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L 5133 : 1998  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって,JIS L 5133-1983は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,対応国際規格であるISO/DIS 93-1 : 1996, Textile machinery and accessories−Cylindrical 

sliver cans−Part 1 : Main dimensions及びISO/DIS 93-2 : 1996, Textile machinery and accessories−Cylindrical 

sliver cans−Part 2 : Spring bottomsとの整合化を図るため改正を行った。また,この規格の一部が,技術的

性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願に抵触する

可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような技術的性質を

もつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認に

ついて,責任はもたない。 

JIS L 5133には,次に示す附属書がある。 

附属書(規定) スライバーケンス及びケンススプリング(J型) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

L 5133 : 1998 

スライバーケンス及び 

ケンススプリング 

Sliver cans and cans spring 

序文 この規格は,1996年に作成されたISO/DIS 93-1, Textile machinery and accessories−Cylindrical sliver 

cans−Part 1 : Main dimensions及び1996年に作成されたISO/DIS 93-2, Textile machinery and accessories−

Cylindrical sliver cans−Part 2 : Spring bottomsを元に作成した日本工業規格であり,附属書を除いて,技術

的内容を変更することなく作成している。 

附属書には,従来日本工業規格で規定していた種類と,これらの品質,形状・材料,試験方法,検査方法,

製品の呼び方及び表示を規定した。 

1. 適用範囲 この規格は,紡績用スライバーケンス及びケンススプリングの種類・形状及び寸法につい

て規定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO/DIS 93-1 : 1996 Textile machinery and accessories−Cylindrical sliver cans−Part 1 : Main 

dimensions 

ISO/DIS 93-2 : 1996 Textile machinery and accessories−Cylindrical sliver cans−Part 2 : Spring 

bottoms 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0021 製品の幾何特性仕様 (GPS) −幾何公差表示方式−形状,姿勢,位置及び振れの公差表示

方式 

備考 ISO/DIS 1101 : 1996, Technical drawings−Geometrical tolerancing−Tolerancing of form, 

orientation, location and run-out−Generalities, definitions, symbols, indications on drawingsが,

この規格と一致している。 

3. 種類 スライバーケンス及びケンススプリングの種類は,表1のとおりとする。 

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L 5133 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 種類 

名称 

種類 

備考 

スライバーケンス 

キャスターなし 

フラット 

付図1参照 

インバーター 

付図2参照 

キャスター付 

付図3参照 

ケンススプリング 

キャスターなし 

A型(初圧のないもの) 

付図4参照 

B型(初圧のあるもの) 

付図5参照 

キャスター付 

C型(初圧のないもの) 

付図6参照 

D型(初圧のあるもの) 

付図7参照 

4. 形状及び寸法 

4.1 

スライバーケンス スライバーケンスの形状及び寸法は,付図1〜3及び付表1のとおりとする。 

4.2 

ケンススプリング ケンススプリングの形状及び寸法は,付図4〜7及び付表2〜3のとおりとする。 

5. 製品の呼び方 製品の呼び方は,次のとおりとする。 

(1) スライバーケンスは,名称,種類,規格番号,直径×高さによる。 

例1. スライバーケンス キャスター付 JIS L 5133 (ISO 93-1)  600×1 200 

(2) ケンススプリングは,名称,規格番号,種類,スプリング自由度 (LO) ×スプリング強さ (Fn),ケン

ススプリングの天板の外径 (d4) /天板の深さ (h3) による。 

例2. ケンススプリング JIS L 5133 (ISO 93-2)  D 1 170×34-780/85 

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L 5133 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図1 スライバーケンスキャスターなしフラット 

d=内径 
d1=底部外径 d1=d+15mm 
h=全高 

備考 公差の図示方法は,JIS B 0021による。 

付図2 スライバーケンスキャスターなしインバーター 

d=内径 
d1=底部外径 d1=d+15mm 
d2=底部内径 d2=d−15mm 
h=全高 
h1=底金具の高さ 

備考 公差の図示方法は,JIS B 0021による。 

付表1 スライバーケンスキャスターなし 

単位 mm 

300 

  900 

350 
400 

450 
500 
600 
700 

300 

1 000 

350 
400 
450 

500 
600 
700 
400 

1 100 

450 
500 
600 
700 

450 

1 200 

500 
600 
700 

備考1. 700mmを超える直径につ

いては,100mmごとの増
加となる。 

2. 1 200mmを超える高さに

ついては,100mmごとの
増加となる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図3 スライバーケンスキャスター付 

備考1. 1 000mmを超える直径については,200mmごと

の増加となる。 

備考 公差の図示方法は,JIS B 0021による。 

2. 1 200mmを超える高さについては,100mmごと

の増加となる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図4 ケンススプリングキャスターなしA型 付図5 ケンススプリングキャスターなしB型 

d=スライバーケンスの内径 
d4=ケンススプリングの天板の外径 
h=スライバーケンスの高さ 
h2=スライバーケンス上端から天板上面までの間隔 
h3=天板の深さ 
Fn=スプリングの強さ 
Fv=初期荷重 
LO=スプリングの自由長 
Lv=初期荷重が働くときのスプリングの高さ 

備考 Fn,Fv及びLvは,受渡当事者間の協定による。 

備考 公差の図示方法は,JIS B 0021による。 

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付表2 ケンススプリングキャスターなしA型,B型 

A型 

B型 

d4 

h3 

LO±30 

LO±30 

mm 

mm 

mm 

mm 

mm 

mm 

300 

  900 

  840 

  940 

285 

50 

350 

335 

50 

400 

385 

50 

450 

435 

50 

500 

485 

55 

600 

585 

60 

700 

682 

70 

300 

1 000 

  940 

1 040 

285 

50 

350 

335 

50 

400 

385 

50 

450 

435 

50 

500 

485 

55 

600 

585 

60 

700 

682 

70 

400 

1 100 

1 040 

1 140 

385 

50 

450 

435 

50 

500 

485 

55 

600 

585 

60 

700 

682 

70 

450 

1 200 

1 140 

1 240 

435 

50 

500 

485 

55 

600 

585 

60 

700 

682 

70 

備考1. 700mmを超える直径については,100mmごとの増加となる。 

2. 1 200mmを超える高さについては,100mmごとの増加となる。 

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付図6 ケンススプリングキャスター付C型 付図7 ケンススプリングキャスター付D型 

d=スライバーケンスの内径 
d4=ケンススプリングの天板の外径 
h2=スライバーケンスの高さ 
h2=スライバーケンス上端から天板上面までの間隔 
h3=天板の深さ 
Fn=スプリングの強さ 
Fv=初期荷重 
L0=スプリングの自由長 
Lv=初期荷重が働くときのスプリングの高さ 

備考 Fn,Fv及びLvは,受渡当事者間の協定による。 

備考 公差の図示方法は,JIS B 0021による。 

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L 5133 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付表3 ケンススプリングキャスター付C型,D型 

C型 

D型 

d4 

h3 

LO±30 

LO±30 

mm 

mm 

mm 

mm 

mm 

mm 

400 

  900 

  770 

  870 

385 

50 

600 

585 

60 

400 

1 000 

  870 

  970 

385 

50 

450 

435 

50 

500 

485 

55 

600 

585 

60 

700 

682 

70 

800 

780 

85 

900 

880 

100 

450 

1 100 

  970 

1 070 

435 

50 

500 

485 

55 

600 

585 

60 

700 

682 

70 

800 

780 

85 

900 

880 

100 

1 000 

980 

100 

450 

1 200 

1 070 

1 170 

435 

50 

500 

485 

55 

600 

585 

60 

700 

682 

70 

800 

780 

85 

900 

880 

100 

1 000 

980 

100 

備考1. 1 000mmを超える直径については,200mmごとの増加となる。 

2. 1 200mmを超える高さについては,100mmごとの増加となる。 

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L 5133 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書(規定) スライバーケンス及びケンススプリング(J型) 

1. 適用範囲 この附属書は,紡績用スライバーケンス及びケンススプリング(J型)について規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0021 製品の幾何特性仕様 (GPS) −幾何公差表示方式−形状,姿勢,位置及び振れの公差表示

方式 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS B 7507 ノギス 

3. 種類 スライバーケンス及びケンススプリングの種類は,附属書表1のとおりとする。 

附属書表1 種類 

名称 

種類 

備考 

スライバーケンス 

キャスター付 

附属書付図1参照 

キャスターなし 

附属書付図2参照 

ケンススプリング 

普通型(初圧のないもの) 

附属書付図3参照 

初圧型(初圧のあるもの) 

附属書付図4参照 

4. 品質 

4.1 

スライバーケンスの垂直度 スライバーケンスの垂直度は,10mm以下でなければならない。 

4.2 

スライバーケンスの上面の平面度 スライバーケンスの上面の平面度は,4mm以下でなければなら

ない。 

4.3 

外観 外観は,使用上有害なきず,割れ,その他の欠点がなく,仕上げが良好でなければならない。 

4.4 

ケンススプリングの荷重 ケンススプリングの荷重は,7.5によって試験したとき附属書付図3及び

附属書付図4のとおりでなければならない。 

5. 形状及び寸法 

5.1 

スライバーケンス スライバーケンスの形状は円筒形とし,寸法は附属書付図1及び附属書付図2

のとおりとする。 

5.2 

ケンススプリング ケンススプリングの形状はコイルの上端に円盤状のプレート(天板)を取り付

けたものとし,寸法は附属書付図3及び附属書付図4のとおりとする。 

6. 材料 

6.1 

スライバーケンス スライバーケンスの材料は,ファイバーボード,プラスチック,軟鋼板などで

使用上の強度に耐えるものでなくてはならない。 

6.2 

ケンススプリング 

10 

L 5133 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.2.1 

天板 天板の材料は,プラスチック,軟鋼板,アルミニウムなどで使用上の強度に耐えるものでな

くてはならない。 

6.2.2 

コイル コイルの材料は硬鋼線とし,使用上の強度に耐えるものでなくてはならない。 

7. 試験方法 

7.1 

スライバーケンスの垂直度 スライバーケンスの垂直度は,JIS B 7503に規定するダイヤルゲージ

又はこれと同等以上の精度をもつ測定器具によって測定する。 

7.2 

スライバーケンス上面の平面度 スライバーケンス上面の平面度は,JIS B 7503に規定するダイヤ

ルゲージ又はこれと同等以上の精度をもつ測定器具によって測定する。 

7.3 

寸法 寸法は,JIS B 7507に規定するノギス又はこれと同等以上の精度をもつ測定器具によって測

定する。 

7.4 

外観 外観は,目視による。 

7.5 

ケンススプリングの荷重 ケンススプリングの荷重は,プレートの上におもりを載せて所定の荷重

を調べる。 

8. 検査方法 スライバーケンスの検査は,4.1,4.2,4.3及び5.1について行い,ケンススプリングの検

査は,4.3,4.4及び5.2について行う。 

9. 製品の呼び方 製品の呼び方は,次のとおりとする。 

(1) スライバーケンスは,名称,呼称及び種類による。 

例1 

スライバーケンス 20×42 キャスター付 

(2) ケンススプリングは,名称,ケンス径,種類及び荷重による。 

例2 

ケンススプリング 20 普通型 10 daN 

10. 表示 製品の見やすい箇所に,製造業者名又はその略号を表示する。 

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11 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書付図1 キャスター付スライバーケンス 

備考 公差の図示方法は,JIS B 0021による。 

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12 

L 5133 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書付図2 キャスターなしスライバーケンス 

備考 公差の図示方法は,JIS B 0021による。 

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13 

L 5133 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書付図3 ケンススプリング普通型 

備考 公差の図示方法は,JIS B 0021による。 

附属書付図4 ケンススプリング初圧型 

備考 公差の図示方法は,JIS B 0021による。 

14 

L 5133 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

風 間   健 

武庫川女子大学 

藤 野 達 夫 

通商産業省機械情報産業局 

岡 林 哲 夫 

工業技術院標準部 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会技術部 

荻 野 正 憲 

カネボウウール株式会社研究開発部商品開発部 

谷   憲 治 

日本毛織株式会社生産技術部 

佐 藤 好 伸 

日清紡績株式会社繊維技術本部紡織加工部 

種 田 祐 士 

東洋紡績株式会社紡織生産技術部 

筒 井 清次郎 

日本紡績協会調査部 

立 石 博 明 

立石産業株式会社 

東     昇 

株式会社石川製作所繊維機械技術部 

堀 川   清 

大阪機工株式会社 

平 井 春 美 

豊和工業株式会社繊維機械部 

中 根 克 己 

株式会社豊田自動織機製作所紡機技術部 

久 保 雄 司 

関西繊維機器工業会 

大 角 雅 夫 

東海繊維機械工業会 

宝 金 昭 造 

社団法人日本繊維機械協会 

(事務局) 

君 塚 正 二 

日本繊維機械標準化協議会