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M 8217-1:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 一般事項························································································································· 2 

4 要旨······························································································································· 2 

5 試薬······························································································································· 2 

6 試料のはかりとり ············································································································· 3 

7 操作······························································································································· 3 

7.1 試料の分解 ··················································································································· 3 

7.2 鉄の抽出 ······················································································································ 3 

7.3 残さの処理 ··················································································································· 4 

7.4 硫酸バリウムの沈殿 ······································································································· 4 

7.5 ひょう量 ······················································································································ 4 

8 空試験···························································································································· 5 

9 計算······························································································································· 5 

10 許容差 ·························································································································· 5 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 6 

M 8217-1:2020  

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,産

業標準原案を添えて日本産業規格を制定すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済

産業大臣が制定した日本産業規格である。これによって,JIS M 8217:1994は廃止され,その一部を分割し

て制定したこの規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS M 8217の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS M 8217-1 第1部:鉄抽出分離硫酸バリウム重量法 

JIS M 8217-2 第2部:熱分解−よう素酸カリウム滴定法 

JIS M 8217-3 第3部:高周波誘導加熱−赤外線吸収法 

background image

日本産業規格          JIS 

M 8217-1:2020 

鉄鉱石−硫黄定量方法− 

第1部:鉄抽出分離硫酸バリウム重量法 

Iron ores−Determination of sulfur- 

Part 1: Barium sulfate gravimetric method after solvent extraction of iron 

序文 

この規格は,1986年に第1版として発行されたISO 4689を基とし,主として鉄鉱石分析法のJISの体

系・様式に合わせるため,技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,鉄鉱石中の硫黄定量方法のうち,鉄抽出分離硫酸バリウム重量法について規定する。 

この方法は,鉄鉱石中の硫黄含有率(質量分率)0.01 %以上1.0 %以下の定量に適用する。 

注記1 JIS M 8217の規格群の定量範囲を表1に示す。 

表1−JIS M 8217規格群の定量範囲 

規格番号 

定量範囲[質量分率(%)] 

JIS M 8217-1 

0.01 以上 

1.0 以下 

JIS M 8217-2 

0.002 以上 

1.0 以下 

JIS M 8217-3 

0.002 以上 

0.10 以下 

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 4689:1986,Iron ores−Determination of sulfur content−Barium sulfate gravimetric method

(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 8001 試薬試験方法通則 

JIS M 8202 鉄鉱石−分析方法通則 

JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部:精確さに関する値の実用的

M 8217-1:2020  

な使い方 

一般事項 

定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8202による。 

要旨 

試料を塩素酸カリウム,塩酸及び硝酸で分解して蒸発乾固した後,生成した塩類を塩酸に溶解し,不溶

解残さをろ過する。ろ液は,4-メチル-2-ペンタノンを用いて鉄を抽出・除去して主液とする。残さは,強

熱し,ふっ化水素酸と硝酸とで処理して,二酸化けい素を除去した後,炭酸ナトリウムで融解する。融成

物を水で溶解してろ過し,ろ液を酸性溶液とした後,主液に合わせる。残留した鉄は,亜鉛で二価に還元

し,酸濃度を調節して塩化バリウム溶液を加える。生成した硫酸バリウムをこし分け,強熱してその質量

を測定する。 

試薬 

試薬は,次による。 

5.1 

塩素酸カリウム 

5.2 

炭酸ナトリウム 

5.3 

塩酸 

5.4 

塩酸(2+1,1+1,2+100) 

5.5 

硝酸 

5.6 

ふっ化水素酸 

5.7 

混酸(塩酸4,硝酸1) 

この溶液は,保存せず使用直前に調製する。 

5.8 

亜鉛 この方法に適したもの。例えば,粒径1 mm〜3 mmのもの。 

5.9 

鉄 純度の高い鉄で,硫黄含有率(質量分率)が,0.001 %以下のもの。 

5.10 

塩化バリウム溶液 

塩化バリウム二水和物100 gを水約1 000 mLで溶解した後,時計皿で覆い,沸騰するまで加熱する。60 ℃

〜70 ℃の水浴上で2時間以上加熱した後,一夜間放置する。プラスチック製試薬瓶に保存し,使用の都度

必要な量をろ紙(5種C)でろ過する。 

5.11 

塩酸洗浄溶液 

ろ紙(5種C)でろ過した塩化バリウム溶液(5.10)10 mLを塩酸(2+100)で1 000 mLとする。 

5.12 

硝酸ナトリウム溶液(飽和) 

注記 20 ℃の水100 gに対して硝酸ナトリウム約88 gが溶解する。 

5.13 

炭酸ナトリウム溶液(20 g/L) 

この溶液は,プラスチック製保存容器に保存する。 

5.14 

硝酸銀溶液(20 g/L) 

溶液の調製及び保存は,JIS K 8001の表JA.3(試薬溶液類の調製)による。 

5.15 

メチルオレンジ溶液(0.1 g/100 mL) 

溶液の調製及び保存は,JIS K 8001の表JA.6[指示薬(中和滴定用)の調製]による。 

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M 8217-1:2020  

5.16 

4-メチル-2-ぺンタノン 

使用前に次の前処理を行う。4-メチル-2-ぺンタノン200 mLと塩酸(1+1)100 mLとを500 mLの分液

漏斗に入れ,約1分間激しく振り混ぜる。二層に分離後,下層の水相を捨てる。 

試料のはかりとり 

試料はかりとり量は,表2による。 

表2−試料はかりとり量 

硫黄含有率 

[質量分率(%)] 

試料はかりとり量 

0.01 以上 0.1 未満 

5.0 

0.1 以上 0.5 未満 

2.0 

0.5 以上 1.0 以下 

1.0 

操作 

7.1 

試料の分解 

はかりとった試料をビーカー(300 mL)に移し入れ,塩素酸カリウム(5.1)1 gと水3 mL〜4 mLとを

加え,よく混ぜ合わせて時計皿で覆う。表3に示した量の混酸(5.7)を加え,徐々に加熱して分解する。 

注記 試料の分解時間は,1時間〜2時間では不十分で,更に長時間を要する場合がある。 

表3−分解に用いる混酸(5.7)の量 

硫黄含有率 

[質量分率(%)] 

混酸の量 

mL 

0.01 以上 0.1 未満 

70 

0.1 以上 0.5 未満 

40 

0.5 以上 1.0 以下 

25 

溶液が沸騰しない程度に時計皿をずらし,150 ℃の熱板上で加熱する。蒸発乾固した後,放冷して塩酸

(5.3)10 mLを加える。 

次に,溶液を110 ℃の熱板上で蒸発乾固する。放冷して塩酸(1+1)30 mLを添加し,加温して塩類を

溶解する。 

水25 mLを加え,約5分間沸騰した後,時計皿の下面を温水で洗って時計皿を取り除き,ろ紙(5種C)

を用いてろ過する。ろ紙及び残さを温塩酸(2+100)でろ紙に塩化鉄(III)の黄色が認められなくなるま

で洗浄し,次に温水で3,4回洗浄する。ろ液及び洗液は,ビーカー(300 mL)に受ける。ろ紙及び残さ

は,白金るつぼ(30 mL)に移し入れ,保存する。 

7.2 

鉄の抽出 

7.1で得たろ液及び洗液を,液量が約10 mLになるまで加熱濃縮する。放冷した後,分液漏斗A(200 mL)

に移し入れ,更にビーカー内壁を塩酸(2+1)50 mLを用いて数回に分けて洗浄し,分液漏斗Aに移す。

これに4-メチル-2-ぺンタノン(5.16)50 mLを加え,約1分間振り混ぜ,静置して二層に分離した後,下

層の水相を,別の分液漏斗B(200 mL)に移し入れる。 

有機相が残っている分液漏斗Aに塩酸(2+1)10 mLを加えて約30秒間振り混ぜて洗浄し,静置して

M 8217-1:2020  

二層に分離した後,下層の水相を分液漏斗Bへ合わせる。再び有機相が残っている分液漏斗Aに塩酸(2

+1)10 mLを加えて約30秒間振り混ぜて洗浄し,静置して二層に分離した後,下層の水相を分液漏斗B

へ合わせ,上層の有機相は,捨てる。 

4-メチル-2-ぺンタノン50 mLを水相が入っている分液漏斗Bに加え,約1分間振り混ぜる。静置して二

層に分離した後,下層の水相を元のビーカー(300 mL)に移し入れる。上層の有機相を上記と同様に塩酸

(2+1)10 mLで2回洗浄する。洗液(水相)は,元のビーカー(300 mL)へ合わせる。得られた溶液を,

乾固直前まで加熱する。 

混酸(5.7)10 mLを加えて,塩類を溶解させた後,蒸発乾固させて有機物質を分解する。塩酸(5.3)10 

mLを加え,150 ℃の熱板上で蒸発乾固する。さらに,塩酸(5.3)10 mLを加え,110 ℃の熱板上で蒸発乾

固する。放冷した後,塩酸(5.3)5 mLと水30 mLとを加えて,塩類を溶解し,主液として保存する。 

7.3 

残さの処理 

7.1で保存したろ紙及び残さを硝酸ナトリウム溶液(5.12)1,2滴で湿し,ろ紙が炭化するまで白金るつ

ぼを加熱した後,800 ℃〜850 ℃で強熱灰化する。白金るつぼを放冷した後,強熱灰化した残さに硝酸(5.5)

数滴を加えて湿す。ふっ化水素酸(5.6)約5 mLを加えて,乾固するまで加熱して,二酸化けい素及び硝

酸を除去する。 

けい素含有率が高い場合,ふっ化水素酸約5 mLによる二酸化けい素の除去処理を繰り返す。 

白金るつぼを放冷した後,炭酸ナトリウム(5.2)3 gを加えて,加熱して残さを1 000 ℃で15分間融解

する。白金るつぼを放冷した後,ビーカー(300 mL)に入れ,温水約100 mLを加え,穏やかに加熱して,

融成物を溶解する。白金るつぼを温水で洗って取り出す。 

溶液をろ紙(5種C)でろ過し,ろ液をビーカー(300 mL)に集める。ろ紙は,炭酸ナトリウム溶液(5.13)

で数回洗浄して残さは,捨てる。ろ液及び洗液にメチルオレンジ溶液(5.15)0.5 mLを加え,かき混ぜな

がら塩酸(1+1)を少量加えて中和する。さらに,塩酸(1+1)5 mLを加え,7.2で得た主液に合わせる。 

7.4 

硫酸バリウムの沈殿 

主液が入ったビーカーを時計皿で覆い,25 mLになるまで加熱濃縮する。放冷した後,塩酸(1+1)3 mL

と水50 mLとを加え,加熱して可溶性塩類を溶解する。60 ℃〜70 ℃の水浴上で加熱し,亜鉛(5.8)1.0 g

を加えて,残っている鉄(III)を鉄(II)に還元する。亜鉛が完全に溶解した後,直ちにろ紙(5種C)で

ろ過し,ろ液をビーカー(300 mL)に集める。ろ紙及び残さを塩酸(2+100)で,ろ液が約120 mLにな

るまで洗浄し,残さは,捨てる。 

ろ液を60 ℃〜70 ℃で加熱し,かき混ぜながらゆっくりと塩化バリウム溶液(5.10)5 mLをビュレット

から加える。さらに,5分間かき混ぜた後,ビーカーを時計皿で覆い,60 ℃〜70 ℃の水浴上で約2時間加

熱する。溶液を室温まで冷却して一夜間放置する。 

硫酸バリウムの沈殿は,ろ紙(5種C)を用いてこし分ける。 

なお,微細な沈殿がろ紙を通過しないように,少量のろ紙パルプを使用してもよい。 

ビーカーを塩酸洗浄溶液(5.11)で1回洗浄し,洗液をろ紙上に注ぎ入れた後,ビーカーの内壁をポリ

スマンを用いてこすり,付着物を塩酸洗浄溶液を用いてろ紙上に移す。塩酸洗浄溶液を用いて数回ビーカ

ーを洗浄し,洗液をろ紙上に注ぎ入れた後,ろ液の少量を取り,硝酸銀溶液(5.14)を滴加して塩化物イ

オンが検出されなくなるまで洗浄を行う。 

7.5 

ひょう量 

7.4で得られたろ紙と沈殿を,あらかじめ800 ℃で加熱して質量差が0.3 mg以下の恒量とした白金るつ

ぼに入れる。ろ紙を低い温度で乾燥,炭化した後,注意深く灰化する。初めに,500 ℃で20分間,次に800 ℃

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M 8217-1:2020  

で20分間加熱する。白金るつぼは,デシケーター中で放冷し,硫酸バリウムとしてひょう量する。質量差

が0.3 mg以下の恒量になるまで800 ℃で強熱(灰化)を繰り返す。 

空試験 

試料の代わりに鉄(5.9)0.50 gを用いて,7.1〜7.5の手順に従って試料と同じ操作を,試料と併行して

行う。 

計算 

試料中の硫黄含有率[質量分率(%)]は,次の式によって算出する。 

(

)(

)

[

]

(

)(

)

[

]

5

4

3

2

1

5

4

3

2

1

74

.

13

100

4

137

.0

m

m

m

m

m

m

m

m

m

m

S

×

=

×

×

=

ここに, 

S: 試料中の硫黄含有率[質量分率(%)] 

m1: 試料からの硫酸バリウムを含んだ白金るつぼの質量(g) 

m2: 試料用白金るつぼ(風袋)の質量(g) 

m3: 空試験の白金るつぼの質量(g) 

m4: 空試験用白金るつぼ(風袋)の質量(g) 

m5: はかりとった試料(箇条6)の質量(g) 

0.137 4: 硫酸バリウム中の硫黄含有率(質量比) 

10 

許容差 

許容差は,表4による。 

表4−許容差 

単位 質量分率(%) 

硫黄含有率 

併行許容差 

室間許容差a) 

0.01以上1.0以下 

f(n)[0.009 3×(S)+0.001 4] 

f(n)[0.009 6×(S)+0.002 1] 

許容差計算式中のf(n)の値は,JIS Z 8402-6の表1(許容範囲の係数)による。室間許容差の場合,nの値は分

析に関与した分析室数である。また,(S)は,許容差を求める硫黄定量値の平均値[質量分率(%)]である。 
注a) この規格における室間許容差は,各分析室においてJIS M 8202の6.5(分析値の採択)によって求めた分

析値を用いて判定する。 

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M 8217-1:2020  

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS M 8217-1:2020 鉄鉱石−硫黄定量方法−第1部:鉄抽出分離硫酸バリウム重
量法 

ISO 4689:1986,Iron ores−Determination of sulfur content−Barium sulfate gravimetric 
method 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 適用範囲を規定 

0.01 %〜1.0 % 

適用範囲を規定 
0.01 %〜1.0 % 

一致 

2 引用規格  

3 一般事項 鉄鉱石の定量方法

に共通の一般事項
を規定 

− 

− 

追加 

JISは,定量方法に共通な一般事項
を規定した。 

JISは,鉄鉱石の定量に共通の事
項をJIS M 8202に規定している。 

4 要旨 

分析法概要を記載 

原理を記載 

一致 

5 試薬 

使用する試薬を規
定 

使用する試薬を規定 

追加 

JISは,使用する試薬の品質を規定
している。ち密なろ紙として5種C
を規定した。 

日本独自の分析法規格における規
定で,改正提案しない。 

5.8 亜鉛の形状を規
定 

4.3 

亜鉛の品質を規定 

変更 

JISは,この方法に適したものとし,
亜鉛の形状だけを規定した。 

日本では,硫黄の含有率が保証さ
れた試薬は,入手できない。日本
独自の規定で,改正提案しない。 

5.9 鉄の品質を規定 

− 

− 

追加 

JISは,空試験に用いる鉄を硫黄含
有率(質量分率)0.001 %以下と規
定した。 

日本独自の分析法規格における規
定で,改正提案しない。 

5.10 塩化バリウム
溶液の調製方法を
規定 

4.11 

塩化バリウム溶液の調
製方法を規定 

追加 

JISは,水浴温度を規定した。 

日本独自の分析法規格における規
定で,改正提案しない。 

− 

4.15 

チオシアン酸アンモニ
ウム溶液を規定 

削除 

JISは,硫黄イオンのロスを避ける
ために,ろ液を消費するチオシアン
酸によるチェックを止めて,洗浄回
数を規定した。 

日本独自の分析法規格における規
定で,改正提案しない。 

2

M

 8

2

1

7

-1

2

0

2

0

background image

M 8217-1:2020  

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

5 試薬 
(続き) 

5.11 塩酸洗浄溶液 

4.12 

塩酸洗浄溶液を規定 

追加 

JISは,ろ紙の種類として5種Cを
規定した。 

日本独自の分析法規格における規
定で,改正提案しない。 

5.14 硝酸銀溶液の
調製及び保存方法
を規定 

4.16 

硝酸銀溶液の濃度を規
定 

追加 

JISは,硝酸銀溶液の調製及び保存
方法にJIS K 8001を引用した。 

日本独自の分析法規格における規
定で,改正提案しない。 

5.15 メチルオレン
ジの調製及び保存
方法を規定 

4.17 

メチルオレンジの調製
方法を規定 

変更 

JISは,メチルオレンジ溶液の調製
及び保存方法にJIS K 8001を引用
した。 

日本独自の分析法規格における規
定で,改正提案しない。 

6 試料のは
かりとり 

試料のはかりとり
量を規定 

7.3 

試料のはかりとり量を
規定 

一致 

− 

使用する器具を規定 

削除 

JISは,一般器具の規定を削除した。 JISは,鉄鉱石の定量に共通の事

項をJIS M 8202に規定している。
技術的差異はない。 

− 

サンプリング及び試料
の調製を規定 

削除 

JISは,ISO規格の規定を全て削除
した。 

JISは,鉄鉱石のサンプリング及
び試料の調製をJIS M 8202に規
定している。技術的差異はない。 

− 

7.1 

分析回数を規定 

削除 

同上 

JISは,分析回数をJIS M 8202に
規定している。技術的差異はない。 

7 操作 

操作手順を規定 

操作手順を規定 

追加 

JISは,時計皿の使用を規定した。 JISとISO規格との作成方針の違

いによるもので,技術的差異はな
い。 

7.5 恒量の質量差を
規定 

7.4.5 

恒量の質量差を規定 

変更 

JISは,質量差をJIS K 8005に一致
させ0.3 mgとした。 

日本独自の分析法規格における規
定で,改正提案しない。 

8 空試験 

空試験の手順を規
定 

7.2 

空試験及びチェック分
析を規定 

削除 
 
追加 

JISは,チェック分析について規定
していない。 
JISは,鉄を用いる空試験を規定し
た。 

JISは,チェック分析をJIS M 
8202に規定している。技術的差異
はない。 

9 計算 

硫黄含有率の算出
手順を規定 

8.1 

硫黄含有率の算出手順
を規定 

変更 

JISは,ファクターを求めて補正す
る。 

JISとISO規格との作成方針の違
いによるもので,技術的差異はな
い。 

2

M

 8

2

1

7

-1

2

0

2

0

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M 8217-1:2020  

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

10 許容差 

併行許容差及び室
間許容差を規定 

8.2 
8.2.1 

結果の一般的処理 
併行許容差,室間許容
差,室内標準偏差及び室
間標準偏差を規定 

変更 

JISは,併行許容差及び室間許容差
を一般式に拡大した。 

JISとISO規格との作成方針の違
いによるもので,技術的差異はな
い。 

− 

− 

8.2.2 

真度のチェック方法を
規定 

削除 

JISは,ISO規格の規定を全て削除
した。 

JISは,真度のチェック方法は,
JIS M 8202に規定している。技術
的差異はない。 

− 

− 

8.2.3 

最終結果の計算方法を
規定 

削除 

同上 

JISは,最終結果の計算方法は,
JIS M 8202に規定している。技術
的差異はない。 

− 

− 

試験報告記載事項を規
定 

削除 

同上 

JISは,試験報告記載事項は,JIS 
M 8202が引用するJIS K 0050(化
学分析方法通則)の箇条13(記録)
に規定している。技術的差異はな
い。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 4689:1986,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 一致 ················ 技術的差異がない。 
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

2

M

 8

2

1

7

-1

2

0

2

0