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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

R 1307-1995 

化学分析用磁器燃焼管 

Porcelain combustion tubes for chemical analysis 

1. 適用範囲 この規格は,主として化学分析に用いる磁器燃焼管(以下,燃焼管という。)について規定

する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS B 7507 ノギス 

JIS B 7516 金属製直尺 

JIS K 8001 試薬試験方法通則 

2. この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参

考として併記したものである。 

2. 種類,記号及び使用温度 燃焼管の種類,記号及び使用温度は,表1のとおりとする。 

表1 

種類 

記号 

使用温度 ℃ 

磁器燃焼管 特種 

CT0 

1 650 

磁器燃焼管 1種 

CT1 

1 550 

磁器燃焼管 2種 

CT2 

1 450 

備考 使用温度とは,空気中で長時間の使用に

耐える温度をいう。 

3. 品質 

3.1 

外観 燃焼管は,形状が正しく,き裂,使用に差し支えるような曲がりなどがあってはならない。 

3.2 

特性 燃焼管の特性は,5.によって試験し,表2の規定に適合しなければならない。 

表2 

耐急熱急冷性 

き裂又は割れを生じないこと。 

気密性 

0.133kPa {1.0mmHg} 以下。 

曲がり 

軟化による曲がりが5mm以下。 

硫黄量 

燃焼管1本当たりの硫黄量が0.02mg以下。 

炭素量 

燃焼管1本当たりの炭素量が0.05mg以下。 

4. 形状及び寸法 燃焼管の形状及び寸法は,図1及び表3のとおりとする。 

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R 1307-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 

表3 

単位 mm 

寸法 

外径 

25 

30 

許容差 

±1 

±1 

内径 

20 

24 

許容差 

±1 

±1 

長さ 

600, 700, 1 000 

600, 700, 1 000 

許容差 

±2 

±2 

5. 試験方法 

5.1 

外観 外観は,目視によって調べる。 

5.2 

寸法測定 燃焼管の外径及び内径の測定は,JIS B 7507に規定する最小読取値0.05mmのノギス又は

これと同等以上の精度をもつ測定器を用いて行う。 

また,長さの測定は,JIS B 7516に規定する最小読取値0.5mmの金属製直尺又はこれと同等以上の精度

をもつ長さ計を用いて行う。 

5.3 

耐急熱急冷試験 燃焼管を1 450℃の管状電気炉(炉内径90mm以上,長さ200mm以上。ただし,

炉心管は用いない。)の中へ毎分約1 000mmの速さで入れ,その両端を支えて10分間保ってから,速やか

に炉外に取り出し放冷する。この操作を3回繰り返し,目視によって異常の有無を調べる。 

5.4 

気密試験 あらかじめ一端を密閉した燃焼管を表1に示す使用温度に約30分間加熱し,引き続きそ

の温度を保持して他の一端からロータリーポンプで1.33kPa {10mmHg} 以下に減圧した後,コックを閉じ,

10分間放置し内部圧力の変化を水銀マノメーターで測定する。 

5.5 

曲がり試験 全長600mmの燃焼管を表1の使用温度に保った5.3の電気炉に入れ,500mm以上の支

点間に3時間保った後取り出し,放冷後支点間の曲がりを測定する。 

5.6 

硫黄定量試験 

(1) 試験前の洗浄 燃焼管をトリクロロエチレンなどの有機溶剤で洗浄し,乾燥後,1 450℃に保った電気

炉の中を毎分30mmの速さで移動させて,付着物を燃焼除去する。 

(2) 試験 燃焼管を1 450℃に保ち,毎分1 500mlの割合で酸素を60分間送入し,その後10分間酸素の送

入を続けたときの発生ガス中の二酸化硫黄を過酸化水素水(1)に吸収させ,メチルレッド・メチレンブ

ルー混合指示薬(2)を用いて,0.01mol/l水酸化ナトリウム溶液(3)で滴定する。 

硫黄量は,次の式によって算出する。 

S=V×f×0.32 

ここに, 

S: 硫黄量 (mg)  

V: 0.01mol/l水酸化ナトリウム溶液使用量 (ml)  

f: 0.01mol/l水酸化ナトリウム溶液のファクター 

注(1) 過酸化水素水 (30mass%) 3.5mlを取り,水で1 000mlに薄める。この一定量を取り,メチルレッ

ド・メチレンブルー混合指示薬を用いて0.01mol/l水酸化ナトリウム溶液で滴定し,その結果に

よって原液に0.01mol水酸化ナトリウム溶液の計算量を加えて褐色瓶に保存する。 

R 1307-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(2) メチルレッド0.125gとメチレンブルー0.083gをエタノール (95) に溶解し,100mlに薄める。 

(3) 1mol/l水酸化ナトリウム溶液を作りファクターを標定した後,使用の都度,二酸化炭素を含ま

ない水で正しく100倍に薄める。1mol/l水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び保存方法は,

JIS K 8001の4.5(19.1)[1mol/l水酸化ナトリウム溶液 (40.00gNaOH/l) ]による。 

5.7 

炭素定量試験 

(1) 試験前の洗浄 燃焼管をトリクロロエチレンなどの有機溶剤で洗浄し,乾燥後,1 450℃に保った電気

炉の中を毎分30mmの速さで移動させて,付着物を燃焼除去する。 

(2) 試験 燃焼管を1 350℃に保ち,毎分200〜300mlの割合で酸素を60分間送入し,その後10分間酸素

の送入を続けたときの発生ガス中の二酸化炭素を0.01mol/l水酸化ナトリウム溶液(3)に吸収させ,フェ

ノールフタレイン溶液(4)を指示薬として0.005mol/l硫酸溶液(5)で滴定する。 

空試験として,室温で酸素を毎分200〜300mlの割合で10分間送入して,0.005mol/l硫酸溶液で滴

定する。炭素量は,次の式によって算出する。 

C= (V1−V2) ×f×0.12 

ここに, 

C: 炭素量 (mg)  

V1: 空試験における0.005mol/l硫酸溶液使用量 (ml)  

V2:  0.005mol/l硫酸溶液使用量 (ml)  

f:  0.005mol/l硫酸溶液のファクター 

注(4) フェノールフタレイン0.5gをエタノール (95) 100mlに溶解する。 

(5) 0.05mol/l硫酸溶液を作りファクターを標定した後,水で正しく10倍に薄める。 

0.05mol/l硫酸溶液の調製及び標定は,JIS K 8001の4.5(26.4)[0.05mol/l硫酸 (4.904gH2SO4/l) ]

による。 

6. 検査 燃焼管の検査は,合理的な抜取方法によって試料を採取し,3.及び4.について5.によって試験

を行い,合否を決定する。 

7. 製品の呼び方 燃焼管の呼び方は,種類又は記号,外径,内径及び長さによる。 

例 磁器燃焼管 特種 25×20×600mm 

又はCT0 25×20×600mm 

8. 表示 燃焼管は,一包装ごとに次の事項を明記する。 

(1) 種類又は記号 

(2) 寸法 

(3) 製造業者名又はその略号