サイトトップへ このカテゴリの一覧へ

P 0138 : 1998

(1)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS P 0138 : 1961は改正され,この規格に置き換えられる。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

日本工業規格          JIS

P 0138 : 1998

紙加工仕上寸法

Writing paper and certain classes of printed matter

−Trimmed sizes−A and B series

序文 この規格は,1975年に第1版として発行されたISO 216 : 1975, Writing paper and certain classes of

printed matter−Trimmed sizes−A and B seriesを元に作成した日本工業規格であるが,以下の規定内容を除

いて技術的内容を変更することなく作成している。

[規定内容の相違点の概略]

①引用規格でJIS P 0001及びJIS P 8111を追加した。②定義を追加した。③仕上寸法で対応国際規格で規

定している補助シリーズ(ISO-Bシリーズ)を不採用とし,従来の日本工業規格で規定していたBシリー

ズを補助シリーズ(JIS-Bシリーズ)として採用した。④寸法の測定でJIS P 8111で定める標準状態を追

加した。

1. 適用範囲 この規格は,筆記用紙及び各種印刷物の仕上寸法について規定する。この規格は,行政,

商取引,工業の分野で用いられる紙の仕上寸法並びにビジネスフォーム,カタログ,その他各種印刷物に

適用する。この規格は,新聞,出版物,ポスター又は他に国際規格があるものには適用しない。

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 216 : 1975 Writing paper and certain classes of printed matter−Trimmed sizes−A and B series

2. 引用規格 次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによってこの規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS P 0001 紙,板紙及びパルプ用語

JIS P 8111 紙,板紙及びパルプ−調湿及び試験のための標準状態

ISO/R 187 Paper, board and pulps standard atmosphere for conditioning and testing and procedure for

monitoring the atmosphere and conditioning of samples

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS P 0001による。

4. 原理

4.1

基本原理(正規寸法) 紙の寸法体系は,以下の根拠による。各標準シリーズ(正規寸法)は,各

辺を直接2等分し,短辺に対し平行となるよう分割(2等分の原則)して得られる一連の寸法で構成する。

参考 その結果,隣接する二つの寸法の面積は2対1の比率となる(図1参照)。

background image

2

P 0138 : 1998

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

図1

図2

図3

各シリーズのすべての寸法は,幾何学的に互いに相似(相似の原則)(図2参照)する。

参考 この必要条件を満たすX辺とY辺の比率は以下のとおりとなる(図3参照)。

Y : X=√2 : 1=1.414 ··································································· (1)

いい換えれば,X辺とY辺の比率は,正方形の辺と対角線の比率に等しい。

4.2

寸法体系 寸法は,メートル法による。

4.3

主要シリーズ(ISO-Aシリーズ) Aシリーズ (A0) の基本寸法は,1平方メートルの面積とし,以

下の方程式による。

X×Y=1m2 ··············································································· (2)

参考1. (1)及び(2)の方程式から,Aシリーズの基本寸法の両辺の長さは以下のとおりとなる。

X=0.841m Y=1.189m

2. 主要シリーズの各寸法は,上記の基本寸法に対し,4.1に規定した基本原理を適用することで

得られる。

4.4

補助シリーズ(JIS-Bシリーズ) 補助シリーズの各寸法は,Aシリーズの隣接する各寸法の間に幾

何学的な中間値を設けることで得る。

4.5

長寸法(特殊寸法) 長寸法は,上記2シリーズの正規寸法から,長辺と短辺の比率がルート2以

上となるよう,短辺と平行に,3,4又は8等分に分割することで得る。

5. 仕上寸法の呼び方

5.1

主要及び補助シリーズの各仕上寸法 主要及び補助シリーズの各仕上寸法は,後に番号が付いた記

号によって示す。記号(A又はB)は寸法のシリーズを示し,番号0から始まる基本寸法を分割した数を

示す。

5.2

仕上長寸法 仕上長寸法は,前に付けた分数が分割した数を示す特殊寸法とする。

例 1/4A4:4等分に分割され,等しく210mmの辺をもつA4判 (210mm×297mm)。

6. 仕上寸法

6.1

仕上寸法主要シリーズ(ISO-Aシリーズ) Aシリーズの仕上寸法は,あらゆる種類の事務用品や,

1.に指定した印刷物向けに規定したもので,寸法は,表1による。

background image

3

P 0138 : 1998

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

表1 ISO-Aシリーズ

単位 mm

呼び

A列

A0

841×1 189

A1

594×841

A2

420×594

A3

297×420

A4

210×297

A5

148×210

A6

105×148

A7

74×105

A8

52×74

A9

37×52

A10

26×37

参考 下記の寸法は,Aシリーズに属するが,実際はまれにしか使用しない。

4A0 : 1 682mm×2 378mm

2A0 : 1 189mm×1 682mm

6.2

仕上寸法補助シリーズ(JIS-Bシリーズ) Bシリーズの仕上寸法は,Aシリーズの二つの隣接した

寸法の間に,中間寸法が必要とされる場合などに限り,例外的に使用するものとし,寸法は,表2による。

表2 JIS-Bシリーズ

単位 mm

呼び

B列

B0

1 030×1 456

B1

728×1 030

B2

515×728

B3

364×515

B4

257×364

B5

182×257

B6

128×182

B7

91×128

B8

64×91

B9

45×64

B10

32×45

6.3

ISO仕上長寸法 仕上長寸法は,可能な限り,Aシリーズの正規寸法から作成しなければならない。

この寸法は,ラベル,切符,その他ある種の用途に用いる。

4

P 0138 : 1998

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

7. 許容差

7.1

寸法許容差 注文時点で細かな寸法許容差が決まっていない場合,その許容差は下記のとおりとす

る。

a) 寸法が150mm以下のもの ±1.5mm

b) 寸法が150mmを超え,600mm以下のもの ±2mm

c) 寸法が600mmを超えるもの ±3mm

7.2

寸法の測定 寸法は,ISO/R 187又はJIS P 8111で定める標準状態で測定しなければならない。

8. ISO寸法の使用例

a) A3は,A4では小さすぎる場合,平面のまま又はA4に折り,公的又は商取引で,大形の表,図,図

表の用途に用いる。

b) A4は,公的又は商取引で,通信及び印刷物の用紙の標準寸法として用いる。

c) A5は,A4では大きすぎる場合,A4と類似した用途に用いる。

d) A6は,絵はがきや郵便書簡として用いる。A4,A5では大きすぎる場合,A4,A5と類似した用途に

用いる。

JIS原案作成委員会 構成表

氏名

所属

(委員長)

西 原 主 計

神奈川工科大学

(委員)

生 田 章 一

通商産業省生活産業局

宮 崎 正 浩

通商産業省工業技術院

藤 井 昭 夫

総務庁行政管理局

山 村 修 蔵

財団法人日本規格協会

竹 川   寿

大永紙通商株式会社

高 橋   隆

凸版印刷株式会社

田 中 博 康

図書印刷株式会社

長 坂 正 幸

財団法人東京大学出版部

石 森   眞

日本雑誌協会

金 谷 栄 一

全日本紙製品工業組合

中 田   潔

日本事務機械工業会(1997年11月まで)

桐 谷 俊 雄

日本事務機械工業会(1997年12月から)

上 床 恒 弘

王子製紙株式会社

印 銀 二三男

日本製紙株式会社

溝 渕 博 士

大王製紙株式会社

飯 沼 和 二

三菱製紙株式会社

大 池   孝

日本加工製紙株式会社

西 部 紀 春

中越パルプ工業株式会社

(事務局)

鴇 田 昭 彦

日本製紙連合会

斉 藤 敏 明

日本製紙連合会