R 6255:2006
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,研磨布紙協会(ACPA)
/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日
本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS R 6255:1999は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 16057:2002,Coated abrasives−
Vulcanized fibre discsを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性格をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案
登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS R 6255には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
R 6255:2006
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 種類 ······························································································································ 1
4. 品質 ······························································································································ 1
4.1 外観 ···························································································································· 2
4.2 特性 ···························································································································· 2
5. 形状,寸法及び寸法許容差 ································································································ 2
5.1. 形状···························································································································· 2
5.2 寸法 ···························································································································· 3
5.3 寸法許容差 ··················································································································· 3
6. 材料 ······························································································································ 3
6.1 基材 ···························································································································· 3
6.2 研磨材 ························································································································· 3
6.3 接着剤 ························································································································· 3
7. 試験方法 ························································································································ 3
7.1 寸法の測定方法 ············································································································· 3
7.2 回転試験方法 ················································································································ 4
8. 検査 ······························································································································ 4
9. 製品の呼び方 ·················································································································· 4
10. 製品又は包装表示 ·········································································································· 4
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ····································································· 5
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日本工業規格 JIS
R 6255:2006
研磨ディスク
Abrasive discs
序文 この規格は,2002年に第1版として発行されたISO 16057:2002,Coated abrasives−Vulcanized fibre
discsを翻訳し,対応する部分(形状,寸法及び許容差,製品の呼び方並びに表示)については技術的内容
を変更して作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目(種類,品質,
材料,試験方法及び検査)を日本工業規格として追加している。
なお,項目2.,5.,9.及び10.で側線又は点線の下線を施している箇所は,原国際規格を変更している事
項である。変更の一覧表をその説明をつけて,附属書(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,バルカナイズドファイバ板又はこれに準じるファイバ板を基材とし,ディス
クサンダなどに付けて,金属,木材などの研削・研磨加工に使用する研磨ディスクについて規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 16057:2002,Coated abrasives−Vulcanized fibre discs (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7507 ノギス
JIS C 2315 バルカナイズドファイバ板
JIS R 6001 研削といし用研磨材の粒度
JIS R 6010 研磨布紙用研磨材の粒度
JIS R 6111 人造研削材
3. 種類 研磨ディスクの種類は,研磨材の材質及び研磨材の粒度によって表1のとおりとする。
表 1 研磨ディスクの種類
研磨材の材質による種類(記号)
研磨材の粒度による種類
アルミナ質研削材(A,WA,PA,HA,
AZ(25), AZ(40))
炭化けい素質研削材(C,GC)
P12,P16,P20,P24,P30,P36,P40,P50,P60,P80,
P100,P120,P150,P180,P220,P240,P280,P320,P360,
P400,
F14
備考1. 研磨材の材質は,JIS R 6111の規定による。
2. 研磨材の粒度は,JIS R 6010の規定による。ただし、粒度14はJIS R 6001の規定による。
2
R 6255:2006
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4. 品質
4.1
外観 研磨ディスクには,使用上有害なきず,欠け,割れ,ひび,破れ,穴及び研磨材の塗装むら
があってはならない。
4.2
特性 研磨ディスクの特性は,7. によって回転試験を行い,その結果破壊しないものとする。
5. 形状,寸法及び寸法許容差
5.1 形状 研磨ディスクの形状は,通常,図1による。その他に,正8角形,正10角形などがある。
φD
6
5
0
φH
図 1 研磨ディスクの形状(丸形)
なお,取付けに容易なように,取付け孔に図2のように適切な切込みを付けるか,図3のように曲面を
付けるのは、受渡当事者間の協定による。
6
φH
φD
φD5
0
6
1
6
5
0
φH
ls
図 2 切込みあり 図 3 曲面タイプ-A 曲面タイプ-B
3
R 6255:2006
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5.2
寸法 研磨ディスクの寸法は,表2による。
表 2 研磨ディスクの寸法
単位 mm
外径D
孔径H
80
100
115
125
130
150
180
200
230
235
12.7
○
○
○
15.9
16
○
○
○
○
○
19.1
○
○
○
○
○
22
22.2
○
○
○
○
○
○
○
○
25.4
○
○
○
40
○
備考 切込み長さ(ls)は,0.44D以下で最大80 mmとする。
5.3
寸法許容差 研磨ディスクの寸法許容差は,表3による。
表 3 研磨ディスクの寸法許容差
単位 mm
外径 D
孔径 H
±3
+1
0
6. 材料
6.1
基材 研磨ディスクに使用する基材は,JIS C 2315 に規定するバルカナイズドファイバ板又はこれ
と同等の強度をもつファイバ板とする。
6.2
研磨材 研磨ディスクに使用する研磨材の種類は,表4による。アルミナ質研磨材及び炭化けい素
質研磨材の品質は,JIS R 6111の規定による。研磨ディスクに使用する研磨材の粒度は表5によって,そ
の特性は,JIS R 6010の規定による。ただし、粒度14は、JIS R 6001の規定による。
表 4 研磨材の種類
研磨材の材質による区分
研磨材の種類(記号)
アルミナ質研削材
A,WA,PA,HA,AZ(25),AZ(40)
炭化けい素質研削材
C,GC
表 5 研磨材の粒度
研磨材の粒度
P12,P16,P20,P24,P30,P36,P40,P50,P60,P80,P100,P120,
P150,P180,P220,P240,P280,P320,P360,P400, F14
6.3
接着剤 研磨材の塗装に使用する接着剤は,目的に対して十分良質のものでなければならない。
7. 試験方法
7.1
寸法の測定方法 研磨ディスクの寸法は,JIS B 7507に規定するノギスを用いて測定する。
4
R 6255:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7.2
回転試験方法 変速回転試験機の回転軸に研磨ディスクを取り付け,無負荷において87 m/sの周速
度で3分間回転し,破壊の有無をみる。
8. 検査 研磨ディスクの検査は,受渡当事者間の協定によって合理的に設計された抜取り方式で試料を
採取し,外観,回転強度及び寸法について行い,4. 及び5. によって合否を決定する。
9. 製品の呼び方 研磨ディスクの呼び方は,次のとおりとする。
名称(研磨ディスク) 外径D×孔径H
例 研磨ディスク 100×15.9
10. 製品又は包装表示 製品又は包装には,次の事項を表示する。
a) 研磨材の材質による種類(記号)
b) 研磨材の粒度による種類
c) 寸法(外径×孔径)
d) 製造業者名又はその略号
e) 最高使用回転数又は最高使用周速度
5
R 6255:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
・
JIS R 6255:2006 研磨ディスク
ISO 16057:2002 研磨布紙−バルカナイズドファイバディスク
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国
際規格番
号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1.適用範囲
研削・研磨加工に使用する研磨デ
ィスクについて規定。
ISO
16057
1
バルカナイズドファ
イバ研
MOD/追
加
JISは,ISO規格の規定項目
以外に,種類,品質,材料,
試験方法及び検査の項目を
追加。
ISO規格は,品質に関する標準化
がなされていない。
JISは製品規格として必要な規定
項目を追加。ISO規格の次回改正
時に,提案の検討を行う。
磨ディスクの寸法に
ついて規定。
2.引用規格
JIS B 7507, JIS C 2315, JIS R
6010, JIS R 6111, JIS Z 8401
2
−
MOD/追
加
−
規定項目の相違によって,引用規
格を追加・削除。ISO規格の次回
改正時に,提案の検討を行う。
−
ISO 554, ISO
15636
MOD/削
除
3.種類
研磨材の材質及び研磨材の粒度
による分類を規定。
−
−
MOD/追
加
粒度にF14を追加。
製品規格としての必要な規定項目
として追加。
需要が強い為F14を組み入れた。
ISO規格の次回改正時に,提案の
検討を行う。
4.品質
研磨ディスクの外観及び特性に
ついて規定。
−
−
MOD/追
加
−
製品規格としての必要な規定項目
として,追加。ISO規格の次回改
正時に,提案の検討を行う。
5.形状,寸法
及び寸法許
容差
5.1形状
3.1,4
MOD/変
更
JISは,研磨ディスクの図を変
更。
JISとして必要な図に変更した。
ISOの次回改正時に提案の検討を
行う。
6
R 6255:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS R 6255:2006 研磨ディスク
ISO 16057:2002 研磨布紙−バルカナイズドファイバディスク
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国
際規格番
号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
5.形状,寸法
及び寸法許
容差(続き)
5.2寸法
ISO
16057
3.2
JISとほぼ同じ。
MOD/追
加
外形に130,200及び230 mm
を追加。
孔径に12.7,15,15.9,19.1,
22.2及び25.4 mmを追加。
製品規格としての必要な規定項目
として追加。
ISO規格の次回改正時に,提案の
検討を行う。
5.3寸法許容差
JISとほぼ同じ。
MOD/変
更
外形許容差を変更。
JISとして必要な寸法許容差に変
更した。ISOの次回改正時に提案
の検討を行う。
6.材料
研磨ディスクの材料(基材,研磨
材及び接着剤)について規定。
−
−
MOD/追
加
−
製品規格としての必要な規定項目
として,追加。ISO規格の次回改
正時に,提案の検討を行う。
7.試験方法
7.1寸法の測定方法を規定
−
−
MOD/追
加
寸法測定方法を明記。
JISとして必要な項目を追加した。
7.2研磨ディスクの回転試験方法
ついて規定。
−
−
MOD/追
加
−
品質の試験方法を規定。
3.2
寸法許容差測定時
の試験環境(温度及
び湿度)を規定。
MOD/削
除
ISO規格の試験環境は,我が国の
実際とはかい(乖)離が大きいの
で採用せず。次回改正時に再検討
する。
8.検査
研磨ディスクの試料採取方法,検
査項目(外観,回転強度及び寸法)
及び合否判定基準について規定。
−
−
MOD/追
加
−
製品規格としての必要な規定項目
として,追加。ISO規格の次回改
正時に,提案の検討を行う。
9.製品の呼
び方
製品の呼び方を規定。
5
JISとほぼ同じ。
MOD/削
除
ISO規格に規定の構成要素か
ら規格名称を削除。
表現は異なるが実質的にな差異は
ない。
10.製品又は
包装表示
製品又は包装に表示する項目に
ついて規定。
6
JISとほぼ同じ。
MOD/追
加
研磨材の種類,寸法及び最高
使用回転数を追加。
製品規格としての必要な規定内容
を追加。ISO規格の次回改正時に,
提案の検討を行う。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
7
R 6255:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− IDT………………
技術的差異がない。
− MOD/削除………
国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− MOD/追加………
国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− MOD/変更………
国際規格の規定内容を変更している。
2.
JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− MOD……………
国際規格を修正している。