2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
R0305-1991
石灰焼成用窯炉の熱勘定方式
Heat balancing of kiln and furnace for lime
1. 適用範囲 この規格は,石灰石の仮焼に使用する窯炉の熱勘定方式について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 基準
2.1
熱勘定は,窯炉の正常運転時における連続24時間以上の運転実績によって行う。
2.2
熱勘定は,焼成された生石灰(以下,石灰という。)1t当たりについて行う。
2.3
熱勘定の基準温度は,外気温度とする。
2.4
燃料の発熱量は,使用時における低発熱量(1)を用いる。
注(1) 高発熱量から低発熱量への換算は,附属書1に示す方法による。
3. 設備に関する記録及び測定事項
3.1
設備に関する記録 設備に関する記録は,次のとおりとする。
(1) 工場名及び所在地
(2) 窯炉の形式,名称及び番号など
(3) 石灰の用途(2)
(4) 窯炉の内径及び全長(高さ)(3)
(5) 窯炉の断面積及び有効容積
(6) 窯壁の構成様式
(7) 使用燃料の種類(名称)(4)
(8) 通風形式及び設備(5)
(9) 原料の装入及び石灰の排出設備
(10) 付帯設備の種類,形式容量など(6)
(11) 履歴(7)
注(2) 例えば,製鋼用,化学工業用,排煙脱硫用などの工業用,農業用,建設用などの石灰。
(3) 外径,内径(焼成帯部分の内径),有効長さ(原石又は石灰を充てんし,予熱帯,焼成帯,冷却
帯となし得る高さを示し,通常,排出口上端から窯頂排気口下端までの高さに当たる)。
(4) 液体,気体及び固体燃料。
(5) 送・排風機の用途,形式,容量,圧力,電力及び回転数。
(6) 付帯設備は,排ガス処理設備,ボイラー,オイルヒーターなど。
2
R0305-1991
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(7) 建設及び改造の年月日並びに改造の概要。
3.2
測定事項 測定事項は,次のとおりとする。
(1) 測定期間(年月日,時刻),測定責任者名。
(2) 天候,気圧,風速並びに外気の温度及び湿度。
(3) 石灰石の使用量,組成及び粒度範囲。
(4) 燃料の種類(8),銘柄,粒度範囲,使用時の組成,発熱量,温度及び使用量。
(5) 燃焼用空気の温度,圧力及び量。
(6) 石灰の温度及び残留CO2の量。
(7) 排ガスの温度及び容量並びに乾き排ガスの組成,空気比及び容量。
(8) 捕集ダストの組成と容量。
(9) 窯炉の外壁の温度及び面積。
注(8) 液体,気体及び固体の各燃料の種類(名称)。
4. 測定方法
4.1
石灰石の使用量,組成及び粒度範囲 石灰石の使用量,組成及び粒度範囲の測定は,次のとおりと
する。
(1) 使用量は実測とする。
(2) 組成は,JIS M 8850による。
(3) 粒度範囲は,石灰石を破砕機で破砕し,ふるい分けを行った場合には,ふるい目の開きの上限と下限
とをJIS Z 8801の規定に準じて記入する。
4.2
固体燃料の粒度範囲,使用時の組成,発熱量及び使用量 固体燃料の粒度範囲,使用時の組成,発
熱量及び使用量の測定は,次のとおりとする。
(1) 粒度範囲は,固体燃料を破砕機で破砕し,ふるい分けを行った場合には,ふるい目の開きの上限と下
限とをJIS Z 8801の規定に準じて記入する。
(2) 組成及び発熱量は,使用時を基準とし,次の日本工業規格によって測定する。
(a) JIS K 2249
(b) JIS K 2251
(c) JIS K 2270
(d) JIS K 2272
(e) JIS K 2275
(f) JIS K 2279
(g) JIS K 2283
(h) JIS K 2301
(i) JIS K 2541
(j) JIS M 8810
(k) JIS M 8811
(l) JIS M 8812
(m) JIS M 8813
(n) JIS M 8814
(3) 使用量は,次の方法によって測定する。
3
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(a) 燃料油の使用量又は容積式流量計で容積を測定し,比重をもって質量に換算する。
なお,燃料油の比重は,JIS K 2249による。
(b) ガスの使用量は,実測によるか又は質量精算による。
(c) 石炭及びコークスの使用量は,窯炉に装入するときの状態の質量で表す。
4.3
石灰の温度及び未分解物の量 石灰の温度及び未分解物の量の測定は,次のとおりとする。
(1) 石灰の温度は,窯炉から排出直後の温度を実測する。
(2) 未分解物の量は,(1)測定後の石灰を常温まで冷却し,JIS R 9011の6.11に規定された二酸化炭素の定
量方法による。
4.4
排ガスの温度,組成及び量 排ガスの温度,組成及び量の測定は,次のとおりとする。
(1) 排ガスの温度は,測定結果に誤差を生じないよう,次のような点に注意して実測する。
(a) 漏入空気の影響(窯上部分が負圧の場合など,特に注意を要する)
(b) 測定位置による相違
(c) 測定時刻による相違(断続作業の場合など,特に注意を要する)
(2) 排ガスの分析は,JIS K 2301によって行う。
なお,分析器はオルザット分析器を使用してもよい。排ガス分析用試料の場合にも前項の温度測定
に準じた注意をし,また,温度と組成が同じ位置で測定されることが望ましい。
(3) 乾き排ガスの量は,次の式(窒素精算)によって求める。
(
)(
)
[
]
()()
(
)
[
]
76
.3
5.0
79
89
.8
2
2
0
×
−
−
×
×
−
×
=
CO
O
N
m
m
A
V
c
f
e
ここに
Ve: 石灰1kg当たりの乾き排ガス量 (m3N)
AO: 燃料1kg又は1m3N当たりの理論空気量 (m3N)(9)
mf: 石灰1kg当たりの燃料使用量(kg又はm3N)
mc: 石灰1kg当たりの燃えがら中の未燃焼炭素量 (kg)
(N2) : 排ガス中のN2量の容量百分率 (%)
(O2) : 排ガス中の02量の容量百分率 (%)
(CO) : 排ガス中のCO量の容量百分率 (%)
注(9) 理論空気量は,附属書2に示す方法で算出する。
備考 m3Nは,気体の標準状態0℃,110.3kPa {760mmHg} における体積の単位を示す。
4.5
窯炉の外壁各部分の温度 窯炉の外壁各部分の温度と,それぞれの温度に相当する面積を実測する。
計算の都合上,温度別,壁の向きなどによって,例えば予熱,焼成,冷却帯部分など,いくつかの部分
に区切って温度と面積を測定することが望ましい。
4.6
通風設備の使用時の圧力,容量など 通風設備の使用時の圧力,容量などは,3.1(8),6.(1)及び6.(2)
に記載された事項について,使用時の実績を記入する。
5. 熱勘定項目及び計算方法 熱勘定は,表1の左欄の項目について,それぞれ同表の右欄の方法で行う。
この計算は便宜上石灰1kg当たりについて行うが,表示の際にはこの数値に103を乗じて,石灰1t当たり
として表示する。
なお,この計算は,固体燃料を使用する場合について示したが,その他の燃料を使用する場合には,こ
れに準じて行う。
4
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表1
項目
計算方法
1. 入熱
(1) 燃料の燃焼熱
Qa (kJ {kcal})
Qa=mf×Hl
ここに,
mf: 石灰1kg当たりの燃料使用量 (kg)
Hl: 燃料の使用時における低発熱量 (kJ/kg
{kcal/kg})
(2) 燃料の顕熱
Qb (kJ {kcal})
Qb=mf×Cf× (tf−t)
ここに,
mf: 石灰1kg当たりの燃料使用量 (kg)
Cf: 燃料の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tf: 燃料の温度 (℃)
t: 外気温度 (℃)
(3) 霧化蒸気のエン
タルピー
Qc (kJ {kcal})
Qc=Ms×is
ここに,
ms: 石灰1kg当たりの過熱蒸気使用量 (kg)
is: 過熱蒸気のエンタルピー (kJ/kg {kcal/kg})
備考 isは付表2によって求める。
(4) 一次空気の顕熱
Qd (kJ {kcal})
Qd=A1×Ca1× (ta1−t)
ここに,
A1: 石灰1kg当たりの予熱一次空気量 (m3N)
Ca1: 空気の比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
ta1: 空気の予熱温度 (℃)
t: 外気温度 (℃)
備考 Qdは,一次空気を窯炉以外の熱で予熱した場合にだけ計上する。
(5) 二次空気の顕熱
Qe (kJ {kcal})
Qe=A2×Ca2× (ta2−t)
ここに,
A2: 石灰1kg当たりの二次空気回収量 (m3N)
Ca2: 二次空気の比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
ta2: 二次空気の予熱温度 (℃)
t: 外気温度 (℃)
(6) 循環ガスの顕熱
Qf (kJ {kcal})
Qf=A3×Ca3 (ta3−t)
ここに,
A3: 石灰1kg当たりの循環ガス量 (m3N)
Ca3: 循環ガスの比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
ta3: 循環ガス温度 (℃)
t: 外気温度 (℃)
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項目
計算方法
2. 出熱
(7) 全入熱
Q1 (kJ {kcal})
Q1=Qa+Qb+Qc+Qd
ここに,
Qa: 燃料の燃焼熱 (kJ {kcal})
Qb: 燃料の顕熱 (kJ {kcal})
Qc: 霧化蒸気のエンタルピー (kJ {kcal})
Qd: 一次空気の顕熱 (kJ {kcal})
備考 Qe,Qf(二次空気の顕熱,循環ガスの顕熱)は,循環熱であるため
全入熱には入れず,参考値とする。
(1) 石灰石の分解熱
Qg (kJ {kcal})
Qg= [(CaO) −1.273 (R・CO2)] ×3 177+ (MgO) ×2 712
ここに, R・CO2: 石灰1kg当たりの残留CO2の質量 (kg)
CaO: 石灰1kg当たりのCaOの質量 (kg)
MgO: 石灰1kg当たりのMgOの質量 (kg)
(2) 石灰の持ち去る熱
Qh (kJ {kcal})
Qh=Cm× (th−t)
ここに,
Cm: 石灰の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
th: 石灰の温度 (℃)
t: 外気の温度 (℃)
備考 石灰の比熱Cmは,付表3によって求める。
(3) 不完全燃焼による
損失熱
Qi (kJ {kcal})
Qi=1 2640×100
CO×Vc
ここに,
CO: 排ガス中のCO量の容量百分率 (%)
Vc: 石灰1kg当たりの乾き排ガス量 (m3N)
(4) 石灰石の付着水分
の蒸発熱
Qj (kJ {kcal})
Qj=mr×r
ここに,
mr: 石灰1kg当たりの原料中の水分量 (kg)
r: 外気温度における水の蒸発熱 (kJ/kg
{kcal/kg})
備考 外気温における水の蒸発熱は,次の式によって求める。
r=2 499−2.30t {r=597−0.55t}
この場合,小数点以下は丸める。
ここに,
t: 外気温度 (℃)
(5) 強制冷却空気及び
水の損失熱
Qk (kJ {kcal})
(1) 強制冷却空気の損失熱Qk1 (kJ {kcal})
Qk1=A4×Ca4× (ta4−t)
ここに,
A4: 石灰1kg当たりの冷却空気量 (m3N)
Ca4: 冷却空気の比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
ta4: 冷却空気の出口の温度 (℃)
t: 外気温度 (℃)
(2) 水の損失熱Qk2 (kJ {kcal})
Qk2=mw× (tw−t)
ここに,
mw: 石灰1kg当たりの冷却水量 (kg)
tw: 冷却水出口の温度 (℃)
t: 外気温度 (℃)
6
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項目
計算方法
2. 出熱
(6) 捕集ダストの顕熱
及び分解に要した
熱
Ql (kJ {kcal})
Ql=Ql+Ql2
Ql1=Cd× (tg−t) Wd
Ql2=Wd× [(CaO) −1.273 (R・CO2)] ×3 177+ (MgO) ×2 712
ここに,
Ql1: ダストの持ち去る熱 (kJ {kcal})
Ql2: ダストの分解に要した熱 (kJ {kcal})
Cd: ダストの排ガス温度tgにおける比熱
(kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tg: 排ガス温度 (℃)
t: 外気温 (℃)
Wd: 石灰1kg当たりの飛散ダスト量 (kg)
CaO: 石灰1kg当たりのCaOの質量 (kg)
R・CO2: 石灰1kg当たりの残留CO2の質量 (kg)
MgO: 石灰1kg当たりのMgOの質量 (kg)
備考 ダストの比熱Cdは,付表3によって求める。
求め方は,R・CO2は石灰石,残りは石灰からそれぞれの排ガス温
度における比熱を求め,これらの加重平均によって求める。
(7) 排ガスの持ち去る
熱
Qm (kJ {kcal})
Qm= [Ve×Ce× (te−t)] +
(
)
−
×
×
×
+
×
t
t
C
m
h
m
e
f
O
H2
224
.1
100
9
ここに,
Ve: 石灰1kg当たりの乾き排ガス量 (m3N)
Ce: 乾き排ガスの比熱(附属書3参照)
(kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
te: 排ガスの温度 (℃)
t: 外気の温度 (℃)
mf: 石灰1kg当たりの燃料使用量 (kg)
h: 燃料中の水素分の質量百分率 (%)
m: 燃料中の全水分の質量百分率 (%)
CH2O: 水蒸気の比熱(附属書3参照) (kJ/m3N℃
{kcal/m3N℃})
7
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項目
計算方法
2. 出熱
(8) 窯壁からの放射熱
Qn (kJ {kcal})
Qn=(
)(
)
L
H
A
t
t
h
h
w
r
c
×
∆
×
−
×
+
∑
ここに,
hc: 自然対流伝熱係数 (kJ/m2h℃ {kcal/m2h℃})
窯壁が水平上向の場合hc=
(
)
4
7.
11
t
tw−
×
窯壁が鉛直横向の場合hc=
(
)
4
2.9
t
tw−
×
窯壁が水平下向の場合hc=
(
)
4
3.6
t
tw−
×
hr: 放射伝熱係数 (kJ/m2h℃ {kcal/m2h℃})
hr=
t
t
t
t
w
w
−
×
−
−
+
ε
4
4
100
273
100
273
4.
20
tw: 窯炉外壁の温度 (℃)
t: 外気の温度 (℃)
∆A: 窯壁面積 (m2)
H: 測定時間 (h)
L: H時間中に使用した石灰の質量 (kg)
ε: 放射率(0.8を用いてもよい)
(9) 全出熱
Q2 (kJ {kcal})
Q2=Qg+Qh+Qi+Qj+Qk+Ql+Qm+Qn
ここに,
Qg: 石灰石の分解熱 (kJ {kcal})
Qh: 石灰の持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qi: 不完全燃焼による損失熱 (kJ {kcal})
Qj: 石灰石の付着水分の蒸発熱 (kJ {kcal})
Qk: 強制冷却空気及び水の損失熱 (kJ {kcal})
Ql: 捕集ダストの顕熱及び分解に要した熱 (kJ
{kcal})
Qm: 排ガスの持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qn: 窯壁からの放射熱 (kJ {kcal})
3. 熱効率η (%)
100
l
×
=Q
Qg
η
ここに,
Q1: 燃料の燃焼熱(全入熱) (kJ {kcal})
Qg: 石灰石の分解熱 (kJ {kcal})
6. 熱勘定記録の様式 3.による事項及び5.によって行った熱勘定は,次の様式によって記録する。
(1) 設備概要
8
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9
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(2) 測定結果
10
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11
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(3) 無勘定表
(4) 熱流れ図
12
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付表1 引用規格
JIS K 2249 原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表
JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法
JIS K 2270 原油及び石油製品−残留炭素分試験方法
JIS K 2272 原油及び石油製品の灰分並びに硫酸灰分試験方法
JIS K 2275 原油及び石油製品水分試験方法
JIS K 2279 原油及び燃料油発熱量試験方法
JIS K 2283 原油及び石油製品の動粘度試験方法並びに石油製品粘度指数算出方法
JIS K 2301 燃料ガス及び天然ガスの分析・試験方法
JIS K 2541 原油及び石油製品硫黄分試験方法
JIS M 8810 石炭類及びコークス類のサンプリング,分析並びに試験方法の通則
JIS M 8811 石炭類及びコークス類のサンプリング方法並びに全水分・湿分測定方法
JIS M 8812 石炭類及びコークス類の工業分析方法
JIS M 8813 石炭類及びコークス類の元素分析方法
JIS M 8814 石炭類及びコークス類の発熱量測定方法
JIS M 8850 石灰石分析方法
JIS R 9011 石灰の化学分析方法
JIS Z 8801 標準ふるい
13
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付表2 過熱蒸気表(エンタルピー is)
単位 MJ/kg {kcal/kg}
圧力
(kPa {kgf/cm2})
蒸気温度 (℃)
100
150
200
250
300
350
400
450
5 {0.05}
2.69
{642}
2.78
{665}
2.88
{688}
2.98
{711}
3.08
{735}
3.18
{759}
3.28
{783}
3.38
{808}
20 {0.1}
2.69
{642}
2.78
{665}
2.88
{688}
2.98
{711}
3.08
{735}
3.18
{759}
3.28
{783}
3.38
{808}
30 {0.2}
2.69
{642}
2.78
{665}
2.88
{688}
2.98
{711}
3.08
{735}
3.18
{759}
3.28
{783}
3.38
{808}
50 {0.5}
2.68
{641}
2.78
{664}
2.88
{687}
2.98
{711}
3.08
{735}
3.18
{759}
3.28
{783}
3.38
{808}
98 {1.0}
2.68
{639}
2.78
{663}
2.88
{687}
2.97
{710}
3.07
{734}
3.17
{758}
3.28
{783}
3.38
{808}
196 {2.0}
2.77
{661}
2.87
{686}
2.97
{710}
3.07
{734}
3.17
{758}
3.27
{783}
3.38
{807}
294 {3.0}
2.76
{660}
2.87
{685}
2.97
{709}
3.07
{733}
3.17
{758}
3.27
{782}
3.38
{807}
392 {4.0}
2.75
{658}
2.86
{683}
2.96
{708}
3.07
{733}
3.17
{757}
3.27
{782}
3.38
{807}
490 {5.0}
2.86
{682}
2.96
{707}
3.06
{732}
3.17
{757}
3.27
{781}
3.37
{806}
588 {6.0}
2.85
{681}
2.96
{707}
3.06
{731}
3.17
{756}
3.27
{781}
3.37
{806}
678 {7.0}
2.85
{680}
2.96
{706}
3.06
{731}
3.17
{756}
3.27
{781}
3.37
{806}
付表3 石灰及び石灰石の比熱表
温度
比熱Cm (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
t (℃)
石灰
石灰石
0
0.745 {0.178}
0.795 {0.190}
50
0.766 {0.183}
0.837 {0.200}
100
0.787 {0.188}
0.875 {0.209}
150
0.808 {0.193}
0.900 {0.215}
200
0.821 {0.196}
0.929 {0.222}
250
0.833 {0.199}
0.959 {0.229}
300
0.842 {0.201}
0.980 {0.234}
350
0.850 {0.203}
1.005 {0.240}
400
0.854 {0.204}
1.022 {0.244}
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R0305-1991
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附属書1 高発熱量から低発熱量を換算する方法
使用時の高発熱量Hh (kJ {kcal}) 及び低発熱量HI (kJ {kcal}) は,次の式によって換算する。
O
h
H
w
H
×
−
=
100
100
2
HI=Hh−25.1× (9h+w)
ここに, HO: 高発熱量(恒湿ベース) (kJ/kg {kcal/kg})
w2: 湿分百分率 (%)
h: 水素百分率 (%)
w: 全水分百分率 (%)
備考1. 燃料油の場合には,湿分w2 (%) =0とし,使用燃料の組成及び高発熱量は,試料による測定
値をそのまま用いる。
2. 燃料油の元素分析を行わない場合は,炭素86%,水素12%とする。
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R0305-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書2 理論空気量の計算方法
理論空気量は,次の式によって計算する。
液体燃料の場合 AO=
02
.0
000
1
248
.0
+
×
l
H
気体燃料の場合 AO=
32
.0
000
1
263
.0
−
×
l
H
固体燃料の場合 AO=
09
.0
000
1
260
.0
−
×
l
H
ここに, AO: 理論空気量(固体燃料及び液体燃料の場合はm3N/kg燃料,気
体燃料の場合はm3N/m3N燃料)
Hl: 低発熱量(kJ/kg又はkJ/m3N{kcal/kg又はkcal/m3N})
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R0305-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書3 乾き排ガス及び排ガス中の水蒸気の比熱の計算方法
乾き排ガスの比熱Ceは,次の附属書3表1のうち,排ガス成分及び温度が最も近い値をとる。
水蒸気の比熱CH2Oは,次の附属書3表1のうち最も近い温度の値をとる。
附属書3表1
種別
Ce(乾き排ガスの比熱) (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃}) CH2O(水蒸気の比熱)
排ガス成分
排ガス温度℃
10%CO2
20%CO2
30%CO2
40%CO2
0
1.34
1.34
1.38
1.42
1.51
{0.32}
{0.32}
{0.33}
{0.34}
{0.36}
100
1.34
1.38
1.42
1.47
1.51
{0.32}
{0.33}
{0.34}
{0.35}
{0.36}
200
1.34
1.42
1.47
1.51
1.51
{0.32}
{0.34}
{0.35}
{0.36}
{0.36}
300
1.38
1.42
1.47
1.55
1.55
{0.33}
{0.34}
{0.35}
{0.37}
{0.37}
400
1.38
1.47
1.51
1.55
1.55
{0.33}
{0.35}
{0.36}
{0.37}
{0.37}
改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
松 村 俊 介
吉澤石灰工業株式会社
鈴 木 健 司
株式会社カルシード
森 武 彦
菱光石灰工業株式会社
門 倉 利 夫
秩父石灰工業株式会社
松 永 斉
奥多摩工業株式会社
古 谷 茂 樹
日本石灰協会