サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

R 1670:2006  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本ファインセラミックス協会(JFCA)

/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

R 1670:2006  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 1 

4. 装置及び器具 ·················································································································· 2 

4.1 定規 ···························································································································· 2 

5. 試験方法 ························································································································ 2 

6. 試験の結果 ····················································································································· 2 

6.1 平均円相当径,平均長径及び平均短径················································································ 2 

6.2 平均アスペクト比 ·········································································································· 2 

6.3 個数基準積算分布 ·········································································································· 2 

7. 試験結果の記録 ··············································································································· 3 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

R 1670:2006 

ファインセラミックスのグレインサイズ測定方法 

Testing method for grain size in microstructure of fine ceramics 

序文 ファインセラミックス焼結体の特性は,組成とともに組織構造によって大きく影響されることが知

られている。焼結体の組織構造に関しては,観察のための試料調製方法としてJIS R 1633“ファインセラ

ミックス及びファインセラミックス粉体用の走査電子顕微鏡観察のための試料調製方法”が制定されてい

る。また,焼結体に含まれる粗大不均質構造に関しては,JIS R 1666“ファインセラミックスの粗大不均

質構造評価方法”が2005年に制定されている。グレインサイズは,焼結体の最も基本的な特性の一つであ

り,その規格化は強く要望されていた。この規格は,ファインセラミックスのグレインサイズ測定方法を

規定するものである。 

なお,現在対応する国際規格は,制定されていない。 

1. 適用範囲 この規格は,ファインセラミックスのモノリシックな焼結体中のグレインサイズ測定方法

について規定する。ただし,気孔率が10 %を超えるファインセラミックスは除く。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7514 直定規 

JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語 

JIS R 1633 ファインセラミックス及びファインセラミックス粉体用の走査型電子顕微鏡(SEM)観

察のための試料調製方法 

JIS S 6032 プラスチック製定規 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS R 1600によるほか,次による。 

a) セラミックグレイン(1) 多結晶セラミックス微構造の個々の結晶。 

注(1) 関連規格参照。 

b) グレインサイズ(2) 顕微鏡又は走査電子顕微鏡(以下,SEMという。)によって観察切断面に現出し

たグレインの大きさ。 

注(2) 関連規格参照。 

c) 円相当径 現出したグレイン断面と等しい面積をもつ円の直径(図1参照)。 

d) 長径 現出したグレインの最も長い方向における長さ(図1参照)。 

e) 短径 上記d)の長径に垂直方向で最も長い部分の長さ(図1参照)。 

background image

R 1670:2006  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 1 円相当径,長径及び短径の定義 

4. 装置及び器具  

4.1 

定規 JIS B 7514に規定する直定規,JIS S 6032に規定するプラスチック製定規又はこれらと同等の

精度をもつもの。 

5. 試験試料 焼結体からJIS R 1633に従い試料調製を行い,試験試料とする。 

6. 試験方法 

6.1 

顕微鏡断面写真又はSEM断面写真の撮影 試験試料の焼結体断面部分を、光学顕微鏡又はSEMを

用いて撮影する。 

6.2 

円相当径及び長径・短径・アスペクト比の測定 撮影した顕微鏡断面写真又はSEM断面写真を用い

て,以下のa)及びb)の手順によりグレインサイズを測定する。なお,断面写真からはみ出した部分のある

グレインは測定対象外とし,測定個数は100個以上とする。 

a) 円相当径 現出したグレイン断面と等しい面積をもつ円の直径を測定する。 

b) 長径・短径・アスペクト比 現出したグレインの長径及び短径の長さを定規で測定する。これらの値

からアスペクト比を求める。いずれの場合も写真のスケール長さを測定し,換算してグレインサイズ

を求める。 

短径

長径

円相当径

R 1670:2006  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7. 試験の結果  

7.1 

平均円相当径,平均長径及び平均短径 円相当径、長径及び短径の試験で得られた値を平均し,JIS 

Z 8401によって有効数字2けたに丸める。 

7.2 

平均アスペクト比 長径及び短径の試験で得られたアスペクト比を平均し,JIS Z 8401によって有

効数字2けたに丸める。 

7.3 

個数基準積算分布 円相当径、長径、短径及びアスペクト比の個数基準の積算分布を図で表示する。 

8. 試験結果の記録 試験結果の記録には,次の事項を記録する。また,試験報告書が必要な場合には,

次の項目を報告事項として受渡当事者間の協定によって選択する。 

a) 試料(試料名) 

b) この規格の番号 

c) 試験環境(温度・湿度など) 

d) 記録者 

e) 試験年月日 

f) 

試料調製方法 

1) 加工条件 

2) エッチング条件 

3) 導電性物質の種類,膜厚(SEM観察の場合) 

g) 観察方法 

1) SEM名又は光学顕微鏡装置名 

2) 断面観察写真 

3) 上記2)の写真にスケールが入っていない場合は,2)と同倍率のマイクロメータの写真 

h) 試験項目及び結果 

1) 平均円相当径 

2) 平均長径 

3) 平均短径 

4) 平均アスペクト比 

5) 測定個数 

6) 1)〜4)の個々のデータの個数基準積算分布 

i) 

試験中に気付いた特記事項 

関連規格 JIS G 0201 鉄鋼用語(熱処理) 

ISO 20507:2003 Fine ceramics(advanced ceramics,advanced technical ceramics)−Vocabulary