M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)/財団法人日本
規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 3085:2002,Iron ores - Experimental
methods for checking the precision of sampling, sample preparation and measurementを基礎として用いた。
JIS M 87XXには,次に示す附属書がある。
附属書A(参考)系統サンプリング及び方法1を適用した実験の例
附属書B(参考)実験データ解析の別法
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 1
4. 原理 ······························································································································ 2
5. 一般条件 ························································································································ 2
5.1 サンプリング ················································································································ 2
5.2 試料調製及び測定 ·········································································································· 2
5.3 実験の繰り返し ············································································································· 2
5.4 実験の記録 ··················································································································· 2
6. 実験方法 ························································································································ 2
6.1 サンプリング ················································································································ 2
6.2 試料調製及び測定 ·········································································································· 5
7. 実験データの解析 ············································································································ 6
7.1 一般 ···························································································································· 6
7.2 方法1 ·························································································································· 6
7.3 方法2 ·························································································································· 8
7.4 方法3 ························································································································· 10
8. 結果の検討及び対策 ········································································································ 11
8.1 結果の検討 ·················································································································· 11
8.2 対策 ··························································································································· 11
9. 実験報告 ······················································································································· 11
附属書A(参考)系統サンプリング及び方法1を適用した実験の例··············································· 13
附属書B(参考)実験データ解析の別法··················································································· 17
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
M 8708:2005
(ISO 3085:2002)
鉄鉱石―サンプリング,試料調製及び測定の
精度を確認する実験方法
Iron ores - Experimental methods for checking the precision of sampling,
sample preparation and measurement
序文 この規格は,2002年に第4版として発行されたISO 3085 Iron ores−Experimental methods for
checking the precision of sampling,sample preparation and measurementを翻訳し,技術的内容及び規格票の様
式を変更することなく作成した日本工業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,鉄鉱石のサンプリング,試料調製及び測定の精度を確認する実験方法につい
て規定する。
備考1. この規格は,サンプリング,試料調製及び測定の精度を別々に確認する目的にも用いること
ができる。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 3085:2002 Iron ores - Experimental methods for checking the precision of sampling, sample
preparation and measurement (IDT)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS M 8700 鉄鉱石及び還元鉄−用語
備考 ISO 11323:2002 Iron ore and direct reduced iron−Vocabularyがこの規格と同等である。
JIS M 8702 鉄鉱石−サンプリング及び試料調製方法
備考 ISO 3082:2000 Iron ores−Sampling and sample preparation proceduresがこの規格と同等であ
る。
JIS M 8707 鉄鉱石−品位変動評価実験方法
備考 ISO 3084:1998 Iron ores−Experimental methods for evaluation of quality variationがこの規格と
同等である。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS M 8700による。
備考 サンプリング精度は,JIS M 8702の附属書Bに,数学的に定義している。
2
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4. 原理 20個以上のロットからインクリメントを採取する。この場合JIS M 8702に規定する数の2倍
のインクリメントを採取するのが望ましく,そのインクリメントを交互に2個の大口試料にまとめる。こ
れが困難な場合又は日常のサンプリング作業と同時に精度のチェックを行う場合は,JIS M 8702に規定す
る数のインクリメントを用いてもよい。
各大口試料から別々の試験試料を調製し,関連する品質特性を測定する。
得られた実験データを解析し,それぞれ選んだ品質特性についてサンプリング,試料調製及び測定の推
定精度を計算する。
推定した精度をJIS M 8702の表1の規定値と比較し,推定精度が規定値に達していない場合は,必要な
対策を講じる。
5. 一般条件
5.1
サンプリング
5.1.1
一般 使用するサンプリングの方法は,JIS M 8702に規定するロットからインクリメントを採取
する二つの方法,すなわち,系統サンプリング方法又は層別サンプリング方法から選ぶ。
5.1.2
ロットの数 信頼できる結果を得るために,実験は,同じ種類の鉄鉱石について20ロット以上行
うことが望ましい。しかし,これが困難なときは,少なくとも10ロットは実験することが望ましい。実験
の対象とするロットの数が不足するときは,各ロットを幾つかの層に分割し,合計で20層以上になるよう
にし,各層をJIS M 8702に規定する別々のロットとみなして実験を行うとよい。
5.1.3
インクリメント及び大口試料の数 精度実験に必要なインクリメントの数は,JIS M 8702に規定
する数の2倍が望ましい。したがって,日常のサンプリングで要求するインクリメントの数
1nで1個の大
口試料を作る場合には,実験に必要なインクリメントの数は2
1nであり,これから二つの大口試料を作る。
これに対して,実験を日常のサンプリングの一部として行うときは,
1n個のインクリメントを採取し,
それぞれ
1n/2個のインクリメントからなる2個の大口試料を作る。この場合,得られるサンプリング精度
は,1n/2個のインクリメントに対するものである。 この精度を2で除すと,1n個のインクリメントから
構成される大口試料に対する精度が得られる(7.参照)。
実験を
1n個のインクリメントで行い,1nが奇数のときは,更に1個のインクリメントを追加し,インク
リメント数を偶数にする。
5.2
試料調製及び測定 試料調製は,JIS M 8702の規定に従って行う。測定は,鉄鉱石の化学分析,水
分測定及び粒度分析の日本工業規格にそれぞれ従って行う。
備考1. ロットの一連の試験試料に対する化学分析は,日間変動要因を考慮して,数日に分け,独立
条件で行うのがよい。
2. 品質特性の測定方法は,実験期間中を通して同じ方法を用いるのが望ましい。
5.3
実験の繰り返し 品位変動が変化していないかどうかをチェックし,サンプリング,試料調製及び
測定の精度を管理するために,定期的に実験を行うことが望ましい。この実験は,作業量を考慮して,日
常のサンプリング,試料調製及び測定の一貫として行うことが望ましい。
5.4
実験の記録 将来の参考のために,また,過ち及び消滅を防ぐために,実験の詳細な記録を規定の
様式(9.及び附属書A)に保存しておくことが望ましい。
6. 実験方法
6.1
サンプリング
3
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6.1.1
系統サンプリング
6.1.1.1
インクリメントの数
1nは,JIS M 8702の規定に従って決める。
6.1.1.2
2
1n個のインクリメントを採取する場合は,サンプリング間隔m
∆は,ロットの質量
L
mを2
1nで
除して得る。すなわち,求める間隔は,日常のサンプリングの間隔の半分に等しい。
1
L
2n
m
m=
∆
これに対して,実験をサンプリングの一部として行い,
1n個のインクリメントを採取する場合には,サ
ンプリング間隔m
∆は,ロットの質量
L
mを
1nで除して得る。
1
L
n
m
m=
∆
こうして得られるサンプリング間隔は,1tの位を切り捨てて10 t単位に丸める。
6.1.1.3
インクリメントは,ランダムスタートによって,6.1.1.2で決めるサンプリング間隔で採取する。
6.1.1.4
インクリメントは,交互に2個の容器に入れる。こうして2個の大口試料A及びBを作る。
例1. 系統サンプリングの例を次に示す(図1参照)。
19 000 tのロットがベルトコンベヤで移動している場合,日常のサンプリングのためのインク
リメントの個数
1nは,JIS M 8702の規定によって60となる。2 1n個のインクリメントを採取す
る場合,サンプリング間隔m
∆
は,次の式で求められる。
150
158
2
60
000
19
21
L
→
=
×
=
=
∆
n
m
m
こうしてインクリメントを150 t間隔で採取する。サンプリング間隔150 tで採取する最初の
インクリメントの採取時点は,ランダム選出方法で決める。最初のインクリメントの採取時点
がロットの移動の初めから20 t目と決まった場合,続くインクリメントは,20+ i
m
∆(i=1,
2,…,2
1n),すなわち,170 t,320 tなどの時点から採取する。こうして全ロット19 000 tか
ら126個のインクリメントを採取する。
インクリメントは,交互に2個の容器に入れ,それぞれが63インクリメントからなる2個の
大口試料A及びBを作る。
備考 ●印は層から採取するインクリメントを示し,○印は大口試料を示す。
図 1 系統サンプリングの例
470t
150t
150t
20t
150t
150t
20t
170t
320t
○大口試料 B
○大口試料 A
ロットの移動開始
4
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6.1.2
層別サンプリング
6.1.2.1
各層から採取するインクリメントの数
3nは,1ロットを構成する層の数 4n及びJIS M 8702の規
定に従って決まるインクリメントの数
1nとから,次の式によって算出する。
4
1
3
n
n
n=
備考 時間基準,質量基準又は空間基準に基づく層の例としては,生産期間,生産質量,船のホール
ド,列車の貨車又はコンテナなどが含まれる。
こうして算出したインクリメントの数は,2
1n個のインクリメントを採取するときは整数に切り上げ,1n
個のインクリメントを採取するときは偶数に切り上げる。
6.1.2.2
2
1n個のインクリメントを採取する場合は,各層からは2 3n個のインクリメントを採取し,それ
ぞれ
3n個のインクリメントからなる2個の小口試料にランダムに分ける。
実験を日常のサンプリングの一部として行い
1n個のインクリメントを採取する場合は,各層からは 3n個
のインクリメントを採取し,それぞれ
3n / 2個のインクリメントからなる2個の小口試料にランダムに分
ける。
6.1.2.3
各層の2個の小口試料は,それぞれ2個の大口試料A及びBにまとめる。
備考 各層ごとに質量が異なる場合は,各層から採取するインクリメントの数は,各層の鉱石の質量
に比例して決めなければならない。この方法を層別比例サンプリングという。
例2. 層別サンプリングの例を次に示す(図2参照)。
1ロットがそれぞれ60 tからなる11層に分割される場合,全ロット(60×11=660 t)から採
取するインクリメント数
1nは,JIS M 8702の規定によって20個となる。したがって各層から
採取するインクリメント数は,次のとおりとなる。
2
8.1
11
20
4
1
3
→
=
=
=nn
n
2
1nのインクリメントを採取する場合,各層からは4個(2 3n=2×2)のインクリメントを採
取し,各層ごとに,それぞれ2個のインクリメントからなる2個の小口試料にランダムに分け
る。
11層のそれぞれの層からの2個の小口試料は,それぞれ22インクリメント(2
4n=2×11)
からなる2個の大口試料A及びBにまとめる。
備考 長方形は層,●印は層から採取するインクリメント,○印は大口試料を示す。
図 2 層別サンプリングの例
○ 大口試料 B
○ 大口試料 A
( 2×11インクリメント)
( 2×11インクリメント)
1
2
11
5
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6.2
試料調製及び測定
6.2.1
一般 6.1によって採取した2個の大口試料A及びBは,6.2.2,6.2.3又は6.2.4に規定するいずれ
かの方法によって別々に調製し,実験を行う。
6.2.2
方法1 2個の大口試料A及びBは別々に調製する。その結果得られるA1,A2,B1及びB2の4個
の試験試料について重複して測定を行う。この8回の測定はランダムに行う(図3参照)。
備考 方法1は,サンプリング,試料調製及び測定の精度を別々に推定するときに用いることができ
る。
図 3 方法1による試料調製の例
6.2.3
方法2 大口試料Aから2個の試験試料A1及びA2を調製し,大口試料Bからは1個の試験試料を
調製する(図4参照)。試験試料A1については重複して測定を行い,試験試料A2及び試験試料Bについ
てはそれぞれ1回の測定を行う。
備考 方法2は,方法1と同様に,サンプリング,試料調製及び測定の精度を別々に推定するときに
用いることができるが,方法1から得られる推定値よりも正確さは劣る。
図 4 方法2による試料調製の例
6.2.4
方法3 2個の大口試料A及びBからそれぞれ1個の試験試料を調製し,各試験試料について1回
の測定を行う(図5参照)。
備考 方法3では,サンプリング,試料調製及び測定の総合精度だけが得られる。
X111
ロット
A
B
A1
A2
B1
B2
X112
X121
X122
X211
X212
X221
X222
(大口試料)
(試験試料)
(測定)
ロット
A
B
A1
A2
B
X2
X3
X4
(大口試料)
(試験試料)
(測定)
X1
6
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図 5 方法3による試料調製の例
7. 実験データの解析
7.1 一般 実験データの解析は,サンプリング方法が系統的であるか又は層別であるかに関係なく,6.2.2,
6.2.3及び6.2.4の試料調製及び測定の方法に応じて,それぞれ7.2,7.3及び7.4の方法による。
7.2
方法1(試料調製及び測定を6.2.2によって行った場合)
7.2.1
サンプリング,試料調製及び測定の95 %確率水準における精度(以下,単に精度という。)の推
定値は,7.2.2〜7.2.10の手順によって算出する。
方法1の実験例を,附属書Aに示す。
7.2.2
2個の大口試料A及びBから調製したそれぞれ4個の試料の測定値(例えば,Fe %)を,111
x,112
x,
121
x,
122
x及び
211
x,
212
x,
221
x,
222
xとする。
7.2.3
重複測定値の各一組についての平均値
.
ij
x及び範囲
1Rを,式(1)及び式(2)によって算出する。
)
(
2
1
2
1
.
ij
ij
ij
x
x
x
+
=
···································································· (1)
2
1
1
ij
ij
x
x
R
−
=
·································································· (2)
ここに, i: 1及び2で,大口試料A及びBを表す。
j: 1及び2で,試験試料を表す。
7.2.4
重複試料の各一組についての平均値
..
ix及び範囲 2Rを,式(3)及び式(4)によって算出する。
)
(
2
1
.2
.1
..
i
i
i
x
x
x
+
=
···································································· (3)
.2
.1
2
i
i
x
x
R
−
=
································································· (4)
7.2.5
大口試料A及びBの各一組についての平均値x及び範囲
3
Rを,式(5)及び式(6)によって算出
する。
)
(
2
1
..
2
..
1
x
x
x
+
=
·································································· (5)
ロット
A
B
A
B
X2
(大口試料)
(試験試料)
(測定)
X1
7
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..
2
..
1
3
x
x
R
−
=
····································································· (6)
7.2.6
総平均値x並びに範囲の平均値
1
R,
2
R及び
3
Rを,式(7)〜式(10)によって算出する。
∑x
n
x
1
=
······································································ (7)
∑
1
1
4
1
R
n
R=
································································· (8)
∑
2
2
2
1
R
n
R=
································································· (9)
∑
3
3
1
R
n
R=
································································· (10)
ここに,
n: ロットの数
次の式によって範囲の管理限界を算出し,範囲の管理図を作成する。
R管理図の上方管理限界
=
1
UCL
1
4R
D
,
=
2
UCL
2
4R
D
,
=
3
UCL
3
4R
D
ここに,
4
D: 3.267(一組の測定値について)
1
UCL:
1Rの上方管理限界
2
UCL:
2
Rの上方管理限界
3
UCL:
3
Rの上方管理限界
7.2.7
3R,2
R及び
1Rのすべての値がR管理図のそれぞれの上方管理限界以内にあるときは,サンプリン
グ,試料調製及び測定の手順が統計的に管理状態にあることを示す。
これに対して,
3
R,
2
R又は
1Rの幾つかの値が,それぞれの上方管理限界から外れているときは,実験
のときに適用した手順,例えばサンプリング,試料調製又は測定が,統計的に管理された状態にないこと
を示しているため,起因する原因を見つけだすために調査することが望ましい。上方管理限界から外れた
値は除外して範囲の平均値を再算出する。
7.2.8
2
1n個のインクリメントを採取するときは,測定,試料調製及びサンプリングそれぞれの標準偏差
の推定値,すなわち,測定(
)
M
σˆ ,試料調製()
P
σˆ 及びサンプリング()
Sˆσを,式(11)〜式(13)によって算
出する。
(
)2
2
1
2
M
/
R
ˆ
d
=
σ
································································ (11)
(
)
2
M
2
2
2
2
P
ˆ
2
1
/
R
ˆ
σ
σ
−
=
d
······················································ (12)
(
)
2
M
2
P
2
2
3
2
S
ˆ
4
1
ˆ
2
1
/
R
ˆ
σ
σ
σ
−
−
=
d
··········································· (13)
ここに,
1/d2: 0.886 2(一組の測定に対して)
式(12)及び式(13)によって計算した
2
Pˆσ及び
2
Sˆσが負の値のときは,ゼロとする。
5.1.3によって
1n個のインクリメントを採取するときは,式(13)によるサンプリングの標準偏差の推定
8
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値
Sˆσは,1n個のインクリメントからなる大口試料に対するサンプリングの標準偏差を得るために2で除
す。測定及び試料調製の標準偏差の推定値は,式(11)及び式(12)によって算出する。
備考 JIS M 8707を用いる代わりに,次の式によって,サンプリングの標準偏差σSからσWを求め
ることができる。
S
1nσ
σ=
w
7.2.9
サンプリングの精度の推定値(
Sβ),試料調製の精度の推定値(
Pβ)及び測定の精度の精度の推定値
(
M
β)をそれぞれ次の式によって算出する。
S
s
ˆ
2σ
β=
Pˆ
2σ
βp=
M
M
ˆ
2σ
β=
7.2.10 式(14)によって算出される
SPM
ˆσ
の値から,サンプリング,試料調製及び測定の総合精度の推定
値(
SPM
β )を次の式によって算出する。
SPM
ˆσ
2
M
2
P
2
S
ˆ
ˆ
ˆ
σ
σ
σ
+
+
=
······················································ (14)
SPM
SPM
ˆ
2σ
β
=
7.3
方法2(試料調製及び測定を6.2.3によって行った場合)
7.3.1
サンプリング,試料調製及び測定の精度の推定値は,7.3.2〜7.3.10の手順によって算出する。
7.3.2
4個の測定値を,次のように表示する。
1x, 2x :大口試料Aから調製した試験試料A1の2個の測定値
3x :大口試料Aから調製した試験試料A2の1個の測定値
4x :大口試料Bから調製した試験試料B の1個の測定値
7.3.3
重複測定値の各一組についての平均値x及び範囲
1Rを,式(15)及び式(16)によって算出する。
(
)
2
1
2
1
x
x
x
+
=
······································································ (15)
2
1
1
x
x
R
−
=
······································································· (16)
7.3.4
平均値x及び範囲
2Rを,式(17)及び式(18)によって算出する。
(
)
3
2
1
x
x
x
+
=
······································································ (17)
3
2
x
x
R
−
=
······································································ (18)
7.3.5
大口試料A及びBの一組についての平均値x及び範囲
3Rを,式(19)及び式(20)によって算出
する。
9
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
)
(
2
1
4x
x
x
+
=
································································· (19)
4
3
x
x
R
−
=
········································································· (20)
7.3.6
総平均値x並びに範囲の平均値
1R,
2
R及び
3
Rを,式(7),式(21),式(22)及び式(10)によ
って算出する。
∑
=
x
n
x
1
········································································· (7)
∑
=
1
1
1
R
n
R
···································································· (21)
∑
=
2
2
1
R
n
R
··································································· (22)
∑
=
3
3
1
R
n
R
···································································· (10)
ここに, n: ロットの数
7.2.6によって範囲の管理限界を算出し,範囲の管理図を作成する。
7.3.7
3
R,
2
R及び
1Rのすべての値がR管理図の上方管理限界以内にあるときは,サンプリング,試料
調製及び測定の手順が統計的に管理状態にあることを示す。
これに対して,
3
R,
2
R又は
1Rの幾つかの値が,それぞれの上方管理限界から外れているときは,実験
のときに適用した手順,例えばサンプリング,試料調製又は測定が,統計的に管理された状態にないこと
を示しているので,起因する原因を見つけだすために調査することが望ましい。上方管理限界から外れた
値は除外して範囲の平均値を再算出する。
7.3.8
21n個のインクリメントを採取するときは,測定,試料調製及びサンプリングそれぞれの標準偏差
の推定値,すなわち,測定(
)
M
ˆσ
,試料調製(
)
Pˆσ及びサンプリング()
Sˆσを,式(11),式(23)及び式(24)
によって算出する。
(
)2
2
1
2
M
/
ˆ
d
R
=
σ
··································································· (11)
(
)
2
M
2
2
2
2
P
ˆ
4
3
/
ˆ
σ
σ
−
=
d
R
······················································ (23)
(
)
2
M
2
P
2
2
3
2
S
ˆ
16
11
ˆ
4
3
/
ˆ
σ
σ
σ
−
−
=
d
R
·········································· (24)
ここに, 1/d2: 0.886 2(一組の測定に対して)
式(23)及び式(24)によって計算した
2
Pˆσ及び
2
Sˆσが負の値のときは,ゼロとする。
5.1.3によって
1n個のインクリメントを採取するときは,式(24)によるサンプリングの標準偏差の推定
値
Sˆσは,1n個のインクリメントからなる大口試料に対するサンプリングの標準偏差を得るために2で除
す。測定及び試料調製の標準偏差の推定値は,式(11)及び式(23)によって算出する。
備考 JIS M 8707を用いる代わりに,次の式によって,サンプリングの標準偏差
S
σから
W
σを求める
ことができる。
10
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
S
1
W
σ
σ
n
=
7.3.9
サンプリングの精度の推定値()
S
β,試料調製の精度の推定値()
P
β
及び測定の精度の推定値(
)
M
β
をそれぞれ次の式によって算出する。
s
s
ˆ
2σ
β=
p
p
σ
β
ˆ
2
=
M
M
ˆ
2σ
β=
7.3.10 式(14)によって算出される
SPM
ˆσ
の値から,サンプリング,試料調製及び測定の総合精度の推定
値(
)
SPM
β
を次の式によって算出する。
SPM
ˆσ
2
M
2
P
2
S
ˆ
ˆ
ˆ
σ
σ
σ
+
+
=
······················································ (14)
SPM
SPM
ˆ
2σ
β
=
7.4
方法3(試料調製及び測定を6.2.4によって行った場合)
7.4.1
この方法3を適用するときは,サンプリング,試料調製及び測定の精度の推定値は,それぞれに分
割することができず,サンプリング,試料調製及び測定の総合精度2
SPM
ˆσ
だけが得られる。これらの精度
には次の関係がある。
2
M
2
P
2
S
2
SPM
ˆ
ˆ
ˆ
ˆ
σ
σ
σ
σ
+
+
=
························································ (25)
精度の推定値は,7.4.2〜7.4.6の手順によって算出する。
7.4.2
測定値の各一組についての平均値x及び範囲
1Rを,式(15)及び式(16)によって算出する。
)
(
2
1
2
1
x
x
x
+
=
····································································· (15)
2
1
x
x
R
−
=
······································································· (16)
ここに,
1x及び 2xは,それぞれ試験試料A及び試験試料Bの測定値である。
総平均値x及び範囲の平均Rを,式(26)及び式(27)によって算出する。
∑
=
x
n
x
1
··································································· (26)
∑
=
R
n
R
1
·································································· (27)
ここに,
n: ロットの数
7.4.3
次の式によって範囲の管理限界を計算し,範囲の管理図を作成する。
=
UCL
R
D4
ここに,
4
D : 3.267(一組の測定値について)
UCL : Rの上方管理限界
7.4.4
Rのすべての値がR管理図の上方管理限界以内にあるときは,サンプリング,試料調製及び測定
の全体としての手順が統計的に管理状態にあることを示す。
11
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
これに対して,Rの幾つかの値が,それぞれの上方管理限界から外れているときは,実験のときに適用
した全体としての手順が,統計的に管理された状態にないことを示しているため,起因する原因を見つけ
だすために調査することが望ましい。上方管理限界から外れた値は除外して範囲の平均値を再算出する。
7.4.5
21n個のインクリメントを採取するときは,総合標準偏差の推定値(
SPM
ˆσ
)を式(28)によって算出
する。
(
)2
2
2
SPM
/
ˆ
d
R
=
σ
······························································· (28)
ここに, 1/d2: 0.886 2(一組の測定に対して)
7.4.6
サンプリング,試料調製及び測定の総合精度の推定値(
SPM
β )を算出する。
SPM
SPM
ˆ
2σ
β
=
5.1.3によって1n個のインクリメントを採取する場合は,サンプリングの標準偏差を分離して推定できな
いために,1n個のインクリメントからなる大口試料に相当する値に,総合標準偏差の推定値
SPM
ˆσ
を変換
する必要はない。
8. 結果の検討及び対策
8.1
結果の検討 7.2,7.3又は7.4で得たサンプリング,試料調製及び測定の総合精度の推定値
SPM
β を
JIS M 8702の表1に規定する総合精度
SPM
β と比較する。精度の推定値がJIS M 8702に規定する値に達し
ていないときは,次の対策を取らなければならない。
8.2
対策
8.2.1
品位変動の変化チェック 鉄鉱石の品位変動の変化を,JIS M 8707に規定した方法でチェックす
る。対象となっている鉄鉱石の品位変動に著しい変化があるときは,ロットから採取するインクリメント
の数
1nを,JIS M 8702の表2によって訂正した品位変動によって変更する。
8.2.2
インクリメント数の増加 系統サンプリング又は層別サンプリングの場合は,ロットからより多く
の数のインクリメント′1nを採取するのが望ましい。このことによってサンプリング精度は
1
1/n
n
′だけ向
上する。
8.2.3
インクリメントの質量の増加 一般に,インクリメントの質量の増加は精度を向上させるが,ある
数値を超えると,サンプリング精度の向上にあまり効果はない。
8.2.4
試料調製及び測定の手順のチェック 方法1及び方法2を適用してサンプリング,試料調製及び測
定の精度を個々に推定する場合,どの段階で精度が悪いかをチェックすることが可能である。試料調製の
作業内容を改善したり,測定方法の繰返し精度を改善することは,よりよい総合精度を得るのに役立つた
め,試料調製及び測定の手順は,注意して確認する必要がある。
9. 実験報告 実験報告には,次の情報を含める。
a) 管理者及び実験担当者の氏名
b) 実験場所
c) 実験報告の作成日
d) 実験期間
e) 実験した特性及び使用した規格名称
f)
調査したロットの詳細
g) サンプリング及び試料調製の詳細
12
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
h) この実験によって得たサンプリング,試料調製及び測定の精度の推定値
i)
管理者の意見及び特記事項
j)
この結果によって行った対策
13
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A(参考)系統サンプリング及び方法1を適用した実験の例
この附属書は,系統サンプリング及び方法1を適用した実験の例について記載するものであり,規定の
一部ではない。
この例は,鉄鉱石の使用者によって行われた実験に基づいている。
サンプリング
系統サンプリング
試料調製及び解析
方法1(本体の6.2.2及び7.2)
品質特性
全鉄分(Fe%)
表A.1に実験の詳細及び測定した鉄分の分析結果を示す。表A.2には,鉄含有率(%)並びに
M
ˆσ,
Pˆσ
及び
Sˆσの計算の過程を示す。
図A.1に平均値x,x及びx並びに範囲
1R,
2
R及び
3
Rの管理図を示す。x管理図には,平均の変動を
情報として示す。平均の管理限界は,次の式によって求める。
x管理図の管理限界
1
2R
A
x±
2
2R
A
x±
3
2R
A
x±
ここに, A2= 1.88
データの点が3シグマ管理限界の外側に出た場合の数は,表A.2の下の欄に記載し,対応するデータに
はアスタリスク(*)を付けた。
この例におけるサンプリング,試料調製及び測定の標準偏差の推定値及び精度を,次に示す。
サンプリングの標準偏差及び精度
)
Fe
(
23
.0
ˆS
%
=
σ
)
Fe
46
.0
ˆ
2
S
S
%
(
=
=σ
β
試料調製の標準偏差及び精度
)
Fe
(
11
.0
ˆP
%
=
σ
)
Fe
22
.0
ˆ
2
P
P
%
(
=
=σ
β
測定の標準偏差及び精度
)
Fe
(
077
.0
ˆM
%
=
σ
)
Fe
154
.0
ˆ
2
M
M
%
(
=
=σ
β
本体の式(14)によって算出したサンプリング,試料調製及び測定の総合標準偏差の推定値及び精度を,
次に示す。
)
Fe
(
27
.0
ˆSPM
%
=
σ
SPM
β
= 0.54 (Fe%)
この
SPM
β の数値は,JIS M 8702の規定するの総合精度を満足しているため,サンプリング,試料調製及
び測定の手順に対策を講じる必要はない。
14
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 A.1 実験の詳細記録の例
(会社・工場名)
サンプリング,試料調製及び測定の精度の確認報告
実験期間:
実験工場:(所在地)
測定特性及び適用規格:鉄含有率(Fe%),JIS M 8212
調査ロット
鉱山名及び鉱種:
積込地:
輸送手段:船
調査ロットの数:20
ロットの質量:平均 9 920 t,最小 7 000 t,最大 13 000 t
サンプリングの詳細
ロットの最大粒度:110 mm
インクリメントの形態:鉱石流のある長さの全流幅のベルトコンベヤ上の鉱石の単位質量
インクリメントの標準質量:25 kg
ロットからのインクリメントの数:2×50=100
インクリメントの採取方法:荷揚げする鉱石の規定採取間隔でベルトを停止し,規定した場所からショベ
ルで25㎏のインクリメントをベルト上から採取する。
試料調製
大口試料の作り方:連続して採取するインクリメントを交互に二つの容器に入れ,各々50インクリメン
トからなる大口試料A及びBを作る。
大口試料の質量:平均1 250 kg,最小1 220 kg,最大1 285 kg
試料調製方法:方法1(重複試料)
鉄含有率(Fe%)の測定
統計
測定結果(Fe%)
決済値
積地分析値
平均値
61.10
−
−
最小値
59.90
−
−
最大値
63.02
−
−
推定精度(Fe%)
077
.0
ˆM=
σ
154
.0
ˆ
2
M
M
=
=σ
β
27
.0
ˆSPM=
σ
11
.0
ˆP=
σ
22
.0
ˆ
2
P
P
=
=σ
β
54
.0
ˆ
2
SPM
SPM
=
=σ
β
23
.0
ˆS=
σ
46
.0
ˆ
2
S
S
=
=σ
β
コメント及び特記事項:
日付: 報告者:
(実験の管理者の氏名)
15
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 A.2 精度確認のデータシートの例(本体の7.2,図3参照)
鉱山名及び鉱種:.................................................... 日付: ..............................
測定品位:全鉄分 実験期間: ............................................................ ロット数:20 No……………………………
ロット
番号
サンプ
リング
日
ロット
サイズ
t
インクリメ
ント数
A1
Fe%
A2
Fe%
A
Fe%
B1
Fe%
B2
Fe%
B
Fe%
Fe%
A
B
111
x
112
x
.
11
x
1
R
121
x
122
x
.
12
x
1
R
..
1x
2
R
211
x
212
x
.
21
x
1
R
221
x
222
x
.
22
x
1
R
..
2x
2
R
x
3
R
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
12 100
7 300
10 700
13 000
11 500
10 000
11 200
9 700
8 600
9 300
8 300
10 500
8 200
10 600
9 100
10 400
7 900
11 200
11 800
7 000
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
50
60.92
60.88
60.82
61.4
62.04
62.7
60.94
60.9
61.2
60.94
59.94
60.08
60.38
61.1
62
60.72
61.5
61.08
61.15
61.54
60.99
60.87
60.76
61.3
62
62.92
60.98
60.87
61
61.07
59.9
60.04
60.23
61
61.93
60.78
61.42
60.94
61.3
61.32
60.96
60.88*
60.79*
61.35*
62.02*
62.81*
60.96
60.88*
61.1
61
59.92*
60.06
60.3*
61.05
61.96*
60.75*
61.46*
61.01
61.22
61.43
0.07
0.01
0.06
0.1
0.04
0.22
0.04
0.03
0.2
0.13
0.04
0.04
0.15
0.1
0.07
0.06
0.08
0.14
0.15
0.22
60.98
61.02
60.96
61.4
62.27
62.9
60.8
61.02
61.08
61
60,02
60,14
60,3
61
62.32
61.14
62.02
61.04
61.1
61.5
61.01
61.02
60.88
61.25
62.44
62.72
60.85
61
61.08
61
60.09
60.26
60.3
61.02
62.27
61.14
62.07
60.96
61.08
61.26
61
61.02
60.92*
61.32*
62.36*
62.81*
60.82
61.01
61.08
61
60.06*
60.2*
60.3*
61.01
62.3*
61.14
62.04*
61
61.09
61.38*
0.03
-
0.08
0.15
0.17
0.18
0.05
0.02
-
-
0,07
0,12
-
0.02
0.05
-
0.05
0.08
0.02
0.24
60.98
60.95
60.86
61.34
62.19*
62.81*
60.89
60.94
61.09
61
59.99*
60.13*
60.3*
61.03
62.13*
60.94
61.75*
61
61.16
61.4
0.04
0.14
0.13
0.03
0.34
-
0.14
0.13
0.02
-
0.14
0.14
-
0.04
0.34
0.39
0.58
0.01
0.13
0.05
61.4
60.27
60.7
61.94
61.92
63.02
61.14
60.9
60.88
61
59.96
60.52
60.28
60.84
61.8
60.82
61.06
60.78
62
61.86
61.34
60.1
60.67
61.97
61.77
62.94
61.2
60.88
60.64
61
60.02
60.6
60.18
60.66
61.74
60.74
61.04
60.8
62.05
61.6
61.37*
60.18*
60.68*
61.96*
61.84*
62.98*
61.17
60.89*
60.76*
61
59.99*
60.56*
60.23*
60.75*
61.77*
60.78*
61.05
60.79*
62.02*
61.73*
0.06
0.17
0.03
0.03
0.15
0.08
0.06
0.02
0.24
-
0.06
0.08
0.1
0.18
0.06
0.06
0.02
0.02
0.05
0.26
61.28
60.04
60.82
61.6
62.51
62.98
60.94
60.7
60.6
59.95
59.98
60.46
60.29
61.12
61.74
60.56
61.16
60.88
61.21
61.66
61.35
59.93
60.6
61.43
62.52
62.92
61.03
60.5
60.55
59.87
59.9
60.35
60.32
60.96
61.71
60.38
61.25
60.89
61.12
61.58
61.32*
59.98*
60.71*
61.52*
62.52*
62.95*
60.98
60.6*
60.58*
59.91*
59.94*
60.4*
60.3*
61.04
61.72
60.47*
61.2
60.88*
61.16
61.62*
0.07
0.11
0.22
0.17
0.01
0.06
0.09
0.2
0.05
0.08
0.08
0.11
0.03
0.16
0.03
0.18
0.09
0.01
0.09
0.08
61.34
60.08*
60.7*
61.74*
62.18*
62.96*
61.08
60.74
60.67*
60.46*
59.96*
60.48*
60.26*
60.9
61.74*
60.62*
61.12
60.84
61.59*
61.68*
0.05
0.2
0.03
0.44
0.68*
0.03
0.19
0.29
0.18
1.09*
0.05
0.16
0.07
0.29
0.05
0.31
0.15
0.09
0.86*
0.11
61.16
60.52*
60.78
61.54
62.18*
62.88*
60.98
60.84
60.88
60.73
59.98*
60.3*
60.28*
60.96
61.94*
60.78
61.44
60.92
61.38
61.54
0.36
0.87
0.16
0.4
0.01
0.15
0.19
0.2
0.42
0.54
0.03
0.35
0.04
0.13
0.39
0.32
0.63
0.16
0.43
0.28
合計
198 400
1 000 1 000
1 222.23 1 221.62 1 221.91
1.95
1 224.01 1223.7 1223.86
1.33
1 222.88
2.79
1 223.09 1 221.94 1 222.5 1.75 1 220.48 1 219.16 1 219.8
1.92
1 221.14
5.32
1222.01
6.06
平均
9 920
50
50
61.11
61.08
61.10
0.10
61.20
61.18
61.19
0.07
61.14
0.14
61.15
61.10
61.12
0.08
61.02
60.96
60.99
0.10
61.06
0.26
61.10
0.30
計算
9
005
.0
)
2
886
.0(
ˆ
2
1
2
M
=
=
R
σ
0323
.0
)
2
886
.0(
2
2
=
R
0721
.0
)
2
886
.0(
2
3
=
R
10
.
61
=
x
087
.0
1=
R
284
.0
267
.3
1=
R
203
.0
2=
R
664
.0
267
.3
2=
R
4
029
.0
2
9
005
.0
3
032
.0
ˆ
2
P
=
−
=
σ
056
.0
4
9
005
.0
2
0294
.0
1
072
.0
ˆ
2
S
=
−
−
=
σ
303
.0
3=
R
991
.0
267
.3
3=
R
077
.0
ˆM=
σ
171
.0
ˆP=
σ
237
.0
ˆS=
σ
164
.0
10
.
61
880
.1
1
±
=
±
R
x
(61.26及び60.94)
382
.0
10
.
61
880
.1
2
±
=
±
R
x
(61.48及び60.72)
570
.0
10
.
61
880
.1
3
±
=
±
R
x
(61.67及び60.53)
コメント及び特記事項
記録者 ……………………………
検閲者 ............................................
(実験の管理者の氏名)
計算値の修正
アスタリスク(*)は3シグマ管理限界外れを示す。
管理限界を外れた値の数は,
1R:80データ中0個(0/80と簡略),
2
R:3/40,
3
R:0/20,x:57/80, x:21/40, x:7/20 である。
2
Rチャートに3個の外れ値が存在し,外れ値がなくなるまで計算を繰り返す。
9
005
.0
ˆ
2
M=
σ
1回目の
2
R調整 2回目の
2
R調整
077
.0
ˆM=
σ
148
.0
2=
′
R
136
.0
2=
′′
R
484
.0
267
.3
2=
′
R
(UCL超え1点あり)
444
.0
267
.3
2=
′′
R
(UCL超えなし)
5
014
.0
)
2
886
.0(
2
2
=
′′
R
7
060
.0
)
2
886
.0(
2
3
=
′
R
5
107
.0
ˆP=
σ
2
231
.0
ˆS=
σ
16
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
57
58
59
60
61
62
63
64
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9 1011121314151617181920
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
図 A.1 平均値及び範囲の管理図の例(表A.2のデータの図示)
57
58
59
60
61
62
63
64
0
0
0.5
1
1.5
57
58
59
60
61
62
63
64
0
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
x
UCL = 61.26
CL = 61.1
LCL = 60.94
UCL = 0.284
CL = 0.087
R1
UCL = 61.48
CL = 61.1
LCL = 60.72
x
UCL = 0.664
CL = 0.203
R2
UCL = 61.67
CL = 61.1
LCL = 60.53
UCL = 0.991
CL = 0.303
R3
x
ロットNo.(入船順)
x及び
1R管理図
x及び
3R管理図
凡例
○ 管理値外れデータ
UCL 上方管理限界
CL 中心線
LCL 下方管理限界
T.Fe(%)
T.Fe(%)
T.Fe(%)
x及び
2
R管理図
17
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B(参考)実験データ解析の別法
この附属書は,実験データ解析の別法について記述するものであり,規定の一部ではない。
B.1
一般 実験データが異常値を含まない場合は,本体の7.に規定する方法の代わりに,次の別法を用
いて解析を行ってもよい。
B.2
方法1の別法(本体の図3参照) 本体の7.2方法1の7.2.6〜7.2.8の手順を,次のB.2.1及びB.2.2
の手順で置き換え,解析を行う。
B.2.1 全平均x並びに分散
2
1ˆσ,
2
2ˆσ及び
2
3ˆσを,式(7)及び式(B.1)〜式(B.6)によって算出する。
∑
=
x
n
x
1
······································································· (7)
2
2
1
2
1∑
∑
−
=
ij
ij
x
x
R
··························································· (B.1)
2
2
1
2
2∑
∑
−
=
i
i
x
x
R
···························································· (B.2)
∑
∑
−
=
2
2
1
2
3
x
x
R
····························································· (B.3)
∑
=
2
1
2
1
8
1
ˆ
R
n
σ
····························································· (B.4)
∑
=
2
2
2
2
4
1
ˆ
R
n
σ
···························································· (B.5)
∑
=
2
3
2
3
2
1
ˆ
R
n
σ
····························································· (B.6)
B.2.2 測定,試料調製及びサンプリングの分散の推定値,すなわち,
2
ˆM
σ,
2
ˆP
σ及び
2
ˆS
σを,それぞれ式
(B.7),式(B.8)及び式(B.9)によって算出する。
21
2
M
ˆ
ˆ
σ
σ
=
········································································· (B.7)
2
M
2
2
2
P
ˆ
2
1
ˆ
ˆ
σ
σ
σ
−
=
······························································ (B.8)
2
2
2
3
2
S
ˆ
2
1
ˆ
ˆ
σ
σ
σ
−
=
······························································· (B.9)
B.3
方法2の別法(本体の図4参照) 本体の7.3方法2の7.3.6〜7.3.8の手順を,次のB.3.1及びB.3.2
の手順で置き換え,解析を行う。
B.3.1 全平均x並びに分散
2
1ˆσ,
2
2ˆσ及び
2
3ˆσを,式(7)及び式(B.10)〜式(B.12)によって算出する。
18
M 8708:2005 (ISO 3085:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
∑
=
x
n
x1
············································································ (7)
∑
=
2
1
2
1
2
1
ˆ
R
n
σ
································································ (B.10)
∑
=
2
2
2
2
2
1
ˆ
R
n
σ
································································ (B.11)
∑
=
2
3
2
3
2
1
ˆ
R
n
σ
································································ (B.12)
ここに,
n: ロットの数
B.3.2 測定,試料調製及びサンプリングの分散の推定値,すなわち,
2
Mˆσ,
2
Pˆσ及び
2
Sˆσを,それぞれ式(B.7),
式(B.13)及び式(B.14)によって算出する。
2
1
2
M
ˆ
ˆ
σ
σ=
·········································································· (B.7)
2
M
2
2
2
P
ˆ
4
3
ˆ
ˆ
σ
σ
σ
−
=
································································ (B.13)
2
M
2
2
3
2
S
ˆ
16
11
ˆ
4
3
ˆ
ˆ
σ
σ
σ
σ
−
−
=
P
····················································· (B.14)
B.4
方法3の別法 本体の式(27)及び7.4.3〜7.4.5の手順を,次の手順で置き換え,解析を行う。
全平均x並びに総合分散の推定値
2
SPM
ˆσ
を,式(26)及び式(B.15)によって算出する。
∑
=
x
n
x
1
······································································· (26)
∑
=
2
2
SPM
2
1
ˆ
R
n
σ
································································ (B.15)
ここに,
n: ロットの数