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R 1250:2011  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 種類······························································································································· 1 

5 性能及び形状による区分 ···································································································· 2 

6 品質······························································································································· 2 

6.1 外観 ···························································································································· 2 

6.2 寸法及び許容差 ············································································································· 2 

6.3 性能 ···························································································································· 3 

7 試験方法························································································································· 3 

7.1 試験体数 ······················································································································ 3 

7.2 外観 ···························································································································· 3 

7.3 寸法 ···························································································································· 3 

7.4 吸水率試験 ··················································································································· 3 

7.5 圧縮強度試験 ················································································································ 4 

7.6 飽和係数試験 ················································································································ 4 

8 検査······························································································································· 5 

9 製品の呼び方 ··················································································································· 5 

10 表示 ····························································································································· 5 

附属書A(参考)鉄筋コンクリート造及び木造の建物の外装仕上げ材(非構造壁)として 

  化粧れんがを適用した施工例 ···························································································· 7 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本れんが協会

(JBA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申

出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS R 1250:2000は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

R 1250:2011 

普通れんが及び化粧れんが 

Common bricks and facing bricks 

序文 

この規格は,1951年に制定され,その後7回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は2000年に

行われたが,近年におけるれんがの外壁などへの使用の現状に対応するために化粧れんがを追加し改正し

た。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

適用範囲 

この規格は,主として粘土を原料として焼成した普通れんが及び化粧れんが(以下,れんがという。)に

ついて規定する。ただし,舗装用れんがは除く。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 1108 コンクリートの圧縮強度試験方法 

JIS B 7516 金属製直尺 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

普通れんが 

築炉,土木,建築,造園用などに使用されるれんが。 

3.2 

化粧れんが 

外断熱工法,れんが積張り(添積み)工法などの非構造の外壁仕上げ工事などに使用されるれんが。附

属書Aにその施工例を示す。 

種類 

れんがの種類及びその記号は,次による。 

a) 普通れんが 記号 N 

b) 化粧れんが 記号 F 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

性能及び形状による区分 

れんがは,性能及び形状によって,表1,表2及び表3のとおり区分する。ただし,孔の形状,寸法及

び数については規定しない。形状例を図1に示す。 

表1−性能(吸水率及び圧縮強度)による区分 

種類 

(記号) 

区分 

性能 

吸水率 

圧縮強度 

N/mm2 

普通れんが 

(N) 

2種 

15以下 

15以上 

3種 

13以下 

20以上 

4種 

10以下 

30以上 

化粧れんが 

(F) 

a種 

20以下 

15以上 

b種 

 9以下 

20以上 

表2−性能[飽和係数a)]による区分 

区分 

性能 

飽和係数 

t1形 

0.8以下 

t2形 

0.8を超える 

注a) 飽和係数は7.6 b) 参照 

表3−形状による区分 

区分(記号) 

形状 

中実(f) 

図1 a) 参照 

孔あき(h) 

図1 b)〜d) 参照 

a) 中実 

b) 孔あき例1 

c) 孔あき例2 

d) 孔あき例3 

図1−れんがの形状(例) 

品質 

6.1 

外観 

れんがは,7.2によって試験したとき,使用上有害なひずみ,ひび割れ,欠け,亀裂及びきずがあっては

ならない。 

6.2 

寸法及び許容差 

れんがの寸法及び許容差は,7.3によって試験したとき,表4に適合しなければならない。ただし,表4

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以外の寸法を使用する場合には,受渡当事者間の協議による。 

表4−寸法及び許容差 

単位 mm 

種類(記号) 

長さ 

許容差 

幅 

許容差 

厚さ 

許容差 

普通れんが(N) 

210 

±5.0 

100 

±3.0 

60 

±2.5 

化粧れんが(F) 

210 

±5.0 

60 

±3.0 

60,65,76 

±2.5 

100 

±3.0 

60 

±2.5 

215 

±5.0 

102.5 

±3.0 

65 

±2.5 

230 

±5.0 

110 

±3.0 

76 

±2.5 

6.3 

性能 

れんがの性能は,吸水率,圧縮強度及び飽和係数であり,7.4〜7.6によって試験したとき,表1及び表2

の規定に適合しなければならない。ただし,飽和係数については,受渡当事者間の協議によって削除する

ことができる。 

試験方法 

7.1 

試験体数 

7.2〜7.6の各試験における試験体数は,それぞれ3個ずつとする。 

7.2 

外観 

目視によって確認する。 

7.3 

寸法 

寸法の測定は,JIS B 7516に規定する最小目盛0.5 mmの金属製直尺又はこれと同等以上の精度をもつ長

さ計を用いて行い,測定箇所は図2に示す各部位のほぼ中央とする。 

化粧れんがで凹凸などを設けた場合については,測定箇所は受渡当事者間の協議による。 

図2−れんがの寸法部位 

7.4 

吸水率試験 

試験体は,全形のものを用いる。試験体を105 ℃以上の空気乾燥器内で24時間以上乾燥し,室温まで

冷却後,その質量を測り,これを乾燥質量m1(g)とする。次に,この試験体を20±5 ℃の清水中に24

時間以上浸せき(漬)した後取り出し,手早く湿布で表面の水分を拭い取り,直ちに質量を測り,これを

飽水質量m1A(g)とする。吸水率は次の式によって算出し,四捨五入によって小数点以下1桁に丸める。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

100

1

1

A

1

×

=

m

m

m

a

ここに, 

a: 吸水率(%) 

m1: 乾燥質量(g) 

m1A: 飽水質量(g) 

質量の測定には,最小目盛5 g 以下の質量計を使用する。 

なお,窯出し直後のれんがを試験体として用いる場合には,空気乾燥器による乾燥を省略することがで

きる。 

7.5 

圧縮強度試験 

試験体は,長さ100 mm程度となるように,長さ方向に対し垂直に切断した試験体を用いる。長さ及び

幅方向の面を加圧面とし,7.3によって測定した寸法を用いて開口部を含む加圧面積A(mm2)を小数点以

下1桁まで求める。 

加圧面には図3に示すように,加圧面が均一になるようJIS A 1108の附属書1に規定する硬さA65/5〜

A70/5による硬質ゴム(アンボンドキャッピングに使用する硬質ゴム)をはさむか,又は石こうによるキ

ャッピングとし,毎秒0.5〜1.0 N/mm2の荷重速度で破壊するまで加圧する。試験体が圧縮破壊するまでの

最大荷重W(N)を有効数字3桁まで測定する。圧縮強度は,次の式によって算出し,四捨五入によって

小数点以下1桁に丸める。 

A

W

C=

ここに, C: 圧縮強度(N/mm2) 
 

W: 最大荷重(N) 

A: 開口部を含む加圧面積(mm2) 

図3−圧縮試験方法の例 

7.6 

飽和係数試験 

飽和係数を算出するための煮沸吸水率試験を行う試験体は,吸水率試験と同一の試験体とし,次による。 

a) 煮沸吸水率試験 煮沸吸水率の測定に当たって,試験体は全形のものを用い,7.4の吸水率試験を終え

た試験体を105 ℃以上の空気乾燥器内で24時間以上乾燥後,室温まで冷却し,その後に質量を測り,

これを乾燥質量m2(g)とする。次に,この試験体を煮沸装置の中に試験体どうしが接触しないよう

に置き,試験体上面が水面下5 cmとなるように煮沸装置に水を注入する。水が煮沸するまで加熱し,

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沸騰後3時間この状態を継続する。加熱中は,蒸発によって失われる水を補給し,試験体が常に水面

下5 cmとなるように維持する。3時間経過後,熱源を切り,試験体をそのまま浸した状態でほぼ室温

になるまで12時間以上静置する。 

試験体を煮沸装置から取り出し,手早く湿布で表面の水分を拭い取り,直ちに質量を測り,これを

煮沸吸水による飽水質量m2B(g)とする。 

煮沸吸水率は次の式によって算出し,四捨五入によって小数点以下1桁に丸める。 

100

2

2

B

2

×

=

m

m

m

b

ここに, 

b: 煮沸吸水率(%) 

m2: 乾燥質量(g) 

m2B: 煮沸吸水による飽水質量(g) 

質量の測定には,最小目盛5 g 以下の質量計を使用する。 

b) 飽和係数 飽和係数は次の式によって算出し,小数点以下2桁に丸める。 

b

a

s=

ここに, 

s: 飽和係数 

a: 吸水率(%) 

b: 煮沸吸水率(%) 

検査 

検査は,箇条7によって試験したとき,いずれの試験体も箇条6の規定に適合しなければならない。ロ

ットの決め方は,合理的な抜取方式とする。 

製品の呼び方 

製品の呼び方は,次による。 

a) 普通れんが 種類,性能(吸水率及び圧縮強度),形状及び性能(飽和係数)による区分の例を次に示

す。 

例1 飽和係数試験を確認していないれんがの表示例 

 普通れんが 2種 孔あき 又は N-2-h 

例2 飽和係数が0.8以下のれんがの表示例 

 普通れんが 4種 孔あき t1形 又は N-4-h-t1 

b) 化粧れんが 種類,性能(吸水率及び圧縮強度),形状及び性能(飽和係数)による区分の例を次に示

す。 

例3 飽和係数が0.8を超えるれんがの表示例 

 化粧れんが a種 中実 t2形 又は F-a-f-t2 

10 表示 

れんがは,一結束又は一パレットごとに,次の事項を納入書に表示する。 

a) 規格番号 

b) 製品の種類 

c) 性能(吸水率及び圧縮強度)による区分 

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d) 形状による区分 

e) 性能(飽和係数)による区分 

f) 

原料にリサイクル材料を用いる場合は,その旨を表示する。 

例 普通れんが 4種 孔あき t2形 R 1) 又は N-4-h-t2-R 1) 

注1) Rは,原料としてリサイクル材を用いていることを示す。 

g) 製造業者名又はその略号 

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附属書A 

(参考) 

鉄筋コンクリート造及び木造の建物の 

外装仕上げ材(非構造壁)として化粧れんがを適用した施工例 

A.1 施工例 

化粧れんがを鉄筋コンクリート造及び木造の建物の外装仕上げ材(非構造壁)として適用した施工例を,

それぞれ図A.1及び図A.2に示す。 

鉄筋コンクリート造の場合は,く(躯)体の外側に化粧れんがを用いた外装仕上げ材を設け,補強金物

を用いてく(躯)体に緊結させる。く(躯)体と化粧れんがの外装仕上げ材との間は通気層をとるが,必

要に応じてく(躯)体の外側に断熱材を設ける場合もある。化粧れんが壁体の自重による鉛直荷重は,最

下階においては基礎,各階においては自重受け材(受け金物)で支持する。また,水平力に対しては,引

き金物を適切な位置・間隔に配置し,く(躯)体に堅固に緊結させて面外への転倒を防止する。 

図A.1−化粧れんがの施工例 

(鉄筋コンクリート造建物への適用例) 

図A.2−化粧れんがの施工例 

(木造住宅への適用例) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

同様に木造の場合は,木造の軸材及び外壁材の屋外側に通気層を設け,外装仕上げ材として化粧れんが

を使用し,補強金物を用いてく(躯)体に緊結させる。現在,木造住宅においては,内壁の外側に断熱材

を設け,省エネルギー効果を期待した外断熱工法も広がりをみせている。 

参考文献 社団法人日本建築学会建築工事標準仕様書・同解説 メーソンリー工事 JASS 7(第3版

2009.6)