M 8267:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本フェロアロイ
協会(JFA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによってJIS M 8267:1988は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 6127:1981,Chromium ores─
Determination of phosphorus content─Reduced molybdophosphate photometric methodを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS M 8267には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
M 8267:2004
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 一般事項 ························································································································ 1
4. 定量方法 ························································································································ 1
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ······································································ 5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
M 8267:2004
クロム鉱石─りん定量方法
Chromium ores─Method for determination of phosphorus content
序文 この規格は,1981年に第1版として発行されたISO 6127:1981,Chromium ores─Determination of
phosphorus content─Reduced molybdophosphate photometric methodを元に作成した日本工業規格であるが,
操作内容が煩雑で,分析精度面でも問題がある古典的な方法のため,技術的内容を変更して作成している。
この規格で側線又は点線の下線を施した箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧表
をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,クロム鉱石中のりん定量方法について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 6127:1981,Chromium ores─Determination of phosphorus content─Reduced molybdophosphate
photometric method (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS M 8261 クロム鉱石分析方法通則
3. 一般事項 定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8261による。
4. 定量方法
4.1
要旨 試料を過酸化ナトリウムで融解して,硫酸及び過塩素酸で酸性にする。亜硫酸水素ナトリウ
ムでクロム,鉄などを還元した後,七モリブデン酸六アンモニウム及び硫酸ヒドラジニウムを含む呈色試
薬を加え,加熱してモリブドりん酸青を生成させ,光度計を用いてその吸光度を測定する。
なお,この方法は,りん含有率0.002 %(質量分率)以上 0.30 %(質量分率)以下の試料とする。
4.2
試薬 試薬は,次による。
a) 過塩素酸
b) 硫酸(1+1)
c) 過酸化ナトリウム
d) 亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L)
e) 呈色試薬溶液
2
M 8267:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
A液:七モリブデン酸六アンモニウム四水和物30 gを水300 mlに溶解し,これに硫酸(1+1)650 ml
を加え,室温まで冷却した後,水で1 Lに薄める。
B液:硫酸ヒドラジニウム溶液(1.5g/L)
使用時に,A液25 ml,B液10 ml及び水65 mlを混合する。
f)
硫酸ヒドラジニウム・硫酸溶液 硫酸ヒドラジニウム溶液(1.5 g/L)10 mlに硫酸(7+5)15 ml及び水75 ml
を混合する。
g) 標準りん溶液(100 μg P/ml) りん酸二水素カリウムを110 ℃で1〜2時間乾燥してデシケータ中で
室温まで冷却し,恒量としたもの0.439 4 gをはかり取り,水に溶解して1 000 mlの全量フラスコに移し,
水で標線まで薄める。
4.3
試料はかり取り量 試料はかり取り量は,表1に従って0.1mgのけたまではかる。
表 1 試料はかり取り量
りん含有率
%(質量分率)
試料はかり取り量
g
0.002以上 0.05未満
1.0
0.05 以上 0.30以下
0.30
4.4
操作
参考 安全上の警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する
危険がある。蒸気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければな
らない。
4.4.1
試料の分解
a) 試料をはかり取って,ニッケル又はアルミナるつぼ(30 ml)に移し,過酸化ナトリウム10 gを加えてよ
く混合し,初め低い温度でるつぼを回転させながら内容物が溶け落ちるまで徐々に加熱し,次に温度
を上げ約700 ℃で約5分間るつぼを揺り動かしながら加熱して完全に融解する。
b) 室温まで放冷した後,るつぼをビーカー(300 ml)に移して時計皿で覆い,温水約100 mlを加えて融成
物を抽出し,注意しながら加熱して約5分間煮沸する。
c) 短時間放冷した後,硫酸(1+1)28 ml及び過塩素酸5 mlを加えて加熱溶解し,更に亜硫酸水素ナトリウ
ム溶液10 mlを加えて大部分のクロムを還元する。
d) るつぼを水で洗って取り出した後,ろ紙(5種A)を用いて250 mlの全量フラスコにろ過し,温水で4,
5回洗浄する。
e) 常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。
4.4.2
呈色
a) 4.1.1で得た試料溶液を25 ml正確に分取して,100 mlの全量フラスコ(1)に移し入れ,亜硫酸水素ナト
リウム溶液10 mlを加えて振り混ぜ,沸騰水浴中で溶液の色が鮮やかな青緑になるまで加熱する。
b) 呈色試薬溶液[4.2. e)]25 mlを加えて振り混ぜ,再び沸騰水浴中で40分間加熱する。流水中で常温
まで冷却した後,水で標線まで薄める。
注(1) 新しい全量フラスコを使用するときは,水を標線まで入れて沸騰水浴中で約10分間加熱した後,
常温まで冷却する。この操作を数回繰返し,容量変化がわずかになってから使用する。
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M 8267:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考 加熱時間が短いと,呈色が不完全になる。
4.4.3 吸光度の測定 4.4.2 b)で得た呈色溶液の一部を,それぞれ表2に従った光度計の吸収セルにとり,
水を対照液として波長825 nm付近における吸光度を測定する。
表 2 吸収セル
りん含有率
%(質量分率)
吸収セルの光路長
mm
0.002以上 0.05未満
20
0.05 以上 0.30以下
10
4.5
バックグランド溶液 バックグランド溶液は,次による。
a) 4.4.1で得た試料溶液を25 ml分取して,100 mlの全量フラスコに移し,亜硫酸水素ナトリウム溶液10
mlを加えて振り混ぜ,沸騰水浴中で溶液の色が鮮やかな青緑になるまで加熱する。
b) 硫酸ヒドラジニウム・硫酸溶液[4.2. f)]25 mlを加えて振り混ぜ,再び沸騰水浴中で40分間加熱する。
流水中で常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。
c) 4.4.3の操作に従って吸光度を測定する。
4.6
空試験 試薬だけを用いて,4.4. 及び4.5.の操作を試料の定量操作と併行して行い,その差を空試験
の吸光度とする。
4.7
検量線の作成 検量線の作成は,次による。
a) 表3のりん含有率範囲ごとに6個のビーカー(200 ml)を準備し,それぞれに標準りん溶液[4.2. g)]を表
3に従って正確に加えて時計皿で覆う。
b) それぞれに過塩素酸5 mlを加えて加熱し白煙を発生させる。放冷した後,温水約50 mlを加えて可溶
性塩類を溶解し,硫酸(1+1)15 mlを加え,常温まで冷却した後,250 mlの全量フラスコに移して水で
標線まで薄める。
c) 4.4.2以降の手順に従って操作し,得た吸光度とりん量との関係線を作成し,その関係線が原点を通る
ように平行移動して検量線とする。
表 3 標準りん溶液添加量
りん含有率
%(質量分率)
標準りん溶液添加量
ml
0.002以上 0.05未満
0, 1, 2, 3, 4, 5
0.05 以上 0.30以下
0, 2, 4, 6, 8, 10
4.8
計算 4.4.3で得た吸光度から,4.5. 及び4.6.で得た吸光度を差し引いて得られる吸光度と,4.7.で作
成した検量線とからりん量を求め,試料中のりん含有率を,次の式によって算出する。
100
10
1×
×
=
m
A
P
4
M 8267:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ここに,
P: 試料中のりん含有率 [%(質量分率)]
A: 分取した試料溶液中のりん検出量(g)
m: 試料はかり取り量(g)
4.9
許容差 許容差は,表4による。
表 4 許容差
%(質量分率)
りん含有率
室内再現許容差
室間再現許容差
0.004以上 0.009未満
0.001 1
0.002 7
参考
表4中のりん含有率は,JIS Z 8402-1〜-4,-6[測定方法及び測定結果の精確
さ(真度及び精度)]に従って行った許容差を求めるための共同実験に用いた,
試料中のりん含有率%(質量分率)である。
関連規格 JIS Z 8402-1 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)─第1部:一般的な原理及び定
義
JIS Z 8402-2 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)─第2部:標準測定方法の併行
精度及び再現精度を求めるための基本的方法
JIS Z 8402-3 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)─第3部:標準測定方法の中間
精度
JIS Z 8402-4 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)─第4部:標準測定方法の真度
を求めるための基本的方法
JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)─第6部:精確さに関する値の
実用的な使い方
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M 8267:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS M 8267:2004 クロム鉱石―りん定量方法
ISO 6127:1982 クロム鉱石―りん含有率の測定―モリブデン青吸光光度
法
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差
異の項目ごとの評価及びその内
容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
項目番号 内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1.適用
範囲
クロム鉱石中のりん定量
ISO
6127
1.概要及び
適用分野
JISに同じ
IDT
−
古典的な方法であ
るため,今後,改正
提案する。
提案する方法は,今
回改正したJIS。
内容は,次のとおり
である。
2.引用
規格
JIS M 8261
2.参考
ISO 6629
4.定量
方法
モリブドりん酸青吸光光度法
1.概要及び
適用分野
モリブドりん酸青吸光光度法
IDT
−
4.1.要旨
試料を過酸化ナトリウムで融解し,硫
酸及び過塩素酸で酸性,還元後,モリ
ブドりん酸青を生成させ,吸光度測
定。
0.002以上 0.30以下 %(質量分率)
3.要旨
試料をa)硝酸及び過塩素酸,b)過酸化
ナトリウム,のいずれかで分解後,
クロム・ひ素の分離,硫酸及び過塩
素酸で酸性,還元後,モリブドりん
酸青を生成させ,吸光度測定。
0.002以上 0.1以下 %(質量分率)
MOD/
変更
ISO規格は2種類
の分解法。
クロム・ひ素を分
離している。
ISO規格は含有率
範囲が狭い。
ISO規格は複雑で
作業性が悪く,分析
所要時間が長い。
ISO規格に今回の
改正規格を提案す
る予定。
4.2.試薬
りん酸二水素カリウム,過塩素酸,硫
酸,過酸化ナトリウム,亜硫酸水素ナ
トリウム,七モリブデン酸六アンモニ
ウム,硫酸ヒドラジニウム・硫酸溶液。
4.試薬
りん酸二水素カリウム,過塩素酸,
硫酸,過酸化ナトリウム,七モリブ
ドりん酸六アンモニウム,硫酸ヒド
ラジニウム。
硝酸,塩酸,ふっ化水素酸,炭酸ナ
トリウム,アンモニア水,塩酸ヒド
ロキシルアミン。
MOD/
変更
分析使用する酸が
異なる。
酸分解用の試薬は
用いない。
ISO規格に今回の
改正規格を提案す
る予定。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差
異の項目ごとの評価及びその内
容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
項目番号 内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
4.3.試料
はかり
取り量
0.002以上0.05未満 %(質量分率):1.0
(g)
0.05以上0.30以下 %(質量分率):
0.30(g)
ISO
6127
6.操作の
6.1試料
0以上0.015未満%(質量分率):1.0 (g)
0.015以上0.05未満%(質量分率):
0.50(g)
0.05以上0.1 以下%(質量分率):
0.20(g)
MOD/
変更
適用含有率範囲と
はかり取り量が異
なる。
適用含有率範囲が
広い。
ISO規格に今回の
改正規格を提案す
る予定。
4.4.操作
4.4.1 試
料の分
解
−
6.2定量
6.2.1試料の
分解
6.2.1.1酸分
解
[酸分解]
分解酸:硝酸5 ml及び過塩素酸50〜
70 ml分解,白煙10〜15分間。完全
に分解するまで繰り返す。
クロム除去:塩酸を添加して塩化ク
ロミルの蒸発を繰り返す。
熱水50 mlで塩類を溶解し,ろ過・洗
浄し,主液として保存。
6.2.2に続く。
MOD/
削除
JISは酸分解法を
採用していない。
酸分解法は採用し
ていない。
ISO規格の酸分解
法は,長時間を要す
るのでアルカリ融
解法に統一した方
がよい。
酸分解法の削除を
提案する予定。
[アルカリ融解]
容器:アルミナ又はニッケル
融剤:過酸化ナトリウム10 g
融解温度:700 ℃
融生物の抽出・中和・還元:温水約
100 mlで抽出。硫酸(1+1)28 ml及び過
塩素酸5 mlで中和し,亜硫酸水素ナ
トリウム10 mlでクロムを還元する。
250 ml全量フラスコにろ過し,標線ま
で薄める。
6.2定量
6.2.1試料の
分解
6.2.1.2アル
カリ融解に
よる分解
[アルカリ融解]
容器:アルミナ,ニッケル又は黒鉛る
つぼ融剤:過酸化ナトリウム7〜10 g
融解温度:800〜850 ℃
融生物の抽出・中和:溶融後,水80
〜100 mlで抽出。過塩素酸で中和,
過剰に5 ml加え,過塩素酸の白煙が
発生するまで蒸発。6.2.1.1に従って
クロムの除去。主液の保存:熱水50 ml
で塩類を溶解・ろ過・洗浄し,ろ液・
洗液は主液として保存。6.2.2に続く。
MOD/
変更
ISO規格は,
黒鉛るつぼを使用
している。
融解温度が高く,
不必要な残さ(渣)
処理操作がある。
クロムの共存は呈
色に影響しない。
クロム・ひ素の分離
を必要とせず,操作
が簡便で,分析精度
も良好。
ISO規格に今回の
改正規格を提案す
る予定。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差
異の項目ごとの評価及びその内
容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
項目番号 内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
−
−
6.2.2残さの
処理
[残さ処理]
6.2.1の残さを白金るつぼに移す。
強熱・灰化:800〜900 ℃
蒸発・乾固:硝酸4,5滴+ふっ化水素
酸2〜3 ml加え,強熱(800〜900 ℃)。
融解:炭酸ナトリウム1〜2 g,
(1 000〜1 100 ℃)。
溶解:硝酸20〜30 mlで溶解し,主液
に合わす。
試料溶液:硝酸鉄(Ⅲ)溶液1 ml+アン
モニア水でアンモニア臭がするま
で。
加熱:煮沸まで ろ過:5種B
洗浄:熱アンモニア水で5,6回
沈殿溶解:熱塩酸20〜30 mlで,及び
熱塩酸8〜9回洗浄。液を蒸発乾固。
ひ素の除去:塩酸及び臭化アンモニ
ウムによって蒸発・乾固・溶解を繰
り返す。
定容:溶液を100 mlに標線まで薄め
る。
MOD/
削除
JISは残さ処理の
操作を行わない。
ひ素を除去してい
る。
残さ処理の操作を
行わない。
ISO規格に今回の
改正規格を提案す
る予定。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差
異の項目ごとの評価及びその内
容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格
との技術的差異の
理由及び今後の対
策
項目番号 内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
4.4.2 呈
色
試料溶液を100 ml全量フラスコに分
取し,亜硫酸水素ナトリウム10 ml加
え青緑色まで加熱。
呈色試薬溶液25 ml加え,沸騰水浴中
で40分間加熱。冷却後標線まで薄め
る。
6.2.3吸光度
測定溶液の
調製
2個の100 ml全量フラスコに20 ml
分取。硝酸鉄(Ⅲ)溶液4 ml+アンモニ
ア水を加え鉄の沈殿。塩酸を1滴づ
つ沈殿溶解まで。
煮沸:塩酸ヒドロキシルアミン溶液
10 ml加え無色まで加熱。
冷却:25 ℃,塩酸11 ml加え,1個
のフラスコにモリブデン酸アンモニ
ウム溶液8 ml滴下し,水で標線まで
薄め混合。
MOD/
変更
ISO規格は,塩酸酸
性とし,塩酸ヒド
ロキシルアミンで
りんモリブデン酸
を還元。呈色は不
安定。
呈色条件が異なる。
ISO規格に今回の
改正規格を提案す
る予定。
4.4.3 吸
光度の測
定
りん含有率 %(質量分率)に従い,次の
セルで波長825 nmで測定。
0.002以上0.05未満 %(質量分率):20
mmセル
0.05以上0.30以下 %(質量分率):10
mmセル
ISO
6127
6.2.4吸光度
測定
分光光度計(825 nm)又は光電光度計
(620〜640 nm)赤色フィルター付きで
50 mmセルで,モリブデン酸アンモニ
ウムを含まない溶液を対照とし,測
定。
MOD/
変更
2種類の光度計を
指定し,50 mmの
吸収セルを採用し
ている。
吸収セルを作業性
の良い一般的な径
のセルを採用した。
ISO規格に今回の
改正規格を提案す
る予定。
4.5.バッ
クグラン
ド溶液
b)呈色に従って操作し,硫酸ヒドラ
ジニウム・硫酸溶液加え,沸騰水浴中
で40分間加熱。冷却後標線まで薄め,
4.4.3に従い測定。
―
MOD/
追加
―
内容が異なる。
ISO規格に今回の
改正規格を提案す
る予定。
4.6.空試
験
試薬だけを用い,4.5及び4.5の操作
を行い,その差を空試験の吸光度とす
る。
6.2.5空試験 JISに同じ
IDT
―
―
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差
異の項目ごとの評価及びその内
容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
項目番号 内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
4.7.検量
線の作成
各標準りん溶液をビーカー(200 ml)に
加え,過塩素酸5 ml白煙発生。
硫酸(1+1)15 ml加え全量フラスコに移
し,水で標線まで薄める。
b)以降の操作に従って得た吸光度か
ら, 検量線を作成。
6.2.6検量線
の作成
各標準りん溶液(5〜50 μg)を100 ml
全量フラスコに加え,6.2.3の操作に
従い呈色し,水を対象液として,6.2.4
に従い測定する。
吸光度プロットして検量線を作成。
MOD/
変更
JISは吸収セルに
対応して2種類の
検量線を作成す
る。
適用含有率範囲が
広くなる。
ISO規格に今回の
改正規格を提案す
る予定。
4.8.計算 得られた吸光度と検量線からりん量
を求め,試料中のりん含有率を算出す
る。
7.結果の表
示の
7.1計算
JISに同じ
IDT
―
―
4.9.許容
差
規定あり
7.2 定量結
果の許容差
(2回)
規定あり
MOD/
変更
実験試料と分析精
度に問題。
再実験による精度
の高い回帰式を規
定する必要がある。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− IDT ······················· 技術的差異がない。
− MOD/削除 ··············· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− MOD/追加 ··············· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− MOD/変更 ··············· 国際規格の規定内容を変更している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− MOD ····················· 国際規格を修正している。
9
M
8
2
6
7
:
2
0
0
4