M 8263:2007
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 一般事項························································································································· 1
4 定量方法························································································································· 1
5 水酸化鉄沈殿分離塩化すず・塩化チタン還元二クロム酸カリウム滴定法 ····································· 1
5.1 要旨 ···························································································································· 1
5.2 試薬 ···························································································································· 2
5.3 試料はかり取り量 ·········································································································· 2
5.4 操作 ···························································································································· 2
5.5 空試験 ························································································································· 3
5.6 計算 ···························································································································· 3
5.7 許容差 ························································································································· 4
附属書JA(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ································································· 5
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(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本フェロアロイ
協会(JFA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申
出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS M 8263:1994は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
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日本工業規格 JIS
M 8263:2007
クロム鉱石―鉄定量方法
Chromium ores-Method for determination of iron content
序文
この規格は,1985年に第1版として発行されたISO 6130を基に作成した日本工業規格であるが,技術
的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線及び/又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,クロム鉱石に含まれる鉄を滴定によって定量する方法について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 6130:1985,Chromium ores―Determination of total iron content―Titrimetric method after
reduction (MOD)
なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,修正していることを示
す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS M 8261 クロム鉱石―化学分析方法―通則
3
一般事項
分析方法に共通な一般事項は,JIS M 8261による。
4
定量方法
鉄定量方法は,水酸化鉄沈殿分離塩化すず・塩化チタン還元二クロム酸カリウム滴定法による。この方
法は,鉄含有率0.5 %(質量分率)以上 32 %(質量分率)以下の試料に適用する。
なお,クロム鉱石中の鉄含有率は,酸化鉄(Ⅱ)含有率として表示してもよい。
5
水酸化鉄沈殿分離塩化すず・塩化チタン還元二クロム酸カリウム滴定法
5.1
要旨
試料に過酸化ナトリウムを添加して加熱融解し,水で融成物を溶解する。沈殿をこし分け,塩酸に溶解
2
M 8263:2007
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した後,溶液中の鉄(Ⅲ)の大部分を塩化すず(Ⅱ)で鉄(Ⅱ)に還元し,更に残りの鉄(Ⅲ)を塩化チ
タン(Ⅲ)で完全に鉄(Ⅱ)に還元した後,過剰の塩化チタン(Ⅲ)を二クロム酸カリウム又は過塩素酸
で酸化する。硫酸及びりん酸を加え,ジフェニルアミンスルホン酸ナトリウムを指示薬として鉄(Ⅱ)を
二クロム酸カリウム標準溶液で滴定する。
5.2
試薬
試薬は,次による。
5.2.1
塩酸(1+1,1+2,1+10,1+50)
5.2.2
過塩素酸(1+1)
5.2.3
混酸(硫酸3,りん酸3,水14)
5.2.4
水酸化ナトリウム溶液(20 g/L)
5.2.5
過酸化ナトリウム
5.2.6
過酸化水素(1+9)
5.2.7
二クロム酸カリウム溶液(0.5 g/L)
5.2.8
塩化すず(Ⅱ)溶液 塩酸200 mLをビーカー(1 L)に取り,加熱しながら塩化すず(Ⅱ)二水
和物100 gを少量ずつ加えて溶解し,室温まで冷却した後,水で液量を1 000 mLとする。この溶液に,少
量の粒状又は花弁状金属すずを加え,褐色瓶に入れて保存する。
5.2.9
塩化チタン(Ⅲ)溶液(約20 g/L) 塩化チタン(Ⅲ)溶液(TiCl3約200 g/L)を塩酸(1+1)で
10倍に薄める。
5.2.10 標準鉄溶液(Fe:5.585 g/L) 鉄[99.9 %(質量分率)以上]5.585 gをはかり取ってビーカー(500
mL)に移し入れ,塩酸(1+2)100 mLを少量ずつ加え,加熱して鉄を分解する。室温まで冷却した後,
過酸化水素5 mLを少量ずつ加えて鉄を酸化する。沸騰するまで加熱して過剰の過酸化水素を分解した後,
塩素が揮散するまで加熱する。常温まで冷却した後,溶液を1 000 mLの全量フラスコに水を用いて移し入
れ,水で標線まで薄める。
この標準鉄溶液1.00 mLは,160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液の1.00 mLに相当する。
5.2.11
1
60 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液 調製及びファクターの算出は,JIS K 8001の4.5(滴定用
溶液)(23)(160 mol/L二クロム酸カリウム溶液)による。
5.2.12 インジゴカルミン溶液(1 g/L) インジゴカルミン 0.1 gを硫酸(1+4)100 mLに溶解する。
5.2.13 ジフェニルアミン-4-スルホン酸ナトリウム溶液(2 g/L) ジフェニルアミン-4-スルホン酸ナトリ
ウム0.2 gを水100 mLに溶解し,褐色瓶に入れて保管する。
5.3
試料はかり取り量
試料はかり取り量は,0.50 gとし,0.1 mgのけたまではかる。
なお,試料は,JIS M 8261の4.3(試料)に規定する大気平衡試料又は乾燥試料を用いる。
5.4
操作
5.4.1
試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) はかり取った試料をアルミナるつぼ(30 mL)に移し入れ,過酸化ナトリウム5 gを加えて混合し,そ
の上を1〜2 gの過酸化ナトリウムで覆う。内容物が溶け落ちるまで加熱し,更に温度を上げ,約700 ℃
3
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で約5分間るつぼを揺り動かしながら加熱して完全に融解する。
b) 放冷した後,るつぼをビーカー(500 mL)に移し入れて時計皿で覆い,温水100 mLを加えて融成物
を溶解し,るつぼを温水で洗って取り出して保存する。
c) 溶液を加熱して約5分間煮沸した後,室温まで冷却し,沈殿を十分に沈降させる。時計皿の下面を少
量の水で洗って時計皿を取り除き,沈殿をろ紙(5種B)を用いてこし分け,水酸化ナトリウム溶液
(20 g/L)でビーカー内壁を1回,ろ紙上を1回洗浄する。沈殿を元のビーカーに洗い落とし,この
ビーカーを漏斗下に置き,ろ紙に付着した沈殿をろ紙上から温塩酸(1+1)20 mLを加えて溶解する。
さらに,温塩酸(1+2)で3回,次に温塩酸(1+50)で数回洗浄し,最後に温水で洗液に酸が認めら
れなくなるまで洗浄し,溶液に洗液を合わせる。この溶液にb)で保存しておいたるつぼを入れてるつ
ぼの付着物を溶解し,るつぼを水で洗って取り出す。
d) 時計皿で覆い,溶液を2〜3分間沸騰させた後,時計皿の下面を少量の水で洗って時計皿を取り除く。
5.4.2
塩化チタン(Ⅲ)還元
5.4.1 d)で得た溶液を,加熱濃縮し,液量を約100 mLとした後,時計皿で覆い,沸騰し始めるまで加熱
する。時計皿の下面を少量の水で洗って時計皿を取り除き,ビーカー内壁の付着物を少量の塩酸(1+10)
で洗い落とし,直ちに溶液をゆっくり振り混ぜながら塩化すず(Ⅱ)溶液(5.2.8)を塩化鉄(Ⅲ)の黄色
がわずかに残る程度1)まで滴加した後,次のa)又はb)の操作を行う。
なお,塩化すず(Ⅱ)溶液(5.2.8)の滴加によって黄色が消失した場合には,過酸化水素(1+9)を滴
加して溶液の色を黄に戻す。
a) 溶液にインジゴカルミン溶液(5.2.12)4滴を指示薬として加え,塩化チタン(Ⅲ)溶液(5.2.9)を溶
液の青色が消えるまで滴加した後,更にその2,3滴を加える。二クロム酸カリウム溶液(0.5 g/L)を,
溶液の薄い青色が,液温が70 ℃以上の場合は5秒間,70 ℃未満の場合は約15秒間持続するまでビ
ュレットなどを用いて滴加した後,直ちに冷水で20 ℃以下に冷却し,冷水で液量を約300 mLとする。
b) 溶液に塩化チタン(Ⅲ)溶液(5.2.9)を溶液の黄色が消えるまで滴加した後,更にその3〜5滴を加え
る。少量の水でビーカーの内壁を洗い,時計皿で覆い,直ちに,沸騰し始めるまで加熱した後,時計
皿の下面を少量の水で洗って取り除き,過塩素酸(1+1)5 mLを加え,5秒間よく振り混ぜた後,直
ちに10 ℃以下の冷水を加えて液量を約300 mLとし,冷却槽で15 ℃以下に冷却する。
注1) 黄色の目安として160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液(5.2.11)を20倍に薄めた参照溶液を用
いるとよい。
5.4.3
滴定
5.4.2のa)又はb)で得た溶液に混酸30 mL及び指示薬としてジフェニルアミン-4-スルホン酸ナトリウム
溶液(5.2.13)0.2 mLを加え,160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液(5.2.11)で滴定し,溶液の色が緑紫
から紫に変わる点を終点とし,160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液(5.2.11)の使用量を求める。
5.5
空試験
試薬だけを用いて5.4.1のa)〜c)の手順に従って試料と併行して行い,得た溶液に標準鉄溶液(5.2.10)
1.00 mLを加えた後,5.4.1 d)〜5.4.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。
5.6
計算
5.6.1
試料中の鉄含有率の算出
4
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試料中の鉄含有率の算出は,次のいずれかによる。
a) 5.3で乾燥試料を用いた場合 試料中の鉄含有率を,次の式によって算出する。
%
100
585
005
.0
)]
00
.1
(
[
2
1
×
×
×
−
−
=
m
F
V
V
Fe
ここに, Fe: 試料中の鉄含有率(質量分率)
V1: 5.4.3で得た160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液の使用量
(mL)
V2: 5.5で得た160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液の使用量(mL)
F: 160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液のファクター
m: 試料はかり取り量(g)
b) 5.3で大気平衡試料を用いた場合 試料中の鉄含有率を,次の式によって算出する。
%
100
585
005
.0
)]
00
.1
(
[
2
1
×
×
×
×
−
−
=
K
m
F
V
V
Fe
ここに, Fe: 試料中の鉄含有率(質量分率)
V1: 5.4.3で得た160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液の使用量
(mL)
V2: 5.5で得た160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液の使用量(mL)
F: 160 mol/L二クロム酸カリウム標準溶液のファクター
K: JIS M 8261の4.4.4に規定する乾燥試料への変換係数
m: 試料はかり取り量(g)
5.6.2
試料中の酸化鉄(Ⅱ)含有率の算出
試料中の酸化鉄(Ⅱ)含有率を,鉄含有率から次の式によって算出する。
%
5
286
.1
×
=Fe
FeO
ここに, FeO: 試料中の酸化鉄(Ⅱ)含有率(質量分率)
Fe: 5.6.1で算出した試料中の鉄含有率(質量分率)
5.7
許容差
許容差は,表1による。
なお,この鉄含有範囲以外は,許容差を適用しない。
注記 一般的に使用されるクロム鉱石中の鉄含有率は,表1で許容差を適用した範囲内であり,許容
差を求めるための共同実験に使用した試料中の鉄含有率範囲である。
表1−許容差
単位 %(質量分率)
試料中の鉄含有率
室内再現許容差
室間再現許容差
8.62以上 20.40以下
0.132
0.009 7×(Fe)+0.086
注記1 (Fe)は,試料中の鉄含有率(質量分率)である。
注記2 許容差の使い方は,JIS M 8261の4.8(分析値の採択)参照。
5
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附属書JA
(参考)
JISと対応する国際規格との対比表
JIS M 8263:2007 クロム鉱石―鉄定量方法
ISO 6130 :1985 Chromium ores―Determination of total iron content―Titrimetric
method after reduction
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
箇条番号及
び名称
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲
クロム鉱石中の鉄定量
1
クロム鉱石中の鉄定量
削除
定量範囲を削除し,箇条4
(定量方法)で規定。
構成の変更であり,技術的差異はな
い。
2 引用規格
2
3 一般事項
JIS M 8261を引用
追加
一般事項を追加
分かりやすくするため追加した。
4 定量方法
水酸化鉄沈殿分離塩化す
ず・塩化チタン還元二クロ
ム酸カリウム滴定法によ
る。
含有率適用範囲 0.5 %(質
量分率)以上,32 %(質量
分率)以下
1
一致
―
―
クロム鉱石中の鉄含有率
は,酸化鉄(Ⅱ)含有率と
して表示してもよい。
追加
酸化物表示を追加
クロム鉱石中の鉄の形態は,酸化物
であるので,酸化物で表示できるよ
うにした。
5.1 要旨
試料の分解,還元
3
原理として規定。JISと同じ 一致
―
―
2
M
8
2
6
3
:
2
0
0
7
6
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
箇条番号及
び名称
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5.2 試薬
1
60 mol/L二クロム酸カ
リウム標準溶液
4
0.01 mol/L二クロム酸カリ
ウム標準溶液
変更
二クロム酸カリウム標準
溶液の濃度を変更。
JISの二クロム酸カリウム標準溶液
の1 mLは,標準鉄溶液l mLに相当
するので,計算上容易である。
ISO規格改正時に提案を検討する。
5.3 試料は
かり取り量
0.50 g
7.1
鉄含有量5 %以上(質量分
率)の場合0.2 g
鉄含有量5 %未満(質量分
率)の場合0.5 g
変更
ISO規格は鉄含有量によっ
てはかり取り量を変えて
いる。
JISでは,160 mol/L二クロム酸カリウ
ム標準溶液を採用しており,試料は
かり取り量0.5 gで適用範囲すべてに
適用できるので変更した。ISO規格
改正時に提案を検討する。
大気平衡試料又は乾燥試料
を用いる。
−
追加
乾燥試料を追加
従来のJISで用いられる乾燥試料も
使用できることにした。ISO規格改
正時に,提案を検討する。
5.4.1 試料
溶液の調製
アルカリ融解法による試料
分解で,試料をアルミナる
つぼにNa2O2で融解し,塩
酸で融成物を溶解する。
7.3
1) 酸による試料分解で硝
酸,硫酸,過塩素酸で分解
し,残存物を強熱し灰化し,
塩酸で溶融物を溶解する。
2) アルカリ融解法による
試料分解でJISと同じ。
削除
JISは,酸による試料分解
法を削除。
酸による試料分解は,溶けにくく,
未溶解残さ処理を行うため,操作が
煩雑で時間を要するため削除した。
ISO規格改正時に,提案を検討する。
5.4.2 塩化
チタン(Ⅲ)
還元
塩化チタン(Ⅲ)で還元。
7.4
塩化すず(Ⅱ)で還元
変更
塩化すず(Ⅱ)を塩化チタ
ン(Ⅲ)に変更。
塩化すず(Ⅱ)で還元は塩化水銀(Ⅱ)
を使用するので環境汚染の問題があ
るので変更した。
塩化チタン(Ⅲ)の還元の採用をISO
規格改正時に提案を検討する。
5.4.3 滴定
1
60 mol/L二クロム酸カリウ
ム標準溶液で滴定。
7.4
0.01 mol/L二クロム酸カリ
ウム標準溶液で滴定。
変更
二クロム酸カリウム標準
溶液の濃度を変更。
JISの二クロム酸カリウム標準溶液
の1 mLは,標準鉄溶液l mLに相当
するので,計算上容易であるので変
更した。
ISO規格改正時に提案を検討する。
5.5 空試験
空試験操作を規定。
7.2
一致
―
―
2
M
8
2
6
3
:
0
0
0
0
7
M 8263:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ)JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容
(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
箇条番号及
び名称
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5.6.1 試料
中の鉄含有
率の算出
a) 乾燥試料を用いて分析す
る場合の計算式を規定。
−
追加
乾燥試料を用いて分析す
る場合の計算式を追加し
た。
従来のJISで用いられる乾燥試料も
使用できることにした。ISO規格改
正時に,提案を検討する。
b) 大気平衡試料を用いて
分析する場合の計算式を規
定。
8.1
大気平衡試料を用いて分析
する場合の計算式を規定。
変更
二クロム酸カリウム標準
溶液の濃度を変更。
JISの二クロム酸カリウム標準溶液
の1 mLは,標準鉄溶液1 mLに相当
するので,計算上容易であるので変
更した。
ISO規格改正時に提案を検討する。
5.6.2 試料
中の酸化鉄
(Ⅱ)含有
率の算出
鉄含有率を,酸化鉄(Ⅱ)
に変換するための計算式を
記載。
−
追加
国内の取引で一般的な酸
化物表示への計算を追加
した。
クロム鉱石中の鉄の形態は,酸化物
であるので,酸化物で表示できるよ
うにした。
5.7 許容差
室内再現許容差
室間再現許容差
8.2
併行許容差
変更
JISは,室内及び室間許容
差を共同実験から求めた。
ISO規格改正時に提案を検討する。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6130 :1985,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD················ 国際規格を修正している。
2
M
8
2
6
3
:
2
0
0
7