2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
R 0301-1991
陶磁器,耐火物などの焼成用
トンネル窯の熱勘定方式
Heat balancing of pottery and refractory firing tunnel kiln
1. 適用範囲 この規格は,陶磁器,耐火物などの焼成用トンネル窯のうち,液体燃料又は気体燃料だき
のものの熱勘定方式について規定する。
備考1. 上記の適用範囲のほか,炭素製品,研削といし,その他の窯業製品についてもこの規格を適
用することができる。
2. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 2249 原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表
JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法
JIS K 2270 原油及び石油製品−残留炭素分試験方法
JIS K 2272 原油及び石油製品の灰分並びに硫酸灰分試験方法
JIS K 2275 原油及び石油製品水分試験方法
JIS K 2279 原油及び燃料油発熱量試験方法
JIS K 2301 燃料ガス及び天然ガスの分析・試験方法
JIS K 2541 原油及び石油製品硫黄分試験方法
3. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 基準
2.1
熱勘定は,窯の正常運転時の運転結果による。
2.2
熱勘定は,窯出し焼成品1t当たりについて行う。
2.3
熱勘定は,常温(外気温度)を基準とし,燃料の発熱量は,使用時における低発熱量を用いる。
3. 記録・測定
3.1
窯に関する記録 窯に関する記録は,次のとおりとする。
(1) 種類及び形式
(2) 大きさ(1)(長さ,幅及び高さ)
(3) 有効断面積
(4) 各部(予熱帯,焼成帯,冷却帯,出入口のとびら,窯外ダクト及びファン)の表面積
(5) 窯内における台車数及びそれらの全床面積
(6) バーナーの形式,容量及び本数
2
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(7) 通風方式
(8) 排熱利用設備の種類,形式及び容量
(9) 履歴
注(1) 窯の長さは,附属部分を除き窯全体の長さであり,幅は,窯内部の幅とし,高さは,台車のれ
んがの上部から窯の内頂部までとする。
3.2
測定事項 測定事項は,次のとおりとする。
(1) 測定年月日,測定時刻及び測定者名
(2) 天候,気圧,外気の温度及び湿度並びに室内の温度
(3) 燃焼装置及び通風装置とそれらの状況
(4) 焼成品名
(5) 窯の負荷率(2)
(6) 焼成時間及び冷却時間
(7) 焼成帯内雰囲気
(8) 燃料の種類,性状,組成,発熱量,温度及び使用量
(9) 燃焼用の一次空気及び二次空気の容量,温度及び圧力
(10) 冷却用の空気の容量,温度,圧力及び冷却水の容量と温度
(11) 未焼成品(3),さや及び道具の種類,質量,水分,含まれる可燃成分の量及び窯の入口における温度
(12) 焼成品(4)の質量,焼成の最高温度及び窯の出口における温度
(13) 測定時間中における操業台車の数,1台の台車(耐火物部及び鉄部)の質量及び窯の入口,出口にお
ける温度
(14) 燃焼排ガスの容量,温度,圧力及び組成
(15) 排熱利用設備などの循環燃焼ガスの容量及び温度
(16) 窯の各部(予熱帯,焼成帯,冷却帯,出入口のとびら,窯外ダクト及びファン)の表面温度
注(2) 窯の負荷率とは,設計時又は実績の基準能力に対する実際の操車台数に積載質量を乗じたもの
の割合をいう。
(3) 未焼成品とは,窯詰された未焼成の陶磁器,耐火物などをいう。
(4) 焼成品とは,焼成した陶磁器,耐火物などをいう。
4. 測定方法
4.1
燃料の組成,発熱量及び使用量 燃料の組成,発熱量及び使用量の測定は,次のとおりとする。
(1) 燃料の組成は,次の日本工業規格によって試験する。
(a) JIS K 2251
(b) JIS K 2270
(c) JIS K 2272
(d) JIS K 2275
(e) JIS K 2301
(f) JIS K 2541
(2) 燃料の発熱量は,JIS K 2279によって測定する。ただし,気体燃料の発熱量は,ガス分析の結果から
計算によって求めることができる。
(3) 燃料のうち,液体燃料の使用量は容積式流量計で測定し,液体燃料の比重(5)をもって質量に換算する。
3
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(4) 燃料のうち,気体燃料の使用量は本管において,オリフィス,面積式流量計又はピトー管で測定する。
注(5) 液体燃料の比重は,JIS K 2249によって測定する。
4.2
燃焼用空気の容量及び温度 燃焼用空気の容量及び温度の測定は,次のとおりとする。
(1) 燃焼用空気の総容量は,燃料及び燃焼ガスの組成から算出し,燃焼用空気のうち予熱空気の容量は,
オリフィス,面積式流量計又はピトー管,熱線式風速計,風車式風速計で測定する。
(2) 予熱空気の温度は,予熱装置の入口及び出口で測定する。
4.3
冷却用空気及び冷却水の容量,温度及び圧力 冷却用空気及び冷却水の容量,温度及び圧力の測定
は,次のとおりとする。
(1) 冷却用空気の容量は,オリフィス,面積式流量計又はピトー管,熱線式風速計,風車式風速計で測定
し,冷却水の容量は容積式流量計で測定する。
(2) 冷却用空気の温度は,窯への吹込口及びその取出口で測定し,冷却水の温度は取入口及び取出口で測
定する。
(3) 冷却用空気の圧力は,水柱圧力計を用い,送風機の排出口並びに窯への吹込口及びその取出口で測定
する。
4.4
未焼成品,焼成品,さや及び道具の質量並びに未焼成品の水分,可燃成分及び温度 未焼成品,焼
成品,さや及び道具の質量並びに未焼成品の水分,可燃成分及び温度の測定は,次のとおりとする。
(1) 未焼成品,焼成品,さや及び道具の質量は,その全量について測定する。ただし,その全量について
測定できない場合は,ランダムに抜き取った試料につき,その質量を測定し,その結果から算出する
ことができる。
(2) 未焼成品の水分と可燃成分は,ランダムに抜き取った試料につき,その付着水分,結晶水分及び可燃
成分を測定する。
(3) 未焼成品の温度は,窯の入口で,焼成品の温度は,窯出し直後で測定する。
(4) 未焼成品の焼成温度を測定する場合の温度計は,熱電温度計,放射温度計又は光高温計を用いる。
4.5
台車の温度 台車の温度は,その耐火物部及び鉄部について窯の入口及び出口の窯出し直後で測定
する。
4.6
燃焼排ガスの容量,温度,圧力及び組成 燃焼排ガスの容量,温度,圧力及び組成の測定は,次の
とおりとする。
(1) 燃焼排ガスの容量は,燃料の容量,組成及び燃焼排ガスの分析値,又はピトー管などの測定値から算
出する。
(2) 燃焼排ガスの温度は,窯に近い主煙道で測定する。
(3) 燃焼排ガスの圧力は,水柱圧力計を用い,窯の焼成帯,予熱帯及び窯に近い主煙道で測定する。
(4) 燃焼排ガスの組成を分析するための試料の採取位置は,窯に近い主煙道とし,その採取方法はJIS K
2301による。
(5) 燃焼排ガスの組成の分析は,オルザット分析器,ヘンペル分析器,又は赤外線式,磁気式などの機器
分析計を用いる。
4.7
排熱利用設備などの循環燃焼ガスの容量及び温度 循環燃焼ガスの容量及び温度の測定は,次のと
おりとする。
(1) 循環燃焼ガスの容量は,オリフィス,面積式流量計又はピトー管,熱線式風速計,風車式風速計で測
定する。
(2) 循環燃焼ガスの温度は,その取出口及び吹込口の付近で測定する。
4
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4.8
窯の表面温度 窯の表面温度は,表面温度計を用い,窯の予熱帯,焼成帯,冷却帯の鉛直面及び水
平面並びに出入口のとびらについて,それぞれ3か所以上を測定する。
5. 熱勘定の項目及び計算方法 熱勘定は,表1の左欄の項目について,それぞれ同表の右欄の計算方法
で行う。
表1
項目
計算方法
1. 入熱
Q1 (kJ {kcal})
(1) 燃料の燃焼熱
Qa (kJ {kcal})
Qa=mf×Hl
ここに,mf:焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
Hl:燃料の低発熱量(kJ/kg {kcal/kg} 又はkJ/m3N
{kcal/m3N})
備考 例えば,ある組成の気体燃料の場合は,次の式から燃料の
低発熱量Hl (kJ/m3N {kcal/m3N}) を算出することができる。
ただし,括弧内は気体燃料の組成の容量百分率 (%) を示
す。
Hl=30.5 (CO) +25.7 (H2) +85.5 (CH4) +153.7 (C2H6)
+222.8 (C3H8) +292 (C4H10)
(2) 燃料の顕熱
Qb (kJ {kcal})
Qb=mf×Cf× (tf−t)
ここに,mf:焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
Cf:燃料の比熱(kJ/kg℃ {kcal/kg℃} 又はkJ/m3N℃
{kcal/m3N℃})
tf:燃料の温度 (℃)
t:常温 (℃)
備考 液体燃料の比熱は,1.88kJ/kg℃ {0.45kcal/kg℃} とし,気体
燃料の比熱は,その組成から計算する。
(3) 未焼成品,さや及
び道具の持ち込
む熱
Qc (kJ {kcal})
(a) 未焼成品の持ち込む熱Qc1 (kJ {kcal})
Qc1=mm×Cm× (tm−t)
ここに,mm:焼成品1t当たりの未焼成品の質量 (kg)
Cm:未焼成品の平均比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tm:窯の入口における未焼成品の温度 (℃)
t:常温 (℃)V
(b) さや及び道具の持ち込む熱Qc2 (kJ {kcal})
Qc2=mst×Cst× (tst−t)
ここに,mst:焼成品1t当たりのさや及び道具の質量 (kg)
Cst:さや及び道具の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tst:窯の入口におけるさや及び道具の温度 (℃)
t:常温 (℃)
(c) 未焼成品,さや及び道具の持ち込む熱Qc (kJ {kcal})
Qc=Qc1+Qc2
ここに,Qc1:未焼成品の持ち込む熱 (kJ {kcal})
Qc2:さや及び道具の持ち込む熱 (kJ {kcal})
5
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項目
計算方法
1. 入熱
Q1 (kJ {kcal})
(4) 台車の持ち込む
熱
Qd (kJ {kcal})
(a) 台車(耐火物部)の持ち込む熱Qd1 (kJ {kcal})
Qd1=mcb×Ccb× (tcb−t)
ここに,mcb:焼成品1t当たりの台車(耐火物部)の質量 (kg)
Ccb:台車(耐火物部)の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tcb:窯の入口における台車(耐火物部)の温度 (℃)
t:常温 (℃)
(b) 台車(鉄部)の持ち込む熱Qd2 (kJ {kcal})
Qd2=mcs×Ccs× (tcs−t)
ここに,mcs:焼成品1t当たりの台車(鉄部)の質量 (kg)
Ccs:台車(鉄部)の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tcs:窯の入口における台車(鉄部)温度 (℃)
t:常温 (℃)
備考 鉄の比熱は,0.50kJ/kg℃ {0.12kcal/kg℃} とする。
(c) 台車の持ち込む熱Qd (kJ {kcal})
Qd=Qd1+Qd2
ここに,Qd1:台車(耐火物部)の持ち込む熱 (kJ {kcal})
Qd2:台車(鉄部)の持ち込む熱 (kJ {kcal})
(5) 未焼成品に含ま
れる可燃成分の
持ち込む燃焼熱
Qe (kJ {kcal})
Qe=me×Hlb
ここに,me:焼成品1t当たりの未焼成品に含まれる可燃成分の
質量 (kg)
Hlb:可燃成分の有効発熱量 (kJ/kg {kcal/kg})
(6) 全入熱
Q1 (kJ {kcal})
Q1=Qa+Qb+Qc+Qd+Qe
ここに,Qa:燃料の燃焼熱 (kJ {kcal})
Qb:燃料の顕熱 (kJ {kcal})
Qc:未焼成品,さや及び道具の持ち込む熱 (kJ {kcal})
Qd:台車の持ち込む熱 (kJ {kcal})
Qe:未焼成品に含まれる可燃成分の燃焼熱 (kJ {kcal})
2. 出熱
Q2 (kJ {kcal})
(1) 焼成品,さや及び
道具の持ち去る
熱
Qf (kJ {kcal})
(a) 焼成品の持ち去る熱Qf1 (kJ {kcal})
Qf1=1 000×C'm× (t'm−t)
ここに,C':焼成品の平均比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
t'm:窯の出口における焼成品の温度 (℃)
t:常温 (℃)
(b) さや及び道具の持ち去る熱Qf2 (kJ {kcal})
Qf2=mst×C'st× (t'st−t)
ここに,mst:焼成品1t当たりのさや及び道具の質量 (kg)
C'st:さや及び道具の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
t'st:窯の出口におけるさや及び道具の温度 (℃)
t:常温 (℃)
(c) 焼成品,さや及び道具の持ち去る熱Qf (kJ {kcal})
Qf=Qf1+Qf2
ここに,Qf1:焼成品の持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qf2:さや及び道具の持ち去る熱 (kJ {kcal})
6
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項目
計算方法
2. 出熱
Q2 (kJ {kcal})
(2) 台車の持ち去る
熱
Qg (kJ {kcal})
(a) 台車(耐火物部)の持ち去る熱Qg1 (kJ {kcal})
Qg1=mcb×C'cb× (t'cb−t)
ここに,mcb:焼成品1t当たりの台車(耐火物部)の質量 (kg)
C'cb:台車(耐火物部)の比熱 (kJ/kg℃{kcal/kg℃})
t'cb:窯の出口における台車(耐火物部)の温度 (℃)
t:常温 (℃)
(b) 台車(鉄部)の持ち去る熱Qg2 (kJ {kcal})
Qg2=mcs×C'cs× (t'cs−t)
ここに,mcs:焼成品1t当たりの台車(鉄部)の質量 (kg)
C'cs:台車(鉄部)の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
t'cs:窯の出口における台車(鉄部)の温度 (℃)
t:常温 (℃)
備考 鉄の比熱は,0.50kJ/kg℃ {0.12kcal/kg℃} とする。
(c) 台車の持ち去る熱Qg (kJ {kcal})
Qg=Qg1+Qg2
ここに,Qg1:台車(耐火物部)の持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qg2:台車(鉄部)の持ち去る熱 (kJ {kcal})
(3) 冷却用空気の持
ち去る熱
Qh (kJ {kcal})
Qh=Va×Ca× (ta−t)
ここに,Va:焼成品1t当たりの冷却用空気の容量 (m3N)
Ca:空気の比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
ta:窯の取出口における冷却用空気の温度 (℃)
t:常温 (℃)
備考 空気の比熱は,1.30kJ/m3N℃ {0.31kcal/m3N℃} とする。
7
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項目
計算方法
2. 出熱
Q2 (kJ {kcal})
(4) 燃焼排ガスの持
ち去る熱
Qi (kJ {kcal})
(a) 乾燃焼排ガスの顕熱Qi1 (kJ {kcal})
Qi1=mf×G'×Gg× (tg−t)
ここに,mf:焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
G':燃料1kg当たり又は1m3N当たりの乾燃焼排ガス量
(m3N)
Gg:燃焼排ガスの比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
tg:燃焼排ガスの温度 (℃)
t:常温 (℃)
備考1. 乾燃焼排ガスの比熱は,概略計算の場合には1.38kJ/m3N℃
{0.33kcal/m3N℃} とする。
2. 未焼成品に可燃成分がある場合は,別に加算する必要があ
る。
3. 燃料1kg当たり又は1m3N当たりの乾燃焼排ガス量G'
(m3N) を,燃焼排ガスの組成及び燃料の組成から求める場
合は,次の式によることができる。
(i) 液体燃料の場合
(
)
100
8.0
100
7.0
100
867
.1
21
.0
'
n
s
c
A
m
G
o
×
+
×
+
×
+
−
=
又は,
(
)(
)
CO
CO
7.0
867
.1
'
2+
+
s
c
G=
()
()
()
(
)
{
}
CO
5.0
O
76
.3
N
N
2
2
2
−
−
=
m
+
−
+
s
o
h
c
Ao
33
.3
8
7.
26
89
.8
100
1
=
ここに,c:燃料中の炭素の質量百分率 (%)
s:燃料中の燃焼性硫黄の質量百分率 (%)
n:燃料中の窒素の質量百分率 (%)
o:燃料中の酸素の質量百分率 (%)
h:燃料中の水素の質量百分率 (%)
m:空気過剰係数
Ao:理論空気量 (m3N/kg)
(CO2) :燃焼排ガス中の二酸化炭素(二酸化硫黄を含む)
の容量百分率 (%)
(CO) :燃焼排ガス中の一酸化炭素の容量百分率 (%)
(O2) :燃焼排ガス中の酸素の容量百分率 (%)
(N2) :燃焼排ガス中の窒素の容量百分率 (%)
なお,焼成品1t当たりの空気過剰係数m,理論空気量Ao
(m3N/kg) 及び乾燃焼排ガス量G' (m3N/kg) は,次の簡略式
を用いて算出することができる。ただし,液体燃料の燃焼
排ガス中の最大二酸化炭素量の容量百分率 (%) (CO2) maxは
15.3%とする。
(
)
(
)
2
max
2
CO
CO
=
m
0.2
000
1
85
.0
0
+
l
H
A=
(
)
+
−
−
+
100
9
18
4.
22
1
'
0
0
h
w
A
m
G
G=
l
H
G
000
1
11
.1
0=
ここに,Hl:液体燃料の低発熱量 (kJ/kg {kcal/kg})
w:燃料中の水分の質量百分率 (%)
h:燃料中の水素の質量百分率 (%)
8
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項目
計算方法
2. 出熱
Q2 (kJ {kcal})
(4) 燃焼排ガスの持
ち去る熱
Qi (kJ {kcal})
Go:理論燃焼排ガスの容量 (m3N/kg)
(CO2) :燃焼排ガス中の二酸化炭素の容量百分率 (%)
(ii) 気体燃料の場合
G'=G− (H2+2CH4+3C2H6+4C3H8+5C4H10)
G=1+mAo−0.5 (H2+CO−C2H6−2C3H8−3C4H10)
又は,
(
)(
)
100
CO
CO
H
4C
H
3C
H
2C
CH
CO
CO
'
2
10
4
8
3
6
2
4
2
×
+
+
+
+
+
+
=
G
()
(
)
(
)
2
10
4
8
3
6
2
4
2
2
O
H
6.5C
H
5C
H
3.5C
2CH
0.5CO
0.5H
CO
5.0
O
−
+
+
+
+
+
−
=
m
(
)(
)
1
H
C
4
H
C
2
CH
CO
CO
CO
CO
1
10
4
8
3
4
2
2
+
+
+
+
+
+
×
(
)
2
10
4
8
3
6
2
4
2
0
O
H
C
5.6
H
C
5
H
C
5.3
2CH
CO
5.0
H
5.0
21
.0
1
−
+
+
+
+
+
=
A
ここに,H2:気体燃料1m3N中の水素の容量 (m3N)
CO:気体燃料1m3N中の一酸化炭素の容量 (m3N)
CH4:気体燃料1m3N中のメタンの容量 (m3N)
C2H6:気体燃料1m3N中のエタンの容量 (m3N)
C3H8:気体燃料1m3N中のプロパンの容量 (m3N)
C4H10:気体燃料1m3N中のブタンの容量 (m3N)
O2:気体燃料1m3N中の酸素の容量 (m3N)
CO2:気体燃料1m3N中の二酸化炭素の容量 (m3N)
(O2) :燃焼排ガス中の酸素の容量百分率 (%)
(CO2) :燃焼排ガス中の二酸化炭素の容量百分率 (%)
(CO) :燃焼排ガス中の一酸化炭素の容量百分率 (%)
m:空気過剰係数
Ao:理論空気量 (m3N/m3N)
なお,気体燃料の低発熱量Hl (kJ/m3N {kcal/m3N}) から理
論空気量Ao (m3N/m3N) 及び乾燃焼排ガス量G' (m3N/m3N) を
算出する場合には,次の簡略式を用いることができる。
{
}
(
)
[
]
以上
=
kcal/m
kJ/m
000
4
25
.0
000
1
09
.1
N
3
3
0
N
l
l
H
H
A
=
−
(
)
(
)
10
4
8
3
6
2
4
2
0
0
H
C
5
H
C
4
H
C
3
CH
2
H
1
'
+
+
+
+
−
−
+
A
m
G
G=
{
}
(
)
[
]
以上
=
kcal/m
kJ/m
000
4
25
.0
000
1
14
.1
N
3
3
0
N
l
l
H
H
G
=
+
ここに,Go:理論燃焼排ガス量 (m3N/m3N)
H2:気体燃料1m3N中の水素の容量 (m3N)
CH4:気体燃料1m3N中のメタンの容量 (m3N)
C2H6:気体燃料1m3N中のエタンの容量 (m3N)
C3H8:気体燃料1m3N中のプロパンの容量 (m3N)
C4H10:気体燃料1m3N中のブタンの容量 (m3N)
(b) 燃焼排ガス中の水蒸気の顕熱Qi2 (kJ {kcal})
Qi2=mf×Sg×Csg× (tg−t)
ここに,mf:焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
Sg:燃料1kg当たり又は1m3N当たりの燃焼排ガス中の
水蒸気量 (kg)
Csg:水蒸気の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
tg:燃焼排ガスの温度 (℃)
t:常温 (℃)
9
R 0301-1991
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項目
計算方法
2. 出熱
Q2 (kJ {kcal})
(4) 燃焼排ガスの持
ち去る熱
Qi (kJ {kcal})
備考1. 水蒸気の比熱は,1.88kJ/kg℃ {0.45kcal/kg℃} とする。
2. 燃料1kg当たり又は1m3N当たりの燃焼排ガス中の水蒸気
量Sg (kg) は,次の式から求めることができる。
(i) 液体燃料の場合
100
9
100
4.
22
29
h
w
AZ
Sg
+
+
=
ここに,A:燃料1kg当たりの空気使用量 (m3N)
Z:絶対湿度
w:重油中の水分の質量百分率 (%)
h:重油中の水素分の質量百分率 (%)
(ii) 気体燃料の場合
(
)
10
4
8
3
6
2
4
2
H
C
5
H
C
4
H
C
3
CH
2
H
4.
22
18
4.
22
29
+
+
+
+
+
AZ
Sg=
A=
mAo
s
s
P
P
P
Z
ϕ
ϕ
−
62
.0
=
ここに,A:燃料1m3N当たりの空気使用量 (m3N)
Z:絶対湿度
H2:気体燃料1m3N中の水素の容量 (m3N)
CH4:気体燃料1m3N中のメタンの容量 (m3N)
C2H6:気体燃料1m3N中のエタンの容量 (m3N)
C3H8:気体燃料1m3N中のプロパンの容量 (m3N)
C4H10:気体燃料1m3N中のブタンの容量 (m3N)
m:空気過剰係数
Ao:理論空気量 (m3N/m3N)
ϕ:相対湿度
P:大気圧 (Pa {mmHg})
Ps:飽和蒸気圧力 (Pa {mmHg})
(c) 燃焼排ガスの持ち去る熱Qi (kJ {kcal})
Qi=Qi1+Qi2
ここに,Qi1:乾燃焼排ガスの顕熱 (kJ {kcal})
Qi2:燃焼排ガス中の水蒸気の顕熱 (kJ {kcal})
(5) 不完全燃焼によ
る損失熱
Qj (kJ {kcal})
(
)
050
3
100
CO
'
×
×
×G
m
Q
f
j=
ここに,mf:焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
G':燃料1kg又は1m3N当たりの乾燃焼排ガス量 (m3N)
(CO):燃焼排ガス中の一酸化炭素の容量百分率 (%)
備考 燃焼排ガス中のすすを定量した場合は,その発熱量を33
910kJ/kg {8 100kcal/kg} として損失熱に加える。
(6) 未焼成品の水分
から蒸発する蒸
気の持ち去る熱
Qk (kJ {kcal})
Qk= (mx+my) × (I−I')
ここに,mx:焼成品1t当たりの未焼成品の付着水分 (kg)
my:焼成品1t当たりの未焼成品の結晶水分 (kg)
I:燃焼排ガス温度における蒸気のエンタルピー
(kJ/kg {kcal/kg})
I':常温の水のエンタルピー (kJ/kg {kcal/kg})
(7) 冷却水の持ち去
る熱
Ql (kJ {kcal})
Ql=mw×1× (t'w−t”w)
ここに,mw:焼成品1t当たりの冷却水の使用量 (kg)
t'w:冷却水の出口温度 (℃)
tw":冷却水の入口温度 (℃)
(8) 放射伝導その他
による損失熱
Qm (kJ {kcal})
Qm=Q1− (Qf+Qg+Qh+Qi+Qj+Qk+Ql)
ここに,Q1:全入熱 (kJ {kcal})
Qf:焼成品の持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qg:台車の持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qh:冷却空気の持ち去る熱 (kJ {kcal})
10
R 0301-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
項目
計算方法
2. 出熱
Q2 (kJ {kcal})
(8) 放射伝導その他
による損失熱
Qm (kJ {kcal})
Qi:燃焼ガスの持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qj:不完全燃焼による損失熱 (kJ {kcal})
Qk:未焼成品の水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱
(kJ {kcal})
Ql:冷却水の持ち去る熱 (kJ {kcal})
炉壁の放射伝導による損失熱Qm1 (kJ {kcal})
m
m
m
m
Q
Q
'
2
1=
Qm2=Σ (hc+hr) ∆t・A
t
Δ
hc
4
1.2×
=
(炉壁が水平上向の場合)
4
5.1
t
Δ
hc
×
=
(炉壁が鉛直横向の場合)
t
Δ
T
T
h
a
o
r
8.0
100
100
88
.4
4
4
×
−
=
ここに,m'm:1時間当たりの焼成品の質量 (t)
Qm2:1時間当たり全炉壁からの放射伝導熱量
(kJ {kcal})
hc:自然対流伝熱係数 (kJ/m2h℃ {kcal/m2h℃})
hr:放射伝熱係数 (kJ/m2h℃ {kcal/m2h℃})
∆t:炉外壁の温度と室内空気温度との差 (℃)
A:炉壁の表面積 (m2)
To:絶対温度で示した炉の外壁温度 (K)
Ta:絶対温度で示した室内温度 (K)
備考 炉壁の放射伝導による損失熱の計算式は,参考に示す。
(9) 全出熱
Q2 (kJ {kcal})
Q2=Qf+Qg+Qh+Qi+Qj+Qk+Ql+Qm
ここに,Qf:焼成品の持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qg:台車の持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qh:冷却用空気の持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qi:燃焼排ガスの持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qj:不完全燃焼による損失熱 (kJ {kcal})
Qk:未焼成品の水分から蒸発する蒸気の持ち去る熱
(kJ {kcal})
Ql:冷却水の持ち去る熱 (kJ {kcal})
Qm:放射伝導その他による損失熱 (kJ {kcal})
3. 循環熱
Q3 (kJ {kcal})
(1) 燃焼用空気によ
る回収熱
Qn (kJ {kcal})
Qn=Vpa×Cpa (tpa−t)
ここに,Vpa:焼成品1t当たりの燃焼用予熱空気量 (m3N)
Cpa:空気の比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
tpa:予熱空気の温度 (℃)
t:常温 (℃)
備考 空気の比熱は,1.30kJ/m3N℃ {0.31kcal/m3N℃} とする。
(2) 循環燃焼ガスの
保有する熱
Qo (kJ {kcal})
Qo=Vcg×Ccg× (tcg−t)
ここに,Vcg:焼成品1t当たりの循環燃焼ガス量 (m3N)
Ccg:燃焼ガスの比熱 (kJ/m3N℃ {kcal/m3N℃})
tcg:循環燃焼ガスの温度 (℃)
t:常温 (℃)
備考 燃焼ガスの比熱は,1.38kJ/m3N℃ {0.33kcal/m3N℃} とする。
4. 有効熱
Q4 (kJ {kcal})
(1) 焼成品だけの場
合の焼成品1t当
たりの有効熱
QI (kJ {kcal})
(a) 未焼成品の付着水分を蒸発するに要した熱Qp (kJ {kcal} )
Qp=mx× (Ix−I'x)
ここに,mx:焼成品1t当たりの未焼成品の付着水分 (kg)
Ix:付着水分から蒸発した蒸気のエンタルピー
(kJ/kg {kcal/kg})
I'X:窯の入口における未焼成品の付着水分のエンタル
ピー (kJ/kg {kcal/kg})
11
R 0301-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
項目
計算方法
4. 有効熱
Q4 (kJ {kcal})
(1) 焼成品だけの場
合の焼成品1t当
たりの有効熱
QI (kJ {kcal})
備考 付着水分から蒸発した蒸気のエンタルピーは,125℃におけ
る蒸気のエンタルピー2 713kJ/kg {648kcal/kg} とする。
(b) 未焼成品の結晶水分を蒸発するに要した熱Qq (kJ {kcal})
Qq=my× (Iy−I'y)
ここに,my:焼成品1t当たりの未焼成品の結晶水分 (kg)
Iy:結晶水分から蒸発した蒸気のエンタルピー
(kJ/kg {kcal/kg})
I'y:窯の入口における未焼成品の結晶水分のエンタルピ
ー (kJ/kg {kcal/kg})
備考 結晶水分から蒸発する蒸気のエンタルピーは,550℃におけ
る蒸気のエンタルピー3 596kJ/kg {859kcal/kg} とする。
(c) 粘土の分解に要した熱Qr (kJ {kcal})
Qr=mcl×qp
ここに,mcl:焼成品1t当たりの未焼成品の中の粘土量 (kg)
qp:粘土1kgの分解に要した熱 (kJ/kg {kcal/kg})
備考 粘土の分解に要した熱は,1 088kJ/kg {260kcal/kg} とする。
(d) 未焼成品の焼成に要した熱Qs (kJ {kcal})
Qs=1 000×G"m× (t"m−tm)
ここに,G"m:焼成品の比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
t"m:焼成品の焼成温度 (℃)
tm:窯の入口における未焼成品の温度 (℃)
(e) 焼成品1t当たりの有効熱QI (kJ {kcal})
QI=Qp+Qq+Qr+Qs
ここに,Qp:未焼成品の付着水分を蒸発するに要した熱
(kJ {kcal})
Qq:未焼成品の結晶水分を蒸発するに要した熱
(kJ {kcal})
Qr:粘土の分解に要した熱 (kJ {kcal})
Qs:未焼成品の焼成に要した熱 (kJ {kcal})
(2) さや及び道具を
含めた場合の焼
成品1t当たりの
有効熱
QII (kJ {kcal})
(a) さや及び道具の加熱に要した熱Qt (kJ {kcal} )
Qt=mst×C"st× (t"st−tst)
ここに,mst:焼成品1t当たりのさや及び道具の質量 (kg)
C"st:さや及び道具の平均比熱 (kJ/kg℃ {kcal/kg℃})
t"st:さや及び道具の焼成温度 (℃)
tst:窯の入口におけるさや及び道具の温度 (℃)
(b) さや及び道具を含めた場合の焼成品1t当たりの有効熱QII (kJ
{kcal})
QII=QI+Qt
ここに,QI:焼成品1t当たりの有効熱 (kJ {kcal})
Qt:さや及び道具の加熱に要した熱 (kJ {kcal})
5. 熱効率
η (%)
(1) 焼成品の熱効
η1 (%)
100
I
1
×
×
t
fH
m
Q
=
η
ここに,QI:焼成品1t当たりの有効熱 (kJ {kcal})
mf:焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
Hl:燃料の低発熱量 (kJ/kg {kcal/kg} 又はkJ/m3N
{kcal/m3N})
備考 燃料及び燃焼用空気が他の熱源で予熱されている場合は,
その熱量を上式の分母に加える。
(2) さや及び道具を
含んだ熱効率
η2 (%)
100
II
2
×
×
t
fH
m
Q
=
η
ここに,QII:さや及び道具を含めた場合の焼成品1t当たりの有
効熱 (kJ {kcal})
mf:焼成品1t当たりの燃料の使用量(kg又はm3N)
12
R 0301-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
項目
計算方法
5. 熱効率
η (%)
(2) さや及び道具を
含んだ熱効率
η2 (%)
Hl:燃料の低発熱量 (kJ/kg {kcal/kg} 又はkJ/m3N
{kcal/m3N})
備考 燃料及び燃焼用空気が他の熱源で予熱されている場合は,
その熱量を上式の分母に加える。
備考 m3Nは,気体の標準状態 (0℃,101.3kPa {760mmHg}) における体積の単位を示す。
6. 熱勘定の記録の様式 3.によって測定した事項,及び5.によって行った熱勘定は,次の様式によって
記録する。
(1) 窯に関する記録
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(2) 測定事項
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(3) 熱勘定表
(4) 熱流れ図
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参考表1 各種ガスの平均定圧比熱(0℃基準)
単位 kJ/m3N℃{kcal/m3N℃}
温度
t (℃)
CO2
H2O
空気
CO
空気中
N2
燃焼ガス
重油
石炭
0
1.619
1.490
1.301
1.301
1.297
1.364
1.364
{0.387}
{0.356}
{0.311}
{0.311}
{0.310}
{0.326}
{0.326}
100
1.720
1.502
1.305
1.305
1.301
1.385
1.385
{0.411}
{0.359}
{0.312}
{0.312}
{0.311}
{0.331}
{0.331}
200
1.807
1.519
1.310
1.310
1.301
1.397
1.402
{0.432}
{0.363}
{0.313}
{0.313}
{0.311}
{0.334}
{0.335}
300
1.883
1.540
1.318
1.318
1.310
1.414
1.422
{0.450}
{0.368}
{0.315}
{0.315}
{0.313}
{0.338}
{0.340}
400
1.954
1.561
1.331
1.331
1.318
1.435
1.443
{0.467}
{0.373}
{0.318}
{0.318}
{0.315}
{0.343}
{0.345}
500
2.017
1.586
1.343
1.343
1.331
1.456
1.464
{0.482}
{0.379}
{0.321}
{0.321}
{0.318}
{0.348}
{0.350}
600
2.067
1.611
1.356
1.360
1.339
1.473
1.481
{0.494}
{0.385}
{0.324}
{0.325}
{0.320}
{0.352}
{0.354}
700
2.117
1.636
1.372
1.372
1.356
1.494
1.506
{0.506}
{0.391}
{0.328}
{0.328}
{0.324}
{0.357}
{0.360}
800
2.159
1.661
1.385
1.389
1.368
1.510
1.523
{0.516}
{0.397}
{0.331}
{0.332}
{0.327}
{0.361}
{0.364}
900
2.197
1.686
1.397
1.402
1.377
1.527
1.536
{0.525}
{0.403}
{0.334}
{0.335}
{0.329}
{0.365}
{0.367}
1 000
2.230
1.715
1.410
1.414
1.389
1.544
1.556
{0.533}
{0.410}
{0.337}
{0.338}
{0.332}
{0.369}
{0.372}
1 200
2.289
1.766
1.435
1.439
1.418
1.582
1.590
{0.547}
{0.422}
{0.343}
{0.344}
{0.339}
{0.378}
{0.380}
1 400
2.335
1.816
1.456
1.460
1.439
1.607
1.619
{0.558}
{0.434}
{0.348}
{0.349}
{0.344}
{0.384}
{0.387}
1 600
2.377
1.862
1.473
1.477
1.456
1.632
1.640
{0.568}
{0.445}
{0.352}
{0.353}
{0.348}
{0.390}
{0.392}
1 800
2.410
1.904
1.490
1.494
1.473
1.653
1.661
{0.576}
{0.455}
{0.356}
{0.357}
{0.352}
{0.395}
{0.397}
2 000
2.439
1.946
1.502
1.506
1.481
1.669
1.678
{0.583}
{0.465}
{0.359}
{0.360}
{0.354}
{0.399}
{0.401}
備考1.
この表のCO2,H2O,空気,CO及びN2の平均定圧比熱の出所は,W. Heiligenstaedt : Wärmetechnishe Rechnungen
für Industrieöfen, 4 Auflage, Stahleisen-Bücher Band 2, p. 58 (1966) である。
この表に示すN2の比熱は純粋のN2の比熱ではなく,空気中からO2を除いた残り(Arなどを含む)の比熱
である。
燃焼ガスの比熱は,重油については,C=86%,H=12%とし,m=1.0の場合を,石炭についてはw : 2%,a :
14%,c=70%,h : 5%,o : 2%,n : 2%,燃料比1.25として計算したものである。
2. 0℃基準の平均比熱表を使用した場合,平均比熱Cpは,
t
d
C
C
t
t
p
p∫0
=
であるから,外気温度 (tR) 基準の熱勘定をとる場合は,
R
t
tR
t
p
t
p
p
t
t
d
C
d
C
C
−
−
∫
∫
0
0
=
を使用しなければならない。しかし,ここでは簡略のためCp0℃基準を使用する。
1
8
R
0
3
0
1
-1
9
9
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考表2 陶磁器及び耐火物原料の比熱
平均比熱 kJ/kg {kcal/kg}
温度 t℃
種類
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1 000
1 050
1 100
1 200
1 300
1 400
1 500
1 600
1 700
1 800
1 900
2 000
ツェトリツカオリン
0.842
{0.201}
0.850
{0.203}
0.891
{0.213}
0.946
{0.226}
1.043
{0.249}
1.738
{0.415}
1.800
{0.430}
1.784
{0.426}
1.813
{0.433}
1.796
{0.429}
1.763
{0.421}
1.733
{0.414}
1.717
{0.410}
1.696
{0.405}
長石
0.674
{0.161}
0.678
{0.162}
0.682
{0.163}
0.749
{0.179}
0.800
{0.191}
0.846
{0.202}
0.883
{0.211}
0.929
{0.222}
0.959
{0.229}
1.030
{0.246}
1.089
{0.260}
1.097
{0.262}
石英
0.795
{0.190}
0.862
{0.206}
0.909
{0.217}
0.955
{0.228}
1.001
{0.239}
1.072
{0.256}
1.076
{0.257}
1.089
{0.260}
1.101
{0.263}
1.118
{0.267}
イングリシュチャイナクレー
1.545
{0.369}
1.645
{0.393}
1.746
{0.417}
1.834
{0.438}
2.039
{0.487}
2.252
{0.538}
2.127
{0.508}
2.064
{0.493}
2.064
{0.493}
2.072
{0.495}
ノースカロライナクレー
1.595
{0.381}
1.683
{0.402}
1.784
{0.426}
1.888
{0.451}
1.997
{0.477}
2.227
{0.532}
2.165
{0.517}
2.114
{0.505}
2.114
{0.505}
2.123
{0.507}
クリストバライト
0.812
{0.194}
0.888
{0.212}
0.988
{0.236}
1.038
{0.248}
1.076
{0.257}
1.114
{0.266}
仮焼アルミナ
0.833
{0.199}
0.846
{0.202}
0.950
{0.227}
1.047
{0.250}
1.122
{0.268}
1.277
{0.305}
コランダム
0.850
{0.203}
0.883
{0.211}
0.934
{0.223}
0.967
{0.231}
1.038
{0.248}
1.051
{0.251}
1.084
{0.259}
1.139
{0.272}
1.201
{0.287}
1.273
{0.304}
シリマナイト
0.674
{0.161}
0.674
{0.161}
0.682
{0.163}
0.699
{0.167}
0.712
{0.170}
0.724
{0.173}
0.729
{0.174}
0.733
{0.175}
0.729
{0.174}
0.733
{0.175}
0.821
{0.196}
0.833
{0.199}
0.850
{0.203}
0.858
{0.205}
スピネル
0.837
{0.200}
0.984
{0.235}
1.059
{0.253}
1.080
{0.258}
1.089
{0.260}
1.097
{0.262}
マグネシア
0.980
{0.234}
1.059
{0.253}
1.105
{0.264}
1.143
{0.273}
1.172
{0.280}
1.193
{0.285}
1.210
{0.289}
1.218
{0.291}
1.231
{0.294}
1.235
{0.295}
ジルコニア
0.657
{0.157}
0.699
{0.167}
0.733
{0.175}
チャイナクレー
1.800
{0.430}
1.821
{0.435}
1.938
{0.463}
2.332
{0.557}
2.119
{0.506}
2.039
{0.487}
備考1. この表の比熱は,室温20℃からt℃までの間の平均比熱を表している。
2. この表の数値は,W. H. Cohn (1928),A. E. MacGee (1926),G. R. Wilkee (1934),BradohawとEmery (1920),F. Neumann (1925),田所 (1926),A. T. Green (1923)
などによる値である。
1
9
R
0
3
0
1
-1
9
9
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考表3 陶磁器の比熱
平均比熱 kJ/kg {kcal/kg}
温度 t℃
種類
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1000
1050
1100
1200
1300
1400
1500
1600
1700
1800
1900
2 000
磁器(高温焼成)
0.791
{0.189}
0.816
{0.195}
0.850
{0.203}
0.888
{0.212}
0.929
{0.222}
0.971
{0.232}
1.026
{0.245}
1.105
{0.264}
1.143
{0.273}
1.273
{0.304}
1.411
{0.337}
磁器(低温焼成)
0.913
{0.218}
0.963
{0.230}
1.017
{0.243}
1.068
{0.255}
1.122
{0.268}
1.176
{0.281}
1.227
{0.293}
磁器うわぐすり(生)
0.712
{0.170}
0.729
{0.174}
0.766
{0.183}
0.808
{0.193}
0.850
{0.203}
1.030
{0.246}
1.001
{0.239}
1.084
{0.259}
1.164
{0.278}
1.172
{0.280}
1.218
{0.291}
1.251
{0.299}
1.285
{0.307}
1.223
{0.292}
磁器うわぐすり(焼成品)
0.749
{0.179}
0.758
{0.181}
0.791
{0.189}
0.825
{0.197}
0.833
{0.199}
0.846
{0.202}
0.854
{0.204}
0.883
{0.211}
0.913
{0.218}
0.963
{0.230}
1.026
{0.245}
磁器素地(生)
0.758
{0.181}
0.766
{0.183}
0.829
{0.198}
0.842
{0.201}
0.900
{0.215}
1.218
{0.291}
1.206
{0.288}
1.172
{0.280}
1.176
{0.281}
1.214
{0.290}
1.302
{0.311}
1.352
{0.323}
1.440
{0.344}
磁器素地(焼成品)
0.779
{0.186}
0.804
{0.192}
0. 850
{0.203}
0.888
{0.212}
0.934
{0.223}
0.980
{0.234}
1.151
{0.275}
1.197
{0.286}
1.239
{0.296}
1.285
{0.307}
1.357
{0.324}
備考 この表の比熱は,室温20℃からt℃までの間の平均比熱を表している。
2
0
R
0
3
0
1
-1
9
9
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考表4 耐火れんがの比熱
平均比熱 kJ/kg {kcal/kg}
温度 t℃
種類
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1 000 1 050 1 100 1 200 1 300 1 400 1 500 1 600 1 700 1 800 1 900 2 000
けい石れんが1
0.955
{0.228}
1.101
{0.263}
1.181
{0.282}
1.227
{0.293}
けい石れんが2
0.791
{0.189}
0.879
{0.210}
0.988
{0.236}
1.005
{0.240}
1.047
{0.250}
1.114
{0.266}
1.159
{0.272}
けい石れんが3
1.005
{0.240}
1.043
{0.249}
1.080
{0.258}
1.101
{0.263}
けい石れんが4
0.795
{0.190}
0.862
{0.206}
0.929
{0.222}
0.988
{0.236}
1.017
{0.243}
1.084
{0.259}
1.122
{0,268}
1.156
{0.276}
粘土れんが(生)
0.800
{0.191}
0.812
{0.194}
0.883
{0.211}
1.453
{0.347}
1.302
{0.311}
1.436
{0.343}
1.608
{0.384}
1.733
{0.414}
粘土れんが(焼成品)
0.825
{0.197}
0.846
{0.202}
0.921
{0.220}
0.996
{0.238}
1.051
{0.251}
1.160
{0.277}
チャイナクレーれんが
0.963
{0.230}
1.034
{0.247}
1.080
{0.258}
1.101
{0.263}
並粘土れんが
0.795
{0.190}
0.850
{0.203}
0.909
{0.217}
0.971
{0.232}
1.034
{0.247}
1.080
{0.258}
1.118
{0.267}
1.151
{0.275}
シリマナイトれんが1
0.674
{0.161}
0.674
{0.161}
0.699
{0.167}
0.724
{0.173}
0.733
{0.175}
0.733
{0.175}
0.833
{0.199}
0.858
{0.205}
シリマナイトれんが2
0.959
{0.229}
1.030
{0.246}
1.068
{0.255}
1.080
{0.258}
1.101
{0.263}
1.122
{0.268}
1.130
{0.270}
焼結シリマナイトれんが
0.971
{0.232}
1.034
{0.247}
1.084
{0.259}
1.105
{0.264}
溶融マグネシアれんが
1.110
{0.265}
1.156
{0.276}
1.193
{0.285}
1.214
{0.290}
マグネシアれんが1
0.934
{0.223}
1.063
{0.254}
1.114
{0.266}
1.105
{0.264}
1.160
{0.277}
1.239
{0.296}
マグネシアれんが2
1.110
{0.265}
1.147
{0.274}
1.193
{0.285}
マグネシアれんが3
0.921
{0.220}
0.992
{0.237}
1.105
{0.250}
1.089
{0.260}
1.089
{0.260}
0.963
{0.230}
1.214
{0.290}
1.235
{0.295}
2
1
R
0
3
0
1
-1
9
9
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
平均比熱 kJ/kg {kcal/kg}
温度 t℃
種類
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1 000 1 050 1 100 1 200 1 300 1 400 1 500 1 600 1 700 1 800 1 900 2 000
クロムれんが1
0.745
{0.178}
0.879
{0.210}
0.925
{0.221}
0.917
{0.218}
クロムれんが2
0.862
{0.206}
0.896
{0.214}
0.925
{0.221}
0.950
{0.227}
クロマグれんが
0.938
{0.224}
0.984
{0.235}
1.026
{0.245}
1.047
{0.250}
ドロマイトれんが
0.992
{0.237}
1.034
{0.247}
1.072
{0.256}
1.093
{0.261}
ジルコンれんが
0.691
{0.165}
1.139
{0.272}
0.712
{0.170}
0.758
{0.181}
焼結バーシクライトれんが
0.980
{0.234}
1.043
{0.249}
1.089
{0.260}
1.110
{0.265}
けいそう土れんが
0.971
{0.232}
1.026
{0.245}
1.063
{0.254}
1.084
{0.259}
炭化けい素れんが1
0.509
{0.838}
3.265
{0.780}
炭化けい素れんが2
0.837
{0.200}
0.779
{0.186}
備考1. この表の比熱は室温20℃からt℃までの間の平均比熱を表している。
2. この表の数値は,W. H. Cohn (1928),A. E. MacGee (1926),G. R. Wilkee (1934),BradohawとEmery (1920),F. Neumann (1925),田所 (1926),A. T. Green (1923)
などによる値である。