L 6507:2005
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本繊維機械標準
化協議会(JCSTM)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと
の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS L 6507:1979 は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 363:1992,Textile machinery and
accessories−Flat steel healds with closed end loops−Dimensionsを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS L 6507には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
L 6507:2005
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 種類 ······························································································································ 1
4. 形状・寸法 ····················································································································· 1
5. 外観 ······························································································································ 4
6. 表面処理 ························································································································ 4
7. 材料 ······························································································································ 4
8. 検査 ······························································································································ 4
9. 製品の呼び方 ·················································································································· 4
10. 表示 ···························································································································· 5
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ····································································· 6
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
L 6507:2005
織機用フラットヘルド
Flat Healds for Looms
序文 この規格は,1992年に第2版として発行されたISO 363,Textile machinery and accessaries−Flat steel
healds with closed end loops−Dimensionsを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格であるが,
対応国際規格には規定されていない規定項目(引用規格,外観,表面処理,材料,検査,製品の呼び方及
び表示)を日本工業規格として追加している。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変
更の一覧表をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,織機用フラットヘルドについて規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD(修
正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 363:1992,Textile machinery and accessaries−Flat steel healds with closed end loops−Dimensions
(MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 8610 電気亜鉛めっき
JIS H 8617 ニッケルめっき及びニッケル−クロムめっき
JIS G 3506 硬鋼線材
JIS G 4304 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JIS G 4305 冷間圧延ステンレス銅板及び鋼帯
JIS G 4308 ステンレス鋼線材
3. 種類 種類は,普通フラットヘルド及び打ち抜きフラットヘルドの2種類とする。
さらに,各々の形状によって,シンプレックス及びデユープレックスの2種類とする。
4. 形状・寸法 形状及び寸法は,普通フラットヘルドについては図1に,打ち抜きフラットヘルドにつ
いては図2による。
2
L 6507:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
記号
W
T
a
b
f
L
寸法
基準
寸法
許容差 基準
寸法
許容差 基準
寸法
許容差
基準
寸法
許容差
基準
寸法
許容差
基準
寸法
許容差
1.8
±0.08
0.25
±0.03
5.0
±0.2
1.0
±0.2
1.8
±0.3
280
300
302
330
+0.7
0
2.0
2.0
2.0
0.3
5.5
6.0
1.2
1.5
2.0
380
+1.0
0
2.2
2.2
2.3
0.35
6.0
1.5
2.3
280
300
330
+0.7
0
2.4
2.4
380
420
+1.0
0
2.6
0.4
6.5
1.8
2.6
280
300
330
+0.7
0
2.8
2.8
380
+1.0
0
図 1 普通フラットヘルドの形状・寸法
3
L 6507:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
図 2 打ち抜きフラットヘルドの形状・寸法
L
a
b
a
b
L
L
L
L
L
b
a
t
t
t
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ヘルドフレームの種類
形状
寸法
長さ
L
ワイヤ
厚さ(t)
メールサイ
ズ(a×b)
メール位置
O−タイプ
J−タイプ
C−タイプ
デュープレックス
260
280
302
330
337
0.25
0.30
5.5×1.2
6.0×1.5
センタ又は
5 mm以上
シンプレックス
260
280
330
331
356
382
0.25
0.30
0.38
0.50
5.5×1.2
6.5×1.8
6.5×2.5
8.0×2.5
備考 寸法は,基準寸法を示し,許容差は規定しない。
図2 打ち抜きフラットヘルドの形状・寸法(続き)
5. 外観 外観は,仕上がりが良好で,使用上有害なきず,割れ,その他の欠点があってはならない。
6. 表面処理 材料に硬鋼線材を使用したものは,JIS H 8610の2種1級,JIS H 8617の1種1級又はこ
れらと同等のめっきを施さなければならない。
7. 材料 材料は,JIS G 3506,JIS G 4304,JIS G 4305,JIS G 4308又はこれらと同等以上の品質のもの
を使用する。
8. 検査 検査は,4.〜7.について行う。
9. 製品の呼び方 製品の呼び方は,普通フラットヘルドの場合は,種類W×T×L(メールの位置)によ
ることとし,打ち抜きフラットヘルドの場合は,ヘルドフレームの種類による形状の記号,長さ,板厚,
メールサイズ及びメール位置による。
例1. 普通フラットヘルド,シンプレックス,W2.0,T0.25,L300,メールの位置アップの場合
S2.0×0.25×300(アップ)
例2. 普通フラットヘルド,デュープレックス,W2.0,T0.25,L300,メールの位置センターの場合
D2.0×0.25×300(センター)
例3. 打ち抜きフラットヘルド,ヘルドフレームJタイプ,長さ331,ワイヤ厚さ0.30,メールサイ
ズ5.5×1.2,メール位置アップ,デュープレックスの場合
J−331×0.30 t メールサイズ5.5×1.2 5 mmアップ デュープレックス
例4. 打ち抜きフラットヘルド,ヘルドフレームJタイプ,長さ331,ワイヤ厚さ0.30,メールサイ
ズ6.5×1.8,メール位置センタ,シンプレックスの場合
J−331×0.30 t メールサイズ6.5×1.8 センタ シンプレックス
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
10. 表示 表示は,包装の外面に次の事項を表示する。
a) 製品の呼び方
b) 材料
c) 製造業者名又はその略号
6
L 6507:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS L 6507:2005 織機用フラットヘルド
ISO 363:1992,繊維及び付属品−クローズドループエンドを持つ平鋼製ヘル
ド−寸法
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国
際規格番
号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1.適用範
囲
織機用フラットヘルドにつ
いて規定
ISO 363
1適用範
囲
織機用フラットヘルド
の寸法について規定。
MOD/追加 ISOは形状・寸法だ
け。JISは製品規格。
JISとして必要な規定項目を追加。
2.引用規
格
本体で引用するJISを規定
−
−
MOD/追加
JISとして必要な引用規格を追加。
3.種類
普通フラットヘルド
打ち抜きフラットヘルドの
2種類
2寸法
普通フラットヘルドの
形状及び寸法を規定。
MOD/追加 打ち抜きフラットヘ
ルドを追加。
最近の主流となっているためJISでは
追加した。
4.形状・
寸法
普通フラットヘルド及び打
ち抜きフラットヘルド
MOD/変更
MOD/追加
普通フラッドベルト
の寸法が異なる。
打ち抜きフラットヘ
ルドを追加。
従来から国内の商慣習及び織物の種類
が多様化しているため,必要な寸法を
追加している。
5.外観
仕上がりは良好であること
など一般的外観上の規定。
−
−
MOD/追加
製品の取引上必要要求事項である。規
定内容は貿易上に障壁とならない水準
である。
6.表面処
理
鋼製の線材を用いたものは
めっきを施す。
−
−
MOD/追加
製品の取引上必要要求事項である。規
定内容は貿易上に障壁とならない水準
である。
7.材料
硬鋼線材などJISの鋼材を
使用する。
−
−
MOD/追加
製品の取引上必要要求事項である。規
定内容は貿易上に障壁とならない水準
である。
8.検査
種類,形状・寸法,外観,
表面処理,材料について検
査を行う。
−
−
MOD/追加
製品の取引上必要要求事項である。規
定内容は貿易上に障壁とならない水準
である。
2
L
6
5
0
7
:
2
0
0
5
7
L 6507:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国
際規格番
号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
9.製品の
呼び方
種類,寸法などで呼ぶ。
−
−
MOD/追加
製品の取引上必要要求事項である。規
定内容は貿易上に障壁とならない水準
である。
10.表示
製品の呼び方,材料及び製
造業者名を表示する。
−
−
MOD/追加
製品の取引上必要要求事項である。規
定内容は貿易上に障壁とならない水準
である。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
― MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。
2.
JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。
2
L
6
5
0
7
:
2
0
0
5