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Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 基本概念及び品質マネジメントの原則 ·················································································· 2 

2.1 一般 ···························································································································· 2 

2.2 基本概念 ······················································································································ 2 

2.3 品質マネジメントの原則 ································································································· 4 

2.4 基本概念及び原則を用いたQMSの構築・発展 ···································································· 8 

3 用語及び定義 ·················································································································· 10 

3.1 個人又は人々に関する用語 ····························································································· 10 

3.2 組織に関する用語 ········································································································· 11 

3.3 活動に関する用語 ········································································································· 13 

3.4 プロセスに関する用語 ··································································································· 15 

3.5 システムに関する用語 ··································································································· 16 

3.6 要求事項に関する用語 ··································································································· 18 

3.7 結果に関する用語 ········································································································· 20 

3.8 データ,情報及び文書に関する用語·················································································· 23 

3.9 顧客に関する用語 ········································································································· 26 

3.10 特性に関する用語 ········································································································ 27 

3.11 確定に関する用語 ········································································································ 28 

3.12 処置に関する用語 ········································································································ 29 

3.13 監査に関する用語 ········································································································ 31 

附属書A(参考)概念の相互関係及び図示 ··············································································· 34 

参考文献 ···························································································································· 48 

用語索引(五十音順) ·········································································································· 50 

用語索引(アルファベット順) ······························································································ 54 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人日本

規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS Q 9000:2006は改

正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Q 9000:2015 

(ISO 9000:2015) 

品質マネジメントシステム−基本及び用語 

Quality management systems-Fundamentals and vocabulary 

序文 

この規格は,2015年に第4版として発行されたISO 9000を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

この規格は,品質マネジメントシステム(QMS)の基本概念,原則及び用語を示しており,また,他の

QMS規格の基礎となるものである。この規格は,より効果的かつ効率的にQMSを実施し,他のQMS規

格の価値を実現するために,利用者が品質マネジメントの基本概念,原則及び用語を理解するのに役立つ

ことを意図している。 

この規格は,組織がその目標を実現するのを助けるために,確立された品質に関する基本概念,原則,

プロセス及び資源を統合する枠組みに基づく,明確に定義されたQMSを示している。この規格は,組織

の規模,複雑さ又はビジネスモデルを問わず,全ての組織に適用できる。その狙いは,製品及びサービス

によって,顧客及び利害関係者のニーズ及び期待を満たし,満足を達成するという責務及びコミットメン

トに対する組織の認識を高めることにある。 

この規格は,2.2に規定した基本概念を支援する七つの品質マネジメントの原則を含んでいる。2.3には,

それぞれの品質マネジメントの原則に対して,各原則の“説明”,組織がその原則に取り組む理由を説明す

る“根拠”,その原則からもたらされる“主な便益”,及びその原則の適用に際し組織が“取り得る行動”

を規定している。 

この規格は,この規格の発効時点における,ISO/TC 176(品質管理及び品質保証)によって作成された

全ての品質マネジメント規格及びQMS規格,並びにそれらの規格に基づくセクター別QMS規格に適用さ

れる用語及び定義を含んでいる。用語及び定義は,概念の順に配列し,巻末には五十音順及びアルファベ

ット順の索引を記載した。附属書Aには,概念の順序を形成する一連の概念の体系図を示した。 

注記 ISO/TC 176によって作成されたQMS規格に頻繁に用いられ,かつ,特定の辞書的な意味をも

つ幾つかの追加的な言葉の手引は,次のURLに示された用語集にある。 

http://www.iso.org/iso/03̲terminology̲used̲in̲iso̲9000̲family.pdf 

適用範囲 

この規格は,次の組織及び人に広く適用できる,品質マネジメントの基本概念及び原則について規定す

る。 

− 品質マネジメントシステムの実施を通して持続的成功を求める組織 

− 要求事項に適合する製品及びサービスを一貫して提供するための組織の能力について,信頼感を得よ

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

うとする顧客 

− 製品及びサービスの要求事項が満たされるという信頼感を,自らのサプライチェーンにおいて得よう

とする組織 

− 品質マネジメントで用いる用語の共通理解を通して,コミュニケーションを改善しようとする組織及

び利害関係者 

− JIS Q 9001の要求事項に対する適合性評価を行う組織 

− 品質マネジメントに関する教育・訓練,評価又は助言の提供者 

− 関連する規格の作成者 

また,この規格は,ISO/TC 176によって作成された全ての品質マネジメント及び品質マネジメントシス

テム規格に適用される用語及び定義も規定している。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 9000:2015,Quality management systems−Fundamentals and vocabulary(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

基本概念及び品質マネジメントの原則 

2.1 

一般 

この規格に規定する品質マネジメントの概念及び原則は,組織に,ここ数十年とは本質的に異なる環境

からもたらされる課題に立ち向かう能力を与える。今日,組織が置かれている状況は,急速な変化,市場

のグローバル化及び主要な資源としての知識の出現によって特徴付けられる。品質の影響は,顧客満足を

超えた範囲にまでわたり,そうした影響が,組織の評判に直接影響を与えることもある。 

社会においては,教育水準が上がり,要求が厳しくなり,利害関係者の影響力がますます強くなってい

る。この規格は,QMSの構築・発展に用いる基本概念及び原則を示すことによって,より広範に組織につ

いての考え方を提供する。 

全ての概念及び原則並びにそれらの相互関係は,全体として捉えるのがよく,それぞれを切り離して捉

えないほうがよい。ある概念又は原則が,もう一つの概念又は原則よりも重要だということはない。いか

なる場合にも,適用における適切なバランスを見つけることが重要である。 

2.2 

基本概念 

2.2.1 

品質 

品質を重視する組織は,顧客及びその他の密接に関連する利害関係者のニーズ及び期待を満たすことを

通じて価値を提供する行為,態度,活動及びプロセスをもたらすような文化を促進する。 

ある組織の製品及びサービスの品質は,顧客を満足させる能力,並びに密接に関連する利害関係者に対

する意図した影響及び意図しない影響によって決まる。 

製品及びサービスの品質には,意図した機能及びパフォーマンスだけでなく,顧客によって認識された

価値及び顧客に対する便益も含まれる。 

2.2.2 

品質マネジメントシステム 

QMSは,組織が自らの目標を特定する活動,並びに組織が望む結果を達成するために必要なプロセス及

び資源を定める活動から成る。 

QMSは,密接に関連する利害関係者に価値を提供し,かつ,結果を実現するために必要な,相互に作用

するプロセス及び資源をマネジメントする。 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

QMSによって,トップマネジメントは,自らの決定の長期的及び短期的な結果を考慮しながら,資源の

利用を最適化することができる。 

QMSは,製品及びサービスの提供において,意図した結果及び意図しない結果に取り組むための処置を

特定する手段を提供する。 

2.2.3 

組織の状況 

組織の状況を理解することは,一つのプロセスである。このプロセスにおいては,組織の目的,目標及

び持続可能性に影響を与える要因を明確にする。また,組織の価値観,文化,知識,パフォーマンスなど

の内部要因を考慮する。さらに,法的環境,技術的環境,競争環境,市場環境,文化的環境,社会的環境,

経済的環境などの外部要因も考慮する。 

組織の目的は,例えば,組織のビジョン,使命,方針及び目標を通じて表明することができる。 

2.2.4 

利害関係者 

利害関係者の概念は,顧客だけを重要視するという考え方を超えるものである。密接に関連する利害関

係者全てを考慮することが重要である。 

組織の状況を理解するためのプロセスの一部として,その利害関係者を特定する。密接に関連する利害

関係者とは,そのニーズ及び期待が満たされない場合に,組織の持続可能性に重大なリスクを与える利害

関係者である。組織は,そうしたリスクを低減するために,これらの密接に関連する利害関係者に対して

提供する必要がある結果は何かを定義する。 

組織は,自らの成功を左右する密接に関連する利害関係者の支援を誘引し,獲得し,これを保持する。 

2.2.5 

支援 

2.2.5.1 

一般 

QMSへのトップマネジメントの支援及び人々の積極的参加によって,次の事項が可能となる。 

− 十分な人的資源及びその他の資源の提供 

− プロセス及び結果の監視 

− リスク及び機会の明確化及び評価 

− 適切な処置の実施 

責任をもって資源を取得し,展開し,維持し,増強し,処分・処遇することで,組織がその目標を達成

することを支援する。 

2.2.5.2 

人々 

人々は,組織内において欠かせない資源である。組織のパフォーマンスは,人々が,各自が働いている

システムの中でどのように行動するかによって決まる。 

組織内において,人々は,品質方針及び組織が望む結果についての共通の理解を通して,積極的に参加

し,連携するようになる。 

2.2.5.3 

力量 

全ての従業員が,各自の役割及び責任を果たすために必要な技能,訓練,教育及び経験を理解し,これ

を適用したとき,QMSは最も効果的なものとなる。これらの必要な力量を身に付ける機会を人々に与える

ことは,トップマネジメントの責任である。 

2.2.5.4 

認識 

人々が,各自の責任を理解し,自らの行動が組織の目標の達成にどのように貢献するかを理解したとき,

認識は確固としたものになる。 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2.2.5.5 

コミュニケーション 

計画された効果的な内部(すなわち,組織全体にわたる)コミュニケーション及び外部(すなわち,密

接に関連する利害関係者との)コミュニケーションは,人々の積極的参加を増大させ,次の事項に対する

理解を深める。 

− 組織の状況 

− 顧客及びその他の密接に関連する利害関係者のニーズ及び期待 

− QMS 

2.3 

品質マネジメントの原則 

2.3.1 

顧客重視 

2.3.1.1 

説明 

品質マネジメントの主眼は,顧客の要求事項を満たすこと及び顧客の期待を超える努力をすることにあ

る。 

2.3.1.2 

根拠 

持続的成功は,組織が顧客及びその他の密接に関連する利害関係者を引き付け,その信頼を保持するこ

とによって達成できる。顧客との相互作用のあらゆる側面が,顧客のために更なる価値を創造する機会を

与える。顧客及びその他の利害関係者の現在及び将来のニーズを理解することは,組織の持続的成功に寄

与する。 

2.3.1.3 

主な便益 

あり得る主な便益を,次に示す。 

− 顧客価値の増加 

− 顧客満足の増加 

− 顧客のロイヤリティの改善 

− リピートビジネスの増加 

− 組織の評判の向上 

− 顧客基盤の拡大 

− 収益及び市場シェアの増加 

2.3.1.4 

取り得る行動 

取り得る行動を,次に示す。 

− 直接的及び間接的な顧客を組織から価値を受け取る者として認識する。 

− 顧客の現在及び将来のニーズ及び期待を理解する。 

− 組織の目標を顧客のニーズ及び期待に関連付ける。 

− 顧客のニーズ及び期待を組織全体に伝達する。 

− 顧客のニーズ及び期待を満たす製品及びサービスを計画し,設計し,開発し,製造し,引き渡し,サ

ポートする。 

− 顧客満足を測定・監視し,適切な処置をとる。 

− 顧客満足に影響を与え得る密接に関連する利害関係者のニーズ及び適切な期待を明確にし,処置をと

る。 

− 持続的成功を達成するために,顧客との関係を積極的にマネジメントする。 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2.3.2 

リーダーシップ 

2.3.2.1 

説明 

全ての階層のリーダーは,目的及び目指す方向を一致させ,人々が組織の品質目標の達成に積極的に参

加している状況を作り出す。 

2.3.2.2 

根拠 

目的及び目指す方向の一致並びに人々の積極的な参加によって,組織は,その目標の達成に向けて戦略,

方針,プロセス及び資源を密接に関連付けることができる。 

2.3.2.3 

主な便益 

あり得る主な便益を,次に示す。 

− 組織の品質目標を満たす上での有効性及び効率の向上 

− 組織内のプロセス間のより良い協調 

− 組織内の階層間及び機能間のコミュニケーションの改善 

− 望む結果を出せるような,組織及び人々の実現能力の開発及び向上 

2.3.2.4 

取り得る行動 

取り得る行動を,次に示す。 

− 組織の使命,ビジョン,戦略,方針及びプロセスを組織全体に周知する。 

− 組織の全ての階層において,共通の価値基準,公正性及び倫理的模範を作り,持続させる。 

− 信頼及び誠実さの文化を確立する。 

− 品質に対する組織全体にわたるコミットメントを奨励する。 

− 全ての階層のリーダーが,組織の人々にとって模範となることを確実にする。 

− 人々に対し,説明責任(accountability)を意識して行動するために必要な,資源,教育・訓練及び権

限を与える。 

− 人々の貢献を鼓舞し,奨励し,認める。 

2.3.3 

人々の積極的参加 

2.3.3.1 

説明 

組織内の全ての階層にいる,力量があり,権限を与えられ,積極的に参加する人々が,価値を創造し提

供する組織の実現能力を強化するために必須である。 

2.3.3.2 

根拠 

組織を効果的かつ効率的にマネジメントするためには,組織の全ての階層の全ての人々を尊重し,それ

らの人々の参加を促すことが重要である。貢献を認め,権限を与え,力量を向上させることによって,組

織の品質目標達成への人々の積極的な参加が促進される。 

2.3.3.3 

主な便益 

あり得る主な便益を,次に示す。 

− 組織の品質目標に対する組織の人々の理解の向上,及びそれを達成するための意欲の向上 

− 改善活動における人々の参画の増大 

− 個人の成長,主導性及び創造性の強化 

− 人々の満足の増大 

− 組織全体における信頼及び協力の増大 

− 組織全体における共通の価値基準及び文化に対する注目の高まり 

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2.3.3.4 

取り得る行動 

取り得る行動を,次に示す。 

− 各人の貢献の重要性の理解を促進するために,人々とコミュニケーションを行う。 

− 組織全体で協力を促進する。 

− オープンな議論,並びに知識及び経験の共有を促す。 

− 人々が,パフォーマンスに関わる制約条件を明確にし,恐れることなく率先して行動できるよう,権

限を与える。 

− 人々の貢献,学習及び向上を認め,褒める。 

− 個人の目標に対するパフォーマンスの自己評価を可能にする。 

− 人々の満足を評価し,その結果を伝達し,適切な処置をとるための調査を行う。 

2.3.4 

プロセスアプローチ 

2.3.4.1 

説明 

活動を,首尾一貫したシステムとして機能する相互に関連するプロセスであると理解し,マネジメント

することによって,矛盾のない予測可能な結果が,より効果的かつ効率的に達成できる。 

2.3.4.2 

根拠 

QMSは,相互に関連するプロセスで構成される。このシステムによって結果がどのように生み出される

かを理解することで,組織は,システム及びそのパフォーマンスを最適化できる。 

2.3.4.3 

主な便益 

あり得る主な便益を,次に示す。 

− 主要なプロセス及び改善のための機会に注力する能力の向上 

− 密接に関連付けられたプロセスから構成されるシステムを通して得られる矛盾のない,予測可能な成

果 

− 効果的なプロセスのマネジメント,資源の効率的な利用,及び機能間の障壁の低減を通して得られる

パフォーマンスの最適化 

− 組織に整合性があり,有効でかつ効率的であることに関して利害関係者に信頼感を与えることができ

るようになる。 

2.3.4.4 

取り得る行動 

取り得る行動を,次に示す。 

− システムの目標,及びそれらを達成するために必要なプロセスを定める。 

− プロセスをマネジメントするための権限,責任及び説明責任(accountability)を確立する。 

− 組織の実現能力を理解し,実行前に資源の制約を明確にする。 

− プロセスの相互依存関係を明確にし,システム全体で個々のプロセスへの変更の影響を分析する。 

− 組織の品質目標を効果的及び効率的に達成するために,プロセス及びその相互関係をシステムとして

マネジメントする。 

− プロセスを運用し,改善するとともに,システム全体のパフォーマンスを監視し,分析し,評価する

ために必要な情報が利用できる状態にあることを確実にする。 

− プロセスのアウトプット及びQMSの全体的な成果に影響を与え得るリスクを管理する。 

2.3.5 

改善 

2.3.5.1 

説明 

成功する組織は,改善に対して,継続して焦点を当てている。 

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2.3.5.2 

根拠 

改善は,組織が,現レベルのパフォーマンスを維持し,内外の状況の変化に対応し,新たな機会を創造

するために必須である。 

2.3.5.3 

主な便益 

あり得る主な便益を,次に示す。 

− プロセスパフォーマンス,組織の実現能力及び顧客満足の改善 

− 予防及び是正処置につながる根本原因の調査及び確定の重視 

− 内部及び外部のリスク及び機会を予測し,これに対応するための能力の強化 

− 漸増的な改善と飛躍的な改善の両方に関する検討の強化 

− 改善のための学習に関する工夫 

− 革新に対する意欲の向上 

2.3.5.4 

取り得る行動 

取り得る行動を,次に示す。 

− 組織の全ての階層において改善目標の設定を促す。 

− 改善目標を達成するための基本的なツール及び方法論の適用の仕方に関し,全ての階層の人々に教育

及び訓練を行う。 

− 改善プロジェクトを成功裏に促進し,完結するための力量を人々がもつことを確実にする。 

− 組織全体で改善プロジェクトを実施するためのプロセスを開発し,展開する。 

− 改善プロジェクトの計画,実施,完了及び結果を追跡し,レビューし,監査する。 

− 新規の又は変更された,製品及びサービス並びにプロセスの開発に,改善の考えを組み込む。 

− 改善を認め,褒める。 

2.3.6 

客観的事実に基づく意思決定 

2.3.6.1 

説明 

データ及び情報の分析及び評価に基づく意思決定によって,望む結果が得られる可能性が高まる。 

2.3.6.2 

根拠 

意思決定は,複雑なプロセスとなる可能性があり,常に何らかの不確かさを伴う。意思決定は,主観的

かもしれない,複数の種類の,複数の源泉からのインプット,及びそれらに対する解釈を含むことが多い。

因果関係,及び起こり得る意図しない帰結を理解することが重要である。客観的事実,根拠及びデータ分

析は,意思決定の客観性及び信頼性を高める。 

2.3.6.3 

主な便益 

あり得る主な便益を,次に示す。 

− 意思決定プロセスの改善 

− プロセスパフォーマンスの評価及び目標の達成能力の改善 

− 運用の有効性及び効率の改善 

− 意見及び決定をレビューし,異議を唱え,変更する能力の向上 

− 過去の決定の有効性を実証する能力の向上 

2.3.6.4 

取り得る行動 

取り得る行動を,次に示す。 

− 組織のパフォーマンスを示す主な指標を決定し,測定し,監視する。 

− 全ての必要なデータを,関連する人々が利用できる状態にする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− データ及び情報が十分に正確で,信頼性があり,安全であることを確実にする。 

− データ及び情報を,適切な方法を用いて分析し,評価する。 

− 人々が,必要に応じてデータを分析し,評価する力量をもつことを確実にする。 

− 経験と勘とのバランスがとれた意思決定を行い,客観的事実に基づいた処置をとる。 

2.3.7 

関係性管理 

2.3.7.1 

説明 

持続的成功のために,組織は,例えば提供者のような,密接に関連する利害関係者との関係をマネジメ

ントする。 

2.3.7.2 

根拠 

密接に関連する利害関係者は,組織のパフォーマンスに影響を与える。持続的成功は,組織のパフォー

マンスに対する利害関係者の影響を最適化するように全ての利害関係者との関係をマネジメントすると,

より達成しやすくなる。提供者及びパートナとのネットワークにおける関係性管理は特に重要である。 

2.3.7.3 

主な便益 

あり得る主な便益を,次に示す。 

− それぞれの利害関係者に関連する機会及び制約に対応することを通じた,組織及びその密接に関連す

る利害関係者のパフォーマンスの向上 

− 利害関係者の目標及び価値観に関する共通理解 

− 資源及び力量の共有,並びに品質関連のリスクの管理による,利害関係者のための価値を創造する実

現能力の向上 

− 製品及びサービスの安定した流れを提供する,よく管理されたサプライチェーン 

2.3.7.4 

取り得る行動 

取り得る行動を,次に示す。 

− 密接に関連する利害関係者(例えば,提供者,パートナ,顧客,投資者,従業員,社会全体)及びそ

れらの組織との関係を明確にする。 

− マネジメントする必要のある利害関係者との関係性を明確にし,優先順位を付ける。 

− 短期的な利益と長期的な考慮とのバランスがとれた関係を構築する。 

− 情報,専門的知識及び資源を,密接に関連する利害関係者との間で収集し,共有する。 

− 改善の取組みを強化するために,適切に,パフォーマンスを測定し,利害関係者に対してフィードバ

ックを行う。 

− 提供者,パートナ及びその他の利害関係者と協力して開発及び改善活動を行う。 

− 提供者及びパートナによる改善及び達成を奨励し,認める。 

2.4 

基本概念及び原則を用いたQMSの構築・発展 

2.4.1 

QMSモデル 

2.4.1.1 

一般 

組織は,学習する生きた社会有機体としての人間と多くの特性を共有している。両者とも適応性をもち,

相互に作用するシステム,プロセス及び活動で構成されている。また,両者とも,様々な状況に適応する

ために,変化する能力が必要である。組織は,飛躍的な改善を達成するために,革新を行うことが多い。

組織のQMSモデルについては,全てのシステム,プロセス及び活動をあらかじめ決定できるとは限らな

いことが分かっている。したがって,組織のQMSモデルは,組織の状況の複雑さの中で,柔軟性及び順

応性を備えたものであることが必要である。 

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2.4.1.2 

システム 

組織は,密接に関連する利害関係者のニーズ及び期待を特定するために,内部及び外部の状況を理解し

ようとする。この情報は,組織の持続可能性を達成するためのQMSを構築・発展する上で用いられる。

あるプロセスからのアウトプットは,他のプロセスへのインプットとなり得るものであり,相互に結び付

いて全体的なネットワークを形成する。類似のプロセスで構成されているように見えることが多いが,各

組織及びそのQMSは固有のものである。 

2.4.1.3 

プロセス 

組織には,定義,測定及び改善することができるプロセスが存在する。これらのプロセスは,組織の目

標と整合した結果をもたらすように,また,機能間の壁を越えるように相互に作用する。プロセスには,

それほど重要でないものもあるが,重要なものもある。プロセスでは,インプットを用いてアウトプット

を出すための相互に関連する活動が行われる。 

2.4.1.4 

活動 

人々は,プロセスの中で業務を行うために協力し,各自の日々の活動を行う。活動の中には,あらかじ

め定められ,組織の目標についての理解によって決まるものがあるが,他方で,あらかじめ定められてお

らず,外部からの刺激に応じてその性質及び実行を決定するものもある。 

2.4.2 

QMSの構築・発展 

QMSは,複数の改善の時期を経て,時とともに進化する,動的なシステムである。各組織は,正式に計

画したものかどうかにかかわらず,品質マネジメント活動を行っている。この規格は,これらの活動をマ

ネジメントするための正式なシステムをどのように開発するかについての手引を提供する。まず,既に組

織内に存在する活動,及び組織の状況に関するその適切性を明確にする必要がある。この規格,JIS Q 9004

及びJIS Q 9001は,そうした後で,組織がまとまりのあるQMSを構築・発展するのを助けるために用い

ることができる。 

正規のQMSは,品質マネジメント活動のパフォーマンスを計画し,実行し,監視し,改善するための

枠組みを提供する。QMSは,複雑である必要はなく,むしろ組織のニーズを正確に反映している必要があ

る。QMSを構築・発展するに当たって,この規格に示す基本概念及び原則は,貴重な手引となり得る。 

QMSの計画策定は,一回限りの事象ではなく,むしろ継続するプロセスである。計画は,組織が学習し,

周辺状況が変化するにつれて進化する。計画は,組織の全ての品質活動を考慮しており,また,この規格

の全ての指針及びJIS Q 9001の要求事項を網羅することを確実にすることが望ましい。計画は,承認を受

けて実施する。 

組織にとって重要なことは,計画の実施とQMSのパフォーマンスの両方を,定期的に監視及び評価す

ることである。入念に検討された指標によって,この監視及び評価の活動が容易となる。 

監査は,リスクを特定し,要求事項を満たしていることを明確にするために,QMSの有効性を評価する

手段である。監査を有効なものにするために,有形及び無形の客観的事実を収集する必要がある。収集し

た客観的事実の分析に基づき,修正及び改善のために処置をとる。取得した知識が,QMSのパフォーマン

スをより高いレベルに押し上げ,革新につながることがある。 

2.4.3 

QMSの規格,他のマネジメントシステム及び卓越モデル 

ISO/TC 176によって作成されたQMS規格,他のマネジメントシステム規格及び組織の卓越モデルに示

されているQMSのアプローチは,共通の原則に基づいている。これら全ては,組織がリスク及び機会を

特定することを可能にし,改善のための手引を含んでいる。今日の状況では,革新,倫理,信頼及び評判

のような多くの課題は,QMSにおいて考慮すべき属性とみなされ得る。品質マネジメントに関する規格

10 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(ISO 9001など),環境マネジメントに関する規格(ISO 14001など),エネルギーマネジメントに関する

規格(ISO 50001など)及びその他のマネジメント規格,並びに組織の卓越モデルがこれに対応してきた。 

ISO/TC 176によって作成されたQMS規格は,QMSに関する一連の包括的な要求事項及び指針を示す。

ISO 9001は,QMSに関する要求事項を規定している。ISO 9004は,持続可能な成功及びパフォーマンス

改善のための広範なQMSの目標に関する指針を示す。QMSの構成要素に関する指針には,ISO 10001〜ISO 

10004,ISO 10008,ISO 10012及びISO 19011がある。QMSを支援する技術的テーマに関する指針には,

ISO 10005〜ISO 10007,ISO 10014,ISO 10015,ISO 10018及びISO 10019がある。QMSを支援する技術

報告書には,ISO/TR 10013及びISO/TR 10017がある。QMSに関する要求事項は,ISO/TS 16949などの

セクター規格でも示されている。 

組織のマネジメントシステムの様々な部分は,そのQMSを含め,単一のマネジメントシステムとして

統合することができる。QMSが他のマネジメントシステムと統合されたとき,品質,成長,資金調達,収

益性,環境,労働安全衛生,エネルギー,セキュリティ及び組織のその他の側面に関する目標,プロセス

及び資源を,より効果的かつ効率的に達成し,利用することができる。組織は,ISO 9001,ISO 14001,

ISO/IEC 27001,ISO 50001などの複数の規格の要求事項に照らして,自らのマネジメントシステムの統合

監査を実施することができる。 

注記 ISOハンドブック“マネジメントシステム規格の統合的な利用”は,有益な手引を提供し得る。 

用語及び定義 

3.1 

個人又は人々に関する用語 

3.1.1 

トップマネジメント(top management) 

最高位で組織(3.2.1)を指揮し,管理する個人又はグループ。 

注記1 トップマネジメントは,組織内で,権限を委譲し,資源を提供する力をもっている。 

注記2 マネジメントシステム(3.5.3)の適用範囲が組織の一部だけの場合,トップマネジメントと

は,組織内のその一部を指揮し,管理する人をいう。 

注記3 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。 

3.1.2 

品質マネジメントシステムコンサルタント(quality management system consultant) 

品質マネジメントシステムの実現(3.4.3)に関して,助言又は情報(3.8.2)を与えて組織(3.2.1)を支

援する人。 

注記1 品質マネジメントシステムコンサルタントは,品質マネジメントシステム(3.5.4)の実現化

の一部を支援することもできる。 

注記2 JIS Q 10019:2005は,力量のある品質マネジメントシステムコンサルタントを,力量のない

コンサルタントから区別するための手引を提供する。 

(JIS Q 10019:2005の3.2を変更。) 

3.1.3 

参画(involvement) 

活動,行事又は状況の一部を担うこと。 

11 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.1.4 

積極的参加(engagement) 

共通の目標(3.7.1)を達成するために活動に参画(3.1.3)し,寄与すること。 

3.1.5 

コンフィギュレーション機関(configuration authority),コンフィギュレーション統制委員会(configuration 

control board),コンフィギュレーション決定委員会(dispositioning authority) 

コンフィギュレーション(3.10.6)に関して,意思決定を行う責任及び権限を割り当てられた個人又は

グループ。 

注記 組織(3.2.1)内外の密接に関連する利害関係者(3.2.3)は,コンフィギュレーション機関に代

表を派遣することが望ましい。 

(ISO 10007:2003の3.8を変更。) 

3.1.6 

紛争解決者(dispute resolver) 

<顧客満足>紛争(3.9.6)の解決において,当事者を援助するため,DRP提供者(3.2.7)によって選定

される個人。 

例 スタッフ,ボランティア,契約(3.4.7)を結んだ個人 

(JIS Q 10003:2010の3.7を変更。) 

3.2 

組織に関する用語 

3.2.1 

組織(organization) 

自らの目標(3.7.1)を達成するため,責任,権限及び相互関係を伴う独自の機能をもつ,個人又はグル

ープ。 

注記1 組織という概念には,法人か否か,公的か私的かを問わず,自営業者,会社,法人,事務所,

企業,当局,共同経営会社,協会(3.2.8),非営利団体若しくは機構,又はこれらの一部若し

くは組合せが含まれる。ただし,これらに限定されるものではない。 

注記2 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義の注記1を変更した。 

3.2.2 

組織の状況(context of the organization) 

組織(3.2.1)がその目標(3.7.1)設定及び達成に向けて取るアプローチに影響を及ぼし得る,内部及び

外部の課題の組合せ。 

注記1 組織の目標は,その製品(3.7.6)及びサービス(3.7.7),投資,並びに利害関係者(3.2.3)に

対する行動に関連し得る。 

注記2 組織の状況という概念は,非営利又は公共サービスの組織に対しても,営利組織に対する場

合と同様に適用できる。 

注記3 組織の状況という概念は,組織の“事業環境(business environment)”,“組織環境(organizational 

environment)”,“組織のエコシステム(ecosystem)”などと言われる場合もある。 

注記4 インフラストラクチャ(3.5.2)を理解することは,組織の状況を定める上で役立ち得る。 

12 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.2.3 

利害関係者(interested party),ステークホルダー(stakeholder) 

ある決定事項若しくは活動に影響を与え得るか,その影響を受け得るか,又はその影響を受けると認識

している,個人又は組織(3.2.1)。 

例 顧客(3.2.4),所有者,組織内の人々,提供者(3.2.5),銀行家,規制当局,組合,パートナ,社

会(競争相手又は対立する圧力団体を含むこともある。) 

注記 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SLに

示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元の定

義にない例を追加した。 

3.2.4 

顧客(customer) 

個人若しくは組織(3.2.1)向け又は個人若しくは組織から要求される製品(3.7.6)・サービス(3.7.7)

を,受け取る又はその可能性のある個人又は組織。 

例 消費者,依頼人,エンドユーザ,小売業者,内部プロセス(3.4.1)からの製品又はサービスを受

け取る人,受益者,購入者 

注記 顧客は,組織の内部又は外部のいずれでもあり得る。 

3.2.5 

提供者(provider),供給者(supplier) 

製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)を提供する組織(3.2.1)。 

例 製品又はサービスの生産者,流通者,小売業者又は販売者 

注記1 提供者は,組織の内部又は外部のいずれでもあり得る。 

注記2 契約関係においては,提供者は“契約者”と呼ばれる。 

3.2.6 

外部提供者(external provider),外部供給者(external supplier) 

組織(3.2.1)の一部ではない提供者(3.2.5)。 

例 製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)の生産者,流通者,小売業者又は販売者 

3.2.7 

DRP提供者(DRP-provider),紛争解決手続提供者(dispute resolution process provider) 

組織の外部における紛争(3.9.6)解決のプロセス(3.4.1)を提供し,運用する個人又は組織(3.2.1)。 

注記1 一般に,DRP提供者は,組織又は個人,及び苦情申出者とは異なる法的主体である。このこ

とによって,独立性及び公正性という性質が強化される。状況によっては,未解決の苦情

(3.9.3)に対応するため,組織内に別の部署が設けられる場合がある。 

注記2 DRP提供者は,紛争解決手続を提供するために両当事者と契約(3.4.7)を結び,そのパフォ

ーマンス(3.7.8)に対する責任を負う。DRP提供者は,紛争解決者(3.1.6)を選定する。DRP

提供者はまた,支援要員,経営幹部及びその他の管理層を活用し,財源,事務的サポート,

スケジュール調整の援助,教育・訓練,会議室,監督及びこれに類する職務を提供する。 

注記3 DRP提供者は,非営利団体,営利団体及び公共団体を含め,様々な形態をとることができる。

協会(3.2.8)もまた,DRP提供者になり得る。 

注記4 JIS Q 10003:2010では,“DRP提供者”の代わりに,“提供者”という用語が用いられている。 

(JIS Q 10003:2010の3.9を変更。) 

13 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.2.8 

協会(association) 

<顧客満足>組織又は個人を会員として構成された組織(3.2.1)。 

(JIS Q 10003:2010の3.1参照) 

3.2.9 

計量機能(metrological function) 

計測マネジメントシステム(3.5.7)を定め実施するための執行及び技術に責任をもつ組織機能上の単位。 

(JIS Q 10012:2011の3.6を変更。) 

3.3 

活動に関する用語 

3.3.1 

改善(improvement) 

パフォーマンス(3.7.8)を向上するための活動。 

注記 活動は,繰り返し行われることも,又は一回限りであることもあり得る。 

3.3.2 

継続的改善(continual improvement) 

パフォーマンス(3.7.8)を向上するために繰り返し行われる活動。 

注記1 改善(3.3.1)のための目標(3.7.1)を設定し,改善の機会を見出すプロセス(3.4.1)は,監

査所見(3.13.9)及び監査結論(3.13.10)の利用,データ(3.8.1)の分析,マネジメント(3.3.3)

レビュー(3.11.2)又は他の方法を活用した継続的なプロセスであり,一般に是正処置(3.12.2)

又は予防処置(3.12.1)につながる。 

注記2 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義にない注記1を追加した。 

3.3.3 

マネジメント,運営管理(management) 

組織(3.2.1)を指揮し,管理するための調整された活動。 

注記1 マネジメントには,方針(3.5.8)及び目標(3.7.1)の確立,並びにその目標を達成するため

のプロセス(3.4.1)が含まれることがある。 

注記2 “マネジメント”という言葉が人を指すことがある。すなわち,組織の指揮及び管理を行う

ための権限及び責任をもつ個人又はグループを意味することがある。“マネジメント”がこの

意味で用いられる場合には,この項で定義した,一連の活動としての“マネジメント”の概

念との混同を避けるために,常に何らかの修飾語を付けて用いるのがよい。例えば,“マネジ

メントは……しなければならない。”は使ってはならないが,“トップマネジメント(3.1.1)

は……しなければならない。”を使うことは許される。このほか,その概念が人に関係するこ

とを伝えるために,例えば,“経営者・管理者の”,“管理者”のような別の言葉を用いること

が望ましい。 

3.3.4 

品質マネジメント(quality management) 

品質(3.6.2)に関するマネジメント(3.3.3)。 

注記 品質マネジメントには,品質方針(3.5.9)及び品質目標(3.7.2)の設定,並びに品質計画(3.3.5),

14 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

品質保証(3.3.6),品質管理(3.3.7)及び品質改善(3.3.8)を通じてこれらの品質目標を達成す

るためのプロセス(3.4.1)が含まれ得る。 

3.3.5 

品質計画(quality planning) 

品質目標(3.7.2)を設定すること及び必要な運用プロセス(3.4.1)を規定すること,並びにその品質目

標を達成するための関連する資源に焦点を合わせた品質マネジメント(3.3.4)の一部。 

注記 品質計画書(3.8.9)の作成が,品質計画の一部となる場合がある。 

3.3.6 

品質保証(quality assurance) 

品質要求事項(3.6.5)が満たされるという確信を与えることに焦点を合わせた品質マネジメント(3.3.4)

の一部。 

3.3.7 

品質管理(quality control) 

品質要求事項(3.6.5)を満たすことに焦点を合わせた品質マネジメント(3.3.4)の一部。 

3.3.8 

品質改善(quality improvement) 

品質要求事項(3.6.5)を満たす能力を高めることに焦点を合わせた品質マネジメント(3.3.4)の一部。 

注記 品質要求事項は,有効性(3.7.11),効率(3.7.10),トレーサビリティ(3.6.13)などの側面に関

連し得る。 

3.3.9 

コンフィギュレーション管理(configuration management) 

コンフィギュレーション(3.10.6)を指示し,管理するための調整された活動。 

注記 コンフィギュレーション管理は,一般に,製品のライフサイクルを通して製品(3.7.6)又はサ

ービス(3.7.7)及びそれらの製品コンフィギュレーション情報(3.6.8)の管理を確立及び維持

する,技術的活動及び組織的活動に焦点を合わせたものである。 

(ISO 10007:2003の3.6を変更。注記1を変更した。) 

3.3.10 

変更管理(change control) 

<コンフィギュレーション管理>アウトプット(3.7.5)を,その製品コンフィギュレーション情報(3.6.8)

の正式な承認後に管理するための活動。 

(ISO 10007:2003の3.1を変更。) 

3.3.11 

活動(activity) 

<プロジェクトマネジメント>プロジェクト(3.4.2)において,明確にされた作業の最小の対象。 

(JIS Q 10006:2004の3.1を変更。) 

3.3.12 

プロジェクトマネジメント(project management) 

プロジェクト(3.4.2)の目標を達成するために,プロジェクトの全側面を計画し,組織し,監視(3.11.3)

し,管理し,報告すること,及びプロジェクトに参画する人々全員への動機付けを行うこと。 

(JIS Q 10006:2004の3.6参照) 

15 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.3.13 

コンフィギュレーション対象(configuration object) 

最終使用機能を満たすコンフィギュレーション(3.10.6)内の対象(3.6.1)。 

(ISO 10007:2003の3.5を変更。) 

3.4 

プロセスに関する用語 

3.4.1 

プロセス(process) 

インプットを使用して意図した結果を生み出す,相互に関連する又は相互に作用する一連の活動。 

注記1 プロセスの“意図した結果”を,アウトプット(3.7.5),製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)

のいずれと呼ぶかは,それが用いられている文脈による。 

注記2 プロセスへのインプットは,通常,他のプロセスからのアウトプットであり,また,プロセ

スからのアウトプットは,通常,他のプロセスへのインプットである。 

注記3 連続した二つ又はそれ以上の相互に関連する及び相互に作用するプロセスを,一つのプロセ

スと呼ぶこともあり得る。 

注記4 組織(3.2.1)内のプロセスは,価値を付加するために,通常,管理された条件の下で計画さ

れ,実行される。 

注記5 結果として得られるアウトプットの適合(3.6.11)が,容易に又は経済的に確認できないプロ

セスは,“特殊工程(special process)”と呼ばれることが多い。 

注記6 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。た

だし,プロセスの定義とアウトプットの定義との間の循環を防ぐため,元の定義を修正した。

また,元の定義にない注記1〜注記5を追加した。 

3.4.2 

プロジェクト(project) 

開始日及び終了日をもち,調整され,管理された一連の活動から成り,時間,コスト及び資源の制約を

含む特定の要求事項(3.6.4)に適合する目標(3.7.1)を達成するために実施される特有のプロセス(3.4.1)。 

注記1 個別プロジェクトは,より規模の大きいプロジェクトの一部を構成することがあり,通常,

定められた開始日及び終了日がある。 

注記2 一部のプロジェクトにおいては,プロジェクトの進行に伴い段階的に,目標及び範囲が更新

され,製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)の特性(3.10.1)が定められていく。 

注記3 プロジェクトのアウトプット(3.7.5)は,一つの製品又はサービスの場合もあれば,複数の

製品又はサービスの場合もある。 

注記4 プロジェクトの組織(3.2.1)は,通常,一時的なものであり,プロジェクトのライフサイク

ルに対して設けられる。 

注記5 プロジェクトの活動間における相互作用の複雑さは,プロジェクトの規模に必ずしも関係す

るとは限らない。 

(JIS Q 10006:2004の3.5を変更。参考1. 〜参考3. を変更した。) 

3.4.3 

品質マネジメントシステムの実現(quality management system realization) 

品質マネジメントシステム(3.5.4)を確立し,文書化し,実施し,維持し,継続的に改善するプロセス

16 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(3.4.1)。 

(JIS Q 10019:2005の3.1を変更。備考を削除した。) 

3.4.4 

力量の習得(competence acquisition) 

力量(3.10.4)を身に付けるプロセス(3.4.1)。 

(ISO 10018:2012の3.2を変更。) 

3.4.5 

手順(procedure) 

活動又はプロセス(3.4.1)を実行するために規定された方法。 

注記 手順は,文書にすることもあれば,しないこともある。 

3.4.6 

外部委託する(outsource)(動詞) 

ある組織(3.2.1)の機能又はプロセス(3.4.1)の一部を外部の組織が実施するという取決めを行う。 

注記1 外部委託した機能又はプロセスはマネジメントシステム(3.5.3)の適用範囲内にあるが,外

部の組織はマネジメントシステムの適用範囲の外にある。 

注記2 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。 

3.4.7 

契約(contract) 

拘束力のある取決め。 

3.4.8 

設計・開発(design and development) 

対象(3.6.1)に対する要求事項(3.6.4)を,その対象に対するより詳細な要求事項に変換する一連のプ

ロセス(3.4.1)。 

注記1 設計・開発へのインプットとなる要求事項は,調査・研究の結果であることが多く,また,

設計・開発からのアウトプット(3.7.5)となる要求事項よりも広範で,一般的な意味で表現

されることがある。要求事項は,通常,特性(3.10.1)を用いて定義される。プロジェクト(3.4.2)

には,複数の設計・開発段階が存在することがある。 

注記2 “設計”,“開発”及び“設計・開発”という言葉は,あるときは同じ意味で使われ,あると

きには設計・開発全体の異なる段階を定義するために使われる。 

注記3 設計・開発されるものの性格を示すために,修飾語が用いられることがある[例 製品(3.7.6)

の設計・開発,サービス(3.7.7)の設計・開発又はプロセスの設計・開発]。 

3.5 

システムに関する用語 

3.5.1 

システム(system) 

相互に関連する又は相互に作用する要素の集まり。 

3.5.2 

インフラストラクチャ(infrastructure) 

<組織>組織(3.2.1)の運営のために必要な施設,設備及びサービス(3.7.7)に関するシステム(3.5.1)。 

17 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.5.3 

マネジメントシステム(management system) 

方針(3.5.8)及び目標(3.7.1),並びにその目標を達成するためのプロセス(3.4.1)を確立するための,

相互に関連する又は相互に作用する,組織(3.2.1)の一連の要素。 

注記1 一つのマネジメントシステムは,例えば,品質マネジメント(3.3.4),財務マネジメント,環

境マネジメントなど,単一又は複数の分野を取り扱うことができる。 

注記2 マネジメントシステムの要素は,目標を達成するための,組織の構造,役割及び責任,計画,

運用,方針,慣行,規則,信条,目標,並びにプロセスを確立する。 

注記3 マネジメントシステムの適用範囲としては,組織全体,組織内の固有で特定された機能,組

織内の固有で特定された部門,複数の組織の集まりを横断する一つ又は複数の機能,などが

あり得る。 

注記4 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義の注記1〜注記3を変更した。 

3.5.4 

品質マネジメントシステム(quality management system) 

品質(3.6.2)に関する,マネジメントシステム(3.5.3)の一部。 

3.5.5 

作業環境(work environment) 

作業が行われる場の条件の集まり。 

注記 条件には,物理的,社会的,心理的及び環境的要因を含み得る(例えば,温度,照明,表彰制

度,業務上のストレス,人間工学的側面,大気成分)。 

3.5.6 

計量確認(metrological confirmation) 

測定機器(3.11.6)が,その意図した用途の要求事項(3.6.4)に適合していることを確認するために必要

な一連の操作。 

注記1 計量確認は,通常,校正又は検証(3.8.12),必要な調整又は修理(3.12.9)及びその後の再校

正,機器の意図した用途に関する計量要求事項との比較,並びに必要な一切の封印及びラベ

ル表示を含む。 

注記2 計量確認は,測定機器が意図した用途に適していることが立証されて文書化されるまで,又

は立証されて文書化されない限り,達成されない。 

注記3 意図した用途に関する要求事項には,測定範囲,分解能,最大許容誤差などの考慮事項を含

む。 

注記4 計量要求事項は,通常,製品(3.7.6)要求事項とは別のものであり,製品要求事項には規定

されない。 

(JIS Q 10012:2011の3.5を変更。注記1を変更した。) 

3.5.7 

計測マネジメントシステム(measurement management system) 

計量確認(3.5.6)及び測定プロセス(3.11.5)の管理の達成に必要な,相互に関係する又は相互に作用す

る一連の要素。 

18 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(JIS Q 10012:2011の3.1を変更。) 

3.5.8 

方針(policy) 

<組織>トップマネジメント(3.1.1)によって正式に表明された組織(3.2.1)の意図及び方向付け。 

注記 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SLに

示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。 

3.5.9 

品質方針(quality policy) 

品質(3.6.2)に関する方針(3.5.8)。 

注記1 一般に品質方針は,組織(3.2.1)の全体的な方針と整合しており,組織のビジョン(3.5.10)

及び使命(3.5.11)と密接に関連付けることができ,品質目標(3.7.2)を設定するための枠組

みを提供する。 

注記2 この規格に記載した品質マネジメントの原則は,品質方針を設定するための基礎となり得る。 

3.5.10 

ビジョン(vision) 

<組織>トップマネジメント(3.1.1)によって表明された,組織(3.2.1)がどのようになりたいかにつ

いての願望。 

3.5.11 

使命(mission) 

<組織>トップマネジメント(3.1.1)によって表明された,組織(3.2.1)の存在目的。 

3.5.12 

戦略(strategy) 

長期的又は全体的な目標(3.7.1)を達成するための計画。 

3.6 

要求事項に関する用語 

3.6.1 

対象(object),実体(entity),項目(item) 

認識できるもの又は考えられるもの全て。 

例 製品(3.7.6),サービス(3.7.7),プロセス(3.4.1),人,組織(3.2.1),システム(3.5.1),資源 

注記 対象は,物質的なもの(例 エンジン,一枚の紙,ダイヤモンド),非物質的なもの(例 変換

率,プロジェクト計画),又は想像上のもの(例 組織の将来の状態)の場合がある。 

(ISO 1087-1:2000の3.1.1を変更。) 

3.6.2 

品質(quality) 

対象(3.6.1)に本来備わっている特性(3.10.1)の集まりが,要求事項(3.6.4)を満たす程度。 

注記1 “品質”という用語は,悪い,良い,優れたなどの形容詞とともに使われることがある。 

注記2 “本来備わっている”とは,“付与された”とは異なり,対象(3.6.1)の中に存在しているこ

とを意味する。 

3.6.3 

等級(grade) 

同一の用途をもつ対象(3.6.1)の,異なる要求事項(3.6.4)に対して与えられる区分又はランク。 

19 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

例 航空券のクラス,ホテルの案内書に示されるホテルの区分 

注記 品質要求事項(3.6.5)を設定する場合,通常,その等級を規定する。 

3.6.4 

要求事項(requirement) 

明示されている,通常暗黙のうちに了解されている又は義務として要求されている,ニーズ又は期待。 

注記1 “通常暗黙のうちに了解されている”とは,対象となるニーズ又は期待が暗黙のうちに了解

されていることが,組織(3.2.1)及び利害関係者(3.2.3)にとって,慣習又は慣行であるこ

とを意味する。 

注記2 規定要求事項とは,例えば,文書化した情報(3.8.6)の中で明示されている要求事項をいう。 

注記3 特定の種類の要求事項であることを示すために,修飾語を用いることがある。 

例 製品(3.7.6)要求事項,品質マネジメント(3.3.4)要求事項,顧客(3.2.4)要求事項,

品質要求事項(3.6.5) 

注記4 要求事項は,異なる利害関係者又は組織自身から出されることがある。 

注記5 顧客の期待が明示されていない,暗黙のうちに了解されていない又は義務として要求されて

いない場合でも,高い顧客満足(3.9.2)を達成するために顧客の期待を満たすことが必要な

ことがある。 

注記6 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義にない注記3〜注記5を追加した。 

3.6.5 

品質要求事項(quality requirement) 

品質(3.6.2)に関する要求事項(3.6.4)。 

3.6.6 

法令要求事項(statutory requirement) 

立法機関によって規定された,必須の要求事項(3.6.4)。 

3.6.7 

規制要求事項(regulatory requirement) 

立法機関から委任された当局によって規定された,必須の要求事項(3.6.4)。 

3.6.8 

製品コンフィギュレーション情報(product configuration information) 

製品(3.7.6)の設計,実現,検証(3.8.12),運用及びサポートに関する要求事項(3.6.4)又はその他の

情報。 

(ISO 10007:2003の3.9を変更。) 

3.6.9 

不適合(nonconformity) 

要求事項(3.6.4)を満たしていないこと。 

注記 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SLに

示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。 

3.6.10 

欠陥(defect) 

20 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

意図された用途又は規定された用途に関する不適合(3.6.9)。 

注記1 欠陥と不適合という概念の区別は,特に製品(3.7.6)及びサービス(3.7.7)の製造物責任問

題に関連している場合には,法的意味をもつので重要である。 

注記2 顧客(3.2.4)によって意図される用途は,提供者(3.2.5)から提供される情報(3.8.2)の性

質によって影響を受けることがある。これらの情報には,例えば,取扱説明書,メンテナン

ス説明書などがある。 

3.6.11 

適合(conformity) 

要求事項(3.6.4)を満たしていること。 

注記1 対応国際規格の注記では,英語及びフランス語の同義語について説明しているが,この規格

では不要であり,削除した。 

注記2 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義にない注記1を追加した。 

3.6.12 

実現能力(capability) 

要求事項(3.6.4)を満たすアウトプット(3.7.5)を実現する,対象(3.6.1)の能力。 

注記 統計の分野における工程能力の用語は,JIS Z 8101-2に定義されている。 

3.6.13 

トレーサビリティ(traceability) 

対象(3.6.1)の履歴,適用又は所在を追跡できること。 

注記1 製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)に関しては,トレーサビリティは,次のようなものに関

連することがある。 

− 材料及び部品の源 

− 処理の履歴 

− 製品又はサービスの提供後の分布及び所在 

注記2 計量計測の分野においては,ISO/IEC Guide 99に記載する定義が受け入れられている。 

3.6.14 

ディペンダビリティ(dependability) 

求められたとおりに,かつ,求められたときに,機能する能力。 

(IEC 60050-192を変更。注記を削除した。) 

3.6.15 

革新(innovation) 

価値を実現する又は再配分する,新しい又は変更された対象(3.6.1)。 

注記1 革新を結果として生む活動は,一般に,マネジメントされている。 

注記2 革新は,一般に,その影響が大きい。 

3.7 

結果に関する用語 

3.7.1 

目標(objective) 

達成すべき結果。 

21 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記1 目標は,戦略的,戦術的又は運用的であり得る。 

注記2 目標は,様々な領域(例えば,財務,安全衛生,環境目標)に関連し得るものであり,様々

な階層[例えば,戦略的レベル,組織(3.2.1)全体,プロジェクト(3.4.2)単位,製品(3.7.6)

ごと,プロセス(3.4.1)ごと]で適用できる。 

注記3 目標は,例えば,意図する成果,目的,運用基準など,別の形で表現することもできる。ま

た,品質目標(3.7.2)という表現の仕方もある。又は,同じような意味をもつ別の言葉[例 

狙い(aim),到達点(goal),標的(target)]で表すこともできる。 

注記4 品質マネジメントシステム(3.5.4)の場合,組織(3.2.1)は,特定の結果を達成するため,

品質方針(3.5.9)と整合のとれた品質目標(3.7.2)を設定する。 

注記5 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義の注記2を変更した。 

3.7.2 

品質目標(quality objective) 

品質(3.6.2)に関する目標(3.7.1)。 

注記1 品質目標は,通常,組織(3.2.1)の品質方針(3.5.9)に基づいている。 

注記2 品質目標は,通常,組織(3.2.1)内の関連する機能,階層及びプロセス(3.4.1)に対して規

定される。 

3.7.3 

成功(success) 

<組織>目標(3.7.1)の達成。 

注記 組織(3.2.1)の成功については,組織の経済的又は財務的利益と,例えば,顧客(3.2.4),利用

者,投資者・株主(所有者),組織内の人々,提供者(3.2.5),パートナ,利益団体,地域社会

などの利害関係者(3.2.3)のニーズとのバランスをとることの必要性が重視される。 

3.7.4 

持続的成功(sustained success) 

<組織>長期にわたる成功(3.7.3)。 

注記1 持続的成功については,組織(3.2.1)の経済的・財務的利益と,社会的及び生態学的環境の

利益とのバランスをとることの必要性が重視される。 

注記2 持続的成功は,例えば,顧客(3.2.4),所有者,組織内の人々,提供者(3.2.5),銀行家,組

合,パートナ,社会など,組織の利害関係者(3.2.3)に関係する。 

3.7.5 

アウトプット(output) 

プロセス(3.4.1)の結果。 

注記 組織(3.2.1)のアウトプットが製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)のいずれであるかは,アウ

トプットがもっている特性(3.10.1)のうちのどれが優位かということに左右される。 

例 画廊で売出し中の絵画は製品であるのに対して,委託された絵画を提供することはサー

ビスである。小売店で購入したハンバーガーは製品であるのに対して,レストランでハ

ンバーガーの注文を受け,提供することはサービスの一部である。 

22 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.7.6 

製品(product) 

組織(3.2.1)と顧客(3.2.4)との間の処理・行為なしに生み出され得る,組織のアウトプット(3.7.5)。 

注記1 製品の製造は,提供者(3.2.5)と顧客との間で行われる処理・行為なしでも達成されるが,

顧客への引き渡しにおいては,提供者と顧客との間で行われる処理・行為のようなサービス

(3.7.7)要素を伴う場合が多い。 

注記2 製品の主要な要素は,一般にそれが有形であることである。 

注記3 ハードウェアは,有形で,その量は数えることができる特性(3.10.1)をもつ(例 タイヤ)。

素材製品は,有形で,その量は連続的な特性をもつ(例 燃料,清涼飲料水)。ハードウェア

及び素材製品は,品物と呼ぶ場合が多い。ソフトウェアは,提供媒体にかかわらず,情報(3.8.2)

から構成される(例 コンピュータプログラム,携帯電話のアプリケーション,指示マニュ

アル,辞書コンテンツ,音楽の作曲著作権,運転免許)。 

3.7.7 

サービス(service) 

組織(3.2.1)と顧客(3.2.4)との間で必ず実行される,少なくとも一つの活動を伴う組織のアウトプッ

ト(3.7.5)。 

注記1 サービスの主要な要素は,一般にそれが無形であることである。 

注記2 サービスは,サービスを提供するときに活動を伴うだけでなく,顧客とのインターフェース

における,顧客要求事項(3.6.4)を設定するための活動を伴うことが多く,また,銀行,会

計事務所,公的機関(例 学校,病院)などのように継続的な関係を伴う場合が多い。 

注記3 サービスの提供には,例えば,次のものがあり得る。 

− 顧客支給の有形の製品(3.7.6)(例 修理される車)に対して行う活動 

− 顧客支給の無形の製品(例 納税申告に必要な収支情報)に対して行う活動 

− 無形の製品の提供[例 知識伝達という意味での情報(3.8.2)提供] 

− 顧客のための雰囲気作り(例 ホテル内,レストラン内) 

注記4 サービスは,一般に,顧客によって経験される。 

3.7.8 

パフォーマンス(performance) 

測定可能な結果。 

注記1 パフォーマンスは,定量的又は定性的な所見のいずれにも関連し得る。 

注記2 パフォーマンスは,活動(3.3.11),プロセス(3.4.1),製品(3.7.6),サービス(3.7.7),シス

テム(3.5.1)又は組織(3.2.1)の運営管理(3.3.3)に関連し得る。 

注記3 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義の注記2を変更した。 

3.7.9 

リスク(risk) 

不確かさの影響。 

注記1 影響とは,期待されていることから,好ましい方向又は好ましくない方向にかい(乖)離す

ることをいう。 

23 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記2 不確かさとは,事象,その結果又はその起こりやすさに関する,情報(3.8.2),理解又は知識

に,たとえ部分的にでも不備がある状態をいう。 

注記3 リスクは,起こり得る事象(JIS Q 0073:2010の3.5.1.3の定義を参照。)及び結果(JIS Q 

0073:2010の3.6.1.3の定義を参照。),又はこれらの組合せについて述べることによって,そ

の特徴を示すことが多い。 

注記4 リスクは,ある事象(その周辺状況の変化を含む。)の結果とその発生の起こりやすさ(JIS Q 

0073:2010の3.6.1.1の定義を参照。)との組合せとして表現されることが多い。 

注記5 “リスク”という言葉は,好ましくない結果にしかならない可能性の場合に使われることが

ある。 

注記6 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義にない注記5を追加した。 

3.7.10 

効率(efficiency) 

達成された結果と使用された資源との関係。 

3.7.11 

有効性(effectiveness) 

計画した活動を実行し,計画した結果を達成した程度。 

注記 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SLに

示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。 

3.8 

データ,情報及び文書に関する用語 

3.8.1 

データ(data) 

対象(3.6.1)に関する事実。 

3.8.2 

情報(information) 

意味のあるデータ(3.8.1)。 

3.8.3 

客観的証拠(objective evidence) 

あるものの存在又は真実を裏付けるデータ(3.8.1)。 

注記1 客観的証拠は,観察,測定(3.11.4),試験(3.11.8),又はその他の手段によって得ることが

できる。 

注記2 監査(3.13.1)のための客観的証拠は,一般に,監査基準(3.13.7)に関連し,かつ,検証で

きる,記録(3.8.10),事実の記述又はその他の情報(3.8.2)から成る。 

3.8.4 

情報システム(information system) 

<品質マネジメントシステム>組織(3.2.1)内で用いられる,コミュニケーション経路のネットワーク。 

3.8.5 

文書(document) 

情報(3.8.2)及びそれが含まれている媒体。 

24 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

例 記録(3.8.10),仕様書(3.8.7),手順を記した文書,図面,報告書,規格 

注記1 媒体としては,紙,磁気,電子式若しくは光学式コンピュータディスク,写真若しくはマス

ターサンプル,又はこれらの組合せがあり得る。 

注記2 文書の一式,例えば,仕様書及び記録は“文書類”と呼ばれることが多い。 

注記3 ある要求事項(3.6.4)(例えば,読むことができるという要求事項)は全ての種類の文書に関

係するが,仕様書(例えば,改訂管理を行うという要求事項)及び記録(例えば,検索でき

るという要求事項)に対しては別の要求事項があることがある。 

3.8.6 

文書化した情報(documented information) 

組織(3.2.1)が管理し,維持するよう要求されている情報(3.8.2),及びそれが含まれている媒体。 

注記1 文書化した情報は,あらゆる形式及び媒体の形をとることができ,あらゆる情報源から得る

ことができる。 

注記2 文書化した情報には,次に示すものがあり得る。 

− 関連するプロセス(3.4.1)を含むマネジメントシステム(3.5.3) 

− 組織の運用のために作成された情報(文書類) 

− 達成された結果の証拠[記録(3.8.10)] 

注記3 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。 

3.8.7 

仕様書(specification) 

要求事項(3.6.4)を記述した文書(3.8.5)。 

例 品質マニュアル(3.8.8),品質計画書(3.8.9),技術図面,手順を記した文書,作業指示書 

注記1 仕様書には,活動に関するもの[例 手順を記した文書,プロセス(3.4.1)仕様書及び試験

(3.11.8)仕様書],又は製品(3.7.6)に関するもの[例 製品仕様書,パフォーマンス(3.7.8)

仕様書,図面]があり得る。 

注記2 要求事項を記述することによって,仕様書に,設計・開発(3.4.8)によって達成された結果

が追加的に記述されることがある。この場合,仕様書が記録(3.8.10)として用いられること

がある。 

3.8.8 

品質マニュアル(quality manual) 

組織(3.2.1)の品質マネジメントシステム(3.5.4)についての仕様書(3.8.7)。 

注記 個々の組織(3.2.1)の規模及び複雑さに応じて,品質マニュアルの詳細及び書式は変わり得る。 

3.8.9 

品質計画書(quality plan) 

個別の対象(3.6.1)に対して,どの手順(3.4.5)及びどの関連する資源を,いつ誰によって適用するか

についての仕様書(3.8.7)。 

注記1 通常,これらの手順には,品質マネジメント(3.3.4)のプロセス(3.4.1)並びに製品(3.7.6)

及びサービス(3.7.7)実現のプロセスに関連するものが含まれる。 

注記2 品質計画書は,品質マニュアル(3.8.8)又は手順を記した文書(3.8.5)を引用することが多

い。 

25 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記3 品質計画書は,通常,品質計画(3.3.5)の結果の一つである。 

3.8.10 

記録(record) 

達成した結果を記述した,又は実施した活動の証拠を提供する文書(3.8.5)。 

注記1 記録は,例えば,次のために使用されることがある。 

− トレーサビリティ(3.6.13)を正式なものにする。 

− 検証(3.8.12),予防処置(3.12.1)及び是正処置(3.12.2)の証拠を提供する。 

注記2 通常,記録の改訂管理を行う必要はない。 

3.8.11 

プロジェクトマネジメント計画書(project management plan) 

プロジェクト(3.4.2)の目標(3.7.1)を満たすために必要な事項を明記している文書(3.8.5)。 

注記1 プロジェクトマネジメント計画書には,プロジェクトの品質計画書(3.8.9)を含めるか又は

引用するとよい。 

注記2 プロジェクトマネジメント計画書には,また,組織構造,資源,日程表,予算,リスク(3.7.9)

マネジメント(3.3.3),環境マネジメント,安全衛生マネジメント,セキュリティマネジメン

トなどの計画書を適宜含むか又は引用する。 

(JIS Q 10006:2004の3.7参照) 

3.8.12 

検証(verification) 

客観的証拠(3.8.3)を提示することによって,規定要求事項(3.6.4)が満たされていることを確認する

こと。 

注記1 検証のために必要な客観的証拠は,検査(3.11.7)の結果,又は別法による計算の実施若しく

は文書(3.8.5)のレビューのような他の形の確定(3.11.1)の結果であることがある。 

注記2 検証のために行われる活動は,適格性プロセス(3.4.1)と呼ばれることがある。 

注記3 “検証済み”という言葉は,検証が済んでいる状態を示すために用いられる。 

3.8.13 

妥当性確認(validation) 

客観的証拠(3.8.3)を提示することによって,特定の意図された用途又は適用に関する要求事項(3.6.4)

が満たされていることを確認すること。 

注記1 妥当性確認のために必要な客観的証拠は,試験(3.11.8)の結果,又は別法による計算の実施

若しくは文書(3.8.5)のレビューのような他の形の確定(3.11.1)の結果である。 

注記2 “妥当性確認済み”という言葉は,妥当性確認が済んでいる状態を示すために用いられる。 

注記3 妥当性確認のための使用条件は,実環境の場合も,模擬の場合もある。 

3.8.14 

コンフィギュレーション状況の報告(configuration status accounting) 

製品コンフィギュレーション情報(3.6.8),変更提案の状況,及び承認された変更の実施状況に関する,

正式な記録及び報告。 

(ISO 10007:2003の3.7参照) 

3.8.15 

個別ケース(specific case) 

26 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

<品質計画書>品質計画書(3.8.9)が扱っている主題。 

注記 この用語は,ISO 10005において,“プロセス(3.4.1),製品(3.7.6),プロジェクト(3.4.2)又

は契約(3.4.7)”の反復を避けるために使われている。 

(ISO 10005:2005の3.10の注記1を変更。) 

3.9 

顧客に関する用語 

3.9.1 

フィードバック(feedback) 

<顧客満足>製品(3.7.6),サービス(3.7.7)又は苦情対応プロセス(3.4.1)への意見,コメント,及

び関心の表現。 

(JIS Q 10002:2015の3.6を変更。用語“サービス”を定義に追加した。) 

3.9.2 

顧客満足(customer satisfaction) 

顧客(3.2.4)の期待が満たされている程度に関する顧客の受け止め方。 

注記1 製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)が引き渡されるまで,顧客の期待が,組織(3.2.1)に知

られていない又は顧客本人も認識していないことがある。顧客の期待が明示されていない,

暗黙のうちに了解されていない又は義務として要求されていない場合でも,これを満たすと

いう高い顧客満足を達成することが必要なことがある。 

注記2 苦情(3.9.3)は,顧客満足が低いことの一般的な指標であるが,苦情がないことが必ずしも

顧客満足が高いことを意味するわけではない。 

注記3 顧客要求事項(3.6.4)が顧客と合意され,満たされている場合でも,それが必ずしも顧客満

足が高いことを保証するものではない。 

(ISO 10004:2012の3.3の注記を変更。) 

3.9.3 

苦情(complaint) 

<顧客満足>製品(3.7.6)若しくはサービス(3.7.7)又は苦情対応プロセス(3.4.1)に関して,組織(3.2.1)

に対する不満足の表現であって,その対応又は解決を,明示的又は暗示的に期待しているもの。 

(JIS Q 10002:2015の3.2を変更。用語“サービス”を定義に追加した。) 

3.9.4 

顧客サービス(customer service) 

製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)のライフサイクル全般にわたる,組織(3.2.1)の顧客(3.2.4)との

相互関係。 

(JIS Q 10002:2015の3.5を変更。用語“サービス”を定義に追加した。) 

3.9.5 

顧客満足行動規範(customer satisfaction code of conduct) 

顧客満足(3.9.2)を高めるための,組織(3.2.1)の行為に関する,顧客(3.2.4)への約束事項及び関連

規定。 

注記1 関連規定は,目標(3.7.1),条件,制限,連絡先の情報(3.8.2),及び苦情(3.9.3)対応手順

(3.4.5)を含むことがある。 

注記2 JIS Q 10001:2010では,“顧客満足行動規範”という用語の代わりに“規範”を用いている。 

(JIS Q 10001:2010の3.1を変更。許容用語としての用語“規範”は削除した。また,注記2を変更した。) 

27 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.9.6 

紛争(dispute) 

<顧客満足>苦情(3.9.3)から端を発し,DRP提供者(3.2.7)に対して申し立てられる,合意のない状

態。 

注記 組織(3.2.1)によっては,顧客(3.2.4)がDRP提供者に対して最初から不満足を表明すること

を認めている。この場合,その不満足の表明は,回答を求めて組織に送られた時点で苦情とな

り,また,DRP提供者の介入なしに組織によって解決されなかった場合に紛争となる。多くの

組織は,顧客が,組織の外部における紛争解決手続を利用する前に,不満足をまず組織に対し

て表明することを望む。 

(JIS Q 10003:2010の3.6を変更。) 

3.10 

特性に関する用語 

3.10.1 

特性(characteristic) 

特徴付けている性質。 

注記1 特性は,本来備わっているもの又は付与されたもののいずれでもあり得る。 

注記2 特性は,定性的又は定量的のいずれでもあり得る。 

注記3 特性には,次に示すように様々な種類がある。 

a) 物質的(例 機械的,電気的,化学的,生物学的) 

b) 感覚的(例 嗅覚,触覚,味覚,視覚,聴覚などに関するもの) 

c) 行動的(例 礼儀正しさ,正直さ,誠実さ) 

d) 時間的(例 時間厳守の度合い,信頼性,アベイラビリティ,継続性) 

e) 人間工学的(例 生理学上の特性,人の安全に関するもの) 

f) 

機能的(例 飛行機の最高速度) 

3.10.2 

品質特性(quality characteristic) 

要求事項(3.6.4)に関連する,対象(3.6.1)に本来備わっている特性(3.10.1)。 

注記1 “本来備わっている”とは,あるものに内在していること,特に,永久不変の特性として内

在していることを意味する。 

注記2 対象に付与された特性(例 対象の価格)は,その対象の品質特性ではない。 

3.10.3 

人的要因(human factor) 

考慮の対象(3.6.1)に影響を与える,人の特性(3.10.1)。 

注記1 特性には,物理的,認知的又は社会的なものがあり得る。 

注記2 人的要因は,マネジメントシステム(3.5.3)に重要な影響を与え得る。 

3.10.4 

力量(competence) 

意図した結果を達成するために,知識及び技能を適用する能力。 

注記1 実証された力量は,適格性ともいう。 

注記2 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

28 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

の定義にない注記1を追加した。 

3.10.5 

計量特性(metrological characteristic) 

測定(3.11.4)結果に影響を与え得る特性(3.10.1)。 

注記1 測定機器(3.11.6)は,通常複数の計量特性をもつ。 

注記2 計量特性は,校正の対象となり得る。 

3.10.6 

コンフィギュレーション(configuration) 

製品コンフィギュレーション情報(3.6.8)で定義された,相互に関連する機能的及び物理的な製品(3.7.6)

又はサービス(3.7.7)の特性(3.10.1)。 

(ISO 10007:2003の3.3を変更。用語“サービス”を定義に追加した。) 

3.10.7 

コンフィギュレーションベースライン(configuration baseline) 

製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)のライフサイクルを通して活動の基準となるある時点においての製

品又はサービスの特性(3.10.1)を定める,承認された製品コンフィギュレーション情報(3.6.8)。 

(ISO 10007:2003の3.4を変更。用語“サービス”を定義に追加した。) 

3.11 

確定に関する用語 

3.11.1 

確定(determination) 

一つ又は複数の特性(3.10.1),及びその特性の値を見出すための活動。 

3.11.2 

レビュー(review) 

設定された目標(3.7.1)を達成するための対象(3.6.1)の適切性,妥当性又は有効性(3.7.11)の確定(3.11.1)。 

例 マネジメントレビュー,設計・開発(3.4.8)のレビュー,顧客(3.2.4)要求事項(3.6.4)のレビ

ュー,是正処置(3.12.2)のレビュー,同等性レビュー 

注記 レビューには,効率(3.7.10)の確定を含むこともある。 

3.11.3 

監視(monitoring) 

システム(3.5.1),プロセス(3.4.1),製品(3.7.6),サービス(3.7.7)又は活動の状況を確定(3.11.1)

すること。 

注記1 状況の確定のために,点検,監督又は注意深い観察が必要な場合もある。 

注記2 監視は,通常,異なる段階又は異なる時間において行われる,対象(3.6.1)の状況の確定で

ある。 

注記3 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義及び注記1を変更し,元の定義にない注記2を追加した。 

3.11.4 

測定(measurement) 

値を確定するプロセス(3.4.1)。 

注記1 JIS Z 8101-2によれば,確定される値は,一般に,量の値である。 

29 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記2 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義にない注記1を追加した。 

3.11.5 

測定プロセス(measurement process) 

ある量の値を確定するための一連の操作。 

3.11.6 

測定機器(measuring equipment) 

測定プロセス(3.11.5)の実現に必要な計器,ソフトウェア,計量標準,標準物質若しくは補助装置,又

はそれらの組合せ。 

3.11.7 

検査(inspection) 

規定要求事項(3.6.4)への適合(3.6.11)を確定(3.11.1)すること。 

注記1 検査の結果が適合を示している場合,その結果を検証(3.8.12)のために使用することができ

る。 

注記2 検査の結果は,適合若しくは不適合(3.6.9),又は適合の程度を示すことがある。 

3.11.8 

試験(test) 

特定の意図した用途又は適用に関する要求事項(3.6.4)に従って,確定(3.11.1)すること。 

注記 試験の結果が適合(3.6.11)を示している場合,その結果を妥当性確認(3.8.13)のために使用

することができる。 

3.11.9 

進捗評価(progress evaluation) 

<プロジェクトマネジメント>プロジェクト(3.4.2)の目標(3.7.1)の達成に関してなされる進捗の査

定。 

注記1 この査定は,プロジェクトの種々のプロセス(3.4.1)を通じて,プロジェクトのライフサイ

クルの適切な時点で,プロジェクトのプロセス及び製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)の基

準に基づいて,実施するとよい。 

注記2 進捗評価の結果によって,プロジェクトマネジメント計画書(3.8.11)の改訂が必要になるこ

とがある。 

(JIS Q 10006:2004の3.4の参考を変更。) 

3.12 

処置に関する用語 

3.12.1 

予防処置(preventive action) 

起こり得る不適合(3.6.9)又はその他の起こり得る望ましくない状況の原因を除去するための処置。 

注記1 起こり得る不適合には,複数の原因がある場合がある。 

注記2 是正処置(3.12.2)は再発を防止するためにとるのに対し,予防処置は発生を未然に防止する

ためにとる。 

3.12.2 

是正処置(corrective action) 

30 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

不適合(3.6.9)の原因を除去し,再発を防止するための処置。 

注記1 不適合には,複数の原因がある場合がある。 

注記2 予防処置(3.12.1)は発生を未然に防止するためにとるのに対し,是正処置は再発を防止する

ためにとる。 

注記3 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。元

の定義にない注記1及び注記2を追加した。 

3.12.3 

修正(correction) 

検出された不適合(3.6.9)を除去するための処置。 

注記1 是正処置(3.12.2)に先立って,是正処置と併せて,又は是正処置の後に,修正が行われるこ

ともある。 

注記2 修正として,例えば,手直し(3.12.8),再格付け(3.12.4)がある。 

3.12.4 

再格付け(regrade) 

当初の要求事項とは異なる要求事項(3.6.4)に適合するように,不適合(3.6.9)となった製品(3.7.6)

又はサービス(3.7.7)の等級(3.6.3)を変更すること。 

3.12.5 

特別採用(concession) 

規定要求事項(3.6.4)に適合していない製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)の使用又はリリース(3.12.7)

を認めること。 

注記 通常,特別採用は,特定の限度内で不適合(3.6.9)となった特性(3.10.1)をもつ製品及びサー

ビスを引き渡す場合に限定される。また,製品及びサービスの数量又は期間を限定し,また,

特定の用途に対して与えられる。 

3.12.6 

逸脱許可(deviation permit) 

製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)の当初の規定要求事項(3.6.4)からの逸脱を,製品又はサービスの

実現に先立ち認めること。 

注記 逸脱許可は,一般に,製品及びサービスの数量又は期間を限定し,また,特定の用途に対して

与えられる。 

3.12.7 

リリース(release) 

プロセス(3.4.1)の次の段階又は次のプロセスに進めることを認めること。 

注記 ソフトウェア及び文書(3.8.5)の分野では,“リリース”という言葉を,ソフトウェア自体又は

文書自体の版を指すために使うことが多い。 

3.12.8 

手直し(rework) 

要求事項(3.6.4)に適合させるため,不適合(3.6.9)となった製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)に対

してとる処置。 

注記 手直しは,不適合となった製品又はサービスの部分に影響を及ぼす又は部分を変更することが

31 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ある。 

3.12.9 

修理(repair) 

意図された用途に対して受入れ可能とするため,不適合(3.6.9)となった製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)

に対してとる処置。 

注記1 不適合となった製品又はサービスの修理が成功しても,必ずしも製品又はサービスが要求事

項(3.6.4)に適合するとは限らない。修理と併せて,特別採用(3.12.5)が必要となることが

ある。 

注記2 修理には,例えば,保守の一環として,以前は適合していた製品又はサービスを使用できる

ように元に戻す,修復するためにとる処置を含む。 

注記3 修理は,不適合となった製品又はサービスの部分に影響を及ぼす又は部分を変更することが

ある。 

3.12.10 

スクラップ(scrap) 

当初の意図していた使用を不可能にするため,不適合(3.6.9)となった製品(3.7.6)又はサービス(3.7.7)

に対してとる処置。 

例 再資源化,破壊 

注記 サービスにおけるスクラップとは,当該サービスが不適合の場合に,そのサービスを中止する

ことによって,その利用を不可能にすることである。 

3.13 

監査に関する用語 

3.13.1 

監査(audit) 

監査基準(3.13.7)が満たされている程度を判定するために,客観的証拠(3.8.3)を収集し,それを客

観的に評価するための,体系的で,独立し,文書化したプロセス(3.4.1)。 

注記1 監査の基本的要素には,監査される対象(3.6.1)に関して責任を負っていない要員が実行す

る手順(3.4.5)に従った,対象の適合(3.6.11)の確定(3.11.1)が含まれる。 

注記2 監査は,内部監査(第一者)又は外部監査(第二者・第三者)のいずれでもあり得る。また,

複合監査(3.13.2)又は合同監査(3.13.3)のいずれでもあり得る。 

注記3 内部監査は,第一者監査と呼ばれることもあり,マネジメント(3.3.3)レビュー(3.11.2)及

びその他の内部目的のために,その組織(3.2.1)自体又は代理人によって行われ,その組織

の適合を宣言するための基礎となり得る。独立性は,監査されている活動に関する責任を負

っていないことで実証することができる。 

注記4 外部監査には,一般的に第二者監査及び第三者監査と呼ばれるものが含まれる。第二者監査

は,顧客(3.2.4)など,その組織に利害をもつ者又はその代理人によって行われる。第三者

監査は,適合を認証・登録する機関又は政府機関のような,外部の独立した監査組織によっ

て行われる。 

注記5 この用語及び定義は,ISO/IEC専門業務用指針−第1部:統合版ISO補足指針の附属書SL

に示されたISOマネジメントシステム規格の共通用語及び中核となる定義の一つを成す。監

査基準の定義と監査証拠の定義との間の循環の影響を取り除くため,元の定義及び注記を変

更した。また,注記3及び注記4を追加した。 

32 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.13.2 

複合監査(combined audit) 

一つの被監査者(3.13.12)において,複数のマネジメントシステム(3.5.3)を同時に監査(3.13.1)す

ること。 

注記 複合監査に含め得るマネジメントシステムの部分は,組織(3.2.1)が適用している関連するマ

ネジメントシステム規格,製品規格,サービス規格又はプロセス規格によって特定することが

できる。 

3.13.3 

合同監査(joint audit) 

複数の監査する組織(3.2.1)が一つの被監査者(3.13.12)を監査(3.13.1)すること。 

3.13.4 

監査プログラム(audit programme) 

特定の目的に向けた,決められた期間内で実行するように計画された一連の監査(3.13.1)。 

(JIS Q 19011:2012の3.13を変更。) 

3.13.5 

監査範囲(audit scope) 

監査(3.13.1)の及ぶ領域及び境界。 

注記 監査範囲は,一般に,場所,組織単位,活動及びプロセス(3.4.1)を示すものを含む。 

(JIS Q 19011:2012の3.14の注記を変更。) 

3.13.6 

監査計画(audit plan) 

監査(3.13.1)のための活動及び手配事項を示すもの。 

(JIS Q 19011:2012の3.15参照) 

3.13.7 

監査基準(audit criteria) 

客観的証拠(3.8.3)と比較する基準として用いる一連の方針(3.5.8),手順(3.4.5)又は要求事項(3.6.4)。 

(JIS Q 19011:2012の3.2を変更。用語“監査証拠”を“客観的証拠”に置き換えた。) 

3.13.8 

監査証拠(audit evidence) 

監査基準(3.13.7)に関連し,かつ,検証できる,記録,事実の記述又はその他の情報。 

(JIS Q 19011:2012の3.3を変更。注記を削除した。) 

3.13.9 

監査所見(audit findings) 

収集された監査証拠(3.13.8)を,監査基準(3.13.7)に対して評価した結果。 

注記1 監査所見は,適合(3.6.11)又は不適合(3.6.9)を示す。 

注記2 監査所見は,改善(3.3.1)の機会の特定又は優れた実践事例の記録を導き得る。 

注記3 監査基準(3.13.7)が法令要求事項(3.6.6)又は規制要求事項(3.6.7)から選択される場合,

監査所見は“遵守”又は“不遵守”と呼ばれることがある。 

(JIS Q 19011:2012の3.4を変更。注記3を変更した。) 

33 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.13.10 

監査結論(audit conclusion) 

監査(3.13.1)目的及び全ての監査所見(3.13.9)を考慮した上での,監査の結論。 

(JIS Q 19011:2012の3.5参照) 

3.13.11 

監査依頼者(audit client) 

監査(3.13.1)を要請する組織(3.2.1)又は個人。 

(JIS Q 19011:2012の3.6を変更。注記を削除した。) 

3.13.12 

被監査者(auditee) 

監査される組織(3.2.1)。 

(JIS Q 19011:2012の3.7参照) 

3.13.13 

案内役(guide) 

<監査>監査チーム(3.13.14)を手助けするために,被監査者(3.13.12)によって指名された人。 

(JIS Q 19011:2012の3.12参照) 

3.13.14 

監査チーム(audit team) 

監査(3.13.1)を行う個人又は複数の人。必要な場合は,技術専門家(3.13.16)による支援を受ける。 

注記1 監査チームの中の一人の監査員(3.13.15)は,監査チームリーダーに指名される。 

注記2 監査チームには,訓練中の監査員を含めることができる。 

(JIS Q 19011:2012の3.9を変更。) 

3.13.15 

監査員(auditor) 

監査(3.13.1)を行う人。 

(JIS Q 19011:2012の3.8参照) 

3.13.16 

技術専門家(technical expert) 

<監査>監査チーム(3.13.14)に特定の知識又は専門的技術を提供する人。 

注記1 特定の知識又は専門的技術とは,監査される組織(3.2.1),プロセス(3.4.1)若しくは活動に

関係するもの,又は言語若しくは文化に関係するものである。 

注記2 技術専門家は,監査チーム(3.13.14)の監査員(3.13.15)としての行動はしない。 

(JIS Q 19011:2012の3.10を変更。注記1を変更した。) 

3.13.17 

オブザーバ(observer) 

<監査>監査チーム(3.13.14)に同行するが,監査員(3.13.15)として行動しない人。 

注記 オブザーバは,監査(3.13.1)に立ち会う被監査者(3.13.12)の一員,規制当局又はその他の利

害関係者(3.2.3)の場合がある。 

[JIS Q 19011:2012の3.11を変更。動詞“監査を行う”(audit)を定義から取り除いた。注記も変更した。] 

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34 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

概念の相互関係及び図示 

A.1 一般 

概念間の相互関係は,種概念の特性の階層構造に基づくため,用語を定義する場合,概念の最も容易な

記述は,その種概念に名前を付けること,及び当該の種概念とその親の概念又は当該の種概念と兄弟の概

念とを区別する特性を記述することによって行える。 

この附属書に示した概念間の相互関係には,三つの基本形がある。それは一般的関係(A.2参照),部分

的関係(A.3参照)及び連関的関係(A.4参照)である。 

A.2 一般的関係 

階層内の下位概念は,上位概念の全ての特性を受け継ぎ,また,上位(親)の概念及び同位(兄弟)の

概念と区別する特性についての記述を含む。例えば,春夏秋冬と季節との関係である。 

一般的関係は,矢印なしの扇形図又は樹形図で示される(図A.1参照)。 

ISO 704:2009の5.5.2.2.1から引用した例を,図A.1に示す。 

図A.1−一般的関係の図示 

A.3 部分的関係 

階層内の下位概念が,上位概念の構成要素を成す。例えば,春夏秋冬は,年という概念の部分として定

義することができる。これに対し,晴天(夏の一つの特性)を年の部分として定義するのは不適切である。 

部分的関係は矢印なしのレーキの記号で示される(図A.2参照)。 

ISO 704:2009の5.5.2.3.1を修正した例を,図A.2に示す。 

図A.2−部分的関係の図示 

A.4 連関的関係 

連関的関係は,一般的関係及び部分的関係で示したように簡単には記載できないが,概念の体系の中で,

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35 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ある概念ともう一つの概念との関係の性質を明確にするために役立つ。例えば,原因と結果,活動と位置,

活動と結果,道具と機能,材料と製品などである。 

連関的関係は,両端に矢印のある直線で示される(図A.3参照)。 

ISO 704:2009の5.6.2から引用した例を,図A.3に示す。 

図A.3−連関的関係の図示 

A.5 概念体系図 

図A.4〜図A.16に,箇条3の主題によるグループ分けの元となる概念体系図を示す。 

用語の定義は再掲したが,関連する注記は再掲していないため,箇条3に記載している注記を参照する

ことが望ましい。 

図A.4−“個人又は人々”に関する概念(3.1) 

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36 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.5−“組織”に関する概念(3.2) 

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37 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.6−“活動”に関する概念(3.3) 

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38 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.7−“プロセス”に関する概念(3.4) 

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39 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.8−“システム”に関する概念(3.5) 

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40 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.9−“要求事項”に関する概念(3.6) 

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41 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.10−“結果”に関する概念(3.7) 

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42 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.11−“データ,情報及び文書”に関する概念(3.8) 

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43 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.12−“顧客”に関する概念(3.9) 

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44 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.13−“特性”に関する概念(3.10) 

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45 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.14−“確定”に関する概念(3.11) 

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46 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.15−“処置”に関する概念(3.12) 

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47 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.16−“監査”に関する概念(3.13) 

48 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考文献 

[1] ISO 704:2009,Terminology work−Principles and methods 

[2] ISO 1087-1:2000,Terminology work−Vocabulary−Part 1: Theory and application 

[3] JIS Z 8101-2 統計−用語及び記号−第2部:統計の応用 

注記 対応国際規格:ISO 3534-2,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 2: Applied statistics(IDT) 

[4] JIS Q 9001 品質マネジメントシステム−要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 9001,Quality management systems−Requirements(IDT) 

[5] JIS Q 9004 組織の持続的成功のための運営管理−品質マネジメントアプローチ 

注記 対応国際規格:ISO 9004,Managing for the sustained success of an organization−A quality 

management approach(IDT) 

[6] JIS Q 10001:2010 品質マネジメント−顧客満足−組織における行動規範のための指針 

注記 対応国際規格:ISO 10001:2007,Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for 

codes of conduct for organizations(IDT) 

[7] JIS Q 10002:2015,品質マネジメント−顧客満足−組織における苦情対応のための指針 

注記 対応国際規格:ISO 10002:2014,Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for 

complaints handling in organizations(IDT) 

[8] JIS Q 10003:2010 品質マネジメント−顧客満足−組織の外部における紛争解決のための指針 

注記 対応国際規格:ISO 10003:2007,Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for 

dispute resolution external to organizations(IDT) 

[9] ISO 10004:2012,Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for monitoring and measuring 

[10] ISO 10005:2005,Quality management systems−Guidelines for quality plans 

[11] JIS Q 10006:2004 品質マネジメントシステム−プロジェクトにおける品質マネジメントの指針 

注記 対応国際規格:ISO 10006:2003,Quality management systems−Guidelines for quality 

management in projects(IDT) 

[12] ISO 10007:2003,Quality management systems−Guidelines for configuration management 

[13] ISO 10008,Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for business-to-consumer electronic 

commerce transactions 

[14] JIS Q 10012:2011 計測マネジメントシステム−測定プロセス及び測定機器に関する要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 10012:2003,Measurement management systems−Requirements for 

measurement processes and measuring equipment(IDT) 

[15] ISO/TR 10013,Guidelines for quality management system documentation 

[16] ISO 10014,Quality management−Guidelines for realizing financial and economic benefits 

[17] ISO 10015,Quality management−Guidelines for training 

[18] ISO/TR 10017,Guidance on statistical techniques for ISO 9001:2000 

[19] ISO 10018:2012,Quality management−Guidelines on people involvement and competence 

[20] JIS Q 10019:2005 品質マネジメントシステムコンサルタントの選定及びそのサービスの利用のため

の指針 

注記 対応国際規格:ISO 10019:2005,Guidelines for the selection of quality management system 

49 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

consultants and use of their services(IDT) 

[21] ISO 10241-1,Terminological entries in standards−Part 1: General requirements and examples of presentation 

[22] ISO 10241-2,Terminological entries in standards−Part 2: Adoption of standardized terminological entries 

[23] JIS Q 14001 環境マネジメントシステム−要求事項及び利用の手引 

注記 対応国際規格:ISO 14001,Environmental management systems−Requirements with guidance for 

use(IDT) 

[24] ISO/TS 16949,Quality management systems−Particular requirements for the application of ISO 9001:2008 

for automotive production and relevant service part organizations 

[25] JIS Q 17000 適合性評価−用語及び一般原則 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 17000,Conformity assessment−Vocabulary and general principles(IDT) 

[26] JIS Q 19011:2012 マネジメントシステム監査のための指針 

注記 対応国際規格:ISO 19011:2011,Guidelines for auditing management systems(IDT) 

[27] JIS Q 27001 情報技術−セキュリティ技術−情報セキュリティマネジメントシステム−要求事項 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 27001,Information technology−Security techniques−Information 

security management systems−Requirements(IDT) 

[28] JIS Q 31000 リスクマネジメント−原則及び指針 

注記 対応国際規格:ISO 31000,Risk management−Principles and guidelines(IDT) 

[29] JIS Q 50001 エネルギーマネジメントシステム−要求事項及び利用の手引 

注記 対応国際規格:ISO 50001,Energy management systems−Requirements with guidance for use

(IDT) 

[30] IEC 60050-192,International electrotechnical vocabulary−Part 192: Dependability 

[31] JIS Z 8002 標準化及び関連活動−一般的な用語 

注記 対応国際規格:ISO/IEC Guide 2,Standardization and related activities−General vocabulary

(IDT) 

[32] JIS Q 0073 リスクマネジメント−用語 

注記 対応国際規格:ISO Guide 73,Risk management−Vocabulary(IDT) 

[33] ISO/IEC Guide 99,International vocabulary of metrology−Basic and general concepts and associated terms 

(VIM) 

[34] Quality Management Principles 1) 

注1) ISOのウェブサイト(http://www.iso.org)から入手可能。 

50 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

用語索引(五十音順) 

アウトプット(output)3.7.5 

案内役(guide)3.13.13 

逸脱許可(deviation permit)3.12.6 

インフラストラクチャ(infrastructure)3.5.2 

運営管理(management)3.3.3 

オブザーバ(observer)3.13.17 

改善(improvement)3.3.1 

外部委託する(outsource)3.4.6 

外部供給者(external supplier)3.2.6 

外部提供者(external provider)3.2.6 

革新(innovation)3.6.15 

確定(determination)3.11.1 

活動(activity)3.3.11 

監査(audit)3.13.1 

監査依頼者(audit client)3.13.11 

監査員(auditor)3.13.15 

監査基準(audit criteria)3.13.7 

監査計画(audit plan)3.13.6 

監査結論(audit conclusion)3.13.10 

監査証拠(audit evidence)3.13.8 

監査所見(audit findings)3.13.9 

監査チーム(audit team)3.13.14 

監査範囲(audit scope)3.13.5 

監査プログラム(audit programme)3.13.4 

監視(monitoring)3.11.3 

技術専門家(technical expert)3.13.16 

規制要求事項(regulatory requirement)3.6.7 

客観的証拠(objective evidence)3.8.3 

協会(association)3.2.8 

供給者(supplier)3.2.5 

記録(record)3.8.10 

苦情(complaint)3.9.3 

継続的改善(continual improvement)3.3.2 

計測マネジメントシステム(measurement management system)3.5.7 

契約(contract)3.4.7 

計量確認(metrological confirmation)3.5.6 

計量機能(metrological function)3.2.9 

51 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

計量特性(metrological characteristic)3.10.5 

欠陥(defect)3.6.10 

検査(inspection)3.11.7 

検証(verification)3.8.12 

合同監査(joint audit)3.13.3 

項目(item)3.6.1 

効率(efficiency)3.7.10 

顧客(customer)3.2.4 

顧客サービス(customer service)3.9.4 

顧客満足(customer satisfaction)3.9.2 

顧客満足行動規範(customer satisfaction code of conduct)3.9.5 

個別ケース(specific case)3.8.15 

コンフィギュレーション(configuration)3.10.6 

コンフィギュレーション管理(configuration management)3.3.9 

コンフィギュレーション機関(configuration authority)3.1.5 

コンフィギュレーション決定委員会(dispositioning authority)3.1.5 

コンフィギュレーション状況の報告(configuration status accounting)3.8.14 

コンフィギュレーション対象(configuration object)3.3.13 

コンフィギュレーション統制委員会(configuration control board)3.1.5 

コンフィギュレーションベースライン(configuration baseline)3.10.7 

サービス(service)3.7.7 

再格付け(regrade)3.12.4 

作業環境(work environment)3.5.5 

参画(involvement)3.1.3 

試験(test)3.11.8 

システム(system)3.5.1 

持続的成功(sustained success)3.7.4 

実現能力(capability)3.6.12 

実体(entity)3.6.1 

使命(mission)3.5.11 

修正(correction)3.12.3 

修理(repair)3.12.9 

仕様書(specification)3.8.7 

情報(information)3.8.2 

情報システム(information system)3.8.4 

進捗評価(progress evaluation)3.11.9 

人的要因(human factor)3.10.3 

スクラップ(scrap)3.12.10 

ステークホルダー(stakeholder)3.2.3 

成功(success)3.7.3 

52 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

製品(product)3.7.6 

製品コンフィギュレーション情報(product configuration information)3.6.8 

是正処置(corrective action)3.12.2 

積極的参加(engagement)3.1.4 

設計・開発(design and development)3.4.8 

戦略(strategy)3.5.12 

測定(measurement)3.11.4 

測定機器(measuring equipment)3.11.6 

測定プロセス(measurement process)3.11.5 

組織(organization)3.2.1 

組織の状況(context of the organization)3.2.2 

対象(object)3.6.1 

妥当性確認(validation)3.8.13 

DRP提供者(DRP-provider)3.2.7 

提供者(provider)3.2.5 

ディペンダビリティ(dependability)3.6.14 

データ(data)3.8.1 

適合(conformity)3.6.11 

手順(procedure)3.4.5 

手直し(rework)3.12.8 

等級(grade)3.6.3 

特性(characteristic)3.10.1 

特別採用(concession)3.12.5 

トップマネジメント(top management)3.1.1 

トレーサビリティ(traceability)3.6.13 

パフォーマンス(performance)3.7.8 

被監査者(auditee)3.13.12 

ビジョン(vision)3.5.10 

品質(quality)3.6.2 

品質改善(quality improvement)3.3.8 

品質管理(quality control)3.3.7 

品質計画(quality planning)3.3.5 

品質計画書(quality plan)3.8.9 

品質特性(quality characteristic)3.10.2 

品質方針(quality policy)3.5.9 

品質保証(quality assurance)3.3.6 

品質マニュアル(quality manual)3.8.8 

品質マネジメント(quality management)3.3.4 

品質マネジメントシステム(quality management system)3.5.4 

品質マネジメントシステムコンサルタント(quality management system consultant)3.1.2 

53 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

品質マネジメントシステムの実現(quality management system realization)3.4.3 

品質目標(quality objective)3.7.2 

品質要求事項(quality requirement)3.6.5 

フィードバック(feedback)3.9.1 

複合監査(combined audit)3.13.2 

不適合(nonconformity)3.6.9 

プロジェクト(project)3.4.2 

プロジェクトマネジメント(project management)3.3.12 

プロジェクトマネジメント計画書(project management plan)3.8.11 

プロセス(process)3.4.1 

文書(document)3.8.5 

文書化した情報(documented information)3.8.6 

紛争(dispute)3.9.6 

紛争解決者(dispute resolver)3.1.6 

紛争解決手続提供者(dispute resolution process provider)3.2.7 

変更管理(change control)3.3.10 

方針(policy)3.5.8 

法令要求事項(statutory requirement)3.6.6 

マネジメント(management)3.3.3 

マネジメントシステム(management system)3.5.3 

目標(objective)3.7.1 

有効性(effectiveness)3.7.11 

要求事項(requirement)3.6.4 

予防処置(preventive action)3.12.1 

利害関係者(interested party)3.2.3 

力量(competence)3.10.4 

力量の習得(competence acquisition)3.4.4 

リスク(risk)3.7.9 

リリース(release)3.12.7 

レビュー(review)3.11.2 

54 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

用語索引(アルファベット順) 

activity(活動)3.3.11 

association(協会)3.2.8 

audit(監査)3.13.1 

audit client(監査依頼者)3.13.11 

audit conclusion(監査結論)3.13.10 

audit criteria(監査基準)3.13.7 

audit evidence(監査証拠)3.13.8 

audit findings(監査所見)3.13.9 

audit plan(監査計画)3.13.6 

audit programme(監査プログラム)3.13.4 

audit scope(監査範囲)3.13.5 

audit team(監査チーム)3.13.14 

auditee(被監査者)3.13.12 

auditor(監査員)3.13.15 

capability(実現能力)3.6.12 

change control(変更管理)3.3.10 

characteristic(特性)3.10.1 

combined audit(複合監査)3.13.2 

competence(力量)3.10.4 

competence acquisition(力量の習得)3.4.4 

complaint(苦情)3.9.3 

concession(特別採用)3.12.5 

configuration(コンフィギュレーション)3.10.6 

configuration authority(コンフィギュレーション機関)3.1.5 

configuration baseline(コンフィギュレーションベースライン)3.10.7 

configuration control board(コンフィギュレーション統制委員会)3.1.5 

configuration management(コンフィギュレーション管理)3.3.9 

configuration object(コンフィギュレーション対象)3.3.13 

configuration status accounting(コンフィギュレーション状況の報告)3.8.14 

conformity(適合)3.6.11 

context of the organization(組織の状況)3.2.2 

continual improvement(継続的改善)3.3.2 

contract(契約)3.4.7 

correction(修正)3.12.3 

corrective action(是正処置)3.12.2 

customer(顧客)3.2.4 

customer satisfaction(顧客満足)3.9.2 

55 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

customer satisfaction code of conduct(顧客満足行動規範)3.9.5 

customer service(顧客サービス)3.9.4 

data(データ)3.8.1 

defect(欠陥)3.6.10 

dependability(ディペンダビリティ)3.6.14 

design and development(設計・開発)3.4.8 

determination(確定)3.11.1 

deviation permit(逸脱許可)3.12.6 

dispositioning authority(コンフィギュレーション決定委員会)3.1.5 

dispute(紛争)3.9.6 

dispute resolution process provider(紛争解決手続提供者)3.2.7 

dispute resolver(紛争解決者)3.1.6 

document(文書)3.8.5 

documented information(文書化した情報)3.8.6 

DRP-provider(DRP提供者)3.2.7 

effectiveness(有効性)3.7.11 

efficiency(効率)3.7.10 

engagement(積極的参加)3.1.4 

entity(実体)3.6.1 

external provider(外部提供者)3.2.6 

external supplier(外部供給者)3.2.6 

feedback(フィードバック)3.9.1 

grade(等級)3.6.3 

guide(案内役)3.13.13 

human factor(人的要因)3.10.3 

improvement(改善)3.3.1 

information(情報)3.8.2 

information system(情報システム)3.8.4 

infrastructure(インフラストラクチャ)3.5.2 

innovation(革新)3.6.15 

inspection(検査)3.11.7 

interested party(利害関係者)3.2.3 

involvement(参画)3.1.3 

item(項目)3.6.1 

joint audit(合同監査)3.13.3 

management(マネジメント,運営管理)3.3.3 

management system(マネジメントシステム)3.5.3 

measurement(測定)3.11.4 

measurement management system(計測マネジメントシステム)3.5.7 

measurement process(測定プロセス)3.11.5 

56 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

measuring equipment(測定機器)3.11.6 

metrological characteristic(計量特性)3.10.5 

metrological confirmation(計量確認)3.5.6 

metrological function(計量機能)3.2.9 

mission(使命)3.5.11 

monitoring(監視)3.11.3 

nonconformity(不適合)3.6.9 

object(対象)3.6.1 

objective(目標)3.7.1 

objective evidence(客観的証拠)3.8.3 

observer(オブザーバ)3.13.17 

organization(組織)3.2.1 

output(アウトプット)3.7.5 

outsource(外部委託する)3.4.6 

performance(パフォーマンス)3.7.8 

policy(方針)3.5.8 

preventive action(予防処置)3.12.1 

procedure(手順)3.4.5 

process(プロセス)3.4.1 

product(製品)3.7.6 

product configuration information(製品コンフィギュレーション情報)3.6.8 

progress evaluation(進捗評価)3.11.9 

project(プロジェクト)3.4.2 

project management(プロジェクトマネジメント)3.3.12 

project management plan(プロジェクトマネジメント計画書)3.8.11 

provider(提供者)3.2.5 

quality(品質)3.6.2 

quality assurance(品質保証)3.3.6 

quality characteristic(品質特性)3.10.2 

quality control(品質管理)3.3.7 

quality improvement(品質改善)3.3.8 

quality management(品質マネジメント)3.3.4 

quality management system(品質マネジメントシステム)3.5.4 

quality management system consultant(品質マネジメントシステムコンサルタント)3.1.2 

quality management system realization(品質マネジメントシステムの実現)3.4.3 

quality manual(品質マニュアル)3.8.8 

quality objective(品質目標)3.7.2 

quality plan(品質計画書)3.8.9 

quality planning(品質計画)3.3.5 

quality policy(品質方針)3.5.9 

57 

Q 9000:2015 (ISO 9000:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

quality requirement(品質要求事項)3.6.5 

record(記録)3.8.10 

regrade(再格付け)3.12.4 

regulatory requirement(規制要求事項)3.6.7 

release(リリース)3.12.7 

repair(修理)3.12.9 

requirement(要求事項)3.6.4 

review(レビュー)3.11.2 

rework(手直し)3.12.8 

risk(リスク)3.7.9 

scrap(スクラップ)3.12.10 

service(サービス)3.7.7 

specific case(個別ケース)3.8.15 

specification(仕様書)3.8.7 

stakeholder(ステークホルダー)3.2.3 

statutory requirement(法令要求事項)3.6.6 

strategy(戦略)3.5.12 

success(成功)3.7.3 

supplier(供給者)3.2.5 

sustained success(持続的成功)3.7.4 

system(システム)3.5.1 

technical expert(技術専門家)3.13.16 

test(試験)3.11.8 

top management(トップマネジメント)3.1.1 

traceability(トレーサビリティ)3.6.13 

validation(妥当性確認)3.8.13 

verification(検証)3.8.12 

vision(ビジョン)3.5.10 

work environment(作業環境)3.5.5