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M 8704:2015  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 一般事項························································································································· 2 

5 ロットの乾鉱質量及び品質特性値の決定方法 ········································································· 2 

5.1 一般 ···························································································································· 2 

5.2 ロットの乾鉱質量決定方法 ······························································································ 2 

5.3 ロットの品質特性値の決定方法 ························································································ 2 

附属書A(規定)ロットの乾鉱質量決定方法 ············································································· 3 

附属書B(規定)合積み鉄鉱石の揚げ港別及び鉱種別湿鉱質量の決定方法 ······································· 4 

附属書C(規定)鉄鉱石の分割荷揚げ時のサンプリング方法及びロットの品質特性値の決定方法 ········· 8 

M 8704:2015  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,工

業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済

産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

M 8704:2015 

鉄鉱石−ロットの質量及び品質特性値の決定方法 

Iron ores-Determination of the mass and quality characteristic of a lot 

序文 

この規格は,一般社団法人日本鉄鋼連盟の旧鉄鋼原料品位調査委員会が定めた鉄鋼業界法のうち,輸入

鉄鉱石の受入検収におけるロットの質量及び品質特性値の決定に関する規定を日本工業規格として新たに

制定したものである。 

適用範囲 

この規格は,輸入鉄鉱石の検収において,受け入れた鉄鉱石のロットの質量及び品質特性値の決定方法

について規定する。この方法は,天然の鉄鉱石及び処理鉄鉱石に適用する。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS M 8202 鉄鉱石−分析方法通則 

JIS M 8700 鉄鉱石及び還元鉄−用語 

注記 上記の規格の対応国際規格は,ISO 11323,Iron ore and direct reduced iron−Vocabularyである。 

JIS M 8702 鉄鉱石−サンプリング及び試料調製方法 

注記 上記の規格の対応国際規格は,ISO 3082,Iron ores−Sampling and sample preparation procedures

である。 

JIS M 8705 鉄鉱石−ロットの水分決定方法 

注記 上記の規格の対応国際規格は,ISO 3087,Iron ores−Determination of the moisture content of a 

lotである。 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS M 8700によるほか,次による。 

3.1 

分割荷揚げ 

一つの船において,特定の鉱種(銘柄)の鉄鉱石をロットを分割し複数の港で荷揚げすること,又は複

数の鉱種(銘柄)を合積みしている場合でロットを分割せず鉱種で分割して複数の港で荷揚げすること。 

3.2 

喫水検量 

M 8704:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

積荷の荷揚げ前後の船の喫水を計測し,その差から荷揚げした(又は積載した)鉄鉱石の湿鉱質量を特

定すること。 

一般事項 

数値の丸め方は,JIS Z 8401による。ただし,規則A又は規則Bのいずれによるかは,受渡当事者間の

協定による。 

ロットの乾鉱質量及び品質特性値の決定方法 

5.1 

一般 

湿鉱質量は,喫水検量によって決定される。荷揚げ形態には,単一鉱種(銘柄)を1港で全量を荷揚げ

する形態のほかに,複数鉱種(銘柄)を1港で全量を荷揚げする形態,又は単一若しくは複数鉱種(銘柄)

が積載されている場合で,複数の港で分割荷揚げする形態がある。各形態における港別かつ鉱種(銘柄)

別の揚げ湿鉱質量の決定方法について規定する。 

湿鉱質量及び測定水分値から,取引きのベースとなる乾鉱質量が決定される。各揚げ港での揚げ湿鉱質

量は,ロットの品質特性値を各港の品質特性値の加重平均で算出するときに用いられる。 

5.2 

ロットの乾鉱質量決定方法 

ロットの乾鉱質量決定方法は,附属書A及び附属書Bによる。 

5.3 

ロットの品質特性値の決定方法 

ロットの品質特性値の決定方法は,該当するそれぞれの鉄鉱石の日本工業規格の規定に従う。単一又は

複数の鉱種(銘柄)の鉄鉱石を複数の港で分割荷揚げした場合は,附属書Cによる。 

M 8704:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(規定) 

ロットの乾鉱質量決定方法 

A.1 適用 

この附属書は,鉄鉱石のロットの乾鉱質量を決定する方法について規定する。 

A.2 ロットの乾鉱質量決定方法 

A.2.1 一般 

ロットの乾鉱質量の決定方法は,A.2.2又はA.2.3による。質量は,小数第1位以下を丸め,整数で表す。 

A.2.2 1港揚げ 

a) 湿鉱質量を喫水検量によって求める。複数鉱種(銘柄)の1港揚げの場合は,附属書Bによって求め

る。 

b) 乾鉱質量を次の式によって算出する。 

)

100

1(

d

M

m

m

×

=

ここに, 

M: JIS M 8705によるロットの水分[質量分率(%)] 

md: ロットの乾鉱質量(t) 

m: ロットの湿鉱質量(t) 

A.2.3 単一又は複数鉱種(銘柄)の分割荷揚げ 

鉱種(銘柄)ごとの乾鉱質量の決定方法は,次による。 

a) 揚げ港別,鉱種別の湿鉱質量は,附属書Bによって求める。 

b) 揚げ港別の乾鉱質量を次の式によって算出する。 

)

100

1(

d

i

i

i

M

m

m

×

=

ここに, 

Mi: JIS M 8705による,i番目の港で荷揚げされたサブロット1) 

の水分[質量分率(%)] 

mdi: i番目の港で荷揚げされたサブロットの乾鉱質量(t) 

mi: i番目の港で荷揚げされたサブロットの湿鉱質量(t) 

注1) この規格では,複数港で分割荷揚げした場合の各港での荷揚げ分をサブロットと呼ぶ。 

c) 各揚げ港でのサブロットの乾鉱質量を全て加えたものをロットの乾鉱質量mdとし,次の式によって算

出する。 

dn

1d

d

m

m

m

+

+

=

M 8704:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(規定) 

合積み鉄鉱石の揚げ港別及び鉱種別湿鉱質量の決定方法 

B.1 

適用 

この附属書は,1船に合積みした複数鉱種(銘柄)の鉄鉱石を,一つ又は複数の港で荷揚げする場合の

揚げ港別・鉱種別の湿鉱質量決定方法について規定する。単一鉱種(銘柄)を複数の港で荷揚げした場合

もこれに準じる。 

B.2 

要旨 

複数鉱種を一つの港だけで荷揚げする場合の各鉱種の湿鉱質量は,喫水検量によって求めた複数鉱種込

みの受入総湿鉱質量を,船荷証券(B/L)記載の鉱種別湿鉱質量のB/L記載の総湿鉱質量に対する比(鉱

種別B/L湿鉱質量比)によってあん(按)分して求める。ただし,受入れ数量の最も多い鉱種の湿鉱質量

は,受入総湿鉱質量から他の鉱種の湿鉱質量の和を差し引いて求める。 

複数鉱種を荷揚げする場合の各鉱種の揚げ港別湿鉱質量は,各揚げ港の喫水検量によって求めた複数鉱

種込みの揚げ湿鉱質量を,各揚げ港のコンベヤスケールによる鉱種別検量比によってあん(按)分して求

める。ただし,最終港の鉱種別湿鉱質量は,B.3.3 a) で求めた鉱種別受入総湿鉱質量から,他の港で荷揚

げされた鉱種別湿鉱質量を差し引いて求める。 

B.3 

質量決定方法 

B.3.1 一般 

揚げ港別・鉱種別湿鉱質量決定方法は,B.3.2又はB.3.3による。質量は,小数第1位以下を丸めて,整

数で表す。 

B.3.2 複数鉱種の1港揚げ 

a) 複数鉱種込みの受入総湿鉱質量を,喫水検量によって求める。 

b) a) の受入総湿鉱質量を,鉱種別B/L湿鉱質量比によってあん(按)分し,鉱種別湿鉱質量とする。た

だし,受入数量の最も多い鉱種の湿鉱質量は,受入総湿鉱質量から,他の鉱種の湿鉱質量の和を差し

引いて求める。航海中の排水質量は,当該鉱種のB/L湿鉱質量から控除する。 

注記 各鉱種別に喫水検量を行って,それぞれの湿鉱質量を求める方法もあるが,ここでは規定し

ない。 

B.3.3 複数鉱種の複数港揚げ 

複数鉱種の複数港揚げの場合の湿鉱質量の決定は,次の手順による。単一鉱種(銘柄)の複数港揚げの

場合もこれに準じる。 

a) 複数鉱種込みの受入総湿鉱質量及び鉱種別受入総湿鉱質量は,B.3.2のa) 及びb) に準じて求める。 

b) 各揚げ港における複数鉱種込みの揚げ湿鉱質量は,喫水検量によって求める。2港目以降は,出港時

だけ喫水検量を行い,直前港の出港時の喫水検量との差から複数鉱種込みの揚げ湿鉱質量を求める。 

c) b) の複数鉱種込みの揚げ湿鉱質量を,各揚げ港のコンベヤスケールによる鉱種別検量比によってあん

(按)分し,揚げ港別・鉱種別の湿鉱質量を求める。ただし,最終港の鉱種別湿鉱質量は,a) で求め

た鉱種別受入総湿鉱質量から,他の港で荷揚げされた鉱種別湿鉱質量を差し引いて求める。 

M 8704:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 コンベヤスケールの点検・整備は,正しい鉱種別検量比を求めるのに重要である。 

B.3.4 揚げ港別・鉱種別湿鉱質量の計算例 

a) 3鉱種の1港揚げ 

L

00

L

01

D

00

U

11

m

m

m

m

×

=

L

00

L

02

D

00

U

12

m

m

m

m

×

=

)

(

U

12

U

11

D

00

U

13

m

m

m

m

+

=

1) 

注1) 計算上は,

L

00

L

03

D

00

U

13

m

m

m

m

×

=

となるが,鉱種No.3が受入れ数量が最多の場合を例示。 

ここに, 

m11U: 鉱種No.1湿鉱質量 

m12U: 鉱種No.2湿鉱質量 

m13U: 鉱種No.3湿鉱質量 

m00D: 喫水検量による複数鉱種込みの受入総湿鉱質量 

m00L: B/L記載総湿鉱質量(航海中の排水質量を控除した値) 

m01L: 鉱種No.1 B/L記載湿鉱質量 

m02L: 鉱種No.2 B/L記載湿鉱質量 (当該鉱種の排水質量を控除した値) 

m03L: 鉱種No.3 B/L記載湿鉱質量 

b) 3鉱種の3港揚げ 

1) 第1港の鉱種別湿鉱質量 

1.1) 鉱種別受入総湿鉱質量 

L

00

L

01

D

00

R

01

m

m

m

m

×

=

L

00

L

02

D

00

R

02

m

m

m

m

×

=

)

(

R

02

R

01

D

00

R

03

m

m

m

m

+

=

2) 

注2) 計算上は,

L

00

L

03

D

00

R

03

m

m

m

m

×

=

となるが,鉱種No.3が受入れ数量が最多の場合を例示。 

ここに, 

m01R: 鉱種No.1受入総湿鉱質量 

m02R: 鉱種No.2受入総湿鉱質量 

m03R: 鉱種No.3受入総湿鉱質量 

m00D: 喫水検量による複数鉱種込みの受入総湿鉱質量 

m00L: B/L記載総湿鉱質量(航海中の排水質量を控除した値) 

m01L: 鉱種No.1 B/L記載湿鉱質量 

m02L: 鉱種No.2 B/L記載湿鉱質量 (当該鉱種の排水質量を控除した値) 

m03L: 鉱種No.3 B/L記載湿鉱質量 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1.2) 鉱種別湿鉱質量 

C

10

C

11

D

10

U

11

m

m

m

m

×

=

C

10

C

12

D

10

U

12

m

m

m

m

×

=

)

(

U

12

U

11

D

10

U

13

m

m

m

m

+

=

3) 

注3) 計算上は,

C

10

C

13

D

10

U

13

m

m

m

m

×

=

となるが,鉱種No.3が受入れ数量が最多の場合を例示。 

ここに, 

m11U: 鉱種No.1湿鉱質量 

m12U: 鉱種No.2湿鉱質量 

m13U: 鉱種No.3湿鉱質量 

m10D: 喫水検量による第1港の複数鉱種込み揚げ湿鉱質量 

m10C: コンベヤスケールによる第1港の複数鉱種込み受入湿鉱質量 

m11C: コンベヤスケールによる第1港の鉱種No.1湿鉱質量 

m12C: コンベヤスケールによる第1港の鉱種No.2湿鉱質量 

m13C: コンベヤスケールによる第1港の鉱種No.3湿鉱質量 

2) 第2港の鉱種別湿鉱質量 

C

20

C

21

D

20

U

21

m

m

m

m

×

=

C

20

C

22

D

20

U

22

m

m

m

m

×

=

)

(

U

22

U

21

D

20

U

23

m

m

m

m

+

=

4) 

注4) 計算上は,

C

20

C

23

D

20

U

23

m

m

m

m

×

=

となるが,鉱種No.3が受入れ数量が最多の場合を例示。 

ここに, 

m21U: 第2港の鉱種No.1湿鉱質量 

m22U: 第2港の鉱種No.2湿鉱質量 

m23U: 第2港の鉱種No.3湿鉱質量 

m20D: 喫水検量による第2港の複数鉱種込み揚げ湿鉱質量 

m20C: コンベヤスケールによる第2港の複数鉱種込み受入湿鉱質量 

m21C: コンベヤスケールによる第2港の鉱種No.1湿鉱質量 

m22C: コンベヤスケールによる第2港の鉱種No.2湿鉱質量 

m23C: コンベヤスケールによる第2港の鉱種No.3湿鉱質量 

3) 第3港の鉱種別湿鉱質量 

)

(

U

21

U

11

R

01

U

31

m

m

m

m

+

=

5) 

)

(

U

22

U

12

R

02

U

32

m

m

m

m

+

=

5) 

)

(

U

23

U

13

R

03

U

33

m

m

m

m

+

=

5) 

M 8704:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注5) 各値は計算上,

C

30

C

31

D

30

U

31

m

m

m

m

×

=

C

30

C

32

D

30

U

32

m

m

m

m

×

=

C

30

C

33

D

30

U

33

m

m

m

m

×

=

となるが,最終港

の扱いに基づく。 

ここに, 

m31U: 第3港の鉱種No.1湿鉱質量 

m32U: 第3港の鉱種No.2湿鉱質量 

m33U: 第3港の鉱種No.3湿鉱質量 

m01R: 第1港の鉱種No.1受入総湿鉱質量 

m02R: 第1港の鉱種No.2受入総湿鉱質量 

m03R: 第1港の鉱種No.3受入総湿鉱質量 

m11U: 第1港の鉱種No.1湿鉱質量 

m12U: 第1港の鉱種No.2湿鉱質量 

m13U: 第1港の鉱種No.3湿鉱質量 

m21U: 第2港の鉱種No.1湿鉱質量 

m22U: 第2港の鉱種No.2湿鉱質量 

m23U: 第2港の鉱種No.3湿鉱質量 

m30D: 喫水検量による第3港の複数鉱種込みの湿鉱質量 

m30C: コンベヤスケールによる第3港の複数鉱種込み受入湿鉱質量 

m31C: コンベヤスケールによる第3港の鉱種No.1湿鉱質量 

m32C: コンベヤスケールによる第3港の鉱種No.2湿鉱質量 

m33C: コンベヤスケールによる第3港の鉱種No.3湿鉱質量 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書C 
(規定) 

鉄鉱石の分割荷揚げ時のサンプリング方法及び 

ロットの品質特性値の決定方法 

C.1 適用 

この附属書は,1ロットの鉄鉱石を,複数の港で分割荷揚げをする場合の,サンプリング方法及びロッ

トの品質特性値の決定方法について規定する。 

C.2 インクリメントの採取個数 

各銘柄の鉄鉱石は,1船を1ロットとしてJIS M 8702の表3に規定するインクリメントの最小必要個数

を選ぶ。各揚げ港においては,その港における荷揚げ質量に比例する個数のインクリメントを割り付けて

採取する。この場合,揚げ港ごとにランダムスタートによって,全揚げ港を通じて同一質量間隔でインク

リメントを採取する。 

注記1 コンベヤスケールなどの誤差によって,必要インクリメントを採取した時点でまだ積荷が残

っている場合は,追加の採取をするのがよい。必要インクリメント数に満たない場合は,次

の揚げ港で不足分を追加するのがよい。前者の場合,次の揚げ港でのインクリメント個数を

調整する必要はない。 

注記2 割付けられたインクリメント個数では,当該港で荷揚げしたサブロットの特性値の推定(操

業管理に使用)に精度の上で問題がある場合,規定した間隔でインクリメントを採取する間

で,数個のインクリメントを追加試料として採取してもよい。 

C.3 水分決定方法 

ロットの水分Mは,各揚げ港のサブロットの報告水分(M1…Mn)の,それぞれの湿鉱質量(m1…mn)

による加重平均値を表C.1の式によって求める。ロットの水分及び各揚げ港におけるサブロットの報告水

分は,小数第3位以下を丸めて,小数第2位で表す。 

注記 表C.1の式で求めたロットの水分は,ロットの乾鉱質量の決定には用いることはできないこと

に注意する。 

表C.1−水分計算式 

項目 

第1港 

第n港 

ロット 

湿鉱質量 

m1 

mn 

n

1

m

m

m

m

i

+

+

+

=

水分 

質量分率(%) 

M1 

Mn 

m

M

m

M

m

M

m

M

i

i

n

n

1

1

+

+

+

=

 Mi: i番目の港で揚げたサブロットの水分 
 M: ロットの水分 
 mi: i番目の港で揚げたサブロットの湿鉱質量 
 m: ロットの湿鉱質量 

background image

M 8704:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

C.4 粒度決定方法 

ロットの粒度Sは,各揚げ港のサブロットの報告粒度(S1…Sn)の,それぞれの湿鉱質量(m1…mn)に

よる加重平均値を表C.2の式によって求める。 

ロットの粒度及び各揚げ港におけるサブロットの報告粒度は,小数第2位以下を丸めて,小数第1位で

表す。 

表C.2−粒度計算式 

項目 

第1港 

第n港 

ロット 

湿鉱質量 

m1 

mn 

n

1

m

m

m

m

i

+

+

+

=

粒度a) 

質量分率(%) 

S1 

Sn 

m

m

S

m

S

m

S

S

i

i

n

n

1

1

+

+

+

=

注a) 粒度を乾量基準で決定する場合は,この表のmiをそれぞれ,C.3での水分Miによって求めた乾

鉱質量mdiに置き換える。 

 Si: i番目の港で揚げたサブロットの粒度 
 S: ロットの粒度 

C.5 成分品位の決定方法 

ロットの成分品位Aは,各揚げ港のサブロットの報告成分品位(A1…An)の,それぞれの乾鉱質量(md1

…mdn)による加重平均値を表C.3の式によって求める。ロットの成分品位及びサブロットの報告成分品位

は,丸めてJIS M 8202に規定する小数位で表す(表C.5参照)。 

表C.3−成分品位計算式 

項目 

第1港 

第n港 

ロット 

乾鉱質量 

md1 

mdn 

dn

d

1

d

d

m

m

m

m

i

+

+

+

=

分析値 

質量分率(%) 

A1 

An 

d

dn

n

d

1

d

1

m

m

A

m

A

m

A

A

i

i

+

+

+

=

 A: ロットの成分品位 
 Ai: i番目の港で揚げたサブロットの成分分析値 

mdi: i番目の港で揚げたサブロットの乾鉱質量 

 md: ロットの乾鉱質量 

C.6 物理特性値の決定方法 

ロットの物理特性値Pは,各揚げ港のサブロットの報告物理特性値(P1…Pn)の,それぞれの乾鉱質量

(md1…mdn)による加重平均値を表C.4の式によって求める。 

ロットの物理特性値及び各揚げ港におけるサブロットの報告物理特性値は,小数第2位以下を丸めて,

小数第1位で表す(被還元性は小数第1位以下を丸めて,整数で表す。)。 

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M 8704:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表C.4−物理特性値計算式 

項目 

第1港 

第n港 

ロット 

乾鉱質量 

md1 

mdn 

dn

d

1

d

d

m

m

m

m

i

+

+

+

=

物理特性値 

(質量分率 %,daN 

など) 

P1 

Pn 

d

dn

n

d

1

d

1

m

m

P

m

P

m

P

P

i

i

+

+

+

=

 P: ロットの物理特性値 
 Pi: i番目の港で揚げたサブロットの物理特性値 

C.7 試験結果の表示 

報告書に記載する試験結果の表示は,該当する日本工業規格によるが,参考として表C.5に示す。 

表C.5−報告書に記載する試験結果の表示(参考) 

特性値 

試験結果の表示 

化学成分 
JIS M 8202 

T.Fe(全鉄分),FeO,SiO2,Al2O3,C.W.
(化合水),CaO,MgO,Mn,TiO2 

小数第2位 

P,V,Zn,Cu,Ni,Cr,Pb,Co,Sn,
Bi,S 

小数第3位 
ただし,P及びSが質量分率1 %以上
の場合並びにCu,Ni,Cr,V,Sn及
びZnが質量分率0.1 %以上の場合は,
小数第2位。 

水分 
JIS M 8705 

小数第2位 

粒度 
JIS M 8706 

小数第1位 

物理特性 

落下強度指数SI   JIS M 8711 

小数第1位 

回転強度指数TI   JIS M 8712 

小数第1位 

摩耗強度指数AI   JIS M 8712 

小数第1位 

還元率R   JIS M 8713 

整数 

低温還元粉化指数RDI   JIS M 8720 

小数第1位 

圧潰強度指数CS   JIS M 8718 

小数第1位 

膨れ指数VFS   JIS M 8715 

小数第1位 

参考文献 JIS M 8706 鉄鉱石及び還元鉄−ふるい分けによる粒度分布の測定方法 

JIS M 8711 鉄鉱石焼結鉱−落下強度試験方法 

JIS M 8712 鉄鉱石−回転強度試験方法 

JIS M 8713 鉄鉱石−被還元性試験方法 

JIS M 8715 鉄鉱石ペレット−膨れ試験方法 

JIS M 8718 鉄鉱石ペレット−圧かい強度試験方法 

JIS M 8720 鉄鉱石−低温還元粉化試験方法