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P 8225:2003  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)/財団法人 

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

制定に当たっては,ISO 4119:1995,Pulps−Determination of stock concentrationを基礎として用いた。 

JIS P 8225には,次に示す附属書がある。 

附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

P 8225:2003  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··················································································· 1 

1. 適用範囲 ············································································ 1 

2. 引用規格 ············································································ 1 

3. 定義 ················································································ 1 

3.1 紙料 (stock) ········································································ 1 

3.2 紙料固形分濃度 (stock concentration) ··················································· 1 

4. 器具及び装置 ········································································ 1 

4.1 質量ひょう量用の容器 ······························································· 1 

4.2 はかり ············································································· 1 

4.3 ろ過器具 ··········································································· 1 

4.4 乾燥装置 ··········································································· 1 

4.5 はかり ············································································· 2 

5. 試料の採取 ·········································································· 2 

5.1 試料の採取方法 ····································································· 2 

5.2 紙料固形分濃度が0.3 %未満の場合 ····················································· 2 

5.3 紙料固形分濃度が0.3 %〜1 %の場合 ···················································· 2 

5.4 紙料固形分濃度が1 %を超える場合 ···················································· 2 

6. 操作 ················································································ 2 

7. 計算 ················································································ 3 

8. 試験結果の表し方 ···································································· 3 

9. 報告 ················································································ 3 

附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表 ··········································· 4 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

P 8225:2003 

パルプ−紙料の固形分濃度測定方法 

Pulps−Determination of stock concentration 

序文 この規格は,1995年に第2版として発行されたISO 4119,Pulps−Determination of stock concentration

を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。 

1. 適用範囲 この規格は,パルプの水けん濁液である紙料の固形分濃度測定方法について規定する。こ

の方法は,あらゆる種類のパルプの水けん濁液に適用できる。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO 4119:1995,Pulps−Determination of stock concentration (MOD)  

参考 この規格は,他のパルプ特性を試験する際の測定手順の一つとして,紙料が関与するすべての

JISに引用するが,スラッシュパルプの販売用質量の測定を意図したものではない。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Z 8401  数値の丸め方 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

3.1 

紙料 (stock) 1種類以上のパルプの水けん濁液。無機てん料及び添加剤を含んでいる場合もある。 

3.2 

紙料固形分濃度 (stock concentration) 紙料のろ過残さ質量(絶乾分)とろ過前との質量の比。 

備考 紙料固形分濃度は,質量分率で表す。 

4. 器具及び装置 器具及び装置は,次による。 

4.1 

質量ひょう量用の容器 紙料又は円形ろ紙の質量をひょう量するのに適した大きさの容器(6.の

備考 を参照)。 

4.2 

はかり 100〜1 000 gの紙料を0.1 %以内の精度でひょう量できるもの。 

4.3 

ろ過器具 ブフナ漏斗,吸引フラスコ及び円形ろ紙を用いる。ブフナ漏斗は,直径90〜150 mmとす

る。円形ろ紙は,ブフナ漏斗に適合するもので,パルプ繊維及び無機てん料を捕そくできるものとする。 

4.4 

乾燥装置 乾燥器又はホットプレートを用いる。乾燥器の温度は,105±2 ℃とし,ホットプレート

の温度は,150±15 ℃とする。 

P 8225:2003  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考1. 通常の乾燥器の代わりに、電子レンジなどのマイクロ波を用いても差し支えないが,その際

は,加熱時間とエネルギー条件とを正しく設定しないと,試料が焦げてしまうことがある。 

2. ホットプレートを用いると,パルプによっては,150 ℃という温度が高すぎて,焦げてしま

う危険性がある。 

4.5 

はかり ろ過残さを0.1 %以内の精度でひょう量できるもの。 

5. 試料の採取 試料の採取は,次による。 

5.1 

試料の採取方法 紙料をよく混合し,試料の採取をしている間はかくはんを続ける。試料を適切な

容器で,けん濁液からパルプ繊維が分離しないように素早くすくい採る。すくい採る操作は,1回又は複

数回に分けてもよい。複数回に分けた場合は,すくい採った全量を試料とする。採取法が適切でないと,

紙料固形分濃度が高い場合,誤差が大きくなる。試料は少なくとも2個採取する。 

5.2 

紙料固形分濃度が0.3 %未満の場合 パルプ分が絶乾質量で1〜5 g採取できるように,試料を500 

g(500 ml)以上採取し,質量ひょう量用の容器(4.1)に入れ,はかり(4.2)によって試料質量(m1)を0.5 g以内の

精度でひょう量する。 

5.3 

紙料固形分濃度が0.3 %〜1 %の場合 試料を約500 g採取し,質量ひょう量用の容器(4.1)に入れ,

はかり(4.2)によって試料質量(m1)を0.5 g以内の精度でひょう量する。 

5.4 

紙料固形分濃度が1 %を超える場合 試料を約500 g採取し,質量ひょう量用の容器(4.1)に入れ,は

かり(4.2)によって試料質量(m1)を0.5 g以内の精度でひょう量する。希釈水(m2)を加えてけん濁液濃度を

1 %以下にする。希釈した試料をかくはん後,約500 g採取し,質量ひょう量用の容器(4.1)に入れ,希釈

試料質量(m3)をひょう量する。 

6. 操作 操作は,次による。 

a) 円形ろ紙(4.3)を乾燥装置(4.4)を用いて,規定の温度で恒量になるまで乾燥し,円形ろ紙の乾燥質量(m4)

を0.01 g以上の精度で,はかり(4.5)でひょう量する。円形ろ紙の乾燥中に,時間をずらして質量を2

回ひょう量し,乾燥質量が0.01 g変化しなくなったときを,恒量になったとみなす。質量ひょう量を

連続2回行うための乾燥時間の間隔は,必要以上に長くする必要はないが,それまでに要した乾燥時

間合計の4分の1以上とする。 

備考 乾燥した円形ろ紙の質量ひょう量は,質量ひょう量用の容器(4.1)中で冷却した後行ってもよい。 

b) 円形ろ紙をブフナ漏斗(4.3)にセットした後ぬらす。吸引を開始し,試料(5.)をろ過する。次に,試料の

入っていた容器の内壁を水ですすぎ,すすいだ水をブフナ漏斗に注ぐ。ろ液が濁っていないことを確

認し,濁っていればろ液を再度同じ円形ろ紙でろ過するか,又は円形ろ紙を目の細かいものに変えて,

ろ過し直す。ろ過残さを,少量の蒸留水又はイオン交換水で洗う。ブフナ漏斗の内壁に残さが残らな

いように,ろ過残さを漏斗から慎重に取り出す。 

c) ろ過残さを,ろ紙で行ったのと同じ方法で乾燥し,乾燥質量(m5)をひょう量する。 

P 8225:2003  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7. 計算 紙料固形分濃度は,次の式によって求める。 

5

4

1

100

m

m

X=  

m

×

ここに, X:紙料固形分濃度[質量分率(%)] 
 

m1:採取した試料の質量(g) 

m4:円形ろ紙の乾燥質量(g) 

m5:円形ろ紙及びろ過残さの乾燥質量(g) 

ただし,試料を5.4に従って調製した場合には,紙料固形分濃度は,次の式によって求める。 

5

4

1

2

1

3

100

m

m

m m

X

m

m

+

=

×

×

ここに, X:紙料固形分濃度[質量分率(%)] 
 

m1:採取した試料の質量(g) 

m2:採取した試料に加えた希釈水の質量(g) 

m3:ろ過操作に用いた希釈試料の質量(g) 

m4:円形ろ紙の乾燥質量(g) 

m5:円形ろ紙及びろ過残さの乾燥質量(g) 

8. 試験結果の表し方 紙料固形分濃度の平均値を求め,JIS Z 8401によって,丸めの幅0.01に丸める。 

9. 報告 報告には,必要に応じて次の項目を報告する。 

a) 試験規格名称又は規格番号 

b) 試料の種類及び名称 

c) 紙料固形分濃度(質量分率%) 

d) その他必要とする事項 

e) 測定結果に影響を及ぼしたと考えられる,この規格に規定していない操作 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS P 8225 : 2002 パルプ−紙料の固形分濃度測定方法 

ISO 4119 : 1995 パルプ−紙料の固形分濃度
測定方法 
 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 

国際
規格
番号 

(Ⅲ)国際規格の規定 (Ⅳ)JISと国際規格 

との技術的差異の項
目ごとの評価及びそ
の内容 
表示箇所:本体 
表示方法:点線の 

下線 

(Ⅴ)JISと国際規格 

との技術的差異の理
由及び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目
番号 

内容 

項目ご
との評
価 

技術的差異
の内容 

1.適用範囲  

ISO 
4119 

1. 

IDT 

2.引用規格 JIS Z 8401  

− 
 

MOD/
追加 

ISO規格と技術的差
異はない。 

3.定義 

紙料 
紙料固形分濃度 

2. 

IDT 
IDT 

4.器具及び
装置 
 

4.1質量ひょう量用
の容器 
4.2はかり:100〜 
1 000 gの紙料を0.1 %
以内の精度でひょう
量できるもの。 
4.3ろ過器具 
4.4乾燥装置 
4.5はかり 

3.1 
 
3.2 
 
 
 
3.3 
3.4 
4.5 

 
 
100〜500 gの紙
料を0.1 %以内
の精度でひょう
量できるもの。 

IDT 
 
MOD/
変更 
 
 
IDT 
IDT 
IDT 

 
 
はかりの容
量 

 
 
ISO規格の規定では
容量不足。 
ISOに提案。 

5.試料の採
取 

4. 

IDT 

6.操作 

5. 

IDT 

7.計算 

6. 

IDT 

8.試験結果
の表し方 

平均値の丸め方に
JIS Z 8401を引用 

6. 

MOD/
追加 

ISO規格と技術的差
異はない。 

9.報告 

7. 

IDT 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD  

備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

− IDT……………技術的差異がない。 

− MOD/追加……国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

− MOD/変更……国際規格の規定内容を変更している。 

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

− MOD …………国際規格を修正している。