P 8223:2005
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,紙パルプ技術協会
(JAPAN TAPPI)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ
きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS P 8223:1998は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 5270:1998, Pulps−Laboratory sheet
−Determination of physical propertiesを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願権,実用新案権,又は出願公開後
の実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査
会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用
新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS P 8223には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表
P 8223:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 2
4. 原理 ······························································································································ 3
5. 装置 ······························································································································ 3
6. 試験用手すき紙の準備及び試験片の準備 ·············································································· 3
6.1 試験用手すき紙の準備 ···································································································· 3
6.2 試験用手すき紙の調湿 ···································································································· 3
6.3 坪量,厚さ及びバルク密度の測定······················································································ 3
6.4 試験片の調製 ················································································································ 4
7. 物理的特性の測定(坪量60 g/m2又は75 g/m2 ) ······································································ 5
7.1 比引張強さ ··················································································································· 5
7.2 比引裂強さ ··················································································································· 6
7.3 比破裂強さ ··················································································································· 6
7.4 ISO透気度 ··················································································································· 6
7.5 耐折強さ ······················································································································ 7
8. 坪量の大きい手すき紙の物理的特性の測定 ··········································································· 7
8.1 比曲げ抗力 ··················································································································· 7
8.2 試験用フルーティング後の比平面圧縮強さ ·········································································· 7
8.3 比ISO圧縮強さ(リングクラッシュ ) ············································································· 7
8.4 比圧縮強さ(ショートスパン) ························································································ 8
9. 報告 ······························································································································ 8
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ··································································· 9
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日本工業規格 JIS
P 8223:2005
パルプ−試験用手すき紙−物理的特性の試験方法
Pulps-Laboratory sheets-Determination of physical properties
序文 この規格は,1998年に第2版として発行されたISO 5270,Pulps−Laboratory sheets−Determination of
physical propertiesを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変
更の一覧表をその説明を付けて,附属書1(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,製紙用パルプの物理的特性の試験方法について規定する。
備考1. パルプの拡散青色光反射率(ISO白色度)の測定に関する試験用手すき紙の調製方法はJIS P
8212に規定する。また,紙,板紙及びパルプのISO白色度はJIS P 8148に規定されている。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 5270:1998,Pulps−Laboratory sheets−Determination of physical properties (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS P 0001 紙・板紙及びパルプ用語
JIS P 8111 紙,板紙及びパルプ−調湿及び試験のための標準状態
備考 ISO 187:1990 Paper, board and pulps−Standard atomosphere for conditioning and testing and
procedure for monitoring the atomosphere and conditioning of samplesからの引用事項は,この規
格の該当事項と同等である。
JIS P 8112 紙及び板紙のミューレン低圧形試験機による破裂強さ試験方法
備考 ISO 2758:1983 Paper−Determination of bursting strengthからの引用事項は,この規格の該当
事項と同等である。
JIS P 8113 紙及び板紙−引張特性の試験方法
備考 ISO 1924-2:1994 Paper and board−Determination of tensile properties−Part 2 : Constant rate of
elongation methodからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS P 8114 紙及び板紙−耐折強さ試験方法−ショッパー形試験機法
備考 ISO 5626:1993 Paper−Determination of folding enduranceからの引用事項は,この規格の該当
事項と同等である。
JIS P 8115 紙及び板紙−耐折強さ試験方法−MIT試験機法
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P 8223:2005
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備考 ISO 5626:1993 Paper−Determination of folding enduranceからの引用事項は,この規格の該当
事項と同等である。
JIS P 8116 紙−引裂強さ試験方法−エルメンドルフ形引裂試験機法
備考 ISO 1974:1990 Paper−Determination of tearing resistance (Elmendorf method) からの引用事項
は,この規格の該当事項と同等である。
JIS P 8117 紙及び板紙−透気度試験方法−ガーレー試験機法
備考 ISO 5636-5:1998 Paper and board−Determination of air permeance (medium range)−Part 5 :
Gurley methodからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS P 8118 紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法
備考 ISO 534:1988 Paper and board−Determination of thickness and apparent bulk density or apparent
sheet densityからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS P 8125 紙及び板紙−こわさ試験方法−テーバーこわさ試験機法
備考 ISO 2493:1992 Paper and board−Determination of resistance to bendingからの引用事項は,こ
の規格の該当事項と同等である。
JIS P 8126 紙及び板紙−圧縮強さ試験方法−リングクラッシュ法
備考 ISO 12192:2002 Paper and board−Compressive strength−Ring crush methodからの引用事項は,
この規格の該当事項と同等である。
JIS P 8222 パルプ−試験用手すき紙の調製方法
備考 ISO 5269-1:1998 Pulps−Preparation of laboratory sheets for physical testing−Part 1 :
Conventional sheet-former methodからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS Z 8401数値の丸め方
ISO 7263 Corrugating medium−Determination of the flat crush resistance after laboratory fluting
ISO 9895 Paper and board−Compressive strength−Short span test
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS P 0001によるほか,次による。
a) 坪量 (grammage) 紙及び板紙の面積1平方メートル(m2)当たりの質量を(g)で表した値。
b) バルク密度 (apparent density) 紙の単位容積当たりの質量。比容積の逆数。
c) 比引張強さ (tensile index) 引張強さを坪量で除した値。
d) 比引裂強さ (tear index) 引裂強さを坪量で除した値。
e) 比破裂強さ (burst index) 破裂強さを坪量で除した値。
f)
ISO透気度 (air permeance) 一定圧力差の下,単位面積の紙又は板紙を単位時間に通過する空気の流
量。μm/(Pa・s)で表す。
g) 耐折強さ (folding endurance) 試験片が切断するまでの往復折り曲げ回数(耐折回数)の常用対数。
h) こわさ(テーバー)[stiffness(Taber)] 幅38.0 mmの試験片の一端をつかみ片持ちばり(梁)を構成
させ,一定速度で15°曲げ,50 mmの荷重長になったときの試験片を曲げるのに要する曲げモーメン
ト。
i)
比曲げ抗力 (bending resistance index) 曲げ抗力を坪量で除した値。
j)
比平面圧縮強さ (flat crush resistance index) 板紙の段の頂点に垂直に力を加えて段をつぶすのに必
要な圧力を坪量で除した値。
k) 比ISO圧縮強さ(リングクラッシュ) (ring crush resistance index) 帯状の試験片をリング状に巻い
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て,上下の加圧板の間に挟み,圧縮,破壊させたときの最大荷重を坪量及び試験片の長さで除した値。
l)
比圧縮強さ(ショートスパン) (compression index) 荷重がかかる試験片のスパンを短く(0.7 mm)し
て,圧縮,破壊させたときの最大荷重を坪量で除した値。
4. 原理 未こう解又はこう解パルプの懸濁液から調製した手すき紙について,バルク密度,比引張強さ,
比引裂強さ,比破裂強さ,ISO透気度,耐折強さ,こわさ,圧縮強さなどの物理的特性試験を標準的な温
湿度条件の下で行う。
5. 装置 装置は,測定する各物理的特性に対応する規格に規定されたものを使用する。
6. 試験用手すき紙の準備及び試験片の準備
6.1
試験用手すき紙の準備 各物理的特性試験に必要な数の手すき紙を準備する。各物理的特性の試験
に必要な手すき紙の数,試験片の大きさ及び必要な試験片の数を表1に示す。JIS P 8222に規定する方法
によって,表面にはん点,小穴,筋などの欠陥がない絶乾坪量60±2 g / m2,又は75±2 g / m2 の試験用手
すき紙を4枚以上調製する。坪量を規定しない試験用手すき紙(表1参照)は,目標とする坪量に対して
許容差±3 %で調製する。試験用手すき紙の一組の合計面積は0.1 m2以上とする。
これらの手すき紙は前処置しなくてよい。
参考 調湿した手すき紙の坪量は,約65 g / m2 (JIS P 8222に対応する試験片)及び約81 g / m2(ISO
5269-2に対応する試験片)である。
6.2
試験用手すき紙の調湿 試験用手すき紙は,JIS P 8111に規定する標準条件,23 ℃±1 ℃,(50±2) %
RHで調湿し,試験が終了するまでこの調湿条件下に置いておく。
6.3
坪量,厚さ及びバルク密度の測定 手すき紙を表1に規定されている大きさの各試験片が確保でき
る程度に断裁し,その面積を0.5 %の精度で測定する。断裁した手すき紙が試験片として使用できる適正
な大きさであることを6.4の表1を参考にして確認する。
試験片を切りそろえる前に,次の操作手順によって調湿した手すき紙の坪量を測定する。
断裁した手すき紙の質量を0.2 %の精度で測定する。坪量は,次の式によって算出する。
n
A
m
g
×
=
ここに,
g: 坪量 (g / m2)
m: 手すき紙の合計質量 (g)
A: 手すき紙1枚の面積 (m2)
n: 手すき紙の枚数
坪量の値を,JIS Z 8401に規定する方法によって,丸めの幅0.1に丸めて報告する。
手すき紙4枚を,非光沢面を上にして重ね,その厚さをJIS P 8118に規定する方法によって測定する。
測定は異なる5か所について行う。測定箇所を変えるとき,手すき紙を重ねた位置がずれないように注意
する。手すき紙1枚の厚さの平均値を計算する。
バルクは,次の式によって算出する。
1000
×
=dg
ρ
4
P 8223:2005
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ここに,
ρ: バルク密度 (g / cm3)
g: 手すき紙の坪量 (g / m2)
d: 手すき紙1枚の平均厚さ(mm)
バルク密度の値を,JIS Z 8401に規定する方法によって,丸めの幅0.01に丸めて報告する。
6.4
試験片の調製 調湿した手すき紙から表1に示す大きさの試験片を,試験に必要な数切りそろえる。
各強さ試験用試験片の採取方法の一例を,参考図1に示す。
単位 mm
参考図 1 試験片採取方法の一例
参考 手すき紙が直径158 mmの円形の場合,平面圧縮強さ又はリングクラッシュ圧縮強さ測定用試
験片は各手すき紙から2枚しか切り取ることができない。これらの試験片は坪量の測定にも使
用できる。
6
3
m
m
1
5
m
m
1
5
m
m
耐折強さ
引張強さ
破裂強さ
引裂強さ
6
3
m
m
1
5
m
m
1
5
m
m
耐折強さ
引張強さ
破裂強さ
引裂強さ
1
5
1
5
6
3
5
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表 1 試験片の調製
試験の種類
適用する
規格
坪量
g/m2
試験片の寸法 単位 mm
最低限必要な試験片数
長さ
幅
比引張強さ
JIS P 8113 60又は75 つかみ具の間
隔は(100±2)
及びつかみ具
に挟むのに必
要な長さの和
15±0.1
少なくとも4枚の手すき紙から8
枚
比引裂強さ
JISP 8116 60又は75
63±0.5
50±2〜76±2 少なくとも4枚の手すき紙から2
組の試験片(1)
比破裂強さ
JIS P 8112 60又は75 クランプにしっかり挟むのに必要な
幅(60×60以上)
少なくとも4枚の手すき紙から8
枚
耐折強さ
JIS P 8114
JIS P 8115
60又は75
約110
15.0±0.1
少なくとも3枚の手すき紙から6
枚
ISO透気度
JIS P 8117 60又は75 試験装置に適った寸法
(A形50×120,B形50×50)
少なくとも2枚の手すき紙から4
枚
比曲げ抗力
JIS P 8125 (2)
≧ 70
38.0±0.1
少なくとも2枚の手すき紙から10
枚
比平面圧縮強さ ISO 7263
(2)
≧ 150
12.7±0.1 少なくとも2枚の手すき紙から10
枚
比圧縮強さ
(ショートスパ
ン)
ISO 9895
(2)
≧ 70
15.0±0.1
少なくとも2枚の手すき紙から10
枚
比ISO圧縮強さ
(リングクラッシ
ュ)
JIS P 8126 (2)
149.9〜152.4
12.7±0.1
少なくとも2枚の手すき紙から10
枚
注(1) 一組の試験片は2枚以上の手すき紙から4枚の試験片を切り取ったもので構成する。
(2) 坪量は規定しない。
7. 物理的特性の測定(坪量60 g/m2又は75 g/m2 )
7.1
比引張強さ JIS P 8113に従い,定速伸張形引張試験法により引張強さを測定する。また,必要に応
じて引張破断伸びを測定する。少なくとも4枚の試験用手すき紙から8枚以上の試験片を採取して試験す
る。2個のつかみ具の間隔は100±2 mmとし,引張速度は,試験片の伸び量が毎分10±2.5 mmとなるよう
に設定する。
試験用手すき紙の面積が小さく,十分な長さの試験片が取れない場合はつかみ具の間隔を90 mmに縮め
て測定してもよい。その場合,測定時のつかみ具の間隔を報告書に記録する。
通常の引張速度では破断に要する時間が非常に短い試験片(例えば5秒以内),又は非常に長い試験片(例
えば30秒以上)については引張速度を変更してよい。その場合,測定時の引張速度を報告書に記録する。
比引張強さは,次の式によって算出する。
6
P 8223:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
g
w
F
I
×
=
ここに,
I: 比引張強さ (N・m / g)
F: 目盛の読みの平均値[破断までの最大荷重の平均値(N)]
w: 試験片の幅 (m)
g: 6.3によって求めた,手すき紙の坪量 (g / m2)
比引張強さの値を,JIS Z 8401に規定する方法によって,丸めの幅0.5 N・m / g刻みに丸めて報告する。
必要に応じて,引張破断伸びの平均値をmm単位で計算し,試験片の初期長さに対するパーセントを求
め,JIS Z 8401に規定する方法によって,丸めの幅0.1に丸めて報告する。
7.2
比引裂強さ JIS P 8116に従って,少なくとも2枚の試験用手すき紙から採取した4枚の試験片を一
組として,引裂強さを測定する。非光沢面が振り子の軸に向くようにして,つかみに挟む。測定は少なく
とも2組の試験片について行う。引裂強さ及び比引裂強さは,次の式によって算出する。
4
p
F
F=
g
F
X=
ここに,
F: 引裂強さ (mN)
F: 目盛の読みの平均値
p: 振り子係数,すなわち,同時に引き裂いた試験片の枚数
によって引裂強さ(mN)が直読できるように振り子の目
盛を校正しておく。一般に,4, 8, 16及び32枚の読
みについて検量線を作成する。
X: 比引裂強さ (mN・m2 / g)
g: 6.3によって求めた,手すき紙の坪量 (g / m2)
比引裂強さの値を,JIS Z 8401に規定する方法によって,丸めの幅0.1に丸めて報告する。
7.3
比破裂強さ JIS P 8112に従って,破裂強さを測定する。少なくとも4枚の試験用手すき紙から8
枚以上の試験片を採取する。表面及び裏面からの測定を,それぞれ少なくとも4枚の試験片について行う。
大きさが70 mm×70 mm以下の試験片を用いてもよいが,その場合,確実に指定の位置に試験片を締め付
けることができるようにする。比破裂強さは,次の式によって算出する。
g
P
X=
ここに,
X: 比破裂強さ (kPa・m2 / g)
P: 破裂強さの平均値 (kPa)
g: 6.3によって求めた,手すき紙の坪量 (g / m2)
比破裂強さの値を,JIS Z 8401に規定する方法によって,丸めの幅0.1に丸めて報告する。
7.4
ISO透気度 JIS P 8117によって,空気100 mlが通過する時間(s)を測定し,その平均を求める。空
気圧は,試験片の非光沢面にかかるようにする。少なくとも2枚の試験用手すき紙から採取した試験片に
対して,少なくとも4回測定する。
ISO透気度は,次の式によって算出する。
7
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t
P127
=
ここに,
P: ISO透気度[μm / (Pa・s)]
t: 空気100 mlが通過する時間の平均値 (s)
ISO透気度の値を,有効数字2けたに丸めて報告する。
7.5
耐折強さ JIS P 8114又はJIS P 8115によって,往復折り曲げ回数を測定する。少なくとも3枚の試
験用手すき紙から6枚以上の試験片を採取して試験する。
往復折り曲げ回数の常用対数を平均し,JIS Z 8401に規定する方法によって,丸めの幅0.01に丸めて報
告する。使用した試験機の名称及び形式を明記する。
8. 坪量の大きい手すき紙の物理的特性の測定
8.1
比曲げ抗力 JIS P 8125によって測定し,曲げ抗力を計算によって算出する。少なくとも2枚の試験
用手すき紙から10枚以上の試験片を採取して試験する。次の式によって比曲げ抗力を算出する。
3
6
10
g
B
X
×
=
ここに,
X: 比曲げ抗力 (N・m6 / kg3)
B: 試験片の曲げ抗力の平均値 (mN)
g: 6.3によって求めた手すき紙の坪量 (g / m2)
比曲げ抗力の値を,有効数字3けたに丸めて報告する。試験に用いたクランプの長さ,及び曲げ角度を
明記する。
8.2
試験用フルーティング後の比平面圧縮強さ ISO 7263によって,少なくとも2枚の試験用手すき紙
から採取した10枚以上の試験片を用いて平面圧縮強さを測定する。試験片の非光沢面を接着テープの面に
設置する。平面圧縮強さの平均値を求め,次の式によって比平面圧縮強さを算出する。
g
F
X=
ここに,
X: 比平面圧縮強さ (N・m2 / g)
F: 試験片の平面圧縮強さの平均値 (N)
g: 6.3によって求めた手すき紙の坪量 (g / m2)
試験用フルーティング後の比平面圧縮強さを,有効数字3けたに丸めて報告する。
8.3
比ISO圧縮強さ(リングクラッシュ) JIS P 8126によって,ISO圧縮強さを測定する。試験片の
非光沢面及び光沢面が交互に試験片によって形成される円筒の中央を向くように設置する。少なくとも2
枚の試験用手すき紙から10枚以上の試験片を採取し,少なくとも10回測定してリングクラッシュ圧縮強
さの平均値を求める。次の式によって比ISO圧縮強さを算出する。
l
r
C=
8
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
g
C
X=
ここに,
C: ISO圧縮強さの平均値(N / m)
r: 圧縮強さの平均値 (N)
l: 試験片の長さ (m)
X: 比ISO圧縮強さ (N・m / g)
g: 6.3によって求めた手すき紙の坪量 (g / m2)
比ISO圧縮強さの値を,有効数字3けたに丸めて報告する。
8.4
比圧縮強さ(ショートスパン) ISO 9895によって,少なくとも2枚の試験用紙から採取した10
枚の試験片を用いてショートスパン圧縮強さを測定する。最大圧縮強さの平均値を求め,次の式によって
比圧縮強さを算出する。
15
F
X=
g
X
Y
000
1
=
ここに,
X: 圧縮強さ (kN / m)
F: 最大圧縮強さの平均値 (N)
15: 試験片の幅 (mm)
Y: 比圧縮強さ (N・m / g)
g: 6.3によって求めた手すき紙の坪量(g / m2)
比圧縮強さ(ショートスパン)の値を,JIS Z 8401に規定する方法によって,丸めの幅0.1に丸めて報
告する。
9. 報告 報告書には,必要に応じて次の事項を記録する。
a) 規格名称又は規格番号
b) 試験片の種類及び名称
c) 実験室でこう解した場合は,その関連規格の名称及び番号,並びにその“報告”に明記されている事
項
d) 未こう解パルプ又は規格にない方法でこう解したパルプから調製した手すき紙については,離解方法
に関する規格,及びその規格の“報告”に明記されている事項
e) 実際の調湿条件下における坪量
f)
試験用手すき紙の調製方法及びその規格番号
g) 試験片の前処置条件及び試験条件(温度及び相対湿度)
h) 試験室の調湿が脱着又は吸着,どちらの条件下で行われたかを明記
i)
試験結果
j)
この規格及び関連規格にない操作で,観察された異常現象が結果に影響したと考えられる操作。特に,
引張試験で,引張速度における試験片の伸び量が毎分10±2.5 mmと異なる場合,実際の引張速度
k) その他必要とする事項
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS P 8223:0000 パルプ−試験用手すき紙−物理的特性の試
験方法
ISO 5270:1998 パルプ−試験用手すき紙−物理的
特性の試験方法
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国
際規格
番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差
異の項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線及び側線
(Ⅴ) JISと国際規
格との技術的差
異の理由及び今
後の対策
項目番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの評
価
技術的差異の内
容
1.適用範
囲
製紙用パルプ
物理的特性の
試験方法につ
いて規定
ISO
5270
1
JISと同じ
IDT
−
2.引用規
格
JIS P 0001
JIS P8111
JIS P 8112
JIS P 8113
JIS P 8114
JIS P 8115
JIS P 8116
JIS P 8117
JIS P 8118
JIS P 8125
JIS P 8126
JIS P 8222
JIS Z 8401
ISO 7263
ISO 9895
2
−
ISO 187
ISO 2758
ISO 1924-2
ISO 5626
ISO 5626
ISO 1974
ISO 5636-5
ISO 534
ISO 2493
ISO 12192
ISO 5269-1
−
ISO 7263
ISO 9895
MOD/追加
IDT
IDT
IDT
IDT
IDT
IDT
IDT
IDT
IDT
IDT
IDT
MOD/追加
IDT
IDT
JIS2規格を追加
規定。
ISO規格と技術
的差異はない。
3.定義
坪量
バルク密度
比引張強さ
比引裂強さ
比破裂強さ
ISO透気度
耐折強さ
こわさ
比曲げ抗力
比平面圧縮強
さ
比ISO圧縮強
さ(リングク
ラッシュ)
比圧縮強さ
(ショートスパ
ン)
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加
ISO規格と技術
的差異はない。
4.原理
3
JISと同じ
IDT
−
10
P 8223:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国
際規格
番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差
異の項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線及び側線
(Ⅴ) JISと国際規
格との技術的差
異の理由及び今
後の対策
項目番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの評
価
技術的差異の内
容
5.装置
4
JISと同じ
IDT
−
6.試験用
手すき紙
の準備及
び試験片
の調製
6.4 参考図
5.4
MOD/追加
JISは参考図1に
試験片採取方法
の一例を追加
参考として示し
た。
7.物理的
特性の測
定(坪量
60 g / m2
又は75g /
m2)
6
JISと同じ
IDT
−
8.物理的
特性の測
定(坪量
の大きい
手すき
紙)
7
JISと同じ
IDT
−
9.報告
8
JISと同じ
IDT
−
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― IDT……………… 技術的差異がない。
― MOD / 追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。