スパイクで構成され,乗ることのでき
る天板又は乗ることのできる最上段踏ざんまでの垂直高さが,3 000 mm未
満で,支柱が3本で主に造園作業に使用するもの。
図7
表2−最大使用質量による種類
種類
記号
最大使用質量
kg
摘要
1000形
10
100
主に軽作業に用いるもの。
1300形
13
130
主に業務用に用いるもの。
4.2
各部の名称
各部の名称は,図1〜図7のとおりとする。
図1−専用脚立の例
4
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a) 脚立形態
b) はしご形態
図2−兼用脚立の例
図3−単はしごの例
図4−伸縮形はしご(2連)の例
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図5−伸縮形はしご(3連)の例
図6−足場台脚立の例
6
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図7−三脚脚立の例
5
品質
5.1
外観
外観は,9.2に規定する試験を行ったとき,次に適合しなければならない。
a) 仕上げは良好で,接合部分の外れなど著しい欠点があってはならない。
b) 人体及び衣類の触れる部分には,鋭い突起,かえり,ばりなどの著しい欠点があってはならない。
c) さびの出るおそれのあるところには,防せい処理が施されていなければならない。また,部材の組み
合わせる部分には,接触腐食が起きないようにしなければならない。
5.2
性能
5.2.1
脚立及びはしごの強度
脚立及びはしごの強度は,次による。
a) 脚立の強度 脚立の強度は,9.3.1に規定する試験によって行ったとき,使用上支障のある破損,変形,
外れなどの異常があってはならない。また,足場台脚立にあっては,表3に適合しなければならない。
表3−足場台脚立の強度
単位 mm
試験項目
強度
最大たわみ
L
×
100
0.1
a) 以下
注a) Lは最大展開設置間長さをいう(図12参照)。
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 兼用脚立及びはしごの支柱の強度 兼用脚立及びはしごの支柱の強度は,9.3.2に規定する試験によっ
て行ったとき,表4に適合しなければならない。
表4−兼用脚立及びはしごの支柱の強度
単位 mm
試験項目
種類
強度
最大たわみ
兼用脚立
L
×
100
0.4
a) 以下
はしご
の最大
長さ
4 000未満
L
×
100
0.4
a) 以下
4 000 以上 8 000 未満
L
×
100
0.5
a) 以下
8 000 以上
L
×
100
0.7
a) 以下
試験後の外観
使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があって
はならない。
注a) Lは支持間距離をいう(図13参照)。
c) 兼用脚立の横方向の強度 兼用脚立の横方向の強度は,9.3.3に規定する試験によって行ったとき,表
5に適合しなければならない。
表5−兼用脚立の横方向の強度
単位 mm
試験項目
強度
最大たわみ
L
×
100
0.2
a) 以下
注a) Lは支持間距離をいう(図14参照)。
d) 兼用脚立のはしご止め具の強度 兼用脚立のはしご止め具の強度は,9.3.4に規定する試験によって行
ったとき,はしご止め具,支柱,ピンなどに使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があって
はならない。
e) 脚立の支柱端部の強度 脚立の支柱端部の強度は,9.3.5に規定する試験によって行ったとき,使用上
支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。
f)
脚立の開き止め具の強度 脚立の開き止め具の強度は,9.3.6に規定する試験によって行ったとき,開
き止め具,支柱,ピンなどに使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。
g) 脚立及びはしごの踏ざんの強度 脚立及びはしごの踏ざんの強度は,9.3.7に規定する試験によって行
ったとき,使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。
h) 脚立及びはしごの踏ざん取付部の強度 脚立及びはしごの踏ざん取付部の強度は,9.3.8に規定する試
験によって行ったとき,使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。
i)
伸縮形はしごの上はしご止め具の強度 伸縮形はしごの上はしご止め具の強度は,9.3.9に規定する試
験によって行ったとき,使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。
j)
伸縮形はしごの滑車取付具の強度 伸縮形はしごの滑車取付具の強度は,9.3.10に規定する試験によ
って行ったとき,使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。
8
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
k) はしごのねじれ強度 はしごのねじれ強度は,9.3.11に規定する試験によって行ったとき,表6に適
合しなければならない。
表6−はしごのねじれ強度
単位 mm
試験項目
種類
強度
両支柱の最大たわみの差
4 000 未満
L
×
100
3.0
a) 以下
4 000 以上
L
×
100
5.0
a) 以下
試験後の外観
使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があって
はならない。
注a) Lは支持間距離をいう(図21参照)。
5.2.2
滑り止め用端具の摩擦係数
滑り止め用端具の摩擦係数は,9.4.1及び9.4.2に規定する試験によって行ったとき,表7に適合しなけ
ればならない。ただし,三脚脚立はこの限りではない。
表7−滑り止め用端具の摩擦係数
種類
摩擦係数
脚立
0.3以上
はしご
0.4以上
5.2.3
伸縮形はしごの伸長力
伸縮形はしごの伸長力は,9.5に規定する試験によって行ったとき,表8に適合しなければならない。
表8−伸縮形はしごの伸長力
単位 N
種類
伸長力
1000形
150以下
1300形
2連伸縮のもの
200以下
3連伸縮のもの
250以下
6
構造
構造は,次による。
a) 天板又は踏ざんは,水平に取り付けられており,踏面には滑り止めの処置が施されていなければなら
ない。
b) 天板面は支柱の接地面よりも内側になければならない。
c) 支柱の長さが調整できるものにあっては,最小長さにした状態で天板面は支柱の接地面よりも内側に
なければならない。
d) 支柱には,上端具及び滑り止め用端具を装備しており,それらの端具は,支柱に確実に取り付けられ
ていなければならない。
9
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
e) 三脚脚立の支柱端部には強固なスパイクなどをもち,端部を地面に確実に固定できなければならない。
f)
はしごの両支柱は全長にわたって平行であるか,又は接地部付近で広がっておりその他の部分が平行
でなければならない。
g) 伸縮形はしごにあっては,ロープ,滑車などによる伸縮操作が円滑かつ確実でなければならない。
なお,ロープを用いる伸縮形はしごにあっては,ロープの呼称太さは6 mm以上でなければならな
い。
h) 上はしご止め具は,二つ以上並列に備えられており,連結及び解除が確実にできる構造でなければな
らない。
i)
脚立の回転,可動などの作動部分は,円滑で堅ろうな構造でなければならない。また,脚立の開き止
め具,はしご止め具は,確実に固定でき,かつ,使用中容易に外れない構造でなければならない。
j)
天板に乗ることのできる脚立で天板面までの垂直高さが800 mm以上のものにあっては,上枠がなけ
ればならない。ただし,足場台脚立はこの限りでない。
k) 上枠付きの脚立にあっては,上枠の床面への投影は支柱接地面の内側になければならない(図8参照)。
ただし,支柱の長さが調整できるものにあっては,最小長さにした状態で投影は支柱接地面の内側と
する。
図8−上枠付き脚立の床面への投影
7
寸法
脚立及びはしごの各部の寸法は,次による。
a) 脚立の天板の大きさは,表9に適合し,次による。
1) 天板の奥行きが調整できるものにあっては,いかなる状態であっても適合していなければならない。
2) 天板の測定場所は角部がR半径10 mm 未満であれば各辺の延長線上の交点(仮想交点)とし,R
半径10 mm 以上であればRの起点部とする。
10
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表9−脚立の天板の大きさ
単位 mm
区分
a
(昇降面に対する幅)
b
(昇降面に対する奥行き)
s
(隙間)
天板に乗る
ことのでき
る脚立
脚立の高さが
800 未満のもの
250 以上
155 以上
45 以下
脚立の高さが
800 以上のもの
250 以上
250 以上
45 以下
天板に乗ることのできない脚立
250 以上
−
−
足場台脚立
250 以上
500 以上
30 以下
b) 踏ざんの昇降面に対する奥行きは,はしごが20 mm以上,脚立が30 mm以上でなければならない。
c) 踏ざんの間隔は,図1〜図3,図6及び図7とし,表10に適合していなければならない。
なお,支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認する。
表10−踏ざん及び踏ざんと天板までの間隔
単位 mm
記号
間隔
C1
350以下
C2a)
180以上 350以下
C3
180以上 350以下
C4
400以下
C5
脚立の高さが2 000以下の三脚脚立は,500以上
脚立の高さが2 000を超える三脚脚立は,800以上
注a) C2が複数ある場合,その最小値と最大値との差は,
5 mm未満でなければならない。
d) 天板に乗ることのできない脚立にあっては,最上段踏ざんの支柱内幅は280 mm以上でなければなら
ない。また,天板に乗ることのできる脚立にあっては,天板が取り付けられている箇所の支柱内幅は
11
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
280 mm以上でなければならない。
e) 脚立の昇降面及び背面の傾斜角度[図1,図2 a),図6及び図7のθ1]は,75°以下でなければなら
ない。
なお,支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認する。
f)
天板に乗ることのできない脚立にあっては,昇降面及び背面の乗ることのできる最上段踏ざんの外端
と滑り止め用端具の外端を結ぶ線と床面とのなす角(図9のθ2)は,85°以下でなければならない。
また,天板に乗ることのできる脚立にあっては,昇降面及び背面の天板上の外端と滑り止め用端具の
外端を結ぶ線と床面とのなす角(図10のθ2)は,85°以下でなければならない。ただし,足場台脚
立にあっては,天板上部の外端から滑り止め用端具の外端同士を結んだ線へ引き下ろした線と床面と
のなす角(図10のθ2)が85°以下でなければならない。
なお,支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認する。
図9−天板に乗ることのできない脚立の例
図10−天板に乗ることのできる脚立の例
12
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
g) はしごの支柱の内幅は,300 mm以上でなければならない。
h) 脚立にあっては使用最大高さ,天板の奥行きが調整できるものにあっては最大奥行き及び最小奥行き,
単はしごにあっては最大長さ,伸縮形はしごにあっては最大長さ及び最小長さについて,それぞれの
測定値と表示値との差は,表示値の1.2 %以内でなければならない。
8
材料
支柱,踏ざん及び天板に使用する材料は,JlS H 4100に規定する押出形材又はこれと同等以上の機械的
性質をもつアルミニウム合金の押出形材でなければならない。
9
試験
9.1
試験の一般条件
9.1.1
試験場所の温度条件
試験は,JlS Z 8703に規定する常温で行う。
9.1.2
供試体
供試体は,完成した試料(製品)を用いて行う。
9.1.3
試験床
試験床は,平滑なコンクリート面,鋼材面又は樹脂板を張った合板面とし,剛性があるものとする。
9.1.4
測定精度
製品の長さ・寸法については1 mmの精度,引張り力については1 %の精度で測定する。
9.1.5
数値の取扱い
滑り止め用端具の摩擦係数試験及び伸縮形はしごの伸長力試験で測定する力の平均値の取扱いは,有効
数字3桁とする。
9.2
外観試験
外観試験は,目視及び触感によって調べる。
9.3
脚立及びはしごの強度試験
9.3.1
脚立の強度試験
脚立の強度試験は,次による。
a) 専用脚立,兼用脚立及び三脚脚立は,図11又はこれに準じる方法で,乗ることのできる天板,又は乗
ることのできる最上段踏ざんの上に幅100 mm,厚さ約20 mmの木製の当て板を置く。
1000形のものにあっては4 000 N,1300形のものにあっては5 200 Nの力を静かに加え,1分間以上
保持して安定させた後,力を除き,異常の有無を目視及び触感によって調べる。
なお,支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認する。
b) 足場台脚立は,図12又はこれに準じる方法で,天板の上に幅100 mm,厚さ約20 mmの木製の当て板
を置く。
1000形のものにあっては1 000 N,1300形のものにあっては1 300 Nの力を静かに加え,1分間以上
保持して安定させた後,最大たわみ(h1−h2)を1 mmの精度で測定する。
引き続いて,1000形のものにあっては4 000 N,1300形のものにあっては5 200 Nの力を静かに加
え,1分間以上保持して安定させた後,力を除き異常の有無を目視及び触感によって調べる。
なお,支柱の長さ又は天板奥行きが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認する。
13
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図11−専用脚立,兼用脚立及び三脚脚立の強度試験の例
図12−足場台脚立の強度試験の例
9.3.2
兼用脚立及びはしごの支柱の強度試験
図13に示すように,支柱の両端部から200 mm(はしごの最大長さ8 000 mm以上のものにあっては
300 mm)の位置で支えて,はしごを水平に保持し,はしごの中央部に幅200 mm,厚さ約20 mmの木製の
当て板を置く。
1000形にあっては1 000 N,1300形にあっては1 300 Nの力を静かに加え,1分間以上保持して安定させ
た後,最大たわみを1 mmの精度で測定する。測定後,力を除き異常の有無を目視及び触感によって調べ
る。
なお,支柱の長さを調整できるもの又は伸縮形はしごにあっては,最大長さにした状態で測定する。ま
た,支えは直径20 mm以上の丸棒とする。
14
S 1121:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
A:最大長さ8 000 mm未満のもの 200 mm
最大長さ8 000 mm以上のもの 300 mm
a) 兼用脚立
b) はしご
図13−支柱の強度試験の例
9.3.3
兼用脚立の横方向の強度試験
図14に示すように,兼用脚立をはしごに組み立てて,支柱端部から各々200 mmの位置で支持し,
1000形のものにあっては250 N,1300形のものにあっては325 Nの力を静かに加え,1 分間以上保持して
安定させた後,最大たわみを1 mmの精度で測定する。
なお,支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認する。
図14−兼用脚立の横方向の強度試験の例
9.3.4
兼用脚立のはしご止め具の強度試験
図15に示すように,兼用脚立をはしごに組み立てて,裏返した状態で水平にして支柱端部から各々
200 mmの位置で支持し,はしご中央部に幅200 mmの木製の当て板を置き,250 Nの力を静かに加え,1
分間以上保持して安定させた後,力を除き,異常の有無を目視及び触感によって調べる。
なお,支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認する。
15
S 1121:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図15−兼用脚立のはしご止め具の強度試験の例
9.3.5
脚立の支柱端部の強度試験
脚立を図16に示すように,踏ざんが垂直になるように脚立を支持金具の上に置き,支柱を2か所以上で
支持金具に固定する。このとき,最下段踏ざんの中心と支持金具の端とを一致させ,下側支柱端部から
75 mm離れた支柱幅の中央に900 Nの力を静かに加え,1分間以上保持して安定させた後,力を除き,異
常の有無を目視及び触感によって調べる。
なお,支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認し,同様の試験を,上側支柱
端部(内曲げ)についても行う。また,昇降面と背面との支柱寸法が異なるものにあっては,両面の支柱
について行う。ただし,三脚脚立の後支柱についてはこの限りではない。
a) 全体図
b) 支持金具端部拡大図
c) 外曲げ試験の負荷方法
d) 内曲げ試験の負荷方法
図16−脚立の支柱端部の強度試験の例
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S 1121:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9.3.6
脚立の開き止め具の強度試験
脚立の開き止め具の強度試験は,次による。
a) 専用脚立,兼用脚立及び足場台脚立は,図17 a) に示すように,ローラコンベア上に300 mm角程度
の剛性のある敷板を置き,その上に脚立を設置する。次に,乗ることのできる天板又は乗ることので
きる最上段踏ざんの上に幅100 mm,厚さ約20 mmの木製当て板を置く。
1000形にあっては2 000 N,1300形にあっては2 600 Nの力を静かに加え,1分間以上保持して安定
させた後,力を除き,異常の有無を目視及び触感によって調べる。
なお,支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認する。
b) 三脚脚立は,図17 b) に示すように,三脚脚立を図面仕様どおりに開き,後支柱は最大使用長さにし
て設置する。その状態で乗ることのできる天板又は乗ることのできる最上段の踏ざんに幅100 mm厚
さ約20 mmの木製の当て板を置く。
1000形のものにあっては4 000 N,1300形のものにあっては5 200 Nの力を静かに加え,1分間以上
保持して安定させた後,力を除き,異常の有無を目視及び触感によって調べる。ただし,前支柱の床
面には厚さ10 mmのゴム板を敷き,後支柱の床面には厚さ2 mm以上のステンレス鋼板で,JIS G 4305
に規定する表面仕上げNo.2B又はこれと同等以上の表面仕上げの上で行う。
a) 兼用脚立
b) 三脚脚立
図17−脚立の開き止め具の強度試験の例
9.3.7
脚立及びはしごの踏ざんの強度試験
踏ざんの中央部に幅100 mm,厚さ約20 mmの木製の当て板を図18 a) 及び図18 b) に示すように置く。
1000形のものにあっては2 200 N,1300形のものにあっては2 860 Nの力を静かに加え,1分間以上保持
して安定させた後,力を除き,異常の有無を目視及び触感によって調べる。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 脚立
b) はしご
図18−踏ざんの強度試験の例
9.3.8
脚立及びはしごの踏ざん取付部の強度試験
踏ざんの端部に幅100 mm,厚さ約20 mmの木製の当て板を図19 a)及び図19 b)に示すように置く。
1000形のものにあっては2 200 N,1300形のものにあっては2 860 Nの力を静かに加え,1分間以上保持
して安定させた後,力を除き,異常の有無を目視及び触感によって調べる。
a) 脚立
b) はしご
図19−踏ざん取付部の強度試験の例
9.3.9
伸縮形はしごの上はしご止め具の強度試験
止め具の直上部の上はしご踏ざん中央部に幅100 mm,厚さ約20 mmの木製の当て板を図20に示すよう
に置く。
1000形のものにあっては2 000 N,1300形のものにあっては2 600 Nの力を静かに加え,1分間以上保持
して安定させた後,力を除き,異常の有無を目視及び触感によって調べる。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図20−上はしご止め具の強度試験の例
9.3.10 伸縮形はしごの滑車取付具の強度試験
ロープを用いる伸縮形はしごにあっては,伸縮しないように固定して垂直に立て,ロープに600 Nの力
をはしごが伸びる方向に静かに加え,1分間以上保持して安定させた後,力を除き,異常の有無を目視及
び触感によって調べる。ただし,ロープを用いない伸縮形はしごにあってはこの限りではない。
9.3.11 はしごのねじれ強度試験
はしごの片方の支柱中央に幅100 mm,厚さ約20 mmの木製の当て板を,図21に示すように置く。
1000形のものにあっては200 N,1300形のものにあっては260 Nの力を静かに加え,1分間以上保持し
て安定させた後,両支柱の最大たわみδ1及びδ2を1 mmの精度で測定し,その差を算出する。また,異常
の有無を目視及び触感によって調べる。
なお,支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さにした状態で確認する。
A:最大長さ8 000 mm未満のもの 200 mm
最大長さ8 000 mm以上のもの 300 mm
図21−はしごのねじれ強度試験の例
9.4
滑り止め用端具の摩擦係数試験
9.4.1
脚立
図22に示すように使用状態にして,最下段踏ざんに近接する箇所を連結棒で固定し,質量20 kgの重す
いを天板中央からロープによってつり下げ,ばねばかり1)を用いて緩やかに引っ張り,滑り始めるときの
力(F)を3回測定し,この平均値を次の式に入れて摩擦係数を算出する。ただし,三脚脚立はこの限り
ではない。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
試験は,厚さが2 mm以上のステンレス鋼板で,JlS G 4305に規定する表面仕上げNo.2B又はこれと同
等以上の表面仕上げの上で行う。
注1) 最大目盛値の20 %〜80 %の範囲内で測定できるものとする。
W
F
μ
×
8.9
=
ここに,
μ: 摩擦係数
F: 滑り始めたときの力の平均値(N)
W: 本体,重すい,連結棒及びロープの総質量(kg)
図22−脚立の滑り止め用端具の摩擦係数試験の例
9.4.2
はしご
滑り止め用端具を支柱端部から取り外し,厚さ約5 mmの金属製の当て板に図23 a)に示すように固定し,
その当て板の上に質量15 kgの重すいを載せ,ばねばかりを用いて緩やかに引っ張り,滑り始めるときの
力(F)を3回測定し,この平均値を次の式に入れて摩擦係数を算出する。ただし,滑り止め用端具及び
当て板の総質量は3 kg以下とする。
なお,試験は,厚さが2 mm以上のステンレス鋼板で,JlS G 4305に規定する表面仕上げNo.2B又はこ
れと同等以上の表面仕上げの上で行う。また,滑り止め用端具を取り外しできないはしごは,図23 b)に示
すように固定する。
W
F
μ
×
8.9
=
ここに,
μ: 摩擦係数
F: 滑り始めたときの力の平均値(N)
W: 重すい,滑り止め用端具及び当て板の総質量(kg)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 滑り止め用端具が,本体と分割できるはしご
b) 滑り止め用端具が,本体と分割できないはしご
図23−はしごの滑り止め用端具の摩擦係数試験の例
9.5
伸縮形はしごの伸長力試験
ロープを用いる伸縮形はしごにあっては,下はしごが倒れないように垂直に固定し,ロープを引っ張っ
て上はしごを伸長するために要する力が最も大きい状態について,ばねばかりで3回測定し,その平均値
を算出する。
10 検査
脚立及びはしごの検査は,形式検査2)と受渡検査3)とに区分し,検査の項目は,それぞれ次の項目を箇
条9,目視及び触感によって試験したとき,箇条5,箇条6,箇条7,箇条12及び箇条13に適合したもの
を合格とする。
なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査の方式は,受渡当事者間の協議によって定める。
a) 形式検査項目
1) 外観
2) 性能
3) 構造
4) 寸法
5) 材料
6) 表示
7) 取扱説明書
b) 受渡検査項目
1) 外観
2) 表示
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3) 取扱説明書
注2) 製品の品質が設計で示した全ての特性を満足するかどうか判定するための検査。
3) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める
特性を満足するものであるかどうかを判定するための検査。
11 製品の呼び方
製品の呼び方は,表1に規定している形状による種類の記号及び表2に規定している最大使用質量によ
る種類の記号による。
例 A−10 ……… 最大使用質量100 kgの専用脚立の場合
B−13 ……… 最大使用質量130 kgの兼用脚立の場合
C−10 ……… 最大使用質量100 kgの単はしごの場合
D−13 ……… 最大使用質量130 kgの伸縮形はしごの場合
E−10 ……… 最大使用質量100 kgの足場台脚立の場合
F−13 ……… 最大使用質量130 kgの三脚脚立の場合
12 表示
この規格の全ての要求事項に適合した製品には,見やすい箇所に,容易に消えない方法で,次の事項を
表示しなければならない。ただし,種類によって該当しない項目については表示を省略してもよい。
a) 規格番号及び製品の呼び方
b) 最大使用質量
c) 製造年月又はその略号
d) 製造業者名又はその略号
e) はしごにあっては,最大長さ(伸縮形はしごにあっては最大長さ及び最小長さ)
f)
脚立にあっては,乗ることのできる天板又は乗ることのできる最上段の踏ざんの垂直高さ(支柱の長
さが調整できるものにあっては最大高さ及び最小高さ)
g) 兼用脚立にあっては,はしごの長さ(支柱の長さが調整できるものにあっては最大長さ及び最小長さ)
h) 足場台脚立にあっては,天板の奥行き(天板の奥行きが調整できるものにあっては最大奥行き及び最
小奥行き)
i)
使用方法,使用条件及び使用上の禁止事項及び注意事項4)
注4) 使用者が理解しやすい図記号を含めて表示することが望ましい。禁止事項,注意事項の例は
附属書Aに示す。
13 取扱説明書
取扱説明書には,次の事項を記載する。
なお,禁止事項及び注意事項は使用者が理解しやすい図記号を含めて記載することが望ましい。禁止事
項,注意事項の例は附属書Aに示す。
a) 使用方法,使用条件及び使用上の禁止事項,注意事項
b) 保管方法
c) 点検・整備の注意事項
d) その他必要な注意事項
22
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(参考)
表示,取扱説明書の禁止事項・注意事項の例
A.1 一般事項
この附属書は,脚立及びはしごを正しく,かつ,安全に使用するための表示事項及び取扱説明書に記載
する禁止事項・注意事項の例を示す。
A.2 表示の禁止事項・注意事項
製品には,見やすい箇所に,容易に消えない方法で,次の事項を選択して表示する。ただし,その製品
の種類によって該当しない場合には省略してもよい。
a) “昇降面に対して左右方向に転倒しやすい構造である”という旨
b) 伸縮はしごにあっては“上はしごを持ち上げないこと”という旨
c) “使用角度で使用すること”という旨の表示及び使用角度と設置のしかた
d) 天板に乗ることのできる脚立にあっては“天板の上で爪先立ちをしないこと”,天板に乗ることのでき
ない脚立にあっては,天板に“天板に乗ること,またがること,すわること禁止”という旨
e) 天板に乗ることのできない脚立で脚立の高さが2 000 mm以上のものにあっては,乗ることのできな
い踏ざんに“ここに乗ること禁止”という旨
f)
三脚脚立にあっては,つなぎに“ここに乗ること禁止”という旨
g) “可動部等で手をはさまないように注意すること”という旨
h) “上わくに足を乗せたり昇ったりしないこと”という旨
i)
“感電に注意すること”という旨
j)
兼用脚立をはしごとして使用するとき,又は使用面を定めているはしごにあっては“裏面を使用しな
いこと”という旨
k) “止め具のロック忘れ(掛け忘れ)のないこと”という旨
l)
支柱の長さ,天板奥行きが調整できるものにあっては,“調整部のロック忘れのないこと”という旨
A.3 取扱説明書の禁止事項・注意事項
取扱説明書には分かりやすい方法で,次の事項を選択して記載することが望ましい。ただし,その製品
の種類によって該当しない場合には省略してもよい。
例1 表示及び取扱説明書は,必ず読み,それを守り行うこと。
例2 取扱説明書は,読んだ後保管すること。ただし,次に示す各項を製品に容易に消えない方法に
よって表示してあるものにあっては,本項を省略してもよい。
例3 使用時は製品が安定した状態であることを確認すること。
例4 “昇降面に対して左右方向に転倒しやすい構造である”という旨
例5 2 m以上の高所での作業時は,ヘルメット及び安全帯を着用すること。
例6 製品の用途以外の使い方をしないこと。
例7 はしごとして使用するときは,必ず大人の補助者がはしごを支えること。
例8 本体表示の使用質量の範囲内で使用すること。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
例9 製品を加工したり,改造したりしないこと。
例10 取扱説明書・警告ラベルの内容が理解できない人には,使わせないこと。
例11 貼り付けてあるラベルがなくなったり,読めなくなった製品は使用しないこと。
例12 使用前に製品に異常がないことを確認すること。
例13 変形した製品は使用しないこと。
例14 持ち運ぶときは,引きずったり,投げたり,乱暴に扱わないこと。
例15 伸縮はしごは縮めてから移動すること。
例16 設置するとき又は持ち運ぶときは,配電線に注意すること。
例17 製品が安定しない場所や滑りやすい場所には,設置しないこと。
例18 伸縮はしごは,軟らかい地面で絶対に使わないこと。
例19 支柱の長さ又は天板奥行きが調整できるものにあっては,その操作方法。
例20 天板又は踏ざんが水平にならない場所には,設置しないこと。支柱の長さが調整できるものに
あっては,天板又は踏ざんが水平になるように,伸縮脚の長さを調整すること。
例21 三脚脚立にあっては,後支柱は昇降面のセンターからずらして設置しないこと。
例22 伸縮脚を無理な力で操作しないこと。
例23 支柱の長さが調整できるものにあっては,全ての伸縮脚を確実にロックすること。
例24 人の出入口又はドアの前には設置しないこと。
例25 雨の中又は風の強い場所には,設置しないこと。
例26 足元又は周囲がはっきり見えない暗がりには,設置しないこと。
例27 周囲に危険なものがある場所又は頭上に障害物がある場所には設置しないこと。
例28 全ての止め具を確実にロックする(掛ける)こと。
例29 伸縮はしごは,ロープから手を離す前に,止め具がロック状態であることを確認すること。
例30 可動部,回転部などで,手をはさまないように注意すること。
例31 伸縮はしごを伸ばしたり,縮めたりするときは,支柱又は踏ざんを持ったり,足を掛けないこ
と。
例32 製品を台又は箱の上に乗せて使用しないこと。
例33 兼用脚立をはしごとして使用するとき,又は使用面を定めているはしごにあっては,裏面を使
用しないこと。
例34 使用角度で使用すること。
例35 はしごを屋根に立て掛ける場合は,はしごと建物の接点が,上から2段目から3段目が理想的
である旨
例36 兼用脚立をはしごとして建物の屋根などに立て掛ける場合は,はしごと建物の接点が,最上段
と2段目の踏ざんの間が理想的である旨
例37 兼用脚立をはしごとして建物の壁に立て掛けた場合は,はしごの上から3段目以上の踏ざんに
は乗らないこと。
例38 はしごを水平にして,使用しないこと。
例39 伸縮はしごは,上はしごを固定しないこと。
例40 伸縮はしごは,上はしごを持ち上げないこと。
例41 使用中,製品の周囲には危険な物を置かないこと。
例42 はしごとして使用するときは,建物のはり又は突き出た壁に,はしごの先端を立て掛けないこ
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
と。
例43 製品を折りたたんだまま,建物・木の幹,枝・塀などに立て掛けたり,水平にして使用しない
こと。
例44 電柱,木など丸いものには,立て掛けないこと。
例45 天板に乗ることのできないものについては,“天板に乗ること禁止”という旨
例46 天板に乗ることのできるものについては,“天板の端に乗ったり,爪先立ち又は片足で立たない
こと”という旨
例47 乗ることのできない踏ざんについては,“乗ること禁止”という旨
例48 足場台脚立については,天板の上に台又は物を置いて使用しないこと。
例49 同時に2人以上乗らないこと。
例50 製品を背にして,昇り降りしないこと。
例51 製品から身体を乗り出さないこと。
例52 身体の安定が得られないような荷物を持って昇り降りしないこと。
例53 上わくに寄りかかったり,昇ったりしないこと。
例54 足場台脚立以外で,天板に乗ることのできるものについては,“天板の上で移動しないこと”と
いう旨
例55 使用中,壁又は物を無理に押したり,引いたりしないこと。
例56 二つの製品の間に板を渡して使用しないこと。
例57 静かに昇り降りすること。
例58 製品の途中から飛び降りないこと。
例59 はしごと屋根との間を乗り移るときは,はしごがずれないように注意すること。
例60 はしごと建物との接点より上の踏ざん又は支柱に,体重をかけないこと。
例61 屋根の上からはしごを移動しないこと。
例62 雨ざらしにして保管しないこと。
参考文献 JIS L 2703 ビニロンロープ
JIS L 2704 ナイロンロープ
JIS L 2705 ポリエチレンロープ
JIS L 2706 ポリプロピレンロープ