R 3413:2012
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類······························································································································· 1
5 品質······························································································································· 3
6 外観······························································································································· 4
7 試験方法························································································································· 5
7.1 番手並びに番手変動率及び番手開差率················································································ 5
7.2 より数及びより数開差率 ································································································· 5
7.3 引張強さ ······················································································································ 5
7.4 水分率及び強熱減量 ······································································································· 5
7.5 単繊維の直径 ················································································································ 5
7.6 外観 ···························································································································· 5
8 検査······························································································································· 5
9 包装······························································································································· 5
10 製品の呼び方 ················································································································· 5
11 表示 ····························································································································· 6
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,硝子繊維協会(GFA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS R 3413:2006は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成24年11月20日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJIS
マーク表示認証において,JIS R 3413:2006によることができる。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
R 3413:2012
ガラス糸
Textile glass yarns
序文
この規格は,1963年に制定され,その後8回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は2006年に
行われたが,その後のJIS R 3416及びJIS R 3420の改正に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,ガラス糸について規定する。この規格のガラス糸とは,単糸,より糸及び引きそろえ糸を
いう。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS L 0101 テックス方式
JIS R 3410 ガラス繊維用語
JIS R 3420 ガラス繊維一般試験方法
JIS R 3911 補強用糸−線密度の試験方法
ISO 2078,Textile glass−Yarns−Designation
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS R 3410による。
4
種類
単繊維の呼び径及びその記号は,表1による。また,ガラス糸の種類及び種類を表す記号は,表2及び
表3による。
なお,表2及び表3に記載のない種類については,受渡当事者間の協定によって追加することができる。
2
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表1−単繊維の呼び径及びその記号
単位 μm
単繊維の呼び径
呼び径の記号
3.5
B
4
BC
4.5
C
5
D
6
DE
7
E
9
G
10
H
表2−Eガラス糸の種類
種類を表す記号a)
ストランドの番手b)
tex
単繊維の
呼び径
μm
より方向e)
より数f)
回
合糸数g)
集束剤付着c)
集束剤除去d)
ECB300
(EC3.5
17)
16.8
16.5
3.5
Z
又は
S
0.5〜13.0
(20〜520)
1/0 2/0 3/0 4/0 5/0
1/2 2/2 3/2 4/2 5/2
1/3 2/3 3/3 4/3
1/4 2/4 3/4
1/5 2/5
1/6 2/6
1/7 2/7
1/8
ECB150
(EC3.5
34)
33.7
33.6
ECBC3000
(EC4
1.7)
1.67
1.65
4
ECBC2250
(EC4
2.3)
2.30
2.20
ECBC1500
(EC4
3.4)
3.35
3.30
ECC1800
(EC4.5 2.8)
2.90
2.80
4.5
ECC1200
(EC4.5
4)
4.20
4.10
ECD1800
(EC5
3)
2.80
2.75
5
ECD900
(EC5
5)
5.60
5.50
ECD450
(EC5
11)
11.2
11.0
ECD225
(EC5
22)
22.5
22.3
ECDE600
(EC6
8)
8.40
8.30
6
ECDE300
(EC6
17)
17.0
16.5
ECDE150
(EC6
34)
33.7
33.0
ECDE100
(EC6
50)
50.5
50.0
ECDE75
(EC6
68)
67.5
66.0
ECE225
(EC7
22)
22.5
22.0
7
ECE125
(EC7
41)
41.0
41.0
ECE110
(EC7
44)
45.0
44.0
ECG150
(EC9
34)
33.7
33.0
9
ECG75
(EC9
68)
67.5
66.0
ECG67
(EC9
74)
75.0
74.0
ECG50
(EC9
99)
100
99.0
ECG37
(EC9
135)
135
134
ECH50
(EC10 100)
101.2
100
10
注a) この表及び表3の種類を表す記号は,第1英文字はガラスの種類の記号(E:Eガラス,C:Cガラス),第2英
文字はガラス長繊維を表す英語のcontinuous-filament yarnsのC,第3英文字は呼び径の記号及びストランドの
呼び数(1ポンド当たりのヤード数の1/100)で表す。括弧内は,ISO 2078による種類を表す記号。
b) ここに示す番手は,JIS L 0101のテックス(tex)を表し,番手の標準値であり,集束剤付着又は集束剤除去の
いずれかで規定される。
c) この値は,JIS R 3911の8.3(サイズされた試験片での試験)による。
d) この値は,JIS R 3911の8.2(脱サイズした試験片での試験)による。
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表2−Eガラス糸の種類(続き)
注e) より方向は,Z又はSで表し,Zは右ねじ方向のより,Sは左ねじ方向のよりを表す。
f) より数は,JIS R 3420の7.5.6 b)(25 mm当たりのより数)によって,0.5〜13.0の範囲とし,小数点以下1桁ま
でとする。括弧内の数値は,ISO 2078の4.1.4 c)(1 m当たりのより数)による。
g) 合糸数は,ストランドの本数/単糸の本数を表す。この場合の単糸の本数0は片よりを表す。
表3−Cガラス糸の種類
種類を表す記号a)
ストランドの番手b)
tex
単繊維の
呼び径
μm
より方向e)
より数f)
回
合糸数g)
集束剤付着c)
集束剤除去d)
CCG150
(CC9
34)
33.7
33.0
9
Z又はS
0.5〜13.0
(20〜520)
1/0 1/2 1/3 1/4 1/5
1/6 1/7 2/0 2/2
CCG140
(CC9
35)
35.0
34.0
注a) 表2の注a)による。
b) 表2の注b)による。
c) 表2の注c)による。
d) 表2の注d)による。
e) 表2の注e)による。
f) 表2の注f)による。
g) 表2の注g)による。
5
品質
ガラス糸の品質は,箇条7によって試験を行ったとき,次の規定に適合しなければならない。
a) 番手 ガラス糸の番手は,表2及び表3のストランドの番手とし,番手変動率及び番手開差率は,表
4による。ただし,受渡当事者間の協定によって,それぞれのガラス糸のストランドの番手は,表2
及び表3の標準値以外のものを用いることができる。
表4−番手変動率及び番手開差率
単位 %
番手変動率
番手開差率
8以下
7以下
b) より ガラス糸のよりは,表2及び表3のより方向及びより数を基準とし,より数開差率は,表5に
よる。
表5−より数開差率
単位 %
より数a)
より数開差率
2(80)未満
15以下
2(80)以上
10以下
注a) 表2の注f)による。
c) 引張強さ ガラス糸の引張強さは,表6及び表7による。
4
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表6−Eガラス糸の引張強さ
単位 N/tex
呼び径の記号
引張強さ
B
0.49以上
BC
C
D
0.44以上
DE
E
0.39以上
G
H
表7−Cガラス糸の引張強さ
単位 N/tex
呼び径の記号
引張強さ
G
0.34以上
d) 水分率 ガラス糸の水分率は,1.0 %以下とする。
e) 強熱減量 ガラス糸の強熱減量は,表8による。
表8−強熱減量
単位 %
呼び径の記号
強熱減量
B
4.0以下
BC
C
D
DE
3.0以下
E
G
H
6
外観
ガラス糸及びその巻き形状の外観は,使用上重大な障害となる欠点があってはならない。主な外観欠点
を,表9に示す。
なお,外観欠点の程度及び許容数については,受渡当事者間の協定によって決めることができる。
表9−主な外観欠点
分類
欠点
ガラス糸の外観
汚れ
毛羽
ガラス糸の巻き形状の外観
よりむら
巻き形状不良
トランスファテイル不良
打ちきず
光沢異常
5
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7
試験方法
7.1
番手並びに番手変動率及び番手開差率
番手は,JIS R 3420の7.1(番手)による。
なお,試料は,10巻をとり,各1巻から各1個をとって測定し,その平均値で表す。
番手変動率及び番手開差率は,JIS R 3420の7.1.4 b)(ガラス糸の番手変動率及び番手開差率)による。
7.2
より数及びより数開差率
より数は,JIS R 3420の7.5(より数)による。
なお,試料は,10巻をとり,各1巻から各1個をとって測定し,その平均値で表す。
より数開差率は,JIS R 3420の7.5.7(より数開差率)による。
7.3
引張強さ
引張強さは,JIS R 3420の7.4.3(ガラス糸及びロービングの場合)による。
なお,試料は,10巻をとり,各1巻から各1個をとって測定し,その平均値で表す。
7.4
水分率及び強熱減量
水分率及び強熱減量は,JIS R 3420の7.3(水分率及び強熱減量)による。
7.5
単繊維の直径
単繊維の直径は,JIS R 3420の7.6(単繊維直径)による。
7.6
外観
外観は適切な照明の下で,目視又は同等の検知能力をもつ機器によって行う。
8
検査
ガラス糸の検査は,合理的な抜取方法によって試料を採取し,箇条5及び箇条6については,箇条7の
あらかじめ定めた試験条件及び試験方法によって試験を行い,合否を決定する。
9
包装
ガラス糸は,損傷のおそれのないように,適切な方法で包装する。
10 製品の呼び方
ガラス糸の製品の呼び方は,次のa)又はb)のいずれかによる。
a) 製品の呼び方は,ガラス糸の種類及びその記号,合糸数(ストランドの本数/単糸の本数),より数並
びにより方向をこの順序に表記し,呼ぶ。
なお,単糸の場合には,単糸の本数を0とし,引きそろえ糸の場合は,より方向の後に引きそろえ
糸の記号“=”及び引きそろえ本数を組み合わせる。
1) 単糸の場合
例 ECG 150 1/0 1.0 Z
より方向
より数(25 mm当たりのより数)
合糸数
ガラス糸の種類及びその記号
6
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2) より糸(双糸)の場合
例 ECG 150 1/2 4.4 S
より方向
より数(25 mm当たりのより数)
合糸数
ガラス糸の種類及びその記号
3) 引きそろえ糸の場合
例 ECG 150 1/0 1.0 Z =10
引きそろえ本数(“=”を付す)
より方向
より数(25 mm当たりのより数)
合糸数(引きそろえ糸では分母は0)
ガラス糸の種類及びその記号
b) ISO 2078による製品の呼び方は,ガラス糸の種類及びその記号(ISO 2078によるもの),より方向と
より数,ストランド数の順序に表記し,呼ぶ。
1) 単糸の場合
例 EC9 34 Z 40
より数(1 m当たりのより数)
より方向
ガラス糸の種類及びその記号
2) より糸(双糸)の場合
例 EC9 34 Z × 2S 180
上よりの数(1 m当たりのより数)
合糸数及び上よりの方向
組合せの記号
ガラス糸の種類及びその記号(より数を除く)
3) 引きそろえ糸の場合
例 EC9 34 Z 40 × 10
引きそろえ本数
組合せの記号
ガラス糸の種類及びその記号
11
表示
ガラス糸には,包装の見やすい箇所に,容易に消えない方法で,次の事項を表示する。
なお,受渡当事者間の協定によって,巻数の表示を省略してもよい。
a) この規格の番号
b) 種類[箇条10 a)及びb)による呼び方を表示するか,又はそのいずれかを表示する。]
c) 1包装の質量及び巻数
d) 製造業者名又はその略号
e) 製造年月又はその略号
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参考文献 ISO 1887,Textile glass−Determination of combustible-matter content
ISO 1889,Reinforcement yarns−Determination of linear density
ISO 1890,Reinforcement yarns−Determination of twist
ISO 3341,Textile glass−Yarns−Determination of breaking force and breaking elongation
ISO 3344,Reinforcement products−Determination of moisture content
ISO 3598,Textile glass−Yarns−Basis for a specification
IPC-4412A Specification for Finished Fabric Woven from “E” Glass for Printed Boards