2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
R 0302-1991
陶磁器,耐火物などの焼成用
単独窯の熱勘定方式
Heat balancing of pottery and refractory firing periodic kiln
1. 適用範囲 この規格は,陶磁器,耐火物などの焼成用単独窯のうち,液体燃料だき又は気体燃料だき
のものの熱勘定方式について規定する。
備考1. 上記の適用範囲のほか,炭素製品,研削といし,その他の窯業製品についてもこの規格を適
用することができる。
2. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 2249 原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表
JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法
JIS K 2270 原油及び石油製品−残留炭素分試験方法
JIS K 2272 原油及び石油製品の灰分並びに硫酸灰分試験方法
JIS K 2275 原油及び石油製品水分試験方法
JIS K 2279 原油及び燃料油発熱量試験方法
JIS K 2301 燃料ガス及び天然ガスの分析・試験方法
JIS K 2541 原油及び石油製品硫黄分試験方法
3. この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 基準
2.1
熱勘定は,1焼成期間(燃料のたき始めからたきあげまでの期間)の運転結果による。
2.2
熱勘定は,窯出し焼成品1t当たりについて行う。
2.3
熱勘定は,常温を基準とし,燃料の発熱量は,使用時における低発熱量を用いる。
3. 記録及び測定
3.1
窯に関する記録 窯に関する記録は,次のとおりとする。
(1) 種類及び形式
(2) 大きさ(長さ,幅及び高さ又は径及び高さ)
(3) 有効床面積
(4) 有効内容積
(5) 各部(天井,側壁及び底部)の表面積,耐火物の種類及び質量
(6) 燃焼装置の形式(バーナーの形式,容量及び本数を含む。)
2
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(7) 通風装置の形式,ファンの形式及び容量並びに煙突の大きさ
(8) 排熱利用設備の種類,形式,容量
(9) 履歴
3.2
測定事項 測定事項は,次のとおりとする。
(1) 測定年月日,測定時刻及び測定者名
(2) 天候,気圧,外気の温度並びに室内の温度及び湿度
(3) 燃焼装置及び通風装置とそれらの状況
(4) 焼成品名
(5) 窯の負荷率(1)
(6) 焼成時間
(7) 窯内雰囲気(2)
(8) 燃料の種類,組成,性状,発熱量,温度及び使用量
(9) 燃焼用の一次空気及び二次空気の容量,温度及び圧力
(10) 未焼成品(3),さや及び道具の種類,質量,含まれる可燃成分及び窯入れ時の温度
(11) 焼成品(4)の質量及び焼成の最高温度
(12) 燃焼排ガスの容量,温度,圧力及び組成
(13) 窯本体の温度(5)
(14) 排熱利用設備などへ導かれる排ガスなどの容量,温度及び圧力
注(1) 窯の負荷率とは,設計時又は実績の基準能力に対する実際の積載質量の割合をいう。
(2) 窯内の雰囲気とは,燃料のたき始めからたきあげまでの一定時間ごとにおける窯内雰囲気をい
う。
(3) 未焼成品とは,未焼成の陶磁器,耐火物などをいう。
(4) 焼成品とは,焼成した陶磁器,耐火物などをいう。
(5) 窯本体の温度とは,燃料のたき始めからたきあげまでの一定時間ごとにおける窯本体の各部(天
井,側壁及び窯床)の温度をいう。
4. 測定方法
4.1
燃料の組成,発熱量及び使用量 燃料の組成,発熱量及び使用量の測定は,次のとおりとする。
(1) 燃料の組成は,次の日本工業規格によって測定する。
(a) JIS K 2251
(b) JIS K 2270
(c) JIS K 2272
(d) JIS K 2275
(e) JIS K 2301
(f) JIS K 2541
(2) 燃料の発熱量は,JIS K 2279によって測定する。
(3) 燃料のうち,液体燃料の使用量は,容積式流量計で測定し,液体燃料の比重(6)をもって質量に換算す
る。
(4) 燃料のうち,気体燃料の使用量は,オリフィス,面積式流量計又は容積式流量計で測定する。
注(6) 重油の比重は,JIS K 2249によって測定する。
3
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4.2
燃焼用空気の容量,温度及び圧力 燃焼用空気の容量,温度及び圧力の測定は,次のとおりとする。
(1) 燃焼用空気の容量は,燃料及び燃焼排ガスの組成から算出し,燃焼用空気のうち予熱空気の容量は,
オリフィス,面積式流量計又はピトー管,熱線式風速計及び風車式風速計で測定する。
(2) 燃焼用空気が予熱されている場合の予熱空気の温度は,予熱装置の入口及び出口で測定する。
(3) 押込式通風の場合における燃焼用空気の圧力は,水柱圧力計を用い,送風機の排出口で測定する。
4.3
未焼成品,焼成品,さや及び道具の質量並びに未焼成品の水分,可燃成分及び温度 未焼成品,焼
成品,さや及び道具の質量並びに未焼成品の水分,可燃成分及び温度の測定は,次のとおりとする。
(1) 未焼成品,焼成品,さや及び道具の質量は,その全量について測定する。ただし,その全量について
測定できない場合は,ランダムに抜き取った試料につき,その質量を測定し,その結果から算出する
ことができる。
(2) 未焼成品の水分,可燃成分は,ランダムに抜き取った試料につき,その付着水分及び結晶水分,可燃
成分を測定する。
(3) 未焼成品の焼成温度を測定する場合の温度計は,熱電温度計,放射温度計又は光高温計を用いる。
4.4
燃焼排ガスの温度及び組成 燃焼排ガスの温度及び組成の測定は,次のとおりとする。
(1) 燃焼排ガスの温度は,窯に近い主煙道で測定する。
(2) 燃焼排ガスの組成を分析するための試料採取位置は,窯に近い煙道とし,その採取方法は,JIS K 2301
による。
(3) 燃焼排ガスの組成の分析は,オルザット分析器,ヘンペル分析器又は赤外線式,磁気式などの機器分
析計を用いる。
4.5
窯本体の温度 窯本体の温度は,燃料のたき始めからたきあげまでの一定時間ごとにおける窯の天
井,側壁及び床部について,それらの内外面を測定する。ただし,窯の床部の測定が困難な場合は,推定
値をもってかえることができる。
5. 熱勘定の項目及び計算方法 熱勘定は,表1の左欄の項目について,それぞれ同表の右欄の計算方法
で行う。
4
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表1
項目
計算方法
1.
入熱
Q1 (kJ {kcal})
(1) 燃料の燃焼熱
Qa (kJ {kcal})
Qa=mf×Hl
ここに,mf :焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
Hl :燃料の低発熱量(kJ/kg {kcal/kg} 又はkJ/m3N {kcal/m3N})
備考 例えば,ある組成の気体燃料の場合は,次の式から燃料の低発熱
量Hl (kJ/m3N {kcal/m3N}) を算出することができる。
ただし,括弧内は気体燃料の組成の容量百分率 (%) を示す。
Hl=30.5 (CO) +25.7 (H2) +85.5 (CH4) +153.7 (C2H6) +210 (C3H8)
+292 (C4H10)
(2) 燃料の顕熱
Qb (kJ {kcal})
Qb=mf×Cf× (tf−t)
ここに,mf :焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
Cf :燃料の比熱(kJ/kg℃ {kcal/kg℃} 又はkJ/m3N℃
{kcal/m3N℃})
tf :燃料の温度 (℃)
t :常温 (℃)
備考 液体燃料の比熱は,1.88kJ/kg℃ {0.45kcal/kg℃} とし,気体燃料の
比熱は、その組成から計算する。
(3) 燃焼用空気の持ち
込む熱
Qc (kJ {kcal})
o
m
Q
c
Q
c1
=
Qc1=Σ [Vc×Cc× (tc−t)]
ここに,Qc1 :総燃焼用空気の持ち込む熱 (kJ {kcal})
mo :焼成品の総質量 (t)
Vc :燃料のたき始めからたきあげまでの間の各燃焼用空気量
(m3N)
Cc :各燃焼用空気の比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
tc :各燃焼用空気の温度 (℃)
t :常温 (℃)
備考 燃焼用空気の持ち込む熱は,燃料のたき始めからたきあげまでの
間の各燃焼用空気の持つ熱を,一定時間ごとに区切って別々に計
算し合計したものとする。
(4) 未焼成品,さや,
道具,台車の持ち
込む熱及び可燃成
分の燃焼熱
Qd (kJ {kcal})
(a) 未焼成品の持ち込む熱Qd1 (kJ/ {kcal})
Qd1=mm×Cm× (tm−t)
ここに,mm :焼成品1t当たりの未焼成品の質量 (kg)
Cm :未焼成品の平均比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tm :窯入れ時の未焼成品の温度 (℃)
t :常温 (℃)
(b) さや及び道具の持ち込む熱Qd2 (kJ {kcal})
Qd2=mst×Cst× (tst−t)
ここに,mst :焼成品1t当たりのさや及び道具の質量 (kg)
Cst :さや及び道具の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tst :窯入れ時のさや及び道具の温度 (℃)
t :常温 (℃)
(c) 台車の持ち込む熱Qd3 (kJ {kcal})
Qd3=mcb×Ccb× (tcb−t)
ここに,mcb :焼成品1t当たりの台車の質量 (kg)
Ccb :台車の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tcb :窯入れ時の台車の温度 (℃)
t :常温 (℃)
(d) 未焼成品に含まれる可燃成分の燃焼熱Qd4 (kJ {kcal})
Qd4=ml×Hlb
ここに,ml :焼成品1t当たりの未焼成品に含まれる可燃成分の質量
(kg)
Hlb :可燃成分の有効発熱量 (kJ/kg {kcal/kg})
(e) 未焼成品,さや,道具,台車の持ち込む熱及び可燃成分の燃焼熱Qd (kJ
{kcal})
Qd=Qd1+Qd2+Qd3+Qd4
5
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項目
計算方法
1.
入熱
Q1 (kJ {kcal})
(5) 窯本体に蓄熱して
いる熱
Qe (kJ {kcal})
o
e
m
Q
e
Q
1
=
Qe1=Σ [mr×Cr× (tr−t)]
ここに,Qe1 :窯本体に蓄熱している総熱量 (kJ {kcal})
mo :焼成品の総質量 (t)
mr :窯本体における各部(天井,側壁及び底部)の耐火物の
質量 (kg)
Cr :窯本体の耐火物の平均比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tr :窯本体の内面及び外面の平均温度 (℃)
t :常温 (℃)
備考1.
窯本体に蓄熱した熱は,窯本体の天井,側壁及び底部に分けて
算出する。
2. 窯本体の内面及び外面の平均温度は,燃料をたき始めたときの
ものとする。
(6) 全入熱
Q1 (kJ {kcal})
Q1=Qa+Qb+Qc+Qd+Qe
ここに,Qa :燃料の燃焼熱 (kJ {kcal})
Qb :燃料の顕熱 (kJ {kcal})
Qc :窯本体に蓄熱している熱 (kJ {kcal})
Qd :未焼成品,さや,道具,台車の持ち込む熱及び可燃成分
の燃焼熱 (kJ {kcal})
Qe :窯本体に蓄熱している熱 (kJ {kcal})
2.
出熱
Q2 (kJ {kcal})
(1) 未焼成品の付着水
分から蒸発する蒸
気の持ち去る熱
Qf (kJ {kcal})
Qf=mx× (Ix−I'x)
ここに,mx :焼成品1t当たりの未焼成品の付着水分量 (kg)
Ix :未焼成品の付着水分から蒸発する蒸気のエンタルピー
(kJ/kg {kcal/kg})
I'x :未焼成品の付着水分のエンタルピー (kJ/kg {kcal/kg})
備考 未焼成品の付着水分から蒸発する蒸気のエンタルピーは,125℃に
おける蒸気のエンタルピー2 713kJ/kg {648kcal/kg} とする。
(2) 未焼成品の結晶水
分から蒸発する蒸
気の持ち去る熱
Qg (kJ {kcal})
Qg=my× (Iy−I'y)
ここに,my :焼成品1t当たりの未焼成品の結晶水分 (kg)
Iy :未焼成品の結晶水分から蒸発する蒸気のエンタルピー
(kJ/kg {kcal/kg})
I'y :未焼成品の結晶水分のエンタルピー (kJ/kg {kcal/kg})
備考 未焼成品の結晶水分から蒸発する蒸気のエンタルピーは,550℃に
おける蒸気のエンタルピー3 596kJ/kg {859kcal/kg} とする。
(3) 粘土の分解に要し
た熱
Qh (kJ {kcal})
Qh=mci×Qp
ここに,mci :焼成品1t当たりの未焼成品の中の粘土量 (kg)
Qp :粘土1kgの分解に要した熱 (kJ/kg {kcal/kg})
備考 粘土の分解に要した熱は,1 088kJ/kg {260kcal/kg} とする。
(4) 未焼成品の焼成に
要した熱
Qi (kJ {kcal})
Qi=1 000×C'm× (t'm−tm)
ここに,C'm :焼成品の平均比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
t'm :焼成品の焼成温度 (℃)
tm :窯入れ時の未焼成品の温度 (℃)
(5) さや及び道具の加
熱に要した熱
Qj (kJ {kcal})
Qj=mst×C'st× (t'st−tst)
ここに,mst :焼成品1t当たりのさや及び道具の質量 (kg)
C'st :さや及び道具の平均比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
t'st :さや及び道具の焼成温度 (℃)
tst :窯入れ時のさや及び道具の温度 (℃)
(6) 窯本体に蓄熱した
熱
Qk (kJ {kcal})
o
k
m
Q
k
Q
1
=
Qk1=Σ [mr×C'r× (t'r−t)]
ここに,Qk1 :窯本体に蓄熱した総熱量 (kJ {kcal})
mo :焼成品の総質量 (kg)
mr :窯本体の各部耐火物の質量 (kg)
C'r :窯本体の耐火物の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
t'r :窯本体の内面及び外面の平均温度 (℃)
t :常温 (℃)
6
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項目
計算方法
2.
出熱
Q2 (kJ {kcal})
(6) 窯本体に蓄熱した
熱
Qk (kJ {kcal})
備考1.
窯本体に蓄熱した熱は,その天井,側壁及び底部に分けて計算
する。
2. 窯本体の内面及び外面の平均温度は,燃料のたきあげ時の窯本
体の内面及び外面から計算によって求める。
3. 窯本体に蓄熱量の異なる耐火物が組み合わせて使用されている
場合は,各層ごとの平均温度から蓄熱量を求め,それらの和を
算出すればより正確な値が得られる。
(7) 燃焼排ガスの持ち
去る熱
Ql (kJ {kcal})
(a) 乾燃焼排ガスの顕熱Ql1 (kJ {kcal})
o
l
l
m
Q
Q
11
1=
Ql11=Σ [G'×F×Cg× (tg−t)]
ここに,Ql11 :乾燃焼排ガスの総顕熱 (kJ {kcal})
mo :焼成品の総質量 (t)
G' :燃料1kg当たり又は1m3N当たりの乾燃焼排ガス量 (m3N)
F :一定時間ごとの燃料(気体燃料の場合は気化ガス)使用
量(kg又はm3N)
Cg :燃焼排ガスの比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
tg :燃焼排ガスの温度 (℃)
t :常温 (℃)
備考1.
燃焼排ガスの比熱を概略計算による場合は,1.38kJ/m3N℃
{0.33kcal/m3N℃} とする。その他の場合は,参考表1から求め
る。
2. 燃焼排ガスの顕熱は,一定時間を区切って別々に計算して合計
する。
3. 未焼成品に可燃成分が含まれる場合は別に計算して合計する。
4. 燃料1kg当たり又は1m3N当たりの乾燃焼排ガス量 (m3N) G'を燃
焼排ガスの組成及び燃料の組成から求める場合は,次の式によ
ることができる。
(i) 液体燃料の場合
(
)
100
8.0
100
7.0
100
867
.1
21
.0
n
s
c
A
m
G
o
×
×
×
′
+
+
+
−
=
又は
(
)()
CO
CO
0.7
1.867
2+
′
s
c
G
+
=
(
)
(
)
()
(
)
[
]
CO
0.5
O
3.76
N
N
2
2
2
−
−
=
m
s
O
h
c
Ao
33
.3
8
7.
26
89
.8
100
1
+
−
+
=
ここに,c
:燃料中の炭素の質量百分率 (%)
s
:燃料中の燃焼性硫黄の質量百分率 (%)
n
:燃料中の窒素の質量百分率 (%)
m
:空気過剰係数
h
:燃料中の水素の質量百分率 (%)
o
:燃料中の酸素の質量百分率 (%)
Ao
:理論空気量 (m3N/kg)
(CO2) :燃焼排ガス中の二酸化炭素の容量百分率 (%)
(CO) :燃焼排ガス中の一酸化炭素の容量百分率 (%)
(O2) :燃焼排ガス中の酸素の容量百分率 (%)
(N2) :燃焼排ガス中の窒素の容量百分率 (%)
なお,焼成品1t当たりの空気過剰係数m,理論空気量Ao (m3N/kg)
及び乾燃焼排ガス量G' (m3N/kg) は,次の簡略式を用いて算出する
ことができる。この場合,液体燃料の燃焼排ガス中の最大二酸化
炭素量の容量百分率 (%) (CO2) maxは15.3%とする。
7
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項目
計算方法
2.
出熱
Q2 (kJ {kcal})
(7) 燃焼排ガスの持ち
去る熱
Ql (kJ {kcal})
(
)
(
)
2
2
CO
max
CO
=
m
0.2
000
1
85
.0
+
=
l
o
H
A
(
)
′
100
9
18
4.
22
1
h
W
o
A
m
o
G
G
+
−
−
+
=
l
o
H
G
000
1
11
.1
=
ここに,Hl
:液体燃料の低発熱量 (kJ/kg {kcal/kg})
W
:燃料中の水分の質量百分率 (%)
h
:燃料中の水素の質量百分率 (%)
Go
:理論燃焼排ガス量 (m3N/kg)
(CO2) :燃焼排ガス中の二酸化炭素の容量百分率 (%)
(ii) 気体燃料の場合
G'=G− (H2+2・CH4+3・C2H6+4・C3H8+5・C4H10) (m3N/m3N)
G=1+mAo−0.5 (H2+CO−C2H6-2・C3H8-3・C4H10) (m3N/m3N)
又は,
G= (m−0.21) Ao+CO2+CO+H2+3・CH4+5・C2H6+7・C3H8+9・
C4H10+N2 (m3N/m3N)
G'はまた燃焼排ガス分析の結果から,次の式によって求めるこ
とができる。
(
)()
100
CO
CO
H
4C
H
3C
H
2C
CH
CO
CO
2
10
4
8
3
6
2
4
2
×
+
′
+
+
+
+
+
=
G
10
4
8
2
6
2
4
2
2
2
10
4
8
3
6
2
4
2
2
H
C
4
H
C
3
H
C
2
CH
CO
CO
)
CO
(
)
CO
(
)
O
H
6.5C
H
C
5
H
C
5.3
2CH
CO
5.0
(0.5H
)
CO
(
0.5
)
O
(
1
+
+
+
+
+
+
−
+
+
+
+
+
−
+
=
×
m
)
m
/
)(m
O
H
C
5.6
H
C
5
H
C
5.3
CH
2
CO
5.0
H
5.0
N
3
N
3
2
10
4
8
3
6
2
4
2
(
21
.0
1
−
+
=
+
+
+
+
o
A
ここに,H2
:気体燃料1m3N中の水素の容量 (m3N)
CO :気体燃料1m3N中の一酸化炭素の容量 (m3N)
CH4 :気体燃料1m3N中のメタンの容量 (m3N)
C2H6 :気体燃料1m3N中のエタンの容量 (m3N)
C3H8 :気体燃料1m3N中のプロパンの容量 (m3N)
C4H10 :気体燃料1m3N中のブタンの容量 (m3N)
O2
:気体燃料1m3N中の酸素の容量 (m3N)
N2
:気体燃料1m3N中の窒素の容量 (m3N)
CO2 :気体燃料1m3N中の二酸化炭素の容量 (m3N)
(O2) :燃焼排ガス中の酸素の容量百分率 (%)
(CO2) :燃焼排ガス中の二酸化炭素の容量百分率 (%)
(CO) :燃焼排ガス中の一酸化炭素の容量百分率 (%)
m
:空気過剰係数
Ao
:理論空気量 (m3N/m3N)
なお,気体燃料の低発熱量Hl (kJ/kg {kcal/kg})から理論空気量
Ao (m3N/m3N) 及び乾燃焼排ガス量G' (m3N/m3N) を算出する場合に
は次の簡略式を用いることができる。
Hl=16740kJ/m3N {4000kcal/m3N} 以上の場合
25
.0
000
1
09
.1
−
=
l
o
H
A
25
.0
000
1
14
.1
+
=
l
o
H
G
G'=Go+ (m−1) Ao− (H2+2CH4+3C2H6+4C3H8+5C4H10)
8
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項目
計算方法
2.
出熱
Q2 (kJ {kcal})
(7) 燃焼排ガスの持ち
去る熱
Ql (kJ {kcal})
ここに,Go
:理論燃焼排ガス量 (m3N/m3N)
H2
:燃料ガス1m3N中の水素の容量 (m3N)
CH4 :燃料ガス1m3N中のメタンの容量 (m3N)
C2H6 :燃料ガス1m3N中のエタンの容量 (m3N)
C3H8 :燃料ガス1m3N中のプロパンの容量 (m3N)
C4H10 :燃料ガス1m3N中のブタンの容量 (m3N)
(b) 燃焼排ガス中の水蒸気の顕熱Ql2 (kJ {kcal})
o
l
l
m
Q
Q
21
2=
Ql21=Σ [F×Sg×Csg× (tg−t) ]
ここに,Ql21 :燃焼排ガス中の水蒸気の総顕熱 (kJ {kcal})
mo :焼成品の総質量 (t)
F :一定時間ごとの燃料使用量(kg又はm3N)
Sg :燃料1kg当たり又は1m3N当たりの燃焼排ガス中の水蒸
気量 (kg)
Csg:水蒸気の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tg :燃焼排ガスの温度 (℃)
t :常温 (℃)
備考1.
未焼成品に可燃成分が含まれる場合は,別に計算して合算する。
2. 水蒸気の比熱は,1.88kJ/kg {0.45kcal/kg} とする。
3. 燃焼排ガス中の水蒸気の顕熱は,一定時間を区切って別々に計
算して合計する。
4. 燃料1kg当たり又は1m3N当たりの燃焼排ガス中の水蒸気量Sg
(kg) は,次の式から求めることができる。
(i) 液体燃料の場合
100
9
100
4.
22
29
h
w
Z
A
Sg
+
+
=
ここに,A :燃料1kg当たりの空気使用量 (m3N )
Z :絶対湿度
w :液体燃料の水分の質量百分率 (%)
h :液体燃料の水素分の質量百分率 (%)
(ii) 気体燃料の場合
)
H
C
5
H
C
4
H
C
3
CH
2
H
(
4.
22
18
4.
22
29
10
4
8
3
6
2
4
2
+
+
+
+
+
・
=
Z
A
Sg
A=mAo
s
s
P
P
P
Z
ϕ
ϕ
−
=62
.0
ここに,A
:燃料1m3N当たりの空気使用量 (m3N)
Z
:絶対湿度
H2
:気体燃料1m3N中の水素の容量 (m3N)
CH4 :気体燃料1m3N中のメタン容量 (m3N)
C2H6 :気体燃料1m3N中のエタン容量 (m3N)
C3H8 :気体燃料1m3N中のプロパン容量 (m3N)
C4H10 :気体燃料1m3N中のブタン容量 (m3N)
m
:空気過剰係数
Ao
:理論空気量 (m3N/m3N)
φ
:相対湿度
P
:大気圧 (Pa {mmHg})
Ps
:飽和蒸気圧力 (Pa {mmHg})
(c) 燃焼排ガスの持ち去る熱Ql (kJ {kcal})
Ql=Ql1+Ql2
ここに,Ql1 :乾燃焼排ガスの顕熱 (kJ {kcal})
Ql2 :燃焼排ガス中の水蒸気の顕熱 (kJ {kcal})
9
R 0302-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
項目
計算方法
2.
出熱
Q2 (kJ {kcal})
(8) 不完全燃焼による
損失熱
Qm (kJ {kcal})
×
×
′
×
Σ
050
3
100
(CO)
G
m
Q
f
m=
ここに,mf
:一定時間ごとの焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg
又はm3N)
G'
:燃料1kg当たり又は1m3N当たりの乾燃焼排ガス量
(m3N)
(CO) :燃焼排ガス中の一酸化炭素の容量百分率 (%)
備考1.
燃焼排ガス中のすすが定量された場合は,その発熱量を33
100kJ/kg {8 100kcal/kg} として損失熱に加える。
2. 不完全燃焼による損失熱は,一定時間を区切って別々に計算し
て合計する。
3. 未焼成品に可燃成分が含まれる場合は,別に計算して合計する。
(9) 放射伝導その他に
よる損失熱
Qn (kJ {kcal})
Qn=Q1− (Qf+Qg+Qh+Qi+Qj+Qk+Ql+Qm)
ここに,Qf :未焼成品の付着水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱 (kJ
{kcal})
Qg :未焼成品の結晶水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱 (kJ
{kcal})
Qh :粘土の分解に要した熱 (kJ {kcal})
Qi :未焼成品の焼成に要した熱 (kJ {kcal})
Qj :さや及び道具の加熱に要した熱 (kJ {kcal})
Qk :窯本体に蓄熱した熱 (kJ {kcal})
Ql :燃焼排ガスの顕熱 (kJ {kcal})
Qm :不完全燃焼による損失熱 (kJ {kcal})
炉壁の放射伝導による損失熱 (kJ {kcal})
o
n
n
m
Q
Q
′
Σ
2
1=
Qn2=Σ (hc+hr) ∆t・Ar・tin
41.2
t
hc
⊿
=
(炉壁が水平上向の場合)
45.1
t
c
h
⊿
=
(炉壁が鉛直横向の場合)
t
a
o
r
T
T
h
⊿
−
=
/8.0
100
100
88
.4
4
4
×
ここに,m'o :焼成品の質量 (t)
Qn2 :一定時間ごとの炉壁からの放射伝導熱量 (kJ {kcal})
hc :自然対流伝熱係数 (kJ/m2h℃ {kcal/m2h℃})
hr :放射伝導係数 (kJ/m2h℃ {kcal/m2h℃})
⊿t :炉外壁の温度と室内空気温度の差 (℃)
Ar :炉壁の表面積 (m2)
Ta :絶対温度で示した窯の周囲温度 (K)
Tin :測定の間隔時間 (h)
To :絶対温度で示した炉の外壁温度 (K)
備考1.
炉壁の放射伝導による損失熱の計算式は,参考に示す。
2. 窯の周囲温度は,窯の壁面から1m離れた位置の測定値とする。
3. 炉壁の放射伝導による損失熱は,時間を区切って別々に計算し
て合計する。
(10) 全出熱
Q2 (kJ {kcal})
Q2=Qf+Qg+Qh+Qi+Qj+Qk+Ql+Qm+Qn
ここに,Qf :未焼成品の付着水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱 (kJ
{kcal})
Qg :未焼成品の結晶水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱 (kJ
{kcal})
Qh :粘土の分解に要した熱 (kJ {kcal})
Qi :未焼成品の焼成に要した熱 (kJ {kcal})
Qj :さや及び道具の加熱に要した熱 (kJ {kcal})
Qk :窯本体に蓄熱した熱 (kJ {kcal})
Ql :燃焼排ガスの顕熱 (kJ {kcal})
Qm :不完全燃焼による損失熱 (kJ {kcal})
Qn :放射伝導その他による損失熱 (kJ {kcal})
10
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
項目
計算方法
3.
熱効率
η (%)
(1) 焼成品の熱効率
η1 (%)
100
I
1
×
×
l
bH
m
Q
=
η
ここに,QI :焼成品1t当たりの有効熱 (kJ {kcal})
mb :焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
Hl :燃料の低発熱量(kJ/kg {kcal/kg}又はkJ/m3N {kcal/m3N} )
備考1.
燃料及び燃焼用空気などが他の熱源によって予熱されている場
合は,その熱量を上式の分母に加える。
2. 焼成品1t当たりの有効熱QI (kJ {kcal}) は,次の式から求める。
QI=Qf+Qg+Qh+Qi
ここに,Qf :未焼成品の付着水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱 (kJ
{kcal})
Qg :未焼成品の結晶水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱 (kJ
{kcal})
Qh :粘土の分解に要した熱 (kJ {kcal})
Qi :未焼成品の焼成に要した熱 (kJ {kcal})
3. 他の冷却中の窯の蓄熱を回収して利用している場合及び他の焼
成中の窯の廃熱を回収して利用している場合は,η1のほかに次
のη3を求めることが望ましい。
100
I
3
×
×他の窯からの回収熱
=
f
m
Q
η
(2) さや及び道具を含
んだ熱効率
η2 (%)
=
Ⅱ
100
2
×
×
l
f
H
m
Q
η
ここに,QII :さや及び道具を含んだ場合の焼成品1t当たりの有効熱
(kJ {kcal})
mf :焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
Hl :燃料の低発熱量(kJ/kg {kcal/kg} 又はkJ/m3N {kcal/m3N} )
備考1.
燃料及び燃焼用空気などが他の熱源によって予熱されている場
合は,その熱量を上式の分母に加える。
2. さや及び道具を含んだ場合の焼成品1t当たりの有効熱
QII (kJ {kcal}) は,次の式によって求める。
QII=Qf+Qg+Qh+Qi+Qj
ここに,Qf :未焼成品の付着水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱 (kJ
{kcal})
Qg :未焼成品の結晶水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱 (kJ
{kcal})
Qh :粘土の分解に要した熱 (kJ {kcal})
Qi :未焼成品の焼成に要した熱 (kJ {kcal})
Qj :さや及び道具の加熱に要した熱 (kJ {kcal})
3. 他の冷却中の窯の蓄熱を回収して利用している場合及び他の焼
成中の窯の排熱を回収して利用している場合は,η2のほかに次
のη4を求めることが望ましい。
100
4
×
+
×
他の窯からの回収熱
Ⅱ
=
l
f
H
m
Q
η
備考 m3Nは,気体の標準状態(101.3kPa {0℃,760mmHg} における体積の単位を示す。
11
R 0302-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6. 熱勘定の記録の様式 3.によって測定した事項,及び5.によって行った熱勘定は,次の様式によって
記録する。
(1) 窯に関する記録
12
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(2) 測定事項
13
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(3) 熱勘定表
(4) 熱流れ図
15
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参考表1 各種ガスの平均定圧比熱(0℃基準)
単位 kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃}
温度
t (℃)
CO2
H2O
空気
CO
空気中
N2
燃焼ガス
重油
石炭
0
1.619
1.490
1.301
1.301
1.297
1.364
1.364
{0.387}
{0.356}
{0.311}
{0.311}
{0.310}
{0.326}
{0.326}
100
1.720
1.502
1.305
1.305
1.301
1.385
1.385
{0.411}
{0.359}
{0.312}
{0.312}
{0.311}
{0.331}
{0.331}
200
1.807
1.519
1.310
1.31
1.301
1.397
1.402
{0.432}
{0.363}
{0.313}
{0.313}
{0.311}
{0.334}
{0.335}
300
1.883
1.540
1.318
1.318
1.310
1.414
1.422
{0.450}
{0.368}
{0.315}
{0.315}
{0.313}
{0.338}
{0.340}
400
1.954
1.561
1.331
1.331
1.318
1.435
1.443
{0.467}
{0.373}
{0.318}
{0.318}
{0.315}
{0.343}
{0.345}
500
2.017
1.586
1.343
1.343
1.331
1.456
1.464
{0.482}
{0.379}
{0.321}
{0.321}
{0.318}
{0.348}
{0.350}
600
2.067
1.611
1.356
1.360
1.339
1.473
1.481
{0.494}
{0.385}
{0.324}
{0.325}
{0.320}
{0.352}
{0.354}
700
2.117
1.636
1.372
1.372
1.356
1.494
1.506
{0.506}
{0.391}
{0.328}
{0.328}
{0.324}
{0.357}
{0.360}
800
2.159
1.661
1.385
1.389
1.368
1.510
1.523
{0.516}
{0.397}
{0.331}
{0.332}
{0.327}
{0.361}
{0.364}
900
2.197
1.686
1.397
1.402
1.377
1.527
1.536
{0.525}
{0.403}
{0.334}
{0.335}
{0.329}
{0.365}
{0.367}
1 000
2.230
1.715
1.410
1.414
1.389
1.544
1.556
{0.533}
{0.410}
{0.337}
{0.338}
{0.332}
{0.369}
{0.372}
1 200
2.289
1.766
1.435
1.439
1.418
1.582
1.590
{0.547}
{0.422}
{0.343}
{0.344}
{0.339}
{0.378}
{0.380}
1 400
2.335
1.816
1.456
1.460
1.439
1.607
1.619
{0.558}
{0.434}
{0.348}
{0.349}
{0.344}
{0.384}
{0.387}
1 600
2.377
1.862
1.473
1.477
1.456
1.632
1.640
{0.568}
{0.445}
{0.352}
{0.353}
{0.348}
{0.390}
{0.392}
1 800
2.410
1.904
1.490
1.494
1.473
1.653
1.661
{0.576}
{0.455}
{0.356}
{0.357}
{0.352}
{0.395}
{0.397}
2 000
2.439
1.946
1.502
1.506
1.481
1.669
1.678
{0.583}
{0.465}
{0.359}
{0.360}
{0.354}
{0.399}
{0.401}
備考1. この表のCO2,H2O,空気,CO及びN2の平均定圧比熱の出所は,W. Heiligenstaedt : Wärmetechnishe
Rechnungen für Industrieöfen, 4 Auflage, Stahleisen−Bücher Band 2, p.58 (1966) である。
この表に示すN2の比熱は純粋のN2の比熱ではなく,空気中からO2を除いた残り(Arなどを含む)
の比熱である。
燃焼ガスの比熱は,重油については,C=86%,H=12%とし,m=1.0の場合を,石炭についてはw :
2%,a : 14%,c=70%,h : 5%,o : 2%,n : 2%,燃料比1.25として計算したものである。
2. 0℃基準の平均比熱表を使用した場合,平均比熱
P
Cは,
t
d
C
P
C
t
p
t
o∫
=
であるから,外気温度 (tR) 基準の熱勘定をとる場合は,
t
d
C
d
C
C
t
p
tR
o
t
p
t
o
P
∫
−
∫
=
を使用しなければならない。しかし,ここでは簡略のため
P
C0℃基準を使用する。
1
6
R
0
3
0
2
-1
9
9
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考表2 陶磁器及び耐火物原料の比熱
平均比熱 kJ/kg {kcal/kg}
温度 t℃
種類
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1 000
1 050
1 100
1 200
1 300
1 400
1 500
1 600
1 700
1 800
1 900
2 000
ツェトリツカオリン
0.842
{0.201}
0.850
{0.203}
0.891
{0.213}
0.946
{0.226}
1.043
{0.249}
1.738
{0.415}
1.800
{0.430}
1.784
{0.426}
1.813
{0.433}
1.796
{0.429}
1.763
{0.421}
1.733
{0.414}
1.717
{0.410}
1.696
{0.405}
長石
0.674
{0.161}
0.678
{0.162}
0.682
{0.163}
0.749
{0.179}
0.800
{0.191}
0.846
{0.202}
0.883
{0.211}
0.929
{0.222}
0.959
{0.229}
1.030
{0.246}
1.089
{0.260}
1.097
{0.262}
石英
0.795
{0.190}
0.862
{0.206}
0.909
{0.217}
0.955
{0.228}
1.001
{0.239}
1.072
{0.256}
1.076
{0.257}
1.089
{0.260}
1.101
{0.263}
1.118
{0.267}
イングリシュチャイナクレー
1.545
{0.369}
1.645
{0.393}
1.746
{0.417}
1.834
{0.438}
2.039
{0.487}
2.252
{0.538}
2.127
{0.508}
2.064
{0.493}
2.064
{0.493}
2.072
{0.495}
ノースカロライナクレー
1.595
{0.381}
1.683
{0.402}
1.784
{0.426}
1.888
{0.451}
1.997
{0.477}
2.227
{0.532}
2.165
{0.517}
2.114
{0.505}
2.114
{0.505}
2.123
{0.507}
クリストバライト
0.812
{0.194}
0.888
{0.212}
0.988
{0.236}
1.038
{0.248}
1.076
{0.257}
1.114
{0.266}
仮焼アルミナ
0.833
{0.199}
0.846
{0.202}
0.950
{0.227}
1.047
{0.250}
1.122
{0.268}
1.277
{0.305}
コランダム
0.850
{0.203}
0.883
{0.211}
0.934
{0.223}
0.967
{0.231}
1.038
{0.248}
1.051
{0.251}
1.084
{0.259}
1.139
{0.272}
1.201
{0.287}
1.273
{0.304}
シリマナイト
0.674
{0.161}
0.674
{0.161}
0.682
{0.163}
0.699
{0.167}
0.712
{0.170}
0.724
{0.173}
0.729
{0.174}
0.733
{0.175}
0.729
{0.174}
0.733
{0.175}
0.821
{0.196}
0.833
{0.199}
0.850
{0.203}
0.858
{0.205}
スピネル
0.837
{0.200}
0.984
{0.235}
1.059
{0.253}
1.080
{0.258}
1.089
{0.260}
1.097
{0.262}
マグネシア
0.980
{0.234}
1.059
{0.253}
1.105
{0.264}
1.143
{0.273}
1.172
{0.280}
1.193
{0.285}
1.210
{0.289}
1.218
{0.291}
1.231
{0.294}
1.235
{0.295}
ジルコニア
0.657
{0.157}
0.699
{0.167}
0.733
{0.175}
チャイナクレー
1.800
{0.430}
1.821
{0.435}
1.938
{0.463}
2.332
{0.557}
2.119
{0.506}
2.039
{0.487}
備考1. この表の比熱は,室温20℃からt℃までの間の平均比熱を表している。
2. この表の数値は,W. H. Cohn (1928),A. E. MacGee (1926),G. R. Wilkee (1934),BradohawとEmery (1920),F. Neumann (1925),田所 (1926),A. T. Green (1923)
などによる値である。
1
7
R
0
3
0
2
-1
9
9
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考表3 陶磁器の比熱
平均比熱 kJ/kg {kcal/kg}
温度 t℃
種類
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1 000 1 050 1 100 1 200 1 300 1 400 1 500 1 600 1 700 1 800 1 900 2 000
磁器(高温焼成)
0.791
{0.189}
0.816
{0.195}
0.850
{0.203}
0.888
{0.212}
0.929
{0.222}
0.971
{0.232}
1.026
{0.245}
1.105
{0.264}
1.143
{0.273}
1.273
{0.304}
1.411
{0.337}
磁器(低温焼成)
0.913
{0.218}
0.963
{0.230}
1.017
{0.243}
1.068
{0.255}
1.122
{0.268}
1.176
{0.281}
1.227
{0.293}
磁器うわぐすり(生)
0.712
{0.170}
0.729
{0.174}
0.766
{0.183}
0.808
{0.193}
0.850
{0.203}
1.030
{0.246}
1.001
{0.239}
1.084
{0.259}
1.164
{0.278}
1.172
{0.280}
1.218
{0.291}
1.251
{0.299}
1.285
{0.307}
1.223
{0.292}
磁器うわぐすり(焼成品)
0.749
{0.179}
0.758
{0.181}
0.791
{0.189}
0.825
{0.197}
0.833
{0.199}
0.846
{0.202}
0.854
{0.204}
0.883
{0.211}
0.913
{0.218}
0.963
{0.230}
1.026
{0.245}
磁器素地(生)
0.758
{0.181}
0.766
{0.183}
0.829
{0.198}
0.842
{0.201}
0.900
{0.215}
1.218
{0.291}
1.206
{0.288}
1.172
{0.280}
1.176
{0.281}
1.214
{0.290}
1.302
{0.311}
1.352
{0.323}
1.440
{0.344}
磁器素地(焼成品)
0.779
{0.186}
0.804
{0.192}
0.850
{0.203}
0.888
{0.212}
0.934
{0.223}
0.980
{0.234}
1.151
{0.275}
1.197
{0.286}
1.239
{0.296}
1.285
{0.307}
1.357
{0.324}
備考 この表の比熱は,室温20℃からt℃までの間の平均比熱を表している。
1
8
R
0
3
0
2
-1
9
9
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考表4 耐火れんがの比熱
平均比熱 kJ/kg{kcal/kg}
温度 t℃
種類
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1 000 1 050 1 100 1 200 1 300 1 400 1 500 1 600 1 700 1 800 1 900 2 000
けい石れんが1
0.955
{0.228}
1.101
{0.263}
1.181
{0.282}
1.227
{0.293}
けい石れんが2
0.791
{0.189}
0.879
{0.210}
0.988
{0.236}
1.005
{0.240}
1.047
{0.250}
1.114
{0.266}
1.159
{0.272}
けい石れんが3
1.005
{0.240}
1.043
{0.249}
1.080
{0.258}
1.101
{0.263}
けい石れんが4
0.795
{0.190}
0.862
{0.206}
0.929
{0.222}
0.988
{0.236}
1.017
{0.243}
1.084
{0.259}
1.122
{0.268}
1.156
{0.276}
粘土れんが(生)
0.800
{0.191}
0.812
{0.194}
0.883
{0.211}
1.453
{0.347}
1.302
{0.311}
1.436
{0.343}
1.608
{0.384}
1.733
{0.414}
粘土れんが(焼成品)
0.825
{0.197}
0.846
{0.202}
0.921
{0.220}
0.996
{0.238}
1.051
{0.251}
1.160
{0.277}
チャイナクレーれんが
0.963
{0.230}
1.034
{0.247}
1.080
{0.258}
1.101
{0.263}
並粘土れんが
0.795
{0.190}
0.850
{0.203}
0.909
{0.217}
0.971
{0.232}
1.034
{0.247}
1.080
{0.258}
1.118
{0.267}
1.151
{0.275}
シリマナイトれんが1
0.674
{0.161}
0.674
{0.161}
0.699
{0.167}
0.724
{0.173}
0.733
{0.175}
0.733
{0.175}
0.833
{0.199}
0.858
{0.205}
シリマナイトれんが2
0.959
{0.229}
1.030
{0.246}
1.068
{0.255}
1.080
{0.258}
1.101
{0.263}
1.122
{0.268}
1.130
{0.270}
焼結シリマナイトれんが
0.971
{0.232}
1.034
{0.247}
1.084
{0.259}
1.105
{0.264}
溶融マグネシアれんが
1.110
{0.265}
1.156
{0.276}
1.193
{0.285}
1.214
{0.290}
マグネシアれんが1
0.934
{0.223}
1.063
{0.254}
1.114
{0.266}
1.105
{0.264}
1.160
{0.277}
1.239
{0.296}
マグネシアれんが2
1.110
{0.265}
1.147
{0.274}
1.193
{0.285}
マグネシアれんが3
0.921
{0.220}
0.992
{0.237}
1.105
{0.250}
1.089
{0.260}
1.089
{0.260}
0.963
{0.230}
1.214
{0.290}
1.235
{0.295}
1
9
R
0
3
0
2
-1
9
9
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
平均比熱 kJ/kg{kcal/kg}
温度 t℃
種類
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1 000 1 050 1 100 1 200 1 300 1 400 1 500 1 600 1 700 1 800 1 900 2 000
クロムれんが1
0.745
{0.178}
0.879
{0.210}
0.925
{0.221}
0.917
{0.218}
クロムれんが2
0.862
{0.206}
0.896
{0.214}
0.925
{0.221}
0.950
{0.227}
クロマグれんが
0.938
{0.224}
0.984
{0.235}
1.026
{0.245}
1.047
{0.250}
ドロマイトれんが
0.992
{0.237}
1.034
{0.247}
1.072
{0.256}
1.093
{0.261}
ジルコンれんが
0.691
{0.165}
1.139
{0.272}
0.712
{0.170}
0.758
{0.181}
焼結バーミクライトれんが
0.980
{0.234}
1.043
{0.249}
1.089
{0.260}
1.110
{0.265}
けいそう土れんが
0.971
{0.232}
1.026
{0.245}
1.063
{0.254}
1.084
{0.259}
炭化けい素れんが1
0.509
{0.838}
3.265
{0.780}
炭化けい素れんが2
0.837
{0.200}
0.779
{0.186}
備考1. この表の比熱は室温20℃からt℃までの間の平均比熱を表している。
2. この表の数値は,W. H. Cohn (1928),A. E. MacGee (1926),G. R. Wilkee (1934),BradohawとEmery (1920),F. Neumann (1925),田所 (1926),A. T. Green (1923)
などによる値である。