2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
M 8316-1997
チタン鉱石中のクロム定量方法
Methods for determination of chromium in titanium ores
1. 適用範囲 この規格は,チタン鉱石中のクロム定量方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 0024 標準物質−標準液−クロム
JIS M 8301 チタン鉱石の分析方法通則
2. 一般事項 分析に共通の一般事項は,JIS M 8301による。
3. 定量方法の区分 クロムの定量方法は,次のいずれかによる。
(1) ジフェニルカルバジド吸光光度法 この方法は,クロム含有率0.003% (m/m) 以上0.5% (m/m) 以下の
試料に適用する。
(2) 原子吸光法 この方法は,クロム含有率0.04% (m/m) 以上0.5% (m/m) 以下の試料に適用する。
(3) ICP発光分光法 この方法は,クロム含有率0.005% (m/m) 以上0.5% (m/m) 以下の試料に適用する。
4. ジフェニルカルバジド吸光光度法
4.1
要旨 試料を融解剤で融解し,融成物中のクロムをクロム酸塩として温水で抽出し,過酸化ナトリ
ウムを添加し,煮沸して過酸化物を分解した後,抽出残分を分離する。硫酸を加えて硫酸酸性にし,ジフ
ェニルカルバジドを加えて赤紫色の錯体を生成させ,光度計を用いてその吸光度を測定する。
4.2
試薬 試薬は,次による。
(1) 硫酸(1+3)
(2) 炭酸ナトリウム(無水)
(3) 過酸化ナトリウム
(4) 融解合剤A[炭酸ナトリウム(無水)1,過酸化ナトリウム2]
(5) 融解合剤B(水酸化ナトリウム1,過酸化ナトリウム2)
(6) 鉄溶液 (10mgFe/ml) 硫酸アンモニウム鉄(Ⅲ)12水43gを200mlの水に溶解した後,硫酸 (1+1) 20ml
及び水を加えて500mlとする。
(7) ジフェニルカルバジド溶液 (2g/l) 1,5−ジフェニルカルボノヒドラジド0.2gをエタノール (99.5)
100mlに加えて溶解し,冷暗所に保存する。1週間以上経過したものは使用しない。
(8) 標準クロム溶液 (2μgCr/ml) 二クロム酸カリウム0.283gをはかり取りビーカー (300ml) に移し入れ,
水約100mlを加えて溶解する。1 000mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めて原液
(100μgCr/ml) とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に50倍に薄めて標準クロム溶液
とする。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(9) フェノールフタレイン溶液 (5g/l) フェノールフタレイン0.5gをエタノール (99.5) 50mlに溶解し,
水を加えて100mlとする。
4.3
試料はかり取り量 試料はかり取り量は,0.5gとする。
4.4
操作
4.4.1
試料の分解 試料の分解は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取り,融解合剤A[4.2(4)](1)5gを入れてあるニッケルるつぼ,アルミナるつぼ又はジルコ
ニウムるつぼに移し入れ,かき混ぜた後,約2gの炭酸ナトリウム(無水)を加えて試料の表面を覆う。
(2) るつぼをふたで覆い,初めは低温で内容物が流動状になるまで穏やかに加熱し,徐々に温度を上げて
るつぼの底部が暗赤色の状態になるように保ち,るつぼをゆり動かしながら(2)約5分間加熱し,試料
を完全に融解する。
(3) 放冷後,融成物はるつぼと共にビーカー (300ml) に入れ温水約80mlを少量ずつ加え,更に温水約
100mlを加え加熱して内容物を抽出する。るつぼは温水で洗いながら取り出す。
(4) かき混ぜながら過酸化ナトリウム約1gを少量ずつ分けて加え(3)クロムを酸化し,時計皿で覆い加熱し
(4),更に10〜15分間煮沸して過酸化物を分解した後,冷却する。
(5) 溶液を沈殿と共に250mlの全量フラスコに水で洗い移し,水で標線まで薄め静置する。
注(1) 融解合剤Aの代わりに融解合剤B[4.2(5)]を用いることができる。
(2) 試料の分解を促進し,るつぼの部分的腐食を防ぐために,るつぼを絶えずゆり動かすのがよい。
(3) 試料中の鉄量が100mg以下のときは,鉄量が100mg以上になるように鉄溶液[4.2(6)]を加える。
(4) 突沸の恐れがあるため急激な加熱を避ける。ガラス棒を入れたり,ホットスターラーを使用す
るなどして,注意して煮沸する。
4.4.2
呈色 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 4.4.1(5)で得た溶液の上澄液(5)から,試料中のクロム含有率に応じて,表1に示す量を2個分取し,一
つはビーカー (300ml),他の一つは50mlの全量フラスコに移し入れる。
(2) ビーカー (300ml) に分取した試料溶液に水を加えて約100mlとした後,フェノールフタレイン溶液
[4.2(9)]2,3滴を指示薬として加え,硫酸 (1+3) で滴定して溶液の赤紫色が無色となった点を終点と
し,硫酸 (1+3) の必要量を求める。
(3) 50mlの全量フラスコに分取した試料溶液に手順(2)で求めた量の硫酸 (1+3) を加えて中和した後,十
分に振り混ぜ二酸化炭素を揮散させる。約15℃に冷却した後(6)硫酸 (1+3) 2mlを加え,直ちにジフェ
ニルカルバジド溶液[4.2(7)]2mlをフラスコを激しく振りながら加え,水で標線まで薄める。
表1 試料溶液の分取量
クロム含有率
% (m/m)
分取量
ml
0.003以上 0.10 未満
25
0.10 以上 0.50 以下
5
注(5) ろ過してもよい。その場合,乾いたろ紙(5種C)を用いてろ過し,最初の約50mlを捨て,次
のろ液を用いる。
(6) 呈色時の液温は15℃が最適であり,高くなるほど呈色は不十分となる。
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4.4.3
吸光度の測定 4.4.2(3)で得た溶液を5分間以上放置した後(7)(8),その一部を光度計の吸収セル
(10mm) に取り,水を対照液として,波長540nm付近の吸光度を測定する。
注(7) 呈色試薬を添加した後約1分間以内に呈色は完了し,60分間は安定である。ただし,液温が20℃
を超えると退色が早くなるので,呈色試薬の添加以降は10〜20℃で放置する。
(8) 0.1mg以上のバナジウムを含む場合は,約15分間放置した後に吸光度を測定する。
4.5
空試験 試料を用いないで,4.4と同じ操作を試料と並行して行う(9)。
注(9) 空試験の場合,残留過酸化物の分解を促進するため,4.4.1(4)の手順において,過酸化ナトリウ
ムを添加する前に,鉄溶液[4.2(6)]1mlを加える。
4.6
検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
(1) 標準クロム溶液[4.2(8)]0〜25ml(クロムとして0〜50μg)を数個の50mlの全量フラスコに段階的に正
確に取り,硫酸 (1+3) 2mlを加え,水を加えて約40mlとした後,約15℃に冷却する。
(2) フラスコを激しく振りながらジフェニルカルバジド溶液2mlを加えた後,水で標線まで薄めて振り混
ぜる。5分間以上放置した後,その一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,空試験液を対照液とし
て吸光度を測定して,吸光度とクロム量の関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動
して検量線とする。
4.7
計算
(1) 4.4及び4.5で得た吸光度と4.6で作成した検量線とからそれぞれのクロム量を求め,試料中のクロム
含有率を,次の式によって算出する。
100
250
2
1
×
×
−
B
m
A
A
Cr=
ここに, Cr: 試料中のクロム含有率 [% (m/m)]
A1: 試料溶液中のクロム検出量 (g)
A2: 空試験液中のクロム検出量 (g)
B: 4.4.2(1)で分取した試料溶液量 (ml)
m: 試料のはかり取り量 (g)
(2) 試料中のクロム含有率を酸化クロム(Ⅲ)含有率で表す場合は,次の式によって算出する。
Cr2O3=Cr×1.462
ここに, Cr2O3: 試料中の酸化クロム(Ⅲ)含有率 [% (m/m)]
Cr: 4.7(1)で得た試料中のクロム含有率 [% (m/m)]
5. 原子吸光法
5.1
要旨 試料を融解剤で融解し,クロムをクロム酸塩として温水で抽出し,過酸化ナトリウムを添加
し,煮沸して過酸化物を分解した後,抽出残分を分離する。塩酸を加えて塩酸酸性とし,原子吸光光度計
を用いてその吸光度を測定する。
5.2
試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸 (1+1)
(2) ほう酸
(3) 水酸化カリウム
(4) 炭酸ナトリウム(無水)
(5) 過酸化ナトリウム
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(6) 融解合剤A[炭酸ナトリウム(無水)1,過酸化ナトリウム2]
(7) 融解合剤B(水酸化ナトリウム1,過酸化ナトリウム2)
(8) 鉄溶液 (10mgFe/ml) 硫酸アンモニウム鉄(Ⅲ)12水43gを200mlの水に溶解した後,硫酸 (1+1) 20ml
及び水を加えて500mlとする。
(9) 標準クロム溶液 (20μgCr/ml) 4.2(8)によって調製した標準クロム溶液の原液 (100μgCr/ml) を使用
の都度,必要量を水で正確に5倍に薄めて標準クロム溶液とする。
5.3
試料はかり取り量 試料はかり取り量は,1gとする。
5.4
操作
5.4.1
試料の分解 試料の分解は,4.4.1(10)(11)による。
注(10) 融解合剤Aの代わりに融解合剤B[5.2(7)]又は水酸化カリウムとほう酸の混合物を用いることが
できる。水酸化カリウムとほう酸の混合物による場合は,水酸化カリウム5g及びほう酸2gをる
つぼに加えよくかき混ぜた後,加熱して水分を除去する。
また,炭酸ナトリウム(無水)による表面の被覆は行わない。
(11) ただし,注(3)の操作は行わない。
5.4.2
試料溶液の調製 5.4.1で得た溶液の上澄部分(12)から,正確に25mlを200mlのコニカルビーカー
に分取し,塩酸 (1+1) を用いて中和した後,更に塩酸 (1+1) 18mlを加え,100mlの全量フラスコに移し
入れ,水で標線まで薄める。
注(12) ろ過してもよい。その場合,乾いたろ紙(5種C)を用いてろ過し,最初の約50mlを捨て,次
のろ液を用いる。
5.4.3
吸光度の測定 5.4.2で得られた溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の一
酸化二窒素-アセチレンフレーム(13)中に噴霧し,波長357.9nmにおける吸光度を測定する。
注(13) 一酸化二窒素-アセチレンフレームはバーナーヘッドが汚れやすく,汚れると感度が悪くなるの
で適宜洗浄する。
5.5
空試験 5.6の検量線作成操作において得られる,標準溶液を添加しない溶液の吸光度を,空試験液
の吸光度とする。
5.6
検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
(1) 融解合剤A[5.2(6)](10)(14)5gを入れてあるニッケルるつぼ,アルミナるつぼ又はジルコニウムるつぼ(15)
に約2gの炭酸ナトリウム(無水)を加えて表面を覆い,4.4.1(2)〜(5)の手順に従って操作する(16)。
(2) 5.6(1)で得た溶液の上澄部分(12)から,正確に25mlを数個の100mlの全量フラスコに分取し,標準クロ
ム溶液[5.2(9)]0〜25ml(クロムとして0〜500μg)をそれぞれの液に正確に段階的に加える。
(3) 塩酸 (1+1) で中和後,更に塩酸 (1+1) 18mlを加え,水で標線まで薄める。
(4) 5.4.3によって試料と並行して操作し,クロム量と吸光度との関係線を作成し,この関係線を原点を通
るように平行移動して検量線とする。
注(14) 試料に用いたものと同じ融解剤を用いる。
(15) 試料に用いたものと同じ種類のるつぼを使用する。
(16) 検量線作成の場合,残留過酸化物の分解を促進するため,4.4.1(4)の手順で過酸化ナトリウム添
加後,鉄溶液[5.2(8)]1mlを加える。
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5.7
計算
(1) 5.4.3及び5.5で得た吸光度と5.6で作成した検量線とからそれぞれのクロム量を求め,試料中のクロ
ム含有率を,次の式によって算出する。
100
250
25
2
1
×
×
−
m
A
A
Cr=
ここに, Cr: 試料中のクロム含有率 [% (m/m)]
A1: 試料溶液中のクロム検出量 (g)
A2: 空試験液中のクロム検出量 (g)
m: 試料のはかり取り量 (g)
(2) 試料中のクロム含有率を酸化クロム(Ⅲ)含有率で表す場合は,次の式によって算出する。
Cr2O3=Cr×1.462
ここに, Cr2O3: 試料中の酸化クロム(Ⅲ)含有率 [% (m/m)]
Cr: 5.7(1)で得た試料中のクロム含有率 [% (m/m)]
6. ICP発光分光法
6.1
要旨 試料を融解剤で融解し,塩酸を加えて溶解して,溶液をICP発光分光装置のアルゴンプラズ
マ中に噴霧し,その発光強度を測定する。
6.2
試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) ほう酸
(3) 水酸化カリウム
(4) 炭酸ナトリウム(無水)
(5) 融解合剤B(水酸化ナトリウム1,過酸化ナトリウム2)
(6) 酸化チタン(Ⅳ)
(7) コバルト溶液 コバルト[99.5% (m/m) 以上]2.00gをはかり取り,300mlのビーカーに移し入れ,硝
酸 (1+1) 40mlを加え,加熱して分解する。常温まで冷却した後,1 000mlの全量フラスコに水を用い
て移し入れ,水で標線まで薄める。この溶液1mlはコバルト2mgを含有する。
(8) ポリエチレングリコールアルキルフェニールエーテル溶液(以下,トリトン溶液という。) ポリエチ
レングリコールアルキルフェニールエーテル20mlを300mlのビーカーに移し入れ,水50mlを加え,
加熱して溶解する。常温まで冷却した後,水で1 000mlに薄める。
(9) 標準クロム溶液 (100μgCr/ml) 4.2(8)によって調製した標準クロム溶液の原液 (100μgCr/ml) を,そ
のまま標準クロム溶液とする。又は,JIS K 0024のCr100を用いる。
6.3
試料はかり取り量 試料はかり取り量は,0.5gとする。
6.4
操作
6.4.1
試料の分解 試料の分解は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取り,融解合剤B[6.2(5)](17)5gを入れてあるニッケルるつぼ,アルミナるつぼ又はジル
コニウムるつぼに移し入れ,かき混ぜた後,約2gの炭酸ナトリウム(無水)を加えて試料の表面を覆
う。
(2) るつぼをふたで覆い,初めは低温で内容物が流動状になるまで穏やかに加熱し,徐々に温度を上げて
るつぼの底部が暗赤色の状態になるように保ち,るつぼをゆり動かしながら(2)約5分間加熱し,試料
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を完全に融解する。
(3) 放冷後,融成物をるつぼと共にビーカー (300ml) に移し入れ,温水約80mlを少量ずつ加え,るつぼ
をゆり動かしながら融成物を溶かす。るつぼは,水で洗浄しながら取り出す。
(4) 塩酸50mlを加え,常温まで水で冷却した後,250mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ(18)(19),水
で標線まで薄める。
注(17) 融解合剤Bの代わりに水酸化カリウムとほう酸の混合物を用いることができる。水酸化カリウ
ムとほう酸の混合物による場合は,水酸化カリウム5g及びほう酸2gをるつぼに加えよくかき混
ぜた後,加熱して水分を除去する。
また,炭酸ナトリウム(無水)による表面の被覆は行わない。
(18) 耐ふっ化水素酸ネブライザーを用いるときは,トリトン溶液[6.2(8)]5mlを加える。
(19) 強度比法を適用する場合は,コバルト溶液[6.2(7)]を正確に5ml加える。
6.4.2
発光強度の測定 発光強度の測定は,次のいずれかによる。
(1) 強度法 6.4.1(4)で得た溶液の一部を,ICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長267.72nm
でのクロム発光強度を測定する。
(2) 強度比法(20) 6.4.1(4)で得た溶液の一部を,ICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長
267.72nmでのクロムの発光強度及び228.62nmにおけるコバルトの発光強度を同時に測定し,クロム
の発光強度とコバルトの発光強度との比を求める。
注(20) 2本以上のスペクトル線の波長による同時定量が可能な装置では,強度比法によることができる。
6.5
空試験 6.6の検量線作成操作において得られる,標準溶液を添加しない溶液の発光強度又は発光強
度比を,空試験液の発光強度又は発光強度比とする。
6.6
検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
(1) はかり取った試料中に含まれる量とほぼ同量の酸化チタン(Ⅳ)を数個はかり取り,これらをそれぞれ
融解合剤B[6.2(5)](14)(17)5gを入れてあるニッケルるつぼ,アルミナるつぼ又はジルコニウムるつぼ(15)
に移し入れ,かき混ぜた後,約2gの炭酸ナトリウム(無水)を加えて表面を覆い,6.4.1(2)及び(3)の
手順に従って操作する。
(2) 塩酸50mlを加え,常温まで冷却した後,250mlの全量フラスコに少量の水を用いて移し入れる。
(3) それぞれの溶液に標準クロム溶液[6.2(9)]0〜25ml(クロムとして0〜2.5mg)を段階的に正確に加え
(18)(19),水で標線まで薄める。
(4) 6.4.2によって試料と並行して操作し,得た発光強度又は発光強度比とクロム量との関係線を作成し,
その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
6.7
計算
(1) 6.4.2及び6.5で得た発光強度又は発光強度比と6.6で作成した検量線とからそれぞれのクロム量を求
め,試料中のクロム含有率を,次の式によって算出する。
100
)
(
3
2
1
×
−
−
m
A
A
A
Cr=
ここに,
Cr:試料中のクロム含有率 [% (m/m)]
A1:試料溶液中のクロム検出量 (g)
A2:空試験液中のクロム検出量 (g)
A3:6.6(1)ではかり取った酸化チタン(Ⅳ)中に含まれるクロム量 (g)
m:試料のはかり取り量 (g)
7
M 8316-1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(2) 試料中のクロム含有率を酸化クロム(Ⅲ)含有率で表す場合は,次の式によって算出する。
Cr2O3=Cr×1.462
ここに, Cr2O3: 試料中の酸化クロム(Ⅲ)含有率 [% (m/m)]
Cr: 6.7(1)で得た試料中のクロム含有率 [% (m/m)]
JIS改正原案作成委員会 構成表 (順不同)
氏名
所属
(委員長)
中 村 靖
株式会社ジャパンエナジー分析センター
藤 貫 正
日本磁気共鳴医学会
奥 谷 忠 雄
日本大学理工学部
天 野 徹
通商産業省工業技術院
揖 斐 敏 夫
通商産業省資源エネルギー庁
垂 水 裕 之
三菱商事株式会社
吉 岡 貞 治
テイカ株式会社
村 岡 和 芳
株式会社トーケムプロダクツ
西 島 芳 正
石原産業株式会社
河 合 哲 朗
日本酸化チタン工業会
福 本 寛
堺化学工業株式会社
金 築 四 郎
住友シチックス株式会社
藤 瀬 雅 嵩
チタン工業株式会社
服 部 兆 隆
東邦チタニウム株式会社
細 野 正
富士チタン工業株式会社
大 島 健 二
古河機械金属株式会社
JIS改正原案作成専門委員会 構成表 (順不同)
氏名
所属
(委員長)
中 村 靖
株式会社ジャパンエナジー分析センター
吉 岡 貞 治
テイカ株式会社
村 岡 和 芳
株式会社トーケムプロダクツ
西 島 芳 正
石原産業株式会社
河 合 哲 朗
日本酸化チタン工業会
福 本 寛
堺化学工業株式会社
金 築 四 郎
住友シチックス株式会社
藤 瀬 雅 嵩
チタン工業株式会社
服 部 兆 隆
東邦チタニウム株式会社
細 野 正
富士チタン工業株式会社
西 原 英 樹
古河機械金属株式会社