P 0001 : 1998
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS P 0001-1979(紙・パルプ用語)は,この規格に置き換えられる。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
P 0001 : 1998
紙・板紙及びパルプ用語
Paper, board and pulp−Vocabulary
序文 この規格は,1979年の改正以来長期間経過したために,この間の技術的進歩及び変化に適合するよ
うに改め,1978年に第1版として発行されたISO 4046, Paper, board, pulp and related terms−Vocabularyと整
合化を図った日本工業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,紙・パルプ工業において用いる主な用語について規定する。
備考1. この規格の対応国際規格を次に示す。
ISO 4046-1978, Paper, board, pulp and related terms−Vocabulary
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考値として併記したものである。
2. 引用規格 付表1に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。
これらの引用規格は,その最新版を適用する。
3. 分類 紙・板紙及びパルプ用語を,次のように分類する。
a) パルプの一般用語
b) パルプの製造
c) パルプの品種
d) 紙・板紙及び加工品の一般用語
e) 紙及び板紙の製造
f)
紙・板紙の品種及び加工製品
g) パルプ,紙及び板紙の性質・試験
4. 用語及びその定義 用語及びその定義は,次のとおりとする。
なお,対応英語を参考として示す。
備考1. 一つの用語欄に,二つ以上の用語が併記してある場合は,記載してある順位に従って優先的
に使用する。
2. 一つの用語欄に,二つ以上の定義がある場合には,記載してある順位に従って優先的に使用
する。
3. 用語の読みが紛らわしいものについては,用語の下に括弧書きで読みを示す。
2
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) パルプの一般用語
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1001
化学パルプ
1) 広義には木材,その他のセルロース繊維原料を化学的
に処理して製造したパルプ。普通は木材のパルプをい
う。
参考 亜硫酸パルプ,クラフトパルプ,ソーダパルプ
などがある。略称はCP。
2) 化学的処理(例えば,蒸解)によって除去可能な非セ
ルロース成分を原料から多量に除去することによって
製造したパルプ。
参考 繊維をほぐすための機械的な後処理を必要とし
ない。
chemical pulp
1002
機械パルプ
1) 木材を,そのまま又は熱処理しながら機械的に処理し
て製造したパルプ。
参考 製造方法によって砕木パルプ,加圧式砕木パル
プ,リファイナ砕木パルプ,サーモメカニカル
パルプ,ケミサーモメカニカルパルプなどがあ
る。略称はMP。
2) 種々の原料(通常は木材)から機械的な処理だけを用
いて製造した製紙用パルプ。
mechanical pulp
1003
結束繊維
1) パルプ中の離解されていない繊維の結束。
参考 これが紙の中に混じると紙の欠点となる。
2) パルプ又は紙に存在する粗大な繊維片。
shives
1004
高収率パルプ,
高歩留パルプ
通常の化学パルプよりも高い収率で製造されるパルプ
(GP,RGP,TMP,CTMP,CGP,SCPなど)の総称。
参考 従来の化学パルプ化法の改良又は新方式の開発
によって蒸解収率の向上を図った化学パルプを
いうこともある。
high yield pulp
1005
古紙パルプ
使用済みの紙・板紙又は紙・板紙の断裁くずなどを離解処
理又は離解・脱インキ処理して得たパルプ。
recycled fiber
1006
さらしパルプ
漂白剤を用いて漂白したパルプ。
bleached pulp
1007
じん皮繊維
主に双子葉植物の内皮から採取した繊維。
参考 こうぞ,みつまた,がんぴ,亜麻,大麻などの
繊維がこれに属し,主に和紙の原料としている。
bast fiber
1008
スラリー
薄いかゆ状パルプ又はてん(塡)料,塗工顔料などの懸濁
液。
slurry
1009
パルプ
1) 木材その他の植物から機械的又は化学的処理によって
抽出したセルロース繊維の集合体。
参考 製造方法によって機械パルプ,化学パルプなど
に,用途によって製紙パルプ,溶解パルプなど
に分類される。
2) 通常,天然植物を原料とした繊維状物質のこと。後の
製造工程で利用するために作られたもの。
pulp
1010
微細繊維
非常に短いパルプ繊維又は繊維断片。
fines,
flour
1011
非木材パルプ
非木材の繊維原料から製造したパルプ。
参考 非木材パルプには,じん皮繊維のこうぞ,みつ
また,種毛繊維のリンター,葉繊維のマニラ麻,
草類繊維のわら,バガスなどのパルプがある。
nonwood pulp
3
P 0001 : 1998
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
1012
風乾パルプ
1) 含有水分が大気中の湿度と平衡しているパルプ。
参考 我が国の商習慣では水分含有量10%に換算して
取引される。
2) 商取引上は,売手及び買手が合意した理論的な水分を
もつパルプ[理論的商取引絶乾率 (1023) ともいう]。
air-dried pulp
1013
ベール,
こり
パルプ,紙,古紙などを荷造機で圧縮して縛った包み。
bale
1014
ベール水分,
俵水分
(ひょうすいぶん)
包装されたパルプの水分。各荷口ごとに平均した数値を原
パルプ質量に対する百分率で表す。
average moisture of pulp
bales
1015
未ざらしパルプ
漂白処理していない製紙用パルプ。
unbleached pulp
1016
ラッパパルプ
ウエットマシンですいて折り畳んだパルプ。
lap pulp
1017
製紙用パルプ
紙及び板紙の製造に用いるパルプ。
papermaking pulp
1018
半ざらしパルプ
中程度の白色度まで漂白したパルプ。
semi-bleached pulp
1019
全ざらしパルプ
高白色度まで漂白したパルプ。
fully bleached pulp
1020
ドライパルプ
風乾パルプとほぼ同じ水分をもったパルプ。
dry pulp
1021
ウエットパルプ
ドライパルプよりかなり高い水分をもったパルプ。
wet pulp
1022
パルプの風乾質量
水分が周囲の雰囲気と平衡状態にあるときのパルプの質
量。
air-dry mass (of pulp)
1023
パルプの理論的商
取引絶乾率
商取引上,理論的商取引絶乾率として認められている協定
上の平衡値。
参考 国及び/又は商取引上の合意値は,88%若しく
は90%である。もし風乾率が90%ならば,質量
基準で,パルプが絶乾繊維を90%,水分を10%
含むことを示す(88%の場合も同様)。
theoretical commercial
dryness (of pulp)
1024
パルプの販売質量
総質量に絶乾率を乗じ,それを理論的商取引絶乾率で割っ
た値。通常,風乾質量と近似した値となる。
saleable mass (of pulp)
1025
パルプの送り状質量
売り主が送り状に表示した販売質量。
invoiced mass (of pulp)
b) パルプの製造
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2001
アスプルンド法
木材チップを水蒸気で160〜180℃に加熱しながら,特殊離
解機でパルプ化する機械パルプ製造方法。
参考 主に繊維板用パルプの製造に用い,薬品処理装
置を付けてケミグランドパルプ,セミケミカル
パルプの製造又は古紙処理に応用される。
Asplund process
2002
亜硫酸法
酸性の亜硫酸塩溶液で蒸解する化学パルプ製造方法。
参考 大別して酸性亜硫酸法 (acid sulphite process) と
重亜硫酸法 (bisulphite process) がある。
酸性亜硫酸法は,亜硫酸水素塩以上に遊離亜
硫酸の多い蒸解液を用いる。この塩基にはナト
リウム,カルシウム,マグネシウムなどを用い
る。原料植物にフェノール成分,水可溶性成分
の多いものには適さない。リグニンはスルホン
化されて溶出し,廃液中にはリグノスルホン酸,
糖類などが含まれる。重亜硫酸法は,亜硫酸水
素塩溶液を蒸解液とする方法で,塩基にはナト
リウム及びマグネシウムを用いることが多い。
蒸解中pHが4以下にならないので,ヘミセルロ
ースの溶出が減り,パルプ収率が高い。
sulphite process,
sulfite process
4
P 0001 : 1998
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
2003
アルカリ処理
パルプ多段漂白の一段階で,パルプに水酸化ナトリウム溶
液を加えて加温し,可溶物を抽出する処理。
参考 製紙用パルプの場合には,主に塩素化リグニン
を溶出させ,漂白を容易にするために行う。溶
解用パルプの場合には,更にα−セルロースの含
有率を高めるために行う。
alkali treatment,
alkali extraction
2004
アルカリ法
木材,わら,竹,じん皮繊維などの繊維原料をアルカリ性
薬液で蒸解する化学パルプ製造方法。
参考 通常は,クラフト法,ソーダ法をいうが,広義
には,アルカリ性セミケミカル法,コールドソ
ーダ法なども含まれる。
alkaline process
2005
H−ファクタ
化学パルプ化法において蒸解温度と蒸解時間の効果を総
合的に表す蒸解度表示法。100℃で1時間蒸解したときの
パルプ化効果をH−ファクタ1とする。すなわち,100℃の
相対反応速度をアレニウスの式によって求め,蒸解時間と
の関係を表した曲線で囲まれた面積に相当する。
H-factor
2006
液比
チップの絶乾質量に対する蒸解液質量(チップの水分を含
む)の比。
参考 クラフト法の液比は普通3〜4である。液比はパ
ルプ品質の均一性からみて大きいほうがよい
が,蒸解用の熱源,蒸解速度,回収固形分の濃
度からみると小さいほうがよい。
liquor to wood ratio,
liquor ratio
2007
エバポレータ
化学パルプ化法において洗浄工程で得られた希黒液を回
収ボイラで燃焼させるために,60%以上の固形分濃度に濃
縮する装置。
参考 一般には,5重又は6重の多重効用真空蒸発缶が
用いられる。
evaporator
2008
遠心式クリーナ
遠心力を利用してパルプ懸濁液中の異物を除去する逆円
すい形の装置。
centrifugal cleaner
2009
塩素処理
繊維原料及び未ざらしパルプを塩素化する処理。
参考 次の段階のアルカリ処理において,リグニンを
可溶化するために行う。パルプの漂白に応用さ
れる。
chlorination
2010
回収ボイラ
クラフトパルプなどの製造の際に生じる廃液を濃縮燃焼
して,再度使用できる薬品を回収するボイラ。
参考 この際に燃焼熱も利用する。
recovery boiler
2011
過酸化物漂白
過酸化物(過酸化水素,過酸化ナトリウムなど)を用いる
漂白方法。
参考 あらゆるパルプ,特に機械パルプの漂白に用い
る。セルロースの損傷が少ない。この漂白液に
は,pH調節用及び重金属による分解を防ぐ薬品
を配合する。
peroxide bleaching
2012
かせい化装置
炭酸ナトリウム溶液を石灰乳で処理して水酸化ナトリウ
ムに変える装置。
参考 クラフト法,ソーダ法などの薬液回収に用いる。
causticizing plant
5
P 0001 : 1998
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
2013
かせい化率
炭酸ナトリウム溶液を石灰乳でかせい化して水酸化ナト
リウムを作るとき,炭酸ナトリウムが水酸化ナトリウムに
変わる割合。
かせい化率 (%)
100
CO
Na
NaOH
NaOH
3
2
×
+
=
Na2Oは又はNaOHに換算して表す。
参考 クラフト法及びソーダ法の緑液をかせい化する
ときの重要な管理指標である。
causticizing efficiency,
causticity
2014
活性アルカリ
クラフト法及びソーダ法蒸解液のアルカリ度の表現法の
一つ。
活性アルカリ=NaOH+Na2S
Na2O又はNaOHに換算して表す。
active alkali
2015
キノン類添加蒸解
クラフト法,ソーダ法,ポリサルファイド法,中性又はア
ルカリ性亜硫酸塩法の各蒸解法において,アントラキノ
ン,テトラヒドロアントラキノンなどのキノン類をごく少
量添加する方法。
参考 脱リグニンの促進と炭水化物の安定化によっ
て,蒸解速度が速くなり,アルカリの節減や蒸
解収率の向上が可能となる。
quinone additive cooking
2016
クラフト法,
硫酸塩法
木材,その他の繊維原料を水酸化ナトリウム及び硫化ナト
リウムを主成分とする薬液で蒸解する化学パルプ製造方
法。
参考 ナトリウム分の補充には硫酸ナトリウムを用い
る。これは回収工程で還元されて硫化ナトリウ
ムになる。蒸解温度は亜硫酸法に比べて高く,
時間は短い。最近は連続蒸解が多く行われてい
る。
kraft process,
sulphate process,
sulfate process
2017
黒液
1) クラフトパルプなどアルカリ法パルプの廃液。
参考 黒色で蒸解液に含まれている無機物及び植物か
ら溶出したリグニンなどの有機物を含む。大部
分は回収して蒸解液を作るのに用いる。
2) 蒸解工程生成物から化学パルプ(普通は,硫酸塩パル
プ又はソーダパルプ)を分離して回収した液。
black liquor
2018
砕木機
砕木パルプを製造する機械。
参考 回転する砕木と(砥)石面上に水をかけながら,
木材を押し付けて摩砕する。ポケット砕木機,
チェーン砕木機などがある。
grinder
2019
砕木と(砥)石
砕木機の回転と(砥)石。
参考 天然石のものと人造石のものとがある。天然石
は砂岩,人造石にはセメント人造石と焼成と
(砥)石がある。
grindstone,
pulpstone
2020
酸素漂白
未ざらしパルプをアルカリ性で酸素と反応させ,脱リグニ
ンする漂白法。
oxygen bleaching
2021
次亜塩素酸塩漂白
次亜塩素酸ナトリウム又は次亜塩素酸カルシウムを用い
た化学パルプ漂白法。
参考 多段漂白の中間段として行われることが多い。
次亜塩素酸塩は,セルロースの酸化分解を引き
起こすので,処理時のpHや温度条件を特に管理
する必要がある。
hypochlorite bleaching
6
P 0001 : 1998
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
2022
蒸解
1) 繊維原料をパルプ化する目的で薬品を用いて高温・高
圧処理を行うこと。
参考 使用する薬品によってクラフト法,亜硫酸法な
どがある。
2) 通常,薬液を添加した水の存在下で繊維原料を熱によ
って処理すること。
cooking
2023
蒸解がま,
木がま
パルプ製造のために,木材チップその他原料を蒸解するか
ま(釜)。
参考 木材の場合加圧で用いることが多い。形状,加
熱方法など,種々の種類がある。
digester
2024
スクリーン
1) パルプ及び紙を製造するときに原質中に混ざっている
粗大繊維,結束繊維その他の異物を除くために用いる
装置。
参考 目的によって粗スクリーン,精選スクリーンな
ど,形式によって平板式,回転式,遠心式,加
圧式などに分類される。
2) 物質を大きさによって分別するために用いるオリフィ
スを装備した装置。
参考 パルプ又は紙料用のオリフィスには,通常,目
開きの小さいスロットを用いる。
screen
2025
石灰ばい焼炉
かせい化工程から排出される石灰泥(主成分は炭酸カルシ
ウム:CaCO3)を焼いて生石灰 (CaO) を生成する円筒形の
傾斜回転炉。
参考 本体は鋼板製,内部は耐火れんがば(貼)りで,
燃料は重油バーナから供給される。流動床ばい
焼炉もある。
lime mud kiln
2026
セミケミカル法
化学パルプ化法と機械パルプ化法の中間的な方法で,チッ
プをやや軟らかくなるまで蒸解した後,リファイナで繊維
化するパルプ製造方法。
参考 木材パルプでは収率65〜85%。酸性法,中性法
及びアルカリ法の3種類がある。
semichemical process
2027
全アルカリ
ソーダ法及びクラフト法における蒸解液中のアルカリ量
の表示方法。全体のアルカリ化合物(NaOH+Na2S+Na2CO3
など)をNa2O又はNaOHに換算して表す。
total alkali
2028
洗浄機
1) 蒸解直後のパルプと黒液を分離するための装置。
参考 最少量の洗浄水で高い洗浄効果を得るため,通
常,2〜4基のドラムウォッシャを直列に配置し
た向流式洗浄を行うが,ディフュージョンウォ
ッシャなどを用いる洗浄法もある。
2) パルプを洗浄するための機械。
参考 エキストラクタ,シックナなどがある。
washer
2029
ソーダ法
木材その他の繊維原料を水酸化ナトリウムを主成分とす
る蒸解液で蒸解する化学パルプ製造方法。
soda process
2030
多段漂白
数次の処理段階で行う漂白。
参考 塩素,次亜塩素酸塩,二酸化塩素,水酸化ナト
リウム,酸素処理などを組み合わせて行う。単
段漂白に比べて高品質のパルプが低価格で得ら
れる。
multistage bleaching
7
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2031
脱インキ
印刷した古紙からインキを除いて白いパルプを作ること。
参考 古紙を水中に分散させ,インキを機械的・化学
的方法で遊離し,これを洗浄法又はフローテー
ション法で取り除く。
deinking
2032
脱リグニン
木材などリグニンを含有するものから,化学的・生物的方
法によってリグニンを除去すること。
参考 パルプ化,漂白などに応用される。
delignification
2033
チオリグニン
クラフト法廃液(黒液)を酸で中和して得られる1〜3%の
硫黄を含む濃褐色のリグニン。クラフトリグニン,サルフ
ェートリグニンともいう。
参考 廃液からソーダ回収の際の熱量供給物及び硫化
ナトリウムの生成に利用されている。一部はプ
ラスチック原料又は合成ゴムの添加剤として用
いられる。
thiolignin,
kraft lignin,
sulphate lignin,
sulfate lignin
2034
チッパー
チップを製造する機械。
参考 ナイフを放射状に取り付けた回転円板で木材を
切削する。
chipper
2035
中性亜硫酸塩法
中性亜硫酸塩又はこれに緩衝剤として少量のアルカリを
添加するパルプ化法。
参考 広葉樹,わらなどのパルプ化に用いる。亜硫酸
塩としては,中性亜硫酸ソーダの使用例が多い。
セミケミカルパルプ化法の一種。
neutral sulphite process,
neutral sulfite process
2036
ディスクリファイ
ナ
回転する円形磨砕板(ディスク)の間にチップ又はパルプ
を送り込んで磨砕又はこう(叩)解するリファイナ。
参考 両ディスクが回転するダブルディスク形と片面
だけが回転するシングルディスク形がある。
disk refiner
2037
トール油
針葉樹のソーダ法又はクラフト法黒液の上部に浮かぶク
リーム状物質(スキミングという)を分離採取し,これを
酸分解して得られる油状物質。
参考 主成分は樹脂酸と脂肪酸の混合物で,サイズ剤,
塗料,石けんなどの原料に用いられる。
tall oil
2038
ニーダー
古紙又は損紙の離解・混合に使用する機械。
参考 1本又は2本の軸に離解・混合用の羽根が付き,
ケーシングの中で回転する。
kneader
2039
二酸化塩素漂白
パルプ中のリグニンなどの着色物質と選択的に反応する
二酸化塩素を用いた化学パルプ漂白法。
参考 パルプ強度を損なうことなく高白色度まで漂白
できるのが特徴で,特にクラフトパルプの漂白
には不可欠である。当初は多段漂白の最終段で
の使用が一般的であったが,その後はパルプ品
質,漂白効率及び環境対策の面から塩素段での
塩素と置換使用されている。
chlorine dioxide
bleaching
2040
バーカー
原木の皮はぎを行う機械。
参考 ドラム式,回転ナイフ式,水圧ジェット式など
がある。
barker
2041
ハイドロサルファ
イト漂白
亜二チオン酸ナトリウムなどを用いた還元漂白。
参考 ハイドロサルファイトは亜二チオン酸塩の俗
称。機械パルプなどに用いられる。
hydrosulphite bleaching,
hydrosulfite bleaching
8
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2042
白液
クラフト法又はソーダ法の緑液をかせい化した後のアル
カリ液。
参考 蒸解に用いる。
white liquor
2043
パルパー
パルプ,古紙,損紙などを離解する機械。
参考 槽の中で回転羽根によって水に渦流を起こし,
その作用で離解する。形式には縦形,横形の別
がある。
pulper
2044
パルプ濃縮機
パルプ懸濁液を脱水,濃縮する機械。
pulp thickener
2045
パルプマシン
パルプを抄造する機械。
参考 機構的には長網抄紙機とほとんど同じである。
pulp machine
2046
漂白
パルプの着色不純物を除去又は無色に変えて,パルプの白
色度を増すこと。
参考 漂白剤としては酸化剤,還元剤が用いられる。
白く見せるために,蛍光染料を用いた場合は,
蛍光増白という。
bleaching
2047
ブロータンク
蒸解後に,パルプを放出するタンク。
参考 一般には密閉した鋼製タンクで,圧力に耐える
構造をもつ。
blow tank
2048
木材チップ
チッパーで製造した木材の小片。
wood chip
2049
有効アルカリ
クラフト蒸解液の蒸解作用をするアルカリ量の表示方法。
有効アルカリ=NaOH+21×Na2S
Na2O又はNaOHに換算して表す。
effective alkali
2050
有効塩素
塩素系漂白剤の酸化力(漂白力)比較の尺度として用いる
もので,漂白に有効に作用する塩素の漂白剤全重量に対す
る百分率 (%) をいう。
available chlorine
2051
リグノスルホン酸
塩
木材その他リグニンを含む原料を亜硫酸蒸解するときに
得られる水溶性のリグニン化合物。亜硫酸パルプ廃液の主
成分。
lignosulphonate,
lignosulfonate
2052
硫化度
クラフト法蒸解液中の硫化物の量の表示方法。Na2O又は
NaOHに換算して表したNa2Sの,活性アルカリに対する百
分率。
硫化度 (%)
100
S
Na
NaOH
S
Na
2
2
×
+
=
sulphidity,
sulfidity
2053
緑液
ソーダ法又はクラフト法の薬液回収時の融解ナトリウム
塩を溶解した緑色の水溶液。
参考 かせい化して白液として蒸解に用いる。
green liquor
2054
連続蒸解
木材チップのかま(釜)詰め,送液,加熱,薬液循環,放
出までを自動的に連続して行う蒸解。
参考 クラフトパルプ,セミケミカルパルプなどの蒸
解に用いる。装置には縦形,横形などがある。
continuous cooking
2055
パルプ除塵
物理的な手段を用いて,パルプ中の不必要な物質を原料か
ら除去する操作。比重,遠心力を利用した除塵,目孔を通
しての除塵などがある。
pulp cleaning
2056
スクリーニング
スクリーンを用いて,原料をいろいろな大きさに分別する
操作。
screening
2057
チップリファイニ
ング
リファイナ機械パルプ製造のために,リファイナで木材チ
ップを機械的に処理すること。
chip refining
2058
古紙
使用済み又は加工工程から回収した紙又は板紙。再パルプ
化して紙又は板紙を製造するときに再利用する。
waste paper
9
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
2059
選別 (1)
紙又は板紙の製造に利用するために,ぼろ又は古紙の品質
をグループ分けすること。
sorting (1)
2060
ポーチャ,
洗浄機
多孔円筒形ロールの一部をパルプ懸濁液中に浸せきし,連
続的に脱水することによって洗浄を行い,パルプ懸濁液の
洗浄及び漂白に用いるもので,ブレーカの一種。
potcher,
washer
2061
ブレーカ,
ブレーカビーター
パルプシート,古紙,損紙,ぼろパルプ,ぼろなどの布片
の離解に使用される。バーの付いたロールを装備した離解
機。
参考 ベッドプレートがあるものとないものがある。
breaker,
breaker beater
c) パルプの品種
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3001
亜硫酸パルプ
1) 亜硫酸法で製造した化学パルプ。
参考 クラフトパルプに比べ強度は低いが,漂白及び
精製が容易で,特に高度に化学精製したものは,
溶解パルプに用いられる。略称はSP。
2) 原料を重亜硫酸塩溶液で蒸解して作ったパルプ。
sulphite pulp,
sulfite pulp
3002
クラフトパルプ
1) クラフト法で製造した化学パルプ。
参考 強度が大で難漂白である。未ざらしクラフトパ
ルプは重袋・包装用クラフト紙に,多段漂白し
たさらしクラフトパルプは上級紙の主原料とな
る。また,前加水分解処理によって溶解用クラ
フトパルプも製造される。略称はKP。
2) 水酸化ナトリウム,硫化ナトリウム,黒液などを含む
液で原料を蒸解して作ったパルプ。
参考1. “硫酸塩”という用語は,液の回収工程で硫
化ナトリウムの補充に硫酸ナトリウムを使う
ことに由来している。
2. 技術的な意味においては,“クラフトパルプ”
のほうが“硫酸塩パルプ”より限定的であり,
商業的にも区別している国がある。しかしな
がら,ほとんどの国では,これら二つの用語
は同義語とみなされており,“硫酸塩”との混
同を避けるために,“クラフトパルプ”のほう
がよく使われている。
kraft pulp,
sulphate pulp,
sulfate pulp
3003
ケミグランドパル
プ
木材に薬液をしみ込ませてから,機械的に処理して製造し
た高収率パルプ。
参考 製造方法にはチップ法と丸太法があり,使用す
る薬液によって,コールドソーダ法,中性亜硫
酸法などに区別する。略称はCGP(英語では
CMP)。
chemimechanical pulp,
chemigroundwood
3004
ケミサーモメカニ
カルパルプ
木材チップに短時間,低濃度の薬品をしみ込ませた後加熱
し,高温下でリファイニングする改良サーモメカニカル法
で製造した機械パルプ。
参考 結束繊維が少なく,易漂白性が特徴で印刷用紙
にも使われる。略称はCTMP。
chemithermomechanical
pulp
3005
合成パルプ
合成高分子物質(主としてポリオレフィン)を木材パルプ
の形状にしたもの。
参考 特殊な紙の原料として,親水性を与えて単独又
は木材パルプと配合して抄紙する。
synthetic pulp
10
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3006
コールドソーダパ
ルプ,
冷ソーダパルプ
木材チップを水酸化ナトリウムで常温前処理した後,リフ
ァイナで処理して製造したケミグラウンド法による高収
率パルプ。
cold soda pulp
3007
サーモメカニカル
パルプ
木材チップを蒸気で加熱前処理し,高温・加圧下でリファ
イナで処理して製造した機械パルプ。
参考 リファイナ砕木パルプより強度が高く,結束繊
維が少ないのが特長で,中下級印刷用紙の原料
となる。略称はTMP。
thermomechanical pulp
3008
砕木パルプ
1) 木材を砕木機で磨砕して製造した機械パルプ。
参考 加熱,加圧条件下で製造するものもある。磨砕
程度によって,特砕木パルプ,並砕木パルプの
区別をする。新聞用紙など下級紙の原料となる。
略称はGP。
2) 例えば,研磨した石の表面に木材を押し付けながら砕
いて作った機械パルプ。
groundwood,
stone groundwood
3009
セミケミカルパル
プ
1) セミケミカル法で製造した高収率パルプ。
参考 主に広葉樹チップを用い,強度のあるパルプが
得られる。未ざらしのものは板紙・段ボール中
しんの原料となり,さらしたものは中下級印刷
用紙の原料となる。略称はSCP。
2) 化学的処理(例えば,蒸解)によって除去可能な非セ
ルロース成分を原料から一部除去し作ったパルプ。繊
維をほぐすための機械的後処理が必要である。
semichemical pulp
3010
ソーダパルプ
ソーダ法で製造したパルプ。
参考 非木材パルプの製造に利用されることが多い。
略称はAP。
か(苛)性ソーダだけを含む薬液で原料を連続的に処理し
て作ったパルプ。
soda pulp
3011
脱インキパルプ
古紙を原料として,離解,除じん(塵),脱インキの処理
工程を経て製造した再生パルプ。
参考 上級紙用途のものは,更に漂白処理をすること
がある。略称はDIP。
deinked pulp
3012
中性亜硫酸セミケ
ミカルパルプ
中性亜硫酸塩法を用いたセミケミカル法で製造した高収
率パルプ。
参考 主に広葉樹チップを用い,板紙・中しんの原料
となり,漂白したものは中下級印刷用紙原料と
なる。略称はNSSCP。
neutral sulphite
semichemical pulp,
neutral sulfite
semichemical pulp
3013
溶解パルプ
化学的に高度に精製したセルロース純度が高いパルプ。
参考 セルロース誘導体,化学繊維などのセルロース
を利用する原料となる。略称はDP,亜硫酸法に
よるものをDSP,クラフト法によるものをDKP
と区別する。
dissolving pulp
3014
リファイナ砕木パ
ルプ
木材チップを大気圧下でリファイナ処理して製造した機
械パルプ。
参考 主に針葉樹を原料とし,新聞用紙原料となる。
略称はRGP(英語ではRMP)。
refiner mechanical pulp,
refiner groundwood
3015
リンターパルプ
綿花から長繊維綿毛を取ったあとの綿実に付いている短
繊維綿毛(リンター)を精製したパルプ。
参考 α−セルロースの純度が高く,特殊紙やセルロー
ス誘導体の原料となる。
linter pulp
11
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3016
木材パルプ
木材を原料としたパルプ。
woodpulp
3017
針葉樹パルプ
針葉樹を原料としたパルプ。
softwood pulp
3018
広葉樹パルプ
広葉樹を原料としたパルプ。
参考 繊維は,一般に針葉樹より短い。
hardwood pulp
3019
エスパルトパルプ
エスパルト草又はアルバルディン草を原料とした製紙用
パルプ。
参考 これら2種類の草を区別している国もある。
esparto pulp
3020
わらパルプ
わらを原料としたパルプ。
strawpulp
3021
竹パルプ
竹の茎を原料としたパルプ。
bamboo pulp
3022
ぼろパルプ
1) 新しいコットンリンタ断裁片又は使い古した亜麻,麻,
ラミー,木綿のぼろを原料としたパルプ。
2) 織物工場から直接持ち込まれた亜麻,麻,ラミー又は
木綿を原料としたパルプ。
rag pulp
3023
レザーパルプ
皮くずを機械的処理,又は機械的処理及び化学的処理を併
用して作ったパルプ。
leather pulp
3024
中性亜硫酸塩パル
プ
中性亜硫酸塩を含む液で原料を蒸解して作った化学パル
プ。
neutral sulphite pulp
3025
ソーダ・塩素パルプ か(苛)性ソーダ及び塩素で原料を連続的に処理し作った
パルプ。
soda/chlorine pulp
3026
褐色機械パルプ
木材を蒸気又は煮沸処理してから作った機械パルプ。
brown mechanical pulp
d) 紙・板紙及び加工品の一般用語
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4001
板紙
木材パルプ,古紙などを原料として製造した厚い紙の総
称。
参考 板紙抄紙機で作り,紙質は硬く,腰が強い。段
ボール原紙,白板紙などがあり,主に包装材料
として使用される。
board,
paperboard
4002
A列本判
625×880 mmの寸法をもつ,我が国の標準原紙寸法。
(JIS P 0138及びJIS P 0202参照)
standard size of series A
4003
表と裏
1) 一般にすき網に接する紙の面を裏といい,反対の面を
表という。
2.1) 紙又は板紙の紙匹又は平判のワイヤ面(裏面)と反
対の面。
参考 この用語は,2枚のワイヤの間で紙層を形成した
紙に対しては,必ずしも適切ではない。
2.2) 抄紙中,ワイヤと接した方の紙又は板紙の面。
参考 2.1)の参考を参照。
top side and wire side
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P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4004
紙
1.1) 植物繊維その他の繊維をこう(膠)着させて製造し
たもの。
なお,広義には,素材として合成高分子物質を用
いて製造した合成紙のほか,繊維状無機材料を配合
した紙も含む。
1.2) 板紙に対応する語。
参考 新聞巻取紙,印刷情報用紙,包装用紙,衛生用
紙などがある。
2) 平判又は紙匹の状態の素材に対する一般的な用語−製
紙用パルプ又は溶解パルプのシート及びラップ並びに
不織布は除外−植物,鉱物,動物又は合成繊維若しく
はそれらの混合物に他物質を添加(又は無添加)して,
適当な地合形成装置上に懸濁液を堆積させて作ったも
の。
参考1. 紙としての本質を失わなければ,製造後に塗
工,含浸などの変性を行ったものでもよい。
一般の製紙工程では流体メジュームは水で
あるが,新規に開発した空気,その他の流体
を利用したものを含む。
2. 一般的な概念として,“紙”という名称を4004
及び4001で定義した紙,板紙の両方を指すた
めに用いることもある。
3. 目的によっては,坪量225g/m2未満を紙,
225g/m2以上を板紙とみなすことがある。
しかしながら,紙と板紙の区分は,主とし
てその材料の特質,場合によっては用途に基
づいて行っている。折畳み箱用板紙及び段ボ
ール原紙といった材料の多くは,坪量が
225g/m2未満でも“板紙”とみなされているし,
225g/m2以上でも,吸取紙,フェルト紙及び図
画用紙は,一般的には“紙”とみなされてい
る。
4. “不織布”には,別の定義がある。
paper
4005
紙及び板紙の寸法
紙(板紙)の種類,銘柄などによって定められた平判・巻
取りの寸法。
(JIS P 0138及びJIS P 0202参照)
size of paper and board
4006
紙加工仕上寸法
1) 書籍,雑誌,証券,事務用紙,図画用紙,便せんなど
に定められた仕上寸法。
参考 A列及びB列があり,それぞれ0から10まであ
る。
(JIS P 0138参照)
2) 平判紙又は板紙の最終的な寸法。
trimmed size of paper
4007
原紙寸法
1) 紙の原紙の標準寸法。
参考 紙加工仕上寸法に対応し断裁余白を含んだ寸法
になっている。JISにはA列本判,B列本判,
四六判,菊判及びハトロン判の5種類が定めら
れている。主に書籍用紙,証券用紙,事務用紙
などに用いられる。
(JIS P 0202参照)
2) 必要に応じて,加工仕上寸法が取れるような紙又は板
紙の平判寸法。
untrimmed size of paper
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
4008
紙匹
(しひつ)
抄紙機上のもの又は巻き取ったもので長いままの紙。
web
4009
層
板紙などのすき合せ抄紙機で製造される紙の各紙層。
ply
4010
損紙
製紙工程で生じるくず紙。
参考 損紙には,抄紙機の湿部で出るぬれた損紙と,
乾燥部以後及び仕上げ工程から出る乾燥損紙と
がある。これは,普通離解して再使用する。
(wet or dry) broke
4011
縦方向,
紙及び板紙の縦方
向
抄紙機で紙及び板紙を抄造する場合,進行方向に並行な紙
の方向。流れ方向ともいう。略称はMD。
(4016参照)
machine direction
4012
平判
(ひらばん)
一定寸法の長方形のシートに仕上げた紙及び板紙。
参考 大きさには,紙のA判,B判,板紙のL判,K
判などがある。
(JIS P 0138参照)
sheet (of paper or board)
4013
B列本判
765×1 085mmの寸法をもつ我が国の標準原紙寸法。
(JIS P 0138及びJIS P 0202参照)
standard size of series B
4014
不織布
織機を使わずに天然,再生,合成繊維など各種の繊維のウ
ェブを機械的,化学的,熱的,又はそれらの組合せによっ
て処理し,接着剤又は繊維自体の融着力によって構成繊維
を互いに接合して作ったシート状の材料。
参考 乾式不織布及び湿式不織布がある。
non-wovens
4015
巻取り
所要の幅と直径に巻き取られた連続した紙又は板紙。平判
(4012参照)に対応する語。
roll (of paper or board)
4016
横方向,
紙及び板紙の横方
向
抄紙機で紙及び板紙を抄造する場合,紙の進行方向に直角
な紙の方向。略称はCD。
(4011参照)
cross direction
4017
連
1) 紙及び板紙の取引上の一単位。
参考 我が国では,平判の場合は規定寸法に仕上げた
紙1 000枚を,板紙の場合は100枚を,また巻取
りの場合は規定寸法の紙1 000枚分を,板紙の場
合は,100枚分をそれぞれ1連とする。
2) 同じ平判紙500枚を一包みにしたもの。
ream
4018
連量
1連の紙の質量。我が国ではキログラム (kg) で表す。
ream weight
4019
紙又は板紙のリー
ル
巻心に巻き取った長いままの紙又は板紙。
参考 北米では,“リール”という用語は,抄紙機の末
端の金属ロールの周りに巻き取った長いままの
紙を指すのに使われる。巻き直し後は,巻心の
有無に関係なく“巻取り”と呼んでいる。
reel (of paper or board)
4020
紙又は板紙のリー
ル又は巻取りの幅
横(幅)方向に測定した紙又は板紙の紙匹の寸法。
width (of a reel or a roll
of paper or board)
4021
リール又は巻取り
の長さ
リール1本又は巻取り1本に巻かれた紙又は板紙の長さ
(通常は,メートルで表示)
length (of a reel or a roll)
4022
抄造見本紙
工場又は顧客の評価用に抄紙中採取した紙又は板紙の平
判。
outurn sheet
4023
サイドラン
通常,再離解しないで利用できる幅の狭い1本のリールの
こと。抄紙機の最大取幅にできるだけ近づけるために,主
受注品に付加して計画的に生産されるもの。
side-run
4024
オフカット
加工処理中に除去した平判で,注文品の寸法より小さい
が,再離解しないで利用できる大きさの平判のこと。
offcut
14
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
4025
紙又は板紙の組成
紙又は板紙の繊維成分及び非繊維成分の種類及び比率。
composition (of paper or
board)
4026
繊維組成
紙又は板紙に含まれる繊維成分及びその比率。繊維組成
は,通常,繊維成分の総質量に対するパーセントとして表
示する。
fibre composition
4027
完成紙料
与えられた紙の紙料を構成する繊維成分及び非繊維成分
の種類及び割合。
furnish
4028
完成紙料層
湿潤中に,接着剤ではなく,圧力によって結合させた同じ
完成紙料1層以上から成る紙又は板紙の層。
furnish layer
4029
紙又は板紙の紙層
紙又は板紙抄紙機のワイヤ上に形成した均一組成の紙匹。 ply (of paper or board)
4030
板紙のアンダーラ
イナー
板紙の外層と中間層の間にある完成紙料層。
underliner (of board)
4031
板紙の中間層
板紙の二つの外層の間にある完成紙料層,又はアンダーラ
イナーとアンダーライナーの間にある層若しくはアンダ
ーライナーと反対側の外層の間にある層。
middle of board
4032
レクト
1) 書籍のレクト (of book) 書籍を開いたときの右側の
ページ。次のページは“ベルソ”という。新聞などに
も用いられる。
2) 郵書のレクト (of postal document) あて(宛)名を書
く方の面。
3) 加工紙のレクト (of a processed sheet) 加工紙の最初
の面。反対面は,“ベルソ”。
参考 “加工”とは,印刷業者,文房具業者などによ
る加工をいう。
4) 板紙のレクト (of board) 見栄えがいい方の面。
recto
4033
ベルソ
レクトの反対の面。
verso
4034
白
1) 一次光源放射への適用 (applied to radiation from a
primary source) 昼光に近い放射特性。
2) 物体への適用 (applied to a body)
− 可視光線を吸収しない散光器(ディフューザ)。
− 可視光線の全波長で高度に拡散し,しかも均一か
つ高度に反射するような比較的不透明な物体。
3) 感覚分野への適用 (applied to the field of sensation)
白色一次光源によってもたらされる感覚,又は白色光
に照射された白色物体が反射した光によってもたらさ
れる感覚。
white
4035
黒
1) 物体への適用 (applied to a body)
− 完全黒体とは,すべての入射光を吸収し,全然反
射しない物体。
− 拡張して,黒に近い素材を内張りした空洞に小さ
な孔を通して光を入射させたとき,入射光のすべ
ての放射を極めて高い比率で非選択的に吸収する
物体。
2) 感覚分野への適用 (applied to the field of sensation)
刺激が目の感覚限界以下であるため,光を感知しない
こと。
black
4036
白色度
物体が,高明度,高拡散及び最小知覚可能色相なため,ほ
ぼ白色のように見える視覚のもつ複雑な属性。
whiteness
4037
平判の寸法
ISO規格では,紙又は板紙の寸法は,幅(小さいほうの寸
法),長さの順序で表示。
size (of a sheet)
15
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
4038
平判紙又は平判板
紙
折り畳んだり,巻き取ったりしないで,平判のまま供給さ
れる紙又は板紙。
paper or board in the flat
4039
帳
一連の1/20,すなわち,25枚。
quire
4040
フルート,
段
波形紙又は段ボールの波形の段。
flute
e) 紙及び板紙の製造
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5001
青味付け
パルプの黄色味を消し,すき上がった紙を白く見せるため
に青色染料又は顔料を加えること。
blueing
5002
板紙抄紙機
板紙を製造する機械。所要の厚さ及びすき合せの数によっ
て多数の円網をもつ円網抄紙機。
参考 通常の抄紙機と同一構造の長網抄紙機,円網長
網コンビネーション,その他ダブルスライス,
ツインワイヤなどの方式がある。
board machine
5003
色違い
見本試料との色合いの違い。
offshade
5004
ウェットパート
抄紙機のワイヤ部とプレス部を合わせた部分。
wet part
5005
エージング
物質を一定条件の下に保持し,使用目的に適合するように
化学的変化若しくは物理的変化を進行させる操作又は現
象。熟成ともいう。
参考 例えば,サイズ剤,紙力増強剤,防湿剤処理な
どで行われる。
紙又は板紙の品質が,時間の経過とともに劣化すること。
老化ともいう。
ageing,
aging
5006
エキスパンダロー
ル
ワイヤ,毛布,紙などのしわの発生を防止するために用い
るロール。
expander roll,
spreader
5007
カオリン
含水けい酸アルミニウムを主成分とする精製白色粘土。
参考 塗工用顔料及び一部はてん(塡)料として使用
される。
kaolin
5008
カゼイン
牛乳などの中にあるりんたんぱく質の混合物。
参考 等電点pH4.5〜4.6。脱脂乳から酸又は酵素で沈
殿させて製造する。塗工紙その他の塗工用接着
剤,水性塗料,乳化剤などに用いる。
casein
5009
片つや付け
ヤンキードライヤ面にタッチロールで湿紙を押し付け,乾
燥と同時に光沢を付けること。
machine glazing
5010
カレンダリング
金属ロール又は金属ロールと弾性ロール間に紙を通して
ニップでの加圧,加熱,及び摩擦によって紙に光沢と平滑
性又は透明性の付与,厚さ調整などを行う操作。
参考 スーパーカレンダ,ソフトカレンダなどの装置
を用いる
calendering
5011
乾燥シリンダ
湿紙を押し付けて乾かすため内部に蒸気を通す鉄製のシ
リンダ。
参考 蒸気圧に耐えるように,また熱の伝導が容易な
ように製造してある。
drying cylinder
5012
カンバス
湿紙を乾燥シリンダに運び,押し付けるときに用いる帆
布。
参考 木綿,合成繊維を用いたものが多い。
canvas
16
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5013
顔料
塗工に使用する無機又は有機の主として白色の粉体。
参考 無機顔料としてカオリン,炭酸カルシウム,二
酸化チタンなど,有機顔料としてプラスチック
ピグメントなどがある。これによって印刷適性
の優れた塗工紙が得られる。
pigment
5014
ギロチン断裁機
長いナイフが下方に動く押切断裁機。
参考 平判断裁に用いる。
guillotine cutter
5015
クーチ
ワイヤ部の末端部分にあって形成された湿紙を脱水し,プ
レス部(フェルト)へ転移できるようにする操作又は装置。
参考 クーチロール及びクーチピット(湿紙の耳回収
槽)がある。
couch
5016
クーチロール
抄紙機のワイヤ部の末端(円網の場合は上部)で湿紙を脱
水し,フェルトに移しやすくするロール。
couch roll
5017
クラウン
プレス及びカレンダなどで,ロール間の接触面の線圧を全
長にわたって均一にするためのロール中央部の中高の量。
中央部と端部の直径の差で表す。
crown
5018
グルーブドロール
表面全体に円周方向の細溝を切ったロール。
参考 紙匹や毛布からの搾水,排水を促進する。プレ
スロール,テーブルロールなどに用いる。
grooved roll
5019
グロスカレンダ
表面を鏡面光沢に仕上げ,内部に高圧蒸気を送入した円筒
の両側に1本ずつ耐熱性ゴムロールを押し付け,その間に
紙を通して光沢を付ける装置。
参考 カレンダ仕上紙よりも,かさと印刷適性が増す。
gloss calender
5020
蛍光増白
紫外線を吸収して可視光線に変える蛍光染料などの物質
を紙に加え,見掛け上の白さを向上させること。
fluorescent whitening
5021
欠点検出装置
紙の穴,汚れ,きょう雑物などの欠点,欠陥を連続的に検
出する装置。
参考 透過光方式と反射光方式があり,抄紙機の最終
部又は加工機に据え付ける。
optical fault detecter
5022
こう(叩)解
1) 紙を抄造するための前処理として製紙用繊維を水とと
もに機械的に処理すること。
参考 繊維の切断,フィブリル化が主な作用である。
紙の最終的な性質は,この処理の影響を受ける
ことが大きい。
2) ビーター又はリファイナで行う繊維状物質の機械的処
理。
2.1) こう解 (beating) :紙料をビーターで処理すること。
2.2) こう解 (refining) :紙料をリファイナで処理するこ
と。
beating,
refining
5023
光沢仕上げ
乾燥又はカレンダリングによって紙に光沢を付与する操
作。
参考 ヤンキードライヤ,スーパーカレンダ,ソフト
カレンダなどの装置を用いる。
glazed finish
5024
コーター,
塗工機
原紙に塗剤を塗る機械。
参考 コーターには,抄紙中に塗るオンマシンコータ
ーと,抄紙後に塗るオフマシンコーターがある。
coater,
coating machine
17
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5025
コーティング,
塗工
印刷,包装などの用途に応じた特性を紙にもたせるため
に,コーターによって原紙に塗剤を塗ること。
参考 コーティングの方法として,ブレードコーティ
ング,エアナイフコーティング,ロールコーテ
ィング,押出しコーティングなどがある。また,
1度塗り,2度塗り,両面塗工もある。
coating
5026
サイズ
ペン書きの際,インキがにじまないように,また毛羽立ち
を防ぐために,紙の表面性を改善するための操作,又はこ
れに使用する薬品。
参考 サイズ剤としてはロジン,ゼラチン,でんぷん,
合成樹脂などが用いられ,その方法にはサイズ
剤をパルプに調合する方法(内添サイズ)と紙
の表面に塗布する方法(表面サイズ)がある。
sizing,
sizing agent
5027
サイズプレス
抄紙機の乾燥部の中間に取り付けられて,紙に表面サイズ
を施す装置。サイズ液を紙に塗工するためのロールと,サ
イズ液の供給装置とから成る。
size press
5028
サクションピック
アップ
湿紙をワイヤからフェルトに転移させる操作又は装置。
参考 ワイヤ上の湿紙にフェルトを接触させ,サクシ
ョンロールの吸引力によってワイヤからフェル
トへ転移させ,プレスロールまで運ぶ。高速抄
紙機及び薄葉紙抄紙機に用いられる。
suction pickup
5029
サクションボック
ス
1) 抄紙機のワイヤ又はフェルトに接し,箱内を減圧にし
て湿紙又は毛布から水を吸引する装置。
2) サクションロール内にある吸引箱。
suction box
5030
サチンホワイト
硫酸アルミニウムと石灰乳との反応沈殿物。
参考 アート紙の塗料として用いる。
satin white
5031
地合
シート中でのパルプ繊維の分布の均一さの度合。
参考 普通は透過光によって肉眼で判定される。
formation
5032
シェーキ
長網抄紙機でワイヤを水平に横振れさせること。
参考 これによって繊維の分散状態を良くし,地合を
整える。
shake
5033
シャドーマーク
サクションプレスのニップなどで湿紙が不均一に脱水さ
れることによって生じるマーク。
参考 紙の欠点の一つである。
shadow marks
5034
抄紙機
紙及び板紙を抄造する機械。
参考 湿紙を形成するワイヤ部,水を搾るプレス部及
び乾燥部から成る。長網抄紙機,円網抄紙機,
ツインワイヤマシン,コンビネーションマシン
などの形式がある。
paper machine
5035
抄紙除塵装置
調成及び抄紙機直前で紙料中の不純物を除去する装置。
参考 重力や遠心力の差によるクリーナ方式と形状の
差によるスクリーン方式がある。
stock cleaning equipment
5036
紙料
1) パルプの離解工程から抄紙工程までのパルプスラリ
ー。
2) パルプの離解段から紙又は板紙の紙匹又はシートを形
成するまでの,1種類以上の製紙用パルプ及び他の物
質を含んだ水懸濁液。
stuff,
stock
5037
紙料回収装置
白水中のパルプ,てん(塡)料などを回収する装置。
参考 方式として加圧浮上分離法,凝集沈殿法,ろ過
分離法などがある。
save-all
18
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5038
紙力増強剤
紙の通常又は湿潤時の強度を向上させる薬品。ポリアクリ
ルアミド,でんぷん,PVA,耐水化剤などがある。
参考 使用方法は調成で紙料に添加する内添法と抄紙
機のサイズプレスなどで塗工する表面法があ
る。
paper strength additive
5039
しわ
不均一な乾燥又は急激な乾燥のために生じる小じわ,波打
ち,膨らみなど紙のひずみ現象。
参考 紙の欠点の一つである。
cockle
5040
スーパーカレンダ
1) 紙に強光沢,平滑性又は透明性などを与えるために用
いる機械。
参考 チルドロールとコットンロール又はペーパーロ
ールなどを交互に重ねたものがある。ロールの
本数は用途によって異なるが,段数の多いもの
が多い。
2) 通常,紙又は板紙抄紙機から独立して設置される特殊
なカレンダ。
参考 金属ロール及び金属製でない圧縮性ロールの両
方を使用し,金属ロールのうちの1本又はそれ
以上のロールが加熱可能である。ロールの数は,
一般に抄紙機のカレンダより多く,普通のカレ
ンダよりも高品質な仕上がりが得られる。
super calender
5041
すき網
パルプ又は紙を抄造するときに用いるワイヤ。
参考 材料は普通,りん青銅と黄銅又はプラスチック
などが多く用いられる。紙の種類に応じて,網
目,織り方を変えたものを用いる。
wire (cloth)
5042
すき入れ,
透かし
紙を透かしてみたとき現れる模様。
参考 明るく見える白すき入れと,暗く見える黒すき
入れの2種類がある。方法には,手すき,円網
のすき網及びダンディロールのワイヤに希望の
模様の凹凸をつけたもので抄造したり,プレス
部などで凹凸模様のあるロールで湿紙にプレス
することなどがある。
watermark
5043
すきむら
紙層の構成が均一でない状態。
wild formation,
wild lookthrough
5044
スクイズロール
プレス部で毛布の過剰の水分を絞り出すロール。
squeeze roll
5045
スムーザ
1) 乾燥部入口にあり,紙の面を滑らかにするために用い
る平滑ロール。
2) 紙又は板紙の表面性改善のために,紙又は板紙抄紙機
のプレスパートとドライパートの間に設置される一対
のロール。
参考 表裏差を少なくし,乾燥前にフェルトマークを
除去する。
smoother,
smoothing press
5046
スライス
長網抄紙機のフローボックスから紙料が長網上に流れる
際,その流量を調節する装置。
参考 ボンドスライス,ノズルスライスなどがある。
slice
5047
スライム
紙パルプ製造工程中,原質液の中に微生物の作用によって
できる粘状物質。
参考 この塊は,紙切れ,ちりなどの原因となる。
slime
5048
スリッタ
パルプ又は紙などを流れ(縦方向)に沿って切る装置。
slitter
19
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5049
ゼータ電位
界面動電位のこと。固体と液体が相対運動するとき,固体
表面上の液体分子の固定相と液体内部の拡散層との電位
差をいう。
参考 これによって紙料懸濁液の分散,凝集状態を評
価できる。
zeta potential
5050
セーブオール
ワイヤの下のとい(樋)。長網抄紙機のテーブルロール下
にある浅いといで,抄紙機の白水を集める装置。また,セ
ットリングタンクの意味に用いることもある。
save-all pan
5051
繊維配向
抄紙機のワイヤ上でパルプ繊維が紙の縦方向に並ぶ傾向
のこと。
参考 これによって紙の強度,寸法安定性などの特性
に縦横差が表れる。配向度合は用途に応じて調
節できる。
fibre orientation
5052
選別 (2)
平判紙を検査し,商品として良品と不良品とをより分ける
こと。
参考 普通,紙の傷,汚れ,断裁耳などについて調べ
る。
sorting (2)
5053
ソフトカレンダ
カレンダリングを行う装置の一つ。
参考 加熱装置付き金属ロールと耐熱性弾性ロールの
組合せから成る。紙は熱によって可塑化される
ため通過ニップ数が少なくて光沢や平滑性を上
げられる。抄紙機に組み込んで使用することが
多い。
soft calender
5054
耐水化剤
紙又は塗工層の耐水性を上げる薬品。
参考 メラミンホルマリン樹脂,尿素ホルマリン樹脂,
エポキシ化ポリアミド樹脂などの合成樹脂又は
ホルマリン,グリオキザールなどの架橋剤を用
いる。
water resistant additive
5055
ダスティング
製紙工程又は加工や印刷作業中に,てん(塡)料や繊維,
塗料が粉となって紙から離れること。
参考 この粉を紙粉という。
dusting
5056
多層すき
2層以上の抄き合せ抄紙法。
参考 抄紙した湿紙を重ね合わせる方式,ヘッドボッ
クスのスライスから層構造の紙料を同時に流出
させ抄紙する方式,及び多段ヘッドボックスに
よる方式がある。板紙やティシュマシンに主と
して用いられる。
multiply forming
5057
タッチロール
ヤンキードライヤの入口において湿紙をドライヤ面に押
しつけるために用いるゴムロール。
参考 一般に硬度の高いゴムロールを用いる。
touch roll
5058
炭酸カルシウム
CaCO3。
参考 天然の石灰石などの原石を機械的に微粉砕した
重質炭酸カルシウムと,生石灰を水に溶かし炭
酸ガスを吹き込んで合成した軽質(沈降性)炭
酸カルシウムがある。用途として,中性紙用て
ん(塡)料及び塗工用顔料がある。原石はクラ
フト法における薬品回収に用いる。
(JIS R 9200参照)
calcium carbonate
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5059
弾性ロール
表面材質に繊維質(もめん,羊毛),プラスチック,ゴム
などの弾性材料を用いたロール。
参考 スーパーカレンダなどに金属ロールと組み合わ
せて使用する。
elastic roll
5060
ダンディロール
長網抄紙機のワイヤ部でサクションボックス間の上部に
あるワイヤを張った小形の中空ロール。
参考 一般に地合を良くし,紙面を滑らかにするのに
用いるが,ワイヤに模様を付ければ,すき入れ
のある紙ができる。
dandy roll
5061
中性サイズ
中性から弱アルカリ領域で抄紙する場合のサイズ処理,又
はそれに用いる薬品。
参考 中性サイズ剤としてアルキルケテンダイマ,ア
ルケニル無水こはく酸などがあり,てん(塡)
料に炭酸カルシウムが使える。酸性紙と比較し
て中性紙は経時保存性が著しく向上するといわ
れる。
neutral sizing,
neutral sizing agent
5062
調成
完成した紙料として抄紙機に送り込む準備工程。
参考 パルプの離解及びこう(叩)解,損紙の処理,
紙料の回収,不純物の除去,パルプ及びてん(塡)
料・薬品などの配合を行う。
stock preparation
5063
チルドロール
高炭素鋳鉄で,急冷によって表面が高硬度で耐摩耗性に作
られたロール。
参考 スーパーカレンダなどに弾性ロールと組み合わ
せて使用する。
chilled roll
5064
ツインワイヤフォ
ーマ
2枚のワイヤを用いて,紙層の両面から脱水する機構をも
つ抄紙機。
参考 長網抄紙機より表裏差の少ない紙が製造され
る。
twin-wire former,
double wire machine
5065
ティシュマシン
薄葉紙を抄造する機械。
参考 ドライヤは一般の抄紙機より少ない。我が国で
は2本以上の大形ドライヤをもつ抄紙機を指す
こともあるが,ヤンキードライヤを備えた家庭
用薄葉紙抄造の高速抄紙機を指すことが多くな
った。
tissue machine
5066
テーブルロール
長網抄紙機のプレストロールとクーチロールの間にあっ
て並行に並び,ワイヤを支えるロール。
参考 その回転によってワイヤから脱水する。
table roll
5067
デッケル
長網抄紙機のワイヤ部に取り付け,紙幅を規制するゴムベ
ルト又はベークライト製の板。
参考 円網抄紙機で紙幅を調整するために最後のシリ
ンダの周囲に巻く帯をいうこともある。
deckle,
deckle boards
5068
てん(貼)合
2枚以上の紙,板紙をはり合わせること,又は紙,板紙を
金属はく,プラスチックフィルムなどとはり合わせるこ
と。
lamination
5069
でんぷん
とうもろこし,じゃがいも,小麦,タピオカなどの植物に
含まれる白色・無臭の多糖類で,酸化,酵素変性,カチオ
ン化,エステル化,アルデヒド変性などの用途に応じて変
性し,内添及び表面塗工,顔料塗工に用いるもの。
starch
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5070
てん(塡)料
(てんりょう)
紙の不透明性,平滑度,重量増加などの目的で配合する鉱
物質の粉末。
参考 クレー,タルク,炭酸カルシウムなどがある。
filler
5071
ドクタ
抄紙機の各種ロール及びドライヤ面に付着する紙粉をか
き取ったり,紙にクレープを付けるのに用いる装置。
参考 塗工の場合には過剰の塗料の除去に用いる。
doctor
5072
ドライパート
抄紙機やコーターなどで紙を乾燥する部分。
dry section
5073
取幅
抄紙機上で,すき耳の部分を除いた最大紙幅。
trim
5074
ドレネージ
1) ワイヤ上での水切れのこと。
参考 ワイヤ上で紙層形成時に紙料内の空げき(隙)
を通り水が排出される。排出度合いはパルプの
こう(叩)解・薬品の添加などによって調節で
きる。
2) 乾燥部で使用する蒸気の効率を上げるために,ドレン
を排出させる目的で用いるシステム。
drainage
5075
ドロー
抄紙機の各部分間の紙匹の張りの程度。
draw
5076
内添サイズ
調成工程で紙料にあらかじめ薬品を添加し,サイズを施す
方法,又はそれに用いる薬品。
参考 表面サイズに対応する。内添サイズ剤としてロ
ジン系,石油樹脂系,中性系などがある。
internal sizing,
internal sizing agent
5077
長網抄紙機
ワイヤ部に走行するエンドレスの長いワイヤをもつ抄紙
機。
参考 紙料はこのワイヤ上に流し出され,紙層が形成
される。“長網フォーマ”上で紙料を脱水するこ
とによって紙又は板紙の紙匹を製造する機械。
その後,湿紙はプレス及び乾燥される。
fourdrinier (paper)
machine
5078
ニップ
プレスロール,カレンダ,スーパーカレンダなどにおける
2本のロール間の接触面。
参考 紙匹がここで進行方向に向かって締めつけられ
る。プレスでのウェットニップとカレンダでの
ドライニップがある。
nip
5079
ねり
和紙をすくとき長繊維が沈降するのを防ぎ,これを均等に
分散させ,重ね合わせた和紙の接着を防ぐために用いられ
る粘質物。
参考 とろろあおいが手すき和紙に用いられるが,最
近では,ポリエチレンオキシド,ポリアクリル
酸ナトリウムなどの水溶性高分子化合物も用い
られる。
NERI
5080
ハイドロフォイル
形状は平面又は曲面平板状で,その先端付近を抄紙機の長
網の下面に接触させて用いる脱水装置。
hydrofoil
5081
バインダ
1) 紙の表面強度,内部強度などを上げるために内添及び
表面塗工に用いる薬品。
参考 でんぷん,PVA,ポリアクリルアミドなどがあ
る。
2) 塗工紙に顔料とともに配合し塗膜強度を与える薬品。
参考 でんぷん,ラテックス,カゼインなどがある。
binder
5082
白水
砕木機,抄紙機などから排出される水。
参考 微細繊維を含んでいて白く見えるのでこの名が
ある。未ざらしパルプの場合又は色紙をつくる
場合は,特有の色をもつが,これも白水と呼ぶ。
white water
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5083
BM計
抄紙機の幅方向に走査することによって坪量 (B),水分
(M),厚さ,灰分などを連続的に計測する装置。
参考 抄紙機の最後部に設置される。
BM sensor
5084
ビーター
1) 中仕切りのある長円形の槽,刃の付いた回転ロール及
び受刃から成るこう(叩)解機。
参考 ロールの刃と受刃との間をパルプ液が繰り返し
回流することによってこう解される。
2) ベッドプレート及びロールを装備し,水に分散した繊
維状物質を処理して,所要特性のパルプ又は紙の製造
に必要な性質を付与する装置。
beater
5085
ピックアップフェ
ルト
湿紙をワイヤから取り上げ,プレスフェルト上に移す役目
をする密に織ったフェルト。
(5089参照)
pickup felt
5086
ピッチ障害
主にパルプ材の樹脂による障害。
参考 ピッチはパルプ及び製紙工程の各所に凝集し,
用具を汚し,製品の品質を損じ,また紙切れの
原因となる。
pitch trouble
5087
表面サイズ
紙の表面にサイズを施すこと,又はそのサイズ剤。
参考 表面のぬれ特性や表面強度の向上を目的として
主にサイズプレスで行う。
(5026参照)
surface sizing,
surface sizing agent
5088
ピンホール
紙にある微細な孔。
pinhole
5089
フェルト
羊毛,合成繊維を用い,エンドレスに仕上げた織物。
参考 抄紙機で紙匹を運び,湿紙から水分を除去する
ために用いる。大別すると,織フェルト,ニー
ドルフェルト及びセミニードルフェルトなどが
ある。
felt
5090
フォーミングボー
ド
スライスジェットがワイヤ面に衝突する部分,ブレストロ
ールとフォイルの間に設置し,ワイヤを支えるとともに初
期脱水を調整する板。
forming board
5091
歩留向上剤
ウエットパートにおける,パルプやてん(塡)料その他の
定着を向上させる薬品。
参考 ポリアクリルアミドなどが使用される。添加場
所は,紙の種類や薬品の種類によって工程中の
最適箇所が選ばれる。
retention aid
5092
ブリスタ,
ふくれ
紙面の部分的なふくれやひずみ。
参考 抄紙時に過激な乾燥を受けたとき水分の急速な
蒸発によって生じる。そのほか,塗工紙のヒー
トセット印刷における火ぶくれ現象なども指
す。紙の欠点の一つである。
blister
5093
ブレーカスタック
一般に2本のチルド(冷鋳鉄)ロールから成る装置。
参考 抄紙機乾燥部の中間に設けることがあり,水分
のある間に紙の面を平らにし,一般にカレンダ
リングを助ける。
breaker stack
5094
ブレストロール
フローボックス又はスライスに隣接し,長網抄紙機の一端
でワイヤを支えながら回転する大径のロール。
breast roll
5095
プレスマーク
プレス部で,凹凸模様をもつマーキングロールを湿紙に押
し付けて入れた透かし模様。
press mark
5096
プレスロール
抄紙機において湿紙からの水分を圧搾除去するために用
いる上下1組からなるロール。
press roll
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5097
ブロッキング
相接する紙面が湿度,圧力などによって互いに粘着するこ
と。
参考 印刷物の裏移りが激しいときや,合成樹脂,パ
ラフィンなどを用いた加工紙などを積み重ねた
場合に起こることがある。
(JIS Z 0219参照)
blocking
5098
プロファイル制御
装置
BM計と連動して紙の幅方向の坪量,水分,厚さなどを均
一に自動調整する装置。
参考 スライスの開度,プレスの加温,ロールのクラ
ウン,紙匹の加湿などによって調整する。
profile controller
5099
ペーパーロール
1) 紙を重ね高圧でプレスして製造したロール。
参考 スーパーカレンダに用いる。
2) 抄紙機で紙を誘導するロール。
3) 紙の巻取り製品。
paper roll
5100
ヘッドボックス
抄紙機のスクリーンから出た紙料を整流して所要の厚さ
及び速度でワイヤ上に流す装置。
headbox
5101
ベビープレス
板紙抄造の円網抄紙機において第1プレスロールの前に数
組付けてある小径のプレスロール。
参考 従来は上下ともソリッドロールであったが,最
近ではサクションロールを用いて,その数を減
らしている。
baby press
5102
ポケットベンチレ
ーション
乾燥強化方式の一つ。
参考 ドライヤのポケット部に熱風を噴射することに
よって,乾燥能力及び効率の向上とともに乾燥
むらを減少させることができる。
pocket ventilation
5103
ホットロール
金属ロールの内部に加熱装置を備えたロール。
参考 ソフトカレンダ,スーパーカレンダに使用され,
低加圧で紙厚を維持しながら目的の平滑性・光
沢度が得られる。
hot roll
5104
ボビンカッタ
小幅の巻取(ボビン)に巻き上げる仕上げ機械。
参考 ライスペーパー,紙糸原紙などの仕上げに用い
る。
bobbin cutter
5105
巻心
紙を巻き取るときに用いる心棒。
参考 紙製,木製,金属製などがある。
core
5106
巻取機
抄紙機から出た未仕上げの巻取紙を巻き直して製品とす
る機械。
winder,
rewinder
5107
円網抄紙機
(まるあみしょう
しき)
1) ワイヤ部に回転する円網をもつ抄紙機。
参考 円網の表面に紙層が形成される。主に板紙の抄
造に用いる。
2) 1台の円網又は連続した数台の円網から成る紙又は板
紙の抄紙機。
参考 各円網シリンダには目の細かいメッシュワイヤ
が張ってあり,その一部が紙料バット又は紙料
槽に浸せきしながら回転する。
ワイヤを通って脱水した水は,紙匹を形成す
る繊維マットから離れる。湿紙又は紙匹は,円
網の頂部で接している毛布の下側まで運ばれ
る。
cylinder (paper) machine,
vat machine
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5108
耳,
すき耳
1) 製紙工程で紙匹の両端を裁断し取り除く部分の紙。
参考 使用目的によって耳を残す場合もある。
2) 製造中に除去される,オフカット以外の紙片又は板紙
片。
trimmings
5109
ヤンキー式抄紙機
乾燥部に1本の大径ドライヤ(ヤンキードライヤともいう)
をもつ抄紙機。
参考 湿紙匹はヤンキードライヤ面に押し付けられて
強い片面光沢が得られる。
Yankee (paper) machine
5110
ラテックス
合成ゴム・合成樹脂のエマルション。
参考 塗工紙のバインダ,紙加工などに利用され,ス
チレンブタジエン重合体,酢酸ビニル重合体な
どがある。
latex
5111
リール
抄紙機から出る紙を巻き取る装置。
参考 回転式,表面摩擦式などがある。
reel
5112
リファイナ
1) チップの摩砕又はパルプのこう(叩)解に用いる機械。
参考 ディスク形,コニカル形,ドラム形などがある。
2) 水に分散した繊維状物質を処理して,所要特性をもっ
たパルプ又は紙の製造に必要な性質を付与するディス
ク又はコーン及びプラグを装備した機械。
refiner
5113
硫酸ばんど
1) 硫酸アルミニウム。アラム (alum) ともいう。
参考 紙のサイズ剤の定着,水処理などに用いられる。
(JIS K 1423参照)
2) 製紙業界が種々の品質の硫酸アルミニウムに対して通
俗的に用いている用語。
参考 以前は,明ばんが使われたので,この種の薬品
を明ばんと呼ぶこともある。
aluminum sulphate,
aluminum sulfate,
alum
5114
両面性
紙の表及び裏の面の構造,性質及び色合いなどの差異。
参考 この差異は製造方法によって固有のものであ
り,外見,印刷適性などの上から好ましくない。
two-sidedness
5115
冷却シリンダ
抄紙機のカレンダで紙に光沢を付けるため,ドライヤの次
に取り付けて,一度乾燥した紙に水分を与えるための冷却
用シリンダ。
cooling cylinder
5116
ロータリカッタ
巻取紙を回転刃で所定の長さに断裁する機械。
参考 2組の回転刃を備えた複式のものが普通である。
rotary cutter
5117
ロール焼け
紙がカレンダを通過し,加圧されるとき,水分が多い場合
紙が部分的に明らかに黒色や灰色を呈すること,又はその
変色した部分。
参考 紙の欠点の一つである。
blackening,
burning
5118
ロジンサイズ
ロジンを水酸化ナトリウム又は炭酸ナトリウムでけん化
して製造したサイズ剤。
参考 褐色サイズ,白色サイズなどがある。
(JIS K 5902参照)
rosin size
5119
ワイヤパート
抄紙機のすき網が走行している部分。
参考 ここで紙層を形成する。
wire part
5120
ワイヤマーク
抄紙機のワイヤによって紙に残るマーク。
wire mark
5121
ワックスサイズ
主にパラフィン系のサイズ剤。
参考 乳剤として用い,ロジンサイズと併用すると効
果がよい。
wax size
5122
クレー液
顔料を含んだ懸濁液。
slip
5123
白土液
顔料が白土,液が水であるクレー液。
clay slip
25
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5124
塗工液
紙又は板紙の表面塗工に使われるごく微粒な白色鉱物で
ある顔料及び接着剤又はバインダを含んだクレー液。
参考 他に着色物質,分散剤又は増粘剤を添加するこ
ともある。
coating slip
5125
古紙きょう雑物又
は異物
古紙(古板紙を含む,以下同じ)に含まれ,古紙から製造
される紙又は板紙に悪影響を及ぼす物質若しくは抄紙設
備の損傷又は再パルプ化の障害となる物質。
waste paper contraries or
impurities
5126
アクセプト紙料
クリーナ及び/又はスクリーンによってリジェクトされ
ない部分の紙料。
accepted stock
5127
アクセプト
クリーナ及び/又はスクリーンによってリジェクトされ
ない物質に対する一般的な用語。
accept
5128
遊離しやすい紙料
自然脱水したとき,懸濁水と遊離しやすい紙料で,脱水度
又はフリーネス値として数値で表す。
参考 “free” の反対語は, “wet” 又は “slow” である。
free stock
5129
ウエット紙料
自然脱水又は吸引脱水したとき,懸濁水と遊離しにくい紙
料で,脱水度又はフリーネス値として数値で表す。
参考 “wet” (“slow” とも呼ばれる)の反対語は “free”
である。
wet stock
5130
スラッシュ化
製紙用パルプ又は紙を離解し,繊維の懸濁液を作る操作。 slushing
5131
紙料クリーニング
紙又は板紙にとって好ましくない物質を物理的な方法で
紙料から除去する操作。
参考 例えば,重力によるクリーニング,遠心力によ
るクリーニング,ある大きさのオリフィスを通
して行うクリーニングがある。
stock cleaning
5132
フィブリル化
例えば,こう(叩)解などの処理を受けた繊維が部分的に
裂けて枝状化した状態。
fibrillation
5133
リーリング又はワ
インディング
紙匹をコア(巻心)を使わないで巻き取る操作,又はコア
に巻き取る操作。
reeling or winding
5134
巻上げ
抄紙機の最終工程で,紙匹を連続的に巻き取ること。
reel-up
5135
クレーピング
紙の伸張性及び柔らかさを出すために,紙にしわを付与す
る操作。
creping
5136
オフマシンクレー
ピング
抄紙機から独立して行われるウエットクレーピング操作。 off-machine creping
5137
オンマシンクレー
ピング
抄紙機上で行われるウエットクレーピング又はドライク
レーピング。
on-machine creping
5138
表面塗工
紙又は板紙の特性を変えるために,その表面に適当な物質
を塗工すること。
surface application
5139
空気乾燥
紙の乾燥に用いる方法。
参考 シートの空気乾燥は,通常,自由に循環する空
気との接触で行う。紙匹の空気乾燥は,室内又
はトンネル内(懸架ドライヤ)で加熱空気と接
触させて行う。
air-drying
5140
スーパーカレンダ
掛け
高平滑,高密度及び高光沢の紙の製造に用いるもので,通
常,オフマシンで行うスーパーカレンダによる強いカレン
ダ処理。
supercalendering
5141
摩擦光沢仕上げ
通常,摩擦光沢仕上げカレンダによって,塗工紙又は塗工
板紙の表面を光沢仕上げする操作。
friction glazing
5142
プレート光沢仕上
げ
プレート光沢仕上げカレンダによって,紙又は板紙のシー
トに平滑で,光沢のある表面を付与する操作。
plate glazing
5143
紙継ぎ
紙を継ぐこと。
splicing
26
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5144
スリッティング
紙又は板紙の紙匹を長さ方向に分割して,二つ以上の紙匹
にすること。
slitting
5145
ギロチン断裁
剛直な刃によって紙又は板紙のシートを分割断裁するこ
と。
guillotining
5146
ギロチントリミン
グ
シート端部の角度及び寸法を正確にするために,紙又は板
紙のシートパイル(山積みしたシート)の端部を切り取る
操作。
guillotine trimming
5147
断裁
紙又は板紙の紙匹を幅方向で同時に切断して,シートを製
造すること。
cutting
5148
直角断裁
紙又は板紙のシートを,きれいな端部及び四隅が直角
(90°) な所要寸法のシートに断裁する操作。
squaring
5149
熟成(紙ならし)
紙又は板紙を適当な条件下に保管している間に,その特性
を好ましい状態に変えること。
maturing
5150
ブレード塗工
塗工直後,ロールに支持された紙匹の塗工表面を押さえ付
けている金属製のブレード(刃)によって塗工量を制御す
る塗工方式。
blade coating
5151
ロール塗工
表面に塗工液を載せたアプリケータロールからの転移に
よって直接塗工する塗工方式。
参考 アプリケータロールの回転方向は,紙匹と同方
向,逆方向のどちらも行われる。
roll coating
5152
グラビア塗工
塗工物質が,微小な凹点がぎっしり刻まれた金属ロールに
よってアプリケータに供給されるロール塗工方式。
gravure coating
5153
サイズプレス塗工
縦,横又は傾斜配置された2本のロール(サイズプレス)
のニップで塗工液を軽量塗工する塗工方式。
size press coating
5154
ブラシ塗工
塗工後,ブラシで塗工液を分散して平らにする塗工方式。
参考 ブラシには紙匹の幅方向にしゅう動するもの
と,固定式のものがある。
brush coating
5155
エアナイフ塗工
塗工後の塗工液を,均一な流れの圧縮空気(エアナイフ)
によってならし,余分の塗工液を除去するロール塗工方
式。
参考 空気は,紙匹の塗工表面に接近させ,塗工機の
幅方向に設置したスロット(細長い孔)から噴
射される。
air knife coating or air jet
coating
5156
スムージングロー
ル塗工
塗工後の塗工液を小径ロールでならす塗工方式。
参考 このロールは,紙匹と逆方向回転で使用する場
合もある。
smoothing roll coating
5157
押出塗工
紙又は板紙の紙匹に,樹脂,プラスチックなどをエクスト
ルーダダイから支持ロールとチルロールの間のニップを
通して塗工する塗工方式。
extrusion coating
5158
含浸塗工
紙又は板紙の紙匹を,パン(皿)の塗工液に浸せきさせた
ロールの周りを通過させることよって塗工する方式。
参考 ロールを一部浸せきさせれば片面塗工,全部浸
せきさせれば両面塗工が可能である。
dip coating
5159
カーテン塗工
幅方向に設置したスリットから噴射される塗工液の流れ
によって紙及び板紙を塗工する方式。
curtain coating
5160
ホットメルト塗工
固形分100%のワックス,樹脂,ポリマーなどを加熱液状
化し,冷却装置の付いた塗工機(ロール,グラビア又は押
出塗工機)で基質に塗工する方式。
hot melt coating
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5161
サンドテーブル又
はリフラ
ごく低濃度の紙料懸濁液が流れる槽又は水路をもち,比重
差によって紙料懸濁液から重量異物を除去する設備。
参考 その目的のためにバッフル(リッフル:じゃま
板)を水中に配置することもある。
sandtable or riffler
5162
長網フォーマ,
長網テーブル,
長網ワイヤパート
メッシュ織物(金属又はプラスチック製)のエンドレスワ
イヤから成る紙・板紙抄紙機の構成要素の一部。
参考 ワイヤ上側の平たん部分に紙匹を形成し,ワイ
ヤを通して脱水する。
fourdrinier former,
fourdrinier table,
fourdrinier wire part
5163
デッケル枠
手すき紙を作るとき,紙料の流出を防ぐためにワイヤに取
り付ける着脱可能な角形の枠。
deckle frame
5164
デッケルストラッ
プ
長網と一緒に走行し,デッケルと同じ目的で使用する,幅
方向に対して直角方向に取り付けられるエンドレスベル
ト。
deckle straps
5165
サクションボック
スデッケル
サクション領域を湿紙の幅と同じにするために,紙又は板
紙抄紙機のサクションボックス内部に用いられる装置。
deckle of suction box
5166
耳切りカッタ
水の噴出口を二つもち,紙又は板紙抄紙機を横断的に調節
してワイヤ上の湿紙を縦方向に分割する装置。
参考 耳はクーチで除去される。ワイヤパート以降の
紙匹の幅を制御するために用い,比較的きれい
な切り口が得られる。
edge cutter
5167
マシンデッケル
地合形成領域を離れるときの湿紙の全幅。
参考 抄紙機ドライエンドの紙匹幅に対しても,誤っ
てこの用語を使うことがある。
machine deckle
5168
最大デッケル
地合形成領域を離れるときの湿紙の最大幅。
maximum deckle
5169
未耳裁ちマシン幅
そのマシンで製造可能な紙又は板紙の最大幅。
untrimmed machine width
5170
マシン最大すき幅
紙又は板紙の実用幅。
参考 これがマシン最大取幅とほぼ一致することが望
ましい。
machine fill
5171
ウエットプレス
例えば,研磨グラナイト,ゴム,ファブリック又はフェル
トのような表面をもった2本以上のロールを組み合わせた
もので,湿紙の脱水及び紙匹のプレスに用いる装置。
wet press
5172
マーキングプレス
抄紙機のプレスパートで紙匹に透かしを入れるために用
いる,凹凸の模様がついたゴム被覆ロール。
marking press
5173
カレンダ
紙の平滑性などを付与するための装置。
参考 何本かのロールを重ねて使用するが,駆動ロー
ルは1本だけである。
calender
5174
マシンスタック
金属ロールだけから成る紙又は板紙抄紙機の末端に位置
するカレンダ。
machine stack
5175
すき合せ板紙抄紙
機
1台の長網フォーマ又は1台ないし数台の円網から成る板
紙シート形成用の抄紙機。
参考 湿紙は,数層から成る連続マットを形成するた
めにドラムに巻き付けられ,必要な厚さになる
と平判に切断してドラムから除去する。
intermittent board
machine,
wet lap machine
5176
手すき機用ワイヤ
紙料を脱水するため,目の細かいメッシュワイヤがフレー
ムの上に張ってある,手すき紙調製用の網。
wire mould
5177
摩擦光沢仕上げカ
レンダ
金属製ではない圧縮性ロール及び小さな金属ロールから
成る特殊なカレンダ。
参考 これらのロールは連動しているので,小さい方
のロールは周速が早い。
friction glazing calender
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
5178
プレート光沢仕上
げカレンダ
光沢のある金属板の間に挟んだ紙又は板紙のシートを重
ねてロール間を往復させて処理する,2本の鋳鉄ロールか
ら成る特殊なカレンダ。
plate glazing calender
5179
紙厚カレンダ
ロールの間げきを調節して紙又は板紙を所要の厚さにす
る,2本の鋳鉄ロールから成る特殊なカレンダ。
thickness calender
5180
最大取幅
その抄紙機で製造可能な紙又は板紙紙匹の最大幅。製造中
に生じた耳部の凹凸を除去するために最大量の耳を取っ
た後の幅。
maximum trimmed
machine width
5181
ゴムマーク
湿紙をマーキングプレスに通すことによって,抄紙中の紙
に施した型(パターン)。
rubber mark
5182
類似透かし
機械的な方法又は適当な物質の塗工によって紙に付与す
る透かしと同じように見える型。
simulated watermark
5183
すの目
非常に狭い平行線から成る連続した透かし。
参考 この平行線と直交する鎖線との組合せが一般的
である。
laid lines
5184
砕け,
つぶれ
1) 既に形成された湿紙の地合が過剰な圧力によって乱
れ,部分的に塊のように見える紙の欠陥。
2) カレンダリング中に生じる大きな半透明部分,若しく
はあな又は黒ずんだように見える紙の欠陥。
crushing
5185
ブロー
二つの完成紙料層又はパイル間に残留する空気だまり。
blow
5186
しわ付き仕上げ
乾燥中,ほとんど張力を掛けないで収縮させて作る波形仕
上げ。
cockle finish
5187
たるみ
通常,耳部及び幅方向に生じる,紙のゆがみ。
wave,
waviness
5188
平たん
カール,しわ,たるみのない紙又は板紙の状態。
flatness
5189
紙継ぎ
紙又は板紙の幅方向を接着剤又は接着テープで接合する
こと。
参考 その目的は,次のとおりである。
− 必要な大きさの巻取りを確保すること。
− 1本の巻取りの末端と次の巻取りの先端を
接合して,操業を連続化すること。
splice
5190
はり合せ
紙,板紙などの紙匹又はシートを,適当な接着剤を使って
別のシート又は紙匹の全面に接着すること。
pasting
5191
ガム引き
紙又は板紙シートの全面又は一部分に接着剤を塗布する
操作。
gumming
5192
ドライクレーピン
グ
オンマシン(抄紙機上)で,乾燥紙匹に施すクレープ掛け。 dry creping
5193
ウエットクレーピ
ング
オンマシン又はオフマシン(抄紙機から独立して)で,湿
紙又は部分的に乾燥した紙匹に施すクレープ掛け。
wet creping
5194
ミクロクレーピン
グ
ロールとエンドレスのゴムブランケットなどの間に紙匹
を通すことによって高伸張性を付与して,紙匹を目の詰ま
った状態にする操作。
参考 ブランケットは紙匹と接触する直前で伸張し,
紙匹がロールとゴムブランケットの間の部分を
通過しているときに元の状態に戻るようになっ
ている。
これをクレーピングと混同しないほうがよい。
micro-creping
29
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f)
紙・板紙の品種及び加工製品
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6001
アイボリー
1) 私製はがき,メニュー,書籍の表紙,紙器などに用い
る象牙色の高級な板紙。
参考 さらし化学パルプを主原料として抄造し,塗工
したものと,塗工しないものがある。高級仕上
げでこわさ及び耐折強さが大きいことが要求さ
れる。
2) さらし化学をパルプを用いて,はり合せしないで1層
又はそれ以上の層から成る坪量150g/m2以上の筆記・
印刷用の紙又は板紙。
参考 平滑で剛直,きれいな外観及び均一な地合をも
っている。名刺,メニューなどに用いられる。
北米では,これをブリストル(上質の厚い紙
の総称)の一種とみなしている。
ivory board
6002
アスファルト紙
アスファルトその他のれき青物質を含浸,塗工した紙の総
称。
asphalt paper
6003
アート紙
塗工印刷用紙の中で片面20 g/m2前後,塗工した紙。
(JIS P 3105参照)
art paper
6004
色板紙
古紙を主原料とし表面が着色してあるすき合せ板紙。
参考 化粧品,その他の小形雑貨の包装箱に用いる。
クラフトボール,その他色ボールなどがある。
colored board
6005
色上質紙
白物の上質紙と同じ紙料に染料による着色を施した紙。
参考 紙の表裏差による色むらのないこと,抄造ロッ
トによる色替わりのないこと,経時による退色
のないことなどが要求される。
colored woodfree paper
6006
インクジェット用
紙
インクジェット記録方式に用いられる紙。
参考 ドット状のインキに対して吸収性がよく,紙の
平面方向の広がりの少ないことが必要で,吸油
性を高くするためてん(塡)料内添の普通紙と
顔料塗工紙とがある。
ink jet printing paper
6007
印刷せんか紙
古紙を主体とした下級印刷紙。
参考 かさ高で雑誌,漫画本に使われる。
SENKA printing paper
6008
印刷用紙
書籍,雑誌などの印刷用として製造した非塗工紙。
参考 印刷用紙A,B,C,D,グラビア用紙などがあ
る。
(JIS P 3101参照)
printing paper
6009
印刷用紙A
化学パルプ100%使用の非塗工印刷用紙。
参考 印刷用紙の代表的品種で,はん(汎)用性に富
み,書籍,教科書,商業印刷などに広く用いら
れる。
(JIS P 3101参照)
printing paper grade A
6010
印刷用紙B
化学パルプ70%以上配合の非塗工印刷用紙。
参考 主に書籍,教科書,文庫本,雑誌本文などに用
いられる。上質紙(印刷用紙A)に近い品質を
備えているが白色度,表面強度など総合的品質
はやや劣る。
(JIS P 3101参照)
printing paper grade B
6011
印刷用紙C
化学パルプ40%以上70%未満配合の非塗工印刷用紙。
参考 主に雑誌本文,電話番号簿などに使用される。
(JIS P 3101参照)
printing paper grade C
30
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
6012
印刷用紙D
化学パルプ40%未満配合の非塗工印刷用紙。
参考 俗にざら(更)紙と呼ばれる。雑誌の本文,謄
写版印刷などに用いられる。多量の機械パルプ
を含むため耐久性が乏しいが,不透明性に富み,
かさ高でインキの吸収は速い。新聞用紙とほぼ
同一の条件で製造されており,品質もそれに近
い。
(JIS P 3101参照)
printing paper grade D
6013
インディアペーパ
ー
辞書や聖書などに用いられる20〜40g/m2の印刷用薄葉紙。
参考 昔は麻類又は木綿繊維で作られたが,現在では
木材パルプを用い中性抄紙で製造することが多
い。薄くて不透明でオフセット印刷適性がある。
India paper
6014
薄葉印刷紙
坪量40g/m2以下の印刷用紙。
参考 インディアペーパー,タイプ・コピー用紙など
がある。
printing tissue paper
6015
薄葉和紙
こうぞ,みつまた,がんぴ,マニラ麻などを用いて抄造し
た紙。
参考 典具じょう(帖),京花紙,紙ひも原紙などがあ
る。坪量は40g/m2以下である。
Japanese tissue paper
6016
裏カーボン紙
裏面にカーボン・インキを全面又は部分的に印刷塗布した
複写用紙。
back carbon paper
6017
エアメールペーパ
ー
航空輸送される手紙や小印刷物などに用いる軽量 (20〜
30g/m2) で不透明な筆記用紙。
air mail paper
6018
衛生用紙
タオル,生理用紙,ティシュペーパー,トイレットペーパ
ー,ちり紙などの総称。
sanitary paper
6019
エンボス紙
凹凸模様の付いたロール又はプレートと,弾力のあるロー
ル又はプレートとの間に紙を通し,浮き出したり,へこん
だりした模様を付けた紙。
参考 表紙,壁紙などをはじめ,多方面に用いられる。
embossed paper
6020
OCR用紙
文字,数字の光学的読取り方式に用いる紙。
参考 紙質はきょう(夾)雑物がないこと,平滑性,
寸法安定性,帯電防止性などの特性が要求され
る。
optical character
recognition paper
6021
オフセット用紙
オフセット印刷に適する紙。
参考 カールがなく,地合良好で,毛羽立たず,湿り
時の表面強度が大きく,伸縮が少ないことなど
が要求される。
offset printing paper
6022
カード用厚紙
板紙のうち,アイボリーに次ぐ高級グレード。
参考 表層及び裏層は,さらし化学パルプを用い,中
層は機械パルプ又は漂白脱墨古紙パルプを用い
たもので,両面塗工品,片面塗工品,非塗工品
がある。白色度や強度などで,わずかにアイボ
リーに劣るのが一般的である。
cardboard
6023
化学繊維紙
化学繊維としてのレーヨン・ステープルを主体に湿式抄紙
した紙。
(6058参照)
chemical fiber paper
6024
加工用紙
塗布,含浸,成形,はり合せなどの加工を施すための原紙。 converting paper
31
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
6025
画仙紙
(がせんし)
書画用の紙。
参考 原料には,みつまた,竹パルプ,こうぞ,わら
パルプ,化学パルプなどが使用され,品質によ
って各種の原料が配合される。手すきと機械す
きとがある。
GASEN-SHI
6026
型紙
衣料などの断裁の際に型にする紙。
参考 適度のこわさと耐久性をもち,鉛筆の付きがよ
く,寸法安定性が要求される。
pattern paper
6027
片つやクラフト紙
ヤンキー式抄紙機で抄造するロール紙のうち,未ざらしク
ラフトパルプを原料とするもの。
参考 地合むらがなく,異物混入が少ないので外観が
よく,表面の光沢度・平滑性・強度が高いので
印刷適性に優れている。
machine glazed kraft
paper
6028
壁紙原紙
1) 普通化学パルプと機械パルプとを配合して強サイズを
施し難燃性を付与した紙。
参考 表面に塩化ビニル,クレーなどを塗工し,印刷,
型付けなどを行って壁紙を製造する。
2) 壁紙への加工適性が要求されるもので,片面に塗工又
は印刷し,他面にのり又は接着剤を塗布するように作
られた紙。
wall paper base
6029
紙糸原紙
紙のより糸を作る原紙。
参考 縦の引張強さ,柔軟性,耐湿性に優れたもので
あることが要求される。包帯原紙,紙布原紙,
抄繊原紙などがある。
thread paper,
twisting paper,
spinning paper
6030
紙ひも原紙
テープにし,よりを掛け,紙ひもを製造するのに用いる紙。
参考 原料にはクラフトパルプ又は古紙を主に用い
る。しわ,あななどがなく,引張強さの大きい
ことが要求される。
paper string base
6031
感圧複写紙
筆記圧によって複写をとる加工紙。広義には裏カーボン
紙,ノーカーボン紙を指すが,狭義にはノーカーボン紙を
いう。
参考 ノーカーボン紙の発色には化学的なものと物理
的なものとがある。いずれも複写枚数が多い。
pressure sensitive copying
paper
6032
感光紙
原紙に感光液を塗布して作った感光紙。
参考 原紙は,ぼろ又は化学パルプを原料とし,よく
こう(叩)解し強サイズを行う。地合と平滑度
がよく,吸水性が均一,湿潤強度が大で,感光
液に対し有害な物質(特に鉄)を含まないこと
が要求される。
(JIS P 4505参照)
light sensitive paper
6033
感熱紙
熱エネルギーによって画像を形成する感熱材料を塗工し
た紙。
thermal recording paper
6034
雁皮紙
(がんぴし)
がんぴ(雁皮)を原料とした強じんで平滑な光沢のある手
すき和紙。
参考 現在は薄葉のものが多く,複写,図引紙などに
用いる。
GANPI-SHI
6035
缶用板紙
丸缶用板紙。
参考 液体用缶には普通さらし化学パルプを用いて耐
水加工を行う。乾燥物用缶には各種の板紙を用
いる。
can board
32
P 0001 : 1998
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
6036
黄板紙
1) 古紙,石灰乳蒸解のわらなどを主原料として製造した
板紙。
参考 安価な組立箱,表紙,紙管などに用いる。黄ボ
ールともいう。
2) 通常黄色い色をしている,未ざらしのわらパルプだけ
で作られた紙又は板紙。
1) straw board
2) yellow strawpaper or
straw board
6037
擬革紙
強度の大きい紙の表面に塗工し,更に型付けなどの特殊な
仕上げを行って製造した皮革に似た紙。
参考 書籍の表紙,壁紙,家具の上張りなどに用いる。
imitation leather paper
(board)
6038
切符用紙
入場券,乗車券,乗船券などに用いる紙の総称。
ticket paper (board)
6039
機能紙
従来の紙に新たな機能を付与した紙。
参考 植物繊維に限らず無機・有機・金属繊維など幅
広い素材を用い,製紙及び加工の工程で高機能
が付与され,主に情報・電子・医用などの先端
分野の素材として用いられる。
high performance paper
6040
キャストコート紙
1) 原紙に塗工された塗料が可塑性のある間に,硬い鏡の
ように仕上げた面に押し付けて乾かし,強光沢をもつ
ようにした紙。
2) 塗工表面を,よく磨いた金属面をもつシリンダ又はベ
ルトと接触させて乾燥した紙又は板紙。
cast coated paper (board)
6041
京花紙
こうぞ又は木材パルプですいた薄葉紙。
参考 近年では機械すきが多い。高級なティシュペー
パーとして用いる。
KYOHANA-GAMI
6042
局紙
みつまたを主原料とした紙。
参考 大蔵省印刷局で鳥の子に模して製造した紙に由
来する。
Japanese vellum
6043
金属蒸着紙
表面に薄い金属膜を蒸着させた紙。
metallized paper
6044
金属はく紙
金属はく(箔)をはった紙。
metal foil paper
6045
グラシン
化学パルプを高度にこう(叩)解して製造し,スーパー仕
上げして製造した薄葉紙。
参考 本来,透明度の高いものが多いが,てん(塡)
料を加えて不透明にしたものもある。ピンホー
ルがなく,耐脂性がよいことが要求される。食
品包装,容器内張りなどに用いる。
glassine
6046
グラビア用紙
グラビア印刷用の紙。
参考 原料に化学パルプ単独又はこれに機械パルプを
併用し,比較的多量のてん(塡)料を配合して
製造する。スーパー仕上げのものが多い。平滑
で,不透明性が高いことが要求される。
rotogravure paper
6047
クラフト紙
クラフトパルプを原料にした強い紙の総称。
参考 両更クラフト紙,筋入クラフト紙,片つやクラ
フト紙などがある。
(JIS P 3401参照)
kraft paper
6048
クラフト伸張紙
抄紙機上で紙を微細に収縮させることによって耐衝撃性
に優れた伸張性能を与えたクラフト紙。
参考 紙の破断時の仕事量が大きいので,主に重包装
用に使われる。
(JIS P 3401参照)
extensible kraft paper
6049
クラフトボール
表層又は表裏層に未ざらしクラフトパルプをすき合わせ
た色板紙の1種。
kraft board
33
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6050
クレープ紙
湿紙の状態でプレスロール又はヤンキードライヤなどの
上で,ドクタを用いてしわを付けた紙の総称。
参考 包装紙,トイレットペーパー,化粧紙などに用
いる。
crepe paper
6051
軽量コート紙
1m2当たり両面で15g前後の塗料を塗工した紙。
参考 被覆力の大きい顔料を用い,印刷効果の低下を
防いでいる。原紙には上質紙又は中質紙が用い
られる。
(6059参照)
lightweight coat paper
6052
ケーブル用絶縁紙
電力ケーブル及び通信ケーブルの絶縁に用いるクラフト
紙。
参考 しわ,すきむら,ピンホールなどの欠点がなく
化学的に中性で,電気的に有害な物質を含まな
いこと,及び電線に巻き付けるために厚さが均
一で適当な柔軟性があることが要求される。
(JIS C 2307参照)
cable (insulating) paper
6053
化粧板用原紙
建材,インテリア材としての化粧板の表面化粧用紙。
参考 樹脂を含浸後ホットプレスで化粧板とする。
saturating decorative
paper
6054
建材原紙
ルーフィング,石こうボードなどの建築材料の製造に用い
る板紙の総称。
参考 古紙,落綿などを主原料として抄造する。紙の
場合は建材用原紙と呼ぶ。
building material base
6055
ケント紙
紙質は硬く,主に製図用に使用する画用紙。
参考 イギリスのケント地方ではじめて製造されたの
でこの名が付いた。我が国では名刺,カレンダ
にも用いる。
Kent paper
6056
研摩原紙
片面に研摩材料を接着して木材,金属などのに研削,研摩
加工に用いる紙の原紙。
(JIS R 6252及びJIS R 6253参照)
abrasive paper base
6057
合成紙
合成高分子物質を主な素材とし,従来の紙的用途に用いる
ため,これを紙化加工したもの。
synthetic paper
6058
合成繊維紙
合成繊維を主原料として製造した紙。
参考 普通,液状,粉状又は繊維状の接着剤を加えて
シートにする。主にビニロン紙,ナイロン紙な
どをいう。
(6023参照)
synthetic fiber paper
6059
コート紙
アート紙よりも一般に塗工量が少ない塗工紙。我が国固有
の名称。
coat paper
6060
コンデンサ紙
コンデンサの極板に挟んで誘電体として用いる紙。
参考 クラフトパルプなどを主原料とし,ピンホール
がなく,化学的に中性で,電気的に有害な物質,
特に導電性微粒子を極力含まないことなどが要
求される。
capacitor tissue paper
6061
雑種紙
工業用雑種紙(建材用原紙,食品容器原紙,ライスペーパ
ー,グラシンなど)と家庭用雑種紙(書道用紙など)に区
分される,紙の分類項目の一つ。
miscellaneous paper
6062
更紙
(ざらがみ)
機械パルプを原料とし,これに少量の化学パルプを加えて
製造した下級印刷紙。
(JIS P 3101参照)
woody paper
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P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6063
さらしクラフト紙
さらしクラフトパルプを原料として抄造したクラフト紙。
参考 強度に優れ,印刷適性もよいことから幅広い用
途に使用されるのが特徴。
bleached kraft paper
6064
ジアゾ感光紙
ジアゾ感光液を塗工して製造した陽画感光紙。
参考 光の当たったジアゾ化合物は発色しない性質を
利用したものである。
(JIS P 4504及びJIS P 4505参照)
diazo sensitized paper
6065
紙管原紙
紙,はく(箔),織物などを巻く心棒及び紙ドラムの製造
に用いる強サイズ紙。
参考 大きさに応じて各種の厚さのものを用い,平巻
き又はら(螺)旋巻きに適するように断裁する。
厚さの均一性などが要求される。
core paper (board)
6066
磁気記録用紙
強磁性微粉末を結着剤を用いて塗布した紙。
参考 磁気ヘッドを用いて,電気信号を磁気潜像とし
て書き込み,必要に応じ電気信号として取り出
す。乗車券,駐車券,通行券などとして使用さ
れる。
magnetic recording paper
6067
紙器用板紙
品種分類上,板紙のうち,白板紙,黄板紙,チップボール,
色板紙の総称。
参考 製函での作業特性と強度が要求される。用途に
よっては更に印刷適性,表面加工特性が要求さ
れる。
boxboard
6068
辞典用紙
多量のてん(塡)料を配合した不透明な印刷用紙。
参考 耐久性,強さ,地合がよいことが要求される。
dictionary paper
6069
遮光紙
光を通さない紙。
参考 乾板,印画紙などを包むのに用いる。
lightproof paper
6070
重袋用両更クラフ
ト紙
セメント,穀類など重量物包装用の大形多層紙袋に使用さ
れる両更クラフト紙。
参考 強度に優れ,強じん(靭)で柔軟性に富むこと
が特徴である。
heavy duty sack kraft
paper
6071
純白ロール紙
さらしパルプを原料として,ヤンキー式抄紙機で抄造した
片面に光沢のある紙。
参考 白色度,表面光沢,平滑性に優れ,印刷適性が
よい。
machine glazed paper
6072
証券用紙
銀行券,株券,証券などに用いる耐久性に優れた紙。
参考 すき入れ,着色繊維その他を用いて偽造を防止
する。
security paper
6073
障子紙
こうぞ,化学パルプ,化学繊維を主原料とした障子用に用
いる紙。
参考 強じん(靭)性,光線の透過がよいこと,多孔
質で空気の流通がよいことなどが要求される。
(JIS S 3102参照)
SHOJI-GAMI
6074
上質紙
1) 化学パルプだけで製造した紙。
参考 印刷,筆記などの用途に用いる。
(JIS P 3101及びJIS P 3201参照)
2) 原則的には,その繊維組成の中に化学パルプだけしか
含まない紙又は板紙をいう。
参考 実際には,他のパルプ繊維が少量含まれてしま
うこともある。
woodfree paper (board)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6075
情報用紙
情報の伝達や記録に用いる紙。
参考 PPC用紙,フォーム用紙,複写用紙などがある。
communication paper
6076
食品容器原紙
食品の包装又は容器に用いる紙。
参考 衛生性,安全性の点で無毒・無臭,有害物質を
含まないことが要求される。用途によっては板
紙も使われる。
food paper (board)
6077
書籍用紙
書籍,雑誌,パンフレットなどに用いる紙の総称。
参考 不透明性,印刷適性などが要求される。
book paper
6078
書道用紙
さらし化学パルプを主原料とした機械すき和紙。
SHODO-YOSHI
6079
白板紙
表層に白色紙料をすき合わせた板紙。
参考 表層はさらし化学パルプ,その他の層は古紙,
機械パルプなどを原料とする。マニラボール,
白ボールがこれに属し,いずれも塗工,非塗工
のものがある。
white lined board
6080
白ボール
表層はさらしパルプ,表下層は一般に脱インキ新聞古紙を
用い,中層・裏層には,新聞・雑誌などの古紙を使用する
板紙。
white lined chipboard
6081
新聞巻取紙
機械パルプと脱インキ新聞古紙,化学パルプを配合した新
聞印刷用の紙。
参考 標準坪量は52±2g/m2であるが軽量化が進み
43g/m2のものも使われている。オフセット印刷
適性が要求される。
(JIS P 3001参照)
newsprint
6082
吸取紙
インキの吸収などに用いる紙。
参考 ぼろ,化学パルプ,機械パルプなどを用いた無
サイズ紙でかさ高の紙。多孔性で吸水性の大き
いことが要求される。
blotting paper
6083
水溶紙
繊維状の水溶性セルロース誘導体などを主成分とする紙。
参考 ラベル,包装材料,特殊文書用紙,生理用材料,
溶接材料などに使用される。
water-soluble paper
6084
図画用紙
製図,絵画,図画などに用いる紙の総称。
(JIS P 3301参照)
drawing paper
6085
筋入りクラフト紙
ヤンキー式抄紙機で筋入りフェルトを用いて抄造した筋
入り模様のある片つやの薄いクラフト紙。
参考 軽包装に用いる。
ribbed kraft paper
6086
すの目紙
す(簀)の目状のすき入れのある紙。
参考 筆記用紙,書籍用紙などに用いる。
laid paper
6087
スピーカコーン紙
スピーカコーンに用いる紙。
参考 紙質に縦横差のないことが要求される。
speaker cone paper
6088
静電記録用紙
紙面に塗工した誘電体層表面に静電気を与えた後,帯電部
分をトナーで現像・定着して印字する記録用紙。
dielectric-coated paper
6089
生理用紙,
紙綿用紙
1) 吸水紙と防水紙又は不織布などを組み合わせた紙。
参考 パットなどに加工される。
2) セルロース繊維から成る薄いクレープ紙を1枚又は数
枚重ねて作ったもの。
参考 クレーピングは,通常,乾燥後に行われる。
cellulose wadding
6090
積層板原紙
電子回路,絶縁用の積層板を作る紙。
参考 良好な含浸性のほか,耐熱性,寸法安定性,打
抜き加工性,電気特性を要求される。
industrial laminates base
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6091
石こうボード原紙
石こうボードの製造に用いる紙。
参考 坪量300g/m2程度のものが多く,古紙を原料と
する。
gypsum liner board
6092
接着紙原紙
紙の分類項目の一つで,粘着紙及びはく(剥)離紙に用い
る紙。
adhesive and release
paper base
6093
セミ上質紙
印刷用紙Bの中で白色度の高いもの。
(JIS P 3101参照)
printing paper grade B
special
6094
セメント袋用紙
セメントを入れる多層袋に用いる重袋用両更クラフト紙。
参考 耐湿性や伸びを改善するために加工したものも
ある。
(JIS Z 1505参照)
cement sack paper,
cement bag paper
6095
セラミックペーパ
ー
フィラメント状セラミックを湿式抄紙したもの。
参考 焼結加工に用いる用途も含めて断熱材,吸音材
などの用途がある。
ceramic paper
6096
ソリッドファイバ
ーボード
1) 1枚若しくは数枚の紙又は板紙などをしん(心)とし
て両面にライナーなどをはり合わせたもの。
2) ファイバーボード包装箱及び包装ドムラの製造に用い
るため,はり合せ又ははり合せしていない板紙で,ク
ラフトなどの高強度の紙料を裏打ちしたもの。
solid fibreboard
6097
ターフェルト原紙
ターフェルトの製造に用いる原紙。
参考 古紙を主原料とし,すき合わせて製造する。タ
ール含浸性の良いことが要求される。坪量は110
〜120g/m2のものが多い。
tar paper
6098
ターポリン紙
2枚のクラフト紙をアスファルトで接着させて製造した
紙。
参考 防湿性や防水性が優れ,包装に用いる。
(JIS Z 1503参照)
tarpaulin paper
6099
耐アルカリ紙
石けんなどのアルカリ性の物質に接触しても変色,劣化し
にくい紙の総称。
alkali-resistant paper
6100
耐火紙
1) 無機繊維など耐火材料を配合したり,薬品加工をして
耐火性をもたせた紙。
参考 黒く焦げても炎が出ないことが要求される。
2) ある程度の不燃性を付与するための処理を施した紙又
は板紙。
fire-resistant paper
(board)
6101
耐酸紙
酸性の液又はガスに侵されないように加工した紙。
acid-resistant paper
6102
耐油紙
1) 耐油性をもたせた紙の総称。
参考 高度にこう(叩)解した化学パルプを用いて抄
造した紙,及び油脂類に対して抵抗性をもつよ
うに化学処理及び/又は塗工をした紙がある。
2) グリース又は脂肪の浸透に対して極めて大きな抵抗力
をもった紙又は板紙。
参考 ある種の紙,例えばカーボン原紙 (6230) は,こ
れらの物質の浸透を完全に阻止する。
greaseproof paper,
grease resistant paper or
board
6103
タオル用紙
タオルの代用として使うクレープ紙
参考 化学パルプ,古紙などを原料として作る。普通
湿潤強力樹脂を配合する。特性は柔軟性,吸水
性,無臭,湿潤強さの大きいこと。
towel paper
37
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6104
檀紙
目録,礼式包装,ふすま紙などに用い,紙質は厚くて白く,
抄紙の際に紙面にしわを加えた手すき和紙。
参考 高級品はこうぞを,普通品は化学パルプを使用
する。
DAN-SHI
6105
段ボール
1) 波形に成形した中しん原紙の片面又は両面にライナー
をはったもの。
参考 片面段ボール,両面段ボール,複両面段ボール,
複々両面段ボールの種類がある。また,用途に
よって個装用段ボール,内装用段ボール,外装
用段ボールなどがある。さらに段数によってA
段,B段,C段,E段などがある。
(JIS Z 1516参照)
2) 1枚又は数枚の紙シートの間にはり合わせた1枚又は
それ以上の波形加工紙から成る板紙。
参考 次のような種類がある。
1) 片面段ボール (single face corrugated fibreboard) 1枚の
上張りシートに1枚の波形加工紙をはり合わせた板
紙。
2) 両面段ボール (single wall corrugated fibreboard,
doublefaced) 2枚の上張りの間に波形加工紙を1枚張り
合わせた板紙。
3) 複両面段ボール (double wall corrugated fibreboard,
double-double faced) 3枚の上張りの間に2枚の波形加
工紙をはり合わせた板紙。
4) 複々両面段ボール (triple wall corrugated fibreboard) 4枚
の上張りの間に3枚の波形加工紙をはり合わせた板
紙。
corrugated fiberboard
6106
段ボール原紙
段ボールを製造するために用いる紙。段ボール用のライナ
ーと中しん原紙の総称。
(JIS P 3902及びJIS P 3904参照)
liner and corrugating
medium
6107
地図用紙
1) 地図作製に用いる印刷用紙。
参考 平滑性,印刷適性,寸法安定性,こわさ及び耐
折強さの良いことが,また特別の使用には湿潤
強さが要求される。
2) 湿潤強度を付与した機械パルプを含まない強サイズの
印刷用紙。
参考 特に引裂強さ,耐折強さ,耐摩耗性及び寸法安
定性が優れている。
map paper
6108
チップボール
雑誌などの下級古紙を主原料とした板紙。
参考 はり箱用として使用される。
chip board
6109
中質紙
印刷用紙B,C,グラビア用紙などの総称。
(JIS P 3101参照)
wood containing paper
6110
中性紙
紙の耐久性などを高めるために中性領域で製造された紙。
参考 書籍などの一般用のほかステンレス,ガラスな
どの合紙のような用途がある。
alkaline paper
6111
ちり紙
薄葉衛生用紙の1種で平判の紙。
参考 京花紙,白ちり紙,黒ちり紙などがある。
(6041参照)
(JIS P 4501参照)
CHIRI-GAMI
38
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6112
つや消しアート紙
平滑性を高くして,低い光沢度に仕上げたアート紙。
参考 塗料に炭酸カルシウム,硫酸バリウムなどの顔
料を多量に用いて製造する。
mat art paper
6113
ティーバッグ用紙
即席用の茶袋薄葉紙。
参考 原料に長繊維の化学パルプ,レーヨン,合成繊
維などを使用し,極めて多孔質にすいて作る。
特性は吸水性で湿潤強さの大きいこと。
tea bag paper
6114
ティシュペーパー
1) 木材パルプを原料としドライクレープ加工を行った薄
葉衛生用紙。柔軟で湿紙強さがあり,ふきとり紙など
として用いる。
(JIS P 3104参照)
2) セルロース繊維から成る薄いクレープ紙を1枚又は数
枚重ねて作ったもの。
参考 クレーピングは,通常,乾燥後に行われる。
facial tissue,
soft tissue
6115
電気絶縁紙
1) ケーブル,コンデンサなど,各種の電気機器に広く用
いられる紙。
参考 その種類には,通信ケーブル用絶縁紙,電力ケ
ーブル用絶縁紙,コイル絶縁紙,電解コンデン
サ紙,コンデンサ薄紙,高圧コンデンサ紙,絶
縁薄紙,プレスボード,ワニスペーパー,フィ
ッシュペーパー,プレスパンなどがある。
(JIS C 2303,JIS C 2304,JIS C 2305及びJIS C 2307参照)
2) 電気業界が絶縁に使用している材料としての特性(高
絶縁,耐久性,導電性金属粒などの導電金属を含まな
い,厚さ及び地合が均一など)をもっている紙又は板
紙。
electrical insulating paper
(board)
6116
典具帖
(てんぐじょう)
特に精選したこうぞを原料とし,しゃ(紗)を張った竹す
(簀)を用いて流しずきした極薄の和紙。
参考 貴金属,宝石などの包装に用いる。
TENGUJO
6117
貼合紙
(てんごうし)
紙又は板紙を2枚以上はり合わせた,すき合せではできな
い厚紙。
pasted paper (board)
6118
転写紙
裏面から圧力や熱を加えて転写できるようにした紙。
参考 カーボン,顔料,染料などを印刷,塗工し,陶
器,衣料などへの模様の転写に用いる。
transfer paper
6119
トイレットペーパ
ー
1) さらし化学パルプ,高収率パルプ,古紙などで円網,
長網ヤンキー式抄紙機で抄造し,ヤンキードライヤ上
でクレープを施した紙。
参考 紙質は柔軟性,吸水性などが要求される。
(JIS P 4501参照)
2) トイレットで使用する紙。
toilet tissue paper
6120
統計機カード用紙
データ入力カード用紙。
参考 各色があり,紙の特性としては,寸法安定性,
パンチング適性などが要求される。
強度が高く,厚さ変動の少ない腰の強い紙で,寸法安定性,
あな開け特性にも優れており,データ処理における使用適
性を備えているもの。
tabulating card paper,
paper for punched cards
39
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6121
謄写版原紙
1) 謄写版原紙用の薄葉紙。
参考 パラフィンの吸収性が良く,毛羽立ちのないこ
とが要求される。
2) 長繊維の紙料から作られる薄くて強度のある軽量紙
で,謄写版用紙にするための含浸又は塗工適性を付与
したもの。
stencil paper (base paper),
duplicating stencil base
paper
6122
塗工印刷用紙
鉱物性顔料と天然又は合成の接着剤とを混合し,これを原
紙に機械的に塗工し,乾燥し,スーパーカレンダなどで光
沢を付けた塗工紙。
参考 片面に塗工したもの,つや消し仕上げを行った
ものなどもある。
coated printing paper
6123
塗工紙原紙
カオリン(クレー)を主体とする塗料を塗工するための紙。
参考 地合のよい,表裏差の少ない,厚薄変動の小さ
い紙が要求される。
coating base paper
6124
鳥の子
がんぴ(雁皮)を原料とした,淡黄色で厚く,密度が大き
い手すき和紙。
参考 最近は,みつまた及び化学パルプなどを用いた
機械すきのものもある。賞状,ふすま紙などに
用いる。
TORINOKO
6125
トレーシングペー
パー
高度にこう(叩)解したパルプを主原料として製造した透
明度の高い紙。
参考 原図を透写するのに用い,強度や透明度を向上
させるために,特殊な加工をすることが多い。
透過光によって画像を再現し,下に置いた原図からデザイ
ンのトレースをするために用いるもので,設計事務所で使
用する透明性のある紙。
参考 透明性は,次のどちらかの方法で付与する。
− 抄紙後,紙を油脂,樹脂又はワックスで処理す
る。
− 紙料調製の段階で機械的処理を行う。
tracing paper,
translucent drawing paper
6126
中しん原紙
段ボールの波形部分を構成するのに用いる板紙。
参考 品質特性(裂断長及び圧縮強さ)によってA,B,
Cの3種類がある。
(JIS P 3904参照)
corrugating medium,
fluting medium
6127
ナプキン原紙
各種のナプキンを製造する原紙。
参考 クレープ又は型付けした薄葉紙が多い。
napkin paper
6128
難燃紙
無機材料を配合するか,普通の紙に難燃加工した紙。
参考 後者は,りん酸系,アンチモン系,ハロゲン系
などの化合物を塗工又は内添して難燃効果を出
す。
flame-resistant paper
6129
NIP用紙
広義にはノンインパクトタイプのプリンタ用紙すべてを
包括しているが,普通は,間接静電記録方式の高速プリン
タ用紙。
参考 間接静電記録印字適性をもつと同時にフォーム
加工適性及びプリンタでの走行性が良好なこと
が要求される。
paper for non-impact
printing
6130
荷札用紙
荷札の製造に用いる丈夫で腰の強い紙。
tag paper
40
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6131
粘着紙
感圧接着剤(ゴム系ほか)を塗工した面を被接着面に合わ
せて常温で圧力を加えれば接着する加工紙。感圧接着紙と
もいう。
(JIS Z 1538参照)
pressure-sensitive
adhesive paper
6132
ノーカーボン紙
感圧複写紙の一種で,カーボン紙を使用せず,圧力によっ
て生じる化学的呈色反応を利用する複写紙。
カーボン紙又は裏カーボンフォーム用紙以外の紙,若しく
は,カーボン紙を挿入しないで,元の手書き又はタイプラ
イタの印字をその圧力によって同時に1枚又は数枚コピー
できるように別の物質を片面又は両面に塗工した紙。
carbonless copying paper
6133
はく離紙
シリコーンを片面又は両面に塗工した紙。
参考 粘着性物質の保護に用いる。
release paper
6134
ハトロン紙
褐色の片つやの紙。
参考 軽包装,封筒などに用いる。
machine glazed brown
wrapping paper
6135
バライタ紙
高純度の化学パルプを用い,紙面に硫酸バリウムとゼラチ
ンを塗工した後,スーパーカレンダ仕上げをした平滑な
紙。
参考 写真印画紙用の原紙で,感光乳剤に悪影響を与
える物質を含まないことが要求される。
baryta paper
6136
パラフィン紙,
ろう紙
グラシン紙,模造紙,クラフト紙などにパラフィンを主と
した塗工剤を塗工又は含浸させて製造した紙。
参考 食料品,し好品,機械類などの包装に用いる。
waxed paper (board)
6137
バルカナイズドフ
ァイバー
原紙を塩化亜鉛溶液で処理して一部こう(膠)化させた後
巻き取り,水洗,乾燥,圧搾,光沢付けなどの工程を経て
製造した紙。
参考 組織がち密で強く,電気絶縁性がある。絶縁材
料,容器又は器具などの部品に用いる。
vulcanized fibre
6138
半紙
杉原紙延判半分の大きさの紙。こうぞを原料とし,純白強
じん(靭)であるが,紙面は比較的粗剛な和紙。みつまた
原料で紙面を平滑にしたものを改良半紙という。
参考 現在は化学パルプの機械すきが多い。寸法は縦
24cm,横33cmが基準。
HAN-SHI
6139
PPC用紙
広義には感光層や誘電体層を塗工しない,いわゆる普通紙
を用いる複写機や,プリンタなどの用紙。普通は,間接静
電記録方式の機器に用いられる用紙。
paper for indirect
electrostatic process,
paper for indirect
electrophotographic
process
6140
筆記用紙
ノートブック,事務用紙,便せん用紙,帳簿用紙など筆記
性のよい紙の総称。
(JIS P 3201及びJIS S 5503参照)
writing paper
6141
微塗工印刷用紙
1m2当たり両面に12g以下の塗料を塗工し,印刷適性をよ
くした印刷用紙。
ultra lightweight coat
paper
6142
フォーム用紙,
連続伝票用紙
フォーム印刷機によって印刷・加工して,コンピュータな
どの出力に用いる紙の総称。
(JIS P 0201及びJIS P 4502参照)
business form,
continuous business form
6143
複写原紙
ノーカーボン紙,裏カーボン紙などの原紙。
manifold base paper
41
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6144
プレスボード
1) クラフトパルプ又は一部木綿パルプを原料としてすい
た薄いウェットシートを重ね合わせ,加熱・乾燥して
作った紙。
参考 密度が大きく,機械的強度,絶縁破壊強度に優
れ,化学的に中性である。
(JIS C 2305参照)
2) 天然植物の化学的純度が高いパルプからすき合せ板紙
抄紙機で製造した板紙。
参考 密度が比較的高く,均一な厚さ,平滑な表面を
もち,機械的な強度,柔軟性及び電気絶縁性に
優れている。
press board
6145
防湿紙
湿気の透過に対し,抵抗性をもつように加工した紙。
参考 パラフィン紙,ターポリン紙,ポリエチレン加
工紙,塩化ビニリデン加工紙などがある。
moistureproof paper
6146
奉書紙
こうぞを原料としたかさのある手すき和紙。
参考 儀式用の包装,目録,書状などに用いる。さら
し化学パルプを原料とした機械すきのものもあ
る。
HOSHO-SHI
6147
防水紙
紙面を水不溶性の均一連続皮膜で加工した紙。
参考 はっ(撥)水性をもつ薬剤・樹脂で加工された
ものも防水紙と呼ぶ。
waterproof paper
6148
防せい紙
金属を包装する際,これを腐食しないようにする紙の総
称。
参考 さび止め紙ともいい,次の四つ種類がある。
1) さびの発生を防止する性能はないがその原因となる成
分を含まない紙。
1) non-tarnish paper
2) さび止め剤を塗工又は含浸させて,さびの発生を防止
する紙。これには気化性さび止め紙がある。
2) anti-tarnish paper
3) 第一鉄金属表面のさびを防ぐような物質を混合して製
造した紙。
3) anti-rust paper
4) 第一鉄金属をさびさせるような化学物質を含まないよ
うにした紙。
(JIS Z 1535参照)
4) non-rust paper
6149
包装用紙
物品の保護の目的で包装に用いる紙の総称。
参考 包装に必要な強度や特性をもつことが要求され
る。ときには装飾の役目をもつ場合もある。
wrapping paper
6150
ボンド紙
さらし化学パルプ,ぼろを原料とし,よくこう(叩)解し
て製造した強サイズで締まった良質の筆記用紙。
bond paper
6151
マニラボール
食品,化粧品などの包装に用いる折畳み箱用の板紙。
参考 表層はさらし化学パルプ,その他の層は機械パ
ルプ,化学パルプなどを配合して製造する。塗
工したものとしないものがある。耐折性及び印
刷適性が要求される。
manila board
6152
美濃紙,
書院紙
こうぞを主原料とした手すき和紙。
参考 障子紙,色紙などに用いる。
MINO-GAMI
6153
ミルクカートン原
紙
ポリエチレンなどをラミネートした板紙。
参考 牛乳,ジュース,酒などの液体容器に用いる。
milk-carton board
42
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6154
模造紙
化学パルプで抄造した上質の印刷,筆記及び包装用紙。
参考 元来,印刷局特製のみつまた紙(局紙)を,ヨ
ーロッパで亜硫酸パルプを原料として模造した
もので,この名がある。
simili paper
6155
油紙
化学パルプを原料とした原紙を油で処理した紙。
oiled paper,
greased paper
6156
吉野紙
こうぞを主原料とした紙。
参考 もっぱら,漆をこすのに用いる。漆こし紙とも
いう。
YOSHINO-GAMI
6157
ライスペーパー,
シガレットペーパ
ー
原料が亜麻,木材パルプを主原料とする紙巻タバコの紙。
参考 てん(塡)料として炭酸カルシウムを配合し,
通気性,燃焼性,喫味などか要求される。
たばこの燃焼性と適合するようにてん(塡)料及び/又は
添加物を配合した無サイズの軽量紙。引裂強さ及び摩擦に
対する抵抗力並びにたばこへの製造適性があり,小幅で巻
き取れるもの。
rice paper,
cigarette paper
6158
ライナー,
ライナ
1) 段ボール及びソリッドファイバーボードの表紙及び裏
紙として用いる板紙。
参考 用途によって外装用と内装用に分類される。
(JIS P 3902参照)
1) linerboard
2) すき合せ板紙及びはり合せ板紙の表側の紙層。
2) liner
6159
硫酸紙
1) 木綿繊維又は化学パルプを用いた紙を,濃硫酸で処理
した半透明の薄い紙。
参考 無味・無臭で,耐油性や耐水性があり,バター,
チーズ,肉類などの包装に用いる。
2) 硫酸の作用で変性した紙。
参考 この処理をすると表面が硬くなり,有機の液体,
特に油脂及びグリースの浸透に対して高い抵抗
性を示す。また,沸騰水による離解にも耐える
ような性質も紙に付与される。
vegetable parchment
6160
両更クラフト紙
未ざらし又は半ざらしクラフトパルプを原料とし,長網抄
紙機で抄造したクラフト紙の総称。
kraft paper
6161
ルーフィング原紙
古紙,羊毛,綿,麻などを原料とし,厚く抄造した平滑で
柔軟な紙。
参考 アスファルトルーフィング,砂付きルーフィン
グ,アスファルトフェルトの原紙として用いる。
roofing felt,
roofing paper
6162
ろ紙
液体又はガス体の中から固体粒子をろ過して分離するの
に用いる紙。
参考 用途によって種類が多い。化学分析用ろ紙の場
合は,ろ過性,湿潤強度,化学的純度などが良
好なことが要求される。
(JIS P 3801参照)
filter paper
6163
和紙
我が国で発展してきた特有の紙の総称。
参考 手すき和紙と機械すき和紙とに分類される。本
来は,じん皮繊維にねりを用い,手すき法によ
って製造された紙。現在では化学パルプを用い,
機械すき法によるものが多い。
WASHI,
Japanese paper
6164
ワニスペーパー
樹脂を乾性油又はボイル油に溶かし,テレビン油,石油な
どで薄めて原紙に含浸させた電気絶縁紙。
varnished paper
6165
ワンプ
古紙を主原料に用い,板紙の包装に用いる厚紙。
mill wrapper
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
6166
軽量紙
通常,40g/m2未満の低米坪紙のこと。
light-weight papers
6167
風乾紙
空気中にさらして乾燥した紙。
air-dried paper
6168
湿潤強力紙
湿潤したときの強度低下を減らすように処理した紙。
wet strength paper
6169
無灰紙
完全燃焼した後の残留物がほとんどない紙。
ashless paper
6170
無酸紙
原則として,遊離の酸を含まない紙。
参考 完成紙料に存在する酸を排除するためには,製
造中に特段の配慮が必要である。
acid free paper
6171
無仕上紙又は板紙
抄紙工程の末端で,紙又は板紙の両面の仕上げが粗いまま
になっているもの。
参考 この用語は,カレンダなどの仕上げ処理を受け
なかった紙又は板紙を意味している。
paper or board without
finish
6172
二層紙又は板紙
製造中に結合させた二つの完成紙料層から成る紙又は板
紙で,接着剤を用いないで,湿紙の状態で結合させたもの。
two-layer paper or board
6173
三層紙又は板紙
製造中に結合させた三つの完成紙料層から成る紙又は板
紙で,接着剤を用いないで,湿紙の状態で結合させたもの。
参考 外層は同じ組成にしてもよい。
three-layer paper or board
6174
多層紙又は板紙
製造中に結合させた三つ以上の紙料層から成る紙又は板
紙で,接着剤を用いないで,湿紙の状態で結合させたもの。
参考 二つ又はそれ以上の紙料層を同じ組成にしても
よい。
multi-layer paper or board
6175
無サイズ紙
サイズ処理をしていない紙。
unsized paper
6176
サイズ紙
サイズ処理をした紙。
sized paper
6177
ウーブペーパー
すの目が入っていない紙。
wove paper
6178
木目紙又は板紙
色又は色の明暗のついた繊維が少量混じっている紙。
参考 シルリアン紙,花崗岩模様用紙又はまだら色紙
などがある。
veined paper or board
6179
マシン仕上げ紙又
は板紙
両面の平滑性及び見た目の均一性を改善するために,抄紙
機で機械的処理を施した紙又は板紙。
machine-finished paper or
board
6180
マシン光沢仕上げ
紙又は板紙
抄紙機ドライパートのつやのある金属製加熱シリンダと
接触させて乾燥し,片面に平滑性,光沢性を付与した紙又
は板紙。
参考 もう一つの面は,比較的粗いままである。
machine-glazed paper or
board
6181
プレート光沢仕上
げ紙又は板紙
プレート光沢仕上げカレンダで高度に光沢処理した紙又
は板紙。
plate-glazed paper or
board
6182
摩擦光沢仕上げ紙
又は板紙
摩擦光沢仕上げカレンダで非常に高度な光沢処理を施し
た紙又は板紙。
friction-glazed paper or
board
6183
カレンダ処理紙又
は板紙
カレンダ処理を施した紙又は板紙。
calendered paper or board
6184
スーパーカレンダ
処理紙
マシン仕上げ紙よりも高平滑及び高光沢を得るために,ス
ーパーカレンダ処理を施した紙。
super calendered paper
6185
ラミン(紙又は板
紙)
均一な紙厚を得るために,紙厚カレンダ処理をした紙又は
板紙。
参考 英語には,このような用語はない。
lamine (paper or board)
6186
片面着色紙又は板
紙
製造中に片面だけを着色した紙又は板紙。
one-side coloured paper
or board
6187
両面着色紙又は板
紙
製造中に両面を着色した紙又は板紙。
two sides coloured paper
of board
44
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
6188
ツインワイヤ紙又
は板紙
接着剤を用いないで,二つの紙匹を結合させて抄造した2
層重ねの紙又は板紙。
参考 現在,この用語は,2枚のワイヤの間で紙層形成
した紙又は板紙に用いることが多い。
twin wire paper or board
6189
ラグペーパー
ぼろパルプを多く含む紙料から製造した紙。
参考 “ラグペーパー”と呼称するためのぼろパルプ
の最低配合率は,国によって異なる。
rag paper
6190
オールラグペーパ
ー
ぼろパルプばかりで製造した紙。
参考 ぼろパルプ以外のパルプが少量混入してしまう
こともある。
all-rag paper
6191
機械パルプ紙又は
板紙
その繊維組成の本質的な構成要素として機械パルプを含
んでいる紙又は板紙。
mechanical woodpulp or
board
6192
混合わらパルプ紙
又は板紙
未ざらしわらパルプの配合を主体とした紙又は板紙。
mixed straw paper or
board
6193
水仕上げ紙又は板
紙
カレンダ通過中に,通常,水ドクタの水膜で紙匹の片面又
は両面を加湿することによって得られる高度な仕上げを
施した紙又は板紙。
water-finished paper or
board
6194
チップボール
連続式の板紙抄紙機で,主に下級古紙から製造した板紙。 chipboard
6195
合せチップボール
片面又は両面が中間層と違った組成をもつチップボール。 lined chipboard
6196
ミルボード
すき合せ板紙抄紙機で,通常,混合古紙から製造される厚
さ1mm以上の均質板紙の総称。
millboard
6197
強光沢ミルボード
密度が高くて硬い,非常に剛直な,平滑性のある耐水性の
板紙。
glazed millboard
6198
同質板紙
単一紙料層から成る板紙。
solid board
6199
機械パルプ板紙
機械パルプを主体に製造した板紙。
mechanical pulp board
6200
褐色機械パルプ板
紙
褐色機械パルプを主体に製造した板紙。
brown mechanical pulp
board
6201
褐色混合パルプ板
紙
古紙,ときにはパルプを配合して製造し,両面を褐色に着
色した板紙。
brown mixed pulp board
6202
擬革板紙
すき合せ板紙抄紙機で製造した板紙で,皮革を50%以上含
むもの。
leatherfibre board
6203
石綿板紙
石綿繊維だけから製造した板紙,又は石綿繊維にバインダ
又はてん(塡)料を混合して製造した板紙。
asbestos board
6204
フェルトボード
ばらばらにした柔らかい紡織繊維を含む板紙。
felt board
6205
タール褐色紙
水及び水蒸気の浸透をある程度防止するために石炭,木
材,アスファルトなどのタールを塗工又は浸透させて製造
した紙。
tarred brown paper
6206
ウォータリーフペ
ーパー
内添又は表面サイズを全然含まない吸水性の紙。
参考 例えば,ろ紙,吸取紙,又は後工程で浸透処理
などを行う原紙として利用される。
waterleaf paper
6207
表面サイズ紙
表面特性を改善するために表面塗布を施した紙。
surface sized paper
6208
プレスパン
カレンダ仕上げを強化した,硬くて光沢のあるプレスボー
ド又はプレス用紙。
presspahn
6209
プレス用紙
天然植物の化学的純度の高いパルプから連続工程で製造
した多層紙。
参考 密度が高く,均一な厚さ,平滑な表面をもち,
機械的な強度,耐老化性及び電気絶縁性に優れ
ている。
press paper
6210
しわ付き仕上げ紙
乾燥中に張りを緩めて収縮させ,波状のしわを入れた紙。 cockle finished paper
45
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6211
はり合せアイボリ
ー
さらし化学パルプを用いた紙匹を2層以上はり合わせて製
造した坪量150g/m2以上の筆記・印刷用の紙又は板紙。
参考 平滑で剛直,きれいな外観及び均一な地合をも
っている。名刺などに用いられる。北米では,
これをブリストル(上質の厚い紙の総称)の一
種とみなしている。
pasted ivory board
6212
ブレード塗工紙
5150を参照
blade coated paper
6213
ロール塗工紙
5151を参照
roll coated paper
6214
グラビア塗工紙
5152を参照
gravure coated paper
6215
サイズプレス塗工
紙
5153を参照
size press coated paper
6216
ブラッシュ塗工紙
5154を参照
brush coated paper
6217
エアナイフ塗工紙
5155を参照
air knife coated paper
6218
押出塗工紙
5157を参照
extrusion coated paper
6219
ディップ塗工紙
5158を参照
dip coated paper
6220
カーテン塗工紙
5159を参照
curtain coated paper
6221
ホットメルト塗工
紙
5160を参照
hot melt coated paper
6222
溶剤塗工紙
プラスチック又は樹脂を塗工した紙若しくは後工程で蒸
発してしまう揮発性の溶剤に溶かしたプラスチックを塗
工した紙。
solvent coated paper
6223
エマルション塗工
紙
プラスチック又は樹脂をエマルションの形で塗工した紙。 emulsion coated paper
6224
バブル塗工紙
塗工液の中に導入された微小な気泡によって生じた空げ
きが,塗工層に含まれるようにして塗工した紙。
bubble coated paper
6225
イミテーションア
ート紙
高級スクリーン印刷に適合するように,てん(塡)料を極
端に高配合し,カレンダ仕上げを強化した紙。
imitation art paper
6226
聖書用紙
高密度,高不透明度で,機械パルプを含まない耐久性のあ
る薄い紙。
bible paper
6227
ポスター用紙
一定期間屋外で使用されることを想定して,サイズをよく
きかせた片つや仕上げの印刷用紙。
poster paper
6228
包装用ティシュ
主に壊れやすい物を保護する包装及び贈答品の包装に用
い,一般に,坪量が12〜30g/m2の柔らかくて強度のある軽
量包装紙。
wrappig tissue
6229
原紙
塗工,含浸などの加工に用いる紙又は板紙。
参考 片面に他の物質(アルミニウム,プラスチック
など)を付加した紙に対しても,この用語を用
いる国もある。
base paper or board (body
paper or board)
6230
カーボン原紙
強度,特にあな開け強度の高い軽量紙で,顔料塗工に適し
た均一な厚さ,平たん性をもち,塗工液が紙をしみ通って
しまうような欠陥をもたないもの。
carbonizing base paper
6231
ジアゾ感光紙原紙
さらし化学パルプを用いて,ジアゾ塗工用にサイズをきか
せた平滑性のある紙。耐折強度及び引裂強度が高く,化学
的に不活性で,光化学反応に影響を与えるような金属イオ
ンを含まないもの。
base paper for diazotype
6232
写真用印画紙原紙
均一な地合をもち,湿潤強度を付与した寸法安定性及び化
学的安定性のある紙で,感光塗料又は画像に影響を与える
ような不純物を含まないもの。
photographic base paper
46
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6233
冷凍食品用紙原
紙:直接接触紙用
常温又は低温で機械的強度が高く,汚染成分を含まない紙
又は板紙で,耐脂性,防湿性及びシール性といった所要特
性を備えた包装材料の製造に適合するもの。
base paper or board for
the protection of frozen
and deep-frozen foods,
i. e. direct contact
6234
冷凍食品用紙原
紙:非接触紙用
低温及び高湿度で機械的強度が高い紙又は板紙で,既に包
装されている冷凍食品を収納するために用いる包装材料
の製造に適合するもの。
base paper or board for
the packing frozen and
deep-frozen foods,
i. e. non-contact
6235
耐油性
紙料調製中に強い機械的処理を行うことによって付与さ
れ,機械パルプを含まない,グリース又は脂肪の浸透に対
して大きな抵抗性をもつ性質。
greaseproof
6236
安全紙
偽造及び変造をあばくために,偽造防止特性を付与した
紙。
safety paper
6237
銀行券用紙
耐久性のある証券用紙及び安全紙で,多色印刷ができ,取
扱い及び折畳みに対する耐久性が優れているもの。
banknote paper
6238
絶縁紙又は板紙
熱,音,電気など,ある種のエネルギーの伝達を防止する
ような紙又は板紙。
insulating paper or board
6239
ラミネート絶縁体
用紙
ラミネート絶縁体の製造に用いる高絶縁耐力をもった無
サイズの中性紙。
paper for laminated
insulators
6240
ケーブル用電気絶
縁紙
電気導体を絶縁するために用いる低坪量の絶縁紙。
paper for conductor
insulation
6241
靴底用板紙
靴の構成部材の製造に用いる板紙。
shoe board
6242
織物紙管用紙
例えば,紡績又はダブリング(より合せ)中,糸巻き用の
管の製造に用いる紙。
paper for textile paper
tubes
6243
紋紙又は板紙
高度の寸法安定性をもった紙又は板紙で,次の二つの条件
を満足するもの。
− きれいな孔が開けられること。
− ジャカード織機で使用したとき,耐摩耗性があること。
jacquard paper or board
6244
圧搾用板紙
箱の底又はふたなどの立体形の物をダイスの間でプレス
して製造するために用いる特製の板紙。
board for pressing
6245
製本用板紙
装丁本の表紙に用いる板紙。
bookbinding board
6246
衣服箱用板紙
主にスーツケースの製造に用いる板紙。サイズ処理した,
高密度,高強度,耐圧縮,耐折,成型性,剛性,リベット
特性及び縫合性があり,一般に,耐水性の付与及び外観そ
の他の特性を改善するために表面塗工が可能なもの。
suitcase board
6247
紙型用紙
鋳造ステロ版用の型を作るために用いる板紙。
flong
6248
記録用紙
長期間保存しなければならない文書に用いる耐老化性の
高い紙。
archival paper
6249
クラフトライナー
ほとんどクラフトパルプだけを原料としたライナー。
参考 この用語は,段ボールのフルート(段)にはる
紙又は板紙にも用いる。
kraft liner
6250
検定済みライナー
協定した試験仕様書に適合したライナー。
test liner
6251
クラフト張りライ
ナー
1層がクラフト製になっている2層ライナー。
kraft faced liner
6252
古紙ライナー
古紙から作ったライナー。
参考 この用語に相当する英語はない。
“couverture ordinaire”
6253
封筒用紙
通信用の封筒や袋を製造するのに必要な強度をもった紙
で,筆記及びのり付けに対する適性を備えたもの。
envelope paper
6254
折畳み箱用板紙
カートンの製造に用いる板紙。折り目付け及び折畳みに対
して優れた性質をもつ。
folding boxboard
47
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6255
塗工折壁み箱用板
紙
折畳み箱用板紙の一種で,塗工表面に印刷適性及びニス引
き適性をもたせるため,片面又は両面に塗工したもの。
coated folding boxboard
6256
さらしパルプ裏打
ち折畳み箱用板紙
折畳み箱用板紙の一種で,塗工表面に印刷適性及びニス引
き適性をもたせるため,外層の片面又は両面がさらし化学
パルプで構成されているもの。
bleached lined folding
boxboard
6257
タイプライタ用紙
タイプライタで用いるサイズを十分にきかせた,機械的強
度の高い紙で,タイプライタの活字の打込み及び抹消に対
する抵抗力に優れているもの。
typewriting paper
6258
謄写版複写用紙
かさ高の紙で,不透明性が高く,片面又は両面に謄写版印
刷適性をもつもの。
stencil duplicator copy
paper
6259
スピリット複写用
紙
スピリット複写機によって複写するために,アルコールの
吸収に対する抵抗力を十分に付与した紙。
spirit duplicator copy
paper
6260
カレンダロール用
紙
圧縮性及び高温での強度が要求されるため,圧縮しながら
積層してカレンダロールを作るための紙。
calender bowl paper
6261
薬きょう用紙
腰の強さ,強度,非腐食性,厚さの均一性が要求される,
薬きょうの製造に用いる紙。
ammunition cartridge
6262
波形加工用紙
波形加工紙の製造に用いる紙。
fluting (corrugating)
paper
6263
フルート,
段
波形加工紙の波形部分。
flute
6264
波形加工紙
規則的,永続的な波形を付与するための工程で処理した
紙。
fluted paper
6265
二層タール紙
2枚の紙シート又は紙匹をコールタール又は木タールでは
り合わせた紙。
union paper
6266
強化二層タール紙
二層タール紙の層間にガラス繊維,合成繊維又は天然繊維
の糸又は布を混合して補強した紙。
reinforced union paper
6267
布張り紙又は板紙
片側にモスリン又は布をはって補強した紙又は板紙。
cloth-lined paper or board
6268
布しん紙又は板紙
2枚のシート又は紙料層間にモスリン又は布を挟んで補強
した紙又は板紙。
cloth centred paper or
board
6269
補強紙又は補強板
紙
金属片,合成繊維糸又は天然繊維糸のような材料を混合す
ることによって機械的強度を補強した紙又は板紙。
reinforced paper or board
6270
張合せ板紙
のり付けしてはり合わせた板紙。
pasted lined board
6271
カートンコンパク
ト
包装箱の製造に適合するよう,少なくとも一層は高強度の
クラフト又はそれと同等のライナーを用いた,坪量1
000g/m2以上のはり合せ板紙。
参考 このフランス語に相当する用語は,英語にはな
い。
“carton compact”
6272
上張り
段ボールの平たん部分に用いるライナー。
facing
6273
パルプ成型品
製紙用パルプから作られた成型品。
moulded pulp products
6274
ウェットクレープ
セルロース繊維から成る薄いクレープ紙を1枚又は数枚重
ねて作ったもの。
参考 クレーピングは,通常,乾燥が完全に終了する
前に行われる。
heavy (wet) crepe
6275
索引カード
ファイリングシステムでデータ記録用に使われる硬い紙
又は板紙。
index card
6276
カーボン紙
通常,片面に圧力又は衝撃によって転写できる顔料塗工層
をもった紙で,手書き又はタイプライタで打つと同時に,
そのコピーを作成できるもの。
carbon paper
48
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6277
マルチコピーフォ
ーム用紙
筆記,タイプライタ又はインパクト印刷による局部的な圧
力を付与する1回の操作で2枚以上のコピーが作られるフ
ォーム用紙。
参考 カーボンシート,裏カーボンフォーム用紙及び
感圧コピー用紙などが用いられる。
multicopy business form
6278
裏カーボンフォー
ム用紙
シート又は連続伝票若しくはユニットブック状にセット
された紙で,元の手書き又はタイプライタ印字の全部若し
くは一部をコピーするために感圧転写用顔料層を裏面に
塗工したもの。
参考 カーボン紙をいちいち挿入しなくてもコピーが
可能である。
carbonized forms
6279
ノーカーボンフォ
ーム用紙
シート又は連続伝票若しくはユニットブック状にセット
したノーカーボン紙。
carbonless copy paper
forms
6280
封筒
通常,1枚の紙シートから作られた長方形の平らな袋。
参考 表面は平たん,裏面は四つの折返しが重なるよ
うに折り畳まれている。一般に,三つ(場合に
よっては二つ)の折返しは互いにのり付けされ
ており,4番目の折返しには,封をするとき便利
なように,のりが塗ってあることもある。この4
番目の折返しは,長方形の長辺側又は短辺側の
どちらにあってもよい。封筒の表面及び/又は
裏面には透明な窓が一つ又はそれ以上あっても
よい。
correspondence envelope
or correspondence
pocket
6281
郵便はがき
封筒を使わないで手紙を郵送するために用いるもので,片
方の面はすべて通信文用のスペースで,もう一つの面の少
なくとも右半分は,あて(宛)先,スタンプ及び郵便標識
用のスペースになっているもの。
参考 強くて,腰の強い紙のシートが使われる。
post card
6282
絵入りはがき
片方の面にイラストの入った郵便はがきで,もう一つの面
の少なくとも右半分は,あて(宛)先,スタンプ及び郵便
標識用のスペースになっているもの。
illustrated postcard
6283
郵便書簡
封印後,郵送する白色又は淡色の不透明な紙で,片面だけ
に通信文を書くようになっているもの。
参考 通常,通信文が内側になるように1回だけ折り
畳み,あらかじめのりの付いた端の部分を封印
する。封印した郵便書簡の片側にはあて(宛)
先,スタンプ及び郵便標識用のスペースがある。
のり付けした端部を取り除きやすくするために
ミシン目が付いているものもある。用紙は,郵
便物としての品質要求を満たすことが望まし
い。
lettercard
6284
絵入り郵便書簡
絵及び通信文用のスペースをもった郵便書簡。折り畳んだ
後,外側の面にあて(宛)先,スタンプ及び郵便標識用の
スペースがあるもの。
illustrated lettercard
49
P 0001 : 1998
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g) パルプ,紙及び板紙の性質・試験
番号
用語
定義
対応英語(参考)
7001
ISO白色度
1) 紙及び板紙の拡散照明方式による白色度。ISOに制定
されているのでISO白色度という。
参考 この方法は,拡散照明・0度受光方式であり,そ
の長所は紙を測定する際に方向の影響をほとん
ど受けないことである。
(JIS P 8148参照)
2) 白色及び白色に近い紙・パルプに対し,拡散照明を採
用した機器を用いて有効波長457nmで完全反射拡散面
と比較した反射率係数。
ISO brightness,
diffuse blue reflectance
factor
7002
IGT印刷適性試験機 オランダの印刷技術研究所 (Instituut voor Grafische
Techniek TNO) で考案された印刷適性試験機。
参考 紙の表面強さ,インキ受理性などが実際の印刷
に近い条件で試験できる特長がある。
(JIS P 8129参照)
IGT printability tester
7003
厚さ
1) 一定の静的荷重の下で測定した紙又は板紙の表面から
裏面までの距離。
参考 ミリメートル (mm) 又はマイクロメートル
(μm)で表す。
2) 単一シート厚さ及びたい積紙厚さに対して用いる一般
用語。
3) 標準試験法に従って,ある静荷重を付与した状態で測
定した,紙又は板紙の片方の面ともう一つの面間の距
離。
(JIS P 8118及びJIS C 2111参照)
thickness,
caliper,
single sheet thickness
7004
アルカリ浸し試験
溶解パルプのビスコース適性を調べるための17.5%水酸化
ナトリウム溶液に対する浸し試験。
参考 この試験にはアルカリ吸収度,アルカリ吸収速
度,膨潤容積の試験がある。
(JIS P 8101参照)
alkali steeping test
7005
アルカリ溶解度試
験
木材パルプのアルカリ溶液に溶ける度合を測定する試験
方法。
参考 これには普通,水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウムを用い,木材セルロースの変質状態を測定
するために行う。
(JIS P 8101参照)
alkali solubility test
7006
アルコール・ベンゼ
ン可溶分
熱アルコール・ベンゼン混合溶剤(1容:2容)で溶解し
て抽出した部分。
参考 木材,パルプ,紙などの抽出物を測定して,そ
れらの評価に用いる。
(JIS P 8010及びJIS P 8101参照)
alcohol-benzene
extractives
7007
α−セルロース
パルプ又はセルロース繊維を17.5%水酸化ナトリウム溶液
で処理し,さらに10%に希釈したとき,溶解しないで残る
部分。
参考 この含有率は,試料の品質判定の基準となる。
(JIS P 8101及びJIS P 9002参照)
alpha (α) -cellulose
7008
印刷不透明度
試験紙の裏面に黒色板を当てたときと,その紙を多数枚重
ねたものを当てたときの反射率の比を百分率で表した値。
参考 紙の不透明度表示方法の一つである。
printing opacity,
opacity (paper backing)
50
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
7009
エーテル可溶分
木材又はパルプからエーテルで抽出された部分。樹脂,油
脂,ろうなどを含む。製紙用パルプの樹脂分は,一般にエ
ーテル可溶分で表す。
(JIS P 8009及びJIS P 8205参照)
ether extractives
7010
カール
紙がわん曲すること。
参考 湿度変化によって起こる場合は普通抄紙方向を
軸として生じる傾向がある。これは紙の両面性,
繊維配向性などが原因で起こる場合が多い。そ
の他に機械的応力によって起こるカールもあ
る。
curl
7011
かさ
一定の圧力(通常50〜60kPa)の下で,紙の一定枚数の積
重ねの高さ。
参考 この数値は書籍,雑誌などの厚さの計算上重要
である。
bulk
7012
加速劣化
紙及び板紙の長期保存に伴う劣化を推定するため試料を
加温又は加温及び加湿によって強制的に劣化させること。
参考 劣化の程度は耐折強さ,引張強さ,白色度,pH
などの特性の残存率,変化率などで評価する。
accelerated aging
7013
カッパー価
収率の比較的低い易漂白パルプから,収率60%までの広範
囲のパルプに適用できるように過マンガン酸カリウム価
(K価)を改良したもの。
参考 パルプの蒸解度の表示方法の一つである。所定
条件(K価測定の場合と異なる)で絶乾パルプ
1gが消費する20mmol/l過マンガン酸カリウム溶
液の量。ミリリットル (ml) で表す。
(JIS P 8211参照)
Kappa number
7014
過マンガン酸カリ
ウム価,
K価
所定条件下で絶乾パルプ1gが消費する20mmol/l過マンガ
ン酸カリウム溶液の量。ミリリットル (ml) で表す。
参考 パルプの蒸解度を示す方法の一つである。この
値はリグニンの含有量に比例する。
(JIS P 8206参照)
permanganate number
7015
紙むけ
1) 印刷の際,インキの粘着性が大きすぎるか,又は紙の
表面強さの不足,塗工層の接着力不足などの要因によ
って紙面がむけること。
(JIS P 8129参照)
2) 表面に作用する外部からの張力が紙又は板紙の結合力
より大きくなったときに起こる,抄紙又は印刷中の紙
又は板紙表面層の破壊。
picking
7016
吸水度
紙及び板紙が水を吸収する程度。
(JIS P 8140及びJIS P 8141参照)
water absorbence
7017
吸油度
紙が印刷インキなどを吸収する程度。
参考 光電式の油吸収メータを用いて測定する。
(JIS P 8130参照)
oil absorbence
7018
きょう雑物
1) パルプ又は紙の中に含まれるちり,結束繊維及び樹脂
はん点などの総称。
(JIS P 8101, JIS P 8145及びJIS P 8208参照)
2) パルプ,紙料,紙及び板紙中に存在する好ましくない
物質。
dirt,
pulp and paper contraries
51
P 0001 : 1998
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
7019
鏡面光沢度
鏡面反射によって測定した光沢度。
参考 カレンダ仕上げの紙,アート紙などに対しては
75度の鏡面反射光量によって測定する。
(JIS P 8142参照)
specular glossiness
7020
毛羽立ち
紙又は板紙の表面が,摩擦その他の原因で起毛すること。
主に,繊維,てん(塡)料又はサイズ剤の粒子から成るけ
ば,ダスト又は印刷中に発生したこれらの物質の非常に小
さな集合体が紙又は板紙から離脱すること。
参考 これらの粒子は,表面から完全に離脱している
か,結合が緩いために印刷中に離脱しやすくな
っている。
scuffing,
linting,
dusting,
fluffing
7021
こわさ,
剛度
紙及び板紙に曲げを与えたときの抵抗性を表す性質。剛度
ともいう。
参考 紙及び板紙のこわさを示す方法に,クラークこ
わさ試験機による自重曲げ法とテーパーこわさ
試験機による荷重曲げ法とがある。
(JIS P 8125及びJIS P 8143参照)
stiffness
7022
サイズ度試験
紙のインキや水などの浸透に対する抵抗度を測定する試
験。
参考 測定にはインキでペン書きする方法,ステキヒ
ト法,電気的試験方法などがある。板紙には浸
せき試験も行われている。
(JIS P 8122参照)
sizing test
7023
湿紙強度
抄紙機の湿部における湿紙の強度。
参考 この強さはパルプの種類,こう(叩)解の程度,
水分,坪量の大小によって異なる。
wet-web strength
7024
湿潤強さ,
湿潤引張強さ
紙及び板紙に水を湿潤させたときの強さ(引張強さ)。
(JIS P 8135参照)
wet (tensile) strength
7025
しみ通し
紙の片面に刷ったインキのビヒクルが反対面にまでしみ
出すこと。
strike through
7026
樹脂班点
パルプ又は紙の中にある樹脂の凝集物による班点。
rosin speck
7027
樹脂分
パルプの有機溶剤による抽出物。
参考 溶剤として溶解パルプの場合にはアルコール・
ベンゼン混合液,製紙用パルプの場合にはエチ
ルエーテルを用いる。
(JIS P 8101及びJIS P 8205参照)
solvent extractives
7028
衝撃あな開け強さ
一定の形状,寸法をもった試験機の貫通部が,衝撃によっ
て試験片にあなを開けるのに必要な仕事量。
(JIS P 8134参照)
puncture resistance
7029
水分
紙又はパルプに含まれる水分。
参考 その測定は,105±2℃で恒量に達するまで乾燥
したときの減量を求め,元の質量に対する百分
率で表す。
(JIS P 8127,JIS P 8202及びJIS P 8203参照)
moisture content
7030
透き通し
紙の片面の印刷が反対面から透けて見える状態。
参考 紙の不透明度,印刷インキの成分などに関係が
ある。
show through
7031
寸法安定性
紙若しくは板紙が周囲の湿度変動の影響による水分変化
又は印刷,加工若しくは使用中の物理的・機械的応力の変
動が生じてもその寸法及び形状を保持する能力。
dimensional stability
52
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
7032
ゼロスパン引張強
さ
つかみの間隔をゼロにした場合の引張強さ。
参考 これは単繊維強度の指標の一つである。
zero-span tensile strength
7033
染色試験
染色によってパルプ化の方法及び原料の種類を見分ける
のに用いる試験。
参考 これにはC染色液,ヘルツベルグ染色液,ロフ
トンメリット染色液などを用いる。
(JIS P 8120参照)
staining test
7034
層間はく離強さ
板紙のすき合せ層を一定の速度で,それぞれ90度方向へ
引きはがすために必要な荷重。幅10mm当たりの荷重 (N)
として表す。
参考 はく離試験機を用いる方法(A法)と引張強さ
試験機を用いる方法(B法)がある。
(JIS P 8139参照)
plybond strength
7035
退色度
パルプ又は紙が長時間にわたって日光,熱,空気などの作
用を受けたとき生じる白色度又は色差の変化の程度。
fading resistance
7036
耐折強さ
15mm幅の試験片を標準の張力条件の下で往復折り曲げた
とき,破断するに要した耐折回数の常用対数。
参考 試験機としてはショッパー形とMIT形の2種類
がある。
(JIS P 8114及びJIS P 8115参照)
folding endurance
7037
耐摩耗強さ
一定条件の摩擦作用を試験片の表面に加えたときの摩擦
に対する抵抗性。
参考 定められた摩擦物を用いて一定の荷重及び速度
で試料を摩擦した場合の試料の質量減少割合,
表面の毛羽立ちが生じるまでの回数などで表
す。
(JIS P 8136参照)
abrasion resistance
7038
耐油度
紙に油脂類が浸透するときの抵抗性。テレビン油の浸透時
間で表す。
grease resistance
7039
縦横比
紙の縦方向と横方向の特性値の比率。
参考 紙の縦と横の引張強さ,ゼロスパン引張強さ,
超音波の伝ぱ(播)速度などの測定値によって
算出した比率が用いられる。
MD/CD ratio
7040
調湿
紙を一定の温度,湿度条件に置き,水分含有量を平衡安定
させる操作。
conditioning
7041
坪量
紙及び板紙の面積1平方メートル (m2) 当たりの質量をグ
ラム (g) で表した値。
(JIS P 8124参照)
basis weight,
grammage
7042
銅アンモニア溶液
水酸化銅 (II) をアンモニア水に溶解するか,金属銅をアン
モニア水に浸し,空気を送って酸化して溶解させた溶液。
酸化銅アンモニア溶液,シュワイツァー試薬ともいう。
参考 パルプ粘度の測定に用いる。
(JIS P 8101及びJIS P 9002参照)
cuprammonium solution
7043
銅価
パルプ又は紙中の繊維100gが第二銅を還元して生じた第
一銅中の金属銅のグラム (g) 数。
参考 オキシセルロース,ヒドロセルロース,リグニ
ン又は糖類など還元性をもつ紙中の不純物に対
する指標である。
(JIS P 8101及びJIS P 9002参照)
copper number
53
P 0001 : 1998
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
7044
透気度
一定条件下で空気が紙を通過する度合。
参考 次の二つの方法がある。
1) 一定時間に試験片を通過する空気の量 (ml) を測定す
る方法。ISO透気度という。
2) 一定量の空気が試験片を通過するのに要する時間 (s)
を測定する方法。透気抵抗度という。
(JIS P 8117参照)
air permeability
1) air permeance
2) air resistance
7045
透湿度
一定時間に単位面積の紙を通過する水蒸気の量。一定条件
下で面積1m2の紙を24時間に透過する水蒸気をグラム (g)
で表す。
(JIS Z 0208参照)
water vapor transmission
rate
7046
熱水可溶分
木粉を沸騰水に3時間浸せきした後の可溶分。
参考 元の質量に対する百分率で表す。パルプ用木材
の試験項目の一つである。
(JIS P 8005参照)
hot-water solubles
7047
引張破断伸び
引張強さ試験で試験片が破断するまでに示した最大引張
ひずみ量。
参考 通常,引張破断伸びは荷重を加える前のつかみ
間長さに対する百分率で表す。
(JIS P 8113参照)
stretch at break
7048
灰分
所定条件で燃焼した後の灰化残留物の量。
参考 試料の絶乾質量に対する百分率として表す。
(JIS P 8003及びJIS P 8128参照)
ash content
7049
白色度
1) パルプ及び紙の白さの程度。
参考 ハンター方式,拡散照明方式などの白色度試験
方法がある。
(JIS P 8123及びJIS P 8148参照)
2) “方向性青色反射率係数”(7053参照)及び“拡散青
色光反射率係数(ISO白色度)”(7001参照)という用
語は,スペクトルの紫及び青色部分における白色又は
それに近い物体に対するスペクトル反射率係数の値。
参考 単なる(無条件の)“白色度”という用語は,“視
感反射率係数”及び“白色度 (whiteness) ”と混
同するため,使用しないほうがよい。
brightness,
blue reflectance factor
(brightness)
7050
はっ水性
紙の表面が水をはじく性質。
参考 ワックスエマルション,シリコーンなどの表面
塗工を行うことによってこの性質が生じる。
(JIS P 8137参照)
water repellency
7051
パルプ粘度
パルプを銅アンモニア溶液,銅エチレンジアミン溶液など
に溶かした溶液の粘度。
参考 パルプ粘度は銅安液に対する相対粘度で表す。
セルロースの重合度は,希釈セルロース溶液の
粘度から計算される。
(JIS P 8101参照)
viscosity of pulp
7052
破裂強さ
紙及び板紙の表面にゴム膜を介して定速で圧力を加え,試
験紙が破れるときの圧力。
参考 キロパスカル (kPa) で表す。試験機は主にミュ
ーレン形が用いられている。
(JIS P 8112及びJIS P 8131参照)
bursting strength
54
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
7053
ハンター白色度
1) ハンター白色度試験機によって青色フィルタを用いて
測定したパルプ又は紙の反射率。
参考 酸化マグネシウム標準白色板の反射量に対する
百分率で表す。
(JIS P 8123参照)
2) 白色及び白色に近い紙・パルプに対し,45°照明を採
用した機器を用いて有効波長457nmで完全反射拡散面
と比較した反射率係数。
Hunter's brightness,
directional blue
reflectance factor
7054
PFIミル
ノルウェー紙パルプ研究所で開発された試験用こう(叩)
解機。
参考 回転する円筒形容器の内壁と,これに平行して
容器と同じ向きに回転するロールの刃の間でパ
ルプを遠心力によって拡散圧着させてこう解す
る。こう解面の相対速度が変えられ,高濃度こ
う解が可能で,所要時間が短いなどの特長があ
る。
(JIS P 8210参照)
PFI mill
7055
引裂強さ
(ひきさきつよさ)
切れ目を入れた一枚の紙又は板紙を引裂き続けるのに要
する平均の力。
参考 ミリニュートン (mN) で表す。試験機は,主に
エルメンドルフ形が用いられる。
(JIS P 8116参照)
internal tearing strength
7056
引張強さ
(ひっぱりつよさ)
紙及び板紙の一定幅の試験片を,その一端に荷重を加えて
破断するまでの最大荷重を幅1m当たりに換算した値。
参考 キロニュートン/メートル (kN/m) で表す。
(JIS P 8113参照)
tensile strength
7057
比破裂強さ
紙及び板紙の破裂強さをその坪量で除した数値。
(
)
(
)
2
m
/
g
kPa
坪量
破裂強さ
比破裂強さ=
(JIS P 8112及びJIS P 8131参照)
burst index
7058
比引裂強さ
(ひひきさきつよ
さ)
紙及び板紙の引裂強さを坪量で除した数値。
(
)
(
)
2
2
m
/g
mN
m
/g
mN
坪量
引裂強さ
比引裂強さ
=
(JIS P 8116参照)
tear index
7059
比引張強さ
(ひひっぱりつよ
さ)
紙及び板紙の引張強さを坪量で除した数値。
(
)
(
)
(
)
3
2
10
m
/
g
m
/
kN
g
/
m
N
×
=
坪量
引張強さ
比引張強さ
(JIS P 8113参照)
tensile index
7060
標準形手すき機
パルプの物理試験用シート調製装置。
(JIS P 8209参照)
standard sheet machine
7061
標準離解機
パルプを一定条件で離解する,試験用の標準回転プロペラ
付き離解機。
(JIS P 8209参照)
standard disintegrator
7062
表面強さ
紙むけに対して抵抗する強さ。
(JIS P 8129参照)
surface strength
7063
表面pH
紙の表面に冷水を滴下し,一定時間後に測定した抽出液の
pH。
参考 pH指示薬又は特殊なpH電極で測定する。紙の
抽出液の水素イオン濃度 (pH) の簡易試験法。
surface pH
55
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
7064
不透明度
光が紙を透過しない割合。
参考 同じ一枚の試験片の裏面に白色標準板を当てた
ときと黒色標準板を当てたときの,試験片表面
の反射光量の比を百分率で表す。
(JIS P 8138参照)
opacity
7065
プリントスルー
表面の印刷が裏面から見られる現象。
参考 一般には透き通しと,しみ通しの両者が組み合
わされて起こる。
(7030及び7025参照)
print through
7066
ふるい分け度
パルプ繊維の長短の分布度合。
参考 パルプを4種類の標準金網で順次にふるい分け
て,各金網上に留まったパルプ及び最も細かい
金網を通過したパルプの質量を,それぞれ原パ
ルプの絶乾質量に対する百分率で表す。
(JIS P 8207参照)
fibre classification
7067
フロログルシノー
ル呈色反応
機械パルプを検出するために用いるリグニンの呈色反応
の一つであって,フロログルシノール試薬(塩酸を含むフ
ロログルシン・アルコール溶液)を滴下すると機械パルプ
が赤紫色を呈すること。
(JIS P 8120参照)
phloroglucinol color
reaction
7068
平滑度
紙の表面の凹凸の程度。測定には空気漏えい式,光学式,
触針式などの試験機を用いる。
(JIS P 8119参照)
smoothness
7069
β−セルロース
パルプを17.5%水酸化ナトリウム溶液で処理し,さらに
10%に希釈したときのα−セルロースのろ液を酢酸で中和
したときに再生する部分。
(7007参照)
(JIS P 8101参照)
beta (β) -cellulose
7070
摩擦係数
紙の動きを阻止しようとする摩擦力と紙に垂直に加わる
力の比。
参考 静摩擦係数と動摩擦係数に分けられる。測定方
法には水平方法と傾斜方法がある。
(JIS P 8147参照)
coefficient of friction
7071
密度,
緊度
1) 紙の単位容積に対する質量。見掛けの比重であり,比
容積の逆数。緊度ともいう。
密度 (g/cm3)
(
)
(
)
3
2
10
mm
m
/
g
×
=厚さ
坪量
(JIS P 8101及びJIS P 8118参照)
2) 板紙の単位体積当たりの質量。“坪量”及び“単一シー
ト厚さ”から算出する。
1) density
2) apparent density of
board
7072
リングクラッシュ
試験
段ボール用ライナー,中しんなどの圧縮強さを測定する試
験方法。
参考 帯状の試験片をリング状に巻いて,平行な上下
圧縮板の間に挟み,圧縮破壊させたときの最大
荷重 (N) を測定する。
(JIS P 8126参照)
ring crush test
7073
冷水可溶分
木粉を48時間,水 (25℃) に浸せきしたときの可溶分。
参考 元の質量に対する百分率で表す。パルプ用木材
試験項目の一つである。
(JIS P 8004参照)
cold-water solubles
56
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
7074
裂断長
紙の一端を固定懸垂して,その自重で切れるときの紙の長
さ。
参考 キロメートル (km) で表す。紙の引張強さの表
示方法の一つである。
(JIS P 8113参照)
breaking length
7075
ろ水度
パルプの水切れの程度を表す数値。
参考 繊維の種類,性質,こう(叩)解の状態によっ
て異なる。測定法には,カナダ標準法,ショッ
パー・リーグラー法などがある。
(JIS P 8121参照)
freeness
7076
紙の仕上げ
機械的な手段(例えば,カレンダリング)によって,紙又
は板紙に付与する表面特性。
finish
7077
バルク厚さ
標準試験法に従って,ある静荷重を付与した状態で測定し
た,たい積シートの厚さから算出した紙又は板紙の単一シ
ート厚さ。
bulking thickness
7078
フェルトマーク
抄紙機のフェルト(毛布)によって紙又は板紙に残された
跡。
felt mark
7079
透かし地合
拡散透過光の下で観察される紙シートの構造的な外観。
look-through
7080
あら(粗)目
紙表面の肌の粗さの状態及び程度についての感じ。粗さ
は,紙の仕上げ処理の大小によって生じる。
tooth
7081
湿度安定性
水分が変化しても,紙又は板紙が,その寸法及び形状を元
のままに維持する能力。
hygro-stability
7082
湿度不安定性
水分の変化によって,紙又は板紙の寸法及び平たん性が変
化しやすいこと。
hygro-instability
7083
光沢
表面に見られる反射ハイライト部又は画像の程度に起因
する方向選択的な反射特性
gloss (of a surface)
7084
黄色化
光又は空気などの作用で紙の白色度が劣化すること。
yellowing
7085
退色
光又は空気などの作用で紙の色が自然に変化すること。
discoloration
7086
かさ高
見掛け密度が低い紙又は板紙。
to bulk
7087
不燃度
特定の試験条件下,空気中で加熱したとき,紙又は板紙が
燃焼に耐える程度。
degree of
non-combustibility
7088
不炎度
特定の試験条件下で燃焼したとき,紙又は板紙が燃焼に耐
える程度。
degree of
non-flammability
7089
乾燥固形分含量
標準試験法に従って乾燥した後の物質の質量と試料を採
取したときの質量又は体積の比。
dry solids content
7090
反射率係数
同じ条件の下で,規定されたコーン内にある物体の反射量
と完全反射拡散面による反射量の比。
参考 測定は,標準的な条件の下で行う。
reflectance factor
7091
完全反射拡散面
反射率が1に等しい理想的な均質拡散面。
perfect reflecting diffuser
7092
脱水性
重力下で脱水したとき,紙料が懸濁水と分離しやすいかど
うかを表す用語。
drainability
7093
試料
sample
7094
試験片
specimen
7095
試験片
参考 7093〜7095の3用語は,試験法によっては若干
異なった定義が必要となる。
test piece
7096
浸透
材料の特性で,流体が材料の表面から裏面まで通り抜ける
こと。
permeance
7097
吸収度
紙又は板紙が液体と接触したとき,その液体を吸収し,保
持する能力。標準試験法に従って吸収度又は吸収速度を測
定する。
absorbency
57
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
7098
毛管上昇
標準試験法に従って,紙又は板紙の細長い紙片を垂直につ
るし,下端を液体に浸せきして測定した液体の上昇高さ。
capillary rise
7199
湿潤強度歩留り
紙又は板紙の湿潤強度と乾紙強度の比。標準試験法に従っ
て測定する。
wet strength retention
58
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表1 引用規格
JIS C 2111 電気絶縁紙試験方法
JIS C 2303 絶縁薄紙
JIS C 2304 コイル絶縁紙
JIS C 2305 プレスボード
JIS C 2307 電力ケーブル用絶縁紙
JIS K 1423 硫酸アルミニウム(硫酸ばんど)
JIS K 5902 ロジン
JIS P 0138 紙加工仕上寸法
JIS P 0201 連続伝票用紙の寸法
JIS P 0202 紙の原紙寸法
JIS P 3001 新聞巻取紙
JIS P 3101 印刷用紙
JIS P 3105 アート紙
JIS P 3201 筆記用紙
JIS P 3301 図画用紙
JIS P 3401 クラフト紙
JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)
JIS P 3902 段ボール用ライナ
JIS P 3904 段ボール用中しん原紙
JIS P 4501 トイレットペーパー
JIS P 4502 連続伝票用紙
JIS P 4504 ジアゾ感光紙用原紙
JIS P 4505 ジアゾ感光紙
JIS P 8003 パルプ材及び製紙用パルプの灰分試験方法
JIS P 8004 パルプ材の冷水可溶分試験方法
JIS P 8005 パルプ材の熱水可溶分試験方法
JIS P 8009 パルプ材のエーテル可溶分試験方法
JIS P 8010 パルプ材のアルコール・ベンゼン可溶分試験方法
JIS P 8101 溶解パルプ試験方法
JIS P 8112 紙及び板紙のミューレン低圧形試験機による破裂強さ試験方法
JIS P 8113 紙及び板紙−引張特性の試験方法
JIS P 8114 紙及び板紙−耐折強さ試験方法ショッパー形試験機法
JIS P 8115 紙及び板紙のMIT試験機による耐折強さ試験方法
JIS P 8116 紙及び板紙の引裂強さ試験方法
JIS P 8117 紙及び板紙−透気度試験方法−ガーレー試験機法
JIS P 8118 紙及び板紙の厚さと密度の試験方法
JIS P 8119 紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法
JIS P 8120 紙の繊維組成試験方法
59
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS P 8121 パルプのろ水度試験方法
JIS P 8122 紙のステキヒト・サイズ度試験方法
JIS P 8123 紙及びパルプのハンター白色度試験方法
JIS P 8124 紙及び板紙−坪量測定方法
JIS P 8125 板紙のテーパ−こわさ試験機によるこわさ試験方法
JIS P 8126 板紙の圧縮強さ試験方法(リングクラッシュ法)
JIS P 8127 紙及び板紙の水分試験方法
JIS P 8128 紙及び板紙の灰分試験方法
JIS P 8129 紙及び板紙の表面強さ試験方法
JIS P 8130 紙及び板紙の吸油度試験方法
JIS P 8131 紙及び板紙のミューレン高圧形試験機による破裂強さ試験方法
JIS P 8134 板紙−衝撃あな開け強さ試験方法
JIS P 8135 紙及び板紙の湿潤引張強さ試験方法
JIS P 8136 板紙の耐摩耗強さ試験方法
JIS P 8137 紙及び板紙のはっ水度試験方法
JIS P 8138 紙の不透明度試験方法
JIS P 8139 板紙のすき合わせ層のはく離強さ試験方法
JIS P 8140 紙及び板紙−吸水度試験方法−コップ法
JIS P 8141 紙のクレム法による吸水度試験方法
JIS P 8142 紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験方法
JIS P 8143 紙のクラークこわさ試験機によるこわさ試験方法
JIS P 8145 紙及び板紙のきょう雑物試験方法
JIS P 8147 紙及び板紙の摩擦係数試験方法
JIS P 8148 紙及び板紙の拡散照明方式による白色度試験方法(ISO白色度)
JIS P 8201 製紙用パルプの試料採取方法
JIS P 8202 製紙用パルプの荷口水分の試験方法
JIS P 8203 製紙用パルプの試料水分の試験方法
JIS P 8205 製紙用パルプの樹脂分試験方法
JIS P 8206 製紙用パルプの過マンガン酸カリウム価(K価)試験方法
JIS P 8207 製紙用パルプのふるい分け試験方法
JIS P 8208 製紙用パルプのきょう雑物試験方法
JIS P 8209 パルプ試験用手すき紙調製方法
JIS P 8210 製紙用パルプの強さ試験方法
JIS P 8211 パルプ−カッパー価試験方法
JIS P 9002 ニトロセルロース用薄葉紙試験方法
JIS R 6252 研摩紙
JIS R 6253 耐水研磨紙
JIS R 9200 せっこう,石灰及びマグネシアセメント用語
JIS S 3102 障子紙
JIS S 3104 ティシュペーパー
60
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS S 5503 便せん
JIS Z 0208 防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)
JIS Z 0219 包装用加工紙の耐粘着性試験方法
JIS Z 1503 ターポリン紙
JIS Z 1505 セメントクラフト紙袋
JIS Z 1516 外装用段ボール
JIS Z 1535 気化性さび止め紙
JIS Z 1538 印刷用粘着紙
61
P 0001 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
大 江 禮三郎
東京農工大学(名誉教授)
(副委員長)
飯 田 清 昭
紙パルプ技術協会
(委員)
橋 本 城 二
通商産業省生活産業局
岡 林 哲 夫
工業技術院標準部
加 山 英 男
財団法人日本規格協会
山 崎 秀 彦
大蔵省印刷局
尾 鍋 史 彦
東京大学農学生命科学研究所
岡 山 隆 之
東京農工大学農学部
斉 藤 充 利
新王子製紙株式会社
島 田 晃 吉
日本製紙株式会社開発企画部
大 塚 弘 明
本州製紙株式会社
桂 徹
三菱製紙株式会社
寺 島 英 男
日本製紙連合会
内 田 泰 次
全国段ボール技術委員会(本州製紙株式会社)
山 崎 晃
日本たばこ産業株式会社たばこ中央研究所
大豆生田 章
大日本印刷株式会社技術本部
細 村 弘 義
富士ゼロックス株式会社MD技術開発部
立 田 茂 典
熊谷理機工業株式会社
(兼事務局)
大 石 哲 久
紙パルプ技術協会
(関係者)
広 田 勇 蔵
中越パルプ株式会社
間 下 彰
日本加工製紙株式会社
篠 大太郎
日本紙業株式会社
内 田 久
日本製紙株式会社
駒 形 幸 夫
北越製紙株式会社
相 川 博
本州製紙株式会社