サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

M 0102 : 2000  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS M 0102 : 1978は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正は,従来単位を規格値として扱っていたものを,国際単位系を規格値とし,また,JIS Z 8301

(規格票の様式)に基づいた様式へ整合させたものである。 

なお,この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公

開後の実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準

調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

background image

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

M 0102 : 2000 

鉱山用語 

Glossary of terms used in mining 

1. 適用範囲 この規格は,鉱山関係で用いる主な用語と,その読み方及び意味について規定する。 

なお,参考のために対応英語及び慣用語を示す。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。こ

れらの引用規格はその最新版を適用する。 

JIS M 1001 鉱量計算基準 

JIS M 8801 石炭類−試験方法 

JIS Z 8801 試験用ふるい 

3. 分類 鉱山用語を,次の6部門に分類する。 

a) 探査 

b) 採鉱・採炭 

c) 運搬 

d) 保安 

e) 選鉱・選炭 

f) 

石油・天然ガス 

4. 鉱山用語 主な用語について,次のように定める。 

備考 二つ以上の用語を並べた場合は,その順位に従って優先使用する。 

なお,用語欄の ( ) 内の細字は,参考として示したものである。 

a) 探査 

1) 地質一般 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1101 

地層 

ちそう 

たい積岩の岩体。多くは層状をなす。 

stratum 

1102 

葉理 

ようり 

単層内部の構造で,粒子などの配列状態に
よって生じた面状の組織。 

lamination 

1103 

層理面 

そうりめん 

整合に重なり合っている単層と単層との接
触面。ただし,それに平行な地層内の面を
層理面として扱うことも多い。 

bedding plane 

1104 

(地層の)走
向 

(ちそうの)
そうこう 

地層の層理面と水平線との交線の方向。 
なお,この語は面状をなすすべての構造要
素に対しても用いられる。 

strike (of stratum) 

background image

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1105 

(地層の)傾
斜 

(ちそうの)
けいしゃ 

地層の層理面の最大傾斜線の方向と大き
さ。 
ただし,方向はその方向の水平面上におけ
る正射形の方向で表し,大きさは,その方
向と水平面とのなす角で表すのが普通であ
る。 
なお,この語は面状をなすすべての構造要
素に対しても用いられる。 

dip (of stratum) 

1106 

整合 

せいごう 

二つの地層が連続たい積して積み重なって
いるときの両者の関係。 
なお,この語は,地層の代わりに溶岩の場
合に用いても差し支えない。 

conformity 

1107 

不整合 

ふせいごう 

一つの地層が,他の地層や火成岩体又は変
成岩体の上にたい積して重なり,その間に
侵食作用の時期などの大きな時間的間げき
があったと認められたときの上位の地層と
下位の岩体との関係。 
なお,この語は,上位の岩体が溶岩である
ときにも用いられる。 

unconformity 

1108 

断層 

だんそう 

岩体や地層の割れ目に沿って,その両側の
部分が相対的にずれている状態。 

fault 

1109 

正断層 

せいだんそう 

断層のずれの面が傾いているとき,上ばん
が下ばんに対して相対的にずれ落ちた関係
にある断層。 

normal fault 

1110 

逆断層 

ぎゃくだんそ
う 

断層のずれの面が傾いているとき,上ばん
が下ばんに対して相対的にずり上がった関
係にある断層。 

thrust fault, 
reverse fault 

1111 

衝上断層 

しょうじょう
だんそう 

逆断層と同義語。 
断層面の傾きが水平面に対して45°より小
さいものに限って,この語を用いることも
多い。 

thrust fault 

1112 

断層粘土 

だんそうねん
ど 

断層運動によって生じ,断層の割れ目には
さまっている主として粘土質の物質。 

fault clay 

1113 

鏡はだ(鏡肌) かがみはだ 

断層運動によって鏡のように滑らかになっ
ている断層の割れ目の面。 

slickenside 

1114 

単斜 

たんしゃ 

地層が,ある広がりにわたって,おおむね
同一方向に傾斜している場合の地層の姿
態。 

monocline 

1115 

しゅう曲(褶
曲) 

しゅうきょく 

地層などの層状岩体が波のように曲がって
いる姿態。 

fold 

1116 

背斜 

はいしゃ 

しゅう曲の波のうち,山に当たる部分の姿
態。ある方向に,ある程度の長さにわたり
連続していることが普通である。 

anticline 

1117 

ドーム 

背斜の特殊な場合であって,普通の背斜の
ような著しい延長方向をもたない円屋根形
をなす地層の姿態。 

dome 

background image

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1118 

向斜 

こうしゃ 

しゅう曲の波のうち,谷に当たる部分の姿
態。 
ある方向にある程度の長さにわたり連続し
ていることが普通である。 

syncline 

1119 

(しゅう曲
の)冠 

(しゅうきょ
くの)かんむ
り 

背斜の横断面において,地層が最も高まっ
ている背斜の部分。 

crest (of fold) 

1120 

(しゅう曲
の)翼 

(しゅうきょ
くの)よく 

しゅう曲軸の両側の部分。 

limb (of fold), 
wing (of fold) 

1121 

しゅう曲軸 
(褶曲軸) 

しゅうきょく
じく 

背斜軸と向斜軸との総称。 

axis of a fold 

1122 

背斜軸 

はいしゃじく 

背斜の横断面において,各層の最も著しく
屈曲する部分を通って背斜をほぼ対称に分
かつ仮想面を背斜軸面といい,背斜軸面と
層理面との交線を背斜軸という。ただし,1
枚の層についての冠を連ねた線などを,便
宜上背斜軸とみなす場合もある。 

anticlinal axis, 
axis of an anticline 

background image

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1123 

向斜軸 

こうしゃじく 

向斜の横断面において,各層の最も著しく
屈曲する部分を通って向斜をほぼ対称に分
かつ仮想面を向斜軸面といい,向斜軸面と
層理面との交線を向斜軸という。ただし,1
枚の層についての横断面上の最底点を連ね
た線などを,便宜上向斜軸とみなす場合も
ある。 

synclinal axis, 
axis of a syncline 

1124 

節理 

せつり 

岩石の割れ目のうちで,割れ目の面に平行
な方向の相対的ずれのないもの。 

joint 

1125 

片理 

へんり 

変成作用によって生じた岩石中の面構造。
その面に沿って岩石がはがれやすくなった
り,又は柱状,板状の構成鉱物がその面上
に配列していることが多い。 

schistosity 

1126 

線構造 

せんこうぞう 

岩石や岩体に見られる1方向性の構造。柱
状鉱物の平行な配列,片理面と層理面との
交線,並走するしゅう曲軸,鏡はだについ
た条など。 

lineation 

1127 

マグマ 

地かく又はマントル内に存在し,主にけい
酸塩からなる高温融解物質。 

magma 

1128 

火成岩 

かせいがん 

マグマが地下又は地表で冷え固まってでき
た岩石。 

igneous rocks 

1129 

貫入岩 

かんにゅうが
ん 

マグマが地下の既存岩体中に貫入し,そこ
で冷え固まってできた岩石。 
へい入岩と同義語。 

intrusive rock 

1130 

噴出岩 

ふんしゅつが
ん 

マグマが地表(地下のごく浅い部分を含
む。)に噴出して生じた細粒の岩石。しばし
ばガラスも含む。 

extrusive rock 

1131 

火山岩 

かざんがん 

火山活動によって生じた溶岩,火砕岩など
の総称。 

volcanic rocks 

1132 

溶岩 

ようがん 

火山から噴出したマグマ,及びそれが冷え
固まってできた岩石。 

lava 

1133 

塩基性岩 

えんきせいが
ん 

けい酸分に比較的乏しい岩石。一般に,鉄
マグネシア鉱物に富んでいる。 

basic rock 

1134 

酸性岩 

さんせいがん 

けい酸分に富む岩石。一般に,鉄マグネシ
ア鉱物に比較的乏しい。 

acid rock 

background image

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1135 

底ばん 

ていばん 

広い地域にわたって露出している大きな深
成岩体。 

batholith 

底盤 

1136 

岩株 

がんしゅ 

比較的小さく,多くの場合水平断面が円に
近い形の貫入岩体。 

stock 

1137 

岩脈 

がんみゃく 

周囲の岩石の構造を切って板状に発達して
いる貫入岩体。 

dike, 
dyke 

1138 

岩床 

がんしょう 

層理面に平行又はほぼ平行に発達している
板状の貫入岩体。 

sheet 

1139 

風化作用 

ふうかさよう 

地表又はその近くで,岩石を物理的・化学
的に変化させたり分解したりする作用。 

weathering 

1140 

侵食作用 

しんしょくさ
よう 

風,雨,川,氷河,海などが地かく表面の
岩石を破壊し削り取る作用。 

erosion 

1141 

たい積岩 

たいせきがん 

既存の岩石の破片,生物遺体,火山放出物
などが水底又は陸上に機械的に集積し,又
は水底に塩類などが化学的に沈殿してでき
た岩石の総称。 

sedimentary rocks 

1142 

火砕岩 

かさいがん 

火山から放出された物質が機械的に集積し
てできた岩石。 
火山砕せつ岩ともいう。 

pyroclastic rocks 

1143 

(地層の)岩
相 

(ちそうの)
がんそう 

ある長さの時間中に,ある広がりにたい積
した岩石について,その時間及び場所にお
けるたい積環境を示すものとしてとらえら
れた総体的な岩石の様相。 

lithofacies (of stra 

tum) 

1144 

たい積盆地 

たいせきぼん
ち 

地かくの一部に相当な長時間と広域にわた
って沈降が起こり,そこにたい積が行われ
たため,たい積岩が発達しているところ。 

sedimentary basin 

1145 

化石帯 

かせきたい 

生層位学的区分における一般的基礎単位で
あり,特定の化石の産出で特徴づけられた
地層又はその部分をいい,その化石の名を
冠して用いる。 
帯の細分には,亜帯 (subzone),最小単位と
して小帯 (zonule) がある。 

zone, 
biostratigraphic 

zone 

1146 

変成岩 

へんせいがん 

地下の温度・圧力条件の元で,既存の岩石
がおおむね固相のまま,鉱物組成や組織・
構造を変えて生じた岩石。 

metamorphic rock 

1147 

結晶片岩 

けっしょうへ
んがん 

片理がよく発達している変成岩。 

crystalline schist 

1148 

片麻岩 

へんまがん 

粒状鉱物に富み,粗粒,淡色の部分と柱状,
葉状鉱物に富む暗色の部分とが,しま状構
造をなしている岩石。 

gneiss 

1149 

地質図 

ちしつず 

ある地域について,構成岩石の種類,分布,
構造,地質年代などを色彩又は記号などに
よって示した平面図。 

geologic map, 
geological map 

1150 

地質断面図 

ちしつだんめ
んず 

ある線に沿った断面における地下の地質を
示す図。 

geologic profile, 
geological profile, 
geologic section, 
geological section 

background image

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1151 

地質柱状図 

ちしつちゅう
じょうず 

ある地点又はある地域における地質関係
を,地層の真の厚さが現れるように示した
柱状の図。 

geologic columnar 

section, 

geological  

columnar  
section 

1152 

地下等深線図 

ちかとうしん
せんず 

ある一定の地層,岩体,鉱床などの地下に
おける空間的配置を表すために,一定の地
層面若しくは岩体又は鉱体の表面の形を,
特定の基準面からの等深(等高)線で表し
た図。 
地下構造図(subsurface structure map又は
underground structure map)ともいう。 

subsurface contour  

map, 

underground  

contour map 

1153 

等層厚線図 

とうそうこう
せんず 

特定の地層単位について,同じ厚さの点を
連ねた曲線によって厚さの変化を示した
図。 

isopach map, 
isopachous map 

1154 

踏査図 

とうさず 

地質踏査の路線に沿って,各露頭ごとに地
質要素などを記入した図。 

route map 

2) 鉱床 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1201 

鉱床 

こうしょう 

地かく中の鉱物集合体で,利益をもって採
掘できるもの。現在は採掘に値しないが,
経済状態などの変化により,将来は利益を
もって採掘し得る見込みのあるものを含
む。 

mineral deposit, 
ore deposit 

1202 

鉱石 

こうせき 

a) 鉱床の中で利益をもって採掘できる鉱

物集合体。 

b) 5114参照。 

ore 

1203 

脈石 

みゃくせき 

鉱床の中で鉱石とならない無価値の鉱物集
合体。 

gangue, 
vein stone 

1204 

中石 

なかいし 

鉱床の中に大きな塊りで存在する母岩及び
その岩片。 

horse 

1205 

母岩 

ぼがん 

鉱床を含む岩石。 

country rock, 
wall rock 

1206 

廃石, 
捨石 

はいせき, 
すていし 

鉱山,採石場において採鉱(採炭),選鉱(選
炭)の過程で選別の結果廃棄された岩塊・
岩片やスライム又は産物。 
ぼた,ずりということもある。 

refuse, 
waste, 
debris, 
tailings 

1207 

鉱石鉱物 

こうせきこう
ぶつ 

鉱床の中で採掘の対象となる有用鉱物。 

ore mineral 

1208 

脈石鉱物 

みゃくせきこ
うぶつ 

鉱床の中で採掘の対象とならない無価値な
鉱物。 

gangue mineral, 
vein stuff 

1209 

塊状鉱床 

かいじょうこ
うしょう 

塊状の形態を示す鉱床。 

massive deposits 

1210 

層状鉱床 

そうじょうこ
うしょう 

層状の形態を示す鉱床。 

bedded deposits 

1211 

鉱層 

こうそう 

たい積作用によって生じた層状の鉱床。 

ore beds 

1212 

鉱脈 

こうみゃく 

板状の形態を示す鉱床。 

vein 

background image

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1213 

細脈 

さいみゃく 

鉱脈の中で脈幅がごく狭いもの。 

stringer, 
veinlet 

1214 

網状鉱床 

もうじょうこ
うしょう 

母岩中に有用鉱物を含む細脈が細かく網状
に発達して生じた鉱床。 

stockwork deposits 

1215 

鉱染鉱床 

こうせんこう
しょう 

有用鉱物が母岩中に細かく散点して生じた
鉱床。 

disseminated 

deposit, 

impregnation 

deposits 

1216 

割れ目充てん
鉱床 

われめじゅう
てんこうしょ
う 

母岩中の割れ目を満たして生じた鉱床。 

fissure vein, 
fissure-filling 
deposits 

1217 

交代鉱床 

こうたいこう
しょう 

母岩を交代して生じた鉱床。 

replacement 

deposit, 

metasomatic  

deposit 

1218 

マグマ成鉱床 

まぐませいこ
うしょう 

マグマの固結作用に関係して生じた鉱床の
総称。 

ore deposit of  

magmatic origin 

1219 

正マグマ鉱床 

せいまぐまこ
うしょう 

マグマの固結作用に直接関係して,火成岩
体の一部に有用鉱物が濃集して生じた鉱
床。 

orthomagmatic 

deposit 

1220 

ペグマタイト
鉱床 

ぺぐまたいと
こうしょう 

ペグマタイト中に有用鉱物が濃集して生じ
た鉱床。 

pegmatite deposit 

1221 

接触交代鉱床 

せっしょくこ
うたいこうし
ょう 

炭酸塩岩を含む地層群中に貫入した火成岩
体の貫入接触部又はその近くに,主に交代
作用によって生じ,スカルン鉱物に富む鉱
床。 

contact  

metasomatic  
deposit 

1222 

高熱交代鉱床 

こうねつこう
たいこうしょ
う 

接触交代鉱床と同義語。 

pyrometasomatic  

deposit 

1223 

熱水鉱床 

ねっすいこう
しょう 

熱水溶液から有用鉱物が晶出・濃集して生
じた鉱床。 

hydrothermal  

deposit 

1224 

昇華鉱床 

しょうかこう
しょう 

火山活動によって放出されたガスから有用
鉱物が昇華・濃集して生じた鉱床。 

sublimation deposit 

1225 

たい積鉱床 

たいせきこう
しょう 

たい積作用に関係して生じた鉱床。 

sedimentarydeposit 

1226 

風化残留鉱床 

ふうかざんり
ゅうこうしょ
う 

風化作用によって原地に有用鉱物が濃集し
て生じた鉱床。 

residual deposit 

1227 

砂鉱床 

さこうしょう 

流水の作用によって有用鉱物が機械的に濃
集・たい積して生じた鉱床。 

placer, 
alluvial deposit 

1228 

蒸発鉱床 

じょうはつこ
うしょう 

地表水,地下水の蒸発・濃縮によって有用
鉱物が晶出・濃集して生じた鉱床。 

evaporate deposit 

1229 

変成鉱床 

へんせいこう
しょう 

変成作用によって有用鉱物の濃集が行われ
て生じた鉱床,又は変成作用を受けた鉱床。 

metamorphic  

deposit, 

metamorphosed  

deposit 

1230 

同生鉱床 

どうせいこう
しょう 

母岩と同時に生じた鉱床。 

syngenetic deposit 

background image

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1231 

後生鉱床 

こうせいこう
しょう 

母岩の生成後に生じた鉱床。 

epigenetic deposit 

1232 

潜頭鉱床 

せんとうこう
しょう 

地表に露頭をもたず,地下に隠れている鉱
床。 

blind deposit 

1233 

鉱化流体 

こうかりゅう
たい 

鉱床構成鉱物の成分を運ぶ流体物質。 

ore-forming fluid 

1234 

鉱液 

こうえき 

鉱床構成鉱物の成分を溶かした溶液。 

ore solution 

1235 

母岩の変質作
用 

ぼがんのへん
しつさよう 

鉱床形成に関係して,鉱化流体により母岩
の鉱物組成,組織の変化する作用。 

wall rock alteration 

1236 

スカルン 

広域変成作用又は接触交代作用により,炭
酸塩岩体中又はその近くに生じたカルシウ
ム・マグネシウムなどを主成分とするけい
酸塩鉱物の集合体。 

skarn 

1237 

交代作用 

こうたいさよ
う 

既存の岩石中の鉱物が,他から加わった物
質の作用により,成分の異なった鉱物に変
えられる作用。 

replacement, 
metasomatism 

1238 

二次富化作用 

にじふかさよ
う 

鉱床がその生成後に,地下水又は熱水溶液
の作用を受けて,新たに富化を受ける作用。 

secondary  

enrichment 

1239 

(鉱石の)帯
状分布 

(こうせき
の)たいじょ
うぶんぷ 

一つの地域又は一つの鉱床において,鉱石
の性質が水平的又は垂直的に変化し,それ
ぞれの鉱石群が帯状をなして分布する現
象。 

zonal arrangement  

(of ore), 

zoning (of ore), 
zonal theory (of 

ore) 

1240 

鉱物共生 

こうぶつきょ
うせい 

ある鉱物と他の鉱物とが同じ原因で生じ,
相伴って産する関係。 

paragenesis of 

minerals 

1241 

鉱床生成区 

こうしょうせ
いせいく 

同一地質時代に生じた同一系統の鉱床を産
出する地域。 

metallogenetic 

province, 

metallogenic 

province 

1242 

鉱床区 

こうしょうく 

鉱床生成区と同義語。 

metallogenetic  

province, 

metallogenic  

province 

1243 

鉱床生成期 

こうしょうせ
いせいき 

同一系統の鉱床の生成が広く行われた時期
又は時代。 

metallogenetic 

epoch, 

metallogenic epoch 

1244 

鉱床期 

こうしょうき 

鉱床生成期と同義語。 

metallogenetic 

epoch, 

metallogenic epoch 

1245 

採石場 

さいせきば 

石材切出場又は砂,粘土,石灰石などの採
掘場。 

quarry 

1246 

(鉱床の)露
頭 

(こうしょう
の)ろとう 

地下の鉱床の一部が地表面に現れている部
分。 

outcrop (of mineral  

deposit), 

 (of ore deposit) 

1247 

(鉱床の)酸
化帯 

(こうしょう
の)さんかた
い 

地表及びその付近で,鉱床が大気,雨水,
地下水などによって酸化作用を受けた部
分。 

oxidized zone (of 

mineral deposit), 

 (of ore deposit) 

background image

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1248 

ゴッサン 

鉱床露頭で硫化鉱物,特に黄鉄鉱が酸化作
用を受け,分解生成物としての含水鉄鉱物
のために赤かっ色,黄かっ色などを呈する
部分。 

gossan, 
iron hat 

1249 

硫化鉱物の二
次富化帯 

りゅうかこう
ぶつのにじふ
かたい 

地表付近で硫化物鉱床が風化作用を受け,
その結果地下水面より下部に硫化鉱石鉱物
の再濃集が行われ,特に高品位となった部
分。 

supergene sulphide  

enrichment zone 

1250 

富鉱体 

ふこうたい 

鉱床の中で特に連続して品位の高い,又は
規模の大きい部分。 

ore shoot 

1251 

富鉱体の落と
し 

ふこうたいの
おとし 

富鉱体の延びの方向,向き及び傾斜角。 

plunge of an ore  

shoot 

1252 

落ち合い直り 

おちあいなお
り 

鉱脈の交差部で特に鉱石品位が高く,又は
鉱床の規模の大きくなっている現象。 

1253 

不毛帯 

ふもうたい 

鉱床の一部であるが,鉱石鉱物がまったく
又はほとんど濃集していない部分。 

barren zone 

1254 

塊状鉱 

かいじょうこ
う 

構成鉱物集合状態として塊状をなす鉱石。 

massive ore 

1255 

粉状鉱 

ふんじょうこ
う 

構成鉱物集合状態として粉状をなす鉱石。 

powdery ore 

1256 

炭田 

たんでん 

経済的に採掘できる炭層が,あるまとまり
と広がりをもつ地域。小規模に点在するも
のは含炭地という。 

coal field 

1257 

石炭 

せきたん 

地質時代の植物の遺体がたい積し,生化学
的過程を経て地圧と地熱などによって変化
してできた可燃性炭質物。 
ここでいう石炭は,鉱業法にある石炭及び
亜炭を含む。 

coal 

1258 

無水無灰ベー
ス 

むすいむかい
べーす 

恒湿試料又は気乾試料で分析したのち,水
分及び灰分を除いたものをベースとして換
算したもの。純炭ともいう。 

dry ash free base 

(d.a.f.) 

1259 

燃料比 

ねんりょうひ 

石炭の工業分析結果のうち,固定炭素 (%)  
を揮発分 (%) で割った値。 

fuel ratio 

1260 

無煙炭 

むえんたん 

石炭化度の最も高い石炭の一種で,燃料比
が4.0より大きいもの。 

anthracite 

1261 

歴青炭 

れきせいたん 

純炭カロリー33907J以上の石炭で,粘結性
をもつもの。 

bituminous coal 

1262 

亜歴青炭 

あれきせいた
ん 

純炭カロリー30558〜33907Jの石炭で,弱粘
結性又は非粘結性のもの。 

subbituminous coal 

1263 

粘結炭 

ねんけつたん 

加熱の際融合してコークスとなる石炭。 

coking coal 

1264 

かっ炭(褐炭) かったん 

石炭化度が低く,純炭カロリー24279〜
30558Jで,粘結性をもたない石炭。 

brown coal, 
lignite 

1265 

亜炭 

あたん 

かっ炭の中で,特に木質組織の多く残って
いる石炭化度の低い炭質物。ただしここで
いう亜炭は,鉱業法による亜炭を意味しな
い。 

lignite 

1266 

でい炭 

でいたん 

水生植物,こけ植物類その他の植物遺体の
たい積物が生化学的変化を受けたもの。石
炭化度が木材とかっ炭との中間に位する。 

peat 

background image

10 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1267 

炭質けつ岩 

たんしつけつ
がん 

炭質物を比較的多く含むでい質岩。 

coaly shale 

1268 

せん石(煽石) せんせき 

岩層が火成岩の熱変成作用を受けて炭化度
が進み,無煙炭,コークスなどになったも
の。一般には,火中で爆砕する性質をもつ。 

natural coke 

1269 

きょう炭層
(夾炭層) 

きょうたんそ
う 

炭層をはさむ一連の地層。 

coal measures, 
coal-bearing  

formation 

1270 

(炭層の)洗
い流し 

(たんそう
の)あらいな
がし 

炭層の形成時における局部的同時侵食によ
り,たい積したばかりの炭層の一部が洗い
流される現象。 

washout (of coal 

seams) 

1271 

潜丘 

せんきゅう 

古くから存在していた高まりで,その後そ
の上にたい積物がたい積して埋没した丘。 

buried hill 

1272 

ふけ部(深部) ふけぶ 

炭層の傾斜沿いに,その場所よりも下位の
部。 

1273 

肩部 

かたぶ 

炭層の傾斜沿いに,その場所よりも上位の
部。 

1274 

炭かざり 

すみかざり 

炭層における石炭部分とはさみ部分との重
なり方の模様。 

1275 

(炭層の)は
さみ 

(たんそう
の)はさみ 

炭層の中で石炭の間にはさまれている経済
的価値のない岩石。 

parting (in coal 
seams) 

1276 

かぶりの厚さ 
(被りの厚
さ) 

かぶりのあつ
さ 

地下の炭層のある箇所から地表までの地層
の垂直厚。 

thickness of 

overburden 

1277 

炭層柱状図 

たんそうちゅ
うじょうず 

炭層の石炭とはさみの状態とを柱状に示し
た図。 

coal seam columnar 

section 

3) 探査開発 

3.1) 深鉱 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1301 

トレンチ探鉱 

とれんちたん
こう 

鉱床の賦存状況の確認を目的として行うみ
ぞ掘り探鉱。 

trenching 

1302 

試すい探鉱 

しすいたんこ
う 

鉱床又は地質構造などを確認するために試
すい機を使用して行う探鉱。 

drilling 

1303 

坑道探鉱 

こうどうたん
こう 

鉱床の賦存状況又は付近の地質構造の確認
を目的とした坑道(立入,ひ押,掘上り,
掘下り)による探鉱。 

tunnel prospection, 
tunnel exploration 

1304 

探鉱井, 
探炭井 

たんこうせ
い, 
たんたんせい 

鉱床の賦存状況の確認を目的として掘った
小規模な井戸(一種の小規模立坑)。 

test pit 

1305 

探鉱坑道, 
探炭坑道 

たんこうこう
どう, 
たんたんこう
どう 

鉱床又は地質構造を探査するために掘進す
る坑道。 

prospect tunnel 

1306 

追炭 

おいたん 

炭層を走向の方向に追跡しながら,トレン
チなどにより逐次その存在を確認していく
こと。 

chasing coal on 

crop 

background image

11 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1307 

坑内地質図 

こうないちし
つず 

坑内における地質状況を表す図。 

underground 

geological map 

3.2) 試料採取・品位 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1308 

試料採取 

しりょうさい
しゅ 

鉱石,石炭,地金などの化学分析,選鉱試
験などを行う目的で,その一部を採取する
こと。 

sampling 

1309 

つかみ取り法 

つかみどりほ
う 

たい積してある鉱石の表面各所から無作為
的に,又は縦横線で規則的に区画した各交
点から,一定量を手でつかみ取って試料と
する方法。 

grab sampling 

1310 

かき取り法 

かきとりほう 

鉱床又は岩石の表面を,まったく無作為的
に,又は一定線上に沿い,削り取って試料
とする方法。 

chip sampling 

1311 

みぞ切り法 

みぞきりほう 

鉱床又は岩石の表面に一定の幅,一定の深
さのみぞを連続的に掘り,その岩片を混ぜ
合わせて試料とする方法(JISでは,幅3〜
10cm,深さ1〜5cmのみぞとしている。)。 

channel sampling 

1312 

バルクサンプ
リング 

探鉱又は採鉱によって起採された鉱石から
一定の方法により試料を得る方法。 

bulk sampling 

1313 

トレンチサン
プリング 

たい積してある鉱石に掘割を作り,掘り上
げた鉱石を縮少して試料とするか,掘割の
側面を縦に採取して試料とする方法。 

trench sampling 

1314 

品位 

ひんい 

a) 鉱石,地金などの中に含有されるある

特定の元素又は化合物の総量に対する
重量比率。通常,%,g/tなどで表す。 

b) 石炭の場合には,灰分 (%) 又は発熱量 

(kJ/kg) などで表す。 

grade 

1315 

品位図 

ひんいず 

各点の分析品位を,数値又は色分けにより
坑内図又は地形図に記入した図。 

sample maps, 
assay maps 

1316 

等品位図 

とうひんいず 

品位図に基づき,品位の等しい点をそれぞ
れ曲線で結んだ図。 

iso-grade map, 
iso-grade contour 

map 

1317 

可採品位 

かさいひんい 

可採鉱量に対応する品位。 

grade of minable 

ore 

1318 

粗鉱品位 

そこうひんい 

粗鉱の品位,すなわち選鉱過程に入る直前
の品位。 

grade of mined ore, 
grade of crude ore 

1319 

粗鉱中金属含
有量 

そこうちゅう
きんぞくがん
ゆうりょう 

粗鉱中に含まれる有用金属の質量。 

metal contents in 

crude ore 

1320 

原炭品位 

げんたいひん
い 

か行山たけ全体の品位,又は選炭設備に投
入される石炭の品位。 

background image

12 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.3) 鉱量 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1321 

鉱画 

こうかく 

a) 鉱量計算に際し,単位計算区画となる

鉱床中の特定部分。 

b) 採鉱(採炭)を行う場合,生産単位と

なる鉱床の部分。 

ore block 

1322 

鉱量計算 

こうりょうけ
いさん 

坑道掘さく,試すい,その他の方法によっ
て明らかとなった鉱床の賦存区域を査定
し,鉱量と品位を計算すること。 

calculation of ore  

reserves, 

estimation of ore  

reserves 

1323 

鉱量計算図 

こうりょうけ
いさんず 

鉱量計算のため,坑道,鉱床の範囲,鉱画,
採掘跡などを適当な縮尺で示した平面図及
び断面図に,平均品位などの計算要素を記
入したもの。 

map of ore reserves 

1324 

炭量計算図 

たんりょうけ
いさんず 

炭層の地下等深線図,等層厚線図,その他
の資料から作成した炭量計算の範囲を示す
図面。 

coal reserves 

calculaion map 

1325 

排水準 

はいすいじゅ
ん 

鉱山における主要排水坑口の高さ。石炭鉱
山では,これを基準として水準上と水準下
との区別をして,深度別に炭量計算を行う
のが普通である。 

pit mouth level, 
drainage level 

1326 

埋蔵鉱量 

まいぞうこう
りょう 

埋蔵されている鉱床の質量。 

ore reserves 

1327 

確定鉱量 

かくていこう
りょう 

坑道及び坑井などによって,容積,比重及
び品位が明らかになっている鉱量。 

proved ore reserve 

1328 

推定鉱量 

すいていこう
りょう 

坑道,坑井,試すい孔などによって,容積,
比重及び品位が推定される鉱量。 

probable ore 

reserve 

1329 

予想鉱量 

よそうこうり
ょう 

一部の鉱況しか判明しないが,地質鉱床的
に容積,比重及び品位が予想される鉱量。 

possible ore reserve  

1330 

埋蔵炭量 

まいぞうたん
りょう 

地下に存在する石炭の量。 

coal reserves 

1331 

確定炭量 

かくていたん
りょう 

露頭,坑内,試すいなどの資料から炭層の
賦存が確実とみなされる区域内の炭量。 

proved coal 

reserves 

1332 

推定炭量 

すいていたん
りょう 

確定炭量の区域に接続し,露頭,坑内,試
すいなどの資料から,地質上,炭層の存在
が推定される区域内の炭量。 

probable coal 

reserves 

1333 

予想炭量 

よそうたんり
ょう 

推定炭量の区域に接続し,露頭,坑内,試
すい,物理探査などの資料から,地質層序
及び地質構造上,炭層の賦存が予想される
区域の炭量。 

possible coal 

reserves 

1334 

粗鉱 

そこう 

採掘されたままの鉱石,すなわち選鉱場に
送られる鉱石。廃石を含む。 

crude ore, 
run of mine, 
raw ore 

1335 

可採率 

かさいりつ 

埋蔵鉱量に対し,採鉱し得る鉱量の比率
(JIS M 1001では実収鉱量)。 

mining recovery 

1336 

可採鉱量 

かさいこうり
ょう 

埋蔵鉱量のうち,採鉱し得る鉱石の質量
(JIS M 1001では実収鉱量)。 

minable ore 

1337 

ずり混入率 

ずりこんにゅ
うりつ 

採鉱の際,鉱石に伴って混入される低品位
又は無価値の岩石や粘土などの,採掘され
る総量に対する比率。 

percentage of 

dilution 

background image

13 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1338 

可採粗鉱量 

かさいそこう
りょう 

採鉱によって出鉱すべき粗鉱の質量。すな
わち,可採鉱量と混入する廃石との和。 

minable crude ore 

1339 

安全炭量 

あんぜんたん
りょう 

確定炭量のうち,調査の精度及び地質,炭
層上の諸条件による減少を見込んだ採掘対
象の炭量。 

safety coal reserves 

1340 

実収炭量 

じっしゅうた
んりょう 

安全炭量のうちで,保安炭柱などを除き実
際に採掘し得る炭量。 

recoverable coal 

reserves 

1341 

(炭量の)安
全率 

(たんりょう
の)あんぜん
りつ 

確定炭量に対する安全炭量の比率を百分率
で表したもの。 

safety ratio (of coal 

reserves) 

1342 

(炭量の)実
収率 

(たんりょう
の)じっしゅ
うりつ 

安全炭量に対する実収炭量の比率を百分率
で表したもの。 

recovery (of coal 

reserves) 

1343 

か行山たけ
(稼行山丈) 

かこうやまた
け 

炭層のうち実際に採掘する部分の厚さ。 

working thickness 

of coal seam 

1344 

か行炭たけ
(稼行炭丈) 

かこうすみた
け 

か行山たけのうちにある石炭部の厚さ。 

working thickness 

of coal in coal 
seam 

1345 

(石炭の)歩
どまり 

(せきたん
の)ぶどまり 

選炭設備によって選炭された商品炭の原炭
に対する質量比を百分率で表したもの。 

yield (of coal) 

3.4) 開発 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1346 

鉱山評価 

こうざんひょ
うか 

買山,融資などのために,その鉱山の経済
的価値を判定すること。 

mine valuation 

1347 

開発計画 

かいはつけい
かく 

鉱床調査の結果に基づき,経済的生産状態
にもち来たすために必要な一切の技術的及
び資金的計画。 

development 

program 

1348 

鉱業法 

こうぎょうほ
う 

鉱物資源を合理的に開発することによって
公共の福祉の増進に寄与するため,鉱業に
関する基本的制度を定めた法律。 

Mining Law 

1349 

鉱業権 

こうぎょうけ
ん 

登録を受けた一定の土地の区域で,登録を
受けた鉱物及びこれと同種の鉱床の中に存
する他の鉱物を掘採し,取得する権利。 
試掘権と採掘権との二つがある。 

mining right 

1350 

鉱区 

こうく 

鉱業権の登録を得た一定の土地の区域。一
鉱区の面積は鉱物によって最小面積が定め
られ,最大面積も制限されている。 

mining area 

1351 

鉱区図 

こうくず 

鉱区の範囲を示す図面。 

map of mining area 

1352 

出願区域図 

しゅつがんく
いきず 

鉱業権の出願の際に願書に添付する出願区
域を示す図面。 

map of the area 

under application 

1353 

試掘鉱区 

しくつこうく 

主として探鉱を目的とした鉱区。 

prospecting area 

1354 

採掘鉱区 

さいくつこう
く 

主として採鉱を目的とした鉱区。 

digging area 

1355 

粗鉱区 

そこうく 

他人の採掘鉱区の一部でその目的となって
いる鉱物を掘採し,取得するための鉱区。 

area of mining 

lease 

background image

14 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1356 

(鉱業の)施
業案 

(こうぎょう
の)せぎょう
あん 

鉱業に着手する前に,その地方の通商産業
局長に対し,試掘権については届け出,採
掘権・租鉱権については認可を受けるため
の鉱業実施の基本計画書。 
届け出又は認可を受けた施業案どおり鉱業
を実施しなければならないもの。 

management plan 

for mining 
operation 

4) 試すい・測量 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1401 

試すい 

しすい 

地質,鉱床の資料をとり,又は地中から流
体を採り出し,若しくは工事をするなどを
目的として,機械を用いて地中に穴を掘る
こと。 

drilling 

1402 

コア 

6232参照。 

core 

1403 

コア試すい 

こあしすい 

コアを採取しながら進む試すい。 

core drilling 

1404 

ノンコア試す
い 

のんこあしす
い 

コアを採らず,孔内全断面を粉砕しながら
進む試すい。 

non-core drilling 

1405 

衝撃式試すい 

しょうげきし
きしすい 

重さだけの上下運動によって岩石に衝撃を
加え破砕しながら掘り進む試すい。 
綱掘りは,この一種。 

percussion drilling 

1406 

回転式試すい 

かいてんしき
しすい 

一連の掘削具の先端に刃先を付け,これに
圧力と回転を与えながら掘り進む試すい。 

rotary drilling 

1407 

スライム 

a) 6347参照。 
b) 5113参照。 

slime 

1408 

でい水 

でいすい 

6346参照。 

drilling mud 

1409 

試すい柱状図 

しすいちゅう
じょうず 

試すいで分かった地質柱状図に試すいのデ
ータを記入したもの。 

geologic columnar 

section of a 
drilling hole 

1410 

三角点 

さんかくてん 

三角測量によって決定した地表の基準点。
座標位置と高さの値をもっている。 

triangulation 

station-point 

1411 

測点 

そくてん 

種々の測量によって測った点。通常位置と
高さを算出する。 

survey point 

1412 

水準点 

すいじゅんて
ん 

直接水準測量によって決定した地表の基準
点。水準原点とつながりをもった精密な高
さの値が示されている。 

bench mark 

1413 

縮尺 

しゅくしゃく 

測量によって作図された図面と現地との
比。通常何分の1として示される。 

scale 

1414 

真北線 

しんぽくせん 

その地点における地球子午線の方向。 

true north line 

1415 

磁北線 

じほくせん 

その地点における磁針が示す方向。 

magnetic north line 

1416 

等高線 

とうこうせん 

地表の起伏を平面図に図示する同じ高さを
もった曲線。 

contour line 

1417 

地形測量 

ちけいそくり
ょう 

地表の現形を図学的に平面投影する細部の
測量。 

topographic survey 

1418 

三角測量 

さんかくそく
りょう 

地表の骨組となる基準点を決定するため,
角度を測定し辺の長さを算出して位置を求
める測量。 

triangulation 

1419 

平板測量 

へいばんそく
りょう 

通常水平面板上において,地物の方向と距
離と高低差を測って直接図示する測量。 

plane-table survey 

background image

15 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1420 

簡易測量 

かんいそくり
ょう 

種々の測量を簡略して実施するもので,通
常磁針方位などを測って速やかに結果を求
める測量。 

summary survey 

1421 

連絡測量 

れんらくそく
りょう 

目的とするある両地点間を,多角測量など
で結測する測量。 
坑道貫通測量はその一例である。 

connect survey 

5) 物理探査 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1501 

物理探査 

ぶつりたんさ 

地下に存在する物質の物理的・化学的性質
と直接又は間接に関連して,人為的又は自
然的に生じた現象を主として地表において
観測し,その資料を解析することによって,
地質構造の様相,鉱床の存在などのような
地下の状態を解明すること。 

geophysical 

exploration, 

geophysical 

prospecting 

1502 

物理探鉱 

ぶつりたんこ
う 

物理探査と同義語。 

geophysical 

exploration, 

geophysical 

prospecting 

1503 

地震探査 

じしんたんさ 

火薬の爆発その他人工的な方法で発生させ
る弾性波動が,地下に存在する物性的不連
続面において反射屈折したものを地表付近
において観測し,地下の状態を探査するこ
と。 

seismic 

exploration, 

seismic prospecting 

1504 

地震探鉱 

じしんたんこ
う 

地震探査と同義語。 

seismic 

exploration, 

seismic prospecting 

1505 

弾性波探査 

だんせいはた
んさ 

地震探査と同義語。 

seismic exploration 

1506 

屈折法 

くっせつほう 

地震探査の一つの方法で,地下に存在する
物性的不連続面で屈折した波動を利用する
方法。 

refraction method 

1507 

反射法 

はんしゃほう 

地震探査の一つの方法で,地下に存在する
物性的不連続面で反射した波動を利用する
方法。 

reflection method 

1508 

走時 

そうじ 

爆発点で発生した波動が受振点に到達する
のに要する時間。 

travel time 

1509 

走時曲線 

そうじきょく
せん 

爆発点から受振点までの距離を横軸にと
り,その点の走時を縦軸にとってプロット
し,それらを結んで得られる曲線。 

time-distance curve 

1510 

坑井速度測定 

こうせいそく
どそくてい 

地表付近に設けられた爆発点で発生した波
動を坑井内において適当な間隔で観測し,
それらの走時から地下の速度分布を求める
こと。 

well shooting 

1511 

受振器 

じゅしんき 

地震探査の波動観測の際に使用するもの
で,波動を電気エネルギーに変換するもの。 

geophone 

1512 

速度層 

そくどそう 

地下探査によって求められた弾性波速度に
よって区分される地層。 

velocity layer 

background image

16 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1513 

展開 

てんかい 

主として反射法地震探査に使用する用語
で,測線上の受振点の配置又はその爆発点
の位置関係をいう。 

spread 

1514 

群設置 

ぐんせっち 

一つの受振点について,ある広がりを覆う
ように多数の受振器を設置すること。 

group setting 

1515 

多孔爆発 

たこうばくは
つ 

一つの爆発点について,ある広がりを覆う
ように,多数の爆発孔を設けて爆発させる
こと。 

pattern shooting 

1516 

記録断面 

きろくだんめ
ん 

地下構造の連続断面が得られるように,観
測された反射法による記録に必要な補正を
施して,測線にわたって配列表示したもの。 

record section 

1517 

重力探査 

じゅうりょく
たんさ 

主として地表において測定した重力又は重
力の傾度分布から地下構造を探査するこ
と。 

gravity exploration, 
gravity prospecting 

1518 

重力探鉱 

じゅうりょく
たんこう 

重力探査と同義語。 

gravity exploration, 
gravity prospecting 

1519 

重力計 

じゅうりょく
けい 

重力を測定する器械。 

gravimeter 

1520 

重力図 

じゅうりょく
ず 

重力探査の結果を平面図として表したも
の。 
等重力線図は,この中に含まれる。 

gravity map 

1521 

等重力線図 

とうじゅうり
ょくせんず 

観測点の重力値に緯度,高度,地形,ブー
ケーなどの補正を加えた値を基にして等重
力線を描いた図。 

isogal map 

1522 

重力異常 

じゅうりょく
いじょう 

重力探査において,地下の密度分布に応じ
て重力分布の上に現れる著しい示徴。 

gravity anomaly 

1523 

電気探査 

でんきたんさ 

人工的又は自然的要因によって地中に生じ
た電場又は電磁場の観測に基づき,地下構
造又は鉱床などを探査すること。 

electrical 

exploration, 

electrical 

prospecting 

1524 

電気探鉱 

でんきたんこ
う 

電気探査と同義語。 

electrical 

exploration, 

electrical 

prospecting 

1525 

自然電位法 

しぜんでんい
ほう 

鉱体又は地層の電気化学的作用によって自
然に発生した電位を測定して,地下構造又
は鉱床などを探査する方法。 

self potential 

method, 

spontaneous 

polari-zation 
method 

1526 

強制分極法 

きょうせいぶ
んきょくほう 

人工電流によって大地内に発生する分極現
象を観測し,地下構造又は鉱床などを探査
する方法。 

induced 

polarization 
method 

1527 

比抵抗法 

ひていこうほ
う 

1対の電極によって大地に定常電流を流し,
主として地表付近で,他の1対の電極によ
って電位差を測定して見掛け比抵抗を求
め,地下構造又は鉱床などを探査する方法。 

resistivity method 

1528 

水平探査法 

すいへいたん
さほう 

大地の比抵抗の水平的変化を利用した比抵
抗法の一種で,電極相互の間隔を一定に保
って,電極系全体を移動することが多い。 

horizontal electric 

plofiling method 

background image

17 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1529 

垂直探査法 

すいちょくた
んさほう 

大地の比抵抗の垂直的変化を利用した比抵
抗法の一種で,電極系の中心を固定させて
電極相互の間隔を変化させることが多い。 

vertical electric 

sounding method 

1530 

見掛比抵抗 

みかけひてい
こう 

比抵抗法において,大地を均質媒質とみな
して,測定値から算出した比抵抗相当量。 

apparent resistivity 

1531 

地電流法 

ちでんりゅう
ほう 

地電流の時間的変化を観測し,地下構造又
は鉱床を探査する方法。 

telluric current 

method 

1532 

電磁法 

でんじほう 

電磁相互作用を利用する電気探査法の一種
で,地下の導電率分布を求め,地下構造又
は鉱床などを探査する方法。 
流電電磁法,誘導電磁法などがある。 

electomagnetic 

method 

1533 

磁気探査 

じきたんさ 

地磁気を測定し,磁気の分布から地下構造
又は鉱床などを探査すること。 

magnetic 

exploration, 

magnetic 

prospecting 

1534 

磁気探鉱 

じきたんこう 

磁気探査と同義語。 

magnetic 

exploration, 

magnetic 

prospecting 

1535 

磁気異常 

じきいじょう 

磁気探査において相対的に磁性の異なる物
質の存在及び存在形態に応じて現れる示
徴。 

magnetic anomaly 

1536 

航空磁気探査 

こうくうじき
たんさ 

航空機に磁力計を載せ,飛行しながら地磁
気を測定して行う磁気探査。 

airborne magnetic 

exploration, 

airborne magnetic 

prospecting 

1537 

航空磁気探鉱 

こうくうじき
たんこう 

航空磁気探査と同義語。 

airborne magnetic 

exploration, 

airborne magnetic 

prospecting 

1538 

放射能探査 

ほうしゃのう
たんさ 

天然の放射能を測定し,又は人工の放射線
を利用して,地表付近の岩石分布を明らか
にし,若しくは地下構造,鉱床などを探査
すること。 

radioactive 

exploration, 

radioactive 

prospecting 

1539 

放射能探鉱 

ほうしゃのう
たんこう 

放射能探査と同義語。 

radioactive 

exploration, 

radioactive 

prospecting 

1540 

航空放射能探
査 

こうくうほう
しゃのうたん
さ 

航空機に放射線測定器を載せ,飛行しなが
ら天然放射能を測定して行う放射能探査。 

airborne radioactive 

exploration, 

airborne radioactive 

prospecting 

1541 

航空放射能探
鉱 

こうくうほう
しゃのうたん
こう 

航空放射能探査と同義語。 

airborne 

radioactivity 
exploration, 

airborne 

radioactivity 
prospecting 

background image

18 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

1542 

地温探査 

ちおんたんさ 

地表の温度分布を測定し,局地的な温度変
化から地質構造又は温泉などの熱源を推測
すること。 

geothermal 

exploration, 

geothermal 

prospecting 

1543 

地温探鉱 

ちおんたんこ
う 

地温探査と同義語。 

geothermal 

exploration, 

geothermal 

prospecting 

1544 

地化学探査 

ちかがくたん
さ 

地表又は地下の物質に含まれる特定化学成
分を分析し,地下構造又は鉱床を探査する
こと。 

geochemical 

exploration, 

geochemical 

prospecting 

1545 

地化学探鉱 

ちかがくたん
こう 

地化学探査と同義語。 

geochemical 

exploration, 

geochemical 

prospecting 

1546 

物理検層 

ぶつりけんそ
う 

6402参照。 

geophysical 

logging 

1547 

電気検層 

でんきけんそ
う 

6403参照。 

electric logging 

1548 

放射能検層 

ほうしゃのう
けんそう 

6410参照。 

radioactivity 

logging 

1549 

電磁検層 

でんじけんそ
う 

6409参照。 

induction logging 

1550 

速度検層 

そくどけんそ
う 

6416参照。 

velocity logging 

1551 

温度検層 

おんどけんそ
う 

6418参照。 

temperature 

logging 

1552 

磁気検層 

じきけんそう 

坑井内で磁場を測定し,地下構造又は磁性
鉱床などを探査すること。 

magnetic logging 

1553 

音波探査 

おんぱたんさ 

えい航中の水中音源から,おおむね等しい
時間間隔で繰り返し音波を発振し,水底下
の地層,岩体の境界面から反射してきた波
動を受振して地下構造を探査すること。 

sonic prospecting 

1554 

音波探鉱 

おんぱたんこ
う 

音波探査と同義語。 

sonic prospecting 

1555 

負中心 

ふちゅうしん 

自然電位法において,鉱体などの存在によ
って生じた相対的に低い電位を示す等電位
線で囲まれた範囲。 

negative center 

参考 探査部門の参考欄に示す対応英語は,主にAGI編Glossary of Geology and Related Science, 2nd Ed. , 1960の用語

による。 

background image

19 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 採鉱・採炭部門 

1) 一般 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2101 

小割室 

こわりしつ 

切羽又は坑井から落下する鉱石の小割を行
う目的をもって,運搬坑道のじょうごの上
方に設ける室。 

bulldozing chamber  

2102 

スカフォード 

立坑掘さくの際,築壁,すらせの取り付け,
その他の作業に使用するために,立坑内に
つり下げる移動足場。 

scaffold, 
hanging deck 

2103 

地下ガス化 

ちかがすか 

地下の石炭を採掘することなく,炭層のま
まガス化して採取すること。 

underground 

gasi-fication of 
coal 

2104 

地圧 

ぢあつ 

重力などによって地層内に生じた応力。 

rock pressure 

2105 

盤圧 

ばんあつ 

地層内に作った空所に対して,これを変形
させるように働く地圧。 

rock pressure 

around 
underground 
openings, 

roof pressure 

2106 

旧坑 

きゅうこう 

昔の採掘跡。 

old mine, 
old working 

2107 

坑内図 

こうないず 

坑道,掘場,施設,設備などの坑内の状況
を示す図。 

underground map 

2) 開坑 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2201 

開坑 

かいこう 

a) 鉱体又は炭層を開発するため,立坑,

斜坑又は通どうを開さくすること。 

b) 採鉱の準備のために坑道を掘さくする

こと。 

a) opening of mines 
b) development 

2202 

通どう 

つうどう 

山ろく又は山腹からほぼ水平に掘さくした
坑道で,主として運搬,排水,通気などに
使う。 

adit, 
adit level 

2203 

立坑 

たてこう 

垂直に掘った坑道。 

vertical shaft 

2204 

斜坑 

しゃこう 

斜めに掘った坑道。 

inclined shaft 

主とし

て石炭

鉱山で

は 

卸 

2205 

水平坑道 

すいへいこう
どう 

ほぼ水平に掘さくした坑道。 

level 

2206 

立入坑道 

たていれこう
どう 

鉱体外から鉱体に向けこれを貫くように,
又は鉱体の伸長方向に交差して掘進する坑
道。 

cross cut 

2207 

ひ押坑道 

ひおしこうど
う 

鉱体に沿って,その走向方向に掘さくする
水平坑道。 

drift 

2208 

沿層坑道 

えんそうこう
どう 

炭層中に掘った坑道。 

drift 

background image

20 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2209 

片ばん坑道 

かたばんこう
どう 

一般に炭層の走向にほぼ平行に掘さくした
坑道で,普通斜坑又は立坑を中心として左
右両側に適当な間隔をおいて掘進される。 

butt level 

片盤坑
道 

2210 

中段坑道 

ちゅうだんこ
うどう 

上下の主要水平坑道の間に掘さくした水平
坑道。 

sublevel 

2211 

坑井 

こうせい 

採掘した鉱石を自然落下で運搬するための
小立坑。 

chute, 
shute 

2212 

目抜き 

めぬき 

近接する入気坑道と排気坑道とを連絡する
ため,一定の間隔をおいて設けた坑道。 

thirl, 
thirling 

2213 

導坑 

どうこう 

大断面の坑道を掘さくする前に掘さくする
小断面の先進坑道。 

pilot tunnel 

2214 

追切り 

おいぎり 

導坑及び既設坑道において,側壁,天井な
どを切り広げ,目的の断面にする作業。 

ripping 

2215 

巻立 

まきたて 

石炭鉱山において,斜坑と水平坑道との接
続箇所に設けた操車場。 

landing 

2216 

プラット 

立坑,斜坑と水平坑道との交差箇所で鉱車,
材料などの積みおろしと人員昇降のために
設けた小広場。 

plat 

2217 

引立て 

ひったて 

掘進切羽の最先端。 

heading 

延先, 
切詰め, 
詰め 

2218 

天ばん 

てんばん 

坑道及び切羽の天井に当たる部分。 

roof 

冠,天盤 

2219 

側壁 

そくへき 

坑道及び切羽の両側面。 

wall 

2220 

床面 

ゆかめん 

坑道及び切羽における床に当たる部分。 

floor 

踏前 

2221 

切羽 

きりは 

石炭,金属などの鉱山において石炭,鉱石
などを採掘し,又は坑道掘進を行っている
作業箇所。 

working face, 
working place 

(主と
して石
炭鉱山
では) 
払 

2222 

はく土 

はくど 

表土を除去すること。 

stripping 

3) せん孔 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2301 

せん孔 

せんこう 

a) 手掘り又はさく岩機によって発破孔な

どを開けること。 

せん孔機構によって,打撃せん孔,回

転せん孔及び回転打撃せん孔に分け
る。 

b) a)によって開けた穴。 

a) drilling 
b) bore hole 

さく孔 

2302 

サブドリリン
グ 

階段採掘法の場合に,切羽床面を平らにす
る目的で,床面の水準以下までせん孔する
こと。 

subdrilling 

background image

21 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2303 

さく岩機 

さくがんき 

せん孔に使用される機械の一種。 
ピットの衝撃作用,削り取り作用又は両者
の併用によりせん孔する。 

rock drill 

2304 

オーガ 

回転式せん孔用具の一種。 
らせん状のロッドで繰り粉を排出する。 

auger 

2305 

クローラドリ
ル 

さく岩機をクローラにとう載したせん孔機
械。 

crawler drill 

2306 

ワゴンドリル 

さく岩機を2〜3のタイヤをもった架台上に
とう載したせん孔機械。 

wagon drill 

2307 

ジャンボ 

せん孔を容易にするため,さく岩機を台車
上のブームに取り付け,移動ができるよう
にした装置。 

jumbo, 
drill carriage 

2308 

ビット 

ロッドの先端に付けてせん孔する刃先。 

drill bit, 
rock bit 

2309 

ロッド 

せん孔するために使用する鋼材で,シャン
ク(柄)及びシャフト(軸)からなる。 

drill rod 

2310 

ブローパイプ 

発破孔中に残留した繰り粉を,圧縮空気を
利用して吹き出させる器具。 

blow pipe 

2311 

繰り粉 

くりこ 

せん孔によって生じる岩石などの粉。 

siudge, 
cuttings 

2312 

きゅうれん 

発破孔の繰り粉をかき出す器具。 

scraper 

4) 発破 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2401 

液体酸素爆薬 

えきたいさん
そばくやく 

工業用の液体酸素を炭素分に富む吸収剤に
吸収させた爆薬。 

liquid oxygen 

explosives 

液酸爆
薬 

2402 

工業爆薬 

こうぎょうば
くやく 

工業的用途に使用する爆薬。 
法令によって定められた爆薬のうち,鉱山
において一般に使われているのは,次のも
のである。 
a) 硝安爆薬 
b) カーリット 
c) ダイナマイト 

こう(膠)質ダイナマイト 
粉状(硝安)ダイナマイト 

d) 硝安油剤爆薬 (AN-FO) 
e) 液体酸素爆薬 

industrial 

explosives 

2403 

薬包 

やくほう 

紙などで包装した爆薬。 

cartridge 

2404 

成型爆薬 

せいけいばく
やく 

爆発エネルギーを集中し,その破壊力に方
向性をもたせるように適当な形に成型した
爆薬。 
小割り発破などの外部装薬に使う。 

shaped charge 

background image

22 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2405 

工業雷管 

こうぎょうら
いかん 

法令によって定められた工業雷管及び電気
雷管。装薬量,管体の材質,点火方式,点
爆時間などによって分類する。 
例えば, 

内容薬量による分類: 

3号,6号,8号雷管 

管体による分類: 

銅雷管,鉄雷管,アルミニウム雷

管 

点火機構による分類: 

点火玉式電気雷管,C型電気雷管 

点爆時間による分類: 

瞬発電気雷管,遅発電気雷管,デ

シセコンド (DS) 電気雷管,ミリセ
コンド (MS) 電気雷管 

用途による分類: 

深水用電気雷管,物理採鉱用雷管 

blasting cap, 
igniter 

2406 

導火線 

どうかせん 

雷管の点火に使うもので,黒色火薬を心に
し,麻糸その他で被覆したもの。 

safety fuse 

2407 

導爆線 

どうばくせん 

ペントリット,ピクリン酸などを心薬とし,
麻糸,金属管などで被覆したもので,爆ご
うを伝えるために使う。 

detonating fuse 

2408 

発破母線 

はっぱぼせん 

電気雷管の脚線と発破器とをつなぐ電線。 

shot-firing cable

(英), 

leading wire(米) 

2409 

爆速 

ばくそく 

爆反応が火薬中を進行する速度。 

detonation velocity 

2410 

殉爆 

じゅんばく 

ある距離を隔てた爆薬の一方が爆発したと
きに,他方がこれに感じて爆発すること。 

sympathetic 

detonation, 

detonation by 

influence 

2411 

装薬 

そうやく 

発破孔内に爆薬を装てんすること,及び装
てんした爆薬。 

charge 

2412 

タンピング 

装薬の後に,込め物を発破孔内に押し込む
作業。 

tamping 

2413 

込め物 

こめもの 

タンピングに使う材料。 
普通,粘土,水,砂,岩粉などを使う。 

stemming materials 

2414 

込め棒 

こめぼう 

発破孔に薬包,込め物などを装てんするた
めに使用する棒。 
普通,木製のものを使う。 

tamping pole 

2415 

導通試験器 

どうつうしけ
んき 

発破回路の抵抗を測定し,断線の有無を調
べるための,微弱電流を使った試験器。 

circuit tester 

2416 

点火器 

てんかき 

電気雷管に電流を通じるための,携帯用点
火具。 

exploder(英), 
blasting machine

(米) 

発破器 

2417 

発破 

はっぱ 

爆薬を使って物体を破壊すること。 

blasting 

爆破 

2418 

自由面 

じゆうめん 

岩石が外界(空気又は水)と接している面。 free face, 

surface 

background image

23 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2419 

最小抵抗線 

さいしょうて
いこうせん 

厳密には,クレータテストにおける球状装
薬の中心から爆破自由面までの最小距離を
いうが,一般には装薬の中心から自由面ま
での最小距離も,最小抵抗線と呼ぶ。 

burden, 
line of least 

resistance 

2420 

バックブレー
ク 

階段採掘法などで,発破によって発破孔の
背後が荒れること。 

back-break 

2421 

心抜き 

しんぬき 

坑道掘進の掘進面のように自由面が少ない
場合に使う発破法。 
掘進面の一部を先に発破し,新しくできた
自由面を利用して,その後の爆破を効果的
にする。 
せん孔配置,装薬の量,点爆の順序などに
よって,いろいろな方法がある。 
a) くさび型カット (angle cut),Vカット 

(V-cut),ピラミッドカット (pyramid 
cut),扇状カット (fan cut) 

b) バーンカット (burn cut) 

center cut 

2422 

バーンカット 

心抜き法の一種。 
平行にせん孔した発破孔のうち,いくつか
を空孔で残して自由面とする法。 

burn cut 

2423 

せい発(斉発) せいはつ 

複数の装薬を同時に起爆すること。 

simultaneous firing 

(shot), 

instantaneous firing 

(shot) 

2424 

段発 

だんぱつ 

せい発に対する語。 
複数の装薬を適当な時間間隔をとって,順
次に起爆すること。 

delay blasting 

2425 

注水発破 

ちゅうすいは
っぱ 

発破孔に耐水爆薬をそう入し,パッカで口
もとをふさぎ,圧力水を注水して発破する
方法。 

pulsed infusion 

shot 

2426 

長孔発破 

ちょうこうは
っぱ 

長い発破孔を使用する発破。 

long hole blasting 

2427 

坑道発破 

こうどうはっ
ぱ 

坑道を掘進し,その内部に大量の爆薬を集
中的に装薬して,一時に爆破する方法。 

chamber blasting, 
coyote (tunnel) 

blasting 

2428 

小割り発破 

こわりはっぱ 

岩石の大塊を破壊するために行う発破。 

boulder blasting, 
secondary blasting 

小割り, 
二次発
破 

2429 

外部装薬 

がいぶそうや
く 

爆破すべき物体の外面に爆薬を密着させて
発破する方法であって,はりつけ発破 (mud 
capping) などがある。 

5) 採鉱・採炭 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2501 

うね鉱 

うねこう 

グローリホール法又はトンネル法で,立坑
又は坑道の間に残る部分。 

rib ore 

background image

24 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2502 

無支保採掘法 

むしほさいく
つほう 

採掘期間中,切羽の天ばん又は上ばん・下
ばんを人工的に支持しない採掘法。 
次の6種類がある。 
a) 無支保上向採掘法 
b) 無支保下向採掘法 
c) 中段採掘法 
d) 坑内グローリホール法 
e) 残柱式採掘法 
f) シュリンケージ法 

open stopes 

2503 

中段採掘法 

ちゅうだんさ
いくつほう 

鉱体内に適当な距離をもって中段坑道を設
け,これに垂直な面を主自由面とする採掘
鉱画をつくり,中段坑道又はその地並を切
り広げた箇所からせん孔し,無支柱,無充
てんで採掘する方法。 

sublevel stoping 

2504 

シュリンケー
ジ採掘法 

しゅりんけー
じさいくつほ
う 

掘さくした鉱石の一部を下から抜き取り,
残りの鉱石を切羽内にため,その鉱石を足
場として,上向きに採掘していく採掘法。 

shrinkage stoping 

2505 

充てん採掘法 

じゅうてんさ
いくつほう 

鉱体の一部を採掘し,そのあとを全部又は
部分的に充てんする。この作業を繰り返し
つつ全鉱画を採掘する方法。 

cut and fill method, 
filled stopes 

2506 

支保採掘法 

しほさいくつ
ほう 

金属鉱山において採掘期間中,切羽の天ば
ん又は上ばん・下ばんを人工的に支持して
採掘する方法。 
次の2種類がある。 
a) 充てん採掘法 
b) 支保採掘法 

supported stopes 

2507 

ケービング法 

けーびんぐほ
う 

金属鉱山において,切羽の天ばんを採掘に
伴って崩落させて採掘する方法。 
次の3種類がある。 
a) トップスライシング 
b) サブレベルケービング 
c) ブロックケービング 

caved stopes 

2508 

傾斜面採掘法 

けいしゃめん
さいくつほう 

採掘面に40°ぐらいの傾斜を付けて採掘す
る方法。積込みは,手積み又は機械積みに
よる。 

inclined stoping, 
rill stoping 

2509 

階段採掘法 

かいだんさい
くつほう 

一つ又は数個の水平なベンチで採掘する方
法。 
ベンチの高さは,使用する掘さく機械又は
鉱床の状態によって異なるが,一般に5〜
20mぐらいである。 

bench cut 

2510 

グローリホー
ル法 

ぐろーりほー
るほう 

立坑を中心にして,じょうご状(又はじょ
うごの一部の形状)に採掘する方法。 
鉱石は,立坑を経て搬出される。 

glory-hole system, 
glory-hole method 

2511 

長壁式採炭法 

ちょうへきし
きさいたんほ
う 

長い炭壁面(切羽)を造り,それを一様に
採炭しながら進行する方法。 
切羽面の進行方法,採炭跡の処理などから
種々に分類される。 

longwall mining 

2512 

跡ばらし 

あとばらし 

採掘跡の天ばんを自然に又は人工的に崩落
させること。 

caving 

background image

25 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2513 

短壁式採炭法 

たんぺきしき
さいたんほう 

採炭区域を坑道によって幅狭く区切り,そ
の間を採掘する方法。 

shortwall mining 

2514 

柱房式採炭法 

ちゅうぼうし
きさいたんほ
う 

炭層内に炭柱を残して採炭する方法。 
退却時に炭柱を採掘することもある。 

room and pillar 

mining 

2515 

コールカッタ 

採炭切羽の炭壁を切せつする機械。 
一般には平形切せつ部(ジブ)をもつもの
をいい,ジブの数と形によって種々に分類
される。 

coal cutter 

2516 

ホーベル 

切削部を炭壁面に押しつけながら往復さ
せ,かんなで削るように炭壁を切削する機
械。 

coal planer, 
coal plough 

2517 

ドラムカッタ 

コールカッタの切せつ部がドラム形で,切
せつと積込みの両作業を行う機械。 
ドラム形切せつ部の数,機構及びその周辺
に取り付けた刃の配置様式によって種々の
形がある。 

drum cutter, 
shearer loader 

2518 

コールピック 

圧縮空気によって駆動する手持ちの掘さく
機械。 
石炭又は軟質岩石の掘さくに使用する。 

coal pick 

2519 

全断面掘進機 

ぜんだんめん
くっしんき 

爆薬を使用することなく,削り取り,衝撃
作用などによって,全断面にわたって坑道
を掘進する機械。 

full-size tunnelling 

machine 

2520 

水力採掘法 

すいりょくさ
いくつほう 

ノズルから高圧水を噴射して掘さくする採
掘方法。 

hydraulic mining 

6) 支保 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2601 

支保 

しほ 

坑道,採掘切羽などにおける落ばん,落石
などを防止するために設ける構造物。 

timbering 

2602 

坑木 

こうぼく 

坑内の支保に使用する木材の総称。 

timber 

2603 

三つわく 

みつわく 

坑道支保の一種であって,3個の部材を鳥居
状に組み合わせた支保。 

three-piece tunnel 

set 

もろわ
く 

2604 

多角形わく 

たかくけいわ
く 

坑道支保の一種であって,部材を多角形状
に組み合わせた支保の総称。 

arch tunnel set 

2605 

アーチわく 

坑道支保に使うアーチ形をした鉄わくで,
剛性アーチわく,可屈アーチわく,可縮ア
ーチわくなどの種類がある。 

arched support 

2606 

剛性支保 

ごうせいしほ 

ばん圧を受けても,断面積も形状も変わら
ないようにするための坑道支保。 

rigid support 

2607 

可縮支保 

かしゅくしほ 

ばん圧がある大きさ以上になると,そのば
ん圧を支えながら縮んで破損を防ぐ構造を
もつ支保。 

yielding support 

2608 

可屈支保 

かくつしほ 

部材の連結部で屈折し,組みわく全体の形
状が変わることのできる構造をもつ支保。 

hinged support 

2609 

インバート 

支保を強化するために坑道の床面を掘さく
して入れる部材。 

inverted arch 

background image

26 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

2610 

築壁 

ちくへき 

れんが,コンクリート,コンクリートブロ
ックなどで築いた壁及びその作業。 
立坑支保に使うことが多い。 

masonry wall 

2611 

自走支保 

じそうしほ 

何本かの鉄柱を組みわくとし,水圧によっ
て移動前進できる構造にした支保。 

self-advancing 

support 

2612 

鉄柱 

てっちゅう 

主として採炭採鉱切羽の支保に使う可縮性
の鋼柱であって,摩擦鉄柱,水圧鉄柱など
がある。 

steel prop 

2613 

カッペ 

相互に連結できる構造をもつ切羽天ばん用
の金属ばり。 

link bar, 
hinged bar 

2614 

打柱 

うちばしら 

天ばん保持,支保強化,機器固定などの目
的で立てた鉄柱又は木柱。 

prop post 

ぼうず 

2615 

木積 

こづみ 

天ばんを支えるために,坑木を井形に積み
上げたもの。 
井形の中に廃石(捨石)を詰めた実木積と
何も詰めない中空の空木積とがある。 

cogs, 
crib chock 

2616 

ルーフボルト 

支保の一種で,岩ばんに差し込んで使用す
るボルト及びその附属品。 

rock bolt 

2617 

切張 

きりばり 

アーチわく,三つわく,多角形わくなどの
支保を固定させるため,わくとわくとの間
に入れる部材。 

brace 

2618 

矢板 

やいた 

支保に使用する板材の総称。 

plank 

2619 

差し矢法 

さしやほう 

崩壊性の土砂又は岩石に対して使う支保の
方法で,差し矢という先端をそいだ丸太又
は板材をはりの上から前方に打ち込み,順
次支保を進めてゆく方法。 

spilling, 
forepoling 

2620 

裏込め 

うらごめ 

支保の裏側にそう入する充てん物及びその
作業。 

back filling 

2621 

仕繰り 

しくり 

縮小又は変形した坑道を拡大修復するこ
と。 

repair 

2622 

鉱柱, 
炭柱 

こうちゅう, 
たんちゅう 

坑内構造の維持・保安などのために残した
鉱体(炭層)の部分。 

pillar 

2623 

充てん 

じゅうてん 

採掘跡,その他の坑内空間などを廃石(捨
石),土砂又は選鉱尾鉱などで詰めること。 

filling, 
stowing, 
packing 

background image

27 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) 運搬 

1) 一般 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3101 

鉱車 

こうしゃ 

鉱山において,主として鉱石,石炭,廃石
などを運搬するのに使う車両。 
通常炭鉱においては炭車と呼ぶ。 

mine car, 
mine tub, 
tub, 
mine wagon 

3102 

人車 

じんしゃ 

もっぱら人員の運搬に使用する車両。 

man car 

3103 

台車 

だいしゃ 

坑木,機器,材料などを運搬するために作
られた車両で,普通,平らな台に車輪が取
り付けられている。 

carriage, 
supply car 

3104 

軌道 

きどう 

路ばん又は道床上に一定の間隔にまくら木
を並べ,レールを敷設したもの。 

track, 
tram 

3105 

継目板 

つぎめいた 

レール又は形鋼をつなぐために,数本のボ
ルトでつなぐ鉄板。 

fish plate 

3106 

ワイヤロープ 

鋼製の素線をより合わせて製作したロー
プ。 

wire rope 

鋼索 

3107 

素線 

そせん 

ストランドを構成している鋼線。 

wire 

3108 

ストランド 

心綱の周囲に巻いた数本又は数十本の素線
をより合わせたもの。 

strand 

子綱 

3109 

心綱 

しんづな 

ワイヤロープ及びストランドの中心に,ワ
イヤロープを形造るためと柔軟性を得るた
めに入れる,適度に油類を含ませた繊維類。 

rope core 

3110 

巻綱 

まきづな 

一般に物体を移動させる目的をもって,巻
胴に巻き付けて使用するワイヤロープ。 

winding rope, 
hoisting rope 

3111 

普通より 

ふつうより 

ワイヤロープのよりと,ストランドのより
の向きを反対方向にするより方。 

ordinary lay 

3112 

ラングより 

ワイヤロープのよりと,ストランドのより
の向きを同じ方向にするより方。 

Langʼs lay 

3113 

フリートアン
グル 

シーブを含む巻胴への垂直面に対して,巻
胴の表面に巻いたロープのなす最大角度。 

fleet angle 

偏角 

3114 

キンク 

ワイヤロープがたるんで輪を生じた場合,
そのまま引張荷重をかけられて生じた異常
変形。 

kink 

3115 

メーンロープ 

テールロープ運搬で積載列車を巻き上げる
ために使うロープ。ただし立坑ケーペ巻に
おいてつり合い綱を使用する場合には巻上
用のロープをいう。 

main rope 

主索 

3116 

テールロープ 

テールロープ運搬で空列車を巻きもどすた
めに使うロープ。 
立坑ケーペ巻においては,つり合い綱をい
う。 

tail rope 

尾索 

3117 

平綱 

ひらづな 

ストランドを横に並べて,束ねてあるワイ
ヤロープ。 

flat rope 

フラッ
トロー
プ 

background image

28 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3118 

ロックドコイ
ルロープ 

断面の周囲が完全円になるように外周に異
形の素線を組み合わせたワイヤロープ。 

locked coil rope 

3119 

ヘルクレスロ
ープ 

ヘルクレス氏が考案・完成した共心ロープ
の代表的なもの。 
ロープの心綱に繊維を使わずに綱線を入れ
たもので,柔軟性には欠けるが,有効断面
積及び強度が大となる。 

Herkule's rope, 
strand spiral rope 

3120 

平子綱ロープ 

ひらこづなろ
ーぷ 

ストランドを異形にしてより合わせ,表面
を円滑にしたワイヤロープ。 

flattend-strand rope 

3121 

プーリ 

力を伝達したり巻き上げたりするために,
ロープ,ベルトなどの方方を変える案内車。 

pulley 

滑車, 
ベルト
車 

3122 

シーブ 

プーリと同義の案内車であるが,コンベヤ
ベルト,平ベルトなどに対しては用いない。 

sheave 

綱車 

3123 

緊張装置 

きんちょうそ
うち 

ベルト又はロープとベルトプーリ又はシー
ブとの間の摩擦力を適当な大きさに保持し
て,所要動力を確実に伝達するために,常
に適当な大きさの張力をベルト又はロープ
に加えておくための装置。 

take up 

緩み取
り装置, 
テーク
アップ 

3124 

緊張錘 

きんちょうす
い 

重力を利用して,ベルト又はロープなどに
常に適当な大きさの張力を与えておくため
の重錘。 

tension weight 

3125 

巻き付け角 

まきつけかく 

駆動巻胴(又はプーリ)の軸心に対して,
巻胴(プーリ)に接触しているベルト(又
はロープ)のなす角度。 

total arc of contact, 
contact angle 

2) コンベヤ 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3201 

コンベヤ 

荷物を連続的に運ぶ運搬機。 

conveyor, 
conveyer 

3202 

ベルトコンベ
ヤ 

二つのプーリ又はドラムの間に環状のコン
ベヤベルトを張り,その上に運搬物を載せ,
ベルトを同一方向に連続的に動かして運搬
するコンベヤ。 

belt conveyor 

3203 

ケーブルベル
トコンベヤ 

ベルトは運搬する物体を載せるだけの役目
をし,運搬に必要な張力はワイヤロープに
負担させる方式のコンベヤ。 

cable belt conveyor 

3204 

チェーンコン
ベヤ 

トラフの中でチェーンを動かし,物体を運
搬するコンベヤ。 
次のような種類がある。 
a) シングルチェーンコンベヤ (single 

chain conveyor) 

b) ダブルチェーンコンベヤ (double chain 

conveyor) 

chain conveyor 

3205 

ダブルチェー
ンコンベヤ 

チェーンを左右両側に備え,その間に形鋼
又は鍛造のかき板を適当な間隔に取り付
け,返りチェーンの支持も兼ねたH形断面
のトラフの中を走らせて物体を運ぶコンベ
ヤ。 

double chain 

conveyor, 

Panzer conveyor 

パンツ
ァコン
ベヤ 

background image

29 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3206 

パンコンベヤ 

パン又はエプロンと呼ぶ四角形の容器の下
の両側に,適当な間隔でローラを取り付け
て案内レールの上に載せ,1条又は2条のリ
ンクチェーンでつないだコンベヤ。 
特に屈曲させて運搬する場合には,カーブ
ドコンベヤと呼ぶこともある。 

pan conveyor 

3207 

スクリューコ
ンベヤ 

軸の周囲にねじ状の羽根を取り付け,これ
をU字形のトラフ又はパイプの中で回転さ
せて物体を運ぶコンベヤ。 

screw conveyor 

ねじコ
ンベヤ 

3208 

スクレーパコ
ンベヤ 

1条又は2条のチェーンにかき板を取り付
け,トラフの中の運搬物をかいて運搬する
コンベヤ。 

scraper conveyor, 
fleight conveyor 

3209 

ディスクコン
ベヤ 

U字形トラフの断面に合ったディスクと呼
ぶ鋼板を,適当な間隔でロープ又はチェー
ンに取り付け,トラフ内を走らせて物体を
運ぶコンベヤ。 

disc conveyor 

3210 

シェーキング
コンベヤ 

鋼板製のトラフの上に運搬物を載せ,トラ
フを小さな加速度で前進させ,次に大きな
加速度で後退させて,慣性によって積載物
を前進させるコンベヤ。 

shaking conveyor 

シェー
カコン
ベヤ 

3211 

ヘッドプーリ 

コンベヤの最前部にあるプーリ。 

head pulley 

3212 

エンドプーリ 

コンベヤの後尾にあるプーリ。 

end pulley 

テール 
プーリ 

3213 

キャリアロー
ラ 

ベルトコンベヤのベルトを支えるローラ。 

carrier roller 

アイド
ラ 

3214 

プライ 

コンベヤベルトの強度を保持する各布層。 

ply 

3215 

レーシング 

ベルトをつなぐ金具。 

lacing 

ファス
ナ 

3216 

トラフ 

物体を運搬するためのとい。 

trough 

3) 車両運搬 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3301 

シャットルカ
ー 

水平又は緩傾斜の路上を往復する,高さの
低い自走運搬車両。 
ゴムタイヤ車輪を備え,車体の底はコンベ
ヤに作られている。 

shuttle car 

3302 

グランビー車
両 

ぐらんびーし
ゃりょう 

内容物を放出するのにチップラを使わない
構造の鉱車の一種。 
ガイドレールの上に乗って車体が約45°傾
くと同時に,下向きになったほうの側板が
開き,列車の編成を解くことなく徐行運転
中に内容物を放出する車両。 

granby car 

3303 

遷車台 

せんしゃだい 

一つ又は二つ以上の軌道をもつ車付きの台
で,軌道と直角方向に移動することができ,
その上に機関車,鉱車などを載せて,平行
軌道の一方から他方の軌道に移す装置。 

transfer table, 
traverse, 
traverse table 

3304 

転車台 

てんしゃだい 

機関車,鉱車などを載せて,その向きを変
えるための回転台座。 

turn table 

background image

30 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3305 

ドローバー 

車両を連結する連結棒。 

draw bar 

4) ロープ運搬 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3401 

巻胴式巻上げ 

まきどうしき
まきあげ 

巻胴式巻上機による運搬の総称。 

drum winding 

ドラム
巻 

3402 

エンドレスロ
ープ運搬 

えんどれすろ
ーぷうんぱん 

循環するロープによって,鉱車などをけん
引輸送する軌道運搬方式。 
循環ロープの位置により,次の2種類があ
る。 
a) 上綱式 (over rope system) 

車両の上を通る方式。 

b) 下綱式 (under rope system) 

車両の下を通る方式。 

endless rope 

haulage 

3403 

コース巻 

こーすまき 

軌道斜坑運搬の一種。 
積載列車を斜坑上部の巻上機で巻き上げ,
からの列車を自重で下部にもどす運搬法。 

direct haulage 

3404 

テールロープ
運搬 

てーるろーぷ
うんぱん 

斜坑の傾斜が緩やかすぎたり,又は単一の
こう配でなくて波打ち状になっているよう
な箇所に採用しメーンロープで積載列車を
巻き上げテールロープでからの列車を引き
もどす運搬法。 

main and tail rope 

haulage 

3405 

自動斜坑運搬 

じどうしゃこ
ううんぱん 

重力を利用して,積載車両を巻き下ろすと
同時に空車を巻き上げる運搬法。 

haulage by  

self-acting 
incline, 

gravity incline 

3406 

ホイスト 

巻胴軸が水平の小形巻上機。 

hoist 

ウイン
チ 

background image

31 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3407 

巻胴 

まきどう 

巻上機の一部で,巻綱を巻き取る部分。直
接又は間接的に巻上原動機に連結してい
る。 
その形により,次のような種類がある。 

winding drum, 
hoisting drum 

3408 

スキップ 

斜坑及び立坑巻上装置で鉱石,石炭などを
ばら積みで運搬する箱。 
転覆式と底開き式とがある。 

skip 

3409 

クリップ 

エンドレスロープ運搬又は架空索道運搬に
おいて,列車又は搬器を一時的に引き綱に
連結して走向させるためのつかみ金具。 

clip 

3410 

コース元 

こーすもと 

ケージ又は鉱車などに連結するロープの部
分。 

capel 

background image

32 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5) 立杭巻 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3501 

立坑巻 

たてこうまき 

立坑におけるロープによる運搬法の総称。 
巻上法には,ケージ巻上法 (cage winding) 
とスキップ巻上法 (skip winding) とがある。
また,巻胴の形式によって,巻胴式巻上機,
ケーペ巻上機及びリール巻上機に分類す
る。 

shaft winding 

3502 

ケーペ巻 

けーぺまき 

立坑巻上法の一種。 
綱みぞを備えた大きなケーペプーリ 
(Koepe pulley) に1本又は数本の巻綱を掛
け,その両端にケージ又はスキップを付け
(ケージ又はスキップの下につり合い綱を
使う。),ケーペプーリの綱みぞと巻綱との
間の摩擦によって巻上機の動力を伝える。 

Koepe winding, 
Koepe system 

3503 

ボビン 

平綱巻取り用の巻きわく。 

bobbin 

リール 
 (reel) 

3504 

深度計 

しんどけい 

巻上げ中,ケージ,スキップ又は鉱車など
(斜坑の場合)の位置を指示する計器。 

depth indicator 

3505 

巻上塔 

まきあげとう 

ケーペ巻において,巻上機を直接その上に
設置した塔。 

winding machine 
tower 

3506 

巻上げやぐら 

まきあげやぐ
ら 

巻上機を地上にすえ付ける場合のヘッドシ
ーブ設置用のやぐら。 

head frame 

3507 

ヘッドシーブ 

巻上げやぐらの頂部に設置し,巻綱を受け
るシーブ。 

head sheave 

3508 

多綱巻 

たづなき 

ケーペ巻において,大きな径の巻綱の代わ
りに,数本の小さな径の巻綱を並べて使用
する運搬法式。 

multiple rope 
winding 

3509 

キングポスト 

ケージと巻綱とを連結する棒状のつり金
具。 
多段ケージでは,すらせで十分に案内され
ていてケージの四すみをチェーンなどでつ
る必要がないため,ケージの中心部を1本
の棒状金具でつることがある。 

king post 

3510 

ウェッジグリ
ップ 

立坑巻綱とケージ又はスキップとの連結金
具。 
くさびの自動締まり作用を利用したもの。 

wedge grip 

クレー
ムカウ
セ  
 
(Klemm
-kaushe) 

3511 

手綱鎖 

たづなくさり 

ケージと巻綱とを連結する鎖。 
ケージの左右両側で,頂部の両端及び中央
に付けた合計6本の鎖を上方で一つにまと
めて巻綱でつる。 

bridle chain 

六方チ
ェーン 

background image

33 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3512 

ケージ 

立坑巻上装置の一つで,人又は鉱車などを
載せて上下する容器。 
一段式ケージと多段式ケージとがある。ケ
ージは,巻綱によってつられており,巻上
機で運転する。 
構造材料は,一般には鋼材であるが,軽量
化するために軽合金で造ることもある。 

cage 

3513 

デタッチング
フック 

ケージが過巻状態になったとき,ケージを
ロープから外して,立坑のヘッドシーブの
下のフレームに安定させる安全装置。 

detaching hook 

3514 

つり合い綱 

つりあいづな 

立坑において複式巻上げを行うとき,巻綱
による不平衡荷重をつり合わせるため,ケ
ージ又はスキップに取り付けるワイヤロー
プ。 

balance rope 

平衡綱, 
バラン
スロー
プ 

3515 

ケプス 

ケージに鉱車などを出し入れするとき,ケ
ージを載せ,かつ,ケージ内のレール面と
坑道又は地表のレール面を一致させる目的
の装置。 

keps, 
landing chair 

3516 

スイングデッ
キ 

ケージに鉱車などを出し入れするときに使
用する渡し板。 
ロープの伸びによるケージの上下動に応じ
て揺動可能の構造とし,その操作は,人力,
油圧,圧縮空気その他で行う。 

swing deck 

はね橋 
 
(junc-tio
n) 

3517 

すらせ 

a) ケージ又はスキップが立坑内を昇降す

るとき,その走行を案内するための装
置。 

設置する場所により,横すらせ,端す

らせ,すみすらせの3種類があり,ま
た,材質によって,木すらせ,軌条す
らせ,綱すらせに分類する。 

b) 鉱車などが斜坑の曲線部を通過すると

き,転覆,脱線などを防止するための
装置。 

guide 

a)の場
合 
立坑ガ

ド  

(shaft 
guide) 

3518 

キブル 

立坑掘さくにおいて廃石の搬出,人員の昇
降,材料の運搬などに使用する金属製のた
る形容器。 

kibble 

3519 

ライダ 

キブルが立坑内を昇降するとき,その振れ
及び回転を防止するためすらせ綱に沿って
キブルとともに上下する案内フレーム。 

rider 

6) 架空索道 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3601 

架空索道 

かくうさくど
う 

架空ワイヤロープにつるした機器によっ
て,積載物を運搬する方式。 
貨物用には,大別して単線式索道と複線式
索道とがある。 

aerial ropeway 

background image

34 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3602 

単線式索道 

たんせんしき
さくどう 

搬器の荷重を支持する支索と,搬器をえい
行するえい索とを兼ねる1本の架空ワイヤ
ロープによって運搬を行う架空索道。 

single-line 

ropeway, 

mono-cable 

ropeway 

3603 

複線式索道 

ふくせんしき
さくどう 

搬器の荷重を支持する太い支索と搬器をえ
い行するえい索との2本の架空ワイヤロー
プによって運搬を行う架空索道。 

double-line 

ropeway, 

bi-cable ropeway 

3604 

往復式索道 

おうふくしき
さくどう 

搬器が同一の架空ワイヤロープ上を往復す
る索道。 

round trip aerial 

ropeway 

3605 

受索輪 

じゅさくりん 

えい索(引き綱)を支持するシーブ。 

guide pulley, 
sheave of rope 

receiver 

3606 

搬器 

はんき 

鉱石,材料などを運搬する容器。 

carrier, 
bucket 

7) 流体による輸送 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3701 

空気輸送 

くうきゆそう 

空気の流れによって粒体を流送するパイプ
輸送方式。 

pneumatic 

transportation 

3702 

水力輸送 

すいりょくゆ
そう 

固体と水の混合物をパイプ又はといの中に
通して流送する輸送方式。 
固体を水とともにポンプを通して輸送する
ポンプ方式と,押込装置を使って固体をポ
ンプの排水管中に供給する押込方式とがあ
る。 

hydraulic 

transportation 

3703 

スラリー輸送 

すらりーゆそ
う 

水力輸送のうち,固体の粒度が小さく,か
つ固体濃度が高いもの。 

hydraulic 

transportation of 
slurry 

3704 

スライムポン
プ 

でい状微粒固形物を処理できる特殊ポン
プ。 
充てん用サンドスライムの流送には,往復
形粒体輸送ポンプを使う。 

slime pump 

8) 積込機 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3801 

かき込式積込
機 

かきこみしき
つみこみき 

機体の先端につめをもったかき寄せ部があ
って,鉱石,廃石などをコンベヤの上にか
き寄せ,後方の鉱車(炭車)に積み込む機
械。 

gathering loader 

3802 

ショベル式積
込機 

しょべるしき
つみこみき 

機体を前進して,破砕された鉱石などの中
へ前部のショベルを突っ込み,すくい上げ,
ついで機械の後方まで反転し,後続する鉱
車(炭車)又はコンベヤへ直接投げ込む動
作を行う積込機。 

shovel loader 

3803 

バケット式積
込機 

ばけっとしき
つみこみき 

チェーンを使うバケット(又はディッパ)
とコンベヤを組み合わせた積込機。 
ショベル式積込機に比べてバケットの運動
距離と時間が短く,すくい込みの幅が大き

bucket loader 

background image

35 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

い。 

3804 

スクレーパ 

かき込み容器の前後に引きロープともどし
ロープを取り付け,ホイストによって,シ
ーブを介して往復運動を与え,鉱石,石炭
などをかき寄せる機械。 

scraper 

3805 

スクレーパホ
イスト 

スクレーパに往復運動を与える複式ドラム
又は3ドラムの小形巻上機。 

scraper hoist 

3806 

グラブバケッ
ト 

つかみ装置の付いているバケット。 

grab bucket 

3807 

パワーショベ
ル 

走行部例えばクローラに架乗した回転でき
る運転室と,上下動するディッパをもつブ
ームからなる大形の掘削積込機械。 

power shovel 

9) 運搬附属設備 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

3901 

安全つかみ 

あんぜんつか
み 

立坑及び斜坑のロープ運搬で,巻綱が切断
したときに,ケージ又はスキップの落下若
しくは鉱車などの逸走を防止するため,す
らせ又はレールをつかむ装置。 

safety catch 

3902 

緩衝器 

かんしょうき 

a) 鉱車などの前後端に取り付けてある,

衝撃を避けるための当て板。 

スプリング,ゴムなどを使う場合もあ

る。 

b) 立坑巻などで,巻綱の衝撃荷重を緩和

するために,巻綱とケージ又はスキッ
プの間にそう入するスプリング,又は
スプリングと油圧を利用した装置。 

buffer, 
shock absorber 

3903 

クリーパ 

鎖に取り付けたつめを鉱車などの車軸にひ
っかけて,鎖を動かすことによって鉱車な
どを短距離移動させる装置。 

creeper 

3904 

鉱車押込み装
置 

こうしゃおし
こみそうち 

ケージなどに鉱車などを押し込むための装
置。 
圧縮空気又は油圧を利用したものが多い。 

car pusher 

3905 

シュート 

鉱石,石炭などを傾斜面に沿って落下させ
る設備。 

chute, 
shute 

3906 

スパイラルシ
ュート 

空間を節約し,かつ粉化を防止するために,
鉱石,石炭などが流下する斜面をらせん状
にしたシュート。 

spiral chute, 
spiral shute 

3907 

チップラ 

鉱車(炭車)の積載物をあけるために,鉱
車(炭車)を転倒させる装置。 

tippler 

3908 

ポケット 

上方から鉱石,石炭などを投入し,下方か
ら取り出すように造られた貯蔵設備。 

pocket 

3909 

バケットエレ
ベータ 

鎖車又はベルトプーリによって運転してい
るエンドレスの鎖,又はベルトに一定間隔
でバケットを取り付け,バケットの内容物
を連続的に上方に運搬する装置。 

bucket elevator 

3910 

エアスライド 

傾斜したといの底に布又は多孔貨物質をは
って,その下方から空気を吹き込み,その

air slide 

background image

36 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

上に載っている粉粒体をかきまぜて流下さ
せる装置。 

d) 保安 

1) 一般 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4101 

鉱山保安 

こうざんほあ
ん 

鉱業における次の事項をいう。 
a) 鉱山における,人に対する危害の防止。 
b) 鉱物資源の保護。 
c) 鉱山施設の保全。 
d) 鉱害の防止。 

mine safety 

4102 

坑内保安 

こうないほあ
ん 

鉱山の坑内における保安。 

mine safety in 

underground 

4103 

坑外保安 

こうがいほあ
ん 

鉱山の坑外における保安。 

mine safety on 

surface 

4104 

鉱山保安法規 

こうざんほあ
んほうき 

鉱山保安に関する関係法規。すなわち,鉱
山保安法及び関係省令からなる。 

mine safety laws 

and regulations 

4105 

保安技術職員 

ほあんぎじゅ
つしょくいん 

鉱山保安に関する職務を行うため,鉱山保
安法の規定に基づいて鉱業権者によって選
任された者。 

safety technical 

personnel 

4106 

保安係員 

ほあんかかり
いん 

管理者の指揮を受けて,分掌する事項につ
いて鉱山保安の確保に当たる係員。 

safety foreman 

4107 

保安設備 

ほあんせつび 

事故を防止し,保安を確保するための設備。 safety equipment 

4108 

安全装置 

あんぜんそう
ち 

不時の事故を防止する装置。 

safety device 

4109 

保安帽 

ほあんぼう 

頭部の傷害を防止するために着用する作業
帽。 

safety cap, 
helmet 

安全帽 

4110 

保安ぐつ 

ほあんぐつ 

足部の傷害を防止するために着用する作業
ぐつ。 

safety shoes 

安全ぐ
つ 

4111 

安全帯 

あんぜんたい 

墜落及び転落を防止するため身体に着用す
るバンドで,親綱などに連結する。 

safety belt 

4112 

腰綱 

こしづな 

高所作業などにおいて墜落及び転落を防止
するため身体に綱で結着するものをいい,
親綱,子綱及びこれらの結着装置を含めた
総称。 

safety rope 

命綱 
 (life 
rope) 

4113 

非常はしご 

ひじょうはし
ご 

立坑などに設け,ケージの故障時など非常
の場合に使用するはしご。 

emergency ladder 

4114 

安全荷重 

あんぜんかじ
ゅう 

構造物,物体などに制限以上の応力を生ぜ
しめない荷重。 

safety load 

4115 

安全率 

あんぜんりつ 

物体が破壊しない範囲にとどめるために物
体に加わる荷重を考慮する係数。 

safety factor 

4116 

鉱山災害 

こうざんさい
いがい 

鉱山における死傷者又は施設の破損及び資
源の損失などを伴う事故。 

mine disaster 

4117 

労働災害 

ろうどうさい
がい 

労働者の就業によって起こる労働者の疾病
や死傷を伴う事故。 

labor accident 

4118 

汚染 

おせん 

有害物質,放射性物質などで人体,環境の
空気・器物などが汚されること。 

contamination 

background image

37 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2) 坑内環境 

2.1) 坑内空気 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4201 

坑内空気 

こうないくう
き 

坑内において石炭,鉱石,坑木などの酸化,
又は坑水,特殊地層による酸素吸収により
酸素を減じ,若しくは石炭,鉱石及び地層
中から出てくるガスによって,組成が変化
した空気。 

mine air, 
damp 

4202 

酸素欠損 

さんそけっそ
ん 

酸素の消費又は酸素を含まない気体の混入
などにより,通常の酸素含有量よりも,酸
素の量が著しく低下すること。 

oxygen deficiency 

4203 

窒息性ガス 

ちっそくせい
がす 

人体には直接有毒ではないが,これを多量
に吸入すると窒息するガス。例えば,炭酸
ガス,窒素など。 

choke damp, 
black damp 

4204 

有害ガス 

ゆうがいがす 

人体に対して有害なガスの総称。鉱山保安
法規上では,有毒ガスをも含めている。 

harmful gas 

4205 

有毒ガス 

ゆうどくがす 

有害ガスのうち,微量でも人体に対して毒
性のあるガス。 
例えば,一酸化炭素,亜硫酸ガスなど。 

poisonous gas 

4206 

比色形一酸化
炭素検定器 

ひしょくがた
いっさんかた
んそけんてい
き 

小さなガラス管(検知管)の中に封入した
試薬に,一酸化炭素を含むと考えられる空
気を一定量,かつ一定時間通じ,試薬の変
色を標準色と比較して,一酸化炭素の含有
率を知る器具。 

colorimetric carbon 

monoxide 
detector 

一酸化
炭素検
知器 

2.2) 坑内気象 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4207 

坑内気象 

こうないきし
ょう 

坑内における温度,湿度,気圧,通気など
の状態。 

underground 

atmospheric 
conditons 

4208 

感覚温度 

かんかくおん
ど 

気温,湿度,気流速度を総合して決めた人
間の感覚上の温度。 

effective 

tempe-rature 

有効温
度, 
体感温
度 

4209 

カタ計 

かたけい 

人体表面における冷却力を測定する計器。 

kata thermometer 

4210 

カタ度 

かたど 

カタ計を冷却するときに,上下の標線間を
通過する時間(T秒)でカタ係数 (F) を割
った値で,空気の冷却力の尺度である。す
なわち,カタ度Hは, 

T

F

H=

kata degree 

4211 

地熱 

ちねつ 

地かく内の岩石がもつ熱。 

geothermy 

4212 

地熱恒温帯 

ちねつこうお
んたい 

地表からある深さのところで,地表の温度
変化の影響を受けず,1年中ほとんど温度変
化がない地帯。 

isothermal zone 

4213 

地熱増温率 

ちねつぞうお
んりつ 

地熱恒温帯以下で,深さとともに増加する
地熱の割合。 

geothermal gradient  

background image

38 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3) 通気 

3.1) 通気一般 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4301 

通気 

つうき 

a) 空気を坑内に流通させること。 
b) 坑内を流通する空気。 

a) ventilation 
b) ventilating air 

4302 

通気圧 

つうきあつ 

気流発生の原動力となる圧力の差。 

ventilating pressure 

4303 

自然通気圧 

しぜんつうき
あつ 

坑内外の温度差などのため生じる空気密度
の差によって,特定閉回路に自然に発生す
る通気圧。 

natural draft 

pressure, 

natural ventilation 

pressure 

4304 

通気測定 

つうきそくて
い 

坑内空気の組成,通気圧,風向,風速,風
量などを観測すること。 

ventitation surveys 

4305 

気積 

きせき 

作業者1人当たりの作業場占有容積。 

air space per person  

4306 

入気 

にゅうき 

坑内作業場に向かう空気。 

intake air 

4307 

排気 

はいき 

坑内作業場から坑外に向かう空気。 

return air 

4308 

通気量 

つうきりょう 

単位時間に流れる空気の量。 

quantity of airflow 

風量 

4309 

通気配分 

つうきはいぶ
ん 

各作業場など必要な場所に空気が流れるよ
うに通気量を配分すること。 

air distribution 

4310 

分流 

ぶんりゅう 

一つの気流を二つ以上の気流に分けるこ
と。 

splitting 

4311 

車風 

くるまかぜ 

a) 排気の一部が入気に混入して再循環す

る現象。 

b) 再循環する通気。 

a) recirculation of 

air 

b) recirculating air 

4312 

通気短絡 

つうきたんら
く 

入気と排気とを短絡すること。 

short circuit of air 

4313 

漏風 

ろうふう 

有効風量とならずに入気側から排気側に漏
れる空気。 

air leakage 

4314 

通気簿 

つうきぼ 

気圧,温度,湿度,通気速度,通気量,可
燃性ガス濃度など,通気に関する所要事項
を記入する帳簿。 

ventilation book 

4315 

通気系統 

つうきけいと
う 

入気坑口から排気坑口に至る空気通路の系
統。 

mine ventilation 

system 

4316 

通気図 

つうきず 

坑内の通気施設,通気方向,通気量などの
通気状況を示した図面。 

ventilation map 

4317 

通気回路網 

つうきかいろ
もう 

網目状になっている通気系統。 

ventilation network 

通気網 

4318 

通気模型 

つうきもけい 

坑道,扇風機などを電気的素子その他で表
し,通気計算を行うための通気回路網の模
型。 

ventilation model 

3.2) 通気法 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4319 

主要通気 

しゅようつう
き 

自然通気又は機械通気,若しくは両者の連
合作用によって行う全般的な通気。 

main ventilation 

background image

39 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4320 

局部通気 

きょくぶつう
き 

自然通気又は機械通気で通気できない箇所
に局部扇風機,ジェットなどと風管を使っ
て行う通気。 
張出し又は風管だけを用いる場合もある。 

auxiliary 

venti-lation 

4321 

自然通気 

しぜんつうき 

自然通気圧によって行われる通気。 

natural draft, 
natural ventilation 

4322 

人工通気 

じんこうつう
き 

人工的に発生させた差圧によって行う通
気。 

artificial ventilation  

4323 

機械通気 

きかいつうき 

扇風機のような機械力を応用した人工通
気。 

mechanical 

ventilation 

4324 

押込通気 

おしこみつう
き 

入気側で扇風機を運転して,その正圧によ
って空気を押し込む通気方式。 

forcing draft, 
forcing ventilation 

吹込通
気 

4325 

吸出し通気 

すいだしつう
き 

排気坑口又はその近傍で扇風機を運転し
て,坑内空気を吸い出す通気方式。 

exhausting draft, 
exhausting 

ventilation 

4326 

対偶式通気 

たいぐうしき
つうき 

主要入・排気坑道が互いに離れて存在する
通気方式。 

diagonal ventilation  

4327 

中央式通気 

ちゅうおうし
きつうき 

主要入・排気坑道が互いに近接している通
気方式。 

centralized 

ventila-tion 

4328 

上向き通気 

うわむきつう
き 

切羽における風向が上向きの通気。 

ascensional 

ventila-tion 

4329 

下向き通気 

したむきつう
き 

切羽における風向が下向きの通気。 

descensional 

ventilation 

4330 

張出し通気 

はりだしつう
き 

張出しを使った局部通気。 

brattice ventilation 

4331 

風管通気 

ふうかんつう
き 

風管を使った通気。 

duct ventilation 

3.3) 通風機 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4332 

ウォータジェ
ット 

風管内で圧力水を噴射させて,そのジェッ
ト効果によって空気を誘導する装置。 

water jet 

4333 

エアジェット 

風管内で圧縮空気を噴射させて,そのジェ
ット効果によって空気を誘導する装置。 

air jet 

4334 

扇風機 

せんぷうき 

空気を坑内に流通させる回転形通風機。静
圧の増加を伴う通風機は,一般に送風機と
呼ばれるが,鉱山ではこのような送風機を
慣用的に扇風機と呼ぶ。 

fan 

4335 

主要扇風機 

しゅようせん
ぷうき 

主要通気に使われる扇風機。使用法式によ
って,次の2種類がある。 
a) 押込扇風機 (forced fan) 

押込通気に使う扇風機。 

b) 吹出し扇風機 (exhaust fan) 

吸出し通気に使う扇風機。 

main fan 

4336 

補助扇風機 

ほじょせんぷ
うき 

通気的閉回路の存在する特定区域の通気を
増強するため,坑内の特定地点に,付加的
に設置した扇風機。 

booster fan 

background image

40 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4337 

局部扇風機 

きょくぶせん
ぷうき 

局部通気に使う扇風機。 

auxiliary fan 

4338 

予備扇風機 

よびせんぷう
き 

主要扇風機又は補助扇風機の故障時などに
用いる扇風機。 

stand-by fan 

4339 

圧気動扇風機 

あつきどうせ
んぷうき 

圧縮空気によって駆動する扇風機。 

air turbine fan 

3.4) 通気抵抗 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4340 

通気抵抗 

つうきていこ
う 

坑道その他を空気が流れるときの抵抗。 

ventilation 

resistance 

4341 

比抵抗 

ひていこう 

単位通気量によって起こる圧力損失で表し
た通気抵抗。 

specific resistance 

4342 

等価長 

とうかちょう 

坑道屈曲部などの衝撃損失を伴う部分の通
気抵抗を,それと同じ通気抵抗をもつ直線
坑道の長さで表したもの。 

equivalent length 

4343 

等積孔 

とうせきこう 

坑内の通気抵抗をそれと同じ通気抵抗をも
つ穴の面積で表したもの。 

equivalent orifice 

3.5) 通気施設 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4344 

通気孔 

つうきこう 

特に通気のために使われる斜坑,立坑など。 air pit 

4345 

通気坑道 

つうきこうど
う 

通気を主目的とした坑道。 

air way 

4346 

扇風機風道 

せんぷうきふ
うどう 

坑口に近い坑道の1点から主要扇風機に至
る短い通気専用の風道。 

fan drift, 
air drift 

4347 

通気目抜き 

つうきめぬき 

通気のために設ける目抜き。 

thirling for 

ventilation 

4348 

分量門 

ぶんりょうも
ん 

ある区域への通気量を調節するための開孔
部を備えた通気戸。 

air regulating door 

調風戸, 
調量門 

4349 

通気戸 

つうきど 

通気をしゃ断し,かつ,人,車両などが通
行できるようにした戸。 

air door 

戸門, 
風門 

4350 

通気しゃ断壁 

つうきしゃだ
んへき 

空気の出入りを防止するための防壁。 

air dam 

4351 

びら門 

びらもん 

布などをたらして通気量を調節する設備。 

curtain 

のれん 

4352 

爆風戸 

ばくふうど 

主要扇風機などをガス爆発,炭じん爆発に
よる爆風から守るための設備。 

explosion door 

4353 

風橋 

ふうきょう 

入気坑道と排気坑道とが交差するところ
で,気流の交流を防止するための設備。 

overcast, 
air crossing 

4354 

張出し 

はりだし 

板又は布で作った通気仕切り壁。 

brattice 

4355 

風管 

ふうかん 

通気のために空気を送る管。 

air duct, 
mine tube 

4) 落盤 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4401 

落ばん 

らくばん 

坑内空間の天ばんが落下すること。 

roof fall 

落盤 

4402 

崩落 

ほうらく 

坑内空間の周壁が落下すること。 

falling in 

background image

41 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4403 

高落ち 

たかおち 

坑内空間の天ばんが崩落すること。 

rupture, 
caving 

4404 

浮石 

うきいし 

坑内又は露天採掘場において,岩ばんの一
部が緩んで崩落しそうな部分。 

loose part of rock, 
fragmented rock 

4405 

転石 

てんせき 

いったん天ばんなどからはく離した鉱石又
は岩石が斜面などによって,更に移動する
こと。 

bounding stone 

4406 

打診 

だしん 

浮石,岩ばん内の空げきなど,坑内空間周
辺の岩ばん内部の異状を探知するため,そ
の周壁をたたいて音を聞くこと。 

sounding 

4407 

ばん圧統制 

ばんあつとう
せい 

採掘方法,充てん方法,その他の手段によ
ってばん圧の発生の仕方を調節すること。 

roof control 

盤圧統
制 

4408 

ばんぶくれ 

坑内空間における床面の盛り上がり。主と
してばん圧と吸水によって起こる。 

floor heave creep, 
swelling 

盤ぶく
れ 

5) 防爆 

5.1) 自然発火・火災 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4501 

自然発火 

しぜんはっか 

空気中で石炭,鉱石などが酸化作用のため
発火すること。 

spontaneous 

combustion, 

spontaneous fires 

4502 

坑内火災 

こうないかさ
い 

坑内で発生する火災。 

mine fire 

4503 

火災ガス 

かさいがす 

火災によって発生するガスで,CO2,CO,
SO2などを含んでいる。 

fire gases 

4504 

ほうまつ流送
消火 

ほうまつりゅ
うそうしょう
か 

界面活性剤などのほうまつを流し,窒息消
火すること。 

foam-plug method 

of fighting fires 

4505 

密閉 

みっぺい 

坑道を閉鎖し,空気の流通をしゃ断するこ
と。 

sealing 

4506 

密閉取りあけ 

みっぺいとり
あけ 

密閉箇所を再度使用するため,又は資材・
機器を回収するために密閉を取り除くこ
と。 

reopening of 

sealing area 

5.2) 防爆 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4507 

ガスゆう出 

がすゆうしゅ
つ 

炭層などの表面から一様にガスが出るこ
と。 

emission of gas 

4508 

ガス噴出 

がすふんしゅ
つ 

炭層などの断層,き裂などから多量のガス
が継続的に吹き出すこと。 

blow of gas 

4509 

ガス流出 

がすりゅうし
ゅつ 

採掘跡などの停滞ガスが坑内へ流れ出るこ
と。 

effluence of gas 

4510 

ガス突出 

がすとっしゅ
つ 

坑内作業場において,一時に多量のガスが
猛烈な勢いをもって噴出すること。 
多くの場合,多量の粉炭,岩石などを伴う。 

outburst of gas 

4511 

岩はね 

いわはね 

地圧の開放により急激に岩石が突出する現
象。 

rock-burst 

山はね 

background image

42 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4512 

ガス抜き 

がすぬき 

岩層や採掘跡などから,濃厚なメタンをボ
ーリングパイプ,ガス抜き専用坑道などを
利用して誘導すること。 

gas drainage 

4513 

誘導発破 

ゆうどうはっ
ぱ 

発破により衝撃を与えて,人為的にガス突
出を誘起させる方法。 

induction blasting 

4514 

ガス検定器 

がすけんてい
き 

メタン,炭酸ガス,一酸化炭素などのガス
を測定する計器。 

gas detector 

4515 

安全灯 

あんぜんとう 

防爆機構を施した照明灯。 

safety lamp 

4516 

青炎 

せいえん 

揮発油安全灯の炎が,メタンを含む空気に
触れて生じる青い冠状炎。 
青炎の長さによってメタン濃度が測定でき
る。 

blue cone, 
blue flame 

4517 

ガス爆発 

がすばくはつ 

可燃性ガスが爆発すること。 

gas explosion 

4518 

炭じん爆発 

たんじんばく
はつ 

空気中に浮遊する石炭の微粒子が爆発する
こと。 

coal dust explosion 

4519 

鉱じん爆発 

こうじんばく
はつ 

空気中に浮遊する多量の鉱石の微粒子が爆
発すること。 

mineral dust 

explosion 

4520 

もどり爆風 

もどりばくふ
う 

ガス炭じんなどの爆発によって最初の爆風
が起こったのち,爆生ガスの容積が減少す
ることによって生じる逆向きの爆風。 

backlash 

4521 

衝撃波 

しょうげきは 

爆発時に発生する衝撃的な圧力波。 

shock wave 

4522 

圧力波 

あつりょくは 

爆発によって発生する強大な伝ぱ波。 

pressure wave 

4523 

あとガス 

あとがす 

a) 坑内火災の際,又はガス,炭じんの爆

発時に発生するガス。 

b) 発破の際に発生するガス。 

a) after 

gases

(米), 
after 

damp

(英) 

b) blasting fume 

4524 

防爆構造 

ぼうばくこう
ぞう 

火気,電気などを使用する機械,器具類を
坑内空気中に置いて,爆発の着火源となる
ことなく安全に使用できるよう,特に考慮
した構造。 
電気機器の防爆構造には,次の種類がある。 
a) 対圧防爆構造 
b) 狭げき防爆構造 
c) 油入防爆構造 
d) 内圧防爆構造 
e) 安全増防爆構造 
f) 特殊防爆構造 

explosion-proof 

construction, 

flame-proof 

construction 

4525 

炭壁注水 

たんぺきちゅ
うすい 

主として炭じんの発生を防止するため,炭
層中にせん孔して,これに圧力水を注入す
ること。 

water infusion 

4526 

高圧注水発破 

こうあつちゅ
うすいはっぱ 

炭層の発破孔内に高圧水を注水した状態で
実施する発破。 

pulsed infusion 

shot 

4527 

岩粉 

がんぷん 

炭じんの爆発及びその伝ぱを防止するため
に,石炭坑で使用する不燃性の岩石粉末。 

rock dust(米), 
stone dust(英) 

防爆岩
粉 

4528 

岩粉法 

がんぷんほう 

炭じんの爆発及びその伝ぱを防止するた
め,岩粉の散布や岩粉だななどによって対
処する方法。 

rock dusting 

method(米), 

stone dusting 

method(英) 

background image

43 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4529 

岩粉散布 

がんぷんさん
ぷ 

炭じんの爆発防止のために岩粉を散布する
こと。 

rock dusting(米), 
stone dusting(英) 

4530 

岩粉だな 

がんぷんだな 

炭じん爆発の伝ぱを防止するために岩粉を
積載するたな。 

rock dust barrier

(米), 

stone dust barrier

(英) 

4531 

岩粉地帯 

がんぷんちた
い 

炭じん爆発の伝ぱを防止するため,坑道に
多量の岩粉を散布した区域。 

rock dust zone

(米), 

stone dust zone

(英) 

岩粉帯 

4532 

タファネル坑
道 

たふぁねるこ
うどう 

衝撃波を緩和して爆発の伝ぱを防止するた
めに,屈曲して設けた坑道。 

Taffanel gallery 

5.3) 火薬発破 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4533 

検定爆薬 

けんていばく
やく 

可燃性ガス及び爆発性炭じんの多い箇所に
おいて,検定試験によって安全に使えるこ
とを認められた爆薬で,減熱消炎剤を含む。 

permissible 

explosives(米), 

permitted 

explosives(英) 

安全爆
薬, 
炭鉱爆
薬 

4534 

減熱消炎剤 

げんねつしょ
うえんざい 

可燃性ガス及び炭じんの着火を防ぐため
に,爆薬の爆発温度を低下させ,かつ,爆
炎を減じるように爆薬の成分中に含まれる
もので,主として食塩などを使用する。 

cooling agents, 
reducer 

4535 

爆薬安全被筒 

ばくやくあん
ぜんひとう 

減熱消炎剤を主成分とし,検定爆薬の外部
を被覆してその安全度を高める坑内用品。 

safety sheath for 

explosives 

6) 機械 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4601 

逸走防止装置 

いっそうぼう
しそうち 

逸走している車両などを停止させる装置及
び停止中の車両などが逸走するのを防止す
る装置。 

devices to prevent 

tubs from 
running away 

4602 

過巻防止装置 

かまきぼうし
そうち 

ケージ,スキップ,鉱車などを所定の位置
以上に巻き上げ過ぎるのを防止する装置。 

overwind 

prevention 
devices 

4603 

車止め 

くるまどめ 

停止中の車の動くのを防ぐ器具。 

car stop, 
car lock 

4604 

人車救急車 

じんしゃきゅ
うきゅうしゃ 

ロープの切断などによって斜坑人車が逸走
するのを防ぐ設備をもった車で,まくら木
にひっかける装置のものと,軌条をつかむ
装置のものとの二つの形がある。 

emergency car 

4605 

錠締め 

じょうじめ 

特殊の工具を使用しなければ,緩めたり開
いたりすることのできない締付け装置。 

locking 

4606 

キャップラン
プ 

ヘッドピースを帽子に取り付けて携行する
照明電灯。 

cap lamp 

4607 

ターボランプ 

圧縮空気などを原動力とした発電ランプ。 

turbo lamp 

background image

44 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7) 鉱害 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4701 

鉱害 

こうがい 

鉱物採掘のための土地の掘さく,坑水又は
廃水の放流,廃石(捨石)又は鉱さいのた
い積,鉱煙の排出などによって第三者に与
えた不利益。 

injurious from 

mining 

4702 

保安炭柱,  
保安鉱柱 

ほあんたんち
ゅう, 
ほあんこうち
ゅう 

坑内と坑外の構造物の保全のため,又は採
掘場所の安全を維持するために,未採掘の
まま残した炭柱・鉱柱。 

safety pillar, 
barrier pillar 

4703 

地表沈降 

ちひょうちん
こう 

坑内採掘によって起こる地表の沈下。 

surface subsidence 

地下沈
下 

4704 

地表陥没 

ちひょうかん
ぼつ 

地表の一部が沈下する現象。 

surface ground fall, 
surface subsidence 

4705 

地ばん移動 

ぢばんいどう 

坑内採掘によって起こる周辺岩ばんの動
き。 

ground movement 

4706 

坑水 

こうすい 

坑内からわき出る水。 

mine water 

坑内水 

4707 

廃水 

はいすい 

選鉱(選炭)場,製錬場その他鉱山の諸施
設などにおいて使用し,廃棄される水。廃
石(捨石)又は鉱さいのたい積場から流れ
る水。 

waste water 

4708 

鉱煙 

こうえん 

鉱物の製錬諸工程から排出する煙。 

smoke, 
metallurgical 

smoke 

4709 

煙害 

えんがい 

製錬所などの廃煙により第三者に与えた不
利益。 

injury from smoke, 
smoke pollution 
植物に与える場合

は 

leaf showing 

damage, 

leaf destruction 

8) 救護・衛生 

8.1) 救命・救護 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4801 

鉱山救護隊 

こうざんきゅ
うごたい 

鉱山において,酸素呼吸器を着装し,有害
ガス中又は酸素欠損の空気中で探険,人命
救助,災害の拡大防止,復旧などの作業を
するために設けた組織。 

mine rescue crew 

4802 

酸素呼吸器 

さんそこきゅ
うき 

酸素源をもち,周囲の空気と絶縁して呼吸
ができる呼吸器で,救護作業などに使用さ
れる。 

oxygen breathing 

apparatus 

酸素救
命器 

4803 

簡易救命器 

かんいきゅう
めいき 

坑内において,事故によって発生した一酸
化炭素などの有害ガス,煙又は酸素欠損の
ため人体に危険のおそれのある箇所を突
破・脱出するための,軽量で取扱いの簡単
な酸素呼吸器。 

light weight rescue 

apparatus 

マイン
ゼム 

background image

45 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4804 

防毒マスク 

ぼうどくます
く 

存在する有害ガスに適応する薬品によっ
て,有害ガスを吸収又は無害に変化させ,
毒性を除いて吸入するための保護具。 

gas mask 

ガスマ
スク 

4805 

一酸化炭素用
自己救命器 

いっさんかた
んそようじこ
きゅうめいき 

一酸化炭素を除去する薬剤及び煙を除去す
るろ煙層から成り,坑内において火災その
他の事故によって発生した一酸化炭素又は
煙が存在する区域を突破・脱出するための
呼吸保護具。 

carbon monoxide 

self-rescuer 

COマス
ク 

8.2) 鉱山衛生 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

4806 

鉱山衛生 

こうざんえい
せい 

鉱山労働者の健康を保持する技術。 

mine hygiene 

4807 

じん肺 

じんぱい 

粉じんの吸入によって起こる肺線維症。 
吸入粉じんの種類により,けい肺(遊離け
い酸によるもの),石綿肺などと名付けられ
る。 

pneumoconiosis 

4808 

防じんマスク 

ぼうじんます
く 

有害粉じんの吸入を防ぐために着用する空
気ろ過式個人保護具。 

dust mask 

4809 

送風マスク 

そうふうます
く 

有害ガス又は粉じんの吸入を防ぐために着
用する送気式個人保護具。 

hose mask 

4810 

熱中症 

ねっちゅうし
ょう 

高温・高湿が原因で発症する熱性疾患の総
称。 
熱卒倒,熱けいれんなどを含む。 

insolation, 
heat stroke 

e) 選鉱・選炭部門 

1) 一般 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5101 

選鉱 

せんこう 

a) 鉱石,石炭,その他これに準ずる工業

原料鉱物を有効に利用するため,目的
とする鉱物を他の目的鉱物又は無価値
成分から,主として物理的・機械的方
法により分離する操作。 

b) 上記操作及びそれに関連した処理技術

の総称。 

a) mineral 

dres-sing, 
concentration 

b) mineral 

proces-sing, 
beneficiation 

5102 

選炭 

せんたん 

a) 採掘した石炭を主として物理的・機械

的方法により精炭と廃石に分離する操
作。 

b) 採掘した石炭を市場の要求に合うよう

に調整する処理技術の総称。 

a)のほかに分粒,混炭,加工,利用を

包含する。 

a) cleaning of coal 
b) coal preparation 

5103 

選鉱工場 

せんこうこう
じょう 

選鉱(石炭を除く)の操業を行う工場。 

concentrator, 
mill 

5104 

選炭工場 

せんたんこう
じょう 

選炭の操業を行う工場。 

washery, 
coal preparation 

plant 

background image

46 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5105 

フィード 

選鉱又は選炭において,処理系統又は機械
装置に供給される鉱石又は石炭。 

feed 

給鉱, 
給炭 

5106 

粗鉱 

そこう 

1334参照。 

crude ore, 
run-of-mine ore, 
raw ore 

5107 

原炭 

げんたん 

採掘したままの石炭。 

run-of-mine coal 

5108 

精鉱 

せいこう 

選鉱の結果得られる高品位側の産物。 

concentrate 

5109 

精炭 

せいたん 

選炭の結果得られる高品位側の産物。 

clean coal 

5110 

尾鉱 

びこう 

選鉱の結果得られる低品位側の産物。 

tailing 

5111 

廃石,  
捨石 

はいせき, 
すていし 

1206参照。 

refuse, 
waste, 
tailing 

5112 

ミドリング 

選鉱(又は選炭)において,精鉱と尾鉱(又
は精炭と廃石)の中間の産物を取り出した
場合のその産物。 

middling 

中鉱, 
2号炭 

5113 

スライム 

鉱石,石炭,岩石などの微細粒子。 

slime 

5114 

一次スライム 

いちじすらい
む 

粗鉱中に含まれるスライム。 

primary slime 

5115 

脈石 

みゃくせき 

a) 1203参照。 
b) 金属鉱物の選鉱において,鉱石中に含

まれる非金属鉱物の総称。 

gangue 

5116 

粗選 

そせん 

一つの選別系統において,精選又は清掃に
先だって行われる第1段の選別過程。 

roughing 

5117 

精選 

せいせん 

一つの選別系統において,粗選精鉱を,更
に品位を高めるために再処理する第2段の
選別過程。 

cleaning 

5118 

清掃 

せいそう 

一つの選別系統において,粗選尾鉱中の有
価鉱物を更に回収するために再処理する第
2段の選別過程。 

scavenging 

5119 

粗選機 

そせんき 

粗選を行うために用いられる機械や装置。 

rougher 

5120 

精選機 

せいせんき 

精選を行うために用いられる機械や装置。 

cleaner 

5121 

清掃機 

せいそうき 

清掃を行うために用いられる機械や装置。 

scavenger 

5122 

歩どまり 

ぶどまり 

フィードに対する質量割合 (%) 。 
特に断わらなければ,精鉱又は精炭の歩ど
まりを意味する。 

yield (by weight) 

5123 

実収率,  
採収率 

じっしゅうり
つ, 
さいしゅうり
つ 

選鉱又は選炭の工程において,原料(鉱石
又は原炭)から産物中に採収し得た成分(通
常は有価成分)の割合。 

recovery, 
extraction 

5124 

歩どまり効率 

ぶどまりこう
りつ 

石炭の選別効率を表す一般的な指数で,次
の式により算出する。 
 

100

歩どまり効率(%)=

×

揚物の歩どまり(%)

精炭と同一灰分の浮

精炭の歩留り

organic efficiency 

5125 

選鉱比 

せんこうひ 

粗鉱の質量 (F) と精鉱の質量 (C) との比 

CF 

ratio of 

concentration 

5126 

富鉱比 

ふこうひ 

精鉱品位 (c) と粗鉱品位 (f) との比 (fc) 。 ratio of enrichment 

background image

47 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5127 

トロンプ配分
率曲線 

とろんぷはい
ぶんりつきょ
くせん 

選別,分級などの分離操作に対し,その分
離特性を表すために用いられる曲線。 
横軸に比重,粒度などの当該分離操作にお
ける分離特性値をとり,縦軸に分離特性値
の各点における一方の産物への回収率(配
分率)をとって表す。 

Trompʼs curve, 
partition curve 

5128 

分離比重 

ぶんりひじゅ
う 

トロンプ配分率曲線において,配分率50%
に対応する粒子の比重。 

specific gravity of 

separation 

5129 

分離粒度 

ぶんりりゅう
ど 

トロンプ配分率曲線において,配分率50%
に対応する粒度。 

size of separation 

5130 

分離精度 

ぶんりせいど 

選別又は分粒における分離の正確さ。 

sharpness of 

separation 

5131 

テラ指数 

てらしすう 

トロンプ配分率曲線上の配分率75%,25%
の2点に対応する比重又は粒度d75,d25の差
の21の値であって,Epで表す。 

2

25

75

d

d

Ep

=

分離精度を表す指数の一つで,この数値が
小さいほど分離精度が良好である。 

ecart probable, 
probable deviation 

5132 

不完全度 

ふかんぜんど 

分離精度を表す指数の一種。トロンプ配分
率曲線から求められる。 

imperfection 

5133 

誤入物 

ごにゅうぶつ 

選別又は分粒において,正当でないほうの
産物に迷い込んだ粒子。 

misplaced material 

5134 

単体粒子 

たんたいりゅ
うし 

目的とする鉱物が単独で1粒子を構成して
いるような粒子。 

free particle 

5135 

片刃粒子 

かたはりゅう
し 

目的とする鉱物が他の鉱物とともに1粒子
を構成しているような粒子。 

locked particle 

片刃 

5136 

単体分離 

たんたいぶん
り 

粉砕によって片刃粒子を単体粒子にするこ
と。 

liberation 

5137 

単体分離度 

たんたいぶん
りど 

全粒子に対する単体粒子の質量割合 (%) 。 degree of liberation 

5138 

パルプ 

粉状の鉱石(又は石炭)と水との混合物で
懸濁液の状態にあるもの。 

pulp 

スラリ 

5139 

パルプ濃度 

ぱるぷのうど 

パルプ中に含まれる固体粒子のパルプ全量
(水+固体)に対する質量百分率。 

pulp density 

5140 

リパルピング 

ろ過脱水した粉体を再びパルプにするこ
と。これから転じて,単に粉体をパルプ化
する場合に用いることもある。 

repulping 

5141 

スピゴット 

シックナ又は分級機の底にある沈積物(ア
ンダフロー)の抜き口。 
これから転じて,そこから抜いた産物自体
のこともいう。 

spigot 

5142 

アンダフロー 

濃縮コーン,シックナ,分級機,ハイドロ
サイクロンなどで分離された粗粒側産物,
高比重側産物又は高濃度側産物。 

underflow 

5143 

オーバフロー 

濃縮コーン,シックナ,分級機,ハイドロ
サイクロンなどで分離された細粒側産物,
低比重側産物又は低濃度側産物。 

overflow 

background image

48 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5144 

沈降 

ちんこう 

流体中において,粒子が重力又は遠心力の
作用により沈んでいく現象。 

settling 

5145 

自由沈降 

じゆうちんこ
う 

固体粒子が流体中を他の粒子,器壁,その
他の影響を受けずに沈降すること。 

free settling 

5146 

干渉沈降 

かんしょうち
んこう 

固体粒子が流体中を他の粒子,器壁,その
他の影響を受けながら沈降すること。 

hindered settling 

5147 

サージタンク 

流量,組成などの変動を緩和するためのタ
ンク。 

surge tank 

5148 

アグロメレー
ション 

焼結,ブリケッティング,ペレタイジング
などの方法によって,粉体を塊状又は粒状
にすること。 

agglomeration 

5149 

ブリケット 

粉体を加圧成形して小塊状にしたもの。 

briquette 

5150 

ブリケッティ
ング 

ブリケットを作る操作。 

briquetting 

5151 

ペレット 

粉体を転動によって団子状に固め,必要な
ら更にこれを乾燥又は焼成して強度を増し
たもの。 

pellet 

5152 

ペレタイジン
グ 

ペレットを作る操作。 

pelletizing 

5153 

セグレゲーシ
ョン法 

せぐれげーし
ょんほう 

塩化物と還元剤の存在のもとで鉱石をばい
焼し,酸化金属鉱物などを還元した後,浮
選などによって金属を分離,回収する方法。 

segregation process 

5154 

磁化ばい焼 

じかばいしょ
う 

非磁性又は弱磁性の鉱物をばい焼して,強
磁性の鉱物に変えること。 

magnetizing 

roasting 

5155 

硫酸焼鉱 

りゅうさんし
ょうこう 

硫酸製造のため,硫化鉄鉱(黄鉄鉱,磁硫
鉄鉱など)をばい焼したときに得られる焼
鉱。 

pyrite cinder 

5156 

青化製錬 

せいかせいれ
ん 

金,銀鉱などに対する製錬法の一種。 
青化物溶液で金,銀などを浸出し,他のも
のと分離する方法。 

cyanidation 

5157 

たい積浸出 

たいせきしん
しゅつ 

鉱石などをたい積したままの状態で,水又
は溶液などでその中の特定の物質を溶解,
浸出させること。 

heap leaching 

5158 

貧液 

ひんえき 

湿式製錬において,貴液から有価物を沈殿,
ろ過したろ液。 

barren solution 

5159 

貴液 

きえき 

湿式製錬における有価物の浸出,溶解液。 

pregnant solution 

5160 

青化毒 

せいかどく 

青化製錬において,シアンを消費し,金,
銀などの溶解を妨害する物質。 

cyanicide 

5161 

アマルガメー
ション 

金,銀鉱などに対する製錬法の一種。 
水銀アマルガムを作ることによって,金,
銀などを採取する方法。 

amalgamation 

5162 

オアベディン
グ 

鉱石などを混合又は均一化するための一方
法。粉粒体を層状にたい積した後,これら
の層を横切るように切りとることによって
払い出しを行う。 

ore bedding 

5163 

偏析 

へんせき 

粉粒体が粒度,比重,組成などにかたより
を生じ,不均一になること。 

segregation 

5164 

湿潤剤 

しつじゅんざ
い 

界面活性剤の一種で,固体粒子の表面を水
にぬれやすくする性質をもつ薬剤。 

wetting agent 

background image

49 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5165 

粉化 

ふんか 

人為的粉砕によらず,粒子が砕けて細かく
なること。 

degradation 

2) 粉砕 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5201 

粉砕 

ふんさい 

外力,内部応力などの作用によって固体を
砕くこと。 

size reduction, 
comminution 

5202 

乾式粉砕 

かんしきふん
さい 

空気,その他の気体の中で行う粉砕。 

dry grinding 

5203 

湿式粉砕 

しっしきふん
さい 

水,その他の液体の中で行う粉砕。 

wet grinding 

5204 

砕解 

さいかい 

比較的弱い力で結合している団塊に対して
外力を作用させ,これをばらばらにほぐす
こと。 

disintegration 

5205 

過粉砕 

かふんさい 

最適粒度を超えて,過度に細かく粉砕する
こと。 

overgrinding 

5206 

自生粉砕 

じせいふんさ
い 

被粉砕物自身を粉砕媒体として利用する粉
砕。 

autogenous 

grinding 

5207 

閉回路粉砕 

へいかいろふ
んさい 

粉砕機と分粒装置(ふるい,分級機など)
とを組み合わせ,分粒装置の細粒側産物だ
けが最終産物となるように,中間産物をそ
の回路内で繰り返し処理する粉砕の方式。 

closed circuit 

grinding, 

closed circuit 

crushing 

5208 

開回路粉砕 

かいかいろふ
んさい 

閉回路粉砕の対語。 
粉砕回路の中間産物の繰返しを行わない粉
砕の方式。 

open circuit 

grinding, 

open circuit 

crushing 

5209 

粉砕性 

ふんさいせい 

固体の粉砕されやすさ。 

grindability 

5210 

粉砕比 

ふんさいひ 

粉砕原料の粒度 (F) と粉砕産物の粒度 (P) 
との比 (PF) 。80%粒度の比(80%粉砕比)

がしばしば用いられる。 

reduction ratio 

5211 

仕事指数 

しごとしすう 

Bondの粉砕理論に基づく指数。 
第一義的には,粉砕体の粉砕抵抗を表し,
次の式によって定義される。 

=

F

P

W

W

i

10

10

ここに,W:粉砕機のモータ入力 

(MJ/t) 

Wi:仕事指数 (MJ/t)  

{kWh/t} 

P:粉砕産物の80%粒度 (μm) 
F:粉砕原料の80%粒度 (μm) 

備考 この規格の中で { } を付けて

示してある単位は,従来単位によ
るものであって,参考として併記
したものである。 

work index 

5212 

循環荷重 

じゅんかんか
じゅう 

閉回路粉砕などにおいて,繰り返される中
間産物量。しばしば新フィード量に対する
百分率で表示される。 

circulating load 

background image

50 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5213 

オープンセッ
ト 

二つの破砕面の間げきが周期的に変化する
形のクラッシャにおいて,その間げきの最
も狭い位置における開き(セット)が最大
となったときの開き(セット)の寸法。 

open set 

5214 

クローズドセ
ット 

二つの破砕面の間げきが周期的に変化する
形のクラッシャにおいて,その間げきの最
も狭い位置における開き(セット)が最小
となったときの開き(セット)の寸法。 

closed set 

5215 

ジョークラッ
シャ 

一端を支持した可動板を固定板に向けて前
後させることによって,固定板との間で原
料を粉砕する機械。 

jaw crusher 

5216 

ジャイレート
リクラッシャ 

旋回運動をなす円すい台形の物体と,それ
を囲むすりばち形の物体との間で粉砕を行
う機械。 

gyratory crusher 

5217 

コーンクラッ
シャ 

上下二つのかさ形物体の間で,下側のかさ
形物体の旋回運動によって粉砕を行う機
械。 

cone crusher 

5218 

インパクトク
ラッシャ 

被粉砕物に対し衝撃板(又は反発板)との
衝撃又は被粉砕物相互の衝突によって高速
度の衝撃を加え,粉砕を行う機械。 

impact crusher 

5219 

クラッシング
ロール 

一対の平行円筒体を互いに逆方向に回転さ
せ,その間で原料の粉砕を行う機械。 

crushing rolls 

5220 

ハンマミル 

多数のハンマをもつ円筒を,水平軸又は垂
直軸の周りに高速で回転させ,衝撃,せん
断,摩擦などの作用によって原料を粉砕し,
かつ排出口に格子をもつ機械。 

hammer mill 

5221 

ブラッドフォ
ードブレーカ 

穴あき鋼板の円筒を回転させ,その内面に
取り付けたかき上げ羽根によって原料を持
ち上げ落下させて,選択破砕とふるい分け
とを同時に行う機械。 

Bradford breaker 

5222 

ローラミル 

回転するローラと円板又はリング内面との
間で原料を押しつぶすことによって粉砕を
行う機械。 

roller mill 

5223 

回転ミル 

かいてんみる 

軸を水平にした円筒形又はこれに準ずる形
の容器にボール,ロッド,その他の粉砕媒
体を原料とともに装入し,これを水平軸の
周りに回転させることによって,衝撃,摩
擦などの作用によって粉砕を行う機械。 

tumbling mill 

5224 

ボールミル 

球形の粉砕媒体を使用する回転ミル。 

ball mill 

5225 

ロッドミル 

機体内面の長さよりやや短い鋼棒(ロッド)
を粉砕媒体として使用する回転ミル。 

rod mill 

5226 

ペブルミル 

けい石,その他の岩石の塊を粉砕媒体とし
て使用する回転ミル。 

pebble mill 

5227 

シリンドリカ
ルミル 

本体の形状が円筒形をなす回転ミル。 

cylindrical mill 

5228 

チューブミル 

直径に比べ約2倍以上の長さをもつシリン
ドリカルミル。 

tube mill 

5229 

コニカルミル 

機体の形状が中央で円筒形,フィード側と
排出側で円すい形をなす回転ミル。 

conical mill 

background image

51 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5230 

振動ミル 

しんどうみる 

粉砕媒体を原料とともに装入した機体に振
動を与えることによって,粉砕を行う機械。 

vibrating mill 

5231 

粉砕媒体 

ふんさいばい
たい 

回転ミル,振動ミルなどにおいて,被粉砕
物に対し粉砕力を与えるために,機体容器
中に装入する物体(ボール,ロッドなど)。 

grinding media 

5232 

(ミルの)臨
界速度 

(みるの)り
んかいそくど 

回転ミルの内壁に接する微小固体が,ミル
と一緒に回転すると仮定した場合,その固
体に作用する遠心力と重心とがつり合う速
度。 

Nc≒r

30 

ここに,Nc:臨界速度 (min-1) 

r:ミルの内半径(原則とし

てライナを除いたシ
ェルの内半径) (m) 

備考 トロンメルにも適用できる。 

critical speed (of 

mill) 

3) 分粒 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5301 

粒度 

りゅうど 

粒子の大きさ。 

particle size 

5302 

分粒 

ぶんりゅう 

固体粒子群をその粒度によって,二つ以上
のグループに分ける操作。その主な方法と
しては,ふるいを用いるふるい分けと,流
体中における沈降速度の差を利用する分級
とがある。 

sizing 

5303 

ふるい分け 

ふるいわけ 

粒子群をふるいによって,分ける操作。 

screening 

5304 

ふるい分析 

ふるいぶんせ
き 

適当な間隔のふるい目をもつ標準ふるいを
用いて,粒子群の粒度分布を求めること。 

screen analysis 

5305 

粒群 

りゅうぐん 

粒度分布をもつ粒子群のうち,一定の粒度
範囲に属するもの。 

size fraction 

5306 

通過分 

つうかぶん 

ふるい分け試験によって,得られた網下。 

passing material 

5307 

残分 

ざんぶん 

ふるい分け試験によって,得られた網上。 

retained material 

5308 

粒度分布 

りゅうどぶん
ぷ 

粒子群を構成している粒子の大きさの分
布。 

size distribution 

5309 

粒度分析 

りゅうどぶん
せき 

粒度群の粒度分布を調べること。 

size analysis 

5310 

標準ふるい 

ひょうじゅん
ふるい 

粉粒体の粒度又は粒度分布を検するために
用いるふるい。 
JIS Z 8801に規定されている。 

standard sieve 

5311 

80%粒度 

80ぱーせんと
りゅうど 

粒度分布をもつ粉粒体の80%量が通過分と
なる粒度。 

80%size 

5312 

ふるい比 

ふるいひ 

標準ふるいのふるい目の大きさが,ある粒
度を基準として等比級数をなす場合の公
比。 

sieve scale 

background image

52 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5313 

ふるい分け効
率 

ふるいわけこ
うりつ 

ふるい分けの成績を評価するために用いる
指数。希望産物粒度,平衡粒度などの分離
基準粒度における通過分と残分の2成分系
についての分離効率であって,回収すべき
成分の回収率から除去すべき成分の混入率
を差し引いた値として,次の式によって定
義される。 

η=

F

f

C

c

F

f

C

c

)

1(

)

1(

.

.

 =

)

1(

.

f

f

f

c

F

C

 =

)

1(

.

f

f

f

c

T

C

C

+

 =

)

)(

1(

)

)(

(

t

c

f

f

t

f

f

c

ここに 

η:ふるい分け効率(小数) 

F:フィード量 (t/h) 
C:網下産物量 (t/h) 
T:網上産物量 (t/h) 
f:フィード中の通過分(小

数) 

c:網下産物中の通過分(小

数) 

t:網上産物中の通過分(小

数) 

screening 

efficiency 

background image

53 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5314 

分級効率 

ぶんきゅうこ
うりつ 

分級の成績を評価するために用いる指数。
希望産物粒度,平衡粒度などの分離基準粒
度における通過分と残分の2成分系につい
ての分離効率であって,回収すべき成分の
回収率から除去すべき成分の混入率を差し
引いた値として,次の式によって定義され
る。 

η=

F

f

C

c

F

f

C

c

)

1(

)

1(

.

.

 =

)

1(

.

f

f

f

c

F

C

 =

)

1(

.

f

f

f

c

T

C

C

+

 =

)

)(

1(

)

)(

(

t

c

f

f

t

f

f

c

ここに, 

η:分級効率(小数) 

F:フィード量(乾量) (t/h) 
C:オーバフローの乾量 (t/h) 
T:アンダフローの乾量 (t/h) 
f:フィード中の通過分(小

数) 

c:オーバフロー中の通過分

(小数) 

t:アンダフロー中の通過分

(小数) 

classifier efficiency, 
efficiency of 

classi-fication 

5315 

網上 

あみうえ 

ふるい分け操作によって得られるふるいの
網を通過しなかったほうの産物。 

oversize 

5316 

網下 

あみした 

ふるい分け操作によって得られるふるいの
網を通過したほうの産物。 

undersize 

5317 

グリズリ 

くさび形鋼,レールなどを適当な傾斜角を
もって,ほぼ平行に並べた粗粒用のふるい。
特に断わらない場合には,固定式のものを
さす。 

grizzly 

5318 

共振ふるい 

きょうしんふ
るい 

ふるいの共振振動速度とほぼ等しい振動速
度で作動するように作られた振動ふるい
a)。 

resonance screen 

5319 

振動ふるい 

しんどうふる
い 

a) (広義)ふるい面を振動させる方式の

ふるい。 

b) (狭義)ふるいの共振振動速度より大

きい振動速度で作動するように作られ
たふるい(高速振動ふるい)。 

vibrating screen 

5320 

トロンメル 

ふるい面が円筒形,角筒形,円すい台形又
は角すい台形をなすふるい(回転ふるい)。 

trommel, 
revolving screen 

5321 

弧状ふるい 

こじょうふる
い 

ふるい面が円弧面をなす湿式固定ふるい。
原料パルプは,円弧面に対しその内側から
切線方向にフィードされる。 

sieve bend, 
Bogensieb(独) 

background image

54 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5322 

分級 

ぶんきゅう 

流体(通常,水又は空気)中における固体
粒子の沈降速度が,その粒度によって異な
ることを利用して,それらを二つ以上の粒
子群に分ける操作。 

classification 

5323 

エルトリエー
ション 

分級の原理を利用した粒度分析の一方法。
原則として定常上昇流を用いる。 

elutriation 

5324 

等速沈降比 

とうそくちん
こうひ 

比重の異なる2種類の粒子が流体中で等し
い沈降速度をもつ場合の,それら粒子の直
径の比。 

equal settling ratio,  
equal falling ratio 

5325 

サイクロン 

遠心力を利用した分離装置の一種で,固気
分離,固液分離,液液分離,気液分離又は
固固分離(分級,選別)に用いられる。円
筒部の付いた円すい形をなすのが普通で,
円筒部に切線方向から送入されたフィード
は,円筒部中央及び円すい部末端から分
離・排出される。 

cyclone 

5326 

ハイドロサイ
クロン 

固体懸濁液,エマルジョンなどを対象とし
て,分級,濃縮,比重選別,分液などを行
うことを目的とするサイクロン。 

hydrocyclone 

5327 

水力分級機 

すいりょくぶ
んきゅうき 

機体の下部から導入した上昇水流によって
分級を行う構造の湿式分級機。 

hydraulic classifier 

5328 

機械分級機 

きかいぶんき
ゅうき 

粗粒側産物を機外に排出するために,機械
力が作用する構造の湿式分級機。 

mechanical 

classifier 

5329 

空気分級機 

くうきぶんき
ゅうき 

空気中における固体粒子の沈降速度が,そ
の粒度によって異なることを利用した構造
の乾式分級機。 

air classifier 

4) 選別 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5401 

手選 

てせん 

鉱石又は炭石を,主としてその外観に基づ
いて人手によって選別する方法。 

hand picking 

5402 

比重選別 

ひじゅうせん
べつ 

固体粒子の比重差を利用して行う選別法。 

gravity 

concentration 

5403 

浮沈分析 

ふちんぶんせ
き 

種々の比重の重液を使用し,これに対する
浮揚物と沈下物との量を決定することによ
って,粒子群の比重構成を調べる試験。 

sink-and-float 

analysis 

5404 

(浮沈分析に
おける)浮揚
物 

(ふちんぶん
せきにおけ
る)ふようぶ
つ 

浮沈分析において浮揚した粒子群。 

float (in 

sink-and-float 
analysis) 

5405 

(浮沈分析に
おける)沈下
物 

(ふちんぶん
せきにおけ
る)ちんかぶ
つ 

浮沈分析において沈下した粒子群。 

sink (in 

sink-and-float 
analysis) 

5406 

軽産物 

けいさんぶつ 

比重選別において得られる低比重側の産
物。 

light product 

5407 

重産物 

じゅうさんぶ
つ 

比重選別において得られる高比重側の産
物。 

heavyproduct 

background image

55 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5408 

空気選別 

くうきせんべ
つ 

乾式の比重選別。 

pneumatic 

separation 

5409 

比重選別基準 

ひじゅうせん
べつきじゅん 

比重選別において,選別の容易さを表す指
数で,次の式によって定義される。 

ρ

δ

ρ

δ

=

L

H

ここに,∆:比重選別基準 

δH:重鉱物の比重 
δL:軽鉱物の比重 
ρ:媒体の比重 

concentration 

criterion 

5410 

可選性 

かせんせい 

a) (広義)鉱石又は石炭の選別に対する

適応性。 

b) (狭義)石炭の比重又は灰分に関する

量的構成によって,表される選別に対
する適応性。 

wachability 

5411 

可選曲線 

かせんきょく
せん 

a) (広義)可選性を表すための曲線又は

グラフ。 

b) (狭義)原炭又は選炭産物の比重別灰

分分析のデータをもとにし,横軸に灰
分,縦軸に歩どまりをプロットした曲
線の総称。 

JIS M 8801に規定されている。 

washability curve 

5412 

とい流し法 

といながしほ
う 

流しといを用いて行う湿式比重選別法。 

sluicing 

ねこ流
し 

5413 

トラフ水選機 

とらふすいせ
んき 

湿式比重選別機の一種。傾斜したといで,
上端から鉱石(又は石炭)を水とともに流
し,といの中の流れの作用によって選別を
行う。 

trough washer 

5414 

ジグ 

流体(主として水)中で流体に上下の脈動
を与えるか,又は網を上下動させて,網上
に載った鉱石又は石炭を比重選別する機
械。 

jig 

5415 

空気動ジグ 

くうきどうじ
ぐ 

ジグの一種。空気室と空気弁をもち,空気
室に対して空気を周期的に送入・排出する
ことによって脈動水流を生じさせる形式の
もの。バウムジグ (Baum jig) は,その代表
的なものである。 

air-pulsator jig 

5416 

ベッドジグ 

網の上に人工ベッド(長石,人造石などの
層)を敷いたジグ。 

bed jig 

5417 

空気ジグ 

くうきじぐ 

空気選別機の一種。乾式のジグ。 

air jig,  
pneumatic jig 

5418 

ピストンジグ 

ピストン又はプランジャの上下運動によっ
て,周期的に網室内に上下脈動水流を作る
ジグ。 

piston jig 

5419 

(選鉱選炭機
械としての) 
シェーキング
テーブル 

(せんこうせ
んたんきかい
としての)し
ぇーきんぐて
ーぶる 

比重選別機の一種。わずかに傾斜させた平
板に往復運動を与え,粒子を比重により成
層させて分離する。 

shaking table 

テーブ
ル 

background image

56 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5420 

重選 

じゅうせん 

重液による比重選別。 

sink-and-float 

separation, 

dense medium 

separation, 

heavy medium 

separation 

重液選
鉱, 
重液選
炭 

5421 

重選機 

じゅうせんき 

重選を行う機械。 

sink-and-float 

separator, 

dense medium 

separator, 

heavy medium 

separator 

5422 

真重液 

しんじゅうえ
き 

重選又は浮沈試験の媒体として使用する高
比重の液体。 

heavy liquid 

5423 

懸濁重液 

けんだくじゅ
うえき 

重選又は浮沈試験の媒体として使用する重
液で,液体(普通は水)の中に固体微粒子
を懸濁させたもの。 

dense medium 

suspension 

5424 

重液材 

じゅうえきざ
い 

懸濁重液を構成する高比重の固体粉末。 

dense medium solid  

5425 

空気テーブル 

くうきてーぶ
る 

空気選別機の一種。乾式のシェーキングテ
ーブル。 

pneumatic table 

5426 

磁選 

じせん 

固体粒子の磁気的性質の差を利用した選別
法。 

magnetic separation 磁力選

鉱 

5427 

磁選機 

じせんき 

磁選を行う機械。 

magnetic separator 

5428 

着磁産物 

ちゃくじさん
ぶつ 

磁選において着磁したほうの産物。 

magnetic product 

5429 

非着磁産物 

ひちゃくじさ
んぶつ 

磁選において着磁しなかったほうの産物。 

non-magnetic 

product 

5430 

浮選 

ふせん 

固体粒子表面の疎水性の差を利用した湿式
選別法。 

flotation 

浮遊選 
鉱, 
浮遊選
炭 

5431 

フロス 

a) 浮選においてパルプ表面に集合した鉱

化気ほう群。 

b) フロス浮選において浮いたほうの産

物。 

froth 

5432 

(浮選の)テ
ール 

(ふせんの)
てーる 

浮選において浮かなかったほうの産物。 

tailing (in flotation)   

5433 

浮遊度 

ふゆうど 

鉱物の浮選に対する適応性。鉱物固有の物
理化学的性質に基づく自然浮遊度 (natural 
flota-bility) と,浮選剤などによって人工的
に付与した浮選度とがある。 

flotability 

background image

57 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5434 

接触角 

せっしょくか
く 

固体の疎水性の程度を示す特性値。 
例えば,下図のような固・液・気3相の境
界において,固液界面と気液界面とのなす
角を液相を通って測った値。 

contact angle 

5435 

鉱化気ほう 

こうかきほう 

その表面に多数の鉱物粒子が接着している
気ほう。 

armoured bubble, 
mineralized bubble 

5436 

臨界pH 

りんかいぴー
えっち 

浮選においてpHを変化させた場合,ある固
体粒子が一方では浮遊し,他方では浮遊し
なくなる境界のpHの値。 

critical pH 

5437 

条件づけ 

じょうけんづ
け 

浮選などに先立ち,固体粒子と薬剤との反
応その他に必要な接触の機会を与えるため
に行う予備操作。 

conditioning 

5438 

コンディショ
ナ 

条件づけを行うための装置。 

conditioner 

5439 

浮選剤 

ふせんざい 

浮選に使用する薬剤の総称。 

flotation reagent 

5440 

捕収剤 

ほしゅうざい 

浮選剤の一種。特定の種類の固体粒子の表
面に選択的に疎水性を付与し,又はそれを
助長するために用いる。 

collector 

5441 

陰イオン捕収
剤 

いんいおんほ
しゅうざい 

陰イオンとして作用する捕収剤。 

anionic collector 

5442 

陽イオン捕収
剤 

よういおんほ
しゅうざい 

陽イオンとして作用する捕収剤。 

cationic collector 

5443 

ザンセート 

金属硫化鉱物の代表的な捕収剤であるキサ
ントゲン酸塩類。 

    S 
ROC 
    SM 

ここに,R:アルキル基 

M:Na又はK 

xanthate 

5444 

起ほう剤 

きほうざい 

浮選剤の一種。フロス浮選において,気ほ
うの発生と分散を助けるとともに,フロス
を安定させるために用いる。 

frother 

5445 

条件剤 

じょうけんざ
い 

捕収剤と起ほう剤とを除く浮選剤の総称。
例えば,活性剤,抑制剤,pH調節剤など。 

conditioning agent 

5446 

抑制剤 

よくせいざい 

浮選剤の一種。特定の種類の固体粒子の浮
遊を抑制するために用いる。 

depressant 

5447 

活性化 

かっせいか 

浮選において,固体粒子の捕収を助長する
ような化学的作用又は界面化学的作用。 

activation 

5448 

活性剤 

かっせいざい 

活性化を行うために用いる浮選剤。 

activator 

5449 

(浮選におけ
る)硫化 

(ふせんにお
ける)りゅう
か 

浮選において,ある種の非硫化鉱物を活性
化するために,鉱物表面を硫化物に変化さ
せること。 

sulphidizing  

(in flotation) 

5450 

硫化剤 

りゅうかざい 

浮選における活性剤の一種。硫化を行うた
めに用いる浮選剤。 

sulphidizing agent 

5451 

pH調節剤 

ぴーえっちち
ょうせつざい 

浮選剤の一種。浮選パルプの水素イオン濃
度を調節するために用いる。 

pH regulator 

background image

58 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5452 

多油浮選 

たゆふせん 

浮選法の一種。粉砕した鉱石に水とともに
比較的多量の油を加え,疎水性鉱物を油と
ともに浮上させ,採取する。 

bulk oil flotation 

5453 

フロス浮選 

ふろすふせん 

浮選機の内部に気ほうを発生させ,これを
媒体として固体粒子などを浮揚させる浮選
法。 

froth flotation 

5454 

皮膜浮選 

ひまくふせん 

浮選法の一種。水の表面張力によって疎水
性鉱物粒子を水面に浮かせて分離する。 

film flotation, 
skin flotation 

5455 

テーブル浮選 

てーぶるふせ
ん 

シェーキングテーブルを分離機として使用
する一種の皮膜浮選。 

table flotation 

5456 

イオン浮選 

いおんふせん 

溶液中のイオンを対象とした一種の浮選技
術。捕収剤イオンと溶存イオンとの選択的
な結合によって不溶性の界面活性化合物を
作り,この化合物を浮選分離する。 

ion flotation 

5457 

担体浮選 

たんたいふせ
ん 

浮選法の一種。浮選パルプに別の鉱物粒子
を担体として加え,この粒子表面に浮遊さ
せるべき微小粒子を凝集させてから,これ
を担体鉱物と共に浮遊させる。 

carrier flotation 

5458 

総合浮選 

そうごうふせ
ん 

数種類の鉱物をひとまとめにして浮遊させ
る浮選。 

bulk flotation 

5459 

優先浮選 

ゆうせんふせ
ん 

選択性のある浮選剤の使用などによって,2
種類以上の類似した浮遊性鉱物(例えば硫
化鉱物どうし)を分離する浮選。 

differential 

flotation 

5460 

総合優先浮選 

そうごうゆう
せんふせん 

総合浮選を行った後に,その精鉱(総合精
鉱)を優先浮選する方式。 

bulk-differential 

flotation 

5461 

直接優先浮選 

ちょくせつゆ
うせんふせん 

優先浮選を順次に行って,2種類以上の精鉱
を作る浮選方式。 

straight-differential 

flotation 

5462 

浮選機 

ふせんき 

浮選を行う機械。 

flotation machine 

5463 

(浮選機など
の)セル 

(ふせんきな
どの)せる 

浮選機などで単位となる容器又は容器区
画。 

cell 

5464 

スライムコー
テイング 

パルプ中で粘土鉱物などの微細な鉱物粒子
が他の鉱物粒子の表面に凝集し,これを被
覆すること。 

slime coating 

5465 

静電選別 

せいでんせん
べつ 

高圧の静電気を用い,鉱物の電気的性質(電
気伝導度又は誘電率)の差を利用した選別
法。 

electrostatic 

separation 

静電選 
鉱, 
静電選
炭 

5466 

放射能選別 

ほうしゃのう
せんべつ 

固体粒子の放射能の差を利用した選別法。 

radioactivity 

separation 

5) 固液分離・固気分離 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5501 

スクラビング 

a) 湿式収じん。 
b) 機械と鉱石及び相互間のこすり合う作

用によって鉱石の集塊をときほぐし,
粒の表面に付着したスライムを水洗す
る操作。 

scrubbing 

background image

59 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5502 

スクラバ 

a) 湿式収じん装置。 
b) スクラビングb)を行う装置。 

scrubber 

5503 

デスライミン
グ 

スライムを分級その他の方法で除去するこ
と。 

desliming 

5504 

ドラムウォッ
シャ 

回転円筒形のスクラバb)。 

drum washer 

5505 

ログウォッシ
ャ 

スクラバb)の一種。タンク中で羽根つき円
筒(ログ)の回転によってスクラビングb)
を行う。 

log washer 

5506 

清澄化 

せいちょうか 

沈降による固液分離法で,清澄な液体を得
ることを目的とする。 

clarification 

5507 

濃縮 

のうしゅく 

沈降によりパルプの濃度を高めること。 

thickening 

5508 

シックナ 

a) パルプ中の固体粒子を沈降させて濃縮

する装置。 

b) 円形のタンク中でパルプの固体粒子を

重力で静かに沈降させて濃縮し,レー
クによって底部中央にかき集めて抜き
出す装置。原則として,固形分を含ま
ない水をタンクの周囲から連続的にオ
ーバフローさせる。 

thickener 

5509 

傾斜板シック
ナ 

けいしゃばん
しっくな 

水面に対し多数の平行傾斜板を備えたシッ
クナa)。 

baffle plate 

thickener 

5510 

沈降タンク 

ちんこうたん 

パルプ中の固体粒子を沈降分離するために
用いるタンク。特に逆円すい形のものをセ
ットリングコーンという。 

settling tank 

5511 

沈殿池 

ちんでんち 

パルプ中の固体粒子を沈殿分離するために
設けた池。 

settling pond 

5512 

脱水 

だっすい 

重力又は機械力によって固体粒子の付着水
分を除去すること。 

dewatering 

5513 

脱液ふるい 

だつえきふる
い 

重選において産物に付着した重液を取り除
く目的で使用するふるい。 

drainage screen 

5514 

遠心脱水機 

えんしんだっ
すいき 

脱水用の遠心分離機。 

dewatering 

centrifuge 

5515 

デカンテーシ
ョン 

パルプを容器に入れてその固体粒子を沈降
させ,上澄液を分離する操作。 

decantation 

5516 

向流式デカン
テーション 

こうりゅうし
きでかんてー
しょん 

浸出又は洗浄されるべき固体と液体の流れ
の方向が互いに逆になるように配置した,
連続式多段浸出洗浄法。 

counter-current 

decantation 
(CCD) 

5517 

ろ液 

ろえき 

ろ過によって固体から分離された液体。 

filtrate 

5518 

ケーク 

ろ過によってろ材面上に生成された固体粒
子の層,又ははく離された産物。 

cake 

5519 

フィルタ, 
ろ過機 

ふぃるた, 
ろかき 

ろ過を行う機械。 

filter 

5520 

真空フィルタ 

しんくうふぃ
るた 

フィルタの一種。ろ過面を境界として,原
料と反対側の空間を減圧することによって
ろ過を行う。 

vacuum filter 

5521 

加圧フィルタ 

かあつふぃる
た 

フィルタの一種。ろ過面に対して原料を加
圧することによってろ過を行う。 

pressure filter 

background image

60 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

5522 

ディスクフィ
ルタ 

円板状ろ過面をもつ連続式真空フィルタ。 

disc filter 

5523 

ドラムフィル
タ 

円筒状ろ過面をもつ連続式真空フィルタ。 

drum filter 

5524 

脱じん 

だつじん 

気体中に浮遊する粉じんを気体から分離除
去する操作。 

dedusting 

5525 

集じん機 

しゅうじんき 

気体中に浮遊する粉じんを捕集する装置。 

dust collector 

5526 

凝集 

ぎょうしゅう 

流体中に懸濁した微細な粉末粒子が集まっ
て(独立した粒子とみなし得るような)粒
子集合体を形成する現象。 

flocculation, 
coagulation 

5527 

分散 

ぶんさん 

a) 流体中に懸濁した粉末粒子が,ばらば

らの独立粒子として存在する現象。 

b) 流体中で凝集している粉末粒子を,ば

らばらの独立した粒子に分けること。 

a) dispersion 
b) deflocculation 

5528 

凝集剤 

ぎょうしゅう
ざい 

凝集現象を起こし,又は助けるために使用
する薬剤。 

flocculating agent, 
flocculant 

5529 

分散剤 

ぶんさんざい 

分散現象を起こし,又は助けるために使用
する薬剤。 

dispersing agent, 
dispersant 

5530 

フロック 

凝集によって生じる(独立した粒子とみな
し得るような)粒子集合体。 

floc 

background image

61 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

f) 

石油・天然ガス部門 

1) 一般 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6101 

石油 

せきゆ 

地中に天然に存在する,主として炭化水素
類からなる集合体(固体,液体又は気体)。
天然ガスに対して原油だけをさして石油と
いう場合がある。商品としては,しばしば
原油及びその精製品並びに中間製品を総称
して石油という。 

petroleum 

6102 

原油 

げんゆ 

天然に産出し,地表条件では液状をなす炭
化水素類。 
含有する成分の多少により,パラフィン基,
ナフテン基,中間(混合)基原油などに分
類され,また,比重によって,軽質,中質,
重質,特重質などに分類される。 

crude oil 

6103 

天然ガス 

てんねんがす 

天然に産出し,地表条件では気状をなす物
質。 
一般には,炭化水素類を主成分とする可燃
性ガスをいうことが多い。 

natural gas 

6104 

油田 

ゆでん 

原油を生産する特定の区域。 

oil field 

6105 

ガス田 

がすでん 

天然ガスを生産する特定の区域。 

gas field 

6106 

油層 

ゆそう 

貯留岩の中で,石油が連続相をなす部分。 
特に液状の石油が連続相をなす貯留岩の部
分をいうことが多い。 

petroleum 

reservoir, 

oil reservoir 

6107 

ガス層 

がすそう 

貯留岩の中で,天然ガスが連続相をなす部
分,又は多量の天然ガスを溶かした水が連
続相をなす部分。液状の石油が連続相をな
す貯留岩の部分でも,それに溶けたガスを
対象とする場合には,ガス層ということも
ある。 

gas reservoir 

6108 

(石油の)埋
蔵鉱量 

(せきゆの)
まいぞうこう
りょう 

油層,ガス層内に存在している油量,ガス
量をさし,通常地表条件に換算した容積で
表される。また,埋蔵鉱量は,単に鉱量又
は埋蔵量ともいう。また,原始時に存在す
る全埋蔵鉱量を総埋蔵鉱量,ある時点以降
適切な条件のもとで採収し得る埋蔵鉱量
を,その時点における可採埋蔵鉱量という。 

reserves  

(of petroleum) 

6109 

試掘 

しくつ 

未知の油層又はガス層の探求を目的とする
掘さく。 

exploratory 

dril-ling 

6110 

採掘 

さいくつ 

既知の油層又はガス層からの原油若しくは
ガスの採収を目的とする掘さく。 

development 

dril-ling 

6111 

坑井 

こうせい 

原油,ガスなどを採収するため,又はそれ
らの探鉱のために掘さくする井戸。 

well 

6112 

油井 

ゆせい 

原油を産出する坑井。 

oil well 

6113 

ガス井 

がすせい 

天然ガスを産出する坑井。 

gas well 

background image

62 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6114 

歩油, 
歩ガス 

ぶゆ, 
ぶがす 

共同鉱業権加入契約又は鉱業権譲受契約に
よって,加入者又は譲受者である施業者が,
当該鉱区から産出する原油又はガスの一部
を他の一方の鉱業権者又は前鉱業権者に無
償で渡すもの。 

royalty 

6115 

鉱業法 

こうぎょうほ
う 

1348参照。 

Mining Law 

6116 

鉱業権 

こうぎょうけ
ん 

1349参照。 

mining right 

6117 

鉱区 

こうく 

1350参照。 

mining area 

6118 

(鉱業の)施
業案 

(こうぎょう
の)せぎょう
あん 

1356参照。 

management plan 

for mining 
operation 

2) 地質・探鉱* 

注* 

ここに示す用語のほか,a)探査の1)地質一般及び5)物理探査に記載されている用語を必要に応

じて使用する。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6201 

石油鉱床 

せきゆこうし
ょう 

か行し得る量の石油が地中に集積している
もの。 
狭義には,液状の石油の場合をいう。 

petroleum deposit 

6202 

天然ガス鉱床 

てんねんがす
こうしょう 

か行し得る量の天然ガスが地中に集積して
いるもの。 

natural gas deposit 

6203 

遊離形天然ガ
ス鉱床 

ゆうりがたて
んねんがすこ
うしょう 

天然ガス鉱床の一種で,水溶形天然ガス鉱
床に対していう語。 
岩石の中に天然ガスが遊離したガス相とし
て集積しているもの。 

natural gas deposit 

6204 

水溶形天然ガ
ス鉱床 

すいようがた
てんねんがす
こうしょう 

天然ガス鉱床の一種で,天然ガスが水に溶
解した状態で地下に存在するもの。 

natural gas deposit 

of 
dissolved-in-wat
er type 

6205 

ガスキャップ 

貯留岩中で含油部分の上部に接して,その
上位に遊離ガスが連続相をなすもの。 

gas cap 

6206 

天然アスファ
ルト 

てんねんあす
ふぁると 

天然に産する固体ないし半固体をなす石油
の一種で,暗かっ色ないし黒色を呈し,加
熱すれば容易に溶融する。 
普通,地表の一部を覆うか,又は地表近く
の土砂若しくは岩石中に浸染して産する。
その多くは,ある種の原油の成分が逸散し
た残りがさらに酸化,縮重合して生じたも
のである。 

natural asphalt, 
native asphalt 

6207 

(石油の)貯
留岩 

(せきゆの)
ちょりゅうが
ん 

多孔質浸透性の岩石で,その孔げきが石油,
水で満たされているもの。 

reservoir rock (of 

petroleum) 

6208 

(石油鉱床
の)帽岩 

(せきゆこう
しょうの)ぼ
うがん 

石油鉱床において,貯留岩を直接覆って石
油の上方への移動を阻止している不浸透性
の岩石。 

cap rock  

(of petroleum 
deposit) 

background image

63 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6209 

石油根源岩 

せきゆこんげ
んがん 

石油がその中から生じた岩石。 
押出性有機物の著量を含む黒色けつ岩など
が石油根源岩の例として考えられる。 

source rock of 

petroleum 

6210 

間げき水 

かんげきすい 

岩石の孔げき内に存在する水。 

interstitial water 

6211 

遺留水 

いりゅうすい 

水成のたい積岩中にたい積水圏の水が閉じ
こめられて,地下の岩石の孔げき内に存在
するもの。同源水ともいう。ただし,その
水圏の水がそのまま残っていることはほと
んどなく,なんらかの化学変化を受けてお
り,また天水によって希釈されていること
も少なくない。 

connate water 

6212 

は水(端水) 

はすい 

油層又はガス層の側下方に接して,同一貯
留岩中に存在する水。 

edge water 

6213 

底水 

そこみず 

油層又はガス層の下に接して,同一貯留岩
中に存在する水。 

bottom water 

6214 

(石油の)移
動 

(せきゆの)
いどう 

石油が自然に地下の岩石中を動くこと。 

migration  

(of petroleum) 

6215 

(石油の)集
積 

(せきゆの)
しゅうせき 

移動する石油が,特定の地質的条件を備え
た場所に至り,それ以上移動しなくなるた
め,そこに石油の集まりができ,油層又は
ガス層を形成すること。 

accumulation  

(of petroleum) 

6216 

(石油地質
の)トラップ 

(せきゆちし
つの)とらっ
プ 

石油の移動を阻止し,石油の集積をきたす
べき地質的条件を備えた貯留岩中の特定の
場所。 

trap (in petroleum 

geology) 

6217 

構造トラップ 

こうぞうとら
っぷ 

トラップを形成する地質的条件が主として
地質構造に基づくもの。例えば,背斜トラ
ップ,断層トラップ。 

structural trap 

6218 

背斜トラップ 

はいしゃとら
っぷ 

構造トラップの一種で,貯留岩の層が背斜
を形成しているもの。 

anticlinal trap 

6219 

極隆 

きょくりゅう 

背斜の中で地層が最も高まっている背斜の
部分。 

culmination 

6220 

断層トラップ 

だんそうとら
っぷ 

構造トラップの一種で,貯留岩の層の上り
傾斜方向が断層で断たれているため,そこ
に形成されているトラップ。 

fault trap 

6221 

層位トラップ 

そういとらっ
ぷ 

トラップを形成する地質的条件が主として
たい積の状態からもたらされたもの。例え
ば,不整合トラップ,せん滅トラップ。 

stratigraphic trap 

6222 

せん滅トラッ
プ 

せんめつとら
っぷ 

層位トラップの一種で,貯留岩の層が上り
傾斜の方向にせん滅しているため,そこに
形成されているトラップ。 

pinchout trap 

6223 

浸透率トラッ
プ 

しんとうりつ
とらっぷ 

層位トラップの一種で,貯留岩の層が上り
傾斜の方向に岩質が変化して浸透性を失っ
ているため,そこに形成されているトラッ
プ。 

permeability trap 

6224 

不整合トラッ
プ 

ふせいごうと
らっぷ 

層位トラップの一種で,地層間に不整合が
ある場合,貯留岩の層が上り傾斜方向で不
整合のため切り取られているか,又は不整
合面の上でせん滅しているため,そこに形
成されているトラップ。 

unconformity trap 

background image

64 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6225 

組合せトラッ
プ 

くみあわせと
らっぷ 

トラップのうちで,その地質的条件が,構
造トラップの要素と層位トラップの要素と
の組合せによって備わったトラップ。 

combination trap 

6226 

(石油の)探
鉱 

(せきゆの)
たんこう 

地質調査,物理探鉱,坑井掘さくなどによ
って,石油鉱床を探すこと。 

exploration 

(for petroleum), 

prospecting 

(for petroleum) 

6227 

露頭 

ろとう 

地下の岩体の一部が地表面に現れた部分。 

outcrop 

6228 

油徴 

ゆちょう 

a) 坑井の掘さく中,でい水又はコアやカ

ッティングに認められる,石油の存在
を示す徴候。 

b) 原油のしみ出しや油砂の露頭など,地

下における石油の存在を示す地表の天
然徴候。 

oil showings, 
oil indications 

6229 

ガス徴 

がすちょう 

a) 坑井掘さく中,でい水又はコアに認め

られる天然ガスの存在を示す徴候。 

b) 天然ガスの自然噴気など,地下におけ

る天然ガスの存在を示す地表の天然徴
候。 

gas showings,  
gas indications 

6230 

層序試すい 

そうじょしす
い 

地質調査の手段として,未知の地域の地下
の層序を知るための坑井掘さく。 

stratigraphical well 

drilling 

6231 

構造試すい 

こうぞうしす
い 

地質調査の手段として,地下地質構造の解
明のために実施する試すい。 

structural boring 

6232 

コア 

坑井(試すい孔)から採取した通常円柱状
をなす岩石の試料。 

備考 探査部門では,“坑井”を“試す

い孔”に読み替える。 

core 

6233 

微化石 

びかせき 

顕微鏡でなければ種の同定が困難な程度の
大きさの化石で,坑井のカッティングから
でも容易に全形が得られるもの。 
有孔虫,介形虫,放散虫,けいそう,胞子,
花粉などがその主なもの。 

microfossil 

6234 

坑井地質柱状
図 

こうせいちし
つちゅうじょ
うず 

坑井のカッティング,コアの岩相調査及び
化石調査結果に基づき,坑井内の岩相,地
層傾斜,地層区分,化石産状及び化石分帯
又は油,ガス徴の程度などを,適当な記号
を用い深度に対応して表現した図。 

geologic columnar 

section of a well 

3) さく井 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6301 

さく井 

さくせい 

原油又はガスなどを採取するため,又はそ
れらの探鉱のために,綱掘り,ロータリー
掘りなどの装置を用いて坑井を掘ること。 

well drilling 

6302 

(坑井の)掘
さく 

(こうせい
の)くっさく 

さく井と同義語に使われている。 

drilling (of well) 

6303 

綱掘り 

つなぼり 

1405参照。 

cable tool drilling 

background image

65 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6304 

ロータリー掘
り 

ろーたりーぼ
り 

ピットを先端に付けた掘り管をロータリー
テーブルで回転させて坑井を掘さくする方
法。 
掘さくの間,でい水ポンプにより掘り管を
通してでい水を循環させる。 

rotary drilling 

6305 

コア掘り 

こあぼり 

コアピット,コアバーレルなどを使用して,
坑底からコアを採取すること。 

coring 

6306 

傾斜掘り 

けいしゃぼり 

ホイップストックなどを使用し,坑井を希
望する方向に曲げて掘さくすること。 

directional drilling 

6307 

枝掘り 

えだぼり 

坑井の下部を埋め立て,その上からわき穴
を掘さくすること。 

side tracking 

6308 

拡掘 

かっくつ 

掘さく中の坑井の口径を更に広げるための
掘さく。 

reaming, 
hole opening 

6309 

開坑 

かいこう 

坑井の掘さく準備が終わり,ピットを降下
して掘さくにとりかかること。 

spudding in 

6310 

廃坑 

はいこう 

不要となった坑井において,油層,ガス層
の保護及び鉱害防止などのため,セメント
埋め立てなどの処理を行って,廃棄処分に
すること。 
なお,この処分を完了した坑井を廃坑井と
いう。 

well abandonment 

6311 

坑井仕上げ 

こうせいしあ
げ 

坑井を掘り止めした後,ケーシングのそう
入,セメンチング,坑口装置の取付けなど,
採収井に仕上げるまでの一連の作業。 

well completion 

6312 

(坑井の)改
修 

(こうせい
の)かいしゅ
う 

採収井の坑井内の故障を直したり,又は産
出量を増大させるために行う下記の作業。 
a) 坑井内の使用機器の落下又は坑井内の

故障による産出量の減少を回復させる
ための作業。 

b) 酸処理,ハイドロフラクなどにより産

出量の増大を図るための作業。 

c) 産出量が枯渇した場合,同一坑井内で

他の産出層を対象に仕上げ直す作業。 

workover (of well) 

6313 

逸でい 

いつでい 

坑井を掘さく中,でい水ポンプによって循
環しているでい水が,低圧層,地層の割れ
目又は空どうに入っていき,正常な循環が
行われない現象。逸水ともいう。 

lost circulation 

6314 

おうでい 

掘さくの際,高圧の出水層又は産出層に遭
遇したとき,でい水で抑圧する均衡が破れ,
でい水を循環しなくとも,でい水が坑口か
らあふれ出たり,又はでい水の送り込み量
より多くの量が吐き出される現象。 

overflow of mud 

6315 

埋立て 

うめたて 

掘さくした坑井において,不要となった下
部をしゃ断する目的で,セメント又は土砂
でその部分を埋めること。 

plug back 

6316 

坑心測定 

こうしんそく
てい 

坑井の掘さく中,特に傾斜掘りにおいて,
測定器を使用して坑井の傾斜角度やその方
位を測定すること。 

deviation survey 

background image

66 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6317 

セラー 

坑井の掘さくに際して,やぐら下に坑口装
置,その他を収めるために掘られた穴。 

cellar 

6318 

孫井戸 

まごいど 

坑井の掘さく作業において,ケリーや掘り
管を一時的に入れるために掘られた浅井
戸。 

rat hole,  
mouse hole 

6319 

海洋掘さく 

かいようくっ
さく 

海又は湖において,人工島又は掘さくバー
ジなどを使用して坑井を掘さくすること。 

offshore drilling 

6320 

海洋掘さく装
置 

かいようくっ
さくそうち 

海洋掘さくに適するような掘さく装置その
他の装置を装備したもの。 
固定式と移動式とがある。移動式のうち,
自航可能のものを掘さく船といい,自航で
きないものを掘さくバージという。 

offshore drilling 

unit 

6321 

掘さくバージ 

くっさくばー
じ 

掘さく装置を備えた移動式プラットホーム
などで,海洋掘さくに用いるもの。 
海上に浮くことができるが,自航できない。 

drilling barge 

6322 

(掘さくの)
やぐら 

(くっさく
の)やぐら 

坑井地点に設けるやぐらで,掘り管の揚降,
ケーシングのそう入などに必要なもの。 
形式として標準やぐら,ジャックナイフ形
などがある。 

drilling derrick 

6323 

ドローワーク
ス 

ロータリー掘りにおける特殊の巻揚機で,
掘さく機械の主要部をなすもの。 
ロータリーテーブルの回転,掘り管の揚降,
ケーシングのそう入などを行う。 

drawworks 

6324 

でい水ポンプ 

でいすいぽん
ぷ 

ロータリー掘りにおいて,でい水を坑井内
に循環させるための往復ポンプ。 

mud pump, 
slush pump 

6325 

ロータリーテ
ーブル 

ロータリー掘りにおいて,坑井を掘さくす
る際掘り管に回転を与える機械。 

rotary table, 
rotary machine 

6326 

クラウンブロ
ック 

やぐらの頂部に取り付けられる固定式の滑
車装置で,トラベリングブロックと対をな
して,掘り管又はケーシングなどの揚降を
行うためのもの。 

crown block 

6327 

トラベリング
ブロック 

やぐら内を昇降する滑車装置で,クラウン
ブロックと対をなして,掘り管又はケーシ
ングなどの揚降を行うためのもの。 

traveling block 

6328 

ロータリース
イベル 

中心部にでい水の通路をもち,回転するケ
リーと回転しないホース(ロータリーホー
スという。)とを水密に接続する器具。 

rotary swivel 

6329 

ケリー 

ロータリー掘りにおいて,ロータリーテー
ブルの回転力を掘り管に伝達する器具で,
角ステムともいい,断面は4角,6角,8角
のものがある。 

kelly 

6330 

掘り管, 
ドリルパイプ 

ほりかん 

ロータリー掘りにおいて,ビットに回転を
伝えるとともに,でい水を坑底に送るのに
使用される継目無鋼管。 

drill pipe 

6331 

ドリルカラー 

ビット加重を増すために,ビット直上部に
接続される特殊な肉厚鋼管。 

drill collar 

6332 

ツールジョイ
ント 

掘り管の着脱を容易にするための胴付きの
あるねじ継手。 

tool joint 

background image

67 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6333 

(ロータリー
掘りの)ビッ
ト 

(ろーたりー
ぼりの)びっ
と 

ロータリー掘りにおいて,掘り管の先に接
続され,回転力を受けて坑井を掘さくする
器具。 
次のように大別される。 
a) ブレードビット 硬装された切刃をも

つ,岩石をかき削って掘さくを行うビ
ット。 

b) ロックビット 2個〜4個の硬装された

ローラカッタによって岩石を破砕して
掘さくするビット。 

c) ダイヤモンドビット ダイヤモンドの

粒子を植え込んだビット。 

bit (of rotary 

drilling) 

6334 

ホイップスト
ック 

傾斜掘りにおいて,坑心を目的方向に向け
るためのくさび型の器具。 

whipstock 

6335 

ターボドリル 

ビットに直結したタービンを掘り管の先に
付け,でい水の噴流によって,ビットだけ
を回転させて掘さくする方法。 

turbo drilling 

6336 

坑口装置 

こうこうそう
ち 

a) 掘さくの際,ケーシング頭部に取り付

けられたケーシングヘッド,噴出防止
装置などの組合せの総称。 

b) 採収井の場合,ケーシングヘッド,チ

ュービングヘッド及びクリスマスツリ
ーの組合せの総称。 

well-head assembly  

6337 

(坑井の)噴
出防止装置 

(こうせい
の)ふんしゅ
つぼうしそう
ち 

掘さく井のケーシングヘッド上部に取り付
け,原油,ガス又は水の噴出事故を防ぐた
めに,必要に応じ坑口を閉じる作用をする
装置。 

blowout preventer 

 (of well) 

6338 

クリスマスツ
リー 

自噴井の坑口に取り付けられるもので,流
量調整のためのビーン及び開閉バルブなど
が組み合わされた装置。 

christmas tree 

6339 

ケーシングヘ
ッド 

二重ケーシングの頭部において,外側のケ
ーシングにねじ込んで取り付ける器具で,
内側のケーシングを支え,かつ,内外のケ
ーシングの間を閉そくするための器具。 

casing head 

6340 

ケーシング 

掘さく及び仕上げの目的で,坑井にそう入
するパイプ。 
坑壁の崩壊又は障害となるガス,水などの
坑井内への侵入を防ぐためのもの。 

casing 

6341 

コンダクター
パイプ 

坑井掘さくの際に,地表近くの地層の崩壊
を防ぐために用いられる大口径鋼管で,以
深の掘さくを容易にするために挿入するも
の。 

conductor pipe 

6342 

アンカーパイ
プ 

坑井内の産出層部分に挿入する最下部のパ
イプで,普通穴あき管を用いる。 

anchor pipe 

background image

68 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6343 

穴あき管 

あなあきかん 

管胴に多数の丸穴又はスリットをもつ坑井
仕上げ用のパイプで,掘さくした坑井内の
産出層部分に挿入するもの。 
これは産出物を管内に導き,かつ,産出層
の崩壊を防止する。孔明管,ストレーナー
などともいう。 

perforated pipe 

6344 

ガンパー 

火薬を使用して坑井内ケーシングにせん孔
する作業。 
このせん孔器には,弾丸せん孔器とジェッ
トせん孔器の2種類があり,前者は弾丸を
発射し後者は成形爆薬の衝撃波によってせ
ん孔する。 

gun perforation 

6345 

シューチング 

坑井内で火薬(又は爆薬)などを爆発させ
る作業。 
産出量の増大又は挿入パイプの採揚などの
目的に用いる。 

shooting 

6346 

(さく井の)
でい水 

(さくせい
の)でいすい 

さく井〔試すい〕において,地表と〔孔底〕
との間を循環し,掘りくず〔スライム〕を
地表まで運搬することのほか,ビットの冷
却,坑壁〔孔壁〕の保護,高圧層の抑圧な
との目的で使用される液体。 
通常,水に粘土(主として,ベントナイト)
を混入した液体で,その他種々の薬品を加
える場合もある。 

備考 探査部門では,アンダラインの部

分を〔 〕内の語に読み替える。 

drilling mud 

6347 

掘りくず 

ほりくず 

坑井の掘さく中〔試すい孔のすい進のとき
に〕ビットで削りとられて生じる岩石の小
片。探査部門では,スライム,きり粉,繰
り粉などともいう。 

備考 探査部門では,アンダラインの部

分を〔 〕内の語に読み替える。 

cuttings 

6348 

水止め 

みずどめ 

障害になる水の坑井への流入防止及び水層
と油層,ガス層とのしや断のための処置。 
通常,ケーシングを挿入し,更にセメンチ
ングを行う。 

formation shut-off 

6349 

(坑井の)セ
メンチング 

(こうせい
の)せめんち
んぐ 

坑井内に挿入したケーシングと坑壁との間
をセメントで充てんする作業。 

cementing (of well)   

4) 検層 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6401 

検層 

けんそう 

坑井内において,種々の物理的量又は化学
的量を深度に対応して連続的に測定し,坑
井近傍の岩石,鉱床の性質又は地層状態や
坑壁の状態を調べること。 

well logging 

6402 

物理検層 

ぶつりけんそ
う 

検層のうちで,坑井内において種々の物理
的量を測定する検層の総称。 

geophysical 

logging 

background image

69 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6403 

電気検層 

でんきけんそ
う 

a) 岩石の電気的性質を調べる検層の総

称。 

b) 自然電位と1〜数種の比抵抗を測定す

ることからなる検層。 

electric logging 

6404 

自然電位曲線 

しぜんでんい
きょくせん 

a) 地層水とでい水との塩分濃度差を主因

として発生する起電力によって流れる
電流に伴う坑井内でい水柱内の電位分
布を測定した検層記録。 

b) 鉱体又は地層と鉱内流体との電気化学

的作用によって発生する電位分布を測
定した検層記録。 
備考 b)は探査一般に使用する。 

self potential curve, 
spontaneous 

potential curve, 

spontaneous 

polarization 
curve 

6405 

けつ岩電位 

けつがんでん
い 

けつ岩をはさんで濃度の異なる電解液が存
在する場合に起こる電気化学的電位(膜電
位)。坑井内において地層水/けつ岩/でい
水の系の起電力をいう。 

shale potential 

6406 

比抵抗曲線 

ひていこうき
ょくせん 

岩石の電気比抵抗を測定した検層記録で,
それに基づいて岩石の性質を調べ,また油
層,ガス層を検出するのに用いる。 

resistivity curve 

6407 

指向式比抵抗
検層 

しこうしきひ
ていこうけん
そう 

比抵抗検層の一種で,特に坑井に直角方向
に電流を集中させて流し,地層に対する検
出能力を向上させた検層。 

focused resistivity 

logging 

6408 

(比抵抗)検
層マイクロ 

(ひていこ
う)けんそう
まいくろ 

極めて短い電極間隔(数cm以内)の電極を
坑壁に押し付けて,坑壁付近の岩石の比抵
抗を測定し,孔げき率の推定や地層の微少
変化を調べる検層。 

micro-resistivity 

logging 

6409 

電磁検層 

でんじけんそ
う 

電磁誘導現象を利用して,岩石の導電率を
測定して岩石の性質を調べ,また油,ガス
層を検出する検層。 

induction logging 

6410 

放射能検層 

ほうしゃのう
けんそう 

ガンマ線検層,中性子検層など岩石の放射
能特性を調べる検層の総称。 

radioactivity 

logging 

6411 

ガンマ線検層 

がんませんけ
んそう 

岩石中に自然に存在する放射性元素から放
射されるガンマ線を測定して,岩石の性質
を調べる検層。 

gamma ray logging 

6412 

中性子検層 

ちゅうせいし
けんそう 

中性子源から中性子を岩石に放出して,放
射捕獲反応により生じた二次ガンマ線又は
散乱した中性子を検出して,主として孔げ
き率の推定やガス層の判定に用いる検層。 

neutron logging 

6413 

塩水検層 

えんすいけん
そう 

中性子検層の一種。塩素原子に関する特定
のエネルギー準位をもつ二次ガンマ線を選
択的に記録して塩水層の検出を目的とする
検層。 

salinity logging 

6414 

密度検層 

みつどけんそ
う 

ガンマ線源から放出されたガンマ線が岩石
内で散乱し,検出器に入ってくるガンマ線
強度を測定することにより岩石の密度を推
定する検層。 
ガンマ-ガンマ(γ-γ) 線検層ともいう。 

formation density 

logging 

background image

70 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6415 

音波検層 

おんぱけんそ
う 

音波(弾性波)を利用して岩石の音波伝ぱ
速度を測定し,その性質を調べ,また岩石
の孔げき率などを推定する検層。 

acoustic velocity 

logging 

6416 

速度検層 

そくどけんそ
う 

音波検層と同義語。 

velocity logging 

6417 

セメントボン
ド検層 

せめんとぼん
どけんそう 

ケーシング及び岩石中を伝ぱする音波の振
幅の減衰を測定して,ケーシング周囲のセ
メントがケーシング及び地層に固着してい
る程度を調べ,セメンチングの効果を評価
する検層。 

cement bond 

logging 

6418 

温度検層 

おんどけんそ
う 

裸孔及びケーシングそう入井内の温度を測
定してセメントの硬化状態や出水,出ガス
層の位置〔岩石の性質又は熱源〕などを調
べる検層。 

備考 探査部門では,アンダラインの部

分を〔 〕内の語に読み替える。 

temperature 

logging 

6419 

地層傾斜検層 

ちそうけいし
ゃけんそう 

電極を坑壁に押し付けて測定された3本以
上の比抵抗曲線のずれなどから,地層の傾
斜の角度及びその方位を測定する検層。 

dipmeter survey 

6420 

キャリパー検
層 

きゃりぱーけ
んそう 

坑径を測定して,坑壁の崩壊状態やでい壁
の形成状態などを調べる検層。 

caliper logging 

6421 

でい水検層 

でいすいけん
そう 

掘さく中に坑底から地表に循環してきたで
い水と掘りくずの中のガスを抽出し,その
成分及び量を測定し,岩石中の炭化水素含
有量を推定する検層。 

mud analysis 

logging 

(6.5) 生産 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6501 

油飽和率 

あぶらほうわ
りつ 

貯留岩中の液相の石油の含有率。 
孔げき,容積に対する石油の容積比率で表
す。 

oil saturaion 

6502 

ガス飽和率 

がすほうわり
つ 

貯留岩中のガスの含有率。 
孔げき容積に対するガスの容積比率で表
す。 

gas saturation 

6503 

水飽和率 

みずほうわり
つ 

貯留岩中の水の含有率。 
孔げき容積に対する水の容積比率で表す。 

water saturation 

6504 

油容積係数 

あぶらようせ
きけいすう 

地下に埋蔵された状態において,ガスを溶
解しているままの原油容積の,溶解ガスを
分離した地表条件における原油容積に対す
る比。 
1より大きいのが普通である。 

oil formation 

volume factor 

6505 

ガス容積係数 

がすようせき
けいすう 

地下に埋蔵された状態におけるガス容積
の,地表条件におけるそのガス容積に対す
る比。 

gas formation 

volume factor 

6506 

ガス油比 

がすゆひ 

a) 坑井から産出したガスと原油の,地表

条件における容積比。 

b) 気状及び液状の石油が共存している場

合はその圧力と温度における気液容積
比。 

gas-oil ratio 

background image

71 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6507 

ガス水比 

がすみずひ 

坑井から産出したガスと水の,地表条件に
おける容積比。 

gas-water ratio 

6508 

産出指数 

さんしゅつし
すう 

坑井から流体が産出する際の産出能力を示
す指数であって,静止坑底圧と産出坑底圧
との単位差圧当たりの産出量をもって示
す。 

productivity index 

6509 

産出半径 

さんしゅつは
んけい 

原油,ガス,水などが流出する際に,油層,
ガス層などにおける,ある坑井への流動の
有効範囲を,その坑井を中心とした円と考
えた場合のその半径。 
坑井が網目状に分布する場合には,坑井間
隔の半分をいうことが多い。 

drainage radius 

6510 

コア試験 

こあしけん 

コアなどについて,孔げき率,浸透率及び
飽和率を主体とし,その他いろいろの性質
を調べること。 

core analysis 

6511 

(貯留岩の)
孔げき率 

(ちょりゅう
がんの)こう
げきりつ 

貯留岩の孔げき性を表す測度で,通常多孔
質物体の孔げき容積の物体全容積に対する
比率。 
全孔げき容積を対象としたものを絶対孔げ
き率,連続した孔げき容積だけを対象とし
たものを有効孔げき率という。 

porosity  

(of reservoir 
rock) 

6512 

浸透率 

しんとうりつ 

多孔質物体内における流体の流れやすさを
その多孔質物体の特性として表す測度。 
単一流体だけが存在する状態の浸透率を絶
対浸透率,2種類以上の流体が存在する状態
における浸透率をそれぞれの有効浸透率と
いう。 

permeability 

6513 

相対浸透率 

そうたいしん
とうりつ 

有効浸透率の絶対浸透率に対する比。 

relative 

permeability 

6514 

坑底試料 

こうていしり
ょう 

坑井内で採取された流体の試料。 

bottom hole sample   

6515 

坑口圧 

こうこうあつ 

坑井の坑口装置における圧力。 

well-head pressure 

6516 

坑底圧 

こうていあつ 

坑底における圧力。採収を停止している場
合の坑底圧を,その停止後の経過時間や停
止の状況によって密閉坑底圧又は静止坑底
圧といい,産出中の坑底圧を産出坑底圧と
いう。 

bottom hole 

pres-sure 

6517 

油層圧 

ゆそうあつ 

油層内の流体の圧力。 

oil reservoir 

pressure 

6518 

ガス層圧 

がすそうあつ 

ガス層内の流体の圧力。 

gas reservoir 

Pressure 

6519 

(油層ガス層
の)ガス押し 

(ゆそう,が
すそうの)が
すおし 

原油,ガスなどの産出に寄与する押出形式
の基本的な分類の一つ。 
貯留岩内のガスに蓄えられた圧縮エネルギ
ーによって,油層ガス層内の流体を坑井内
に押し出すこと。 

gas drive  

(of petroleum 
reservoir) 

background image

72 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6520 

(油層,ガス
層の)重力押
し 

(ゆそう,が
すそうの)じ
ゅうりょくお
し 

原油,ガスなどの産出に寄与する押出形式
の基本的な分類の一つ。 
貯留岩内の流体の重力ポテンシャルエネル
ギーによって油層,ガス層内の流体を坑井
内に押し出すこと。 

gravity drive (of 

petroleum 
reservoir) 

6521 

(油層,ガス
層の)水押し 

(ゆそう,が
すそうの)み
ずおし 

原油,ガスなどの産出に寄与する押出形式
の基本的な分類の一つ。 
貯留岩内の水に蓄えられている圧縮及び重
力ポテンシャルエネルギーによって油層,
ガス層内の流体を坑井内に押し出すこと。 

water drive  

(of petroleum 
reservoir) 

6522 

坑井間隔 

こうせいかん
かく 

坑井の分布密度を示す測度であって,坑井
間の距離又は坑井当たりの面積で表す。 

well spacing 

6523 

休止井 

きゅうしせい 

採収又は掘さくを一時的に休止している坑
井。 

suspended well 

6524 

採収井 

さいしゅうせ
い 

原油,ガスなどを採収している坑井。 
自噴井,ガスリフト井,ポンピング井など
がある。 

producing well 

6525 

一次採収 

いちじさいし
ゅう 

貯留岩内に蓄えられた自然のエネルギーに
よって,坑井内に流入した石油を採収する
こと。自然のエネルギーは,流体の圧縮及
び重力ポテンシャルエネルギーとして蓄え
られる。 

primary recovery 

6526 

二次採収 

にじさいしゅ
う 

貯留岩内に人工的エネルギーを加えて,石
油の採収率及び採収速度を高めること。 
この方法には,ガス圧入法,水攻法,火攻
法,ミシブルドライブ法などがある。 

secondary recovery 

6527 

(原油,ガス
の)採収率 

(げんゆ,が
すの)さいし
ゅうりつ 

累計採収量の総埋蔵鉱量に対する比率であ
って,回収率とも呼ばれる。 
最終採収量の総埋蔵鉱量に対する比率を最
終採収率というが,これを単に採収率とい
うこともある。 

recovery factor  

(of oil), 
(of gas) 

6528 

自噴 

じふん 

採収井において,貯留岩内に蓄えられたエ
ネルギーにより,原油,ガス,水などが人
工的なくみ揚げ方法によることなく地表に
噴出してくる状態。 

flowing 

6529 

ガス圧入法 

がすあつにゅ
うほう 

油層にガスを圧入して油層圧を維持するこ
とによって,石油の採収を容易にし,かつ,
採収率を向上させる方法。 

gas injection 

6530 

ハイドロフラ
ク 

油層又はガス層に液体を圧入して割れ目を
作り,同時に送り込んだ粗い砂などでその
割れ目を支えることによって,石油が坑井
内に流れ込みやすいようにする出油(ガス)
促進法。 

hydraulic fracturing  

6531 

水攻法 

すいこうほう 

貯留油層に水を圧入して,置換作用によっ
て石油の採収を容易にし,かつ,採収率を
向上させる方法。 

water flood 

6532 

掃効率 

そうこうりつ 

水攻法などで圧入た液体が,油層内を有効
に通過した容積の,その対象とする油層容
積に対する比率。 

sweep efficiency 

background image

73 

M 0102 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

読み方 

意味 

参考 

対応英語 

慣用語 

6533 

ガスリフト 

油井,水溶形鉱床におけるガス井などで,
坑内に送り込んだガスの上昇,膨張を利用
して,坑井内の石油又は水(水溶性ガス)
を採収する方法。 

gas lift 

6534 

火攻法 

かこうほう 

油層内で石油の一部を燃焼させることによ
って,残りの石油の流動を容易にし,かつ,
圧入ガス及び燃焼ガスのエネルギーを利用
して石油の採収率を向上させる方法。 

in situ combustion, 
fire flooding 

6535 

ミシブルドラ
イブ法 

みしぶるどら
いぶほう 

LPGなどを油層に圧入し,石油と溶解状態
を作り,流動を容易にすることによって,
石油の採収率を向上させる方法。 

miscible drive 

6536 

スワビング 

チェックバルブ付ピストンなどをワイヤに
よってチュービング又はケーシング内に下
ろし,急速に引き上げ,坑内の液体をくみ
出すこと。 

swabbing 

6537 

(原油の)含
水率 

(げんゆの)
がんすいりつ 

原油中の水の含有率。液体の全容積に対す
る水の容積比率で表す。 

water cut 

(of crude oil) 

6538 

コンデンセー
ト 

天然ガスの採収に当たり,地表において凝
縮分離した軽質液状炭化水素。 

gas-condensate 

6539 

採収プラット
ホーム 

さいしゅうぷ
らっとほーむ 

海上又は湖上に作られた採収設備を備えた
プラットホーム。 

production platform  

6540 

サッカーロッ
ド 

地上の動力を坑井内の採油ポンプに伝達
し,プランジャーを上下に作動させるロッ
ド(鋼棒)。 

sucker rod 

6541 

採油ポンプ 

さいゆぽんぷ 

坑井内に設置して原油をくみ上げるための
ポンプ。 

oil well pump 

6542 

ポンピングパ
ワー 

多数のポンピング井を1か所から同時に駆
動するための動力装置。 

pumping power 

6543 

ポンピングユ
ニット 

ポンピング井において,坑井内のポンプを
駆動するために坑井元に設置された動力付
装置。 

pumping unit 

6544 

チュービング 

坑井用の継目無鋼管。 
ケーシング内に降下し,一般に原油又はガ
スの採収に用いる。 

tubing 

6545 

ビーン 

主として自噴産出量を調整するための絞り
機構。チョークともいう。 

bean 

6546 

ホットタッピ
ング工法 

ほっとたっぴ
んぐこうほう 

流体の輸送又は貯蔵の状態のまま,導管,
配管又は貯蔵そうなどに分岐口を付ける活
線工法。 

hot tapping method 

6547 

スタビライザ
プラント 

石油中に含まれている低沸点化合物を分離
するための装置で,これを設けることによ
って,石油の蒸気圧が低下安定し,貯蔵や
輸送がしやすくなる。 

stabilizer plant 

6548 

ガソリンプラ
ント 

湿性天然ガスから主としてガソリン分を分
離回収するための装置で,それには圧縮法,
冷却法,吸収法及び吸着法などがある。 

gasoline plant