R 5210:2009
(1)
目 次
ページ
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 種類及び構成 ··················································································································· 1
4 品質······························································································································· 2
4.1 一般事項 ······················································································································ 2
4.2 全アルカリ量の算出 ······································································································· 2
4.3 鉱物量の算出 ················································································································ 2
5 原材料···························································································································· 4
5.1 クリンカー ··················································································································· 4
5.2 せっこう ······················································································································ 4
5.3 少量混合成分 ················································································································ 4
5.4 粉砕助剤 ······················································································································ 5
6 試験方法 ························································································································· 5
6.1 密度,比表面積,凝結,安定性及び圧縮強さ ······································································· 5
6.2 化学成分 ······················································································································ 5
6.3 水和熱 ························································································································· 5
7 検査······························································································································· 5
8 包装······························································································································· 5
9 表示······························································································································· 5
10 報告 ····························································································································· 5
附属書A(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表······························································ 12
R 5210:2009
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人セメント
協会(JCA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS R 5210:2003は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
日本工業規格 JIS
R 5210:2009
ポルトランドセメント
Portland cement
1
適用範囲
この規格は,ポルトランドセメントについて規定する。
なお,技術上重要な改正に関する旧規格との対照を附属書Aに記載する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 6201 コンクリート用フライアッシュ
JIS M 8850 石灰石分析方法
JIS R 5201 セメントの物理試験方法
JIS R 5202 ポルトランドセメントの化学分析方法
JIS R 5203 セメントの水和熱測定方法(溶解熱方法)
JIS R 5204 セメントの蛍光X線分析方法
JIS R 5211 高炉セメント
JIS R 5212 シリカセメント
JIS R 9151 セメント用天然せっこう
JIS Z 1505 クラフト紙袋−セメント用
3
種類及び構成
ポルトランドセメントの種類は次の12種類とし,ポルトランドセメントの構成は表1による。
なお,少量混合成分は5.3に規定するものを組み合わせて用いてもよい。また,粉砕助剤の使用量はポ
ルトランドセメントに対し,質量で1 %未満とする。
a) 普通ポルトランドセメント
b) 早強ポルトランドセメント
c) 超早強ポルトランドセメント
d) 中庸熱ポルトランドセメント
e) 低熱ポルトランドセメント
f)
耐硫酸塩ポルトランドセメント
g) 普通ポルトランドセメント(低アルカリ形)
h) 早強ポルトランドセメント(低アルカリ形)
i)
超早強ポルトランドセメント(低アルカリ形)
2
R 5210:2009
j)
中庸熱ポルトランドセメント(低アルカリ形)
k) 低熱ポルトランドセメント(低アルカリ形)
l)
耐硫酸塩ポルトランドセメント(低アルカリ形)
表1−ポルトランドセメントの構成
種類
クリンカー及び
せっこうの合量
(質量%)
少量混合成分の
合量
(質量%)
普通ポルトランドセメント
普通ポルトランドセメント(低アルカリ形)
95以上100以下
0以上5以下
早強ポルトランドセメント
早強ポルトランドセメント(低アルカリ形)
95以上100以下
0以上5以下
超早強ポルトランドセメント
超早強ポルトランドセメント(低アルカリ形)
95以上100以下
0以上5以下
中庸熱ポルトランドセメント
中庸熱ポルトランドセメント(低アルカリ形)
100
0
低熱ポルトランドセメント
低熱ポルトランドセメント(低アルカリ形)
100
0
耐硫酸塩ポルトランドセメント
耐硫酸塩ポルトランドセメント(低アルカリ形)
100
0
4
品質
4.1
一般事項
ポルトランドセメントの品質は,箇条6によって試験し,表2の規定に適合しなければならない。
なお,安定性は,パット法又はルシャテリエ法のいずれかの規定に適合すればよい。また,表2の全ア
ルカリ量は4.2によって,表2の鉱物組成の各鉱物量は4.3によって算出する。
4.2
全アルカリ量の算出
全アルカリ量は,JIS R 5202又はJIS R 5204による化学分析の結果から,式(1)によって算出し,四捨五
入によって小数点以下2けたに丸める。
Na2Oeq=Na2O+0.658×K2O ························································· (1)
ここに,
Na2Oeq: ポルトランドセメント中の全アルカリの含有率(%)
Na2O: ポルトランドセメント中の酸化ナトリウムの含有率(%)
K2O: ポルトランドセメント中の酸化カリウムの含有率(%)
4.3
鉱物量の算出
鉱物量は,JIS R 5202又はJIS R 5204による化学分析の結果から,式(2)〜式(4)によって算出し,四捨五
入によって整数に丸める。
3CaO・SiO2=(4.07×CaO)−(7.60×SiO2)−(6.72×Al2O3)−
(1.43×Fe2O3)−(2.85×SO3) ·········································· (2)
2CaO・SiO2=(2.87×SiO2)−(0.754×3CaO・SiO2) ································ (3)
3CaO・Al2O3=(2.65×Al2O3)−(1.69×Fe2O3) ······································ (4)
ここに, 3CaO・SiO2: ポルトランドセメント中のけい酸三カルシウムの含有
率(%)
2CaO・SiO2: ポルトランドセメント中のけい酸二カルシウムの含有
率(%)
3
R 5210:2009
3CaO・Al2O3: ポルトランドセメント中のアルミン酸三カルシウムの
含有率(%)
CaO: ポルトランドセメント中の酸化カルシウムの含有率
(%)
SiO2: ポルトランドセメント中の二酸化けい素の含有率(%)
Al2O3: ポルトランドセメント中の酸化アルミニウムの含有率
(%)
Fe2O3: ポルトランドセメント中の酸化鉄(III)の含有率(%)
SO3: ポルトランドセメント中の三酸化硫黄の含有率(%)
表2−ポルトランドセメントの品質
品質
普通
ポルトランド
セメント
普通
ポルトランド
セメント
(低アルカリ形)
早強
ポルトランド
.セメント
早強
ポルトランド
セメント
(低アルカリ形)
超早強
ポルトランド
セメント
超早強
ポルトランド
セメント
(低アルカリ形)
密度a) g/cm3
−
−
−
比表面積 cm2/g
2 500以上
3 300以上
4 000以上
凝結
始発 min
60以上
45以上
45以上
終結 h
10以下
10以下
10以下
安定性 パット法
良
良
良
ルシャテリエ法 mm
10以下
10以下
10以下
圧縮
強さ
N/mm2
1 d
−
10.0以上
20.0以上
3 d
12.5以上
20.0以上
30.0以上
7 d
22.5以上
32.5以上
40.0以上
28 d
42.5以上
47.5以上
50.0以上
水和熱
J/g
7 d
−a)
−
−
28 d
−a)
−
−
化学
成分
%
酸化マグネシウム
5.0以下
5.0以下
5.0以下
三酸化硫黄
3.5以下
3.5以下
4.5以下
強熱減量
5.0以下
5.0以下
5.0以下
全アルカリ
0.75以下
0.60以下
0.75以下
0.60以下
0.75以下
0.60以下
塩化物イオン
0.035以下
0.02以下
0.02以下
注a) 測定値を報告する。
4
R 5210:2009
表2−ポルトランドセメントの品質(続き)
品質
中庸熱
ポルトランド
セメント
中庸熱
ポルトランド
セメント
(低アルカリ形)
低熱
ポルトランド
セメント
低熱
ポルトランド
セメント
(低アルカリ形)
耐硫酸塩
ポルトランド
セメント
耐硫酸塩
ポルトランド
セメント
(低アルカリ形)
密度a) g/cm3
−
−
−
比表面積 cm2/g
2 500以上
2 500以上
2 500以上
凝結
始発 min
60以上
60以上
60以上
終結 h
10以下
10以下
10以下
安定性 パット法
良
良
良
ルシャテリエ法 mm
10以下
10以下
10以下
圧縮
強さ
N/mm2
3 d
7.5以上
−
10.0以上
7 d
15.0以上
7.5以上
20.0以上
28 d
32.5以上
22.5以上
40.0以上
91 d
−
42.5以上
−
水和熱
J/g
7 d
290以下
250以下
−
28 d
340以下
290以下
−
化学
成分
%
酸化マグネシウム
5.0以下
5.0以下
5.0以下
三酸化硫黄
3.0以下
3.5以下
3.0以下
強熱減量
3.0以下
3.0以下
3.0以下
全アルカリ
0.75以下
0.60以下
0.75以下
0.60以下
0.75以下
0.60以下
塩化物イオン
0.02以下
0.02以下
0.02以下
鉱物
組成
%
けい酸三カルシウム
50以下
−
−
けい酸二カルシウム
−
40以上
−
アルミン酸三カルシウ
ム
8以下
6以下
4以下
注a) 測定値を報告する。
5
原材料
5.1
クリンカー
けい素,アルミニウム,鉄,カルシウムのいずれかを含む原料を適切な割合で混ぜ,その一部が溶融す
るまで焼成して得られたものとする。
5.2
せっこう
JIS R 9151に規定するセメント用天然せっこう又はこれに準じるものとする。
5.3
少量混合成分
少量混合成分は,次に規定する4種類とする。
a) JIS R 5211の5.3(高炉スラグ)に規定する高炉スラグ。
b) JIS R 5212の5.3(シリカ質混合材)に規定するシリカ質混合材。
c) JIS A 6201に規定するフライアッシュI種又はフライアッシュII種。
d) 炭酸カルシウムの含有率が90 %以上,かつ,酸化アルミニウムの含有率が1.0 %以下の品質をもつ石
灰石。石灰石中の酸化アルミニウム含有率は,JIS M 8850又はJIS R 5204によって求める。石灰石中
の炭酸カルシウム含有率は,JIS M 8850又はJIS R 5204によって酸化カルシウム含有率を求め,式(5)
によって炭酸カルシウム含有率に換算する。
08
.
56
09
.
100
3
×
=CaO
CaCO
································································ (5)
5
R 5210:2009
ここに, CaCO3: 少量混合成分に用いる石灰石中の炭酸カルシウムの含有
率(%)
CaO: JIS M 8850又はJIS R 5204によって求めた石灰石中の酸化
カルシウム含有率(%)
5.4
粉砕助剤
セメントの品質に影響を及ぼさないことを確かめたものとする。
6
試験方法
6.1
密度,比表面積,凝結,安定性及び圧縮強さ
密度,比表面積,凝結,安定性及び圧縮強さの試験は,JIS R 5201による。
6.2
化学成分
化学成分の試験は,JIS R 5202又はJIS R 5204による。ただし,塩化物イオンの測定は,JIS R 5202の
箇条21(塩素の定量方法)による。
6.3
水和熱
水和熱の試験は,JIS R 5203による。
7
検査
ポルトランドセメントの検査は,合理的な抜取方式によって試料を採取し,箇条4については箇条6に
よって試験を行い,合否を決定する。
8
包装
ポルトランドセメントを包装する場合は,JIS Z 1505に規定する紙袋を用いる。
9
表示
ポルトランドセメントを包装する場合は,袋の外面に次の事項を表示する。ただし,普通ポルトランド
セメントの場合は,種類を省略してもよい。
なお,出荷日は,受渡当事者間の協定によって適切な形式の表示を記入することができる。
a) 名称
b) 種類
c) 正味質量
d) 製造業者名又はその略号
10 報告
生産者は,購入者から要求があった場合には,試験成績表を提出しなければならない。試験成績表の標
準様式は,表3〜表8による。ただし,低アルカリ形のポルトランドセメントの場合は,それぞれ標準様
式において,セメントの名称を変更し,全アルカリのJIS規格値を0.60 %以下とする。
なお,これらの表は,必要に応じて合併してもよい。
6
R 5210:2009
表3−試験成績表の標準様式
セ メ ン ト 試 験 成 績 表
年 月度
生産者名
株式会社
品 質
普通ポルトランドセメント
JIS規格値
試験成績
平均値
標準偏差
最大値
(最小値)
密度 g/cm3
−
−
−
比表面積 cm2/g
2 500以上
−
凝 結
水量 %
−
−
−
始発 min
60以上
−
(最小値)
終結 h
10以下
−
最大値
安定性
パット法
良
−
−
ルシャテリエ法 mm
10以下
−
最大値
圧縮強さ
N/mm2
3 d
12.5以上
−
7 d
22.5以上
−
28 d
42.5以上
−
水和熱
J/g
7 d
−
−
−
28 d
−
−
−
化学成分
%
酸化マグネシウム
5.0以下
−
最大値
三酸化硫黄
3.5以下
−
最大値
強熱減量
5.0以下
−
最大値
全アルカリ
0.75以下
−
最大値
塩化物イオン
0.035以下
−
最大値
備考
連絡先
社名・担当
所
在
地
電話番号
7
R 5210:2009
表4−試験成績表の標準様式
セ メ ン ト 試 験 成 績 表
年 月度
生産者名
株式会社
品 質
早強ポルトランドセメント
JIS規格値
試験成績
平均値
標準偏差
最大値
(最小値)
密度 g/cm3
−
−
−
比表面積 cm2/g
3 300以上
−
凝 結
水量 %
−
−
−
始発 min
45以上
−
(最小値)
終結 h
10以下
−
最大値
安定性
パット法
良
−
−
ルシャテリエ法 mm
10以下
−
最大値
圧縮強さ
N/mm2
1 d
10.0以上
−
3 d
20.0以上
−
7 d
32.5以上
−
28 d
47.5以上
−
化学成分
%
酸化マグネシウム
5.0以下
−
最大値
三酸化硫黄
3.5以下
−
最大値
強熱減量
5.0以下
−
最大値
全アルカリ
0.75以下
−
最大値
塩化物イオン
0.02以下
−
最大値
備考
連絡先
社名・担当
所
在
地
電話番号
8
R 5210:2009
表5−試験成績表の標準様式
セ メ ン ト 試 験 成 績 表
年 月度
生産者名
株式会社
品 質
超早強ポルトランドセメント
JIS規格値
試験成績
平均値
標準偏差
最大値
(最小値)
密度 g/cm3
−
−
−
比表面積 cm2/g
4 000以上
−
凝 結
水量 %
−
−
−
始発 min
45以上
−
(最小値)
終結 h
10以下
−
最大値
安定性
パット法
良
−
−
ルシャテリエ法 mm
10以下
−
最大値
圧縮強さ
N/mm2
1 d
20.0以上
−
3 d
30.0以上
−
7 d
40.0以上
−
28 d
50.0以上
−
化学成分
%
酸化マグネシウム
5.0以下
−
最大値
三酸化硫黄
4.5以下
−
最大値
強熱減量
5.0以下
−
最大値
全アルカリ
0.75以下
−
最大値
塩化物イオン
0.02以下
−
最大値
備考
連絡先
社名・担当
所
在
地
電話番号
9
R 5210:2009
表6−試験成績表の標準様式
セ メ ン ト 試 験 成 績 表
年 月度
生産者名
株式会社
品 質
中庸熱ポルトランドセメント
JIS規格値
試験成績
平均値
標準偏差
最大値
(最小値)
密度 g/cm3
−
−
−
比表面積 cm2/g
2 500以上
−
凝 結
水量 %
−
−
−
始発 min
60以上
−
(最小値)
終結 h
10以下
−
最大値
安定性
パット法
良
−
−
ルシャテリエ法 mm
10以下
−
最大値
圧縮強さ
N/mm2
3 d
7.5以上
−
7 d
15.0以上
−
28 d
32.5以上
−
水和熱
J/g
7 d
290以下
−
最大値
28 d
340以下
−
最大値
化学成分
%
酸化マグネシウム
5.0以下
−
最大値
三酸化硫黄
3.0以下
−
最大値
強熱減量
3.0以下
−
最大値
全アルカリ
0.75以下
−
最大値
塩化物イオン
0.02以下
−
最大値
鉱物組成
%
けい酸三カルシウム
50以下
−
最大値
アルミン酸三カルシ
ウム
8以下
−
最大値
備考
連絡先
社名・担当
所
在
地
電話番号
10
R 5210:2009
表7−試験成績表の標準様式
セ メ ン ト 試 験 成 績 表
年 月度
生産者名
株式会社
品 質
低熱ポルトランドセメント
JIS規格値
試験成績
平均値
標準偏差
最大値
(最小値)
密度 g/cm3
−
−
−
比表面積 cm2/g
2 500以上
−
凝 結
水量 %
−
−
−
始発 min
60以上
−
(最小値)
終結 h
10以下
−
最大値
安定性
パット法
良
−
−
ルシャテリエ法 mm
10以下
−
最大値
圧縮強さ
N/mm2
7 d
7.5以上
−
28 d
22.5以上
−
91 d
42.5以上
−
水和熱
J/g
7 d
250以下
−
最大値
28 d
290以下
−
最大値
化学成分
%
酸化マグネシウム
5.0以下
−
最大値
三酸化硫黄
3.5以下
−
最大値
強熱減量
3.0以下
−
最大値
全アルカリ
0.75以下
−
最大値
塩化物イオン
0.02以下
−
最大値
鉱物組成
%
けい酸二カルシウム
40以上
−
(最小値)
アルミン酸三カルシ
ウム
6以下
−
最大値
備考
連絡先
社名・担当
所
在
地
電話番号
11
R 5210:2009
表8−試験成績表の標準様式
セ メ ン ト 試 験 成 績 表
年 月度
生産者名
株式会社
品 質
耐硫酸塩ポルトランドセメント
JIS規格値
試験成績
平均値
標準偏差
最大値
(最小値)
密度 g/cm3
−
−
−
比表面積 cm2/g
2 500以上
−
凝 結
水量 %
−
−
−
始発 min
60以上
−
(最小値)
終結 h
10以下
−
最大値
安定性
パット法
良
−
−
ルシャテリエ法 mm
10以下
−
最大値
圧縮強さ
N/mm2
3 d
10.0以上
−
7 d
20.0以上
−
28 d
40.0以上
−
化学成分
%
酸化マグネシウム
5.0以下
−
最大値
三酸化硫黄
3.0以下
−
最大値
強熱減量
3.0以下
−
最大値
全アルカリ
0.75以下
−
最大値
塩化物イオン
0.02以下
−
最大値
鉱物組成
%
アルミン酸三カルシ
ウム
4以下
−
最大値
備考
連絡先
社名・担当
所
在
地
電話番号
1
2
R
5
2
1
0
:
2
0
0
9
1
2
R
5
2
1
0
:
2
0
0
9
附属書A
(参考)
技術上重要な改正に関する新旧対照表
現行規格(JIS R 5210:2009)
旧規格(JIS R 5210:2003)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
3 種類及び
構成
ポルトランドセメントの種類は次の12種
類とし,ポルトランドセメントの構成は表
1による。
普通,早強及び超早強ポルトランドセメン
トの構成として,少量混合成分の合量(質
量%)を0以上5以下と規定。
3. 種類
附属書(規
定)
6. 製造方
法
ポルトランドセメントの種類は,次の6種
類とする。
普通ポルトランドセメントにおいては,JIS
R 5211の5.2(高炉スラグ),JIS R 5212の
4.2(シリカ質混合材),JIS A 6201に規定
するフライアッシュ又は炭酸カルシウム含
有率95 %以上を含むセメント製造用石灰
石を,それぞれ単独又は適宜組み合わせた
ものを加えて混合粉砕するか,あらかじめ
単独又は適宜組み合わせて粉砕したものを
加えて均一に混合してもよい。その総量は,
セメントの5 %以下とする。
セメントの種類を分かりやすくするために,附
属書(規定)に規定していた低アルカリ形ポル
トランドセメントを,品質要求事項を変更する
ことなく本体に規定した。
一部の早強及び超早強ポルトランドセメントに
おいて,注水後の早い時間にセメントペースト
の軟度が低下する場合があり,少量混合成分の
混合によって,これを改善するため。
4 品質
普通ポルトランドセメントの三酸化硫黄の
規格値を3.5 %以下と規定。
強熱減量の規格値を5.0 %以下と規定。
4. 品質
普通ポルトランドセメントの三酸化硫黄の
規格値を3.0 %以下と規定。
強熱減量の規格値を3.0 %以下と規定。
クリンカーの原料としての廃棄物・副産物の使
用量の増大に伴い,クリンカー中のアルミン酸
三カルシウム(C3A)量が増加する傾向にあり,
セメントの水和反応を適切に制御するため,水
中膨張が問題とならない範囲で,三酸化硫黄の
上限値を引き上げた。
少量混合成分として石灰石を最大で5.0 %混合
した場合,強熱減量は3.0 %を超える可能性があ
り,規定内容での矛盾をなくすため。
1
3
R
5
2
1
0
:
2
0
0
9
1
3
R
5
2
1
0
:
2
0
0
9
現行規格(JIS R 5210:2009)
旧規格(JIS R 5210:2003)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
5 原材料
原材料としてクリンカー,せっこう,少量
混合成分及び粉砕助剤を規定。
5. 原材料
原材料として,クリンカー及びせっこうを
規定。
旧規格の6.(製造方法)が削除されたため,製
造方法で規定されていた少量混合成分及び粉砕
助剤を,原材料として明確に規定した。
5.1 クリン
カー
けい素,アルミニウム,鉄,カルシウムの
いずれかを含む原料を適切な割合で混ぜ,
その一部が溶融するまで焼成して得られた
ものとする。
5.1 クリン
カー
クリンカーは,主として石灰質原料及び粘
土質原料を適切な割合で十分に混ぜ,その
一部が溶融するまで焼成したものを用い
る。
クリンカー原料を一般的な表現にした。
5.3 少量混
合成分
原材料として,明確に4種類規定した。
−
−
旧規格の6.(製造方法)に規定されていたが,
原材料として明確化した。
5.3 少量混
合成分
c)
JIS A 6201に規定するフライアッシュI種
又はフライアッシュII種。
6. 製造方
法
JIS A 6201に規定するフライアッシュ。
JIS A 6201(最新版として2008年版追補)に規
定されているI〜IV種のうち,品質の観点からI
種又はII種に限定した。
5.3 少量混
合成分
d)
炭酸カルシウムの含有率が90 %以上,か
つ,酸化アルミニウムの含有率が1.0 %以
下の品質をもつ石灰石。
石灰石中の炭酸カルシウムの含有率及び酸
化アルミニウムの含有率の求め方を規定。
6. 製造方
法
炭酸カルシウム95 %以上を含むセメント
製造用石灰石。
−
石灰石資源を有効活用し,更にコンクリート製
造時の混和剤添加量に影響を及ぼすと考えられ
る表土(粘土分)の混入を規制するため。
規格値が明確化したことに伴い,算出式を規定
した。
6 試験方法 6.1 密度,比表面積,凝結,安定性及び圧
縮強さの試験は,JIS R 5201による。
6.2 化学成分の試験は,JIS R 5202又はJIS
R 5204による。ただし,塩化物イオンの測
定は,JIS R 5202の箇条21(塩素の定量方
法)による。
6.3 水和熱の試験は,JIS R 5203による。
7. 試験
ポルトランドセメントの試験は,JIS R
5201,JIS R 5202,JIS R 5203及びJIS R
5204による。
試験項目ごとに適用する規格を明確化した。
1
4
R
5
2
1
0
:
2
0
0
9
1
4
R
5
2
1
0
:
2
0
0
9
現行規格(JIS R 5210:2009)
旧規格(JIS R 5210:2003)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
−
−
6. 製造方
法
ポルトランドセメントは,クリンカーに適
量のせっこうを加え,粉砕してつくる。な
お,粉砕するときに粉砕助剤を用いる場合
は,セメントの品質に悪影響を及ぼさない
ことを確かめなければならない。その使用
量は,セメントの1 %以下とする。また,
普通ポルトランドセメントにおいては,JIS
R 5211の5.2(高炉スラグ),JIS R 5212の
4.2(シリカ質混合材),JIS A 6201に規定
するフライアッシュ又は炭酸カルシウム含
有率95 %以上を含むセメント製造用石灰
石を,それぞれ単独又は適宜組み合わせた
ものを加えて混合粉砕するか,あらかじめ
単独又は適宜組み合わせて粉砕したものを
加えて均一に混合してもよい。その総量は,
セメントの5 %以下とする。
製造方法の多様化を阻害しない観点から削除す
ることとし,現行規格の箇条3(種類及び構成)
の構成及び箇条5(原材料)において必要とな
る規定値を規定した。