R 1701-5:2016
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 試験装置························································································································· 2
5 試験片···························································································································· 3
6 試験方法························································································································· 3
6.1 一般事項 ······················································································································ 3
6.2 試験片の前処理 ············································································································· 4
6.3 メチルメルカプタン除去試験 ··························································································· 4
7 試験結果の計算 ················································································································ 5
8 除去量が小さい試験片の場合の試験方法 ··············································································· 6
9 報告書···························································································································· 6
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 8
R 1701-5:2016
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
ファインセラミックス協会(JFCA),国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)及び一般財団法人日
本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標
準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS R 1701-5:2008は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS R 1701の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS R 1701-1 第1部:窒素酸化物の除去性能
JIS R 1701-2 第2部:アセトアルデヒドの除去性能
JIS R 1701-3 第3部:トルエンの除去性能
JIS R 1701-4 第4部:ホルムアルデヒドの除去性能
JIS R 1701-5 第5部:メチルメルカプタンの除去性能
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日本工業規格 JIS
R 1701-5:2016
ファインセラミックス−
光触媒材料の空気浄化性能試験方法−
第5部:メチルメルカプタンの除去性能
Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics)-
Test method for air purification performance of photocatalytic materials-
Part 5: Removal of methyl mercaptan
序文
この規格は,2013年に第1版として発行されたISO 22197-5を基とし,その後に制定されたJIS R 1701-2
〜JIS R 1701-5及びJIS R 1751-1〜JIS R 1751-5と整合させるために,技術的内容を変更して作成した日本
工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,光触媒を建築材料及びその他の製品の表面に担持させた光触媒材料の空気浄化性能のうち,
メチルメルカプタン(CH3SH)の除去性能を試験する方法について規定する。
この規格は,主として太陽光の照射下において波長300〜380 nmの紫外線領域で効果を示す光触媒を対
象としている。可視光のみの照射下におけるメチルメルカプタンの除去性能を試験する場合は,この規格
ではなく,JIS R 1751-5を適用する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 22197-5:2013,Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics)−Test method for
air-purification performance of semiconducting photocatalytic materials−Part 5: Removal of
methyl mercaptan(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0055 ガス分析装置校正方法通則
JIS K 0114 ガスクロマトグラフィー通則
JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語
2
R 1701-5:2016
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JIS R 1701-1 ファインセラミックス−光触媒材料の空気浄化性能試験方法−第1部:窒素酸化物の除
去性能
JIS R 1709 ファインセラミックス−紫外線励起形光触媒試験用光源
JIS R 1751-5 ファインセラミックス−可視光応答形光触媒材料の空気浄化性能試験方法−第5部:メ
チルメルカプタンの除去性能
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8806 湿度−測定方法
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS R 1600及びJIS R 1701-1による。
4
試験装置
4.1
装置の構成 試験装置は,JIS R 1701-1の4.1(装置の構成)による。低濃度のメチルメルカプタン
を含む空気を扱うことから,吸着などによる損失が少なく,測定結果に影響を及ぼさないように配慮した
ものでなければならない。
4.2
試験用ガス供給装置 試験用ガス供給装置は,JIS R 1701-1の4.2(試験用ガス供給装置)による。
高圧容器入りのメチルメルカプタン標準ガスを用いて,所定の濃度・温度・水蒸気濃度の試験用ガスを調
製し,光照射容器に連続的に供給する。流量制御器,加湿器,ガス混合器などからなる。
4.3
光照射容器 光照射容器は,JIS R 1701-1の4.3(光照射容器)による。
4.4
光源 光源は,JIS R 1701-1の4.4(光源)による。また,試験片上表面での紫外放射照度が10.0±
0.5 W/m2となるように,光照射容器までの距離を調節する。紫外放射照度の測定には,JIS R 1709に規定
する校正済みの紫外放射照度計を用いる。
4.5
汚染物質濃度測定装置 汚染物質濃度(メチルメルカプタン濃度)の測定には,JIS K 0114に規定
するガスクロマトグラフ装置を用いる。装置の校正はJIS K 0055の規定に従い,測定濃度範囲に対応した
濃度のゼロガス及び標準ガスを用いて行う。カラムは,メチルメルカプタンが分離できるものであれば,
充塡カラム又はキャピラリーカラムのいずれのタイプでもよい。メチルメルカプタンの検出には,水素炎
イオン化検出器(FID),又は炎光光度検出器(FPD)を用いる。
サンプリングループを用いてガスクロマトグラフに試験用ガスを注入する場合,図1のように6方バル
ブを配し,試験用ガスを採取できるようにする。サンプリングループの容量は,濃度測定装置の性能に応
じて決める。ガスは,比較的小さい流量の吸引ポンプを図1の7の位置に取り付け,採取する。分析時に
はポンプを止める。サンプリングループを用いない場合は,再現性よくガスを採取できるもの(例えば,
ガスタイトシリンジなど)を用意する。
3
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1
試験用ガス入口
2
光照射容器
3
排出
4
キャリヤーガス
5
6方バルブ
6
サンプリングループ
7
吸引ポンプ
8
ガスクロマトグラフ
9
検出器
図1−ガスのサンプリング方法(例)
5
試験片
試験片は,平板状又はフィルタ状の光触媒材料で,幅49.0±1.0 mm,長さ99.0±1.0 mmとする。光照射
容器内で補助板などとの間に隙間ができる場合は,試験片を上流側に寄せるとともに,必要に応じてスペ
ーサーなどを用いて調整する。平板状材料の場合は,光触媒面以外によるガス吸着を抑制するために,試
験片の厚さは5 mm以下とする。しかし,これを超える厚さの材料でも,以上の試験条件が保たれるなら
試験できる。光照射容器の深さが十分にあれば,厚さが5 mm以上の試験片を用いることも可能であるが,
厚い試験片の場合には,側面による吸着が予想されるので,あらかじめ側面をシールしておく。フィルタ
状の場合には,厚さを20 mm以内にする。
6
試験方法
6.1
一般事項
メチルメルカプタン除去試験は,6.2及び6.3に示す手順で実施し,光照射時の除去量を調べる。この過
程におけるメチルメルカプタン濃度の測定例を,図2に示す。また,メチルメルカプタン除去量が非常に
小さく,正確な測定が困難な場合は箇条8によって,試験条件を変更することができる。
4
R 1701-5:2016
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図2−試験操作におけるメチルメルカプタン濃度の測定例
6.2
試験片の前処理
試験片に付着又は吸着している有機物を完全に除去するため,次の手順で実施する。この操作の直後に
試験を開始しない場合には,密閉容器に入れて暗所に保管する。
a) 水洗 精製水に試験片を2時間以上浸せきした後,取り出して室温で風乾する。
なお,120 ℃を上限として,物理的・化学的な変化を生じさせない範囲で試験片を加熱乾燥しても
よい。いずれの場合も,試験片が恒量になることを確認する。洗液に沈殿物などがあればその状況,
乾燥の方法などを記録する。
b) 有機物の除去 紫外線ランプを用いて12時間以上24時間未満の光照射を行う。光触媒面での紫外線
照度は10〜20 W/m2の範囲とする。光照射はゼロガス中又は清浄な密閉容器内で行う。親油性の汚れ
が予想される場合には,b),a) の順で実施してもよい。また,水洗によって試験片の諸性状に悪影響
が出る場合は,a) を省略してもよい。
6.3
メチルメルカプタン除去試験
メチルメルカプタン除去試験は,次による。
a) メチルメルカプタン濃度体積分率(5.00±0.25)ppm,水蒸気濃度体積分率(1.56±0.16)%,温度25.0
±2.5 ℃の試験用ガスを安定して発生できるように試験用ガス供給装置をあらかじめ調整しておく。
光照射容器入口で流量が1.00±0.05 L/min(0 ℃,101.3 kPaの標準状態において)となるように流量
制御器を設定する。このときの水蒸気濃度は,25 ℃における相対湿度(50±5)%に相当する。湿度
の測定は,JIS Z 8806によって行う。また,試験片上表面における光源からの紫外放射照度を測定し,
記録する。
b) 光照射容器内のガス流路部分の中央に試験片を設置し,窓板までの空間の厚さを5.0±0.5 mmに調整
するとともに,試験片と前後のガス流路との段差が1 mm以内となるよう,必要に応じて補助板を置
く。その後,窓板を取り付け,密閉されていることを確認する。
c) 光照射容器内に試験用ガスを導入する。光照射を行わない吸着過程を30分間継続し,暗条件でのメチ
2.0
4.0
6.0
0
60
120
180
240
経過時間(min)
メ
チ
ル
メ
ル
カ
プ
タ
ン
濃
度
(
体
積
分
率
p
p
m
)
光照射開始
光照射停止
5
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ルメルカプタン濃度の変化を記録する。ただし,出口におけるメチルメルカプタン濃度が30分間以内
に供給濃度に一致したことを確認できる場合には,その時点で光照射を開始してもよい。30分間後も
メチルメルカプタン濃度が供給濃度の50 %を下回る場合には,メチルメルカプタン濃度の測定値が3
点連続して50 %を超えて安定となるまで継続する。安定となったメチルメルカプタン濃度(3点以上)
の平均値を算出し,暗条件のメチルメルカプタン濃度(CM,d1)とする。90分経過してもメチルメルカ
プタン濃度が供給濃度の50 %を超えない場合には,この試験法を適用することができないため,ガス
の供給を停止して試験を中止する。
d) 光源を点灯して光照射を開始する。安定な点灯に時間を要する光源については,紫外光が試験片に当
たらないようにするための遮蔽物を設置した上であらかじめ点灯しておき,安定した後,遮蔽物を取
り除いて光照射を開始する。光照射下での試験容器出口におけるメチルメルカプタン濃度を3時間記
録する。メチルメルカプタンの光触媒分解が起こると,図2のように濃度が低下して,やがて一定に
なる。計算に用いるメチルメルカプタン濃度(CM)は,最後の1時間中に測定した濃度(3点以上)
の平均値とする。
e) 光照射を停止し,再び暗条件で試験容器出口のメチルメルカプタン濃度を30分間記録する。測定濃度
(3点以上)の平均値を算出し,光照射後の暗条件のメチルメルカプタン濃度(CM,d2)とする。
f)
容器への試験用ガスの供給を停止し,試験片を容器から取り出す。
7
試験結果の計算
試験容器出口におけるメチルメルカプタン濃度CMが式(1)を満たさない場合は試験不成立とし,次の計
算は行わない。光触媒によるメチルメルカプタン除去率RMは式(2)によって計算する。除去率RMの計算値
の処理は,JIS Z 8401によって小数点以下1桁に丸める。RMが5.0 %未満又は95.0 %以上となる場合は,
“5.0 %未満”又は“95.0 %以上”とし,これを除去率とする。次に,1時間当たりのメチルメルカプタン
除去量QMを式(3)を用いて計算する。除去量QMの計算値の処理は,JIS Z 8401によって小数点以下2桁に
丸める。
なお,計算に用いるメチルメルカプタン濃度は,水分補正を行わない実測値とする。また,試験ガス流
量fとしては0 ℃,101.3 kPa換算の実測値を用いる。除去率RMが5.0 %未満,又は95.0 %以上の場合は,
RMに5.0又は95.0を代入し,得られた値に“未満”又は“以上”を付け,これを除去量とする。
なお,除去率RMが5.0 %未満の試験片については,箇条8によって試験条件を緩和した測定を行うこと
ができる。
6
R 1701-5:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
0.05
/2}
)
{(
}2/)
{(
M,d2
M,d1
M,d2
M,d1
M
×
+
−
+
C
C
C
C
C≦
······························· (1)
100
)/2
(
)/2}
{(
M,d2
M,d1
M
M,d2
M,d1
M
×
+
−
+
=
C
C
C
C
C
R
················································ (2)
4.
22
100
60
)/2}
{(
M,d2
M,d1
M
M
×
×
×
+
×
=
f
C
C
R
Q
················································ (3)
ここに,
RM: 試験片によるメチルメルカプタンの除去率(%)
QM: 試験片による1時間当たりのメチルメルカプタンの除去量
(µmol/h)
CM: 試験容器出口におけるメチルメルカプタン濃度(体積分率
ppm)
CM,d1: 暗条件のメチルメルカプタン濃度(体積分率ppm)
CM,d2: 光照射後の暗条件のメチルメルカプタン濃度(体積分率ppm)
f: 標準状態(0 ℃,101.3 kPa)に換算した試験用ガス流量(L/min)
8
除去量が小さい試験片の場合の試験方法
平板状の試験片の測定において,メチルメルカプタン除去率RMが5.0 %未満で,除去量を正確に測定で
きないことが予想される場合は,試験片の枚数及び試験用ガス流量の両方を同時に表1のとおり変更して
測定することができる。この場合,試験片の前にガス流路部分を100 mm以上確保する。
なお,試験条件を変更した場合,報告書に記載するメチルメルカプタン除去量は,式(3)から求められる
値の1/2とする。また,試験条件を変更した場合,変更した試験条件における暗条件の時間を確認する必
要がある。
表1−試験条件の変更
変更できる試験条件
変更後の値
試験用ガス流量
0.500±0.025 L/min
試験片の枚数
2枚
9
報告書
試験報告書には,通常次の項目を記載する。
a) 一般事項
1) この規格の番号
2) 試験年月日
b) 試験機関
1) 試験機関の名称及び所在地
2) 試験責任者名
c) 試験片に関する情報
1) 試験片の種類,製造番号など
2) 材質,形状及び寸法
3) 試験片の選択プロセス(抜取り方法など)
4) 試験機関到着日,包装から取り出した日時及び試験片を準備した日時
d) 結果
1) 試験片による1時間当たりのメチルメルカプタン除去量
7
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2) 参考値として,メチルメルカプタン除去率
e) 試験条件
1) メチルメルカプタン供給濃度,試験ガス流量,水蒸気濃度,温度
2) 箇条8適用の有無(試験片枚数の変更)
3) 光照射条件(光源の種類,紫外放射照度)
4) 前処理条件(水洗及び乾燥の条件,紫外放射照度及び照射時間)
f)
試験装置
1) 試験装置の形式及び仕様
2) ガスクロマトグラフ,照度計,紫外放射照度計などの種類
g) その他必要な事項
試験状況及び試験後の試験片に関しての特記事項
8
R 1701-5:2016
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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS R 1701-5:2016 ファインセラミックス−光触媒材料の空気浄化性能試験方法
−第5部:メチルメルカプタンの除去性能
ISO 22197-5:2013,Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics)−
Test method for air-purification performance of semiconducting photocatalytic materials
−Part 5: Removal of methyl mercaptan
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲
1
一致
2 引用規格
3 用語及び
定義
3
一致
−
−
4
計算で使用する記号の
一覧。ガス流量fは乾
きガス基準。
削除
JISは記載なし。
JISは流量fの乾きガス基準を廃
止した(6.3参照)。
流量fの定義をISO規格の改正時に
変更するよう提案する。理由は6.3
参照。
−
−
5
試験の目的及び原理が
記載されている。
削除
JISは記載なし。
規格本文に記載する必要性がない
ため削除した。
4.2 試験用
ガス供給装
置
JIS R 1701-1による。
6.2
流量は標準状態(0 ℃,
101.3 kPa,乾きガス基
準)に換算する。
変更
JISは乾きガス基準を廃止した
(6.3参照)。
ISO規格改正時に変更を提案する
(6.3参照)。
4.3 光照射
容器
JIS R 1701-1による。
6.3
JIS R 1701-1とほぼ同
じだが,ガスの流れを
乱す構造及び試験片の
前にガス流路部分を
100 mm以上確保する
ことは明記されていな
い。
追加
ISO規格でも図示されているた
め技術的な差異はない。
規格利用者の理解促進のため。ISO
規格の改正時に,修正したISO
22197-1を参照するよう提案する。
3
R
1
7
0
1
-5
:
2
0
1
6
9
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5 試験片
寸法許容差は±1.0
mm。
7
寸法許容差は±0.5
mm。
変更
JISでは試験片の寸法許容差が
大きい。
ほかの試験条件の許容差と比べて
寸法に関する許容差が厳しかった
ため。ISO規格の改正時に変更を提
案する。
6.2 試験片
の前処理
水洗して乾燥した後,
10〜20 W/m2除去の強
度の紫外線照射で12
時間以上24時間未満
の有機物除去を行う。
逆の順序でもよいし,
水洗は省略してもよ
い。
8.2
15 W/m2以上の強度の
紫外線照射で16〜24
時間の有機物除去を行
う。
選択
水洗に関する記述が追加され
た。また,JISの方が紫外線照射
の強度と時間の範囲が広く設定
されている。
JIS R 1751-1〜-5に整合させるとと
もに,手順を柔軟にするため。
ISO規格改正時に変更を提案する。
6.3 a) メチ
ルメルカプ
タン除去試
験
流量が1.00±0.05
L/min(0 ℃,101.3 kPa
の標準状態において)。
8.3.1
流量が1.0 L/min(0 ℃,
101.3 kPa,乾きガス基
準の標準状態におい
て)。
変更
JISは流量に許容差を追加し,
1.00±0.05 L/minとした。JISも
ISO規格も標準状態に換算した
流量を用いるが,JISは水蒸気を
含めた流量(湿りガス基準)を
用い,ISO規格は水蒸気を除い
た流量(乾きガス基準)を用い
る。
許容差が必要であり,5 %の許容差
を追加した。乾きガス基準廃止によ
り水蒸気濃度に相当する1.6 %の差
が生じるが,その他の影響に比べて
小さく,簡略化のために廃止した。
ISO規格改正時に変更を提案する。
6.3 c) メチ
ルメルカプ
タン除去試
験
吸着過程の手順を記
載。90分間でメチルメ
ルカプタン濃度が50 %
を超えなければ試験停
止。
8.3.3
吸着過程の手順を記
載。90分間でメチルメ
ルカプタン濃度が90 %
を超えなければ試験停
止。
変更
JISでは吸着過程でメチルメル
カプタン濃度が供給濃度の50 %
を超えれば試験可能とした。ま
た,暗条件のメチルメルカプタ
ン濃度を定義した。
90 %を超えない光触媒が見つかっ
たため,しきい(閾)値を50 %に
下げた。ISO規格改正時に変更を提
案する。
3
R
1
7
0
1
-5
:
2
0
1
6
10
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6.3 e) メチ
ルメルカプ
タン除去試
験
光照射停止後の手順を
記載。メチルメルカプ
タン濃度を30分間測
定し,測定濃度(3点
以上)の平均値を光照
射後の暗条件のメチル
メルカプタン濃度とす
る。
光照射停止後の手順を
記載。メチルメルカプ
タン濃度が供給濃度に
戻ることを確認する。
変更
JISでは光照射停止後の測定濃
度(3点以上)の平均値を,光照
射後の暗条件のメチルメルカプ
タン濃度,と定義した。
吸着過程でメチルメルカプタン濃
度が供給濃度の90 %を超えない光
触媒の評価のために変更した。ISO
規格改正時に変更を提案する。
7 試験結果
の計算
メチルメルカプタン濃
度が式(1)を満たさない
場合は試験不成立とす
る。fとしては0 ℃,
101.3 kPa換算の実測値
を用いる。メチルメル
カプタン除去量及び除
去率の算出に,光照射
前後の暗条件のメチル
メルカプタン濃度の平
均値を用いる。
9
fは標準状態(0 ℃,
101.3 kPa,乾きガス基
準)に換算した流量で,
水蒸気補正ファクター
1.016を乗じる。メチル
メルカプタン除去量及
び除去率の算出に,メ
チルメルカプタンの供
給濃度の平均値を用い
る。
追加
変更
試験の成立を判定する式(1)を追
加した。流量計算における乾き
ガス基準を廃止した(6.3参照)。
メチルメルカプタン除去量及び
除去率の計算に,ISO規格は供
給濃度を用いるが,JISでは6.3
c) 及びe) で求めた光照射前後
の暗条件のメチルメルカプタン
濃度の平均値を用いる。
暗反応が起こる場合に対応するた
め,計算式を変更した。また,暗反
応が起こっている場合にも試験の
成立・不成立を判定できるようにす
るため,式(1)を追加した。ISO規格
改正時に計算式の追加と修正を提
案する。
8 除去量が
小さい試験
片の場合の
試験方法
変更後の流量は0.500
±0.025 L/min。
10
変更後の流量は0.5
L/min。
追加
許容差を追加した。
許容差が必要であり,5 %の許容差
を追加した。ISO規格改正時に追加
を提案する。
9 報告書
ISO規格の報告項目に
加え,試験責任者名及
び試験片の前処理条件
を記載する。
11
JISの報告項目に加え,
署名,各ページ番号を
記載する。
変更
JISでは前処理条件を記載する。 JIS R 1701-1〜-5において前処理の
重要性が高まり,記載事項として前
処理条件が追加され,整合を図るた
めに追加した。ISO規格改正時に変
更を提案する。
3
R
1
7
0
1
-5
:
2
0
1
6
11
R 1701-5:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 22197-5:2013,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
− 選択 ················ 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
3
R
1
7
0
1
-5
:
2
0
1
6