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(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 一般事項························································································································· 1
4 定量方法の区分 ················································································································ 1
5 原子吸光分析法 ················································································································ 2
5.1 要旨 ···························································································································· 2
5.2 試薬 ···························································································································· 2
5.3 試料はかりとり量 ·········································································································· 2
5.4 操作 ···························································································································· 2
5.5 空試験 ························································································································· 3
5.6 検量線の作成 ················································································································ 3
5.7 計算 ···························································································································· 4
6 炎光光度法 ······················································································································ 4
6.1 要旨 ···························································································································· 4
6.2 試薬 ···························································································································· 4
6.3 試料はかりとり量 ·········································································································· 5
6.4 操作 ···························································································································· 5
6.5 空試験 ························································································································· 5
6.6 検量線の作成 ················································································································ 5
6.7 計算 ···························································································································· 5
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 7
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本フェロアロイ協会(JFA)及び一般財団
法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本
工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
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マンガン鉱石−ナトリウム定量方法
Manganese ores-Methods for determination of sodium
序文
この規格は,1981年に第1版として発行されたISO 4571及び1985年に第1版として発行されたISO 7969
を基とし,国内の実情に合わせるため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,マンガン鉱石中のナトリウムの定量方法について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 4571:1981,Manganese ores and concentrates−Determination of potassium and sodium content−
Flame atomic emission spectrometric method
ISO 7969:1985,Manganese ores and concentrates−Determination of sodium and potassium contents
−Flame atomic absorption spectrometric method(全体評価:MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS M 8203 マンガン鉱石−化学分析方法−通則
3
一般事項
分析方法に共通な一般事項は,JIS M 8203による。
4
定量方法の区分
ナトリウムの定量方法は,次のいずれかによる。
a) 原子吸光分析法 この方法は,ナトリウム含有率0.01 %(質量分率)以上2.0 %(質量分率)以下の
試料に適用する。
b) 炎光光度法 この方法は,ナトリウム含有率0.01 %(質量分率)以上2.0 %(質量分率)以下の試料
に適用する。
2
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5
原子吸光分析法
5.1
要旨
試料を塩酸,硝酸,ふっ化水素酸及び過塩素酸で分解する。過塩素酸の濃厚な白煙を発生させてふっ化
水素酸などを揮散させる。生じたマンガン酸化物を塩酸で分解した後,硝酸セシウムを加える。この溶液
の一部を原子吸光分析装置のアセチレン・空気フレーム中に噴霧し,ナトリウムの吸光度を測定する。
5.2
試薬
試薬は,次による。
5.2.1
塩酸
5.2.2
硝酸
5.2.3
ふっ化水素酸
5.2.4
過塩素酸
5.2.5
硝酸セシウム溶液(15 g/L)
5.2.6
マンガン溶液(Mn:25 mg/mL) マンガン[99.95 %(質量分率)以上]6.25 gをはかりとってポ
リテトラフルオロエチレン(以下,PTFEという。)製ビーカー(300 mL)に移し入れ,塩酸(1+1)80 mL
を少量ずつ加え,PTFE製時計皿で覆い加熱してマンガンを分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下
面を水で洗って時計皿を取り除き,250 mLのポリエチレン製,ポリプロピレン製,PTFE製など(以下,
樹脂製という。)全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
5.2.7
鉄溶液(Fe:10 mg/mL) 鉄[99.9 %(質量分率)以上]2.5 gをはかりとってPTFE製ビーカー
(300 mL)に移し入れ,塩酸(1+1)50 mLを少量ずつ加え,PTFE製時計皿をし加熱して鉄を分解する。
常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,250 mLの樹脂製全量フラスコに水を
用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
5.2.8
ナトリウム標準液A(Na:200 μg/mL) 110 ℃で2時間乾燥し,デシケーター中で常温まで放冷
した塩化ナトリウム[99.5 %(質量分率)以上]0.508 4 gをPTFE製ビーカー(300 mL)にはかりとり,
水200 mLに溶解する。この溶液を,1 000 mLの樹脂製全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。
この溶液は,樹脂製の容器に保存する。
5.2.9
ナトリウム標準液B(Na:50 μg/mL) ナトリウム標準液A(5.2.8)を水で正確に4倍に薄めて
ナトリウム標準液Bとする。この溶液は,使用の都度調製する。
5.3
試料はかりとり量
試料はかりとり量は,0.50 gとし,0.1 mgの桁まではかる。
5.4
操作
警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険があるので,
過塩素酸を使用する場合は,安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。
5.4.1
試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとって,PTFE製ビーカー(200 mL)に移し入れ,PTFE製時計皿で覆う。
b) 時計皿を少しずらして塩酸20 mL及び硝酸5 mLを加え時計皿で覆い,加熱する。反応が治まったら,
ふっ化水素酸10 mLを加え,引き続き加熱して分解する。放冷した後,時計皿の下面を水で洗って,
時計皿を取り除く。
c) 過塩素酸10 mLを加え,加熱し,過塩素酸の白煙が発生しなくなるまで加熱を続ける。放冷した後,
水でPTFE製ビーカーの内壁を洗う。
3
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,乾固しすぎると生じたマンガン酸化物がPTFE製ビーカーの内壁の細孔に固着し,分解が困
難になるので長時間加熱しない。
d) 塩酸15 mL及び水10〜15 mLを加え,PTFE製時計皿で覆い加熱して塩類を溶解する。時計皿の下面
を水で洗って,時計皿を取り除く。
e) この溶液を,ろ紙(5種B)を用いて250 mLの樹脂製全量フラスコにろ過し,ろ紙及び不溶解残さを
温水を用いて十分に洗浄する。
なお,二酸化けい素などの沈殿が大量に発生して,ろ過の速度が遅い場合には,ろ紙(5種A)を
用いてもよい。
f)
硝酸セシウム溶液(15 g/L)5 mLを加え,水で標線まで薄める。
5.4.2
測定溶液の調製
測定溶液の調製は,次のいずれかによる。
a) 試料中のナトリウム含有率が0.2 %(質量分率)未満の場合 5.4.1 f)で得た溶液を測定溶液とする。
b) 試料中のナトリウム含有率が0.2 %(質量分率)以上の場合 5.4.1 f)で得た溶液を表1に従って分取
して100 mLの樹脂製全量フラスコに移し入れる。次に,表1に従ってマンガン溶液(Mn:25 mg/mL)
(5.2.6),鉄溶液(Fe:10 mg/mL)(5.2.7)及び硝酸セシウム溶液(15 g/L)を加え,更に塩酸3 mL
を加えて,水で標線まで薄め,測定溶液とする。
表1−試料溶液の希釈方法
試料中のナトリウム
含有率
%(質量分率)
試料溶液
分取量
mL
マンガン溶液
(5.2.6)添加量
mL
鉄溶液(5.2.7)添加
量
mL
硝酸セシウム溶液
(15 g/L)添加量
mL
0.2以上 0.8未満
25
2.7
2.3
1.5
0.8以上 2.0以下
10
3.2
2.7
1.8
5.4.3
吸光度の測定
5.4.2 a)又は5.4.2 b)で得た測定溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調節した原子吸光分析装置のアセチレ
ン・空気フレーム中に噴霧し,波長589.0 nmにおけるナトリウムの吸光度を測定する。
5.5
空試験
PTFE製ビーカー(200 mL)にマンガン溶液(Mn:25 mg/mL)(5.2.6)9.0 mL及び鉄溶液(Fe:10 mg/mL)
(5.2.7)7.5 mLを加え,PTFE製時計皿で覆う。以下,5.4.1 b)〜5.4.1 f)及び5.4.2の手順に従って試料と同
じ操作を試料と併行して行う。この溶液を空試験液とし,5.4.3の手順に従って吸光度を測定する。
5.6
検量線の作成
5.6.1
検量線用溶液の調製
検量線用溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 6個のPTFE製ビーカー(300 mL)を準備し,ナトリウム標準液B(Na:50 μg/mL)(5.2.9)を正確に
0,1,5,10,15及び20 mL加える。
b) マンガン溶液(Mn:25 mg/mL)(5.2.6)9.0 mL及び鉄溶液(Fe:10 mg/mL)(5.2.7)7.5 mLを加え,
PTFE製時計皿で覆う。次に,試料の分解の5.4.1 b)〜5.4.1 d)までの手順に従って試料と同じ操作を行
う。
c) 常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を250 mLの樹脂製全量フ
ラスコに水を用いて移し入れる。硝酸セシウム溶液(15 g/L)5 mLを加え,水で標線まで薄める。
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.6.2
検量線の作成
検量線溶液の吸光度を測定溶液の吸光度測定と併行して測定し,得た吸光度と添加したナトリウム量と
の関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
5.7
計算
計算は,次のいずれかによる。
a) 測定溶液の調製を5.4.2 a)で行った場合 5.4.3及び5.5で得た吸光度と5.6.2で作成した検量線とから,
ナトリウム量を求め,試料中のナトリウム含有率を,次の式によって算出する。
100
1
2
1
×
m
A
A
Na
−
=
ここに,
Na: 試料中のナトリウム含有率[%(質量分率)]
A1: 測定溶液中のナトリウム検出量(g)
A2: 空試験液中のナトリウム検出量(g)
m1: 試料はかりとり量(g)
b) 測定溶液の調製を5.4.2 b)で行った場合 5.4.3及び5.5で得た吸光度と5.6.2で作成した検量線とから,
ナトリウム量を求め,試料中のナトリウム含有率を,次の式によって算出する。
100
250
1
2
4
3
×
×V
m
A
A
Na
−
=
ここに,
Na: 試料中のナトリウム含有率[%(質量分率)]
A3: 測定溶液中のナトリウム検出量(g)
A4: 空試験液中のナトリウム検出量(g)
V1: 試料溶液の分取量(mL)
m2: 試料はかりとり量(g)
6
炎光光度法
6.1
要旨
試料を塩酸,硝酸,ふっ化水素酸及び過塩素酸で分解する。過塩素酸の濃厚な白煙を発生させてふっ化
水素酸などを揮散させる。生じたマンガン酸化物を塩酸で分解した後,硝酸セシウムを加える。この溶液
の一部を炎光光度分析装置のアセチレン・空気フレーム中に噴霧し,ナトリウム波長589.0 nmの発光強度
を測定する。
6.2
試薬
試薬は,次による。
6.2.1
塩酸
6.2.2
硝酸
6.2.3
ふっ化水素酸
6.2.4
過塩素酸
6.2.5
硝酸セシウム溶液(15 g/L)
6.2.6
マンガン溶液(Mn:25 mg/mL) 5.2.6による。
6.2.7
鉄溶液(Fe:10 mg/mL) 5.2.7による。
6.2.8
ナトリウム標準液A(Na:200 μg/mL) 5.2.8による。
6.2.9
ナトリウム標準液B(Na:50 μg/mL) 5.2.9による。
5
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6.3
試料はかりとり量
試料はかりとり量は,0.50 gとし,0.1 mgの桁まではかる。
6.4
操作
警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険があるので,
過塩素酸を使用する場合は,安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。
6.4.1
試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとって,PTFE製ビーカー(200 mL)に移し入れ,PTFE製時計皿で覆う。
b) 5.4.1 b)〜5.4.1 f)の操作を行う。
6.4.2
測定溶液の調製
測定溶液の調製は,次のいずれかによる。
a) 試料中のナトリウム含有率が0.2 %(質量分率)未満の場合 6.4.1で得た溶液を測定溶液とする。
b) 試料中のナトリウム含有率が0.2 %(質量分率)以上の場合 6.4.1で得た溶液を表2に従って分取し
て100 mLの樹脂製全量フラスコに移し入れる。次に,表2に従ってマンガン溶液(Mn:25 mg/mL)
(6.2.6),鉄溶液(Fe:10 mg/mL)(6.2.7)及び硝酸セシウム溶液(15 g/L)を加え,更に塩酸3 mL
を加えて,水で標線まで薄め,測定溶液とする。
表2−試料溶液の希釈方法
試料中のナトリウム
含有率
%(質量分率)
試料溶液
分取量
mL
マンガン溶液
(6.2.6)添加量
mL
鉄溶液(6.2.7)添加
量
mL
硝酸セシウム溶液
(15 g/L)添加量
mL
0.2以上 0.8未満
25
2.7
2.3
1.5
0.8以上 2.0以下
10
3.24
2.7
1.8
6.4.3
発光強度の測定
6.4.2 a)又は6.4.2 b)で得た測定溶液の一部を炎光光度分析装置のアセチレン・空気フレーム中に噴霧し,
ナトリウム波長589.0 nmの発光強度を測定する。
6.5
空試験
PTFE製ビーカー(200 mL)にマンガン溶液(Mn:25 mg/mL)(6.2.6)9.0 mL及び鉄溶液(Fe:10 mg/mL)
(6.2.7)7.5 mLを加え,PTFE製時計皿で覆う。以下,6.4.1 b)及び6.4.2の手順に従って試料と同じ操作を
試料と併行して行う。この溶液を空試験液とし,6.4.3の手順に従って発光強度を測定する。
6.6
検量線の作成
6.6.1
検量線用溶液の調製
5.6.1の操作を行う。
6.6.2
検量線の作成
検量線溶液の発光強度を測定溶液の発光強度測定と併行して測定し,得た発光強度と添加したナトリウ
ム量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
6.7
計算
a) 測定溶液の調製を6.4.2 a)で行った場合 6.4.3及び6.5で得た発光強度と6.6.2で作成した検量線とか
ら,ナトリウム量を求め,試料中のナトリウム含有率を,次の式によって算出する。
6
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100
3
6
5
×
m
A
A
Na
−
=
ここに,
Na: 試料中のナトリウム含有率[%(質量分率)]
A5: 測定溶液中のナトリウム検出量(g)
A6: 空試験液中のナトリウム検出量(g)
m3: 試料はかりとり量(g)
b) 測定溶液の調製を6.4.2 b)で行った場合 6.4.3及び6.5で得た発光強度と6.6.2で作成した検量線とか
ら,ナトリウム量を求め,試料中のナトリウム含有率を,次の式によって算出する。
100
250
2
4
8
7
×
×V
m
A
A
Na
−
=
ここに,
Na: 試料中のナトリウム含有率[%(質量分率)]
A7: 分取した測定溶液中のナトリウム検出量(g)
A8: 分取した空試験液中のナトリウム検出量(g)
V2: 測定溶液及び空試験液の分取量(mL)
m4: 試料はかりとり量(g)
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS M 8243:2014 マンガン鉱石−ナトリウム定量方法
ISO 4571:1981 Manganese ores and concentrates−Determination of potassium and
sodium content−Flame atomic emission spectrometric method
ISO 7969:1985 Manganese ores and concentrates−Determination of sodium and
potassium contents−Flame atomic absorption spectrometric method
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及
びその内容
(V)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び
今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3一般事
項
分析方法に共通な一般事項
としてJIS M 8203を引用し
た。
ISO
4571
ISO
2
ISO 4297マンガン鉱石
及び精鉱−化学分析方
法−通則
変更
JIS M 8203は,ISO 4297を参考にした規格
で,ISO 4297を引用している。
−
4 定量方
法の区分
原子吸光分析法及び炎光光
度法を規定
7969
1
原子吸光分析法及び炎
光光度法を規定
変更
JISでは,マンガン鉱石の含有率が1.0 %(質
量分率)を超える試料が存在するので適用
範囲を広げた。
ISO規格への提案を検
討する。
5 原子吸
光分析法
5.2 試薬
5.2.8 ナトリウム標準液A
5.2.9 ナトリウム標準液B
ISO
7969
4.13
4.14
JISとほぼ同じ
変更
JISでは,適用範囲の上限を2倍にしたので,
適切な操作及び容量とするために,検量線
の濃度を2倍に変更した。
ISO規格への提案を検
討する。
5.3 試料はかりとり量
7.1
0.250 0 g
変更
JISでは,適用範囲の上限を2倍に拡大した
ので,試料はかりとり量を変更した。
ISO規格への提案を検
討する。
5.4 操作
7.3.1
試料の溶解性によって,
試料の分解を2種類規
定
変更
JISでは,試料は,完全に分解する必要があ
るため,簡単に分解できる試料の場合を削
除し,分解操作は,試料溶液の調製の項目
に記載した。
ISO規格への提案を検
討する。
5.4.1 試料溶液の調製
7.3.2
容器の容量,分取量及び
添加量がJISと異なる。
変更
JISでは,試料はかりとり量を変更したの
で,分取量及び添加量を変更した。
ISO規格への提案を検
討する。
5.4.2 測定溶液の調製
−
−
追加
JISでは,適用範囲に合わせて,分取する場
合と分取しない場合とで2種類規定した。
ISO規格への提案を検
討する。
2
M
8
2
4
3
:
2
0
1
4
8
M 8243:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及
びその内容
(V)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び
今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5 原子吸
光分析法
(続き)
5.5 空試験
ISO
7969
7.2
バックグラウンド溶液
の添加なし
追加
ISO規格は,マンガン鉱石中のマトリック
ス元素の影響が考慮されていないので,JIS
では,マンガン及び鉄を追加した。
ISO規格への提案を検
討する。
5.6 検量線の作成
7.4.1
ナトリウム標準液及び
バックグラウンド溶液
の添加量が異なる。
変更
JISでは,試料量及び検量線の最大濃度を
ISO規格の2倍にした。
ISO規格への提案を検
討する。
7.4.2
ゼロ検量線溶液を記載
変更
JISでは,一連のナトリウム標準液の添加時
に,ゼロ検量線溶液(0 mL)を含めて,こ
の細分箇条に記載して,操作内容を分かり
やすくした。
ISO規格への提案を検
討する。
5.7 計算
8.1
計算式がJISと異なる。 変更
計算式を通常のJIS様式に変更した。
ISO規格への提案を検
討する。
6 炎光光
度法
6.2.8 ナトリウム標準液A
ISO
4571
4.15
ナトリウム標準液を1
種類規定
変更
JISでは,輸入鉱石の適用上限値は2元素と
も2.0 %(質量分率)の範囲であるので,こ
れらの濃度に変更した。
ISO規格への提案を検
討する。
6.2.9 ナトリウム標準液B
−
−
追加
適用範囲の上限値を変更したので,JISで
は,ナトリウム濃度及び分取量を変更した。
ISO規格への提案を検
討する。
6.3 試料はかりとり量
6.2
0.1〜0.5 g
変更
JISでは,原子吸光分析法に合わせて,試料
はかりとり量を固定し,試料溶液を希釈し
て測定する方法に変更した。
ISO規格への提案を検
討する。
6.4 操作
6.2
鉄含有率に従って,試料
分解として2種類記載
変更
JISでは,鉄含有率の高い試料は,鉄鉱石に
分類されるため,鉄の低い試料の場合につ
いて,一連の操作として試料溶液の調製の
項目に規定した。
ISO規格への提案を検
討する。
6.4.1 試料溶液の調製
−
追加
ISO規格は,試料溶液を希釈しないで直接
測定している。JISでは,原子吸光分析法に
合わせて,試料はかりとり量を一定にして,
分取量及び添加量を追加した。
ISO規格への提案を検
討する。
2
M
8
2
4
3
:
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0
1
4
9
M 8243:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及
びその内容
(V)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び
今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6 炎光光
度法
6.4.2 測定溶液の調製
ISO
4571
−
−
追加
JISでは,適用範囲に合わせて,分取する場
合と分取しない場合とで2種類規定した。
ISO規格への提案を検
討する。
(続き)
6.5 空試験
6.1
バックグラウンド溶液
の添加なし
追加
ISO規格は,マンガン鉱石中のマトリック
ス元素の影響が考慮されていないので,JIS
では,マンガン及び鉄を追加した。
ISO規格への提案を検
討する。
6.6 検量線の作成
6.5.1
ナトリウム標準液及び
バックグラウンド溶液
の添加量が異なる。
変更
JISでは,試料含有率範囲から,検量線の作
成方法を変更し,原子吸光分析法に合わせ
た。
ISO規格への提案を検
討する。
6.7 計算
ISO
7969
8.1
計算式がJISと異なる。 変更
計算式を通常のJIS様式に変更した。
ISO規格への提案を検
討する。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:(ISO 4571:1981,ISO 7969:1985,MOD)
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
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