2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
R 2614-1985
耐火断熱れんがの比重及び真気孔率
測定方法
Testing Method for Specific Gravity and True Porosity
of Insulating Fire Bricks
1. 適用範囲 この規格は,耐火断熱れんがの次の各項の試験方法について規定する。
(1) かさ比重
(2) 真比重
(3) 真気孔率
引用規格:
JIS R 2202 耐火れんがの寸法の測定方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8801 標準ふるい
2. 装置及び器具
2.1
乾燥装置 乾燥装置は,110±5℃に保つことのできる自動温度調節器付電気恒温器を用いる。
2.2
長さ計 長さ計は,1mmまで測定できるものを用いる。
2.3
はかり はかりは,かさ比重の測定には1gまで,真比重の測定には0.1mgまでひょう量できるもの
を用いる。
2.4
比重瓶 比重瓶は,ガラス製比重瓶50mlを用いる。
3. 試料及び試験片
3.1
かさ比重 並形耐火断熱れんが又は容積を簡単に測定できる異形耐火断熱れんがはそのままの大き
さを試験片とし,複雑な形状の異形耐火断熱れんがは,並形耐火断熱れんがに準じて容積が測定できる形
状の試験片を作る。
なお,試験片の取扱いについては,次の各号を注意する。
(1) 試験片はあらかじめ,ちり,ほこり及びはがれやすい粒子をよく除去しておかなければならない。
(2) 外観上,甚だしい凹凸のない試験片を用いなければならない。
(3) 試験に用いる試験片は5個とする。
3.2
真比重 供試耐火断熱れんがの表面を完全に除去し,JIS Z 8801(標準ふるい)の標準網ふるい
6.73mmを通過するように粉砕し,四分法によって約250gを採る。
次いで標準網ふるい297μmを全通するように粉砕し,四分法によって約30gを採り試料とする。
なお,試験に用いる試料は2個とする。
2
R 2614-1985
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4. 操作
4.1
かさ比重 試験片をあらかじめ110±5℃で恒量(1)になるまで乾燥し,その質量を1gまで量る。次に
試験片の長さ,幅及び厚さの各々の平均寸法を測定し(2),容積を求める。
注(1) 測定した質量が,1g以上の差がなければ恒量とする。
(2) 寸法の測定は,JIS R 2202(耐火れんがの寸法の測定方法)に準ずる。
4.2
真比重 試料を4.1に準じて乾燥し,その8〜10gをあらかじめ質量の分かった50ml比重瓶に採って
その質量を0.1mgまで量る。次に比重瓶に約半量の蒸留水を入れ,湯浴上で静かに熱して,水中の泡を取
り除き,更に真空デシケーターに入れ,アスピレーターで十分に吸引した後常温まで冷却する。これに蒸
留水を標線まで満たしてその質量を量る。
なお,質量は0.1mgまで正確に量る。
5. 計算
5.1
かさ比重 かさ比重は,次の式によって算出し,JIS Z 8401(数値の丸め方)によって小数点以下2
けたに丸める。
V
M
Db=
ここに, Db: かさ比重
M: 乾燥試験片の質量 (g)
V: 試験片の容積 (cm3)
5.2
真 比 重 真比重は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって小数点以下2けたに丸める。
(
)(
)
2
3
1
1
P
P
P
P
P
P
Dt
−
−
−
−
=
ここに, Dt: 真比重
P: 比重瓶の質量 (g)
P1: 比重瓶に試料を入れたときの質量 (g)
P2: 比重瓶に蒸留水を標線まで入れたときの質量 (g)
P3: 比重瓶に試料を入れ,更に蒸留水を標線まで入れたときの質
量 (g)
5.3
真気孔率 真気孔率は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって小数点以下1けたに丸める。
100
1
×
−
=
t
b
t
D
D
P
ここに,
Pt: 真気孔率
Db: 同一れんがのかさ比重
Dt: 同一れんがの真比重
6. 報告 耐火断熱れんがのかさ比重は,5個の試料の平均値,真比重及び真気孔率は2個の試料の平均
値をもって報告する。ただし,かさ比重及び真比重は,JIS Z 8401によって小数点以下2けたに,真気孔
率はJIS Z 8401によって小数点以下1けたに丸めて報告する。