2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
R 2213-1995
耐火れんがの曲げ強さの試験方法
Test method for modulus of rupture
of refractory bricks
1. 適用範囲 この規格は,耐火れんがの曲げ強さの試験方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS R 2202 耐火れんがの寸法の測定方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 装置及び器具
2.1
曲げ強さ試験機 図1に示すような加圧装置のある試験機で,次の各項目に適合するものを用いる。
(1) 曲げ強さ試験機の容量は,予想される試験片の曲げ強さの1.2倍以上の容量で,油圧式の脈動のない
ものとする。
(2) 目盛の許容誤差は,容量49kN以上の場合は容量の±1001,49kN未満の場合は±2001とする。
(3) 荷重用及び支持用ロールは,焼入硬鋼にみがき仕上げを施したものとし,そのショア硬さは,Hs70以
上とする。
(4) 荷重用ロールは,球面座に取り付けることができ,支持用ロールは,回転できるものが望ましい。各
ロールの直径は,原則として50mmとする。
(5) 荷重用及び支持用ロールは,互いに平行とし,荷重用ロールは,左右の支持用ロールから等しい距離
になければならない。
2.2
乾燥装置 温度105〜120℃に保つことのできる自動温度調節器付電気恒温器を用いる。
2.3
長さ計 0.5mm単位まで測定できる長さ計を用いる。
2.4
はかり 1g単位まで測定できるはかりを用いる。
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R 2213-1995
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図1 曲げ強さ加圧装置
3. 試料
3.1
並形れんがの場合は,供試れんがをそのまま試験片とする。
3.2
異形れんがの場合は,供試れんがから並形れんがと同一寸法のものを作り,試験片とする。ただし,
試験片はなるべく供試れんがの成形面の1面以上を残すようにする。
3.3
上記の試験片が採取できない異形れんがの場合は,供試れんがから並形れんがと相似形で,できる
だけ最大容積となるものを作り試験片とする。ただし,この場合も試験片は,なるべく供試れんがの成形
面の1面以上を残すようにする。
3.4
試験片は,いずれの場合もその上下加圧面は平行で,十分に平滑なものでなければならない。
4. 操作
4.1
予想される試験片の曲げ強さが,原則として曲げ強さ試験機の容量の15〜85%になるよう試験機の
容量を調整する。
4.2
試験片は,あらかじめ105〜120℃で恒量(1)になるまで乾燥する。
注(1) 測定した質量に1g以上の差がなければ恒量とする。
4.3
試験片の加圧面は,並形れんがの場合は,原れんがの230×114mmの面とする。
また,異形れんがの場合は,並形れんがに準じ,成形面をなるべく支持用ロールの側に置く。
4.4
試験片の幅,厚さは,あらかじめ試験片ごとに測定(2)する。
注(2) 寸法の測定は,JIS R 2202による。
4.5
支持用ロールの中心間の距離は,原則として200mmとする。ただし,3.3に規定する異形れんがの
場合,支持用ロールの中心間の距離は,試験片の厚さの3倍とする。
4.6
加圧速度は,毎秒539±44Nとし,加圧面の中心に荷重を加え,最大荷重を求める。試験片が3.3に
よって作られた場合は,毎秒6.86±0.98N×断面積 (cm2) の均一速度で加圧する。
5. 計算 曲げ強さTrは,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって整数に丸める。
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2
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bd
Wl
Tr=
ここに, Tr: 曲げ強さ(N/cm2又は10-2MPa)
W: 最大荷重 (N)
l: 支持用ロールの中心間の距離 (cm)
b: 試験片の幅 (cm)
d: 試験片の厚さ (cm)
6. 報告 供試れんがの曲げ強さは,2個の試料の計算値の平均値を整数に丸めて報告する。ただし,3.3
の試験片の場合は,寸法を記載しなければならない。