P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
制定に当たって,対応国際規格ISO 5351-1 : 1981, Cellulose in dilute solutions−Determination of limiting
viscosity number−Part 1:Method in cupri-ethylene-diamine (CED) solutionとの整合化を図った。
JIS P 8215には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) 銅エチレンジアミン溶液の調製及び標定
附属書B(規定) 各粘度比
0
η
ηにおける [η] ・c
附属書C(規定) 高粘度試料又は低粘度試料
附属書D(規定) じん皮繊維の前処理
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日本工業規格 JIS
P 8215 : 1998
(ISO 5351-1 : 1981)
セルロース希薄溶液−
極限粘度数測定方法−
銅エチレンジアミン法
Cellulose in dilute solutions−Determination of limiting viscosity number−
Method in cupri-ethylene-diamine (CED) solution
序文 この規格は,1981年に第1版として発行されたISO 5351-1, Cellulose in dilute solutions−
Determination of limiting viscosity number−Part 1:Method in cupri-ethylene-diamine (CED) solutionを翻訳し,
技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,セルロースの銅エチレンジアミン (CED) 希薄溶液の極限粘度数を測定する
方法について規定する。
この規格は,例えばパルプ及び繊維のCED可溶セルロース試料に適用できる。
参考 粘度測定は,蒸解及びさらし工程において起こるセルロースの崩壊程度を評価する方法である。
ISO 5351-2 [Cellulose in dilute solutions−Determination of limiting viscosity number−Part 2:Method
in iron (III) sodium tartrate complex (EWNNmod NaCl) solution] は,セルロースのFe3+−酒石酸ナト
リウム錯塩 (EWNNmod NaCl) 希薄溶液の極限粘度数を測定する方法について規定している。
2. 引用規格
ISO 638 Pulps−Determination of dry matter content
ISO 1833 Textiles−Binary fibre mixtures−Quantitative chemical analysis
ISO 5089 Textiles−Preparation of laboratory test samples and test specimens for chemical testing
ISO/TR 5090 Textiles−Methods for the removal of non-fibrous matter prior to quantitative analysis for
fibre mixtures
3. 原理 毛細管粘度計によって,25℃で一定濃度における溶媒及びセルロース溶液の流下時間を測定す
る。この測定値及び溶液濃度から,極限粘度数をMartinの式によって計算する。
4. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
4.1
せん断速度 (shear rate)
f
3
4
t
r
V
Gπ
=
2
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
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ここに, G: せん断速度(毛細管の管壁の流体層における流れに平行な速
度こう配)
V: 粘度計に記した二点間の容積 (ml)
r: 毛細管の半径 (cm)
tf: 液体の流下時間 (s)
4.2
粘度比 (viscosity ratio) 同一温度における,既知濃度の高分子溶液及び溶媒の各粘度の比
0
η
η
ここに,
η: 高分子溶液の粘度
η0: 溶媒の粘度
4.3
粘度の相対増分 (viscosity relative increment) 粘度比(4.2)から1を引いたもの。
0
0
0
1
η
η
η
=
η
η
−
−
参考 この値は無次元である。
4.4
粘度数 (viscosity number) 粘度の相対増分(4.3)と溶液中の高分子濃度の比 (ml/g) 。
c
・
η
η
η
0
0
−
ここに, c: 高分子濃度
4.5
極限粘度数 (limiting viscosity number:L. V. N.)
)
(
]
[
0
0
lim0
c
c
−
→η
η
η
=
η
ここに,
[η]: 極限粘度数[粘度数(4.4)の無限希釈における極限値 (ml/g)]
参考 [η] のSI単位はm3/kgである。ISO/TC61, Plasticsでは,この単位を採用する予定である。
5. 試料の前処理
5.1
パルプ試料 絶乾約10g相当の試料を採取する。試料を引き裂き,小片にする。試料が,銅片を入
れた蒸留水中で振とうしても容易に離解できないと思われる場合は,適切な容器を用いて水中で離解した
後,ブフナ漏斗によって薄いシートを作製する。そのシートを60℃以下で乾燥する。
5.2
繊維試料
5.2.1
一般 繊維製品については,ISO 5089の方法で試料を調製する。
少なくとも3gの風乾試料をソックスレー抽出装置を用い,石油エーテル (light petroleum) で6回以上循
環させて1時間抽出する。石油エーテルを蒸発させた後,試料を冷蒸留水又は冷脱イオン水に1時間浸せ
きし,水を交換後,65±5℃で更に1時間処理する。どちらの場合も液比は100とする。液はときどきかく
はん(撹拌)する。試料を圧搾,吸引又は遠心分離によって脱水後,風乾する。繊維製品についての詳細
は,ISO 1833及びISO/TR 5090を参照する。
5.2.2
じん皮繊維 附属書Dに規定した方法で試料を調製する。
6. A法−希薄濃度におけるセルロース極限粘度数の測定
6.1
試薬 試薬は分析用を用い,使用水は蒸留水又は脱イオン水とする。
6.1.1
銅エチレンジアミン (CED) 溶液 水酸化第一銅を飽和させた銅エチレンジアミン溶液(以下,銅
エチレンジアミン溶液という。)。
この溶液は,1l中に,銅1.0モル及びエチレンジアミン2.0モルを含む。これは市販品を用いるか,附
3
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
属書Aに規定した方法で調製し,標定する。市販品を使用する場合は,銅及びエチレンジアミン濃度を測
定し,確認する(附属書AのA.7に規定した方法)。
銅及びエチレンジアミン濃度が,上記の値から±2%を超えて外れた場合は,新たな溶液を準備する。
備考 アレルギー症状を引き起こすため,CED及びエチレンジアミン溶液は皮膚に接触させてはなら
ない。エチレンジアミンは揮発性で,接触を繰り返すと,重大な呼吸器系アレルギー,さらに
は,感作 (sensitization) に至る可能性がある。銅エチレンジアミン溶液は,ピペットを口で吸
わないほうがよい。
6.1.2
銅エチレンジアミン希釈溶液50% (V/V) 銅エチレンジアミン溶液 (6.1.1) 25.0mlを,ピペットで
溶解瓶 (6.2.2) に量り採る。蒸留水又は脱イオン水25.0mlをピペットで加える。溶解するまで振とうする。
6.2
器具 一般的な実験器具及び次の器具を用いる。
6.2.1
恒温水槽 溶解瓶 (6.2.2) を入れ,粘度計(6.2.6及び7.2.1)のジャケットに水を循環させるため
のポンプを備え,25±0.1℃に制御できるもの。
6.2.2
溶解瓶 50mlの測定溶液を満たし,残留空気を排除できるもの。
参考 ねじ付きのふた及びゴム製のパッキンを備えたポリエチレン製の瓶を用いるとよい。ある程度
練習すれば,空気を排除し,ふたを閉める操作を同時に行うことができる。試料が溶解しにく
い場合は,角形瓶を用い,振とう装置で振とうする。
6.2.3
銅片 電解銅を用いる。
6.2.4
天びん ±0.1mgの精度をもつもの。
6.2.5
測時用時計 0.1秒単位で計時できるもの。
6.2.6
毛細管粘度計 恒温水槽 (6.2.1) に接続したジャケットを備え,CED希釈溶液(6.1.2)の流下時間が
約40秒であり,セルロース濃度が [η] ・c=1.5及び
0
η
η=3.4の場合,せん断速度(4.1)が約400s−1であるも
の。
適切な粘度計の一例を,図1に示す。
4
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
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図1 A法による極限粘度数を測定するのに適切な粘度計
6.2.7
振とう装置
6.3
操作
6.3.1
溶液濃度の選択(附属書C参照)
6.3.1.1
試料のおおよその極限粘度数が既知の場合は,表1から濃度を選択する。
表1 極限粘度数 [η] と濃度cの関係
極限粘度数 (η]
ml/g
試料の量
mg/50ml
濃度c
g/ml
<200
250
0.005
201〜400
200
0.004
401〜600
125
0.002 5
601〜900
80
0.001 6
901〜1 200
60
0.001 2
1 201〜1 500
45
0.000 9
6.3.1.2
試料の極限粘度数の値が未知であれば,125mg/50mlの試料を測定する。その測定値が表1の範囲
から外れた場合は,得られた極限粘度数の値に対応する濃度で再び測定を行う。
6.3.2
ひょう量 選択した量の試料,例えば125mgを,125±0.5mgの精度で溶解瓶 (6.2.2) に量り採る。
固形分濃度を,パルプの場合はISO 638,繊維製品の場合はISO 1833 (1.7) の方法で測定するため,これ
とは別に試料を量り採る。
5
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6.3.3
測定溶液の調製 25.0mlの蒸留水又は脱イオン水を銅片 (6.2.3) 数片と共に試料に加える。瓶を閉
じ,試料が完全に離解するまで振とうを続ける。25.0mlのCED溶液 (6.1.1) をピペットで加え,残留空気
をすべて排除する。瓶を再び閉じ,振とう装置 (6.2.7) によって2時間振とうする(1)。この振とう装置は,
角形瓶の長手方向を振とう方向に並べたものである。振とう後,瓶を恒温水槽 (6.2.1) に浸し,温度が25
±0.1℃になるまで放置する。
注(1) 冷アルカリ処理したパルプ及び高粘度の未ざらしパルプは,溶解が困難な場合がある。溶解を
容易にするには,最初,パルプを低濃度のCED溶液に溶かして膨潤を抑制すればよい。したが
って,まず25mlの蒸留水又は脱イオン水でパルプスラリを調製し,次に5mlのCED溶液 (6.1.1)
を加え,振とうし,さらにCED溶液 (6.1.1) を5ml加える。この操作を繰り返して,加えた量
が合計25mlとなるようにする。試料の分解を最小限に抑えるため,振とう時間はできるだけ短
くする。低粘度のパルプであれば,約3分間で十分である。
参考 CED溶液中のセルロースは酸素が存在すると分解するので,空気との接触を避けなければなら
ない。ポリエチレン製の溶解瓶を用いれば,瓶を手で押して残留空気を追い出すことが可能で
ある。
6.3.4
流下時間の測定 25±0.1℃に保った(6.3.3を参照)CED希釈溶液 (6.1.2) を,吸引して粘度計
(6.2.6) に入れる。溶液を流下させ,液面が上部の刻印を通過したとき,測時用時計 (6.2.5) を始動する。
液面が下部の刻印に到達するまでの流下時間を,±0.2秒の精度で測定する。自由流下式粘度計を用いる場
合は,表面張力の影響を避けるため,ビーカーの壁面に沿って流下させる。次に,試料溶液で粘度計を洗
浄した後,試料溶液の流下時間を同様に測定する。
測定は少なくとも2回行い,測定結果は±2.5%の範囲内になければならない。
6.4
計算
6.4.1
粘度比 粘度比
0
η
ηは,次式で求める。
0
0
t
t
=
η
η
ここに,
t: 試料溶液の流下時間 (s)
t0: CED希釈溶液の流下時間 (s)
6.4.2
極限粘度数 附属書Bの表を用い,6.4.1に従って得た粘度比の値から, [η] ・cの値を求める。 [η]
を算出し,極限粘度数を整数1けたまで報告する。
附属書Bの値は,次のMartinの式を用いて算出したものである。
c
k
c
・
η
−
・
η
η−η
=
η
=
]
[
log
]
log[
)
L.V.N.
log(
0
0
ここに,
c
・
η
η
η
0
0
−
: 粘度数 (ml/g)
k: 実験定数(セルロース−CED系では,k=0.13)
c: 試料溶液中の絶乾セルロース濃度 (g/ml)
7. B法−一定のせん断速度における極限粘度数の測定
7.1
試薬 6.1.1及び6.1.2に規定した銅エチレンジアミン (CED) 溶液,並びに銅エチレンジアミン希釈
溶液。
7.1.1
グリセリン 65質量%水溶液で,粘度が約10mPa・sのもの。
6
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7.2
器具 一般的な実験器具並びに,6.2.1から6.2.6に規定した恒温水槽,溶解瓶,銅片,天びん,測時
用時計及び粘度計を必要とする。
7.2.1
毛細管粘度計 恒温水槽 (6.2.1) に接続したジャケットを備え,せん断速度 (4.1) 200±30s-1におい
て
0
η
η=8.4の溶液の流下時間が約100秒のもの。適切な粘度計の一例を,図2に示す。
図2 B法による極限粘度数を測定するのに適切な粘度計
7.3
粘度計の校正 6.2.6に規定した粘度計を,グリセリン水溶液 (7.1.1) 及びCED希釈溶液 (6.1.2) の
流下時間を25±0.1℃で測定するための校正用粘度計として用いる。流下時間の測定は,7.4.4の方法で行
う。
同様の方法で,校正する粘度計 (7.2.1) でグリセリン溶液の流下時間を測定する。粘度計ファクター及
び粘度計定数を次の式によって算出する。
v
c
t
t
f=
st
f
h=
ここに,
f: 粘度計ファクター
h: 粘度計定数 (s−1)
tc: 校正用粘度計におけるグリセリン溶液の流下時間 (s)
tv: 校正する粘度計におけるグリセリン溶液の流下時間 (s)
ts: 校正用粘度計におけるCED希釈溶液の流下時間 (s)
粘度計ファクターは装置定数であり,粘度計定数は使用する溶媒に依存する。したがって,粘度計定数
は,新しく調製したCED溶液を使うたびに求める。
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7.4
操作
7.4.1
溶液濃度の選択(附属書C参照)
7.4.1.1
試料のおおよその極限粘度数が既知の場合は,表2から濃度を選択する。
表2 極限粘度数 [η] と濃度cの関係
極限粘度数 [η]
ml/g
試料の量
mg/50ml
濃度c
g/ml
<400
250
0.005
400〜 650
250
0.005
651〜 850
200
0.004
851〜1 100
150
0.003
1 101〜1 400
120
0.002 4
7.4.1.2
試料の極限粘度数の値が未知であれば,150mg/50mlの試料を測定する。その測定値が表2の範囲
から外れた場合は,得られた極限粘度数の値に対応する濃度で再び測定を行う。
7.4.2
ひょう量 選択した量の試料,例えば150mgを,150±0.5mgの精度で溶解瓶 (6.2.2) に量り採る。
固形分濃度をISO 638又はISO 1833 (1.7) の方法で測定するため,これとは別に試料を量り採る。
7.4.3
測定溶液の調製 25.0mlの蒸留水又は脱イオン水を銅片 (6.2.3) 数片と共に試料に加える。瓶を閉
じ,試料が完全に離解するまで振とうを続ける。25.0mlのCED溶液 (6.1.1) をピペットで加え,残留空気
をすべて排除する。瓶を再び閉じ,試料が完全に溶解するまで振とうを続ける(6.3.3の参考を参照)。瓶
を恒温水槽 (6.2.1) に浸し,温度が25±0.1℃になるまで放置する。
7.4.4
流下時間の測定 試料溶液 (7.4.3) を吸引して粘度計 (7.2.1) に入れる。溶液を流下させ,液面が
上部の刻印を通過したとき,測時用時計 (6.2.5) を始動する。液面が下部の刻印に到達するまでの流下時
間を,±0.2秒の精度で測定する。自由流下式粘度計を用いる場合は,表面張力の影響を避けるため,ビー
カーの壁面に沿って流下させる。
測定は少なくとも2回行い,測定結果は±2.5%の範囲内になければならない。
7.5
計算
7.5.1
粘度比 粘度比
0
η
ηは,次の式で求める。
t
h・
=
η
η
0
ここに,
h: 7.3に記載した粘度計定数 (s−1)
t: 試料溶液の流下時間 (s)
7.5.2
極限粘度数 附属書Bの表を用い,7.5.1に従って得た粘度比の値から, [η] ・cの値を求める。 [η]
を算出し,極限粘度数を整数1けたまで報告する。
附属書Bの値は,次のMartinの式を用いて算出したものである。
c
k
c
・
η
−
・
η
η−η
=
η
=
]
[
log
]
log[
)
L.V.N.
log(
0
0
ここに,
c
・
η
η
η
0
0
−
: 粘度数 (ml/g)
k: 実験定数(セルロース−CED系では,k=0.13)
c: 試料溶液中の絶乾セルロース濃度 (g/ml)
8. 報告 報告には,必要に応じて次の項目を記録する。
8.1
試料の識別に必要なすべての情報。
8
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8.2
規格名称又は規格番号。
8.3
採用した方法(A法又はB法)。
8.4
ml/gで表した測定値。
8.5
測定時に認められた異状。
8.6
測定結果に影響を及ぼしたと考えられる,この規格又は引用規格に規定していない操作又は任意に
行った操作。
9
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附属書A(規定) 銅エチレンジアミン溶液の調製及び標定
A.1 試薬 試薬は分析用を用い,使用水は,蒸留水又は脱イオン水とする。
A.1.1 エチレンジアミン (C2H8N2)
A.1.2 硫酸銅 (II) 五水和物 (CuSO4・5H2O)
A.1.3 アセトン (CH3COCH3)
A.1.4 アンモニア水溶液 1l中にアンモニア (NH3) 約250gを含むもの。
A.1.5 濃硝酸 (HNO3) 密度1.4g/ml。
A.1.6 塩化バリウム水溶液 1l中に塩化バリウム (BaCl2) 約100gを含むもの。
A.1.7 よう化カリウム水溶液 1l中によう化カリウム (KI) 約100gを含むもの。
A.1.8 水酸化ナトリウム水溶液 1l中に水酸化ナトリウム (NaOH) 約100gを含むもの。
A.1.9 塩酸 1.0mol/l水溶液。
A.1.10 チオ硫酸ナトリウム水溶液 (Na2S2O3) 0.05±0.002mol/lの容量分析用。
A.1.11 硫酸 0.5mol/lの容量分析用。
A.1.12 水酸化ナトリウム 0.1±0.004mol/lの容量分析用。
A.1.13 でんぶん 2g/lの指示薬用。
A.1.14 フェノールフタレイン指示薬 フェノールフタレイン (C20H14O4) 50mgを,エタノール (C2H5OH)
50mlに溶解し,蒸留水50mlで希釈したもの。
A.1.15 メチルオレンジ指示薬又はpH3から5の範囲で作用する指示薬
A.2 器具 一般的な実験器具及び次のもの。
A.2.1 フラスコ 褐色ガラス製で,すり合わせガラス栓を備えた細口のもの。
A.3 水酸化銅 (II) の調製 硫酸銅 (A.1.2) 330.0gを約1 650mlの熱水に溶解し,沸騰するまで加熱する。
約45℃まで冷却した後,溶液がかすかな紫色になるまで,アンモニア水溶液 (A.1.4) を激しくかくはんし
ながら少しずつ加える(約150mlのアンモニア水溶液を必要とする。)。沈殿物を沈降させた後,冷水を用
いて,洗液が無色になるまでデカンテーションによって洗浄する。20℃以下までゆるやかに冷却した後,
ペースト状の沈殿物に,水酸化ナトリウム水溶液 (A.1.8) 800mlを激しくかくはんしながら少しずつ加える。
沈殿した水酸化銅 (II) を,蒸留水を用いてデカンテーションによってフェノールフタレイン指示薬
(A.1.14) で中性になるまで洗浄する。沈殿物を2回水洗した後,アセトン (A.1.3) で1回洗浄し,真空デ
シケータに入れて室温で乾燥する。
水酸化銅を粉砕し,均質化してから銅の標定を行う。
A.4 水酸化銅中の銅の標定 水酸化銅 (II) (A.3) 約2.0gを±0.1mgの精度で量り採り,50mlの硫酸 (A.1.11)
に溶解する。この溶液を250mlのメスフラスコに定量的に移し,標線まで希釈する。この溶液をピペット
で25.0m1量り採り,よう化カリウム水溶液 (A.1.7) 25mlを加え,容量分析用チオ硫酸ナトリウム水溶液
(A.1.10) ででんぷん指示薬の終点まで滴定する。
銅含有量は,次の式で求める。
10
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1
1
1
1
18
.3
100
6
063
.0
05
.0
10
m
V
m
V
x
×
×
×
×
×
=
=
ここに,
x: 銅含有量(質量%)
V1: 滴定に使用したチオ硫酸ナトリウム水溶液 (A.1.10) の量 (ml)
m1: 水酸化銅沈殿物の溶解量 (g)
備考1. 水酸化銅 (II) は,濃硝酸 (A.1.5) に完全に溶解し,塩化バリウム水溶液 (A.1.6) を加えても
硫酸塩は沈殿しない。
2. 水酸化銅 (II) は,通常,適切な品質の市販品が入手できる。その試薬は,酸化銅への分解を
示す褐色を呈してはならない。
A.5 エチレンジアミン溶液中のエチレンジアミンの標定 エチレンジアミン溶液 (A.1.1) 約2.0gを,1mg
の精度で250mlの三角フラスコに量り採る。注意深く冷却しながら,水で約100mlに希釈する。エチレン
ジアミン含有量を,容量分析用硫酸水溶液 (A.1.11) を用い,メチルオレンジ (A.1.15) を指示薬として,
滴定する。
エチレンジアミン含有量は,次の式で求める。
2
2
01
.3
m
V
Y
×
=
ここに,
Y: エチレンジアミン含有量(質量%)
V2: 滴定に使用した硫酸水溶液 (A.1.11) の量 (ml)
m2: エチレンジアミン溶液 (A.1.1) の質量 (g)
A.6 銅エチレンジアミン溶液の調製 銅エチレンジアミン溶液 (6.1.1) 1lを調製するのに必要な水酸化銅
及びエチレンジアミンの質量を,次の式に従って,1gの単位まで算出する。
X
m
100
6.
63
3
×
=
Y
m
100
2.
120
4
×
=
ここに, m3: 水酸化銅の質量 (g)
m4: エチレンジアミンの質量 (g)
X: A.4の方法で求めた銅含有量(質量%)
Y: A.5の方法で求めたエチレンジアミン含有量(質量%)
水酸化銅(A.3に規定した方法で調製したもの)の必要量m3を400mlのビーカーに量り採り,エチレン
ジアミン溶液 (A.1.1) の必要量m4を,ガラス棒でかくはんしながらゆっくり加える。注意深く冷却して,
温度を20℃以下に保つ。この溶液を,褐色ガラス製フラスコ (A.2.1) 中で,温度が上がらないように注意
しながら蒸留水によって800mlに希釈する。この溶液を一晩静置した後,遠心分離するか,又はガラスフ
ィルタでろ過し,1lのメスフラスコに移し,標線まで希釈する。この溶液を,あらかじめ洗浄し,乾燥し
ておいた褐色ガラス製フラスコに戻す。この溶液の濃度を,A.7に記載する方法で定量する。
備考 市販の水酸化銅 (II) を使用する場合は,必要量よりも多めに採取し,未溶解物をろ過又は遠心
分離によって除去するほうがよい。
11
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
A.7 銅エチレンジアミン溶液 (A.6) 濃度の標定
反応式
Cu (en)2 (OH)2+2HCl
→ Cu (en)2Cl2+2H2O
Cu (en)2Cl2+4HCl
→ CuCl2+2 (en) ・ 2HCl
Cu (en)2 (OH)2+6HCl
→ CuCl2+2H2O+2 (en) ・ 2HCl
2CuCl2+4KI
→ Cu2I2+4KCl+I2
銅エチレンジアミン溶液5mlを,ピペットで250mlの三角フラスコに量り採る。塩酸水溶液 (A.1.9) で
酸性とし,よう化カリウム水溶液 (A.1.7) 30mlを加え,希釈しないで,容量分析用チオ硫酸ナトリウム水
溶液 (A.1.10) を用い,でんぷんを指示薬として滴定する。チオ硫酸ナトリウム水溶液の滴定量を記録する。
チオ硫酸ナトリウム水溶液を更に5滴加える。この溶液を1lの三角フラスコに定量的に移し,合計400ml
の蒸留水を用いて,250mlのフラスコをすすぎ,かつ希釈する。容量分析用水酸化ナトリウム水溶液
(A.1.12) を用い,メチルオレンジを指示薬 (A.1.15) として,終点まで滴定する。
銅の濃度及びエチレンジアミンの濃度を,次の式を用いて算出する。
−
−
×
×
−
−
×
×
10
10
50
10
1
000
1
2
200
10
10
50
100
10
000
1
100
4
3
4
3
3
3
V
V
V
V
c
V
V
c
en
cu
=
=
=
=
ここに, cCu: 銅の濃度 (mol/l)
cen: エチレンジアミンの濃度 (mol/l)
V3: 滴定に使用した容量分析用チオ硫酸ナトリウム水溶液
(A.1.10) の量 (ml)
V4: 滴定に使用した容量分析用水酸化ナトリウム水溶液 (A.1.12)
の量 (ml)
12
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B(規定) 各粘度比
0
η
ηにおける [η] ・c
[η] ・c
0
η
η
0.00
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
0.06
0.07
0.08
0.09
1.1
0.097
0.107
0.116
0.125
0.134
0.144
0.153
0.162
0.171
0.180
1.2
0.189
0.198
0.207
0.216
0.224
0.233
0.242
0.250
0.259
0.268
1.3
0.276
0.285
0.293
0.302
0.310
0.318
0.326
0.335
0.343
0.351
1.4
0.359
0.367
0.375
0.383
0.391
0.399
0.407
0.415
0.423
0.431
1.5
0.438
0.446
0.454
0.462
0.469
0.477
0.484
0.492
0.499
0.507
1.6
0.514
0.522
0.529
0.537
0.544
0.551
0.558
0.566
0.573
0.580
1.7
0.587
0.594
0.601
0.608
0.616
0.623
0.629
0.636
0.643
0.650
1.8
0.657
0.664
0.671
0.678
0.684
0.691
0.698
0.705
0.711
0.718
1.9
0.725
0.731
0.738
0.744
0.751
0.757
0.764
0.771
0.777
0.783
2.0
0.790
0.796
0.802
0.809
0.815
0.821
0.827
0.834
0.840
0.846
2.1
0.852
0.858
0.865
0.871
0.877
0.883
0.889
0.895
0.901
0.907
2.2
0.913
0.919
0.925
0.931
0.937
0.943
0.949
0.954
0.960
0.966
2.3
0.972
0.978
0.983
0.989
0.995
1.001
1.006
1.012
1.018
1.023
2.4
1.029
1.035
1.040
1.046
1.051
1.057
1.062
1.068
1.073
1.079
2.5
1.084
1.090
1.095
1.101
1.106
1.111
1.117
1.122
1.127
1.133
2.6
1.138
1.143
1.149
1.154
1.159
1.164
1.170
1.175
1.180
1.185
2.7
1.190
1.196
1.201
1.206
1.211
1.216
1.221
1.226
1.231
1.236
2.8
1.241
1.246
1.251
1.256
1.261
1.266
1.271
1.276
1.281
1.286
2.9
1.291
1.296
1.301
1.306
1.310
1.315
1.320
1.325
1.330
1.335
3.0
1.339
1.344
1.349
1.354
1.358
1.363
1.368
1.373
1.377
1.382
3.1
1.387
1.391
1.396
1.401
1.405
1.410
1.414
1.419
1.424
1.428
3.2
1.433
1.437
1.442
1.446
1.451
1.455
1.460
1.464
1.469
1.473
3.3
1.478
1.482
1.487
1.491
1.496
1.500
1.504
1.509
1.513
1.517
3.4
1.522
1.526
1.531
1.535
1.539
1.544
1.548
1.552
1.556
1.561
3.5
1.565
1.569
1.573
1.578
1.582
1.586
1.590
1.595
1.599
1.603
3.6
1.607
1.611
1.615
1.620
1.624
1.628
1.632
1.636
1.640
1.644
3.7
1.648
1.653
1.657
1.661
1.665
1.669
1.673
1.677
1.681
1.685
3.8
1.689
1.693
1.697
1.701
1.705
1.709
1.713
1.717
1.721
1.725
3.9
1.729
1.732
1.736
1.740
1.744
1.748
1.752
1.756
1.760
1.764
4.0
1.767
1.771
1.775
1.779
1.783
1.787
1.790
1.794
1.798
1.802
4.1
1.806
1.809
1.813
1.817
1.821
1.824
1.828
1.832
1.836
1.839
4.2
1.843
1.847
1.851
1.854
1.858
1.862
1.865
1.869
1.873
1.876
4.3
1.880
1.884
1.887
1.891
1.894
1.898
1.902
1.905
1.909
1.912
4.4
1.916
1.920
1.923
1.927
1.930
1.934
1.937
1.941
1.944
1.948
4.5
1.952
1.955
1.959
1.962
1.966
1.969
1.973
1.976
1.979
1.983
4.6
1.986
1.990
1.993
1.997
2.000
2.004
2.007
2.011
2.014
2.017
4.7
2.021
2.024
2.028
2.031
2.034
2.038
2.041
2.044
2.048
2.051
4.8
2.055
2.058
2.061
2.065
2.068
2.071
2.074
2.078
2.081
2.084
4.9
2.088
2.091
2.094
2.098
2.101
2.104
2.107
2.111
2.114
2.117
5.0
2.120
2.124
2.127
2.130
2.133
2.137
2.140
2.143
2.146
2.149
5.1
2.153
2.156
2.159
2.162
2.165
2.168
2.172
2.175
2.178
2.181
5.2
2.184
2.187
2.191
2.194
2.197
2.200
2.203
2.206
2.209
2.212
5.3
2.215
2.219
2.222
2.225
2.228
2.231
2.234
2.237
2.240
2.243
5.4
2.246
2.249
2.252
2.255
2.258
2.261
2.264
2.267
2.270
2.273
5.5
2.277
2.280
2.283
2.286
2.289
2.291
2.294
2.297
2.300
2.303
13
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
[η] ・c
0
η
η
0.00
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
0.06
0.07
0.08
0.09
5.6
2.306
2.309
2.312
2.315
2.318
2.321
2.324
2.327
2.330
2.333
5.7
2.336
2.339
2.342
2.345
2.347
2.350
2.353
2.356
2.359
2.362
5.8
2.365
2.368
2.371
2.374
2.376
2.379
2.382
2.385
2.388
2.391
5.9
2.394
2.396
2.399
2.402
2.405
2.408
2.411
2.413
2.416
2.419
6.0
2.422
2.425
2.427
2.430
2.433
2.436
2.439
2.441
2.444
2.447
6.1
2.450
2.452
2.455
2.458
2.461
2.463
2.466
2.469
2.472
2.474
6.2
2.477
2.480
2.483
2.485
2.488
2.491
2.494
2.496
2.499
2.502
6.3
2.504
2.507
2.510
2.512
2.515
2.518
2.521
2.523
2.526
2.529
6.4
2.531
2.534
2.537
2.539
2.542
2.545
2.547
2.550
2.552
2.555
6.5
2.558
2.560
2.563
2.566
2.568
2.571
2.573
2.576
2.579
2.581
6.6
2.584
2.587
2.589
2.592
2.594
2.597
2.599
2.602
2.605
2.607
6.7
2.610
2.612
2.615
2.617
2.620
2.623
2.625
2.628
2.630
2.633
6.8
2.635
2.638
2.640
2.643
2.645
2.648
2.651
2.653
2.656
2.658
6.9
2.661
2.663
2.666
2.668
2.671
2.673
2.676
2.678
2.681
2.683
7.0
2.686
2.688
2.690
2.693
2.695
2.698
2.700
2.703
2.705
2.708
7.1
2.710
2.713
2.715
2.718
2.720
2.722
2.725
2.727
2.730
2.732
7.2
2.735
2.737
2.739
2.742
2.744
2.747
2.749
2.752
2.754
2.756
7.3
2.759
2.761
2.764
2.766
2.768
2.771
2.773
2.775
2.778
2.780
7.4
2.783
2.785
2.787
2.790
2.792
2.794
2.797
2.799
2.801
2.804
7.5
2.806
2.809
2.811
2.813
2.816
2.818
2.820
2.823
2.825
2.827
7.6
2.829
2.832
2.834
2.836
2.839
2.841
2.843
2.846
2.848
2.850
7.7
2.853
2.855
2.857
2.859
2.862
2.864
2.866
2.869
2.871
2.873
7.8
2.875
2.878
2.880
2.882
2.885
2.887
2.889
2.891
2.894
2.896
7.9
2.898
2.900
2.903
2.905
2.907
2.909
2.911
2.914
2.916
2.918
8.0
2.920
2.923
2.925
2.927
2.929
2.932
2.934
2.936
2.938
2.940
8.1
2.943
2.945
2.947
2.949
2.951
2.954
2.956
2.958
2.960
2.962
8.2
2.964
2.967
2.969
2.971
2.973
2.975
2.978
2.980
2.982
2.984
8.3
2.986
2.988
2.991
2.993
2.995
2.997
2.999
3.001
3.003
3.006
8.4
3.008
3.010
3.012
3.014
3.016
3.018
3.020
3.023
3.025
3.027
8.5
3.029
3.031
3.033
3.035
3.037
3.040
3.042
3.044
3.046
3.048
8.6
3.050
3.052
3.054
3.056
3.058
3.061
3.063
3.065
3.067
3.069
8.7
3.071
3.073
3.075
3.077
3.079
3.081
3.083
3.085
3.087
3.090
8.8
3.092
3.094
3.096
3.098
3.100
3.102
3.104
3.106
3.108
3.110
8.9
3.112
3.114
3.116
3.118
3.120
3.122
3.124
3.126
3.128
3.130
9.0
3.132
3.134
3.136
3.138
3.140
3.142
3.144
3.147
3.149
3.151
9.1
3.153
3.155
3.157
3.159
3.161
3.163
3.165
3.166
3.168
3.170
9.2
3.172
3.174
3.176
3.178
3.180
3.182
3.184
3.186
3.188
3.190
9.3
3.192
3.194
3.196
3.198
3.200
3.202
3.204
3.206
3.208
3.210
9.4
3.212
3.214
3.216
3.218
3.220
3.222
3.223
3.225
3.227
3.229
9.5
3.231
3.233
3.235
3.237
3.239
3.241
3.243
3.245
3.247
3.249
9.6
3.250
3.252
3.254
3.256
3.258
3.260
3.262
3.264
3.266
3.268
9.7
3.270
3.271
3.273
3.275
3.277
3.279
3.281
3.283
3.285
3.287
9.8
3.288
3.290
3.292
3.294
3.296
3.298
3.300
3.302
3.303
3.305
9.9
3.307
3.309
3.311
3.313
3.315
3.316
3.318
3.320
3.322
3.324
0.00
0.10
0.20
0.30
0.40
0.50
0.60
0.70
0.80
0.90
10.0
3.326
3.344
3.363
3.381
3.399
3.416
3.434
3.452
3.469
3.487
11.0
3.504
3.521
3.538
3.554
3.571
3.588
3.604
3.620
3.636
3.653
12.0
3.669
3.684
3.700
3.716
3.731
3.747
3.762
3.777
3.792
3.807
13.0
3.822
3.837
3.852
3.866
3.881
3.895
3.910
3.924
3.938
3.952
14
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
[η] ・c
0
η
η
0.00
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
0.06
0.07
0.08
0.09
14.0
3.966
3.980
3.994
4.008
4.021
4.035
4.048
4.062
4.075
4.088
15.0
4.101
4.115
4.128
4.141
4.153
4.166
4.179
4.192
4.204
4.217
16.0
4.229
4.242
4.254
4.266
4.279
4.291
4.303
4.315
4.327
4.339
17.0
4.351
4.362
4.374
4.386
4.397
4.409
4.420
4.432
4.443
4.455
18.0
4.466
4.477
4.488
4.499
4.510
4.521
4.532
4.543
4.554
4.565
19.0
4.576
4.586
4.597
4.608
4.618
4.629
4.639
4.650
4.660
4.670
15
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書C(規定) 高粘度試料又は低粘度試料
極限粘度数が極めて高い試料の場合,粘度比は,せん断速度に著しく依存する。B法において,粘度計
のせん断速度が200s−1であるとして,厳密に同一粘度比で測定できるように,パルプ濃度を選択する。極
限粘度数が1 100ml/g未満のパルプでは,200±30s−1のせん断速度(の変動)及び3.0±0.5の [η] ・c(の
変動)は,2%の誤差範囲内で許容できる。しかし,極限粘度数が1 100ml/gを超えるパルプでは,これら
の変動があると,誤差はかなり大きくなる。したがって,このように高い粘度を正確に測定するには,実
験条件の許す限り, [η] ・cが,できるだけ3.0に近くなるようにセルロース濃度を設定する必要がある。
試料のおおよその粘度が分からない場合は,適正濃度を設定するために,予備測定を行う。
[η] が400ml/g未満のパルプについては,粘度比はせん断速度とほぼ無関係なので,一定濃度,例えば
5mg/lを選択し,A法に規定した粘度計で測定することができる。
16
P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書D(規定) じん皮繊維の前処理
試料に混入しているわら,昆虫及びさやの破片は,あらかじめ手で除去する。
さらに,じん皮繊維は,レッティング(発酵精錬),その他の処理程度によるが,10%から40%(質量%)
の非セルロース物質を含んでいるので,これらの物質を除去するため,以下の方法に従い,水酸化ナトリ
ウム水溶液中で煮沸後,中和する必要がある。
還流冷却器付きのフラスコを用い,液比10 : 1に相当する量の1.5mol/l水酸化ナトリウム水溶液を15分
間煮沸する。この操作によって溶液中の空気を排除した後,試料を投入し,試料を常に浸せきするように
して,1時間煮沸する。
蒸留水又は脱イオン水を用い,常に浸せきするようにしながらサイフォンによって5分間連続的に洗浄
する。
試料を0.1mol/l酢酸水溶液に10分間浸せきし,蒸留水又は脱イオン水で中性になるまで洗浄する。
試料を絞り,60℃を超えない温度で乾燥する。
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P 8215 : 1998 (ISO 5351-1 : 1981)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
尾 鍋 史 彦
東京大学
(副委員長)
飯 田 清 昭
紙パルプ技術協会
(委員)
生 田 章 一
通商産業省生活産業局
○ 宮 崎 正 浩
工業技術院標準部
○ 橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会
岡 山 隆 之
東京農工大学
堀 定 男
日本製紙連合会
吉 田 芳 夫
王子製紙株式会社
内 藤 勉
日本製紙株式会社
高 柳 充 夫
王子製紙株式会社
○ 原 啓 志
三島製紙株式会社
外 山 孝 治
三菱製紙株式会社
佐久間 雅 義
北越製紙株式会社
大豆生田 章
大日本印刷株式会社
細 村 弘 義
富士ゼロックス株式会社
○ 熊 谷 健
熊谷理機工業株式会社
○ 水 谷 壽
株式会社東洋精機製作所
○ 内 田 久*
十條リサーチ株式会社
○ 大 石 哲 久*
紙パルプ技術協会
紙パルプ試験規格委員会第1分科会 構成表
氏名
所属
(第1分科会長)
吉 田 芳 夫
王子製紙株式会社
(委員)
倉 田 剛 志
大蔵省印刷局研究所
江 前 敏 晴
東京大学
重 本 匡 史
株式会社日本紙パルプ研究所
佐 野 文 男
大昭和製紙株式会社
古 市 浩
中越パルプ工業株式会社
佐 野 昭
東海パルプ株式会社
間 下 彰
日本加工製紙株式会社
加 納 直
日本製紙株式会社
JIS原案作成委員会の○印の委員
(*印は,事務局兼務を示す。)