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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

M 7610-1996 

定着安全電灯 

Safety lighting appatus for mine 

1. 適用範囲 この規格は,メタンを主とする可燃性ガス又は爆発性炭じんの存在するおそれがある鉱山

の坑内で使用する白熱灯形及び蛍光灯形の定着安全電灯(1)(以下,安全灯という。)について規定する。 

なお,この規格に定めていない防爆構造に関する事項については,JIS C 0901及びJIS C 0902によるも

のとする。 

注(1) ターボランプ,機関車,ローダなどの前照灯及びこれらに類するものには適用しない。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS C 0901 炭鉱用電気機器の防爆構造 

JIS C 0902 炭鉱用電気機器の防爆構造試験方法 

JIS C 0920 電気機械器具の防水試験及び固形物の侵入に対する保護等級 

JIS C 1302 絶縁抵抗計 

JIS C 3301 ゴムコード 

JIS C 3306 ビニルコード 

JIS C 4908 電気機器用コンデンサ 

JIS C 7709 電球類の口金及び受金 

JIS C 8108 蛍光灯燈ソケット及びグロースタータソケット 

JIS G 3101 一般構造用安定器 

JIS C 8324 けい光圧延鋼材 

JIS H 3250 銅及び銅合金棒 

JIS R 3206 強化ガラス 

2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考である。 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 

(1) 坑気 メタンを主とする坑内の可燃性ガス。 

(2) 光源 白熱電球又は蛍光ランプ(参考図1参照)。 

(3) 容器 金属製保護カバー及び透明保護カバーから成る安全灯の防爆構造を形成する包被(参考図1参

照)。 

(a) 金属製保護カバー 透明保護カバーとともに光源及び内部配線,ソケット,安定器などを保護する

容器の金属製構成部品。 

(b) 透明保護カバー グローブ及び前面保護ガラス。 

(c) グローブ 光を透過させるガラス製又はプラスチック製のカバー。 

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(d) 前面保護ガラス 光を透過させる板状ガラス製又はプラスチック製のカバー。 

(4) 保護格子 外部の衝撃から透明保護カバーを保護するための格子(参考図1参照)。 

(5) インターロック開閉器 無電圧状態でなければ光源の取替えなどができないように器具に組み込んだ

電源開放装置。 

(6) 圧力スイッチ 内圧防爆構造の圧力低下を検出するスイッチ。 

3. 種類及び記号 安全灯はその防爆構造によって,次の3種類とする。 

(1) 耐圧防爆構造 JIS C 0901に規定する耐圧防爆構造で,略号を(圧)とする。 

(2) 内圧防爆構造 JIS C 0901に規定する内圧防爆構造で,略号を(内)とする。 

(3) 安全増防爆構造 JIS C 0901に規定する安全増防爆構造で,略号を(安)とする。 

4. 性能 

4.1 

機械的性能 安全灯は,次の機械的性能をもたなければならない。 

(1) 落下強度 

(a) グローブは,6.1(1)(a)に規定する方法によって試験したとき,き裂又は破損を生じないこと。 

(b) 安全灯は,6.1(1)(b)に規定する方法によって試験したとき,各部にき裂,破損又は実用上支障があ

る変形を生じないこと。 

(2) 耐衝撃性 

(a) グローブは,6.1(2)(a)又は6.1(2)(b)に規定する方法によって試験したとき,き裂又は破損を生じない

こと。 

(b) 前面保護ガラスは,6.1(2)(c)に規定する方法によって試験したとき,き裂又は破損を生じないこと。 

(3) 耐熱衝撃性 透明保護カバーの部分は,6.1(3)に規定する方法によって試験したとき,き裂又は破損を

生じないこと。 

4.2 

温度上昇の限界 温度上昇の限界は,次による。 

(1) 安全灯の各部(安全増防爆構造のものは,内部において坑気に触れるおそれのある部分を含む。)の外

面温度の上昇は,6.1(4)に規定する方法によって試験したとき,160℃を超えてはならない。基準周囲

温度の限度は40℃とする。 

(2) 光源の口金の温度の上昇は,6.1(4)(a)に規定する方法によって試験したとき,155℃を超えてはならな

い。ただし,メカニカル口金の光源だけを用いる器具についてはこの限りでない。基準周囲温度の限

度は40℃とする。 

(3) 安定器の巻線の温度上昇は,6.1(4)(b)の方法によって試験したとき,表1の値を超えてはならない。 

表1 

単位 ℃ 

絶縁の種類 

温度上昇値 

55 

65 

70 

備考 基準周囲温度の限度は,

40℃とする。 

4.3 

電気的性能 電気的性能は,次による。 

(1) 絶縁抵抗 安全灯の絶縁抵抗は,6.2(1)に規定する方法によって試験したとき,5MΩ以上なければな

らない。 

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(2) 耐電圧 安全灯の容器は,6.2(2)に規定する方法によって試験したとき,これに耐えなければならない。 

4.4 

防水性能 安全灯の防水性能は,6.3に規定する方法によって試験したとき,保護等級2(防滴II形)

に適合しなければならない。 

4.5 

防爆構造別性能 

(1) 耐圧防爆構造の安全灯は,次の各項に適合しなければならない。 

(a) 耐爆発強度 6.4(1)(a)に規定する方法によって試験したとき,破損又は火炎逸走防止性に支障があ

る変形を生じないこと。 

(b) 爆発引火防止性 6.4(1)(b)に規定する方法によって試験したとき,火炎逸走を生じないこと。 

(c) 電源遮断性能 6.4(1)(c)に規定する方法によって試験したとき,自動的に電源回路を遮断すること。 

(2) 内圧防爆構造の安全灯は,容器内に清浄な空気又は不活性ガスを圧入して内圧を保持し,坑気の侵入

を防止する構造でなければならない。 

また,6.4(2)に規定する方法によって試験したとき,圧力スイッチによって自動的に電源回路が遮断

できなればならない。 

(3) 安全増防爆構造の安全灯の光源及びグロースタータを収容する容器は,6.4(3)に規定する方法によって

気密性試験をしたとき,1kPa {102 mmH2O} 以上の圧力変化を生じてはならない。 

5. 構造及び材料 

5.1 

構造一般 安全灯は,金属製保護カバー,透明保護カバー及び保護格子を備えるほか,次の各項に

適合しなければならない。 

(1) 各部の材料は,坑内環境及び使用中の温度に十分耐えるものであること。 

(2) 内部配線は,その使用電圧(定格二次電圧を含む。)に応じ,また,安全灯内部の温度に対して十分に

耐久力のあるJIS C 3301及びJIS C 3306に規定するコードで導体断面積1.25mm2以上のもの,又はこ

れと絶縁性能が同等以上のものを用いること。ただし,蛍光灯形のものは導体断面積0.75mm2のもの

を使用することができる。 

なお,絶縁変圧器の二次側で交流30V以下,直流45V以下の回路に用いる電線は,この限りでない。 

(3) 外部導線,内部配線及び内部配線の相互間の接続部に張力が加わらない構造のものであること。 

(4) 透明保護カバーの支持枠への取付けは,光源(又はグロースタータ)を取り替える際に透明保護カバ

ーの取付部を開く構造でないこと。 

(5) 光源(又はグロースタータ)を取替えの際,ソケットとともに内部配線を引き出す構造のものは,特

に電線の絶縁被覆を損傷するおそれがないようにすること。 

(6) 錠締は,JIS C 0901の5.5(錠締構造)によること。 

(7) 安全灯の金属製保護カバーには接地端子を設けること。 

(8) 安全増防爆構造安全灯の光源を収容する容器は,光源(又はグロースタータ)の取替えなどの操作に

よって気密性を損なうおそれがない構造であること。 

なお,容器の密閉にパッキンを使用する場合は,締め付けるごとにその位置が変わったり,容易に

外れたりするおそれがない構造であること。 

5.2 

各部の構造及び材料 各部の構造及び材料は,次の各項に適合しなければならない。 

(1) 金属製保護カバー 

(a) 金属製保護カバーは,堅ろう,かつ,できるだけ軽量で,さび止め処理を施すとともに衝撃によっ

て火花を発生しない材料を用いるか又は安全な材料で覆うこと。 

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(b) 防爆性保持に必要なねじ類は,錠締構造とし,かつ,緩み止めを施してあること。 

(c) 外部導線の引き込みは,JIS C 0901の導線引込方法によること。 

(d) 外部導線に張力が加わらないような構造であること。 

(e) 金属製保護カバーと透明保護カバーの間には,適切なパッキンを使用し,密着させること。 

(2) グローブ 

(a) グローブは,良質の硬質ガラス又はこれと同等以上の強さ及び耐久性をもつ材料を用いて作ること。 

(b) 脚部にねじを切ったグローブを使用しないこと。 

(c) グローブの内部と光源との接触を確実に防止するため,その間隔はいずれの箇所においても白熱灯

形については表2のとおりとし,蛍光灯形については,5mm以上とすること。 

表2 

単位 mm 

白熱電球の大きさ 

間隔 

60W以下 

5以上 

60Wを超えるもの 

7以上 

(3) 前面保護ガラス 

(a) 前面保護ガラスは,JIS R 3206に規定する強化ガラス又はこれと同等以上の強さをもつ材料を用い

て作ること。 

(b) 前面保護ガラス内側と光源の接触を確実に防止するため,その最小間隔は蛍光灯形では5mm以上,

白熱電球では30mm以上とすること。 

(4) 保護格子 

(a) 保護格子は,JIS G 3101に規定する棒鋼及びJIS H 3250に規定する黄銅棒又はこれらと同等以上の

強さをもつ金属を用い,さび止め処理を施し,棒の寸法は表3のとおりとする。 

表3 

単位 mm 

材料 

丸棒の直径 

角棒の辺長 

棒鋼 

5.0以上 

4.5以上 

黄銅棒 

6.0以上 

5.5以上 

(b) 棒と棒との交わるところは,溶接その他の方法によって強固に結合させること。 

(c) 格子目の面積は,2 000mm2以内とすること。 

(d) 保護格子と透明保護カバーとの距離は,10mm以上であること。 

(e) 保護格子を金属製保護カバーに取り付けるときは,自然に緩まない構造とし,かつ,錠締を緩めな

ければ取り外すことができない構造であること。 

(5) 電球口金及び受金 白熱電球の口金及び受金は,JIS C 7709に規定するものを使用するほか,次の各

項に適合しなければならない。 

(a) 電球受金は,これを保持する容器内に動くことがないように固定させること。 

(b) 電球受金の絶縁物は,磁器製であること。 

(6) 蛍光灯のソケット 蛍光灯のソケットは,JIS C 8324に規定するものによるほか,次の各項に適合し

なければならない。 

(a) 絶縁物は,プラスチック成形品又はこれらに類するもので,吸湿性が少なく,耐熱性及び耐久性が

大きいものであること。 

(b) 導電部に使用する金属材料は,りん青銅,黄銅,丹銅又はこれらに類するもので,さびを生じるお

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それが少ないものであること。 

(c) 導電部の構造は,通常の使用状態における振動,衝撃,熱などによって電気的な支障を生じないこ

と。 

(d) 安全増防爆構造の器具においては,JIS C 0901の10.3(絶縁空間距離及び沿面距離)によって絶縁

空間距離及び沿面距離をとること。 

(7) 蛍光灯の安定器 蛍光灯の安定器は,JIS C 8108に規定するものによるほか,次の各項に適合するこ

と。 

(7.1) コンデンサを使用する安定器で,コンデンサが開路した後も点灯するものは,その状態においても

所定の防爆性能を保持すること。 

(7.2) コンデンサのケース表面の温度は,正規の使用状態において,そのコンデンサの許容最高温度より

5℃以上低く保つこと。 

(7.3) 安全増防爆構造の安定器では,変圧器,チョークコイル,コンデンサなどの安定器部品は,すべて

金属製の容器に組み込み,容器内に安定器充てん物を満たしてこれらの部品を完全に覆うこと。こ

の場合,コンデンサについては,コンデンサケースの可とう性を損なわないようにするとともに,

保安装置付きのものは,保安装置の動作を阻害しないようにすること。 

(7.4) 安全増防爆構造の安定器に使用する定格容量が1μF以上のコンデンサは,次の(a)〜(c)に適合するほ

か,JIS C 4908に規定するものであること。 

(a) ケースのシール部分は,二重巻締め方式とし,294kPa {3kgf/cm2} の圧力に対し気密性をもつ構造と

すること。 

(b) ケースの密閉性は,液体含浸剤を用いたものは90±3℃の恒温槽中に3時間以上放置した後,含浸

剤の漏れがなく,また,固体含浸剤を用いたもの及び非含浸のものは90±3℃の恒温油槽又は恒温

水槽に20分以上放置した後,含浸剤の漏れや連続した気泡の発生がないこと。 

(c) 蒸着電極コンデンサは,保安装置が付いたものであること。 

(d) 定格電圧は,使用電圧の1.1倍以上であること。 

(8) 安定器保護用ヒューズ 安全増防爆構造の蛍光灯の安定器に安定器保護用ヒューズを使用する場合は,

次の各項に適合しなければならない。 

(a) ヒューズリンクは,ガラス管入りのものを使用し,耐圧防爆構造のヒューズ容器に入れること。 

(b) ヒューズエレメントの定格電流は,適用安定器の定格入力電流の200%以下とすること。 

(c) ヒューズリンクは,耐圧防爆構造のヒューズ容器に組み込んだ状態で,定格電流の250%の電流で

10秒以内に溶断する溶断特性及び5 000A以上の遮断容量をもつこと。 

(d) ヒューズエレメントは,振動などによって容易に切断しないものであること。 

(9) インターロック開閉器 インターロック開閉器を設ける場合は,その開閉器は耐圧防爆構造とし,誤

動作のおそれがないものでなければならない。 

6. 試験方法 

6.1 

機械性能試験 機械性能試験は,次による。 

(1) 落下強度試験 落下強度試験は,次のとおりとする。 

(a) グローブの落下試験 グローブをコンクリート床上に置いた厚さ50mm以下の杉板又は松板上に,

1mの高さからグローブの脚部を上にして1回落下させ,き裂又は破損を生じるかどうかを調べる。

ただし,蛍光灯の円筒状のグローブは,水平にして落下させる。 

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(b) 安全灯の落下試験 安全灯をコンクリート床上に置いた厚さ50mm以下の杉板又は松板上に,1.5m

の高さから金属製保護カバーを上にして3回落下させ,金属製保護カバー,透明保護カバー,保護

格子などに変形又は破損を生じるかどうかを調べる。 

(2) 耐衝撃試験 耐衝撃試験は,次のとおりとする。 

(a) グローブの耐衝撃試験 試験装置には図1に示すものを用いる。グローブ(a)を支持台(b)にグローブ

の軸に垂直に取り付け,放置状態でハンマ(c)の先端がグローブ外面に,フランジ面から54mmの点

で接触するように,その位置を定めて木製支持台に固定する。 

次に,質量1.8kgのハンマを水平にL=330mm(垂直にh=62mm)だけ引いて離したとき,ハン

マの衝撃によってグローブにき裂又は破損を生じるかどうかを調べる。 

図1 耐衝撃試験装置 

(b) 円筒状グローブの耐衝撃試験 蛍光灯の円筒状グローブの中央部に,質量100gの鋼球を1mの高さ

から落下させ,き裂又は破損を生じるかどうかを調べる。 

(c) 前面保護ガラスの耐衝撃試験 安全灯に取り付けたまま前面保護ガラスを図2に示すように水平に

保持し,ほぼ中央部分に質量200gの鋼球を2mの高さから落下させ,き裂又は破損を生じるかどう

かを調べる。 

図2 前面保護ガラスの衝撃試験法 

(3) 耐熱衝撃試験 耐熱衝撃試験は,安全灯を(4)と同じ試験条件で点灯し,透明保護カバーの外面温度が

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上昇し一定になるのを待って周囲温度より10℃低い水中につけたとき,き裂又は破損を生じるかどう

かを調べる。 

(4) 温度上昇試験 温度上昇試験は,次のとおりとする。 

(a) 安全灯の各部(安全増防爆構造の安全灯では内部が坑気に触れるおそれのある部分を含む。)の外面

温度上昇値は,安全灯を無風の室内に使用状態に準じて取り付け,定格容量の光源を装置して定格

周波数の定格電圧で点灯し,各部の温度がほぼ一定となった後,外面温度及び光源の口金の温度を

熱電温度計で測定する。 

(b) 蛍光灯の安定器の巻線の温度上昇値は,安定器を容器に組み込み,定格容量の光源を負荷として入

力端子間に定格周波数の定格電圧を加え,各部の温度がほぼ一定となった後,抵抗法によって測定

する。 

6.2 

電気性能試験 

(1) 絶縁抵抗試験 絶縁抵抗試験は,連続点灯し,安全灯各部の温度がほぼ一定となった後,JIS C 1302

に規定する定格電圧500Vの絶縁抵抗計で,充電部と接地するおそれのある非充電金属部との間の絶

縁抵抗を調べる。 

(2) 耐電圧試験 耐電圧試験は,(1)の試験のすぐ後,表4の使用電圧の区分に従って,充電部と接地する

おそれのある非充電金属部との間に,周波数50Hz又は60Hzの正弦波に近い表4の試験電圧を1分間

加える。 

表4 

単位 V 

使用電圧(2)の区分 

試験電圧 

150以下 

1 500 

150を超え300以下 

2 000 

注(2) 使用電圧には定格二次電圧

を含む。 

6.3 

防水試験 防水試験は,JIS C 0920による。 

6.4 

防爆構造別性能試験 

(1) 耐圧防爆構造 耐圧防爆構造の性能試験は,次のとおりとする。 

(a) 爆発強度試験 安全灯の容器に内部圧力800kPa {8.15kgf/cm2} 以上が得られるように,容積比8.0

〜10.0%のメタンと空気との混合気体を満たし,点火爆発させる。 

(b) 爆発引火試験 安全灯の容器の内部及び外部に容積比8.0〜10.0%のメタンと空気との混合気体を満

たし,容器内部で点火爆発させる。 

(c) 電源遮断試験 安全灯を点灯状態にして,透明保護カバーを破壊したとき,自動的に電源回路が遮

断するかどうかを調べる。この試験を3回行う。 

(2) 内圧防爆構造の内圧動作試験 内圧防爆構造の安全灯の容器の内圧が所定の値以下に低下したとき,

自動的に消灯するかどうかを調べる。 

(3) 安全増防爆構造の気密試験 安全増防爆構造の安全灯の光源及びグロースタータを収容する容器の内

部圧力を2kPa {204mmH2O} に加圧し,温度変化の少ない室内に30分間放置した後,容器内の圧力の

変化を測定する。さらに,負圧水柱2kPaに対しても同様の方法で圧力の変化を測定する。 

7. 検査 性能検査は,次による。 

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7.1 

外観検査 検査は,目視によって全数について行い,きずその他の使用上有害な欠点があってはな

らない。 

7.2 

性能検査 

(1) 絶縁抵抗及び耐電圧の検査については,6.2(1)及び6.2(2)によって全数を行い,4.3(1)及び4.3(2)の規定

に適合しなければならない。 

(2) (1)以外の性能については,6.1(1),6.3及び6.4(1)〜(3)によって抜取検査を行い,4.1,4.2,4.4及び4.5

の規定に適合しなければならない。 

8. 表示 安全灯の見やすいところに,容易に消えない方法で,表5に示す事項を表示しなければならな

い。 

表5 

白熱灯形定着安全電灯 

蛍光灯形定着安全電灯 

(1) 形式又はその記号 

(製造業者が決めるもの) 

(1) 形式又はその記号 

(製造業者が決めるもの) 

(2) 適合光源の形式 

(例 100V 60W) 

(2) 適合光源の種別 

(例 FCL 20) 

(3) 定格電圧 (V) 

(3) 定格電圧 (V) 

(4) 防爆構造の記号 

(4) 定格周波数 (Hz) 

[例 (圧)] 

(5) 定格入力電力 (W) 

(5) 製造業者名又はその略号 

(6) 定格入力電圧 (V) 

(6) 製造年又はその略号 

(7) 定格二次短絡電流 (A) 

(8) 高力率形のものについては“高

力率形”の文字又は力率 

(9) 防爆構造の記号 

[例 (安)] 

(10) 製造業者名又はその略号 

(11) 製造年又はその略号 

9. 呼び方 安全灯の呼び方は,種類及び名称による。 

例 

安全増防爆構造白熱灯形定着安全電灯 

耐圧防爆構造蛍光灯形定着安全電灯 

10. 取扱説明書 安全灯には,次の事項を記載した取扱説明書を添付しなければならない。 

(1) 銅線引込口に適合したキャブタイヤケーブルを使用すること。 

(2) 締付部を開放する場合は,電源を遮断して無電圧状態とすること。 

(3) 締付部は,常に全部確実に締め付けること。 

(4) 導線接続部に張力がかからないようにすること。 

(5) パッキンを定期的に点検し,劣化したものは取り替えること。 

(6) 内圧防爆構造の安全灯には,上記のほか次の事項を記載すること。 

(a) 内部に充てんする保護気体には,新鮮な空気又は不活性ガスを使用すること。 

(b) 圧力スイッチは,定期的に点検すること。 

(c) 圧力スイッチ保護のため,その圧力スイッチの最高許容圧力以上に加圧しないこと。 

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参考図1 定着安全電灯の一例 

10 

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JIS M 7610(定着安全電灯)原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

房 村 信 雄 

早稲田大学 

○ 芳 賀 茂 平 

社団法人産業安全技術協会 

西 出 徹 雄 

通商産業省環境立地局鉱山課 

川 口 幸 男 

通商産業省環境立地局石炭課 

○ 天 野   徹 

工業技術院標準部材料規格課 

○ 北 原 良 哉 

資源環境技術総合研究所 

○ 酒 井 高 明 

財団法人石炭技術研究所 

○ 北 山   忍 

日本石炭協会 

涌 井 直 正 

鉱業労働災害防止協会 

土 屋 義 幸 

日本鉱業協会 

昆 野 宏 規 

三井金属鉱業株式会社 

○ 浦 田 吉 和 

太平洋炭礦株式会社 

○ 竹 中 博 一 

エムエスエイジャパン株式会社 

○ 庄 野 京 一 

株式会社ガステック 

○ 河 合   薫 

株式会社前田電機製作所 

○ 前 田   力 

株式会社九州電機製作所 

(事務局) 

三 上 圭 二 

社団法人日本保安用品協会 

備考 ○を付けた委員は,小委員会委員を兼ねる。