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P 8202 : 1998  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS P 8202 : 1976は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正に当たって,対応国際規格, 

ISO 801-1, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 1 : Pulp baled in sheet form 

ISO 801-2, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 2 : Pulps (such as flash-dried pulps) baled in 

slabs 

ISO 801-3, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 3 : Unitized bales 

との整合化を行った。 

なお,これらの国際規格には,販売質量試験方法が規定されているが,これについては今後JIS化する

予定である。 

JIS P 8202には,次に示す附属書がある。 

附属書1(規定) シート状ベールパルプからの試料採取方法 

附属書2(規定) スラブ状ベールパルプ(フラッシュドライパルプなど)からの試料採取方法 

附属書3(規定) ユニットベールからの試料採取方法 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

P 8202 : 1998 

パルプ−ロットの絶乾率の試験方法 

Pulps−Determination of absolute dryness of puips in lots 

序文 この規格は,1994年に第2版として発行されたISO 801-1, Pulps Determination of saleable mass in lots

−Part 1 : Pulp baled in sheet form, ISO 801-2, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 2 : Pulps (such 

as flash-dried pulps) baled in slabs及びISO 801-3, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 3 : 

Unitized balesを基に,この規格で規定する規定内容のうち対応国際規格と対応する部分(試料採取方法及

び絶乾率測定方法)については技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際

規格には規定されていない規定項目(ラップパルプ)及び対応国際規格には規定されていない規定内容(ユ

ニットベール以外の試料採取方法にJIS P 8201を併記)を日本工業規格として追加した。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,シート状ベールパルプ,ラップパルプ,スラブ状ベールパルプ及びユニット

ベールのロットの絶乾率を測定する方法について規定する。 

備考1. この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 801-1 : 1994, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 1 : Pulp baled in sheet form 

ISO 801-2 : 1994, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 2 : Pulps (such as flash-dried 

pulps) baled in slabs 

ISO 801-3 : 1994, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 3 : Unitized bales 

2. この規格の中のJIS又はISO規格の選択箇所は,規格全般にわたりJIS又はISO規格のどち

らか一方を選択する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS P 0001 紙・板紙及びパルプ用語 

JIS P 8201 製紙用パルプの試料採取方法 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS P 0001及びJIS P 8201によるほか,次による。 

a) 絶乾質量 (oven-dry mass)  質量が一定になるまで,パルプを105±2℃で乾燥して得られた質量。 

b) 絶乾率 (absolute dryness)  パルプの乾燥前の質量に対する絶乾質量の比率。パーセントで表す。 

c) スラブ状ベールパルプ (pulp baled in slab)  通常,ベールが,4〜6個のスラブ(平板状パルプ)又は

ワッド(wads : 小塊状パルプ)で構成されているもの。 

d) ユニットベール (unitized bale, unit)  通常,ベールパルプを8ベールずつ鉄バンドで結束した集合体。 

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P 8202 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4. 原理 この規格の規定に従って,ロットから採取した試料の乾燥前質量及び絶乾質量を測定し,ロッ

トの絶乾率を求める。 

5. 装置 装置は,次による。 

a) はかり 精度

000

5

1以上で,5kg以上がひょう量できる感度0.1gのもの。はかりの計量皿は,載せた試

料がはみ出さないような大きさをもつもの。 

b) 乾燥器 温度を105±2℃に保つことができるもの。空気の循環装置が付いたものを使用することが望

ましい。 

6. 試料の採取 試料の採取は,次による。 

a) シート状ベールパルプについては,JIS P 8201又は附属書1に規定する方法によってロットからの試

料を採取する。 

b) ラップパルプ又はスラブ状ベールパルプ(フラッシュドライパルプなど)については,JIS P 8201又

は附属書2に規定する方法によってロットからの試料を採取する。 

c) ユニットベールについては,附属書3に規定する方法によってロットからの試料を採取する。 

7. 操作 操作は,次による。 

a) ロットから採取した試料のすべてを集める。これらの試料は,水分脱着及び汚染を防ぐため,測定す

るまでJIS P 8201又は附属書1,附属書2及び附属書3に規定する容器に入れて保管する。 

b) 試料を容器から取り出し,直ちに,乾燥前の質量を

000

5

1の精度で測定する。 

c) 試料を105±2℃の乾燥器に入れ,1時間以上乾燥する。 

備考 砕木パルプのフラッシュドライパルプなど,砕けやすく,測定中に散失する可能性のあるもの

を乾燥するときには,パルプの小片が抜け落ちないような細かいワイヤメッシュ製乾燥かごを

用いる。 

d) 乾燥器から試料を取り出し,30秒以内に質量を測定する。 

e) 再び,同一試料を乾燥器で1時間以上乾燥し,質量を測定する。連続2回の測定値の差が,試料の乾

燥前質量の

000

5

1以下になるまで,同一操作を繰り返す。 

8. 計算 ロットの絶乾率は,次の式によって計算する。 

100

1

=M

M

X

ここに, 

x: ロットの絶乾率 (%) 

M1: 試料の乾燥前質量 (kg) 

M2: 試料の絶乾質量 (kg) 

9. 試験結果の表し方 JIS Z 8401に規定する方法によって,小数点以下1けたに丸める。 

10. 報告 報告には,必要に応じて次の項目を記録する。 

a) 規格名称又は規格番号,及びJIS又はISO規格の区分 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 試料の種類及び名称 

c) 試料の採取方法,試験年月日及び試験場所 

d) 試験回数 

e) ロットの絶乾率 

f) 

試験中に観察された特記事項 

g) その他必要とする事項 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書1(規定) シート状ベールパルプからの試料採取方法 

序文 この附属書は,1994年に第2版として発行されたISO 801-1, Pulps Determination of saleable mass in 

lots−Part 1 : Pulp baled in sheet formにおける試料採取方法の部分を翻訳し,作成したものである。 

1. 適用範囲 この附属書は,シート状ベールパルプのロットからの試料採取方法について規定する。 

2. 原理 ロットの大きさによって定められた数のベールパルプ試料を抜き取り,6個のベールパルプを

一組としてグループに分ける。この附属書の規定に従って,各ベールパルプ試料から5枚のシート試料を

採取する。各シート試料から,三角形の試験片を切り取る。 

3. 器具 器具は,次による。 

a) 容器 採取した試験片からの水分の脱着を防ぐために保管する容器。少なくとも30枚の試験片を収納

できるもの。 

4. 操作 操作は,次による。 

4.1 

ベールパルプ試料の抜取り ベールパルプ試料のロットからの抜取りは,次による。 

a) ベールパルプ試料がロットを代表するように,可能な限りロット全般にわたってランダムに抜き取る。

抜取りに関して受渡当事者間の協定がない場合は,抜き取るロットの対象は,全ロットの半数以下で

あってはならない。 

b) ベールパルプ試料は,過乾燥又はぬれたもの(ロットの外側のベールパルプに見られる),包装材料又

はベールパルプが破損しているもの,前回の抜取箇所,ベールの数字が読み取れないか,明細書に記

載がないために特定できないものなどを含まないように抜き取る。パルプが凍結している場合には,

試験片の切取りが可能な程度に溶けるまで抜取りを延期する。 

c) 抜取個数は,ロットの大きさに応じて,附属書1表1から求める。ロットの大きさが5 000を超える

ものについては,最小数は5 000を超える数の1%に100を加えた数,最大数は5 000を超える数の1%

に200を加えた数とする。いずれの場合にも試料の総数は,6の倍数が望ましい。 

備考 ロットの状態が比較的均一で,試料採取の対象から除外する数(積載状態において最外側のも

のを含まない)が,試料の最小数の10%を超えない場合は,抜取試料個数は,附属書1表1の

最小数でよい。 

4.2 

シート試料の採取 各ベールパルプ試料からのシート試料の採取は,次による。 

a) 各ベールパルプから5枚のシートを手早く採取する。各シートの採取間隔は,ベールパルプ合計厚さ

の 51 ずつとする。ただし,各ベールパルプとも同じ位置からシートを抜き取らないようにする(附

属書1図1参照)。 

b) ベールパルプNo.Iでは,最初のシートは,ベールパルプの最上部から1cm下の位置,最終のシート

(5枚目)は,ベールパルプの底部からベールパルプ合計厚さの51だけ上の位置から取り出す。 

c) ベールパルプNo.II,III,IV,V,VIでは,各シート試料は,前のベールパルプのシート採取位置より

少し下の位置(実際には,ベールパルプ合計厚さの501)から取り出す。したがって,ベールパルプ

No.VIでは,最初のシートは,ベールパルプの最上部からベールパルプの高さの101だけ下の位置から

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P 8202 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

取り出し,最終のシートは,ベールパルプの底部からベールパルプの高さの101だけ上の位置から取り

出す。 

d) ベールパルプNo.VII以降は,この操作を繰り返す。 

附属書1表1 ベールパルプ試料の抜取個数 

ロットのベールパルプ 

総数 

ベールパルプ試料個数 

最小 

最大 

 100以下 

12 

 24 

 101〜 200 

18 

 36 

 201〜 300 

24 

 48 

 301〜 400 

24 

 48 

 401〜 500 

24 

 48 

 501〜 600 

30 

 60 

 601〜 700 

30 

 60 

 701〜 800 

36 

 72 

 801〜 900 

36 

 72 

  901〜1 000 

42 

 84 

1 001〜2 000 

48 

 96 

2 001〜3 000 

60 

120 

3 001〜4 000 

72 

144 

4 001〜5 000 

96 

192 

4.3 

試験片の採取 各シート試料からの試験片の採取は,次による。 

4.3.1 

一般事項 シート試料の中心点を頂点とする三角形の試験片を切り取る。すべての試験片は,次に

示す方法によって一定面積又は一定の頂角 (24°) にする。試験片を切り取るときには,各シートは,下

のシートと接触させたままにしておくことが望ましい。採取した試験片は,絶乾率の測定を行うまで容器

に入れて保管する。 

参考 一定面積法は,理論的には正しいが,実行が難しい。一定頂角法の方が実用的である。 

4.3.2 

一定面積試験片の切取り方法 附属書1図2に示すように,6個のベールパルプのグループの最初

のベールパルプ(ベールパルプNo.I)から始まり,以下の方法によって試験片を切り取る。 

a) 切り取る三角形試験片の頂点は,シートの中心点になるようにする。三角形の底辺の長さは,次の式

による。 

5.7

5.7

2

1

l

l及び

ここに, l1: シートの長辺の長さ 
 

l2: シートの短辺の長さ 

b) 附属書1図2のI/1に示すように,最初のシートの試験片の一辺がシートの対角線と一致するように

試験片を切り取る。 

c) 2枚目のシートからはI/2,3枚目のシートからはI/3というように5枚の試験片を採取し,ベールパル

プNo.Iの絶乾率測定用試料とする。 

d) ベールパルプNo.IIの試験片は,ベールパルプNo.Iの各々の試験片採取位置から時計回りに隣接した

位置から切り取る。同様の操作でベールパルプNo.III,IV,V及びVIの三角形試験片を切り取り,そ

れぞれをベールパルプの絶乾率測定用試料とする。 

e) 他のグループについても同様の操作を繰り返す。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考 これらのベールパルプグループごとの試験片の総面積は,シート1枚の面積と等しくなる。 

附属書1図1 シート試料の採取位置 

4.3.3 

一定頂角試験片の切取方法 附属書1図3に示すように,6個のベールパルプのグループの最初の

ベールパルプ(ベールパルプNo.I)から始まり,以下の方法によって試験片を切り取る。 

a) 頂角24°の三角形試験片を切り取る。三角形試験片の頂点は,シートの中心点になるようにする。 

b) 附属書1図3のI/1に示すように,最初のシートの試験片の一辺がシートの対角線と一致するように

試験片を切り取る(採取開始点は,附属書1図3参照)。 

c) 次のシートの試験片は,反時計回りに頂角を72°移動させた位置で切り取る。 

d) このようにして切り取った5枚の三角形試験片を,ベールパルプNo.Iの絶乾率測定用試料とする。 

e) ベールパルプNo.IIについても,ベールパルプNo.Iと同じ方法によって切り取る。ただし,ベールパ

ルプNo.Iの試験片から反時計回りに頂角を24°移動させて切り取り,同様に,ベールパルプNo.III

の試験片は,ベールパルプNo.IIから反時計回りに頂角を24°移動させて切り取り,それぞれのベー

ルパルプの絶乾率測定用試料とする。 

f) 

ベールパルプNo.IV,V及びVIの試験片は,それぞれベールパルプNo.I,II及びIIIと同じ位置で切

り取り,それぞれのベールパルプの絶乾率測定用試料とする。 

g) 他のグループについても同様の操作を繰り返す。 

参考 これらのベールパルプグループごとの試験片の総面積は,シート2枚の面積と等しくなる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ローマ数字 

:ベールパルプ試料番号 

アラビア数字 

:三角形試験片番号 

附属書1図2 附属書1図1に従って採取したシート試料から一定面積三角形試験片を切り取る方法 

ローマ数字 

:ベールパルプ試料番号 

アラビア数字 

:三角形試験片番号 

附属書1図3 附属書1図1に従って採取したシート試料から一定頂角三角形試験片を切り取る方法 

P 8202 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2(規定) スラブ状ベールパルプ(フラッシュドライ 

パルプなど)からの試料採取方法 

序文 この附属書は,1994年に第2版として発行されたISO 801-2, Pulps−Determination of saleable mass in 

lots−Part 2 : Pulps (such as flash-dried pulps) baled in slabsにおける試料採取方法の部分を翻訳し,作成した

ものである。 

1. 適用範囲 この附属書は,フラッシュドライパルプのようなシート状ではないパルプのロットからの

試料採取方法について規定する。 

備考 この方法は,質量約200kgのベールパルプで,4〜6個のスラブ又はワッドで構成されているも

の,及び一塊になっていても層状に分割できるようなものに適用できる。シート状ベールパル

プ及びユニットベールには適用できない。また,ドリルで試験片採取中に,摩擦熱で熱くなる

ものにも適用できない。 

2. 原理 ロットの大きさによって定められた数のベールパルプ試料の抜き取り,ベールパルプの個数が

同じになるようにグループ分けする。各ベールパルプのスラブ試料から円盤試験片を切り取る。 

3. 装置及び器具 この附属書で用いる主な装置及び器具は,次による。 

a) 円盤試験片切取装置 約1kWの市販ドリル,ドリルスタンド及び附属書2図1及び附属書2図2に示

す円盤切取具を組み合わせたもの。 

b) ランダムカード 

1) ランダムカード(以下,カードという。)は,一組35枚とし,それぞれのカードが,等間隔に横方

向に七つ,縦方向に五つの35の升目に区切られているもの。各試料の円盤試験片採取位置を示すよ

うに,それぞれのカードの升目の一つに印が付けてあり,これらの印の位置は,35枚のカードにつ

いてすべて異なるものとする。 

2) これらのカードは,附属書2図3及び附属書2図4に示すように,方向を明らかにするために角を

1か所切り落としておく。 

備考 カードの大きさは,100mm×75mmが望ましい。 

c) 容器 採取した試験片からの水分の脱着を防ぐために保管する容器。 

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P 8202 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2図1 円盤切取具 

附属書2図2 作業中の円盤切取具 

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10 

P 8202 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2図3 ランダムカードシステム 

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11 

P 8202 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2図4 ランダムカードシステムによる試料の採取 

4. 操作 操作は,次による。 

4.1 

ベールパルプ試料の抜取り ベールパルプは,附属書1の4.1に従ってロットから抜き取る。ただし,

ベールパルプ試料中のスラブの総数は,35の倍数が望ましい。一般的な場合(ベールに含まれるスラブの

数が4〜6の場合)のベールパルプ試料抜取個数を,附属書2表1に示す。 

4.2 

スラブ又はワッド試料の採取 抜き取ったベールパルプ内のすべてのスラブ又はワッドから試料を

採取する。 

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12 

P 8202 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.3 

円盤試験片の切取り 各スラブ又はワッド試料からの円盤試験片の切取りは,次による。 

a) 円盤試験片の採取位置を4.4に示すランダムカードシステムによって決め,円盤試験片切取装置を用

いて,直径100±2mmの円盤試験片を切り取る。円盤試験片の厚さは,約20mmとする。また,試料

の端部では,端から5〜10mm離れた位置から円盤試験片を採取する。 

b) 試料ごとに一回ずつの採取を行い,各ベールからの円盤を一組にまとめ,絶乾率測定用試料とする。 

c) 測定するまで容器に入れて保管する。 

4.4 

ランダムカードシステムによる試験片採取方法(附属書2図3及び附属書2図4を参照) 

a) 35枚のカードを混ぜた後,一番上(第1番)のカードが示した位置で最初の試料の円盤試験片を切り

取る。 

b) 同様に第2番のカードの位置で,2番目の試料の円盤試験片を切り取る。 

c) ベール中の試料の35番目の位置を切り取るまでこの方法を繰り返す。 

d) 再度,35枚のカードを混ぜた後,一番上のカードが示した位置で次の円盤試験片を切り取る。 

e) ベール中の試料の個数には関係なく,この方法を繰り返す。 

附属書2表1 ベールパルプ試料の抜取個数 

ロットのベールパルプ 

総数 

ベールパルプ試料個数 

4スラブ/ベール 

5スラブ/ベール 

6スラブ/ベール 

最小 

最大 

最小 

最大 

最小 

最大 

 100以下 

 18 

 36 

 14 

 28 

 12 

 24 

 101〜 200 

 27 

 54 

 21 

 42 

 18 

 36 

 201〜 300 

 36 

 72 

 28 

 56 

 24 

 46 

 301〜 400 

 36 

 72 

 28 

 56 

 24 

 48 

 401〜 500 

 36 

 72 

 28 

 56 

 24 

 48 

 501〜 600 

 45 

 90 

 35 

 70 

 30 

 60 

 601〜 700 

 45 

 90 

 35 

 70 

 30 

 60 

 701〜 800 

 54 

106 

 42 

 84 

 36 

 72 

 801〜 900 

 54 

108 

 42 

 84 

 36 

 72 

 901〜1 000 

 63 

126 

 49 

 98 

 42 

 84 

1 001〜2 000 

 72 

144 

 56 

112 

 48 

 96 

2 001〜3 000 

 90 

180 

 70 

140 

 60 

120 

3 001〜4 000 

108 

216 

 84 

168 

 72 

144 

4 001〜5 000 

144 

288 

112 

224 

 96 

192 

備考 ロットの大きさが5 000を超えるものについては,最小数又は最大数は5 000

を超える数の1%に5 000の試料個数を加えた数とする。試料の総個数は,35
の倍数が望ましい。 

13 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書3(規定) ユニットベールからの試料採取方法 

序文 この附属書は,1994年に第2版として発行されたISO 801-3, Pulps−Determination of saleable mass in 

lots−Part 3 : Unitized balesにおける試料採取方法の部分を翻訳し,作成したものである。 

1. 適用範囲 この附属書は,ユニットベールのロットからの試料採取方法について規定する。 

備考 この附属書に示す方法は,スラブを含むベールパルプ又はベール単体には適用しない。 

2. 原理 ロットの大きさによって定められた数のユニットベール試料を抜き取る。この附属書に規定し

た条件の下で,各ベールパルプ試料から5枚のシート試料を採取し,各シート試料から三角形の試験片を

切り取る。 

3. 器具 器具は,次による。 

a) 容器 採取した試験片からの水分の脱着を防ぐために保管する容器。少なくとも40枚の試験片を収納

できるもの。 

4. 操作 操作は,次による。 

4.1 

ユニットベール試料の抜取り ロットからのユニットベールの抜取りは,次による。 

a) すべてのユニットベール試料は,ロットを代表するように,可能な限りロット全般にわたってランダ

ムに抜き取る。抜取りに関して受渡当事者間の協定がない場合は,抜き取るロットの対象は,全ロッ

トの半数以下であってはならない。 

b) ユニットベール試料には,過乾燥又はぬれたもの(ロットの外側のベールパルプに見られる。),包装

材料又はベールパルプが破損しているもの,前回の抜取箇所,ベールの数字が読み取れないか,明細

書に記載がないために特定できないものなどを含まないように抜き取る。パルプが凍結している場合

には,試験片の切取りが可能な程度に溶けるまで抜取りを延期する。 

c) ユニットベール試料の抜取個数は,ロットの大きさが650ユニットベール以下のものについては,次

の式によって算出する。 

N

n=

ここに, 

n: 抜取個数 

N: ロットの大きさ 

ロットの大きさが650ユニットベールを超えるものについては,抜取個数は,100ユニットベール

増えるごとに1個ずつを25に加えた数とする(附属書3表1参照)。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書3表1 ユニットベール試料の抜取個数 

ロット中のユニットベール総数 ユニットベール試料個数 

 12以下 

 3 

 13〜20 

 4 

 21〜30 

 5 

 31〜40 

 6 

 41〜55 

 7 

 56〜 70 

 8 

 71〜 90 

 9 

 91〜110 

10 

111〜130 

11 

131〜155 

12 

156〜180 

13 

181〜210 

14 

211〜240 

15 

241〜270 

16 

271〜305 

17 

306〜340 

18 

341〜380 

19 

381〜420 

20 

421〜460 

21 

461〜505 

22 

506〜550 

23 

551〜600 

24 

601〜650 

25 

651〜750 

26 

751〜850 

27 

851〜950 

28 

など 

4.2 

シート試料の採取 ユニットベール試料中の各ベールパルプからのシート試料の採取は,次による。 

a) 各ベールパルプから5枚のシートを手早く採取する。各シート間の距離は,ベールパルプの合計厚さ

の51ずつとする。ただし,各ベールパルプとも同じ位置からシートを抜き取らないようにする(附属

書3図1参照)。 

b) ベールパルプNo.Iでは,最初のシートは,ベールパルプの最上部から1cm下の位置,最終のシート

(5枚目)は,ベールパルプの底部からベールパルプ合計厚さの51だけ上の位置から取り出す。 

c) ベールパルプNo.II,III,IV,V,VI,VII,VIIIでは,各シート試料は,前のベールパルプシート採

取位置より少し下の位置(実際には,ベール合計厚さの701)から取り出す。したがって,ベールパル

プNo.VIIIでは,最初のシートは,ベールパルプの最上部からベールパルプの高さの101だけ下の位置

から取り出し,最終のシートは,ベールパルプの底部からベールパルプ高さの101だけ上の位置から取

り出す。 

d) ベールパルプNo.IX以降は,この操作を繰り返す。 

e) ユニットベール試料中のベールパルプのナンバリングは,附属書3図2のように行う。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書3図1 シート試料の採取位置 

ベールNo.I,IX,XVIIなど 

ベールNo.V,XIII,XXIなど 

ベールNo.II,X,XVIIIなど 

ベールNo.VI,XIV,XXIIなど 

ベールNo.III,XI,XIXなど 

ベールNo.VII,XV,XXIIIなど 

ベールNo.IV,XII,XXなど 

ベールNo.VIII,XVI,XXIVなど 

附属書3図2 ユニットベール試料中のベールパルプのナンバリング方法 

4.3 

試験片の採取 各シート試料からの試験片の採取は,次による。 

4.3.1 

一般事項 シート試料の中心点を頂点とする三角形の試験片を切り取る。すべての試験片は,次に

示す方法によって一定の頂角 (18°) にする。試験片を切り取るときには,各シートは,下のシートと接

触させたままにしておくことが望ましい。また,採取した試験片は,絶乾率の測定を行うまで容器に入れ

て保管する。 

4.3.2 

三角形試験片の切取り(一定頂角法) ユニットベール試料の最初のベールパルプ(ベールパルプ

No.I)から,以下の方法によって試験片を切り取る。 

a) 頂角18°の三角形試験片を切り取る。三角形試験片の頂点は,シートの中心点になるようにする。 

b) 附属書3図3のI/1に示すように,最初のシートの試験片の一辺がシートの対角線と一致するように,

試験片を切り取る(採取開始点は,附属書3図3参照)。 

c) 次のシートの試験片は,反時計回りに頂角を72°移動させた位置で切り取る。 

d) このようにして切り取った5枚の三角形試験片を,ベールパルプNo.Iの絶乾率測定用試料とする。 

e) ベールパルプNo.IIについても,ベールパルプNo.Iと同じ方法によって切り取る。ただし,ベールパ

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ルプNo.Iの試験片から反時計回りに頂角を18°移動させて切り取り,同様に,ベールパルプNo.III

の試験片は,ベールパルプNo.IIから反時計回りに頂角を18°,ベールパルプNo.IVの試験片は,ベ

ールパルプNo.IIIから反時計回りに頂角を18°移動させて切り取り,それぞれのベールパルプ絶乾率

測定用試料とする。 

f) 

ベールパルプNo.V,VI,VII及びVIIIの試験片は,それぞれベールパルプNo.I,II,III及びIVと同

じ位置で切り取り,それぞれのベールパルプ絶乾率測定用試料とする。 

g) 他のユニットベールについても,同様の操作を行う。 

ローマ数字 

:ベールパルプ試料番号 

アラビア数字 

:三角形試験片番号 

附属書3図3 附属書3図1に従って採取したシートから一定頂角の三角形試験片を切り取る方法 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

尾 鍋 史 彦 

東京大学 

(副委員長) 

飯 田 清 昭 

紙パルプ技術協会 

(委員) 

生 田 章 一 

通商産業省生活産業局 

○ 宮 崎 正 浩 

工業技術院標準部 

○ 橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会 

岡 山 隆 之 

東京農工大学 

堀   定 男 

日本製紙連合会 

吉 田 芳 夫 

王子製紙株式会社 

内 藤   勉 

日本製紙株式会社 

高 柳 充 夫 

王子製紙株式会社 

原   啓 志 

三島製紙株式会社 

○ 外 山 孝 治 

三菱製紙株式会社 

佐久間 雅 義 

北越製紙株式会社 

大豆生田  章 

大日本印刷株式会社 

細 村 弘 義 

富士ゼロックス株式会社 

○ 熊 谷   健 

熊谷理機工業株式会社 

○ 水 谷   壽 

株式会社東洋精機製作所 

○ 内 田   久* 

十條リサーチ株式会社 

○ 大 石 哲 久* 

紙パルプ技術協会 

紙パルプ試験規格委員会第2分科会 構成表 

氏名 

所属 

(第2分科会長) 

内 藤   勉 

日本製紙株式会社 

(委員) 

高 橋   保 

通商産業省製品評価技術センター 

島 田 謹 爾 

農林水産省森林総合研究所 

西 田 友 昭 

静岡大学 

八 木 寿 則 

王子製紙株式会社 

仲 山 伸 二 

王子製紙株式会社 

大 町 伸 一 

紀州製紙株式会社 

足 立 博 行 

大王製紙株式会社 

石 嶋 啓 夫 

高崎製紙株式会社 

加 藤 義 嗣 

日本板紙株式会社(平成9年10月1日まで) 

川 岸 秀 治 

日本板紙株式会社(平成9年10月2日から) 

JIS原案作成委員会の○印の委員 

(*印は,事務局兼務を示す。)