2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
R 3415-1995
ガラステープ
Textile glass tapes
1. 適用範囲 この規格は,主として,電気絶縁,ライニング及びプラスチックの強化に用いる無処理(1)
のガラステープ(2)について規定する。
注(1) 無処理とは,織り上げたままの状態をいう。
(2) ガラステープとは,JIS R 3413に適合する無アルカリガラス糸を用いて製織した,100mm以下
の幅の織物をいう。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS R 3410 ガラス繊維用語
JIS R 3413 ガラス糸
JIS R 3420 ガラス繊維一般試験方法
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS R 3410の規定による。
3. 区分,種類及び記号 ガラステープの区分は,用途,織り方によって表1のとおりとし,種類は,表
2及び表3のとおりとする。
表1 ガラステープの区分及び記号
区分及び記号
用途
織り方
ETMP
一般用(FRP,ライニング用など) 平織 (P)
ETMT
あや織 (T)
ETGP
電気絶縁用
平織 (P)
2
R 3415-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2 一般用ガラステープの種類
種類及び記号
品質
番手 tex
密度
厚さ mm
幅 mm
質量
g/m
引張強さ
N {kgf}
たて
よこ
たて
よこ
寸法
許容差 寸法
許容差
本/幅
本/25 mm
ETMP 10050A
45.0
22.5
90以上 20以上
0.10
±0.02
50
±2.0
4.8以上 1 254 {128} 以上
ETMP 10075A
136以上
75
7.3以上 1 891 {193} 以上
ETMP 10100A
182以上
100
±3.0
9.8以上 2 528 {258} 以上
ETMP 13050A
45.0
70以上 31以上
0.13
±0.03
50
±2.0
5.7以上
970 { 99} 以上
ETMP 13075A
106以上
75
8.6以上 1 470 {150} 以上
ETMP 13100A
142以上
100
±3.0
11.2以上 1 970 {201} 以上
ETMP 13050B
67.5
67.5
36以上 17以上
50
±2.0
4.6以上
755 { 77} 以上
ETMP 13075B
55以上
75
6.9以上 1 147 {117} 以上
ETMP 13100B
74以上
100
±3.0
9.2以上 1 539 {157} 以上
ETMP 20050A 135.0
135.0
36以上
0.20
±0.04
50
±2.0
9.2以上 1 499 {153} 以上
ETMP 20075A
55以上
75
13.9以上 2 293 {234} 以上
ETMP 20100A
74以上
100
±3.0
18.5以上 3 087 {315} 以上
ETMT 30050A
67.5
67.5
154以上 28以上
0.30
±0.06
50
±2.0
13.1以上 3 205 {327} 以上
ETMT 30075A
232以上
75
19.7以上 4 831 {493} 以上
ETMT 30100A
310以上
100
±3.0
26.2以上 6 458 {659} 以上
表3 電気絶縁用ガラステープの種類
種類及び記号
品質
番手 tex
密度
厚さ mm
幅 mm
質量
g/m
引張強さ
N {kgf}
たて
よこ
たて
よこ
寸法
許容差 寸法
許容差
本/幅
本/25 mm
ETGP 0513A
11.2
11.2
40以上 40以上
0.05
±0.01
13
±1.0
0.6以上
158 { 16} 以上
ETGP 0519A
56以上
19
0.9以上
225 { 23} 以上
ETGP 0525A
78以上
25
1.2以上
323 { 33} 以上
ETGP 0513B
36以上 44以上
13
0.6以上
137 { 14} 以上
ETGP 0519B
52以上
19
0.9以上
205 { 21} 以上
ETGP 0525B
68以上
25
1.2以上
274 { 28} 以上
ETGP 0538B
102以上
38
±1.5
1.8以上
421 { 43} 以上
ETGP 0713A
22.5
34以上 40以上
0.07
±0.02
13
±1.0
0.9以上
235 { 24} 以上
ETGP 0719A
50以上
19
1.4以上
343 { 35} 以上
ETGP 0725A
66以上
25
1.8以上
461 { 47} 以上
ETGP 0730A
80以上
30
±1.5
2.2以上
549 { 56} 以上
ETGP 0738A
100以上
38
2.8以上
696 { 71} 以上
ETGP 0713B
22.5
26以上
13
±1.0
1.0以上
186 { 19} 以上
ETGP 0719B
40以上
19
1.5以上
284 { 29} 以上
ETGP 0725B
50以上
25
1.9以上
353 { 36} 以上
ETGP 0738B
74以上
38
±1.5
2.8以上
519 { 53} 以上
ETGP 0713C
33.7
28以上 23以上
13
±1.0
1.1以上
294 { 30} 以上
ETGP 0719C
36以上
19
1.5以上
372 { 38} 以上
ETGP 0725C
50以上
25
2.1以上
519 { 53} 以上
ETGP 0730C
60以上
30
±1.5
2.5以上
628 { 64} 以上
ETGP 1013A
33.7
22以上 31以上
0.10
13
±1.0
1.2以上
225 { 23} 以上
ETGP 1019A
30以上
19
1.7以上
313 { 32} 以上
ETGP 1025A
40以上
25
2.3以上
421 { 43} 以上
ETGP 1038A
60以上
38
±1.5
3.4以上
627 { 64} 以上
3
R 3415-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
種類及び記号
品質
番手 tex
密度
厚さ mm
幅 mm
質量
g/m
引張強さ
N {kgf}
たて
よこ
たて
よこ
寸法
許容差 寸法
許容差
本/幅
本/25 mm
ETGP 1013B
45.0
22.5
28以上 33以上
13
±1.0
1.5以上
392 { 40} 以上
ETGP 1019B
40以上
19
2.2以上
559 { 57} 以上
ETGP 1025B
52以上
25
2.9以上
725 { 74} 以上
ETGP 1038B
68以上
38
±1.5
3.9以上
941 { 96} 以上
ETGP 1313A
45.0
33.7
28以上 35以上
0.13
±0.02
13
±1.0
1.7以上
392 { 40} 以上
ETGP 1319A
40以上
19
2.5以上
559 { 57} 以上
ETGP 1325A
52以上
25
3.3以上
725 { 74} 以上
ETGP 1338A
76以上
38
±1.5
4.9以上 1 058 {108} 以上
ETGP 1313B
67.5
24以上 21以上
13
±1.0
1.9以上
500 { 51} 以上
ETGP 1319B
32以上
19
2.5以上
666 { 68} 以上
ETGP 1325B
42以上
25
3.3以上
872 { 89} 以上
ETGP 1338B
62以上
38
±1.5
5.0以上 1 294 {132} 以上
ETGP 1313C
22以上 27以上
13
±1.0
1.9以上
460 { 47} 以上
ETGP 1319C
30以上
19
2.6以上
627 { 64} 以上
ETGP 1325C
40以上
25
3.4以上
833 { 85} 以上
ETGP 1338C
60以上
38
±1.5
5.1以上 1 255 {128} 以上
ETGP 1813A
67.5
22以上 21以上
0.18
±0.03
13
±1.0
2.1以上
461 { 47} 以上
ETGP 1819A
32以上
19
3.1以上
666 { 68} 以上
ETGP 1825A
42以上
25
4.1以上
872 { 89} 以上
ETGP 1838A
62以上
38
±1.5
6.3以上 1 294 {132} 以上
ETGP 1813B
22以上 27以上
13
±1.0
2.4以上
461 { 47} 以上
ETGP 1819B
30以上
19
3.3以上
627 { 64} 以上
ETGP 1825B
40以上
25
4.3以上
833 { 85} 以上
ETGP 1838B
60以上
38
±1.5
6.4以上 1 255 {128} 以上
ETGP 2513A
101.2
24以上 21以上
0.25
±0.04
13
±1.0
3.0以上
755 { 77} 以上
ETGP 2519A
35以上
19
4.3以上 1 098 {112} 以上
ETGP 2525A
46以上
25
5.9以上 1 441 {147} 以上
ETGP 2538A
70以上
38
±1.5
8.9以上 2 185 {223} 以上
ETGP 2513B
135.0
135.0
14以上 19以上
13
±1.0
3.3以上
755 { 77} 以上
ETGP 2519B
22以上
19
4.9以上 1 098 {112} 以上
ETGP 2525B
30以上
25
6.4以上 1 441 {147} 以上
ETGP 2538B
46以上
38
±1.5
9.7以上 2 185 {223} 以上
4. 品質 ガラステープの品質は,6.によって試験を行い,次の各項の規定に適合しなければならない。
(1) ガラステープの使用糸の番手(3),密度(4),厚さ,厚さの許容差,幅,幅の許容差,質量(5)及び引張強
さは,表2及び表3のとおりとする。
注(3) 番手は,tex(テックス)を表す。
(4) 密度は,たて糸の場合本/全幅,よこ糸の場合本/25mmを表す。
(5) 質量は,1m当たりのg数を表す。
(2) ガラステープの密度は,表2及び表3による。ただし,受渡当事者間で基準値を定めた場合,その許
容差は,たて糸はテープ幅が50mm未満のものは±1本/全幅,50mm以上のものは±2本/全幅,よ
こ糸は±2本/25mmnとする。
4
R 3415-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. 外観 ガラステープの外観は,使用上障害となる汚れ,けば,織りむら,折れ目,糸抜け,巻き不良
などの欠点があってはならない。
6. 試験方法
6.1
試験室の条件 試験室の条件は,JIS R 3420の3.(試験条件)による。
6.2
密度 ガラステープの密度は,JIS R 3420の5.9(密度)による。ただし,たて糸については,テー
プの全幅に含まれる糸本数とし,約300mm以上の間をおいた5か所について測定し,その平均値で表す。
6.3
厚さ ガラステープの厚さは,JIS R 3420の5.10(厚さ)による。
なお,約500mm以上の間をおいた5か所について測定し,その平均値で表す。
6.4
幅 ガラステープの幅は,JIS R 3420の5.7(幅)による。
なお,約300mm以上の間をおいた5か所について測定し,その平均値で表す。
6.5
長さ ガラステープの長さは,JIS R 3420の5.8(長さ)による。
6.6
質量 ガラステープの質量は,JIS R 3420の5.2.2(3)(1m当たりの質量)によって1巻の正味質量
を量り,次の式によって求める。
なお,試料は,5巻とし,その平均値で表す。
d
c
b
a
−
=
ここに,
a: 1m当たりの質量 (g/m)
b: 試料と巻しんの質量 (g)
c: 巻しんの質量 (g)
d: 試料の長さ (m)
6.7
引張強さ ガラステープのたて方向の引張強さは,JIS R 3420の5.4(引張強さ)による。ただし,
幅が30mm未満のものは,原幅で測定する。30mm以上のものは,次の式によって原幅に換算する。
なお,試料は,5個とし,その平均値で表す。
25
g
f
I
×
=
ここに,
I: 引張強さ (N) {kgf}
f: 25mm幅の引張荷重 (N/25mm) {kgf/25mm}
g: ガラステープの幅 (mm)
6.8
外観 ガラステープの外観は,適切な照明の下で目視によって行う。
7. 検査 ガラステープの検査は,4.及び5.について6.によって試験を行い,合否を決定する。ただし,
受渡当事者間の協定によって検査項目の一部を省略することができる。
なお,検査は,合理的な抜取方法によって行うことができる。
8. 包装 ガラステープの包装は,次による。
(1) ガラステープの1巻の長さは,原則として30m,50m又はこれらの整数倍とする。ただし,1巻中に
含まれる切れ目又は継ぎ目の許容数は,1巻の長さが60m未満のものについては,1か所までとし,
長さ60m以上のものについては,2か所までとする。
なお,切れ目又は継ぎ目の1片の長さは,10m以上とする。
5
R 3415-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(2) ガラステープの包装は,十分な強さをもった巻しんを用い,損傷のおそれがないように適切な方法で
包装する。
9. 製品の呼び方 ガラステープの呼び方は,種類及び記号で呼ぶ。種類及び記号は,無アルカリガラス,
テープの記号,用途,織り方,呼び厚さ,公称幅並びに使用糸の番手の違い及び密度の違いをこの順序に
組み合わせて呼ぶ。
例 一般用ガラステープ
10. 表示 ガラステープの表示は,包装の見やすいところに,容易に消えない方法で,次の事項を表示す
る。
(1) 種類及び記号
(2) 1巻の長さ
(3) 巻数
(4) 製造業者名又はその略号
(5) 製造年月又はその略号
6
R 3415-1995
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原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
境 野 照 雄
東京工業大学名誉教授
平 松 博 久
通商産業省生活産業局
倉 剛 進
工業技術院標準部
黒 木 勝 也
財団法人日本規格協会
栗 原 貞 夫
社団法人強化プラスチック協会
田 村 正 勝
日本プラスチック工業連盟
堀 禎 夫
研削砥石工業会
梅 山 洋 一
株式会社有沢製作所
北 村 盾 夫
旭シュエーベル株式会社
長 峯 真 実
鐘紡株式会社
吉 沢 透
ユニチカ株式会社
田 中 好
日本硝子繊維株式会社
伊 藤 晴 康
旭ファイバーグラス株式会社
鈴 木 孝 夫
日東紡績株式会社
原 田 春 生
ユニチカユーエムグラス株式会社
高 木 克 征
富士ファイバーグラス株式会社
鈴 木 捷 宏
セントラル硝子株式会社
小 林 正 明
日本電気硝子株式会社
木 間 和 雄
硝子繊維協会
(事務局)
渡 部 恵 三
硝子繊維協会